JPH08159178A

JPH08159178A - 車両用ブレーキ

Info

Publication number: JPH08159178A
Application number: JP5082546A
Authority: JP
Inventors: Eric Siegrist; エリック・シーグリスト
Original assignee: ROLLER KAAZU Ltd; ROORA CARS Ltd
Current assignee: ROLLER KAAZU Ltd; ROORA CARS Ltd
Priority date: 1992-03-17
Filing date: 1993-03-17
Publication date: 1996-06-18
Also published as: EP0630447A1; AU3624493A; DE69311098D1; CA2131710A1; EP0630447B1; CA2131710C; WO1993019307A1; US5293967A

Abstract

(57)【要約】（修正有）【目的】内側と外側の両方に制動面を有するリングブ
レ−キ部材と、軸受を収納するための一線に並んだベア
リングポ−トを中央部に有する鋳造ハブとで構成される
車両用ブレーキの寿命と性能を改善する。【構成】鋳造ハブ１４は外側に配した１つの固定面を
有し、この固定面はリングブレ−キ部材４と協力して、
リングブレ−キ部材を、相互の間に熱の伝達がなされる
ような仕方で、鋳造ハブに固定するようになっている。
鋳造ハブは、固定面と一線に並んだベアリングポ−トと
の間に、ファンブレ−ド２２を有していて、ハブが回転
するとき、ベアリングポ−トに吹き流れる軸方向の空気
流を生じさせ、ファンブレ−ドと固定面から熱を奪い去
る。これらのファンブレ−ドは相互に結合され、固定面
とベアリングポ−トを構造的に保持している。また、内
側制動面に隣接して１個のシールドを設け、制動面に汚
れや水分が侵入するのを抑えている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は車両用ブレーキ、そして
より詳細には、空気流によって車両用ブレーキから熱を
除去するようにした車両用ブレーキに関する。

【０００２】

【従来の技術】車両用ブレーキは、従来から各種の方式
が提案されているが、そのなかで、ドラムブレーキと、
近年採用されるようになったディスクブレーキが現在も
っとも一般的なものである。この２つのほかに、米国特
許３，１７０，５４２号で開示されているような、リン
グ状のブレーキ部材の両面に制動が掛かるようにした、
いわゆるリングブレーキと呼ばれるものがある。

【０００３】以上の制動方式の全てに共通しているの
は、制動面に熱を発生させることによってエネルギ−を
消耗させている点である。この熱は対流現象によって周
辺の大気に吸収されてゆくであろう。しかしながら、ブ
レーキ装置は一般に車両下部のせまい箇所に配置され、
空気の循環が十分でないため、対流係数または熱伝達係
数は比較的ひくい値にとどまっている。そして、この熱
の蓄積の問題は、とくに、長時間にわたってブレーキを
頻繁に使用することを余儀なくされ、従ってブレーキを
休ませて熱を周辺に放散させる機会も与えられないとい
う状況においては、厳しいことになる。こうした事態
は、とくに山岳地帯を走行するようなときトラック車の
車両用ブレーキに起こりがちであり、ブレーキが利かな
くなって大きな問題に結びつくことが多い。この事態に
備えて、たとえば、車両用ブレーキの機能がほとんど失
われてコントロ−ル不能となった車両が、緊急に本線を
脱出して逃げ込むことができるように用意された、車両
を停止させるように設計された避難所が随所に設けられ
ていることは周知のとおりである。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】現在の車両の車両用ブ
レーキも、ほとんどのもは良好に作動する。しかし、車
両用ブレーキをその能力の限界まで（たとえば立て続け
に８回ほど）使用すると、有効制動力は５０％以下に低
下してしまう。制動力が低下する主な原因は、車両用ブ
レーキが高熱になるためである。

【０００５】車両の車両用ブレーキに関連するもう１つ
の問題は、車両用ブレーキに発生した熱が車両のホイ−
ルベアリングに伝達されることである。車両用ブレーキ
の熱がホイ−ルベアリングに伝達されるとベアリングの
寿命が大幅に低下するから、ホイ−ルベアリングは一般
的には、車両用ブレーキの熱が伝わりにくいように造ら
れる。そこで、従来技術においては、制動面とホイ−ル
ベアリングの間の熱の直接的な経路からホイ−ルベアリ
ングを隔離する、という手段を取っている。

