JPH08230427A - トルクロッド及びその製造法 - Google Patents
トルクロッド及びその製造法Info
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- JPH08230427A JPH08230427A JP5802895A JP5802895A JPH08230427A JP H08230427 A JPH08230427 A JP H08230427A JP 5802895 A JP5802895 A JP 5802895A JP 5802895 A JP5802895 A JP 5802895A JP H08230427 A JPH08230427 A JP H08230427A
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- Japan
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- aluminum
- torque rod
- joint
- connecting portion
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- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B60—VEHICLES IN GENERAL
- B60G—VEHICLE SUSPENSION ARRANGEMENTS
- B60G2206/00—Indexing codes related to the manufacturing of suspensions: constructional features, the materials used, procedures or tools
- B60G2206/01—Constructional features of suspension elements, e.g. arms, dampers, springs
- B60G2206/10—Constructional features of arms
- B60G2206/11—Constructional features of arms the arm being a radius or track or torque or steering rod or stabiliser end link
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- B60G2206/01—Constructional features of suspension elements, e.g. arms, dampers, springs
- B60G2206/70—Materials used in suspensions
- B60G2206/71—Light weight materials
- B60G2206/7102—Aluminium alloys
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B60—VEHICLES IN GENERAL
- B60G—VEHICLE SUSPENSION ARRANGEMENTS
- B60G2206/00—Indexing codes related to the manufacturing of suspensions: constructional features, the materials used, procedures or tools
- B60G2206/01—Constructional features of suspension elements, e.g. arms, dampers, springs
- B60G2206/80—Manufacturing procedures
- B60G2206/82—Joining
- B60G2206/8206—Joining by riveting
Landscapes
- Vehicle Body Suspensions (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 アルミ製エンドの使用により、トルクロッド
を軽量化する。 【構成】 鉄製薄肉パイプからなる連結棒11の両端
に、高強度のアルミ製エンド10を一体化している。ア
ルミ製エンド10としては、環状部に連結部が一体化さ
れた断面をもつアルミ押出し形材を輪切りにしたもの等
が使用される。アルミ製エンド10は、継手部品の利用
やカシメ等により連結棒11に接続できる。接続端面に
山部,谷部等の凹凸を形成するとき、連結棒11の軸回
りにアルミ製エンド10が回転することが防止される。 【効果】 重量の大半を占めるエンドがアルミ製である
