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JPH08157437A - D−アミノ酸−N−(S)−α−アルキルベンジルアミドの製造法 - Google Patents

D−アミノ酸−N−(S)−α−アルキルベンジルアミドの製造法

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Publication number
JPH08157437A
JPH08157437A JP6304783A JP30478394A JPH08157437A JP H08157437 A JPH08157437 A JP H08157437A JP 6304783 A JP6304783 A JP 6304783A JP 30478394 A JP30478394 A JP 30478394A JP H08157437 A JPH08157437 A JP H08157437A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
amino acid
alkylbenzylamide
group
ethylbenzylamide
formula
Prior art date
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Pending
Application number
JP6304783A
Other languages
English (en)
Inventor
Toyohito Tsuchiya
豊人 土屋
Chiaki Mochizuki
千秋 望月
Tadashi Takemoto
正 竹本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ajinomoto Co Inc
Original Assignee
Ajinomoto Co Inc
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Publication date
Application filed by Ajinomoto Co Inc filed Critical Ajinomoto Co Inc
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Priority to US08/558,663 priority patent/US5679857A/en
Priority to EP95118471A priority patent/EP0716062A1/en
Priority to CA002163931A priority patent/CA2163931A1/en
Priority to CN95121432.2A priority patent/CN1132742A/zh
Publication of JPH08157437A publication Critical patent/JPH08157437A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C237/00Carboxylic acid amides, the carbon skeleton of the acid part being further substituted by amino groups
    • C07C237/02Carboxylic acid amides, the carbon skeleton of the acid part being further substituted by amino groups having the carbon atoms of the carboxamide groups bound to acyclic carbon atoms of the carbon skeleton
    • C07C237/04Carboxylic acid amides, the carbon skeleton of the acid part being further substituted by amino groups having the carbon atoms of the carboxamide groups bound to acyclic carbon atoms of the carbon skeleton the carbon skeleton being acyclic and saturated
    • C07C237/06Carboxylic acid amides, the carbon skeleton of the acid part being further substituted by amino groups having the carbon atoms of the carboxamide groups bound to acyclic carbon atoms of the carbon skeleton the carbon skeleton being acyclic and saturated having the nitrogen atoms of the carboxamide groups bound to hydrogen atoms or to acyclic carbon atoms
