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JPH0815364A - ガス絶縁電気機器 - Google Patents

ガス絶縁電気機器

Info

Publication number
JPH0815364A
JPH0815364A JP6145979A JP14597994A JPH0815364A JP H0815364 A JPH0815364 A JP H0815364A JP 6145979 A JP6145979 A JP 6145979A JP 14597994 A JP14597994 A JP 14597994A JP H0815364 A JPH0815364 A JP H0815364A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
metal container
gas
receiving antenna
insulated electric
antenna
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6145979A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Koyama
博 小山
Hirokuni Aoyanagi
浩邦 青柳
Hiroshi Murase
洋 村瀬
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP6145979A priority Critical patent/JPH0815364A/ja
Publication of JPH0815364A publication Critical patent/JPH0815364A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Testing Relating To Insulation (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 機器の異常時に発生する電磁波を、機器の内
部電界を乱すことなく、かつ、外部ノイズに影響される
ことなく、高精度で検出する。 【構成】 円筒状の接地金属容器1内に高電圧導体2が
配置され、絶縁ガス5が封入される。異常検出装置11
のリング状受信アンテナ12は、絶縁被覆13を介して
アンテナ接続フランジ14の内面に一体的に取り付けら
れ、接地金属容器1の軸方向端部の接続フランジ1aと
絶縁スペーサ4との間に挿入される。リング状受信アン
テナ12とアンテナ接続フランジ14は、接地金属容器
1とほぼ同径の内径を有しており、接地金属容器1と同
軸状に配置される。リング状受信アンテナリング12
は、アンテナ接続フランジ14に取り付けられた同軸コ
ネクタ15および外部の同軸ケーブル8を介して検波増
幅器9に接続される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高電圧のガス絶縁電気
機器に係り、特に、金属容器内に発生する電磁波を検出
する異常検出装置を備えたガス絶縁電気機器に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、変電所に用いられる高電圧回路の
開閉装置としては、高電圧導体や開閉部を接地金属容器
内に収納し、この容器内に絶縁ガスを封入してなるガス
絶縁開閉装置が用いられている。ここで、接地金属容器
内に封入される絶縁ガスとしては、安定性が高く、不活
性、不燃性、無臭、無害であり、かつ空気の2〜3倍の
絶縁耐力を有するSF6 ガスなどのガスが用いられてい
る。
【0003】ところで、このようなガス絶縁開閉装置な
どの高電圧のガス絶縁電気機器においては、機器内部の
突起や接触不良、導電性の異物の存在などの異常時に、
部分放電が起こり、電磁波や高周波が発生する。この現
象は、よく知られている事実である。そして、このよう
な部分放電が長時間に渡って発生し続けると、機器の劣
化が進展して地絡事故や絶縁破壊事故を引き起こす恐れ
がある。したがって、高電圧のガス絶縁電気機器の信頼
性を維持するためには、このような部分放電を早期に発
見して、異常箇所に対策を施すことが重要である。従