ので、軽量化の要求が厳しい車両に適したトルクロッド
が得られる。
を軽量化する。 【構成】 鉄製薄肉パイプからなる連結棒11の両端
に、高強度のアルミ製エンド10を一体化している。ア
ルミ製エンド10としては、環状部に連結部が一体化さ
れた断面をもつアルミ押出し形材を輪切りにしたもの等
が使用される。アルミ製エンド10は、継手部品の利用
やカシメ等により連結棒11に接続できる。接続端面に
山部,谷部等の凹凸を形成するとき、連結棒11の軸回
りにアルミ製エンド10が回転することが防止される。 【効果】 重量の大半を占めるエンドがアルミ製である
ので、軽量化の要求が厳しい車両に適したトルクロッド
が得られる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、トラックのサスペンシ
ョン等に装備されるトルクロッド及びその製造法に関す
る。
ョン等に装備されるトルクロッド及びその製造法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】車両には、車輪からの衝撃を緩和させ、
走行状態を安定化させるためにサスペンションが設けら
れている。特に、トラックを初めとする大型車両では、
加わる衝撃も大きくなることから、トルクロッドを組み
込んだサスペンションが使用されている。たとえば、図
1に示すヘンドリクソン式サスペンションでは、マルチ
リーフスプリング1をブラケット2で車体側部材に取り
付け、イコライザービーム3で支持している。イコライ
ザービーム3は、両端がエンドブッシュ4及びビームハ
ンガブラケット5によりシャフト6に固着されている。
左右のイコライザービーム3は、インナーチューブ7及
びクロスチューブ8で連結されている。そして、前後の
シャフト6の間に一対のトルクロッド9,9を相互に連
結して前後のシャフト6の間に設けている。
走行状態を安定化させるためにサスペンションが設けら
れている。特に、トラックを初めとする大型車両では、
加わる衝撃も大きくなることから、トルクロッドを組み
込んだサスペンションが使用されている。たとえば、図
1に示すヘンドリクソン式サスペンションでは、マルチ
リーフスプリング1をブラケット2で車体側部材に取り
付け、イコライザービーム3で支持している。イコライ
ザービーム3は、両端がエンドブッシュ4及びビームハ
ンガブラケット5によりシャフト6に固着されている。
左右のイコライザービーム3は、インナーチューブ7及
びクロスチューブ8で連結されている。そして、前後の
シャフト6の間に一対のトルクロッド9,9を相互に連
結して前後のシャフト6の間に設けている。
【0003】トルクロッド9としては、鋳鍛造製の鉄系
一体品が従来から使用されてきた。しかし、重量のある
鋳鍛造製品は、車両を軽量化する上で改善が要求される
部品である。特に貨物運搬用のトラック等にあっては、
過積載の規制が強まってきている最近の傾向に対応し、
車両及び車両部品の一層の軽量化が求められている。こ
の要求に応えるものとして、図2に示すように、トルク
ロッドをエンド10,10と連結棒11に三分割し、連
結棒11に薄肉の鉄製パイプを使用したものが開発され
ている。この場合、鉄製パイプでできた連結棒11の両
端にエンド10,10が溶接,摩擦圧接等で接合され
る。図2(b)では、そのうちの圧接構造を示してい
る。
一体品が従来から使用されてきた。しかし、重量のある
鋳鍛造製品は、車両を軽量化する上で改善が要求される
部品である。特に貨物運搬用のトラック等にあっては、
過積載の規制が強まってきている最近の傾向に対応し、
車両及び車両部品の一層の軽量化が求められている。こ
の要求に応えるものとして、図2に示すように、トルク
ロッドをエンド10,10と連結棒11に三分割し、連
結棒11に薄肉の鉄製パイプを使用したものが開発され
ている。この場合、鉄製パイプでできた連結棒11の両
端にエンド10,10が溶接,摩擦圧接等で接合され
る。図2(b)では、そのうちの圧接構造を示してい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】図2に示したトルクロ
ッドは、連結棒11に薄肉の鉄製パイプを使用している
ので、従来の鋳鍛造でできた中実のトルクロッドに比較
すると軽くなっている。しかし、素材として鉄を使用し
ていることから、軽量化には限界がある。更なる軽量化
を図るためには、鉄に匹敵する強度をもち、しかも鉄よ
りも軽い素材を使用する必要がある。軽い材料の代表的
なものとしては、アルミがある。しかし、アルミは、鉄
に比較して軟らかい材料であり、トルクロッド全体をア
ルミ製にすると、車両に組み込んだ状態で必要とされる
機械的特性が不足する場合がある。たとえば、比較的小
径の連結部分に大きな捩りモーメントが加わるが、アル
ミ製の連結棒では、その捩りモーメントによって変形す
