JPH08190920A - 積層リン酸型燃料電池 - Google Patents
積層リン酸型燃料電池Info
- Publication number
- JPH08190920A JPH08190920A JP7002353A JP235395A JPH08190920A JP H08190920 A JPH08190920 A JP H08190920A JP 7002353 A JP7002353 A JP 7002353A JP 235395 A JP235395 A JP 235395A JP H08190920 A JPH08190920 A JP H08190920A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- separator
- fuel
- phosphoric acid
- electrode
- air
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/30—Hydrogen technology
- Y02E60/50—Fuel cells
Landscapes
- Fuel Cell (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】単セルのセパレータエッジ部端部の腐食による
両反応ガス間のガス漏洩を防止し、長期にわたり安定し
て運転できるものとする。 【構成】燃料ガス通流溝4aを備えた燃料極基材4と燃
料極電極5を、ガス不透過性のカーボン材からなるセパ
レータ1Aとその1面の両側端部に配置されるセパレー
タエッジ部2Aおよびパッキング3Aで形成される凹形
状溝の中に、リザーバプレート10とともに、収納し、
同じく空気通流溝9aを備えた空気極基材9と空気極電
極8を、セパレータ1Bとセパレータエッジ部2Bおよ
びパッキング3Bで形成される凹形状溝の中に収納し、
その間に、リン酸を保持するマトリックス6を、絶縁シ
ート7の方形状の孔に収納して、挟持して単セルを形成
するものにおいて、セパレータエッジ部2A、2Bを、
カーボン材層12A、12Bの両端にフッ素樹脂層11
A、11Bを配して構成する。
両反応ガス間のガス漏洩を防止し、長期にわたり安定し
て運転できるものとする。 【構成】燃料ガス通流溝4aを備えた燃料極基材4と燃
料極電極5を、ガス不透過性のカーボン材からなるセパ
レータ1Aとその1面の両側端部に配置されるセパレー
タエッジ部2Aおよびパッキング3Aで形成される凹形
状溝の中に、リザーバプレート10とともに、収納し、
同じく空気通流溝9aを備えた空気極基材9と空気極電
極8を、セパレータ1Bとセパレータエッジ部2Bおよ
びパッキング3Bで形成される凹形状溝の中に収納し、
その間に、リン酸を保持するマトリックス6を、絶縁シ
ート7の方形状の孔に収納して、挟持して単セルを形成
するものにおいて、セパレータエッジ部2A、2Bを、
カーボン材層12A、12Bの両端にフッ素樹脂層11
A、11Bを配して構成する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、リン酸を保持したマ
トリックスを燃料極と空気極とにより挟持してなる単セ
ルを積層し、燃料ガスと空気を供給して電気化学反応に
より直流電力を得る積層リン酸型燃料電池に関するもの
で、とくにその単セルの反応ガスの気密構造に関する。
トリックスを燃料極と空気極とにより挟持してなる単セ
ルを積層し、燃料ガスと空気を供給して電気化学反応に
より直流電力を得る積層リン酸型燃料電池に関するもの
で、とくにその単セルの反応ガスの気密構造に関する。
【0002】
【従来の技術】図2は、従来より用いられている積層リ
ン酸型燃料電池の単セルの構成を、一部を分解して示し
た斜視図である。本構成においては、燃料極は、複数の
燃料ガス通流溝4aを備えた方形状の燃料極基材4と、
これと同一の方形状をなす燃料極電極5とからなり、ガ
ス不透過性のカーボン材製のセパレータ1Aとその一面
の両側端部に配置される同じくガス不透過性のカーボン
材製のセパレータエッジ部2Aおよびフッ素樹脂製のパ
ッキング3Aにより形成される凹形状溝の中に、燃料ガ
