JPH08197599A - 薄肉成形品の製造方法 - Google Patents
薄肉成形品の製造方法Info
- Publication number
- JPH08197599A JPH08197599A JP957895A JP957895A JPH08197599A JP H08197599 A JPH08197599 A JP H08197599A JP 957895 A JP957895 A JP 957895A JP 957895 A JP957895 A JP 957895A JP H08197599 A JPH08197599 A JP H08197599A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- resin
- thick
- thin
- walled
- molded product
- Prior art date
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- Pending
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Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B29—WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
- B29C—SHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
- B29C45/00—Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
- B29C45/0046—Details relating to the filling pattern or flow paths or flow characteristics of moulding material in the mould cavity
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Manufacturing & Machinery (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 薄肉部の樹脂の流動を助成するための厚肉部
を設けて樹脂流動を改善し、金型構造を単純化し、品質
が優れた薄肉成形品の製造方法を提供する。 【構成】 部分的に厚肉部３を設けた射出成形による薄
肉成形品１０の製造方法であって、金型形状データ、樹
脂物性特性、及び成形条件を初期条件として、差分法、
もしくは有限要素法を用いて薄肉部と厚肉部３を流れる
樹脂の圧力損失を求め、この圧力損失が厚肉部３の水力
相当直径と薄肉部の肉厚との積に反比例するように薄肉
部と厚肉部３を設定し、薄肉部のみで構成された形状に
対して、ゲート２から樹脂流動解析で求めた最終充填位
置１ａへ厚肉部３を設け、この厚肉部３を設けた形状に
対して樹脂流動解析を行い、樹脂フローフロントが厚肉
部３の先端まで到達した時、樹脂フローフロント近傍か
ら厚肉部３を設け、樹脂がキャビティを完全に充満する
まで上記樹脂流動解析を繰り返して厚肉部３を設ける。
を設けて樹脂流動を改善し、金型構造を単純化し、品質
が優れた薄肉成形品の製造方法を提供する。 【構成】 部分的に厚肉部３を設けた射出成形による薄
肉成形品１０の製造方法であって、金型形状データ、樹
脂物性特性、及び成形条件を初期条件として、差分法、
もしくは有限要素法を用いて薄肉部と厚肉部３を流れる
樹脂の圧力損失を求め、この圧力損失が厚肉部３の水力
相当直径と薄肉部の肉厚との積に反比例するように薄肉
部と厚肉部３を設定し、薄肉部のみで構成された形状に
対して、ゲート２から樹脂流動解析で求めた最終充填位
置１ａへ厚肉部３を設け、この厚肉部３を設けた形状に
対して樹脂流動解析を行い、樹脂フローフロントが厚肉
部３の先端まで到達した時、樹脂フローフロント近傍か
ら厚肉部３を設け、樹脂がキャビティを完全に充満する