る虞れがある。変形防止だけのためには、たとえばアル
ミ製連結棒を大径化して耐変形抵抗を上げることが考え
られる。しかし、大径化した連結棒は、重量が鉄製とほ
とんど変わらなくなり軽量化のメリットが得られず、ま
た他の部品との位置の取合いから車両の組立てに支障を
来す。本発明は、このような問題を解決すべく案出され
たものであり、連結部を高強度の鉄製パイプとし、その
両端に取り付けるエンドをアルミ化することにより、必
要強度をもち且つ軽量化されたトルクロッドを提供する
ことを目的とする。
ッドは、連結棒11に薄肉の鉄製パイプを使用している
ので、従来の鋳鍛造でできた中実のトルクロッドに比較
すると軽くなっている。しかし、素材として鉄を使用し
ていることから、軽量化には限界がある。更なる軽量化
を図るためには、鉄に匹敵する強度をもち、しかも鉄よ
りも軽い素材を使用する必要がある。軽い材料の代表的
なものとしては、アルミがある。しかし、アルミは、鉄
に比較して軟らかい材料であり、トルクロッド全体をア
ルミ製にすると、車両に組み込んだ状態で必要とされる
機械的特性が不足する場合がある。たとえば、比較的小
径の連結部分に大きな捩りモーメントが加わるが、アル
ミ製の連結棒では、その捩りモーメントによって変形す
る虞れがある。変形防止だけのためには、たとえばアル
ミ製連結棒を大径化して耐変形抵抗を上げることが考え
られる。しかし、大径化した連結棒は、重量が鉄製とほ
とんど変わらなくなり軽量化のメリットが得られず、ま
た他の部品との位置の取合いから車両の組立てに支障を
来す。本発明は、このような問題を解決すべく案出され
たものであり、連結部を高強度の鉄製パイプとし、その
両端に取り付けるエンドをアルミ化することにより、必
要強度をもち且つ軽量化されたトルクロッドを提供する
ことを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明のトルクロッド
は、その目的を達成するため、鉄製薄肉パイプの両端に
高強度のアルミ製エンドをカシメ又は継手を使用した接
合等で一体化したことを特徴とする。エンドに使用され
るアルミ材としては、2014,2017,2024等
のAl−Cu系合金,6061等のAl−Mg−Si系
合金,7075,7175等のAl−Zn−Mn系合金
等がある。Al製エンドは、たとえば図3(a)に示す
ように、環状部12に連結部13がついた断面形状をも
つ押出し形材を輪切りにした後、所定の熱処理を施すこ
とによって必要強度を得ることができる。或いは、輪切
りに切断する前に、押出し形材を熱処理することも可能
である。また、押出し丸棒等を鍛造することにより、図
3(a)に示すように環状部12に連結部13がついた
エンド10,或いは図3(b)に示すように膨出部14
を付けたエンドを作製してもよい。エンド10と連結棒
11との接合を考慮したとき、膨出部14を含めた連結
部13を円筒状等に成形加工又は切削加工することが好
ましい。
は、その目的を達成するため、鉄製薄肉パイプの両端に
高強度のアルミ製エンドをカシメ又は継手を使用した接
合等で一体化したことを特徴とする。エンドに使用され
るアルミ材としては、2014,2017,2024等
のAl−Cu系合金,6061等のAl−Mg−Si系
合金,7075,7175等のAl−Zn−Mn系合金
等がある。Al製エンドは、たとえば図3(a)に示す
ように、環状部12に連結部13がついた断面形状をも
つ押出し形材を輪切りにした後、所定の熱処理を施すこ
とによって必要強度を得ることができる。或いは、輪切
りに切断する前に、押出し形材を熱処理することも可能
である。また、押出し丸棒等を鍛造することにより、図
3(a)に示すように環状部12に連結部13がついた
エンド10,或いは図3(b)に示すように膨出部14
を付けたエンドを作製してもよい。エンド10と連結棒
11との接合を考慮したとき、膨出部14を含めた連結
部13を円筒状等に成形加工又は切削加工することが好
ましい。
【0006】アルミ製のエンド10は、継手を使用して
連結棒11に機械的に固着することもできる。継手とし
ては、たとえば割り型の鉄製継手を使用する。一方の継
手部品は、図4(a)に示すように、鍛造やプレス成形
で所定形状に成形されており、エンド10の内周面に接
する側壁15からエンド10の側面に接する側壁16を
経てエンド10の外周面に接する側壁17に至るほぼコ
字状の形状をもっている。側壁15は、図4(b)に示
すようにエンド10の内周面の曲率に一致する湾曲面と
なっている。側壁16には、エンド10を固定する複数
のリベット孔18が穿設されている。側壁17には、エ
ンド10の連結部13が差し込まれる凹部17bが形成
されており、継手部品20とエンド10の上下方向の動
きを抑える働きをする。連結棒11に取り付けられる円
筒状又は円柱状の接続部19が一体化されている。この