来、このようなガス絶縁電気機器用の異常検出装置とし
て、各種の装置が開発されている。
【0004】図5は、このような異常検出装置を備えた
高電圧のガス絶縁電気機器の一例としてガス絶縁開閉装
置を示すものである。この図5において、1は接地金属
容器であり、この接地金属容器1内には、通電用の高電
圧導体2および開閉部3が配置され、絶縁スペーサ4に
より絶縁状態で保持されている。この接地金属容器1内
には、例えばSF6 ガスなどの絶縁ガス5が封入されて
おり、外部機器との接続は、ブッシング6によって行わ
れるようになっている。そして、このような構成を有す
るガス絶縁開閉装置外部の近傍位置に、受信アンテナ7
と、この受信アンテナ7に同軸ケーブル8を介して接続
される検波増幅器9とを備えた異常検出装置10が設置
されている。
【0005】そして、ガス絶縁開閉装置内部の異常箇所
で部分放電が起こり、電磁波が発生すると、この電磁波
の一部は、絶縁スペーサ4やブッシング6の内部を通し
て外部に漏れることになる。そして、異常検出装置10
は、このようにしてガス絶縁開閉装置外部に漏れた電磁
波を受信アンテナ7によって検出し、続く検波増幅器9
によって信号を取り出し、この検出信号から異常の有無
を判断する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図5に示す
ような従来のガス絶縁電気機器においては、受信アンテ
ナ8が機器の外部に設置されている。しかしながら、電
磁波は、絶縁スペーサ4などの絶縁体を通過する場合
や、発生箇所から検出箇所までの距離が長い場合などに
は、その強度がかなり減少してしまう。このため、対象
となる高電圧機器の内部異常時に発生した電磁波が、外
部ノイズに比較して微弱な信号となってしまう場合があ
り、この場合には、内部異常に起因する電磁波と外部ノ
イズとの識別が困難となり、異常箇所の検出ができない
可能性がある。
【0007】また、このような問題点を解決する方法と
して、受信アンテナ7を高電圧機器の接地金属容器1内
部に組み入れることも考えられる。しかしながら、この
方法を採用した場合には、受信アンテナ8が接地金属容
器1内で内部電界を乱す要因となって導電性の異物と同
様に作用してしまう可能性があり、高電圧機器の信頼性
の点で新たな問題を生じてしまう。
【0008】本発明は、上記のような従来技術の問題点
を解決するために提案されたものであり、その目的は、
機器の異常時に発生する電磁波を、機器の内部電界を乱
すことなく、かつ、外部ノイズに影響されることなく、
高精度で検出でき、しかも構成が簡略で設置が容易な信
頼性・実用性の高いガス絶縁電気機器を提供することで
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】以上の目的を達成するた
めに、本発明は、絶縁性の媒体を封入した円筒状の金属
容器内に通電用の導体を配置して構成されたガス絶縁電
気機器において、受信アンテナの配置に特徴を持たせた
ものである。
【0010】まず、請求項1記載の発明は、金属容器内
に、この金属容器の内径とほぼ同径の内径を有し、この
金属容器内に発生する電磁波を検出するリング状の受信
アンテナを同軸状に配置し、この受信アンテナからの検
出信号を金属容器外部に伝送する信号伝送手段と、この
信号伝送手段を介して受信した検出信号を処理する信号
処理手段とを備えたことを特徴としている。また、請求
項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、受信
アンテナが次のように構成されたことを特徴としてい
る。すなわち、請求項2記載の発明において、受信アン
テナは、金属容器の軸方向の端部に配置されたことを特
徴としている。
【0011】次に、請求項3記載の発明は、金属容器の
周方向側面に、外部に突出する分岐空間部を設け、この
分岐空間部内に金属容器内に発生する電磁波を検出する
受信アンテナを収納し、この受信アンテナからの検出信
号を前記金属容器外部に伝送する信号伝送手段と、この
信号伝送手段を介して受信した検出信号を処理する信号
処理手段とを備えたことを特徴としている。
【0012】さらに、請求項4、5記載の発明は、請求
項3記載の発明において、受信アンテナが次のように構
成されたことを特徴としている。すなわち、請求項4記