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C231/00Preparation of carboxylic acid amides
    • C07C231/16Preparation of optical isomers

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 L−アミノ酸アミドを対応するD−アミノ酸
アミドに変換する。 【構成】 L−アミノ酸と光学活性(S)−α−アルキ
ルベンジルアミンとから形成されるアミドをアリールア
ルデヒドと脱水縮合させてシッフ塩基を生成させ、これ
を塩基の存在下でアミノ酸部分をラセミ化させてN−ア
リリデン−D−アミノ酸−(S)−アミドを生成させ
る。されに、このラセミ化反応液を晶析させて、溶解度
の低いジステレオマーであるN−アリリデン−D−アミ
ノ酸−(S)−アミドを固液分離で得る。N−アリリデ
ン体は加水分解で容易に一般式1のアミノ酸−(S)−
アミドと原料アルデヒドに分解する。 (*位の炭素はD−アミノ酸構造であり、RはC1〜
4のアルキル基、Rはメチルまたはエチル基を表す)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】下記、一般式(1)で表されるD
−アミノ酸−N−(S)−α−アルキルベンジルアミド
のなかでも、特にR1がメチル、エチルまたはイソプロ
ピル基で、R2がメチルまたはエチル基のものは、米国
特許5286509に記載の強甘味物質の合成中間体と
して重要な物質である。
【0002】
【化4】 (式中、*位の炭素はD−アミノ酸構造であり、R1は炭
素数1から4のアルキル基、R2はメチルまたはエチル
基を表す)
【0003】
【従来の技術】前述のD−アミノ酸−N−(S)−α−
アルキルベンジルアミドを製造するには、一般的には、
アミノ基をベンジルオキシカルボニル基、tertーブ
トキシカルボニル基などで保護したN−保護ーD−アミ
ノ酸と光学活性アミン成分とをN,N’ージシクロヘキ
シルカルボジイミドなどの縮合剤を用いて、中間体N−
保護ーD−アミノ酸−N−(S)−α−アルキルベンジ
ルアミドを合成し、これから保護基を除去することで目
的とするD−アミノ酸−N−(S)−α−アルキルベン
ジルアミドを得る方法が採用される。
【0004】ところで、天然型のアミノ酸であるL−ア
ミノ酸は発酵法により大量に且つ安価に工業的に製造さ
れているものの、D−アミノ酸は発酵法で製造すること
が困難な為、合成的手法でDL−アミノ酸を製造し、こ
れを光学分割することでD−アミノ酸を得る方法を取ら
ざるをえない。そのためL−アミノ酸に比べて、はるか
に高価なものとなっている。従って高価なD−アミノ酸
を用いて製造されるD−アミノ酸−N−(S)−α−ア
ルキルベンジルアミドは、さらに高価なものとなる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、上述
のような高価なD−アミノ酸を用いないで、対応するD
−アミノ酸−N−(S)−α−アルキルベンジルアミド
を製造する安価な工業的製法を見出すことである。
【0006】
【課題を解決するための手段】このような課題解決に向
けて鋭意検討した結果、目的とするD−アミノ酸−N−
(S)−α−アルキルベンジルアミドに対してジアステ
レオマーに相当するL−アミノ酸−N−(S)−α−ア
ルキルベンジルアミドを原料にし、これをアリールアル
デヒドと反応させて得られた下記一般式(2)で表され
るシッフ塩基(以下、一般的にN−アリリデン−L−ア
ミノ酸−(S)−アミドと称す)が、ジアザビシクロウ
ンデセン(通称:DBU)、ナトリウムメトキシドなど
の塩基の存在下でアミノ酸部分が容易にラセミ化し、目
的とするD−アミノ酸−N−(S)−α−アルキルベン
ジルアミドのシッフ塩基(以下、一般的にN−アリリデ
ン−D−アミノ酸−(S)−アミドと称す)が生成する
ことが分かった。
【0007】
【化5】 (式中、*位の炭素はL−アミノ酸構造であり、R1は炭
素数1から4のアルキル基、R2はメチルまたはエチル
基を表し、Xは水素、ハロゲン、ニトロ基、シアノ基、
水酸基、低級アルキル基、低級アルコキシ基を表す)
【0008】また、ラセミ化により生じた2種のジアス
テレオマー間の溶解度差により、N−アリリデン−D−
アミノ酸−(S)−アミドが選択的に晶出することが分
かった。さらには、これら2つの事象をうまく組み合わ
せることでラセミ化させつつN−アリリデン−D−アミ
ノ酸−(S)−アミドのみを晶出させることもできるこ
とを見いだした。このようにして得られたN−アリリデ
ン−D−アミノ酸−(S)−アミドは酸性条件で容易に
元のアリールアルデヒドと、目的とするD−アミノ酸−
N−(S)−α−アルキルベンジルアミドに加水分解す
ることができた。また原料にDL−アミノ酸を用いても
同様にN−アリリデン−D−アミノ酸−(S)−アミド
のみが晶出することがわかり本発明を完成するに至っ