継手部品と他方の継手部品20との合せ面には、段差部
15a,17a,19aが形成されている。段差部15
a,17a,19aは、他方の継手部品20の段差部1
5a,17a,19aとかみ合わされた状態で必要に応
じ溶接される。また、各側壁15〜17の角部は、面取
りされている。また、側壁15,17には、組み合わせ
たエンド10の位置関係を固定するように段差部凹み1
5b,17b,19bが形成されている。この継手部品
と他方の継手部品20との間にエンド10を挟み、リベ
ット孔18を介しリベット止めすることにより、エンド
10に継手が取り付けられる。
連結棒11に機械的に固着することもできる。継手とし
ては、たとえば割り型の鉄製継手を使用する。一方の継
手部品は、図4(a)に示すように、鍛造やプレス成形
で所定形状に成形されており、エンド10の内周面に接
する側壁15からエンド10の側面に接する側壁16を
経てエンド10の外周面に接する側壁17に至るほぼコ
字状の形状をもっている。側壁15は、図4(b)に示
すようにエンド10の内周面の曲率に一致する湾曲面と
なっている。側壁16には、エンド10を固定する複数
のリベット孔18が穿設されている。側壁17には、エ
ンド10の連結部13が差し込まれる凹部17bが形成
されており、継手部品20とエンド10の上下方向の動
きを抑える働きをする。連結棒11に取り付けられる円
筒状又は円柱状の接続部19が一体化されている。この
継手部品と他方の継手部品20との合せ面には、段差部
15a,17a,19aが形成されている。段差部15
a,17a,19aは、他方の継手部品20の段差部1
5a,17a,19aとかみ合わされた状態で必要に応
じ溶接される。また、各側壁15〜17の角部は、面取
りされている。また、側壁15,17には、組み合わせ
たエンド10の位置関係を固定するように段差部凹み1
5b,17b,19bが形成されている。この継手部品
と他方の継手部品20との間にエンド10を挟み、リベ
ット孔18を介しリベット止めすることにより、エンド
10に継手が取り付けられる。
【0007】継手としては、図5に示すように一体成形
した継手21を使用することもできる。この継手21
は、側壁17の両端から側壁16,16を立ち上がら
せ、側壁16,16の先端を内側に屈曲させた側壁1
5,15としている。また、側壁17の内面に隆起部2
2を設け、この隆起部22に対応した凹部をもつエンド
10を使用するとき、装着後のエンド10と継手21と
の位置関係が固定される。エンド10に取り付ける前の
継手21は、図5(b)に示すように、側壁16が側壁
17から直線状に延びている。エンド10の所定位置に
継手21を配置した後、屈曲点23を局部加熱により軟
化させ、側壁16を屈曲点23から折り曲げることによ
りエンド10の側面及び内周面を側壁16及び15で包
み込み密接させる。或いは、図5(c)に示すように、
側壁17に対して側壁16の一部を立ち上がらせた装着
前形状をもつ継手21を使用することもできる。
した継手21を使用することもできる。この継手21
は、側壁17の両端から側壁16,16を立ち上がら
せ、側壁16,16の先端を内側に屈曲させた側壁1
5,15としている。また、側壁17の内面に隆起部2
2を設け、この隆起部22に対応した凹部をもつエンド
10を使用するとき、装着後のエンド10と継手21と
の位置関係が固定される。エンド10に取り付ける前の
継手21は、図5(b)に示すように、側壁16が側壁
17から直線状に延びている。エンド10の所定位置に
継手21を配置した後、屈曲点23を局部加熱により軟
化させ、側壁16を屈曲点23から折り曲げることによ
りエンド10の側面及び内周面を側壁16及び15で包
み込み密接させる。或いは、図5(c)に示すように、
側壁17に対して側壁16の一部を立ち上がらせた装着
前形状をもつ継手21を使用することもできる。
【0008】継手の連結棒11に対する接続部19は、
図6に示すように中実の円筒部としても良い。この接続
部19には、連結棒11が外挿される。エンド10の連
結部13にリベット24で継手25を固着した後、図7
に示すように継手25の接続部19に連結棒11が溶接
又は摩擦圧接で接合される。たとえば、溶接によると
き、鉄製薄肉パイプでできた連結棒11と継手25との
合せ目に溶接部26が形成される。エンド10は、カシ
メにより連結棒11に直接接続することもできる。この
場合、図8(a)及び(b)に示すように、円筒状に成
形した連結部13の端面27に谷部28及び山部29を
交互に形成する。他方、連結部13に挿入される連結棒
11は、図8(c)に示すように谷部28及び山部29
に対応して山部30及び谷部31が繰返し形成された拡
開端部32をもつことが好ましい。
図6に示すように中実の円筒部としても良い。この接続