載の発明において、受信アンテナは、金属容器の内周面
とほぼ同一面上に配置された平面状のものであることを
特徴としている。また、請求項5記載の発明において、
受信アンテナは、その内側端面が前記金属容器の内周面
とほぼ一致するように配置されたコイル状のものである
ことを特徴としている。
【0013】一方、請求項6記載の発明は、請求項3記
載の発明において、分岐空間部における分岐点側に高い
周波数帯域の電磁波を選択的に通過させる導波管フィル
タを配置し、この導波管フィルタよりも先端側に前記受
信アンテナを配置したことを特徴としている。また、請
求項7記載の発明は、請求項6記載の発明において、導
波管フィルタがさらに次のように構成されたことを特徴
としている。すなわち、請求項7記載の発明において、
導波管フィルタは、その内側端面が前記金属容器の内周
面とほぼ一致するように配置される。
【0014】
【作用】以上のような構成を有する本発明においては、
受信アンテナが金属容器内に配置されるため、機器の異
常時に金属容器内で発生した電磁波は、金属容器内を伝
播して、絶縁スペーサなどの絶縁体を通過することな
く、短い距離で受信アンテナに受信されることになる。
したがって、受信アンテナは、この電磁波を、大きく減
衰させることなく、かつ、外部ノイズに妨害されること
なく、効率よく高精度で受信することができる。
【0015】まず、請求項1記載の発明によれば、金属
容器内にこの金属容器の内径とほぼ同径の内径を有する
リング状の受信アンテナを配置しているため、金属容器
内における電界の乱れを発生することがない。
【0016】また、請求項2記載の発明によれば、リン
グ状の受信アンテナを金属容器の軸方向の端部に配置し
ているため、この受信アンテナは、金属容器の端部に配
置される絶縁スペーサの近傍に配置されることになる。
したがって、受信アンテナを絶縁スペーサの近傍に配置
できるため、特に導電性の異物に対して絶縁上の弱点を
有する絶縁スペーサの絶縁診断を精度よく行うことがで
きる。さらに、このように受信アンテナを絶縁スペーサ
の近傍に配置できることから、受信アンテナに設ける絶
縁被覆を十分に薄くすることができるため、金属容器内
で発生した電磁波を、この受信アンテナによってほとん
ど減衰させずに効率よく高精度で受信することができ
る。
【0017】次に、請求項3記載の発明によれば、金属
容器に設けた分岐空間部に受信アンテナを収納している
ため、金属容器内における電界の乱れを発生することが
ない。また、金属容器内で発生した電磁波を、このよう
に分岐空間部に収納した受信アンテナによって、減衰さ
せずに効率よく高精度で直接受信することができる。
【0018】さらに、請求項4、5記載の発明によれ
ば、金属容器の内周面に合わせた平面状の受信アンテナ
を使用するか、または、コイル状の受信アンテナの端面
を金属容器の内周面に合わせることにより、金属容器内
における電界の乱れの発生をより確実に防止できる。一
方、請求項6記載の発明によれば、導波管フィルタによ
って高い周波数帯域の電磁波を選択することができるた
め、このように選択された電磁波を受信アンテナによっ
て一層効率よく高精度で受信することができる。また、
請求項7記載の発明によれば、導波管フィルタの端面を
金属容器の内周面に合わせることにより、金属容器内に
おける電界の乱れの発生をより確実に防止できる。
【0019】
【実施例】以下、本発明によるガス絶縁電気機器の実施
例について、図1〜図4を参照して具体的に説明する。
なお、図5に示した従来例と同一部分には同一符号を付
し、説明を省略する。
【0020】[1]第1実施例…図1 図1は、請求項1、2記載の発明を適用したガス絶縁電
気機器の一実施例を示す図である。この図1に示すよう
に、水平配置された円筒状の接地金属容器1内には高電
圧導体2および図示していない開閉部3が配置されると
ともに、SF6などの絶縁ガス5が封入されている。そ
して、この接地金属容器1内に、本実施例の異常検出装
置11のリング状受信アンテナ12が配置されている。
【0021】すなわち、図1に示すように、本実施例の
異常検出装置11のリング状受信アンテナ12は、その
周囲に設けられた絶縁被覆13を介してアンテナ接続フ
ランジ14の内面に一体的に取り付けられている。そし
て、このアンテナ接続フランジ14は、接地金属容器1