ス通流溝4aを開口させて収納される。また空気極は、
燃料ガス通流溝4aと直交する方向に複数の空気通流溝
9aを備えた方形状の空気極基材9と、これと同一の方
形状をなす空気極電極8とからなり、ガス不透過性のカ
ーボン材製のセパレータ1Bとその一面の両側端部に配
置される同じくガス不透過性のカーボン材製のセパレー
タエッジ部2Bおよびフッ素樹脂製のパッキング3Bに
より形成される凹形状溝の中に、空気通流溝9aを開口
させて収納される。電解質のリン酸を保持した方形状の
マトリックス6は、燃料ガス通流溝4aの方向の幅が空
気極電極8の幅と同一となり、空気通流溝9aの方向の
幅が燃料極電極5の幅と同一となるよう形成されてお
り、また、フッ素樹脂製の絶縁シート7は、セパレータ
1A、1Bと同一の外寸法をもち、その中央部にはマト
リックス6の外寸法と略同一の方形状の孔が形成されて
いる。なお、本構成で、セパレータ1Aと燃料極基材4
との間に配置されているリザーバプレート10は、運転
の進行とともにマトリックス6で喪失するリン酸を補給
する役割をはたすものである。
ン酸型燃料電池の単セルの構成を、一部を分解して示し
た斜視図である。本構成においては、燃料極は、複数の
燃料ガス通流溝4aを備えた方形状の燃料極基材4と、
これと同一の方形状をなす燃料極電極5とからなり、ガ
ス不透過性のカーボン材製のセパレータ1Aとその一面
の両側端部に配置される同じくガス不透過性のカーボン
材製のセパレータエッジ部2Aおよびフッ素樹脂製のパ
ッキング3Aにより形成される凹形状溝の中に、燃料ガ
ス通流溝4aを開口させて収納される。また空気極は、
燃料ガス通流溝4aと直交する方向に複数の空気通流溝
9aを備えた方形状の空気極基材9と、これと同一の方
形状をなす空気極電極8とからなり、ガス不透過性のカ
ーボン材製のセパレータ1Bとその一面の両側端部に配
置される同じくガス不透過性のカーボン材製のセパレー
タエッジ部2Bおよびフッ素樹脂製のパッキング3Bに
より形成される凹形状溝の中に、空気通流溝9aを開口
させて収納される。電解質のリン酸を保持した方形状の
マトリックス6は、燃料ガス通流溝4aの方向の幅が空
気極電極8の幅と同一となり、空気通流溝9aの方向の
幅が燃料極電極5の幅と同一となるよう形成されてお
り、また、フッ素樹脂製の絶縁シート7は、セパレータ
1A、1Bと同一の外寸法をもち、その中央部にはマト
リックス6の外寸法と略同一の方形状の孔が形成されて
いる。なお、本構成で、セパレータ1Aと燃料極基材4
との間に配置されているリザーバプレート10は、運転
の進行とともにマトリックス6で喪失するリン酸を補給
する役割をはたすものである。
【0003】図3は、図2の構成部品を積層して形成さ
れる単セルの斜視図である。図のように、単セルの外周
は、セパレータエッジ部2Aを組み込んだセパレータ1
Aと、絶縁シート7と、セパレータエッジ部2Bを組み
込んだセパレータ1Bの外周により規定され、単セルの
一方の相対する側面に、燃料ガス通流溝4aを備えた燃
料極基材4と燃料極電極5との端面が露出し、上記側面
と直交する他方の相対する側面に、空気通流溝9aを備
えた空気極基材9と空気極電極8との端面が露出するこ
ととなる。また、フッ素樹脂製の絶縁シート7とパッキ
ング3Aおよび3Bにより、両電極を流れる燃料ガスと
空気との気密が保たれる。さらに、燃料極電極5と燃料
極基材4とセパレータ1Aとセパレータエッジ部2Aと
は電気的に導通状態にあり、また空気極電極8と空気極
基材9とセパレータ1Bとセパレータエッジ部2Bとは
電気的に導通状態にあるので、両電極間の電気絶縁は上
記のフッ素樹脂製の絶縁シート7とパッキング3Aおよ
び3Bにより保持されることとなる。
れる単セルの斜視図である。図のように、単セルの外周
は、セパレータエッジ部2Aを組み込んだセパレータ1
Aと、絶縁シート7と、セパレータエッジ部2Bを組み
込んだセパレータ1Bの外周により規定され、単セルの
一方の相対する側面に、燃料ガス通流溝4aを備えた燃
料極基材4と燃料極電極5との端面が露出し、上記側面
と直交する他方の相対する側面に、空気通流溝9aを備