部19には、連結棒11が外挿される。エンド10の連
結部13にリベット24で継手25を固着した後、図7
に示すように継手25の接続部19に連結棒11が溶接
又は摩擦圧接で接合される。たとえば、溶接によると
き、鉄製薄肉パイプでできた連結棒11と継手25との
合せ目に溶接部26が形成される。エンド10は、カシ
メにより連結棒11に直接接続することもできる。この
場合、図8(a)及び(b)に示すように、円筒状に成
形した連結部13の端面27に谷部28及び山部29を
交互に形成する。他方、連結部13に挿入される連結棒
11は、図8(c)に示すように谷部28及び山部29
に対応して山部30及び谷部31が繰返し形成された拡
開端部32をもつことが好ましい。
【0009】連結棒11の拡開端部32を、図9(a)
に示すように連結部13の内部空間に差し込み、拡開端
部32の山部30及び谷部31を連結部13端面の谷部
28及び山部30にそれぞれ噛み合わせる。次いで、図
9(b)に示すように連結部13の円筒状側壁の一部を
内側に変形させ、連結棒11の周面に密着したカシメ部
33とすることにより、エンド10が連結棒11に固定
される。固定された状態では、山部30及び谷部31に
連結部13端面の谷部28及び山部30がそれぞれ噛み
合っているので、連結棒11の軸回りにエンド10が回
転することが防止される。カシメ部33としては、連結
部13の端部を単に内側に曲げた屈曲部34だけではな
く、図10に示すように連結棒13の周面に沿ったスト
レート部35をもっていることが好ましい。ストレート
部35があることにより、連結棒11に対してエンド1
0が抜止めされる効果が大きくなる。
に示すように連結部13の内部空間に差し込み、拡開端
部32の山部30及び谷部31を連結部13端面の谷部
28及び山部30にそれぞれ噛み合わせる。次いで、図
9(b)に示すように連結部13の円筒状側壁の一部を
内側に変形させ、連結棒11の周面に密着したカシメ部
33とすることにより、エンド10が連結棒11に固定
される。固定された状態では、山部30及び谷部31に
連結部13端面の谷部28及び山部30がそれぞれ噛み
合っているので、連結棒11の軸回りにエンド10が回
転することが防止される。カシメ部33としては、連結
部13の端部を単に内側に曲げた屈曲部34だけではな
く、図10に示すように連結棒13の周面に沿ったスト
レート部35をもっていることが好ましい。ストレート
部35があることにより、連結棒11に対してエンド1
0が抜止めされる効果が大きくなる。
【0010】
【作用】トルクロッドは、エンドが占める重量が全体重
量のほぼ70%である。この点、本発明のトルクロッド
では、鉄製に替え軽量のアルミ材でエンド10を作製し
ているのでエンド10の重量がほぼ半分となり、トルク
ロッド全体の重量が従来のトルクロッドのほぼ70%に
なる。このように軽量化されたトルクロッドは、軽量化
に対する要求が厳しい各種車両にとって好適な部品とな
る。他方、連結棒11を強度に優れた鉄製としているの
で、トルクロッドとしての特性も満足される。また、継
手21,25として鉄製の継手を使用するとき、同じ鉄
系材料の溶接であるので、連結棒11との接続が容易に
なる。更に隆起部22や山部29,30,谷部28,3
1による噛合せを採用したものでは、エンド10と継手
部との間にガタが生じないため、圧縮力が加わる方向か
ら連結棒11の管軸がずれることがなく、薄肉パイプで
できた連結棒11であっても圧縮による座屈が防止され
る。
量のほぼ70%である。この点、本発明のトルクロッド
では、鉄製に替え軽量のアルミ材でエンド10を作製し
ているのでエンド10の重量がほぼ半分となり、トルク
ロッド全体の重量が従来のトルクロッドのほぼ70%に
なる。このように軽量化されたトルクロッドは、軽量化
に対する要求が厳しい各種車両にとって好適な部品とな
る。他方、連結棒11を強度に優れた鉄製としているの
で、トルクロッドとしての特性も満足される。また、継
手21,25として鉄製の継手を使用するとき、同じ鉄
系材料の溶接であるので、連結棒11との接続が容易に
なる。更に隆起部22や山部29,30,谷部28,3
1による噛合せを採用したものでは、エンド10と継手
部との間にガタが生じないため、圧縮力が加わる方向か
ら連結棒11の管軸がずれることがなく、薄肉パイプで
できた連結棒11であっても圧縮による座屈が防止され
る。
【0011】
実施例1:(カシメによる接続) エンド10として、アルミニウム合金2014T6 で作
製された外径131mm,内径105mm及び幅53m
mの環状部12をもつものを使用した。連結部13は、
図10に示すように、内径aが61mm,外径bが73
mm,環状部12の中心から連結部13の先端までの距
離cが105mmのサイズに形成した。また、連結部1
3の端面27には、図8(b)に示すように高低差1.