の軸方向の端部に設けられた接続フランジ1aと絶縁ス
ペーサ4との間に挿入され、気密状態で固定されてい
る。この場合、リング状受信アンテナ12を含むアンテ
ナ接続フランジ14は、接地金属容器1の内径とほぼ同
径の内径を有するように構成されており、その内周面が
接地金属容器1の内周面とほぼ同一面上に連続するよう
にして接地金属容器1と同軸状に配置されている。ま
た、このリング状受信アンテナリング12は、アンテナ
接続フランジ14に取り付けられた同軸コネクタ15お
よび外部の同軸ケーブル8を介して検波増幅器9に接続
されている。この場合、同軸コネクタ15と同軸ケーブ
ル8は、本発明の信号伝送手段に相当し、検波増幅器9
は信号処理手段に相当する。
【0022】以上のように構成された本実施例のガス絶
縁電気機器の作用は次の通りである。すなわち、機器の
異常時に接地金属容器1内で電磁波が発生すると、この
電磁波は、接地金属容器1内を伝播して、絶縁スペーサ
4などの絶縁体を通過することなく、短い距離を経て絶
縁被覆13を介し、リング状受信アンテナ12に受信さ
れる。したがって、本実施例の異常検出装置11のリン
グ状受信アンテナ12は、このように接地金属容器1内
を伝播してきた電磁波を、大きく減衰させることなく、
かつ、外部ノイズに妨害されることなく、効率よく高精
度で受信することができる。
【0023】また、絶縁スペーサ4は、導電性の異物に
対して絶縁性が低下する弱点を有するが、本実施例にお
いては、この絶縁スペーサ4の近傍にリング状受信アン
テナ12を配置しているため、絶縁スペーサ4の絶縁診
断を高精度で行うことができる。さらに、このようにリ
ング状受信アンテナ12を絶縁スペーサ4の近傍に配置
していることから、このリング状受信アンテナ12の絶
縁被覆13をできる限り薄くすることができるため、接
地金属容器1内部で発生した電磁波をほとんど減衰させ
ずに効率よく高精度で受信することができる。したがっ
て、信頼性の高い異常検出を行うことが可能である。
【0024】一方、本実施例においては、接地金属容器
1の端部にリング状受信アンテナ12を配置しているた
め、接地金属容器1内部における電界の乱れを発生する
ことがない。したがって、高電圧機器の信頼性を向上す
ることができる。そしてまた、このようなリング状受信
アンテナ12を使用した本実施例の異常検出装置11
は、図1から明らかなように、その構造、構成が簡略で
あり、既存の高電圧機器に対して容易に適用することが
できるため、実用性に優れている。
【0025】[2]第2実施例…図2 図2は、請求項3、4記載の発明を適用したガス絶縁電
気機器の一実施例を示す図である。この図2に示すよう
に、本実施例において、水平配置された円筒状の接地金
属容器1の端部近傍における底面には、下方に突出する
円筒状の分岐空間部1bが設けられている。そして、こ
の分岐空間部1bに、本実施例の異常検出装置21のメ
ッシュ平面状受信アンテナ22が収納されている。この
場合、このメッシュ平面状受信アンテナ22のメッシュ
平面部22aは、接地金属容器1の底面とほぼ同一面上
に配置されている。また、メッシュ平面状受信アンテナ
22のメッシュ平面部22aの寸法は、分岐空間部1b
の内径よりも小さくされており、このメッシュ平面部2
2aは、分岐空間部1bに接触しないようにして同軸状
に配置されている。さらに、このメッシュ平面状受信ア
ンテナ22は、同軸コネクタ15および外部の同軸ケー
ブル8を介して検波増幅器9に接続されている。
【0026】以上のように構成された本実施例のガス絶
縁電気機器の作用は次の通りである。すなわち、機器の
異常時に接地金属容器1内で電磁波が発生すると、この
電磁波は、接地金属容器1内を伝播して、絶縁スペーサ
4などの絶縁体を通過することなく、短い距離を経てメ
ッシュ平面状受信アンテナ22に直接受信される。した
がって、本実施例の異常検出装置21のメッシュ平面状
受信アンテナ22は、接地金属容器1内を伝播してきた
電磁波を、大きく減衰させることなく、かつ、外部ノイ
ズに妨害されることなく、効率よく高精度で直接受信す
ることができる。特に、本実施例においては、メッシュ
平面状受信アンテナ22を使用していることから、電磁
波をほとんど減衰させることなく高精度で直接受信する
ことができるため、信頼性の高い異常検出を行うことが