まで上記樹脂流動解析を繰り返して厚肉部３を設ける。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、薄肉成形品の製造方法
に関する。
に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来、薄肉成形品の射出成形において、
薄肉部は極端に充填圧力が高くなるため、その成形が難
しく、この問題を解消するために、例えば、特開平３−
８７２１７号公報においては、樹脂の射出後に部分的
に、或いは全体に圧縮をかけて薄肉部を形成するように
した肉厚に変化のある製品の製造方法が記載されてい
る。又、特開平６−６４００２号公報においては、比較
的大型で薄肉の樹脂製品において、複数の樹脂注入部を
設けて樹脂の充填圧力を低くして薄肉部を形成するよう
にした射出成形方法が記載されている。又、その他の方
法として、流動性が極端によい樹脂を用いて薄肉部を形
成するようにした射出成形方法がある。
薄肉部は極端に充填圧力が高くなるため、その成形が難
しく、この問題を解消するために、例えば、特開平３−
８７２１７号公報においては、樹脂の射出後に部分的
に、或いは全体に圧縮をかけて薄肉部を形成するように
した肉厚に変化のある製品の製造方法が記載されてい
る。又、特開平６−６４００２号公報においては、比較
的大型で薄肉の樹脂製品において、複数の樹脂注入部を
設けて樹脂の充填圧力を低くして薄肉部を形成するよう
にした射出成形方法が記載されている。又、その他の方
法として、流動性が極端によい樹脂を用いて薄肉部を形
成するようにした射出成形方法がある。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特
開平３−８７２１７号公報に記載されているように、樹
脂に圧縮をかけるためには、別途に金型内に圧縮機構を
組込む必要があり、金型や設備のための費用が嵩むとい
った問題や、射出成形が複雑となり、生産性が低下する
といった問題がある。又、上記後者の特開平６−６４０
０２号公報においては、複数の樹脂注入部を設けるた
め、金型の構造が複雑となり、逐次の樹脂の充填のた
め、サイクルが長くなるために生産性が悪くなり、又、
金型構造が複雑となり、製作費用が嵩むといった問題
や、成形品が薄肉部のみで構成されているために剛性等
の強度が不足するといった問題がある。
開平３−８７２１７号公報に記載されているように、樹
脂に圧縮をかけるためには、別途に金型内に圧縮機構を
組込む必要があり、金型や設備のための費用が嵩むとい
った問題や、射出成形が複雑となり、生産性が低下する
といった問題がある。又、上記後者の特開平６−６４０
０２号公報においては、複数の樹脂注入部を設けるた
め、金型の構造が複雑となり、逐次の樹脂の充填のた
め、サイクルが長くなるために生産性が悪くなり、又、
金型構造が複雑となり、製作費用が嵩むといった問題
や、成形品が薄肉部のみで構成されているために剛性等
の強度が不足するといった問題がある。
【０００４】本発明は、上記のこのような問題点に着眼
してなされたものであり、その目的とするところは、こ
れらの問題点を解消し、薄肉部の樹脂の流動を助成する
ための厚肉部を設けて、樹脂の充填圧力の低圧化に効果
がある厚肉部主導の樹脂流動とすることにより、金型構
造を単純にし、剛性等の強度が優れた薄肉成形品の製造
方法を提供するものである。
してなされたものであり、その目的とするところは、こ
れらの問題点を解消し、薄肉部の樹脂の流動を助成する
ための厚肉部を設けて、樹脂の充填圧力の低圧化に効果
がある厚肉部主導の樹脂流動とすることにより、金型構
造を単純にし、剛性等の強度が優れた薄肉成形品の製造
方法を提供するものである。
【０００５】
【課題を解決するための手段】本発明の薄肉成形品の製
造方法においては、部分的に厚肉部を設けた射出成形に
よる薄肉成形品の製造方法であって、金型形状データ、
樹脂物性特性、及び成形条件を初期条件として、差分
法、もしくは有限要素法を用いて薄肉部と厚肉部を流れ
る樹脂の圧力損失を求め、この圧力損失が厚肉部の水力
相当直径と薄肉部の肉厚との積に反比例するように薄肉