えた空気極基材9と空気極電極8との端面が露出するこ
ととなる。また、フッ素樹脂製の絶縁シート7とパッキ
ング3Aおよび3Bにより、両電極を流れる燃料ガスと
空気との気密が保たれる。さらに、燃料極電極5と燃料
極基材4とセパレータ1Aとセパレータエッジ部2Aと
は電気的に導通状態にあり、また空気極電極8と空気極
基材9とセパレータ1Bとセパレータエッジ部2Bとは
電気的に導通状態にあるので、両電極間の電気絶縁は上
記のフッ素樹脂製の絶縁シート7とパッキング3Aおよ
び3Bにより保持されることとなる。
【0004】したがって、上記のように構成した単セル
を積層して積層リン酸型燃料電池を形成し、各側面に、
それぞれ燃料ガス供給用のマニホールド、燃料ガス排出
用のマニホールド、空気供給用のマニホールドおよび空
気排出用のマニホールドを組み込んで、燃料ガスを燃料
ガス供給用のマニホールドに供給して燃料ガス通流溝4
aに通流させ、また空気を空気供給用のマニホールドに
供給して空気通流溝9aに通流させれば、電気化学反応
によって直流電力が得られることとなる。
を積層して積層リン酸型燃料電池を形成し、各側面に、
それぞれ燃料ガス供給用のマニホールド、燃料ガス排出
用のマニホールド、空気供給用のマニホールドおよび空
気排出用のマニホールドを組み込んで、燃料ガスを燃料
ガス供給用のマニホールドに供給して燃料ガス通流溝4
aに通流させ、また空気を空気供給用のマニホールドに
供給して空気通流溝9aに通流させれば、電気化学反応
によって直流電力が得られることとなる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のように構成した
単セルを用いて積層リン酸型燃料電池を形成すれば、所
定の発電を行うことができるので、各種の発電装置にし
ばしば採用されている。しかしながら、単セルを上記の
ように構成した積層リン酸型燃料電池にあっても、発電
運転の進行とともに、単セルの両電極を通流する反応ガ
ス系統間でのガスの漏洩が生じて積層リン酸型燃料電池
の寿命が低下してしまう場合がある。
単セルを用いて積層リン酸型燃料電池を形成すれば、所
定の発電を行うことができるので、各種の発電装置にし
ばしば採用されている。しかしながら、単セルを上記の
ように構成した積層リン酸型燃料電池にあっても、発電
運転の進行とともに、単セルの両電極を通流する反応ガ
ス系統間でのガスの漏洩が生じて積層リン酸型燃料電池
の寿命が低下してしまう場合がある。
【0006】すなわち、単セルより排出される反応ガス
には反応生成水等が水蒸気となって含まれ、さらにマト
リックス6に保持されたリン酸より生じるリン酸ミスト
が含まれる場合があり、このリン酸ミストが単セルの反
応ガス排出側の側面あるいはセパレータエッジ部3A、
3Bの端部に付着すると、多孔質カーボン材を素材とし
て形成されているこれらの部分が腐食されることとな
る。このうちセパレータエッジ部3A、3Bの端部の腐
食が進行し、ガスに対する気密性が失われると、単セル
のコーナー部分で、当該反応ガスの排出系と他方の反応
ガスの供給系あるいは排出系との間にガス漏洩が生じ、
発電電力の低下、漏洩ガスの流入にともなう反応による
局部加熱等が生じることとなり、積層リン酸型燃料電池
の性能が急速に低下してしまうという問題点がある。
には反応生成水等が水蒸気となって含まれ、さらにマト
リックス6に保持されたリン酸より生じるリン酸ミスト
が含まれる場合があり、このリン酸ミストが単セルの反
応ガス排出側の側面あるいはセパレータエッジ部3A、
3Bの端部に付着すると、多孔質カーボン材を素材とし
て形成されているこれらの部分が腐食されることとな
る。このうちセパレータエッジ部3A、3Bの端部の腐
食が進行し、ガスに対する気密性が失われると、単セル
のコーナー部分で、当該反応ガスの排出系と他方の反応
ガスの供給系あるいは排出系との間にガス漏洩が生じ、
発電電力の低下、漏洩ガスの流入にともなう反応による
局部加熱等が生じることとなり、積層リン酸型燃料電池
の性能が急速に低下してしまうという問題点がある。
【0007】本発明、上記の問題点を考慮してなされた
もので、その目的は、単セルのセパレータエッジ部端部