できる。また、本実施例においては、導電性の異物に対
して絶縁上の弱点を有する絶縁スペーサ4の近傍にメッ
シュ平面状受信アンテナ22を配置しているため、第1
実施例と同様に、絶縁スペーサ4の絶縁診断を高精度で
行うことができる。
【0027】一方、本実施例においては、接地金属容器
1に設けた分岐空間部1bにメッシュ平面状受信アンテ
ナ22を収納している上、特に、このメッシュ平面状受
信アンテナ22のメッシュ平面部22aを接地金属容器
1の底面とほぼ同一面上に配置しているため、接地金属
容器1内部における電界の乱れの発生を確実に防止する
ことができる。したがって、高電圧機器の信頼性を向上
することができる。さらに、本実施例において、以上の
ような構成を有する分岐空間部1bには、極めて低い電
界領域が形成される。そのため、接地金属容器1内に導
電性の異物が存在する場合には、この導電性の異物がメ
ッシュ平面状受信アンテナ22のメッシュ平面部22b
を通過して、極めて低い電界領域である分岐空間部1b
内にトラップされる。そして、このように分岐空間部1
b内に一旦トラップされた導電性の異物は、この分岐空
間部1b内に電気的に保持され、再浮上できないため、
実質的に無力化する。すなわち、本実施例においては、
分岐空間部1bとメッシュ平面状受信アンテナ22との
組み合わせにより、導電性の異物を除去して高電圧機器
の信頼性をより向上することができる。そしてまた、こ
のようなメッシュ平面状受信アンテナ22を使用した本
実施例の異常検出装置21は、図2から明らかなよう
に、その構造、構成が簡略であるため、実用性に優れて
いる。
【0028】[3]第3実施例…図3 図3は、請求項3、5記載の発明を適用したガス絶縁電
気機器の一実施例を示す図である。この図3に示すよう
に、本実施例において、水平配置された円筒状の接地金
属容器1の端部近傍における底面には、前述した第2実
施例と同様に、下方に突出する円筒状の分岐空間部1b
が設けられている。そして、この分岐空間部1bに、本
実施例の異常検出装置31のコイル状受信アンテナ32
が同軸状に収納されている。この場合、このコイル状受
信アンテナ32の上端面は、接地金属容器1の底面とほ
ぼ一致するように配置されている。また、このコイル状
受信アンテナ32の長さは、検出する周波数帯域に合わ
せて設定されている。さらに、このコイル状受信アンテ
ナ32は、同軸コネクタ15および外部の同軸ケーブル
8を介して検波増幅器9に接続されている。
【0029】以上のように構成された本実施例のガス絶
縁電気機器の作用は次の通りである。すなわち、機器の
異常時に接地金属容器1内で電磁波が発生すると、この
電磁波は、接地金属容器1内を伝播して、絶縁スペーサ
4などの絶縁体を通過することなく、短い距離を経てコ
イル状受信アンテナ32に直接受信される。したがっ
て、本実施例の異常検出装置31のコイル状受信アンテ
ナ32は、接地金属容器1内を伝播してきた電磁波を、
大きく減衰させることなく、かつ、外部ノイズに妨害さ
れることなく、効率よく高精度で直接受信することがで
きる。特に、本実施例においては、コイル状受信アンテ
ナ32を使用していることから、電磁波をほとんど減衰
させることなく高精度で直接受信することができるた
め、信頼性の高い異常検出を行うことができる。また、
コイル状受信アンテナ32は、比較的低い周波数帯域に
も対応することができるため、より広い周波数帯域の電
磁波を検出することができる。
【0030】さらに、本実施例においては、導電性の異
物に対して絶縁上の弱点を有する絶縁スペーサ4の近傍
にコイル状受信アンテナ32を配置しているため、第
1、第2実施例と同様に、絶縁スペーサ4の絶縁診断を
高精度で行うことができる。また、本実施例において
は、接地金属容器1に設けた分岐空間部1bにコイル状
受信アンテナ32を収納している上、特に、このコイル
状受信アンテナ32の上端面を接地金属容器1の底面と
ほぼ一致するように配置しているため、接地金属容器1
内部における電界の乱れの発生を確実に防止することが
できる。したがって、高電圧機器の信頼性を向上するこ
とができる。そしてまた、このような分岐空間部1bと
コイル状受信アンテナ32との組み合わせにより、第2
実施例と同様に、分岐空間部1bによって導電性の異物
を除去できるため、高電圧機器の信頼性をより向上する