部と厚肉部を設定し、薄肉部のみで構成された形状に対
して、ゲートから樹脂流動解析で求めた最終充填位置へ
厚肉部を設け、この厚肉部を設けた形状に対して樹脂流
動解析を行い、樹脂フローフロントが厚肉部先端まで到
達した時、樹脂フローフロント近傍から厚肉部を設け、
樹脂がキャビティを完全に充満するまで上記樹脂流動解
析を繰り返して厚肉部を設けることを特徴とする。
造方法においては、部分的に厚肉部を設けた射出成形に
よる薄肉成形品の製造方法であって、金型形状データ、
樹脂物性特性、及び成形条件を初期条件として、差分
法、もしくは有限要素法を用いて薄肉部と厚肉部を流れ
る樹脂の圧力損失を求め、この圧力損失が厚肉部の水力
相当直径と薄肉部の肉厚との積に反比例するように薄肉
部と厚肉部を設定し、薄肉部のみで構成された形状に対
して、ゲートから樹脂流動解析で求めた最終充填位置へ
厚肉部を設け、この厚肉部を設けた形状に対して樹脂流
動解析を行い、樹脂フローフロントが厚肉部先端まで到
達した時、樹脂フローフロント近傍から厚肉部を設け、
樹脂がキャビティを完全に充満するまで上記樹脂流動解
析を繰り返して厚肉部を設けることを特徴とする。
【０００６】上記において、圧力損失と、厚肉部の水力
相当直径と薄肉部の積の逆数で、図１に示す圧力損失の
相関グラフのように、プロットして比例する領域を求め
る。この領域が圧力低下の効果がある厚肉部の大きさの
領域とすることができる。
相当直径と薄肉部の積の逆数で、図１に示す圧力損失の
相関グラフのように、プロットして比例する領域を求め
る。この領域が圧力低下の効果がある厚肉部の大きさの
領域とすることができる。
【０００７】以下に樹脂流動解析を用いた厚肉部の設計
を、具体的な箱形の形状の薄肉成形品に関し図面を参照
して説明する。図２〜図４は、薄肉成形品１０の厚肉部
の形成の設計工程を説明する斜視図であり、底を上面に
して示している。薄肉部のみで構成された箱形状１に対
して、樹脂流動解析を行い、図２に示すように、ゲート
２より樹脂の最終充填位置１ａを求める。次に、ゲート
２から最終充填位置１ａに向かって上記箱形状１の領域
を満たす第一厚肉部３を底面の対角線方向に沿って交差
して設け、更に延長して角部の端部まで設ける。
を、具体的な箱形の形状の薄肉成形品に関し図面を参照
して説明する。図２〜図４は、薄肉成形品１０の厚肉部
の形成の設計工程を説明する斜視図であり、底を上面に
して示している。薄肉部のみで構成された箱形状１に対
して、樹脂流動解析を行い、図２に示すように、ゲート
２より樹脂の最終充填位置１ａを求める。次に、ゲート
２から最終充填位置１ａに向かって上記箱形状１の領域
を満たす第一厚肉部３を底面の対角線方向に沿って交差
して設け、更に延長して角部の端部まで設ける。
【０００８】再び樹脂流動解析を行う。樹脂が上記厚肉
部３主導で流動し、樹脂のフローフロント１ｂが厚肉部
３の先端まで到達して充填された時に、図３に示すよう
に、上記フローフロント１ｂ近傍から箱形状１の領域を
満たす第二厚肉部４をそれぞれの側面の垂直方向に２条
設ける。更に樹脂流動解析を行い、厚肉部４主導の樹脂
流動が完了した時点で、図４に示すように第三厚肉部５
をそれぞれの側面の垂直方向に１条設ける。
部３主導で流動し、樹脂のフローフロント１ｂが厚肉部
３の先端まで到達して充填された時に、図３に示すよう
に、上記フローフロント１ｂ近傍から箱形状１の領域を
満たす第二厚肉部４をそれぞれの側面の垂直方向に２条
設ける。更に樹脂流動解析を行い、厚肉部４主導の樹脂
流動が完了した時点で、図４に示すように第三厚肉部５
をそれぞれの側面の垂直方向に１条設ける。
【０００９】再び樹脂流動解析を行うと、樹脂の流動が
厚肉部主導で、第一厚肉部３、第二厚肉部４、更に第三
厚肉部５の順に行われ、箱形状１の全領域を満たすよう
に樹脂の充填が完了する。
厚肉部主導で、第一厚肉部３、第二厚肉部４、更に第三
厚肉部５の順に行われ、箱形状１の全領域を満たすよう
に樹脂の充填が完了する。
【００１０】上記のように、第一厚肉部３、第二厚肉部
４、更に第三厚肉部５の順に樹脂の厚肉部主導の流動を
させることにより、第三厚肉部５が最終の樹脂の充填位