た。
【0009】即ち、本願の第1の発明は、下記一般式
(1)で表されるD−アミノ酸−N−(S)−α−アル
キルベンジルアミドを製造するにあたり、対応するL−
アミノ酸−N−(S)−α−アルキルベンジルアミドを
アリールアルデヒドと脱水縮合させて得られる、下記一
般式(2)で表されるN−置換フェニルメチリデン−L
−アミノ酸−N−(S)−α−アルキルベンジルアミド
を、ラセミ化を促進させる塩基を含む溶媒中でアミノ酸
部分をラセミ化させることで、N−置換フェニルメチリ
デン−D−アミノ酸−N−(S)−α−アルキルベンジ
ルアミドを生成させ、ついで酸性条件下で加水分解しア
リールアルデヒドを除去することを特徴とする、D−ア
ミノ酸−N−(S)−α−アルキルベンジルアミドの製
造法である。
【0010】
【化6】 (式中、*位の炭素はD−アミノ酸構造であり、R1は炭
素数1から4のアルキル基、R2はメチルまたはエチル
基を表す)
【0011】
【化7】 (式中、*位の炭素はL−アミノ酸構造であり、R1は炭
素数1から4のアルキル基、R2はメチルまたはエチル
基を表し、Xは水素、ハロゲン、ニトロ基、シアノ基、
水酸基、低級アルキル基、低級アルコキシ基を表す)
【0012】また、第2の発明は、 上記一般式(1)
で表されるD−アミノ酸−N−(S)−α−アルキルベ
ンジルアミドを製造するにあたり、対応するL−または
DL−アミノ酸−N−(S)−α−アルキルベンジルア
ミドをアリールアルデヒドと脱水縮合させて得られる、
下記一般式(3)で表されるN−置換フェニルメチリデ
ン−LまたはDL−アミノ酸−N−(S)−α−アルキ
ルベンジルアミドを、ラセミ化を促進させる塩基を含む
溶媒中でアミノ酸部分をラセミ化させつつ、N−置換フ
ェニルメチリデン−D−アミノ酸−N−(S)−α−ア
ルキルベンジルアミドを晶出させ、固液分離操作で得ら
れたN−置換フェニルメチリデン−D−アミノ酸−N−
(S)−α−アルキルベンジルアミドを酸性条件下、加
水分解しアリールアルデヒドを除去することを特徴とす
る、D−アミノ酸−N−(S)−α−アルキルベンジル
アミドの製造法である。
【0013】
【化8】 (式中、*位の炭素はLまたはDL−アミノ酸構造であ
り、R1は炭素数1から4のアルキル基、R2はメチルま
たはエチル基を表し、Xは水素、ハロゲン、ニトロ基、
シアノ基、水酸基、低級アルキル基、低級アルコキシ基
を表す)
【0014】上記本発明の方法によれば、高価なD−ア
ミノ酸を用いることなく、安価なLまたはDL−アミノ
酸を原料に、効率よく対応するD−アミノ酸−(S)−
アミド体を製造することができることになるので工業的
に極めて有利な製法である。
【0015】本発明に用いられるアリールアルデヒドと
しては、無置換のベンズアルデヒド、またはハロゲン、
ニトロ基、シアノ基、水酸基、低級アルキル基、低級ア
ルコキシ基を置換基として持つ置換ベンズアルデヒドが
挙げられる。またラセミ化させる為にはナフチルアルデ
ヒドも使用可能であるが、ラセミ化させた反応液からN
−アリリデン−アミノ酸−(S)−アミド体の2種のジ
アステレオマー体を晶析分離しようとする場合には、結
晶性のよいアリールアルデヒドを選択することが望まし
い。そのようなものとしてはベンズアルデヒド、p−ク
ロロベンズアルデヒド、p−アニスアルデヒドなどが例
として挙げられる。
【0016】また用いられるLまたはDL−アミノ酸−
(S)−アミドとしては、アミノ酸の側鎖が炭素数1か
ら4のもの、中でもα−アラニン、αーアミノ酪酸また
はバリンのものが適している。またアミン部分としては
(S)−αーメチルベンジルアミンまたは(S)−α−
エチルベンジルアミンが挙げられる。
【0017】これらアリールアルデヒドとアミノ酸−
(S)−アミドとからN−アリリデン−アミノ酸−
(S)−アミド、即ちシッフ塩基を生成するには、無溶
媒もしくは適当な溶媒中で両者を混合するだけでよい
が、反応の進行により生じる水を蒸留もしくは脱水剤の
利用などで除去することでより生成しやすくなる。
【0018】N−アリリデン−アミノ酸−(S)−アミ
ドをラセミ化させる塩基としては、水酸化ナトリウム、
水酸化カリウムなどの水酸化アルカリ金属類、ナトリウ
ムメトキシド、カリウムtertーブトキシド等の金属
アルコキシド類、ジアザビシクロウンデセン(通称:D
BU)、ジアザビシクロノナン(通称:DBN)などの
有機塩基類などを用いることができる。
【0019】これら塩基の使用量は特に限定されない
が、多いほどラセミ化反応が速くなる。しかし、必要以
上に過剰に用いることは、経済的でないため好ましくな
い。通常N−アリリデン−アミノ酸−(S)−アミドに
対して0.1等量以上用いればよい。
【0020】ラセミ化させる際の温度は、高いほどラセ
ミ化反応は速いが、室温でも充分進行する。通常、0°
Cから100°Cの範囲で行われる。
【0021】ラセミ化させる際の溶媒としては、N−ア
リリデン−アミノ酸−(S)−アミド及びラセミ化用塩
基に対する溶解性のあるものが望まれる。具体的には、
メタノール、エタノール、イソプロパノールなどのアル
コール類、ジクロロメタン、クロロホルムなどのハロゲ