【０００６】さらにもう１つの問題は、制動面にごみや
水分が付くと車両用ブレーキに影響が及び、制動効果が
低下することである。（すなわち、ブレーキパッドと制
動面の間の摩擦力が低下する）。

【０００７】以上のことから、制動面の熱を効果的に排
除して車両用ブレーキの寿命と性能の両方を改善すると
ともに、汚れと水分の影響を最小限に抑えることが可能
な、シンプルで効果的な車両用ブレーキが必要とされ
る。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明は、車両の車輪ア
クスルを中心に回転させるように構成した、車両用ブレ
ーキを提供するものである。該車両用ブレーキは、内側
制動面と外側制動面をそなえた１個の円筒形のリングブ
レーキ部材、上記内側制動面と上記外側制動面に向かっ
て移動してそれらとかみ合うことが可能な隣接して配置
されたブレーキパッド、および、ブレーキと上記内側制
動面に隣接して配置されたシールドに通す空気流を発生
させるための手段、とで構成され、さらに上記シールド
は、内側制動面に侵入してブレーキ作用を損なうおそれ
のある汚れや水分から内側制動面を遮蔽するバリア−の
役割も果たすようになっている。

【０００９】ところで、上記シールドはおおむね円筒形
に構成するとともに、その主要部は、同じくほぼ円筒形
に造ったリングブレーキ部材の内側に、かつそれと平行
に配置するのが望ましい。

【００１０】また、上記シールドには、内側に向かって
放射状に延び、放熱板として作用するところの複数のフ
ィンを設けるのが好適である。さらに、上記シールドに
は、その一方の端に、外側に向かって放射状に延びる１
個のフランジを設けるのが有効であり、かつ該フランジ
は、ほぼ円筒形をなすリングブレーキ部材一方の自由端
に向かい合わせて配置するのが望ましい。

【００１１】また、該車両用ブレーキには、それを車輪
アクスルに取り付ける手段に用いる中央部を有する１個
のハブを装着する。そしてこのハブは、ハブを中心にし
て間隔を保って放射状に延びる部材によって、上記リン
グブレーキ部材に接続し、また上記放射状に延びる部材
は、それらの間に空気の通路を形成することによって、
ブレーキが回転したときに車両用ブレーキに空気を流通
させる役目をなす。

【００１２】ブレーキパッドは便宜的にはブレーキキャ
リパ−上に据え付け、このキャリパ−と上記シールドが
一緒に働いてバリア−が形成され、それにより内側制動
面のほぼ全体が遮蔽されるようにするのがよい。

【００１３】上記シールドはまたキャリパ−によって支
えてもよく、またその場合、シールドは、該シールドに
設けられた放射状に内側に延びるフィンによって上記キ
ャリパ−に接続することも可能である。

【００１４】

【実施例】つぎに、本発明の内容が一層よく把握され、
かつ上に述べた以外の本発明の諸特徴が理解されるよ
う、以下、添付図面を参照しながら、実施例により、発
明の内容を詳細に説明する。

【００１５】図面に示すように、符号２は、リングブレ
ーキ部材４を備える車両用ブレーキとハブを示すもの
で、リングブレーキ部材は、外側制動面６と内側制動面
８とを有している。キャリパ１０がブレーキ部材の一端
またはエッジをスライドしながらブレーキパッド１２を
内外制動面６，８に対面させるようになっている。

【００１６】鋳造ハブ１４の中央にベアリングポート１
６が設けられていて、そこにアクスルベアリングが嵌め
込まれるようになっている。鋳造ハブ１４の外端縁に
は、環状リングの形をした固定面１８が形成されてい
る。この固定面１８には、リングブレーキ部材４の内方
へ向いている放射状のフランジ２０が固定される。ファ
ンブレード２２が前記固定面１８と中央に配置されたベ
アリングポート１６との間に設けられている。

【００１７】放射状フランジ２０と固定面１８とが合体
する位置は、二つのベアリングポート１６のほぼ中間位
置であり、熱が両方向のこれら二つのベアリングポート
へ伝わるようになっている。ファンブレード２２と固定
面１８との間には、空気誘導部２６が設けられている。
ハブが回転すると、矢印２４で示すような空気流が空気
誘導部にそって流れ、前記ブレードから放熱される。放
熱は、対流作用によるものであり、空気流２４で放熱さ
れる。リングブレーキ部材４は、ナットとボルト２８に
よって鋳造ハブ１４に固定される。また、固定面１８に
は、車輪リムを車両ブレーキとハブ構造体２に取り付け
るための車輪リムスタッド３０が設けられている。