置となるため、低圧で樹脂の充填を行うことができる。
又、上記厚肉部の少なくとも１つはゲートに連通してい
ることを必要とする。
４、更に第三厚肉部５の順に樹脂の厚肉部主導の流動を
させることにより、第三厚肉部５が最終の樹脂の充填位
置となるため、低圧で樹脂の充填を行うことができる。
又、上記厚肉部の少なくとも１つはゲートに連通してい
ることを必要とする。
【００１１】射出工程における保圧をキャビティに充填
された樹脂で行う場合には、薄肉部の樹脂の冷却・固化
が速く進行して保圧が困難となるため、上記厚肉部は全
てのゲートに連通していることが好ましい。
された樹脂で行う場合には、薄肉部の樹脂の冷却・固化
が速く進行して保圧が困難となるため、上記厚肉部は全
てのゲートに連通していることが好ましい。
【００１２】又、中空部を有する成形品において、保圧
を加圧流体で行う場合には、加圧流体の注入位置が１箇
所であっても、全ての厚肉部に連通していることが必要
である。連通させるために設けられる厚肉部は加圧流体
が進入できればよく、圧力損失と厚肉部の水力相当直径
の積の逆数が比例する領域でなくてもよい。又、加圧流
体の注入箇所は樹脂のゲートより上流側、もしくはゲー
ト近傍のキャビティ内が好適である。
を加圧流体で行う場合には、加圧流体の注入位置が１箇
所であっても、全ての厚肉部に連通していることが必要
である。連通させるために設けられる厚肉部は加圧流体
が進入できればよく、圧力損失と厚肉部の水力相当直径
の積の逆数が比例する領域でなくてもよい。又、加圧流
体の注入箇所は樹脂のゲートより上流側、もしくはゲー
ト近傍のキャビティ内が好適である。
【００１３】更に、加圧流体が複数箇所より注入される
場合には、全ての厚肉部に連通させる必要はなく、それ
ぞれの厚肉部に注入箇所を設けて注入すればよい。又、
加圧流体の注入箇所が金型の構造上制約を受ける場合に
は、厚肉部への連通と併用することも可能である。
場合には、全ての厚肉部に連通させる必要はなく、それ
ぞれの厚肉部に注入箇所を設けて注入すればよい。又、
加圧流体の注入箇所が金型の構造上制約を受ける場合に
は、厚肉部への連通と併用することも可能である。
【００１４】厚肉部の水力相当直径をＤとすると、下記
の式により算出することができる。 Ｄ＝４Ｓ／Ｌ ここで、Ｓは厚肉部の断面積であり、Ｌは伝熱に寄与す
る周囲長を表す。この場合、厚肉部の断面形状は特に制
約を受けることはないが、冷却への影響を考慮すると半
円形が好ましい。
の式により算出することができる。 Ｄ＝４Ｓ／Ｌ ここで、Ｓは厚肉部の断面積であり、Ｌは伝熱に寄与す
る周囲長を表す。この場合、厚肉部の断面形状は特に制
約を受けることはないが、冷却への影響を考慮すると半
円形が好ましい。
【００１５】加圧流体に加圧ガスを用いて薄肉成形品の
射出成形を行うには、図４に示すような箱形の薄肉成形
品の場合、厚肉部の中心部に設けられたガスゲート６よ
り加圧ガスを注入する方法がとられる。この時、キャビ
ティに充填される樹脂の量は、キャビティを体積的に満
たすに十分な量、或いはやや不十分な量いすれでもよい
が、ヘジテーションラインの発生を防止するためには十
分な量の充填が好ましい。
射出成形を行うには、図４に示すような箱形の薄肉成形
品の場合、厚肉部の中心部に設けられたガスゲート６よ
り加圧ガスを注入する方法がとられる。この時、キャビ
ティに充填される樹脂の量は、キャビティを体積的に満
たすに十分な量、或いはやや不十分な量いすれでもよい
が、ヘジテーションラインの発生を防止するためには十
分な量の充填が好ましい。
【００１６】樹脂の射出に続いてガスゲート６より加圧
ガスを注入する。この加圧ガスの注入により厚肉部に中
空部が形成される。加圧ガスによる一定時間の保圧を行
った後、加圧ガスを排出して成形品を金型より取り出せ
ばよい。
ガスを注入する。この加圧ガスの注入により厚肉部に中
空部が形成される。加圧ガスによる一定時間の保圧を行
った後、加圧ガスを排出して成形品を金型より取り出せ
ばよい。
【００１７】本発明の薄肉成形品の製造方法において用
いられる成形材料の例としては、 ・ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリブテン
樹脂、ポリカーボネイト樹脂、ポリスチレン樹脂。 ・ポリエチレン系アイオノマー、エチレン−酢酸ビニル
共重合体、エチレン−アクリル酸メチル共重合体、アク
リロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体。 ・塩化ビニル系樹脂、塩素化塩化ビニル系樹脂、フッ化
ビニリデン系樹脂、ポリテトラフルオロエチレン、ポリ
フェニンエーテル、ポリフェニレンサルファイド。 ・ポリアミド、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォ
ン、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケト
ン。 ・ポリエチレンテレフタレート。 ・液晶ポリマー 等の熱可塑性樹脂が挙げられる。
いられる成形材料の例としては、 ・ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリブテン
樹脂、ポリカーボネイト樹脂、ポリスチレン樹脂。 ・ポリエチレン系アイオノマー、エチレン−酢酸ビニル
共重合体、エチレン−アクリル酸メチル共重合体、アク
リロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体。 ・塩化ビニル系樹脂、塩素化塩化ビニル系樹脂、フッ化
ビニリデン系樹脂、ポリテトラフルオロエチレン、ポリ
フェニンエーテル、ポリフェニレンサルファイド。 ・ポリアミド、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォ
ン、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケト
ン。 ・ポリエチレンテレフタレート。 ・液晶ポリマー 等の熱可塑性樹脂が挙げられる。
【００１８】又、上記これらの熱可塑性樹脂にガラス繊
維、タルク等が充填されたものや、これらを組み合わせ
たポリマーアロイ等、射出成形が可能な熱可塑性樹脂を
用いることができる。
維、タルク等が充填されたものや、これらを組み合わせ
たポリマーアロイ等、射出成形が可能な熱可塑性樹脂を
用いることができる。
【００１９】キャビティに注入される加圧ガスとして、
ガス体の場合は、一般に窒素ガス、炭酸ガス等の不活性
ガスが好適であるが、その他乾燥した空気、反応性が乏
しく成形温度条件下で溶融樹脂に劣化等の悪影響を及ぼ
さないガス体を用いることも可能である。
ガス体の場合は、一般に窒素ガス、炭酸ガス等の不活性
ガスが好適であるが、その他乾燥した空気、反応性が乏
しく成形温度条件下で溶融樹脂に劣化等の悪影響を及ぼ
さないガス体を用いることも可能である。
【００２０】
【作用】本発明の薄肉成形品の製造方法においては、上
記手段の項で詳述したように、薄肉成形品に溶融樹脂の
流動を助成する厚肉部を効果的に設け、樹脂の充填圧力
の低圧化に効果がある厚肉部主導の樹脂流動とすること
により、金型構造が単純となり、又、樹脂の充填が低圧
で行え、剛性等の強度が優れた薄肉成形品の成形が容易
に行えるようになった。
記手段の項で詳述したように、薄肉成形品に溶融樹脂の
流動を助成する厚肉部を効果的に設け、樹脂の充填圧力
の低圧化に効果がある厚肉部主導の樹脂流動とすること
により、金型構造が単純となり、又、樹脂の充填が低圧
で行え、剛性等の強度が優れた薄肉成形品の成形が容易
に行えるようになった。
【００２１】
【実施例】本発明の射出成形金型の実施例を図面を参照
して説明する。 〔実施例１〕図４に示す薄肉成形品の成形を実施した。
この有底の箱形の薄肉成形品の外形寸法は、縦３００ｃ
ｍ×横３２０ｃｍ×高さ１４０ｃｍであり、溶融樹脂の
流動を助成する厚肉部は半円形で、厚肉部５は、半径2.
3 ｃｍ、厚肉部６は半径1.0 ｃｍとした。
して説明する。 〔実施例１〕図４に示す薄肉成形品の成形を実施した。
この有底の箱形の薄肉成形品の外形寸法は、縦３００ｃ
ｍ×横３２０ｃｍ×高さ１４０ｃｍであり、溶融樹脂の
流動を助成する厚肉部は半円形で、厚肉部５は、半径2.