ン化炭化水素類、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステ
ル類、ベンゼン、トルエンなどの芳香族類、ジエチルエ
ーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル類、アセト
ニトリルなどのニトリル類、アセトン、メチルエチルケ
トンなどのケトン類、ジメチルホルムアミド、ジメチル
スルホキシドなどが挙げられる。
【0022】このようにしてラセミ化した反応液に塩
酸、硫酸などの酸性物質を加えて酸性にすることでシッ
フ塩基は容易に分解し、元のアリールアルデヒドと、目
的とするD−アミノ酸−(S)−アミド、及びそのジア
ステレオマーであるL−アミノ酸−(S)−アミドとが
得られる。
【0023】また、ラセミ化した反応液から2つのジア
ステレオマーの溶解度差を利用して一方のN−アリリデ
ン−D−アミノ酸−(S)−アミドのみを晶析させるこ
とも可能である。そのような方法としては、溶解してい
る反応液を濃縮する方法、反応液を冷却する方法、反応
液と混合するがN−アリリデン−D−アミノ酸−(S)
−アミドに対する溶解性の乏しい溶媒を添加する方法な
ど、一般の晶析方法で行うことができる。
【0024】さらには、これらラセミ化反応とジアステ
レオマー分割晶析をうまく組み合わせることで、不必要
なN−アリリデン−L−アミノ酸−(S)−アミドをラ
セミ化させ、目的とするN−アリリデン−D−アミノ酸
−(S)−アミドに変換しつつ、同時にN−アリリデン
−D−アミノ酸−(S)−アミドを晶析させることも可
能である。この方式でジアステレオマー分割晶析した母
液をリサイクル使用すれば、原料として投入したN−ア
リリデン−L−アミノ酸−(S)−アミドが極めて高い
収率でN−アリリデン−D−アミノ酸−(S)−アミド
に変換されることになる。
【0025】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明する。尚、HPLCによる分析の前処理として、シッ
フ塩基を希塩酸で処理し、対応するアリールアルデヒド
とアミノ酸−(S)−アミドに分解した後、アリールア
ルデヒドを塩化メチレンで抽出除去した残りの水層中に
存在する互いにジアステレオマーの関係にあるアミノ酸
アミド、即ちD−アミノ酸−N−(S)−α−アルキル
ベンジルアミドとL−アミノ酸−N−(S)−α−アル
キルベンジルアミドとを分析した。HPLC分析条件
カラム:Inertsil ODS−2 6φ×150
mm、溶離液:0.1M KH2PO4(pH3.0)/
MeCN=80/20(V/V)、流速:1ml/mi
n、温度:室温、検出:UV(210nm)
【0026】
【実施例1】N−p−クロロベンジリデンーαーDL−
アミノ酪酸−N−(S)ーαーエチルベンジルアミド
0.94g(2.75mmol)に0.5M/LのDB
U/イソプロパノール溶液5mlを加え溶解した後、水
10mlを加え1週間室温で攪拌した。得られた晶析ス
ラリーを吸引濾過分離し、1.02gの結晶を得た。本
結晶を希塩酸処理してHPLC分析したところ、α−D
−アミノ酪酸−N−(S)ーαーエチルベンジルアミド
が0.467g(2.12mmol)含まれていた。収
率:77.1%(対 原料のDL体)。尚α−L−アミ
ノ酪酸−N−(S)ーαーエチルベンジルアミドは20
mg含まれるのみであった。また、得られた母液も同様
にして分析したところ、α−D−アミノ酪酸−N−
(S)ーαーエチルベンジルアミドが33mg(0.1
5mmol)含まれていた。収率:5.5%(対 原料
のDL体)。
【0027】
【実施例2】N−p−クロロベンジリデンーαーDL−
アミノ酪酸−N−(S)ーαーエチルベンジルアミド
0.866g(2.53mmol)にイソプロパノール
4.6mlを加え溶解した。この溶液に0.25N−N
aOH 9.2mlを加え、室温で2週間攪拌した。反
応液中に沈降した粘調なオイル状物をデカンテーション
で分離した。重量0.764g。本オイル状物を希塩酸
処理しHPLC分析したところ、α−D−アミノ酪酸−
N−(S)ーαーエチルベンジルアミドが0.274g
(1.24mmol)含まれていた。収率:49.0%
(対 原料のDL体)。またα−L−アミノ酪酸−N−
(S)ーαーエチルベンジルアミドは54mg含まれる
のみであった。
【0028】
【実施例3】N−ベンジリデンーαーDL−アミノ酪酸
−N−(S)ーαーエチルベンジルアミド0.611g
(1.98mmol)を用いる以外は実施例1と同様に
した。2週間室温で攪拌した後、得られた粘調なオイル
状物をデカンテーションで分離した。重量0.609
g。分析した結果、α−D−アミノ酪酸−N−(S)ー
αーエチルベンジルアミドが0.289g(1.31m
mol)含まれていた。収率:66.2%(対 原料の
DL体)。またα−L−アミノ酪酸−N−(S)ーαー
エチルベンジルアミドは45mg含まれるのみであっ
た。
【0029】
【実施例4】N−p−メチルベンジリデンーαーDL−
アミノ酪酸−N−(S)ーαーエチルベンジルアミド
0.7g(2.17mmol)を用いる以外は実施例1
と同様にした。2週間室温で攪拌した後、得られた粘調
なオイル状物をデカンテーションで分離した。重量0.