【００１８】ブレーキパッド１２が前記制動面６，８に
圧接されることで、制動面６，８に摩擦熱が発生する
と、その摩擦熱は、リングブレーキ部材４から鋳造ハブ
１４に伝わって、リングブレーキ部材から放熱されるも
ので、鋳造ハブ１４は、ヒートシンクとして作用し、リ
ングブレーキ部材４からの熱を受ける。固定面１８から
鋳造ハブへ伝わった熱は、該ハブの残部へ伝わり、ベア
リングポート１６へと伝わるようになるが、前記ハブの
回転により、空気流２４がファンブレード２２とベアリ
ングポート１６にそって流れ、強制対流作用により、鋳
造ハブからの放熱が促進される。そして鋳造ハブに車輪
アクスルベアリングが組み込まれても、リングブレーキ
部材４から鋳造ハブへの熱伝達は、きわめて有効なもの
である。また、このような効率的な熱伝導によって、リ
ングブレーキ部材を堅実で信頼性の高いものとし、前記
ハブにそって流れる空気流に熱を伝えることで、制動作
用によって生ずる熱負荷を効率良く発散させる。空気流
は、また、鋳造ハブがリングブレーキ部材４のヒートシ
ンクとして作用するにも拘らず、前記ベアリングをクー
ルな作動温度に保つものである。

【００１９】車両用ブレーキとハブの組み立てにおいて
は、図３に示すように、リングブレーキ部材４に鋳造ハ
ブ１４が装着され、フランジ２０が固定面１８に当接
し、両者は、ナットとボルト２８によって固定される。
このような構造によって、車両用ブレーキとハブとが別
体構造物として別個に製造でき、そして、前記のように
組み立てられて合体する。このような特殊のブレーキと
ハブの構造は、ストックカーやレーシングカーから，例
えば、トラックのように比較的大きな負荷のために大き
な制動面が必要な大型運搬車のブレーキまで、広い範囲
の用途に適している。そして、制動面６，８は、回転軸
から概ね同じ距離にあり、ディスクブレーキにみられる
ような実質効果の低下がない。また、リングブレーキ面
のサイズは、制動目的に合わせるができ、図に示された
キャリパ１０のようなカンチレバー方式のものが有効的
である。

【００２０】図５に示された車両用ブレーキの変形例
は、リングブレーキ部材４にスポークまたはファンブレ
ード２２が設けられており、好ましくは、一回の鋳造で
一体に成形されるものである。鋳造後、リングブレーキ
部材４は、研磨されて内側制動面６と外側制動面８とが
作られる。制動面には、種々の貫通孔が図１から図４に
示したように設けられる。これらの貫通孔を介してリン
グブレーキ部材から付着し、または、溜った汚れたもの
や滓またはブレーキパッドの滓が放出されるもので、制
動時に前記の汚れものが除去できる。

【００２１】図５の構造によれば、車輪アクスル１１に
は、別個のベアリング９が配置され、ベアリングハウジ
ング１３が車輪ボルト１５によりブレーキ部材４に固定
されている。車輪アクスル１１の一端は、ネジがきられ
ていてナット１７でベアリング９をアクスル１１に保持
する。車輪リム１９が所望の手段でブレーキ部材４に固
定される。このような構造から明らかなように、スポー
クまたはファンブレード２２を組み合わせたブレーキ部
材４に係合するための別個のベアリング装着機構が設け
られているものである。この構成によって、ブレーキ機
構が通常の自動車のハブと車輪アッセンブリーに装着で
き、これまでドラムまたはディスクブレーキが装着され
ていた車両への単純な後付けが可能となる。そして、部
材２２をファンブレードのような形態にすることによっ
て、図１から図４に示すように空気流をブレーキ機構へ
圧送させることができる。しかしながら、ファンブレー
ドの代わりに、スポークが設けられている場合、スポー
クがブレーキ機構へ空気流を送る。制動面６，８に発生
した熱は、空気流と外側制動面８との間の対流作用によ
って放熱され、さらに、空気流２４を発生させるスポー
クまたはファンブレード２２へ熱が伝わり、放熱され
る。車輪リム１９は、符号２１で示す多数の孔２１を有
し、これらの孔を介して空気流が車輪リムを通過し、放
熱する。車輪リムは、現在、車に多用されているマグネ
シウムハブまたは軽量ハブである。車輪リムを通過する
空気流は、軸方向に流れることが好ましい。