のリン酸による腐食によって生じるガス漏洩を防止し、
長期にわたり安定して運転できる信頼性の高い積層リン
酸型燃料電池を提供することにある。
もので、その目的は、単セルのセパレータエッジ部端部
のリン酸による腐食によって生じるガス漏洩を防止し、
長期にわたり安定して運転できる信頼性の高い積層リン
酸型燃料電池を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明においては、電解質のリン酸を保持する方
形状のマトリックスを、燃料ガス通流溝を有する燃料極
基材と燃料極電極からなる方形状の燃料極と、燃料ガス
通流溝と直交する方向に空気通流溝を有する空気極基材
と空気極電極からなる方形状の空気極とにより挟持して
なる単セルを、ガス不透過性のカーボン材よりなる方形
状のセパレータと交互に積層して形成される積層リン酸
型燃料電池において、セパレータが、その側縁に配した
セパレータエッジ部およびフッ素樹脂よりなるパッキン
グとにより、一面に燃料極を燃料ガス通流溝が開口する
よう収納する凹形状溝を、また他の面に空気極を空気通
流溝が開口するよう収納する凹形状溝を形成し、かつマ
トリックスが、マトリックスと略同一の厚さを有しセパ
レータと同一の方形状をなすフッ素樹脂よりなる絶縁シ
─トの中央部に設けられた方形状の孔に収納されるもの
において、セパレータエッジ部の少なくとも両端部をフ
ッ素樹脂により形成することとする。
めに、本発明においては、電解質のリン酸を保持する方
形状のマトリックスを、燃料ガス通流溝を有する燃料極
基材と燃料極電極からなる方形状の燃料極と、燃料ガス
通流溝と直交する方向に空気通流溝を有する空気極基材
と空気極電極からなる方形状の空気極とにより挟持して
なる単セルを、ガス不透過性のカーボン材よりなる方形
状のセパレータと交互に積層して形成される積層リン酸
型燃料電池において、セパレータが、その側縁に配した
セパレータエッジ部およびフッ素樹脂よりなるパッキン
グとにより、一面に燃料極を燃料ガス通流溝が開口する
よう収納する凹形状溝を、また他の面に空気極を空気通
流溝が開口するよう収納する凹形状溝を形成し、かつマ
トリックスが、マトリックスと略同一の厚さを有しセパ
レータと同一の方形状をなすフッ素樹脂よりなる絶縁シ
─トの中央部に設けられた方形状の孔に収納されるもの
において、セパレータエッジ部の少なくとも両端部をフ
ッ素樹脂により形成することとする。
【0009】
【作用】上記のように、積層リン酸型燃料電池におい
て、単セルのセパレータが、その側縁に配したセパレー
タエッジ部およびフッ素樹脂よりなるパッキングとによ
り、一面に燃料極を燃料ガス通流溝が開口するよう収納
する凹形状溝を、また他の面に空気極を空気通流溝が開
口するよう収納する凹形状溝を形成するものにおいて、
セパレータエッジ部の少なくとも両端部をフッ素樹脂に
より形成することとすれば、単セルより排出される反応
ガスにリン酸ミストが含まれる場合にあっても、セパレ
ータエッジ部が反応ガスに触れる両端部はフッ素樹脂に
より形成されているので、リン酸ミストによる腐食は起
こらない。したがって、この部分でのガス漏洩が防止さ
れるので、このように形成された単セルを用いれば、積
層リン酸型燃料電池が長期にわたり安定して運転できる
ものとなる。
て、単セルのセパレータが、その側縁に配したセパレー
タエッジ部およびフッ素樹脂よりなるパッキングとによ
り、一面に燃料極を燃料ガス通流溝が開口するよう収納
する凹形状溝を、また他の面に空気極を空気通流溝が開
口するよう収納する凹形状溝を形成するものにおいて、
セパレータエッジ部の少なくとも両端部をフッ素樹脂に
より形成することとすれば、単セルより排出される反応
ガスにリン酸ミストが含まれる場合にあっても、セパレ
ータエッジ部が反応ガスに触れる両端部はフッ素樹脂に
より形成されているので、リン酸ミストによる腐食は起
こらない。したがって、この部分でのガス漏洩が防止さ
れるので、このように形成された単セルを用いれば、積
層リン酸型燃料電池が長期にわたり安定して運転できる
ものとなる。
【0010】
【実施例】図1は、本発明の積層リン酸型燃料電池の第
1の実施例の単セルの構成を、一部を分解して示した斜