671g。分析した結果、α−D−アミノ酪酸−N−
(S)ーαーエチルベンジルアミドが0.249g
(1.13mmol)含まれていた。収率:52.1%
(対 原料のDL体)。またα−L−アミノ酪酸−N−
(S)ーαーエチルベンジルアミドは54mg含まれる
のみであった。
【0030】
【実施例5】N−p−クロロベンジリデンーαーDL−
アミノ酪酸−N−(S)ーαーメチルベンジルアミド
0.29g(0.89mmol)を0.5M/L DB
U/イソプロパノール溶液2.5mlに溶解し、室温
下、攪拌しながら2mlの水を少しずつ添加した。その
後、室温で1晩攪拌し、析出した結晶を吸引濾過分離し
た。結晶重量0.478g。希塩酸処理し、HPLC分
析したところ、本結晶中にはαーD−アミノ酪酸−N−
(S)ーαーメチルベンジルアミドが0.14g(0.
686mmol)含まれていた。収率77.1%。(対
原料のDL体)。またα−L−アミノ酪酸−N−
(S)ーαーメチルベンジルアミドは極微量含まれるの
みであった。
【0031】
【実施例6】N−p−クロロベンジリデンーL−バリン
−N−(S)ーαーエチルベンジルアミド0.51g
(1.43mmol)をイソプロパノール30mlに溶
解し、ナトリウムメトキシドを41mg加えて60°C
で1.5時間加熱攪拌した。反応液を1ml採取し、希
塩酸処理してHPLC分析したところL−バリン−N−
(S)ーαーエチルベンジルアミドとD−バリン−N−
(S)ーαーエチルベンジルアミドがほぼ等量存在して
いた。残りの反応液を減圧下で溶媒を留去し、得られた
残渣にヘキサン10mlを加えた。1晩冷蔵庫に保存し
た後、析出した結晶を吸引濾過分離した。乾燥結晶重量
0.407g。希塩酸処理してHPLC分析したとこ
ろ、本結晶中には、D−バリン−N−(S)ーαーエチ
ルベンジルアミドが0.201g(0.859mmo
l)含まれていた。収率60.1%(対原料L体)。ま
たL−バリン−N−(S)ーαーエチルベンジルアミド
は7.2mg含まれるのみであった。
【0032】
【実施例7】N−p−メチルベンジリデンーL−バリン
−N−(S)ーαーエチルベンジルアミド0.168g
(0.50mmol)をイソプロパノール10mlに溶
解し、ナトリウムメトキシドを81mg加えて60°C
で5時間加熱攪拌した。反応液を少量採取し、希塩酸処
理してHPLC分析したところL−バリン−N−(S)
ーαーエチルベンジルアミドとD−バリン−N−(S)
ーαーエチルベンジルアミドがほぼ等量存在していた。
残りの反応液に水15mlを加え、1晩冷蔵庫に保存し
た後、析出した結晶を吸引濾過分離した。結晶重量6
7.6mg。希塩酸処理してHPLC分析したところ、
本結晶中には、D−バリン−N−(S)ーαーエチルベ
ンジルアミドが39mg(0.167mmol)含まれ
ていた。収率33.4%(対 原料L体)。またL−バ
リン−N−(S)ーαーエチルベンジルアミドは2mg
含まれるのみであった。
【0033】
【実施例8】N−m−メチルベンジリデンーL−バリン
−N−(S)ーαーエチルベンジルアミド0.70g
(2.0mmol)を用いる以外は実施例7と同様にし
た。得られた結晶を分析したところ、D−バリン−N−
(S)ーαーエチルベンジルアミドが0.14g(0.