【００２２】図６と図７は、シールド５０が施されてい
るブレーキ機構の一例を示すもので、シールド５０によ
って空気流２４が内側制動面６に直に流れこまないよう
になっている。シールド５０は、シリンドリカル状のも
のであり、シリンドリカルなリングブレーキ部材４と平
行で、内側に配置された本体を有している。シールド５
０は、軸方向のフィン５２を備え、該フィンは、内側に
配置されていて、空気流２４に直接触れる構成になって
いる。これによって、空気流は、制動面６に直接接触せ
ず、制動面６に発生した熱は、制動面８へ放熱され、さ
らに、ファンブレード２２へ放熱される。また、制動面
６から、熱がシールド５０へ輻射され、シールド５０に
おける熱は、空気流２４と、熱交換フィンとして作用す
るフィン５２との相互作用により放熱される。シールド
５０は、制動面６に汚れや水が付着するのを防ぐ。図示
のように、シールド５０の内側縁には、汚れや水の浸入
を防ぐフランジ５１が設けられている。ファンブレード
２２によって、車両の内側から外部へ向け、車輪アッセ
ンブリーを介しての空気流が圧送される。このような空
気流によって、空気中の埃、汚れ、湿気を拾い、そし
て、内側制動面６に埃や湿気がなるべく接触しないよう
にすることが望ましい。外側制動面８については、ブレ
ーキ部材４が回転することで、埃や水分は、外側制動面
８から飛ばされるので、外側制動面を保護する必要はな
い。

【００２３】図６に示すように、シールド５０は、フィ
ン５２と共に不動状態に固定されており、フィン５２
は、ブレーキキャリパブラケット５５に固定され、該ブ
ラケットは、車輪アクスル１１に回転しない状態で支持
されている。ブレーキキャリパ５７は、前記ブラケット
５５に支持されている。シールド５０は、図６に示すよ
うに、符号５８で示される部分で固定されている。ブレ
ーキキャリパ５７それ自体は、リングブレーキの一部を
覆い、この結果、シールド５０とキャリパ５７とは、協
同して内側制動面６への埃や水分の侵入を防ぐ。

【００２４】前記実施例は、この発明を限定するもので
はない。

【００２５】

【発明の効果】図に示されたリングブレーキは、多数の
利点を有している。特に、ブレーキキャリパ５７は、大
形のブレーキパッドを備えることができるもので、例え
ば、制動面６，８の回転方向に対し約５．８ｃｍ（２イ
ンチ）または、これ以上のもので、制動面の深さとほぼ
等しいブレーキパッドが装着でき、その結果、車輪アク
スル１１からの定まった距離において、大きな制動面を
得ることができる。この大きな制動面領域によって、ブ
レーキパッドへの加圧力を弱くしても、強力な制動力が
得られる。このような構成によって、実際のブレーキ加
圧力が低くできるもので、パワーブレーキシステムにお
けるパワーを低下させることができる。そして、殆どの
場合、パワーを増幅させるようなブースター機構を別個
に設ける必要がなく、運転者がブレーキペダルを踏む力
で充分な制動力が得られ、ブレーキパッドは、制動面に
よく接触し、確実な制動作用が得られる。したがって、
ブレーキシステムに加圧力を増すような圧力機構を設け
る必要がなく、さらに、ブレーキキャピラ５７は、充分
な引き戻し力を有しており、運転者がブレーキペダルを
踏まない不制動時、ブレーキパッドは、制動面から完全
に離れており、制動面６，８は、自由に回転する。これ
によって、ブレーキパッドの解除が甘い場合に生ずる燃
料の無駄な消費を防ぎ、ブレーキ機構が熱をもつことを
防ぎ、快適で経済的な車両の走行を保証する。

【００２６】制動面６，８と車輪スポークまたはファン
ブレード２２、さらに、段付きベアリング装着機構２３
は、一体構造物として鋳造でき、これに固定のベアリン
グ機構も通常の車両に固定できる。したがって、一般に
使用されている車輪アッセンブリーが使用できるので、
前記ブレーキ機構は、コンベンショナルな車両に実装で
きる。制動面とファンブレードの製造は、非常に簡単で
あり、各種の研磨、研削操作を用いて研磨、研削するこ
とができる。