視図である。本図に示した実施例の単セルの構成部品の
うち図2に示した従来例の単セルの構成部品と同一の機
能を有する構成部品については同一番号を付して重畳す
る説明を省略する。本実施例と従来例との相違点は、セ
パレータ1A、1Bの両側の側縁に配して設置されるセ
パレータエッジ部2A、2Bの構成にある。図2の従来
例のセパレータエッジ部2A、2Bは多孔質カーボン材
を素材として形成された一体化されたガス不透過性のカ
ーボン材からなるのに対して、本図に示した実施例のセ
パレータエッジ部2A、2Bは、保持する電極が単セル
の側面に露出する方向の両端部に配置したフッ素樹脂層
11A、11Bと、その間に配置したガス不透過性のカ
ーボン材層12A、12Bとから形成されていることが
特徴である。
1の実施例の単セルの構成を、一部を分解して示した斜
視図である。本図に示した実施例の単セルの構成部品の
うち図2に示した従来例の単セルの構成部品と同一の機
能を有する構成部品については同一番号を付して重畳す
る説明を省略する。本実施例と従来例との相違点は、セ
パレータ1A、1Bの両側の側縁に配して設置されるセ
パレータエッジ部2A、2Bの構成にある。図2の従来
例のセパレータエッジ部2A、2Bは多孔質カーボン材
を素材として形成された一体化されたガス不透過性のカ
ーボン材からなるのに対して、本図に示した実施例のセ
パレータエッジ部2A、2Bは、保持する電極が単セル
の側面に露出する方向の両端部に配置したフッ素樹脂層
11A、11Bと、その間に配置したガス不透過性のカ
ーボン材層12A、12Bとから形成されていることが
特徴である。
【0011】本構成においては、排出される反応ガスに
触れるセパレータエッジ部2A、2Bの端面がいずれも
フッ素樹脂層より形成されているので、排出される反応
ガスに含まれたリン酸ミストがこの端面に付着しても腐
食されることがないので、従来の積層リン酸型燃料電池
で見られたようなセパレータエッジ部2A、2Bのリン
酸での腐食によるガス漏洩の発生が防止されることとな
る。
触れるセパレータエッジ部2A、2Bの端面がいずれも
フッ素樹脂層より形成されているので、排出される反応
ガスに含まれたリン酸ミストがこの端面に付着しても腐
食されることがないので、従来の積層リン酸型燃料電池
で見られたようなセパレータエッジ部2A、2Bのリン
酸での腐食によるガス漏洩の発生が防止されることとな
る。
【0012】なお、上記の実施例の単セルのセパレータ
エッジ部2A、2Bは両端面に配したフッ素樹脂層11
A、11Bと、その間に配したガス不透過性のカーボン
材層12A、12Bから形成されているが、セパレータ
エッジ部2A、2Bを、すべて一体化されたフッ素樹脂
層より形成することとしても、上記の実施例と同様の効
果が得られることは図示するまでもなく明らかである。
エッジ部2A、2Bは両端面に配したフッ素樹脂層11
A、11Bと、その間に配したガス不透過性のカーボン
材層12A、12Bから形成されているが、セパレータ
エッジ部2A、2Bを、すべて一体化されたフッ素樹脂
層より形成することとしても、上記の実施例と同様の効
果が得られることは図示するまでもなく明らかである。
【0013】
【発明の効果】上述のように、本発明によれば、電解質
のリン酸を保持する方形状のマトリックスを、燃料ガス
通流溝を有する燃料極基材と燃料極電極からなる方形状
の燃料極と、燃料ガス通流溝と直交する方向に空気通流
溝を有する空気極基材と空気極電極からなる方形状の空
気極とにより挟持してなる単セルを、ガス不透過性のカ
ーボン材よりなる方形状のセパレータと交互に積層して
形成される積層リン酸型燃料電池において、セパレータ
が、その側縁に配したセパレータエッジ部およびフッ素
樹脂よりなるパッキングとにより、一面に燃料極を燃料
ガス通流溝が開口するよう収納する凹形状溝を、また他
の面に空気極を空気通流溝が開口するよう収納する凹形
状溝を形成し、かつマトリックスが、マトリックスと略
同一の厚さを有しセパレータと同一の方形状をなすフッ
素樹脂よりなる絶縁シ─トの中央部に設けられた方形状
の孔に収納されるものにおいて、セパレータエッジ部の