5mmの凹凸を合計8か所形成した。連結棒11として
は、材質STAM780の鋼製であり、外径51mm及
び肉厚4mmのパイプを使用し、端面に高低差1.5m
mの凹凸を合計8か所設けた拡開端部32を形成した。
また、エンド10の中心間距離は、600mmに設定し
た。
製された外径131mm,内径105mm及び幅53m
mの環状部12をもつものを使用した。連結部13は、
図10に示すように、内径aが61mm,外径bが73
mm,環状部12の中心から連結部13の先端までの距
離cが105mmのサイズに形成した。また、連結部1
3の端面27には、図8(b)に示すように高低差1.
5mmの凹凸を合計8か所形成した。連結棒11として
は、材質STAM780の鋼製であり、外径51mm及
び肉厚4mmのパイプを使用し、端面に高低差1.5m
mの凹凸を合計8か所設けた拡開端部32を形成した。
また、エンド10の中心間距離は、600mmに設定し
た。
【0012】連結部13に連結棒11の拡開端部32を
差し込み、連結部13の周壁をかしめ、屈曲部34及び
ストレート部35からなるカシメ部33を形成した。こ
のとき、ストレート部35の長さdが5mmとなるよう
に、連結部13の周壁を変形させた。このようにしてエ
ンド10が連結棒11に接続されたトルクロッドの機械
強度を測定したところ、32,000kgの引張り及び
圧縮に耐え、±6度の捩り試験においても106 回の捩
りに耐えた。他方、ストレート部35のない接続構造で
は、32,000kgの引張り及び圧縮を繰り返す試験
で、連結棒11からエンド10が外れた。
差し込み、連結部13の周壁をかしめ、屈曲部34及び
ストレート部35からなるカシメ部33を形成した。こ
のとき、ストレート部35の長さdが5mmとなるよう
に、連結部13の周壁を変形させた。このようにしてエ
ンド10が連結棒11に接続されたトルクロッドの機械
強度を測定したところ、32,000kgの引張り及び
圧縮に耐え、±6度の捩り試験においても106 回の捩
りに耐えた。他方、ストレート部35のない接続構造で
は、32,000kgの引張り及び圧縮を繰り返す試験
で、連結棒11からエンド10が外れた。
【0013】実施例2:(継手を使用した接続) 図4に示した形状をもち、側壁15,17の厚みが7m
m,側壁16の合計断面積が676mm2 材質S48C
でできた割り型の鋼製継手を使用した。この継手25を
図7に示すようにリベット24で実施例1と同じエンド
10に装着した後、継手25の接続部19に実施例1と
同じ連結棒11を摩擦圧接した。継手25を介してエン
ド10が連結棒11に接続されたトルクロッドの機械強
度を測定したところ、32,000kgの引張り及び圧
縮に耐え、十分に実用性があることが確認された。ま
た、±6度の捩り試験においても、106 回の捩りに耐
えた。
m,側壁16の合計断面積が676mm2 材質S48C
でできた割り型の鋼製継手を使用した。この継手25を
図7に示すようにリベット24で実施例1と同じエンド
10に装着した後、継手25の接続部19に実施例1と
同じ連結棒11を摩擦圧接した。継手25を介してエン
ド10が連結棒11に接続されたトルクロッドの機械強
度を測定したところ、32,000kgの引張り及び圧
縮に耐え、十分に実用性があることが確認された。ま
た、±6度の捩り試験においても、106 回の捩りに耐
えた。
【0014】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明のトルク
ロッドは、軽量なアルミ製エンドを鉄製薄肉パイプの両
端に固着した構造をもっており、トルクロッド重量の大
半を占めるエンド部がアルミ化されているので、軽量化
が強く要求されている車両に適したトルクロッドとな
る。また、エンドと連結棒との接続部は、圧接,溶接,
カシメ等の何れによっても十分な接続強度が得られ、信
頼性の高い製品となる。
ロッドは、軽量なアルミ製エンドを鉄製薄肉パイプの両
端に固着した構造をもっており、トルクロッド重量の大
半を占めるエンド部がアルミ化されているので、軽量化
が強く要求されている車両に適したトルクロッドとな