ことができる。
【0031】[4]第4実施例…図4 図4は、請求項3、6、7記載の発明を適用したガス絶
縁電気機器の一実施例を示す図である。この図4に示す
ように、本実施例において、水平配置された円筒状の接
地金属容器1の端部近傍における底面には、前述した第
2、第3実施例と同様に、下方に突出する円筒状の分岐
空間部1bが設けられている。そして、この分岐空間部
1bの分岐点側である上部に、本実施例の異常検出装置
41の導波管フィルタ42が配置されている。この導波
管フィルタ42は、高い周波数帯域の電磁波を選択的に
通過させる機能を備えており、その上端面は、接地金属
容器1の底面とほぼ同一面上に配置されている。すなわ
ち、この導波管フィルタ42は、分岐空間部1bの開口
面を覆うように配置された平板43と、この平板43に
設けられた単数または複数の孔43aと、この孔43a
の下方に取り付けられた同数の導波管44とから構成さ
れている。なお、図中では、複数の導波管44が取り付
けられた状態を示している。さらに、この導波管44の
下方には、平面状受信アンテナ45が配置され、この平
面状受信アンテナ45は、同軸コネクタ15および外部
の同軸ケーブル8を介して検波増幅器9に接続されてい
る。
【0032】以上のように構成された本実施例のガス絶
縁電気機器の作用は次の通りである。すなわち、機器の
異常時に接地金属容器1内で電磁波が発生すると、この
電磁波は、接地金属容器1内を伝播して、絶縁スペーサ
4などの絶縁体を通過することなく、短い距離を経て導
波管フィルタ42に達し、この導波管フィルタ42によ
って高い周波数帯域の電磁波が選択される。そして、こ
の選択された電磁波は、平面状受信アンテナ45によっ
て受信される。したがって、本実施例の異常検出装置4
1においては、接地金属容器1内を伝播してきた電磁波
を、大きく減衰させることなく、かつ、外部ノイズに妨
害されることなく受信できる上、導波管フィルタ42に
よって選択された電磁波を平面状受信アンテナ45によ
って一層効率よく高精度で直接受信することができる。
そのため、平面状受信アンテナ45のみを使用した場合
に比べて感度が高くなり、より信頼性の高い異常検出を
行うことができる。
【0033】また、本実施例においては、絶縁スペーサ
4の近傍に平面状受信アンテナ45を配置しているた
め、第1〜第3実施例と同様に、絶縁スペーサ4の絶縁
診断を高精度で行うことができる。そしてまた、本実施
例においては、接地金属容器1に設けた分岐空間部1b
に導波管フィルタ42を収納し、この導波管フィルタ4
2の上端面を、接地金属容器1の底面とほぼ同一面上に
配置しているため、接地金属容器1内部における電界の
乱れの発生を確実に防止することができる。したがっ
て、高電圧機器の信頼性を向上することができる。さら
に、このような分岐空間部1bと導波管フィルタ42の
組み合わせにより、第2、第3実施例と同様に、分岐空
間部1bによって導電性の異物を除去できるため、高電
圧機器の信頼性をより向上することができる。
【0034】[5]他の実施例 なお、本発明は、前記実施例に限定されるものではな
く、他にも多種多様な変形例を実施することができる。
まず、前記の各実施例では、単相の高電圧機器を図示し
たが、本発明は、3相の高電圧機器にも同様に適用可能
である。例えば、リング状受信アンテナは、第1実施例
のように単相用の絶縁スペーサの近傍に設けるだけでな
く、3相用の絶縁スペーサの近傍に設けることも可能で
あり、その場合にも、第1実施例と同様の作用効果が得
られるものである。
【0035】また、第2実施例では、メッシュ平面状受
信アンテナを使用した場合を示したが、ヘリカル平面状
受信アンテナを使用した場合にも、同様の作用効果が得
られるものである。さらに、第4実施例では、複数の導
波管を単独で使用した場合を示したが、同形状の導波管
を束ねてハニカム状の導波管を構成して使用した場合に
も、同様の作用効果が得られるものである。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
受信アンテナを金属容器内に配置することにより、機器
の内部異常時に発生する電磁波を、機器の内部電界を乱
すことなく、かつ、外部ノイズに影響されることなく、
高精度で検出でき、しかも構成が簡略で設置が容易な信