60mmol)含まれていた。収率30.2%(対 原
料L体)。またL−バリン−N−(S)ーαーエチルベ
ンジルアミドは75mg含まれていた。
【0034】
【発明の効果】本発明の方法によれば、高価で入手困難
なD−アミノ酸を用いることなく、安価で且つ大量に入
手可能なLまたはDLーアミノ酸を原料にして、D−ア
ミノ酸−(S)−α−アルキルベンジルアミドを製造す
ることが出来る。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1)で表されるD−アミノ酸−
    N−(S)−α−アルキルベンジルアミドを製造するに
    あたり、 【化1】 (式中、*位の炭素はD−アミノ酸構造であり、R1は炭
    素数1から4のアルキル基、R2はメチルまたはエチル
    基を表す) 対応するL−アミノ酸−N−(S)−α−アルキルベン
    ジルアミドをアリールアルデヒドと脱水縮合させて得ら
    れる、一般式(2)で表されるN−置換フェニルメチリ
    デン−L−アミノ酸−N−(S)−α−アルキルベンジ
    ルアミドを、 【化2】 (式中、*位の炭素はL−アミノ酸構造であり、R1は炭
    素数1から4のアルキル基、R2はメチルまたはエチル
    基を表し、Xは水素、ハロゲン、ニトロ基、シアノ基、
    水酸基、低級アルキル基、低級アルコキシ基を表す) ラセミ化を促進させる塩基を含む溶媒中でアミノ酸部分
    をラセミ化させることで、N−置換フェニルメチリデン
    −D−アミノ酸−N−(S)−α−アルキルベンジルア
    ミドを生成させ、ついで酸性条件下で加水分解しアリー
    ルアルデヒドを除去することを特徴とする、D−アミノ
    酸−N−(S)−α−アルキルベンジルアミドの製造
    法。
  2. 【請求項2】 一般式(1)で表されるD−アミノ酸−
    N−(S)−α−アルキルベンジルアミドを製造するに
    あたり、対応するL−またはDL−アミノ酸−N−
    (S)−α−アルキルベンジルアミドをアリールアルデ
    ヒドと脱水縮合させて得られる、一般式(3)で表され
    るN−置換フェニルメチリデン−LまたはDL−アミノ
    酸−N−(S)−α−アルキルベンジルアミドを、 【化3】 (式中、*位の炭素はLまたはDL−アミノ酸構造であ
    り、R1は炭素数1から4のアルキル基、R2はメチルま
    たはエチル基を表し、Xは水素、ハロゲン、ニトロ基、
    シアノ基、水酸基、低級アルキル基、低級アルコキシ基
    を表す) ラセミ化を促進させる塩基を含む溶媒中でアミノ酸部分
    をラセミ化させつつ、N−置換フェニルメチリデン−D
    −アミノ酸−N−(S)−α−アルキルベンジルアミド
    を晶出させ、固液分離操作で得られたN−置換フェニル
    メチリデン−D−アミノ酸−N−(S)−α−アルキル
    ベンジルアミドを酸性条件下、加水分解しアリールアル
    デヒドを除去することを特徴とする、D−アミノ酸−N
    −(S)−α−アルキルベンジルアミドの製造法。
  3. 【請求項3】 用いられるラセミ化促進用塩基が金属ア
    ルコキシド、水酸化アルカリ金属または有機塩基である
    請求項1または2の方法。
  4. 【請求項4】 用いられるLまたはDL−アミノ酸−N
    −(S)−α−アルキルベンジルアミドが、α−アミノ
    酪酸−N−(S)−α−メチルベンジルアミド、α−ア
    ミノ酪酸−N−(S)−α−エチルベンジルアミド、バ
    リン−N−(S)−α−メチルベンジルアミド又はバリ
    ン−N−(S)−α−エチルベンジルアミドである請求
    項1または2の方法。
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