る。また、エンドと連結棒との接続部は、圧接,溶接,
カシメ等の何れによっても十分な接続強度が得られ、信
頼性の高い製品となる。
【図1】 トルクロッドを設けたヘンドリクソン式サス
ペンションの斜視図
ペンションの斜視図
【図2】 鉄製連結棒に鉄製エンドを接続した従来のト
ルクロッドを示す平面図(a)及び一部を断面で示した
側面図(b)
ルクロッドを示す平面図(a)及び一部を断面で示した
側面図(b)
【図3】 本発明に従ったアルミ製エンドを押出し形材
から輪切りにより切り出している状態(a)及び膨出部
が設けられたアルミ製エンド(b)
から輪切りにより切り出している状態(a)及び膨出部
が設けられたアルミ製エンド(b)
【図4】 割り型の鉄製継手を示す斜視図(a),矢印
B方向からみた図(b)及び矢印C方向にみた継手部品
とエンドとの組合せ状態を示す説明図(c)
B方向からみた図(b)及び矢印C方向にみた継手部品
とエンドとの組合せ状態を示す説明図(c)
【図5】 一体型の鉄製継手(a),アルミ製エンドに
取り付ける際に鉄製継手を変形させることを示した説明
図(b)及び変形箇所が異なる説明図(c)
取り付ける際に鉄製継手を変形させることを示した説明
図(b)及び変形箇所が異なる説明図(c)
【図6】 中実の接続部をもつ鉄製継手の斜視図
【図7】 鉄製継手でアルミ製エンドを連結棒に接続し
たことを示す図
たことを示す図
【図8】 接続部の端面に凹凸を形成したアルミ製エン
ドの側面図(a),そのアルミ製エンドを連結棒の軸方
向からみた図(b)及び凹凸に対応した拡開端面をもつ
連結棒の斜視図(c)
ドの側面図(a),そのアルミ製エンドを連結棒の軸方
向からみた図(b)及び凹凸に対応した拡開端面をもつ
連結棒の斜視図(c)
【図9】 カシメによって連結棒にアルミ製エンドを接
続する際、カシメ前(a)及びカシメ後(b)の状態を
それぞれ示した説明図
続する際、カシメ前(a)及びカシメ後(b)の状態を
それぞれ示した説明図
【図10】 本実施例で設定した寸法諸元
10:エンド 11:連結棒 12環状部 1
3:連結部 14:膨出部 15〜17:継手の側
壁 18:リベット孔 19:接続部 20:他
方の継手 21:一体的な継手 22:隆起部
23:屈曲点 24リベット 25:継手 2
6:溶接部 27:連結部の端面 28,31:谷
部 29,30:山部 32:拡開端部 33:
カシメ部 34:屈曲点 35:ストレート部 a:連結部13の内径 b:連結部13の外径
c:エンド中心から連結部13先端までの距離 d:
ストレート部35の長さ
3:連結部 14:膨出部 15〜17:継手の側
壁 18:リベット孔 19:接続部 20:他
方の継手 21:一体的な継手 22:隆起部
23:屈曲点 24リベット 25:継手 2
6:溶接部 27:連結部の端面 28,31:谷
部 29,30:山部 32:拡開端部 33:
カシメ部 34:屈曲点 35:ストレート部 a:連結部13の内径 b:連結部13の外径
c:エンド中心から連結部13先端までの距離 d:
ストレート部35の長さ
Claims (11)
- 【請求項1】 鉄製薄肉パイプからなる連結棒の両端に
高強度のアルミ製エンドを一体化したトルクロッド。 - 【請求項2】 請求項1記載のアルミ製エンドが、環状
部に連結部が一体化された断面をもつアルミ押出し形材
を輪切りにして得られたエンドであるトルクロッド。 - 【請求項3】 請求項1記載のアルミ製エンドが、環状
部に連結部が一体化され、連結部に膨出部が形成されて
いる形状をもつトルクロッド。 - 【請求項4】 鉄製薄肉パイプからなる連結棒の両端に
高強度のアルミ製エンドを鉄製継手を介して固着したト
ルクロッド。 - 【請求項5】 請求項4記載の鉄製継手は、エンドの内
周面及び外周面に接する側壁をもち、エンドの外周面に
接する側壁の内側面に隆起部が形成されており、該隆起
部に対応する凹部がエンドの外周面に形成されているト
ルクロッド。 - 【請求項6】 請求項4又は5記載の鉄製継手が一体型
又は割り型であるトルクロッド。 - 【請求項7】 鉄製薄肉パイプの端部に接続される請求