頼性・実用性の高いガス絶縁電気機器を提供することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるガス絶縁電気機器の第1実施例を
示す断面図。
【図2】本発明によるガス絶縁電気機器の第2実施例を
示す断面図。
【図3】本発明によるガス絶縁電気機器の第3実施例を
示す断面図。
【図4】本発明によるガス絶縁電気機器の第4実施例を
示す断面図。
【図5】従来のガス絶縁開閉装置の一例を示す構成図。
【符号の説明】
1…接地金属容器 1a…接続フランジ 1b…分岐空間部 2…高電圧導体 3…開閉部 4…絶縁スペーサ 5…絶縁ガス 6…ブッシング 7…受信アンテナ 8…同軸ケーブル 9…検波増幅器 10,11,21,31,41…異常検出装置 12…リング状受信アンテナ 13…絶縁被覆 14…アンテナ接続フランジ 15…同軸コネクタ 22…メッシュ平面状受信アンテナ 22a…メッシュ平面部 32…コイル状受信アンテナ 42…導波管フィルタ 43…平板 43a…孔 44…導波管 45…平面状受信アンテナ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01Q 7/00

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁性の媒体を封入した円筒状の金属容
    器内に通電用の導体を配置して構成されたガス絶縁電気
    機器において、 前記金属容器内に、この金属容器の内径とほぼ同径の内
    径を有し、この金属容器内に発生する電磁波を検出する
    リング状の受信アンテナを同軸状に配置し、この受信ア
    ンテナからの検出信号を前記金属容器外部に伝送する信
    号伝送手段と、この信号伝送手段を介して受信した検出
    信号を処理する信号処理手段とを備えたことを特徴とす
    るガス絶縁電気機器。
  2. 【請求項2】 前記受信アンテナは、前記金属容器の軸
    方向の端部に配置されたことを特徴とする請求項1記載
    のガス絶縁電気機器。
  3. 【請求項3】 絶縁性の媒体を封入した円筒状の金属容
    器内に通電用の導体を配置して構成されたガス絶縁電気
    機器において、 前記金属容器の周方向側面に、外部に突出する分岐空間
    部を設け、この分岐空間部内に金属容器内に発生する電
    磁波を検出する受信アンテナを収納し、この受信アンテ
    ナからの検出信号を前記金属容器外部に伝送する信号伝
    送手段と、この信号伝送手段を介して受信した検出信号
    を処理する信号処理手段とを備えたことを特徴とするガ
    ス絶縁電気機器。
  4. 【請求項4】 前記受信アンテナは、前記金属容器の内
    周面とほぼ同一面上に配置された平面状のものであるこ
    とを特徴とする請求項3記載のガス絶縁電気機器。
  5. 【請求項5】 前記受信アンテナは、その内側端面が前
    記金属容器の内周面とほぼ一致するように配置されたコ
    イル状のものであることを特徴とする請求項3記載のガ
    ス絶縁電気機器。
  6. 【請求項6】 前記分岐空間部における分岐点側に高い
    周波数帯域の電磁波を選択的に通過させる導波管フィル
    タを配置し、この導波管フィルタよりも先端側に前記受
    信アンテナを配置したことを特徴とする請求項3記載の
    ガス絶縁電気機器。
  7. 【請求項7】 前記導波管フィルタは、その内側端面が
    前記金属容器の内周面とほぼ一致するように配置された
    ことを特徴とする請求項6記載のガス絶縁電気機器。
JP6145979A 1994-06-28 1994-06-28 ガス絶縁電気機器 Pending JPH0815364A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10996257B2 (en) 2018-05-24 2021-05-04 Mitsubishi Electric Corporation Insulating substrate inspecting method and inspecting apparatus

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