【００２７】ブレーキパッドへ作用するキャリパ５７の
加圧力が比較的低圧でよく、そして大形のブレーキッパ
ッドであることから、ブレーキパッドの素材は、ディス
クブレーキに通常用いられている耐高温でハードな素材
に較べてソフトなものが使用でき、これらのソフトなブ
レーキ素材は、価格も安く、フルオペレーティング温度
範囲にわたり良好なリスポンス性能を有する。例えば、
ディスクブレーキに用いられる高強度の素材は、ブレー
キが低温状態にあるときは、良好に作動しなくなる場合
があり、さらに、このような素材のブレーキパッドは、
制動が何回も行われたときには、確かに具合よく動作す
るが、このようなブレーキ機構は、過熱しやすい。しか
しながら、この発明によれば、よりトラディショナルで
安価な素材でブレーキパッドを作れ、極めて経済的なも
のである。

【００２８】また、図５から図７に示すように、ファン
ブレード２２と制動面６，８は、一体構造になっている
が、分割して製造し、組み立てることもできる。更に、
好ましくは、１回の鋳造で作ることが望ましい。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の実施例における車両用ブレーキと
ハブの斜視図。

【図２】この発明の実施例における異なった角度でみ
た車両用ブレーキとハブの斜視図。

【図３】図２のブレーキとハブの断面図。

【図４】ハブとブレーキの端面図；

【図５】車両用ブレーキの変形例の断面図；

【図６】ブレーキキャリパーとシールドを示す変形さ
れたブレーキの端面図。

【図７】図６の変形ブレーキの一部断面図である。

【符号の説明】

２車両用ブレーキとハブ４リングブレーキ部材６，８制動面９ベアリング１０キャリパ１１車輪アクスル１２ブレーキパッド１３ベアリングハウジング１４鋳造ハブ１６ベアリングポート１７ナット１８固定面１９車輪リム２１孔２０フランジ２２ファンブレード２４空気流２８ナットとボルト３０車輪リムスタッド５０シールド５２フィン５１フランジ５５ブレーキキャリパブラケット

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】車両の車輪アクスルを中心に回転させる
ようにした車両用ブレーキであって、内側制動面と外側
制動面をそなえた１個の円筒形のリングブレーキ部材、
上記内側制動面と上記外側制動面に向かって移動してそ
れらとかみ合うことが可能な隣接して配置されたブレー
キパッド、および、ブレーキと上記内側制動面に隣接し
て配置されたシールドに流通させる空気流を発生させる
ための手段、とで構成され、さらに上記シールドが、内
側制動面に侵入してブレーキ作用を損なうおそれのある
汚れや水分から内側制動面を遮蔽するバリア−の役割も
果たすようになっていることを特徴とする車両用ブレー
キ。
【請求項２】シールドをほぼ円筒形に構成するととも
に、その主要部を、同じくほぼ円筒形に造ったリングブ
レーキ部材の内側に、かつそれと平行に配置した請求項
１の車両用ブレーキ。
【請求項３】シールドが内側に向かって放射状に延び
る複数のフィンを有し、かつこれらのフィンが熱交換フ
ィンとして作用する請求項２の車両用ブレーキ。
【請求項４】シールドの一方の端に外側に向かって放
射状に延びる１のフランジを設け、かつこのフランジ
を、ほぼ円筒形をなすリングブレーキ部材の一方の自由
端に向かい合わせて配置するようにした請求項２または
３記載の車両用ブレーキ。
【請求項５】ブレーキ装置にそれを車輪アクスルに取
り付ける手段に用いる中央部を有する１個のハブを装着
し、そしてこのハブを、ハブを中心にして間隔を保って
放射状に延びる部材によってリングブレーキ部材に接続
し、かつ上記放射状に延びる部材は、それらの間に空気
の通路を形成することによって、ブレーキが回転したと
きに車両用ブレーキに空気を流通させる役目を果たすよ
うにした請求項１ないし４記載の車両用ブレーキ。
【請求項６】ブレーキパッドをブレーキキャリパ−上
に据え、かつこのキャリパ−とシールドが一緒に働いて
バリア−が形成され、それにより内側制動面のほぼ全体
が遮蔽されるようにした請求項１ないし５記載の車両用
ブレーキ。
【請求項７】シールドがキャリパ−によって支えられ
るようにした請求項６記載の車両用ブレーキ。
【請求項８】シールドが、該シールドに設けられた内
側に向かって放射状に延びるフィンによってキャリパ−
に接続されるようにした請求項７記載の車両用ブレー
キ。