少なくとも両端部をフッ素樹脂により形成することとし
たので、仮に単セルの反応ガスの排出ガスにリン酸ミス
トが含まれ、セパレータエッジ部の端面に触れることが
あっても、セパレータエッジ部の腐食が防止されるの
で、腐食によるガス漏洩が防止され、長期にわたり安定
して運転できる信頼性の高い積層リン酸型燃料電池が得
られることとなった。
のリン酸を保持する方形状のマトリックスを、燃料ガス
通流溝を有する燃料極基材と燃料極電極からなる方形状
の燃料極と、燃料ガス通流溝と直交する方向に空気通流
溝を有する空気極基材と空気極電極からなる方形状の空
気極とにより挟持してなる単セルを、ガス不透過性のカ
ーボン材よりなる方形状のセパレータと交互に積層して
形成される積層リン酸型燃料電池において、セパレータ
が、その側縁に配したセパレータエッジ部およびフッ素
樹脂よりなるパッキングとにより、一面に燃料極を燃料
ガス通流溝が開口するよう収納する凹形状溝を、また他
の面に空気極を空気通流溝が開口するよう収納する凹形
状溝を形成し、かつマトリックスが、マトリックスと略
同一の厚さを有しセパレータと同一の方形状をなすフッ
素樹脂よりなる絶縁シ─トの中央部に設けられた方形状
の孔に収納されるものにおいて、セパレータエッジ部の
少なくとも両端部をフッ素樹脂により形成することとし
たので、仮に単セルの反応ガスの排出ガスにリン酸ミス
トが含まれ、セパレータエッジ部の端面に触れることが
あっても、セパレータエッジ部の腐食が防止されるの
で、腐食によるガス漏洩が防止され、長期にわたり安定
して運転できる信頼性の高い積層リン酸型燃料電池が得
られることとなった。
【図1】本発明の積層リン酸型燃料電池による第1の実
施例の単セルの構成を一部を分解して示した斜視図
施例の単セルの構成を一部を分解して示した斜視図
【図2】従来の積層リン酸型燃料電池の単セルの構成を
一部を分解して示した斜視図
一部を分解して示した斜視図
【図3】図2に示した従来の構成部品を積層して形成さ
れる単セルの斜視図
れる単セルの斜視図
1A,1B セパレータ 2A,2B セパレータエッジ部 3A,3B パッキング 4 燃料極基材 4a 燃料ガス通流溝 5 燃料極電極 6 マトリックス 7 絶縁シート 8 空気極電極 9 空気極基材 9a 空気通流溝 10 リザーバプレート 11A,11B フッ素樹脂層 12A,12B カーボン材層
Claims (1)
- 【請求項1】電解質のリン酸を保持する方形状のマトリ
ックスを、燃料ガス通流溝を有する燃料極基材と燃料極
電極からなる方形状の燃料極と、前記燃料ガス通流溝と
直交する方向に空気通流溝を有する空気極基材と空気極
電極からなる方形状の空気極とにより挟持してなる単セ
ルを、ガス不透過性のカーボン材よりなる方形状のセパ
レータと交互に積層して形成される積層リン酸型燃料電
池において、前記セパレータが、その側縁に配したセパ
レータエッジ部およびフッ素樹脂よりなるパッキングと
により、一面に前記燃料極を前記燃料ガス通流溝が開口
するよう収納する凹形状溝を、また他の面に前記空気極
を前記空気通流溝が開口するよう収納する凹形状溝を形
成し、かつ前記マトリックスが、該マトリックスと略同
一の厚さを有し前記セパレータと同一の方形状をなすフ
ッ素樹脂よりなる絶縁シ─トの中央部に設けられた方形
状の孔に収納されるものにおいて、前記セパレータエッ
ジ部の少なくとも両端部がフッ素樹脂により形成されて
いることを特徴とする積層リン酸型燃料電池。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP00235395A JP3201201B2 (ja) | 1995-01-11 | 1995-01-11 | 積層リン酸型燃料電池 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP00235395A JP3201201B2 (ja) | 1995-01-11 | 1995-01-11 | 積層リン酸型燃料電池 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08190920A true JPH08190920A (ja) | 1996-07-23 |