3 ｃｍ、厚肉部６は半径1.0 ｃｍとした。
【００２２】３５０トンの射出成形機を用い、ポリカー
ボネイト樹脂とアクリロニトリル−ブタジエン−スチレ
ン共重合体（サイコロイ 日本ＧＥ社製）を成形材料と
して使用した。又、成形条件は、シリンダー温度２５０
℃、金型温度５０℃、及び射出率を５００ｃｃ／ｓで、
射出成形を行った。この結果、ゲートの圧力は４６０ｋ
ｇ／ｃｍ2 の低圧で樹脂の充填を行うことができた。 〔比較例１〕上記実施例１に準じて、厚肉部が設けられ
ていない薄肉成形品の射出成形を行った。この結果は、
ゲートの圧力は７００ｋｇ／ｃｍ2 の時点で金型が開
き、端部までの樹脂の充填を行うとができなかった。
ボネイト樹脂とアクリロニトリル−ブタジエン−スチレ
ン共重合体（サイコロイ 日本ＧＥ社製）を成形材料と
して使用した。又、成形条件は、シリンダー温度２５０
℃、金型温度５０℃、及び射出率を５００ｃｃ／ｓで、
射出成形を行った。この結果、ゲートの圧力は４６０ｋ
ｇ／ｃｍ2 の低圧で樹脂の充填を行うことができた。 〔比較例１〕上記実施例１に準じて、厚肉部が設けられ
ていない薄肉成形品の射出成形を行った。この結果は、
ゲートの圧力は７００ｋｇ／ｃｍ2 の時点で金型が開
き、端部までの樹脂の充填を行うとができなかった。
【００２３】
【発明の効果】本発明の薄肉成形品の製造方法において
は、薄肉成形品に溶融樹脂の流動を助成する厚肉部を効
果的に設け、樹脂の充填圧力の低圧化に効果がある厚肉
部主導の樹脂流動とすることにより、金型構造が単純と
なり、又、樹脂の充填が低圧で行え、剛性等の強度が優
れた薄肉成形品の成形が容易に行えるようになった。従
って、薄肉成形品の製造方法として好適に用いられる。
は、薄肉成形品に溶融樹脂の流動を助成する厚肉部を効
果的に設け、樹脂の充填圧力の低圧化に効果がある厚肉
部主導の樹脂流動とすることにより、金型構造が単純と
なり、又、樹脂の充填が低圧で行え、剛性等の強度が優
れた薄肉成形品の成形が容易に行えるようになった。従
って、薄肉成形品の製造方法として好適に用いられる。
【図１】圧力損失の相関グラフ。
【図２】薄肉成形品の厚肉部の形成の設計工程を説明す
る斜視図。
る斜視図。
【図３】薄肉成形品の厚肉部の形成の設計工程を説明す
る斜視図。
る斜視図。
【図４】薄肉成形品の厚肉部の形成の設計工程を説明す
る斜視図。
る斜視図。
１ 箱形状 １ａ 最終充填位置 １ｂ フローフロント ２ ゲート ３、４、５ 厚肉部 ６ ガスゲート １０ 薄肉成形品
Claims (1)
- 【請求項１】 部分的に厚肉部を設けた射出成形による
薄肉成形品の製造方法であって、金型形状データ、樹脂
物性特性、及び成形条件を初期条件として、差分法、も
しくは有限要素法を用いて薄肉部と厚肉部を流れる樹脂
の圧力損失を求め、この圧力損失が厚肉部の水力相当直
径と薄肉部の肉厚との積に反比例するように薄肉部と厚
肉部を設定し、薄肉部のみで構成された形状に対して、
ゲートから樹脂流動解析で求めた最終充填位置へ厚肉部
を設け、この厚肉部を設けた形状に対して樹脂流動解析
を行い、樹脂フローフロントが厚肉部先端まで到達した
時、樹脂フローフロント近傍から厚肉部を設け、樹脂が
キャビティを完全に充満するまで上記樹脂流動解析を繰
り返して厚肉部を設けることを特徴とする薄肉成形品の
製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP957895A JPH08197599A (ja) | 1995-01-25 | 1995-01-25 | 薄肉成形品の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP957895A JPH08197599A (ja) | 1995-01-25 | 1995-01-25 | 薄肉成形品の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08197599A true JPH08197599A (ja) | 1996-08-06 |
Family
ID=11724202
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP957895A Pending JPH08197599A (ja) | 1995-01-25 | 1995-01-25 | 薄肉成形品の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08197599A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2013153142A1 (de) * | 2012-04-11 | 2013-10-17 | Knauer Holding Gmbh & Co. Kg | Aus kunststoff gespritztes behältnis |
-
1995
- 1995-01-25 JP JP957895A patent/JPH08197599A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2013153142A1 (de) * | 2012-04-11 | 2013-10-17 | Knauer Holding Gmbh & Co. Kg | Aus kunststoff gespritztes behältnis |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20040107 |