項1記載のエンドの連結部又は請求項4〜6の何れかに
記載の鉄製継手の接続部は円筒状に成形され、円筒底部
には山部及び谷部が円周方向に繰り返された端面が形成
されており、該山部及び谷部に対応する谷部及び山部が
前記鉄製薄肉パイプの端面に形成されているトルクロッ
ド。 - 【請求項8】 鉄製薄肉パイプの端部には拡開端部が形
成されており、請求項1記載のエンドの連結部又は請求
項4〜6の何れかに記載の鉄製継手の接続部は屈曲部及
びストレート部からなるカシメ部が形成されており、該
カシメ部により前記拡開端部が包み込まれているトルク
ロッド。 - 【請求項9】 アルミ製エンドに装着した鉄製継手の接
続部に鉄製薄肉パイプの端部を突き合わせ、合せ面を摩
擦圧接又は溶接するトルクロッドの製造方法。 - 【請求項10】 アルミ製エンドに形成した円筒状の連
結部に鉄製薄肉パイプの端部を差し込み、前記連結部の
先端をかしめ、鉄製薄肉パイプの外周面に沿ったストレ
ート部をもつカシメ部を形成するトルクロッドの製造方
法。 - 【請求項11】 アルミ製エンドに装着した鉄製継手の
円筒状の連結部に鉄製薄肉パイプの端部を差し込み、前
記連結部の先端をかしめ、鉄製薄肉パイプの外周面に沿
ったストレート部をもつカシメ部を形成するトルクロッ
ドの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5802895A JPH08230427A (ja) | 1995-02-22 | 1995-02-22 | トルクロッド及びその製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5802895A JPH08230427A (ja) | 1995-02-22 | 1995-02-22 | トルクロッド及びその製造法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08230427A true JPH08230427A (ja) | 1996-09-10 |
Family
ID=13072503
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5802895A Pending JPH08230427A (ja) | 1995-02-22 | 1995-02-22 | トルクロッド及びその製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08230427A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH10109511A (ja) * | 1996-10-05 | 1998-04-28 | Toho Rayon Co Ltd | サスペンションアームおよびその製造方法 |
US6325567B1 (en) | 1998-09-02 | 2001-12-04 | Tokai Rubber Industries, Ltd. | Arm member |
KR100394634B1 (ko) * | 2000-12-27 | 2003-08-14 | 현대자동차주식회사 | 차량용 레이디어스 로드 |
-
1995
- 1995-02-22 JP JP5802895A patent/JPH08230427A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH10109511A (ja) * | 1996-10-05 | 1998-04-28 | Toho Rayon Co Ltd | サスペンションアームおよびその製造方法 |
US6325567B1 (en) | 1998-09-02 | 2001-12-04 | Tokai Rubber Industries, Ltd. | Arm member |
KR100394634B1 (ko) * | 2000-12-27 | 2003-08-14 | 현대자동차주식회사 | 차량용 레이디어스 로드 |
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