JP3201201B2 JP3201201B2 (ja) | 2001-08-20 |
Family
ID=11526915
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP00235395A Expired - Fee Related JP3201201B2 (ja) | 1995-01-11 | 1995-01-11 | 積層リン酸型燃料電池 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3201201B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007018924A (ja) * | 2005-07-08 | 2007-01-25 | Fuji Electric Holdings Co Ltd | 燃料電池 |
-
1995
- 1995-01-11 JP JP00235395A patent/JP3201201B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007018924A (ja) * | 2005-07-08 | 2007-01-25 | Fuji Electric Holdings Co Ltd | 燃料電池 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3201201B2 (ja) | 2001-08-20 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US6764783B2 (en) | Electrochemical fuel cell stack with improved reactant manifolding and sealing | |
US6815115B2 (en) | Fuel cell and fuel cell stack | |
RU2419921C2 (ru) | Пластины для распределения потоков текучей среды в топливных элементах | |
GB2323700A (en) | Electrochemical cells | |
US7531265B2 (en) | Fuel cell | |
JP5114899B2 (ja) | 固体高分子型燃料電池 | |
JP3101464B2 (ja) | 燃料電池 | |
JP2004172094A (ja) | 燃料電池 | |
JP4481423B2 (ja) | 固体高分子型燃料電池スタック | |
JPH11233128A (ja) | 燃料電池 | |
CN111403770A (zh) | 燃料电池堆 | |
JP2011040359A (ja) | 燃料電池用ガス拡散層一体型ガスケット | |
US6203676B1 (en) | Ionic conduction device | |
JP3146758B2 (ja) | 固体高分子電解質型燃料電池 | |
WO2018154656A1 (ja) | 平板型電気化学セルスタック | |
JP4399345B2 (ja) | 燃料電池スタック | |
KR101162669B1 (ko) | 고체산화물 연료전지 | |
JPH09167623A (ja) | 固体高分子電解質型燃料電池 | |
JPH08190920A (ja) | 積層リン酸型燃料電池 | |
JP3007809B2 (ja) | 燃料電池 | |
JP6204328B2 (ja) | 燃料電池スタック | |
JPH08190919A (ja) | 積層リン酸型燃料電池 | |
JP2001266911A (ja) | 固体高分子型燃料電池スタック | |
JP3081557B2 (ja) | 燃料電池 | |
JP2001176519A (ja) | 導電性セパレータ、高分子電解質型燃料電池および高分子電解質型燃料電池の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |