JPH08134075A - 新規なカルバペネム誘導体 - Google Patents
新規なカルバペネム誘導体Info
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- JPH08134075A JPH08134075A JP6269711A JP26971194A JPH08134075A JP H08134075 A JPH08134075 A JP H08134075A JP 6269711 A JP6269711 A JP 6269711A JP 26971194 A JP26971194 A JP 26971194A JP H08134075 A JPH08134075 A JP H08134075A
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- Japan
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- compound
- acid
- formula
- lower alkyl
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- Pending
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- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/55—Design of synthesis routes, e.g. reducing the use of auxiliary or protecting groups
Landscapes
- Nitrogen Condensed Heterocyclic Rings (AREA)
- Nitrogen And Oxygen Or Sulfur-Condensed Heterocyclic Ring Systems (AREA)
- Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】 一般式(I)
【化1】
(式中の記号は以下の意味を示す。
R1:水素原子又は低級アルキル基,
R2:陰電荷,水素原子,又はエステル残基,
A環:不飽和の含窒素5乃至6員複素環,
点線:いずれか一方が二重結合,他方が単結合,
+:陽電荷。)で示されるカルバペネム誘導体又はその
塩。 【効果】 グラム陽性,陰性菌,殊にMRSAなどの耐
性菌に対する抗菌剤として有用。
塩。 【効果】 グラム陽性,陰性菌,殊にMRSAなどの耐
性菌に対する抗菌剤として有用。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,優れた抗菌活性を有
し,抗菌剤として有用な新規なカルバペネム誘導体及び
その塩に関する。
し,抗菌剤として有用な新規なカルバペネム誘導体及び
その塩に関する。
【0002】
【従来の技術】カルバペネム化合物は,ペニシリン骨格
の硫黄原子が炭素原子に置換され,2位に不飽和結合を
有する化合物の総称である。例えば,初期のカルバペネ
ム系抗生物質としては,ストレプトミセス カトレア
(Streptomyces cattleya)の発酵産物として得られる
チエナマイシンが挙げられる。このチエナマイシンは広
範囲にわたるグラム陽性菌,陰性菌に対して優れた抗菌
活性を有するものの,化学的安定性が悪く,実用化され
るまでには至っていない[Antimicrob. Agents Chemoth
er.,22,62,(1982);同,23,300,(1983)]。次に,この
チエナマイシンの2位側鎖のアミノ基をホルムイミドイ
ル化したイミペネム[J.Med.Chem.,22,1435,(1979)]が
実用的抗菌剤として登場した。この化合物は,優れた抗
菌活性と化学的安定性はある程度確保されているものの
生体内において腎デヒドロペプチターゼ(DHP)によ
り分解不活性化が生じやすくDHP阻害剤の一種である
シラスタチンと併用したイミペネム/シラスタチン(I
PM/CS)の配合処方となっている[Antimicrob.Age
nts Chemother.,12(SupplD),1,(1983)]。
の硫黄原子が炭素原子に置換され,2位に不飽和結合を
有する化合物の総称である。例えば,初期のカルバペネ
ム系抗生物質としては,ストレプトミセス カトレア
(Streptomyces cattleya)の発酵産物として得られる
チエナマイシンが挙げられる。このチエナマイシンは広
範囲にわたるグラム陽性菌,陰性菌に対して優れた抗菌
活性を有するものの,化学的安定性が悪く,実用化され
るまでには至っていない[Antimicrob. Agents Chemoth
er.,22,62,(1982);同,23,300,(1983)]。次に,この
チエナマイシンの2位側鎖のアミノ基をホルムイミドイ
ル化したイミペネム[J.Med.Chem.,22,1435,(1979)]が
実用的抗菌剤として登場した。この化合物は,優れた抗
菌活性と化学的安定性はある程度確保されているものの
生体内において腎デヒドロペプチターゼ(DHP)によ
り分解不活性化が生じやすくDHP阻害剤の一種である
シラスタチンと併用したイミペネム/シラスタチン(I
PM/CS)の配合処方となっている[Antimicrob.Age
nts Chemother.,12(SupplD),1,(1983)]。
【0003】一方,カルバペネム骨格の1位にメチル基
を導入した1−メチルカルバペネム化合物が種々提案さ
れており,この中には,例えば,カルバペネム骨格の2
位に置換チオ基を導入したメロペネム[SM−733
8,特公昭63−55514号公報],L−627(特
開平1−25779号公報)といった開発中の化合物が
知られている。
を導入した1−メチルカルバペネム化合物が種々提案さ
れており,この中には,例えば,カルバペネム骨格の2
位に置換チオ基を導入したメロペネム[SM−733
8,特公昭63−55514号公報],L−627(特
開平1−25779号公報)といった開発中の化合物が
知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】現在,ペニシリン系,
セファロスポリン系等のβ−ラクタム系化合物は副作用
が少ない為,抗菌剤として広く治療に用いられている
が,近年,種々の既知抗生物質の濫用により出現する耐
性菌,中でも特に高い耐性度を示すメチシリン耐性黄色
ブドウ球菌(MRSA)や耐性緑膿菌が出現し,社会的
に深刻な問題となっている。かかる状況下,多剤耐性菌
であるMRSAあるいは耐性緑膿菌等の耐性菌に対して
も優れた抗菌活性を有するカルバペネム誘導体あるいは
DHP安定性を示し生物学的安定性が高いカルバペネム
誘導体の開発が要望されている。
セファロスポリン系等のβ−ラクタム系化合物は副作用
が少ない為,抗菌剤として広く治療に用いられている
が,近年,種々の既知抗生物質の濫用により出現する耐
性菌,中でも特に高い耐性度を示すメチシリン耐性黄色
ブドウ球菌(MRSA)や耐性緑膿菌が出現し,社会的
に深刻な問題となっている。かかる状況下,多剤耐性菌
であるMRSAあるいは耐性緑膿菌等の耐性菌に対して
も優れた抗菌活性を有するカルバペネム誘導体あるいは
DHP安定性を示し生物学的安定性が高いカルバペネム
誘導体の開発が要望されている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者とは,MRSA
などの耐性菌に対しても優れた抗菌活性を有するカルバ
ペネム誘導体の開発を目的として鋭意研究した結果下記
一般式(I)で示されるカルバペネム誘導体又はその塩
が,MRSAなどの耐性菌を含むグラム陽性,グラム陰
性菌に対して優れた抗菌活性を有することを知見して本
発明を完成させるに至った。
などの耐性菌に対しても優れた抗菌活性を有するカルバ
ペネム誘導体の開発を目的として鋭意研究した結果下記
一般式(I)で示されるカルバペネム誘導体又はその塩
が,MRSAなどの耐性菌を含むグラム陽性,グラム陰
性菌に対して優れた抗菌活性を有することを知見して本
発明を完成させるに至った。
【0006】
【化2】
【0007】(式中の記号は以下の意味を示す。 R1:水素原子又は低級アルキル基, R2:陰電荷,水素原子,又はエステル残基, A環:不飽和の含窒素5乃至6員複素環, 点線:いずれか一方が二重結合,他方が単結合, +:陽電荷。)すなわち,本発明は上記一般式(I)で
示される化合物又はその塩を発明の構成とし,その提供
を目的とする。本発明化合物(I)及びその塩は,A環
が不飽和の含窒素5乃至6員複素環である点に化学構造
上の特徴を有する。以下,本発明化合物につき詳述す
る。本明細書の一般式の定義において「低級」なる用語
は炭素数が1乃至6個の直鎖または分岐状の炭素鎖を意
味する。R1における「低級アルキル基」としては,具
体的には例えばメチル基,エチル基,プロピル基,イソ
プロピル基,ブチル基,イソブチル基,sec−ブチル
基,tert−ブチル基,ペンチル(アミル)基,イソ
ペンチル基,ネオペンチル基,tert−ペンチル基,
1−メチルブチル基,2−メチルブチル基,1,2−ジ
メチルプロピル基,ヘキシル基,イソヘキシル基,1−
メチルペンチル基,2−メチルペンチル基,3−メチル
ペンチル基,1,1−ジメチルブチル基,1,2−ジメ
チルブチル基,2,2−ジメチルブチル基,1,3−ジ
メチルブチル基,2,3−ジメチルブチル基,3,3−
ジメチルブチル基,1−エチルブチル基,2−エチルブ
チル基,1,1,2−トリメチルプロピル基,1,2,
2−トリメチルプロピル基,1−エチル−1−メチルプ
ロピル基,1−エチル−2−メチルプロピル基等が挙げ
られる。
示される化合物又はその塩を発明の構成とし,その提供
を目的とする。本発明化合物(I)及びその塩は,A環
が不飽和の含窒素5乃至6員複素環である点に化学構造
上の特徴を有する。以下,本発明化合物につき詳述す
る。本明細書の一般式の定義において「低級」なる用語
は炭素数が1乃至6個の直鎖または分岐状の炭素鎖を意
味する。R1における「低級アルキル基」としては,具
体的には例えばメチル基,エチル基,プロピル基,イソ
プロピル基,ブチル基,イソブチル基,sec−ブチル
基,tert−ブチル基,ペンチル(アミル)基,イソ
ペンチル基,ネオペンチル基,tert−ペンチル基,
1−メチルブチル基,2−メチルブチル基,1,2−ジ
メチルプロピル基,ヘキシル基,イソヘキシル基,1−
メチルペンチル基,2−メチルペンチル基,3−メチル
ペンチル基,1,1−ジメチルブチル基,1,2−ジメ
チルブチル基,2,2−ジメチルブチル基,1,3−ジ
メチルブチル基,2,3−ジメチルブチル基,3,3−
ジメチルブチル基,1−エチルブチル基,2−エチルブ
チル基,1,1,2−トリメチルプロピル基,1,2,
2−トリメチルプロピル基,1−エチル−1−メチルプ
ロピル基,1−エチル−2−メチルプロピル基等が挙げ
られる。
【0008】R2における「エステル残基」としては,
生体内で代謝を受け加水分解されるエステル残基か,あ
るいはカルボキシル基の保護基となり得るエステル残基
が挙げられる。生体内で代謝を受け加水分解されるエス
テル残基としては,例えば,低級アルカノイルオキシ低
級アルキル基,低級アルケノイル低級アルキル基,シク
ロアルキルオキシカルボニルオキシ低級アルキル基,低
級アルケノイルオキシ低級アルキル基,低級アルコキシ
低級アルカノイルオキシ低級アルキル基,低級アルコキ
シ低級アルキル基,低級アルコキシ低級アルコキシ低級
アルキル基,低級アルコキシカルボニルオキシ低級アル
キル基,低級アルコキシ低級アルコキシカルボニルオキ
シ低級アルキル基,ベンゾイルオキシ低級アルキル基,
2−オキソテトラヒドフラン−5−イル基,2−オキソ
−5−アルキル−1,3−ジオキソレン−4−イルメチ
ル基,テトラヒドロフラニルカルボニルオキシメチル
基,3−フタリジル基等の常用のエステル残基等が挙げ
られる。
生体内で代謝を受け加水分解されるエステル残基か,あ
るいはカルボキシル基の保護基となり得るエステル残基
が挙げられる。生体内で代謝を受け加水分解されるエス
テル残基としては,例えば,低級アルカノイルオキシ低
級アルキル基,低級アルケノイル低級アルキル基,シク
ロアルキルオキシカルボニルオキシ低級アルキル基,低
級アルケノイルオキシ低級アルキル基,低級アルコキシ
低級アルカノイルオキシ低級アルキル基,低級アルコキ
シ低級アルキル基,低級アルコキシ低級アルコキシ低級
アルキル基,低級アルコキシカルボニルオキシ低級アル
キル基,低級アルコキシ低級アルコキシカルボニルオキ
シ低級アルキル基,ベンゾイルオキシ低級アルキル基,
2−オキソテトラヒドフラン−5−イル基,2−オキソ
−5−アルキル−1,3−ジオキソレン−4−イルメチ
ル基,テトラヒドロフラニルカルボニルオキシメチル
基,3−フタリジル基等の常用のエステル残基等が挙げ
られる。
【0009】また,カルボキシル基の保護基となり得る
エステル残基としては,例えば,低級アルキル基,低級
アルケニル基,ハロゲノ低級アルキル基,低級アルコキ
シベンジル基,ニトロベンジル基,低級アルコキシベン
ズヒドリル基,ベンズヒドリル基などが挙げられる。上
記において低級アルカノイル基として炭素数2乃至6個
のもの(例えばアセチル,プロピオニル,ピバロイルな
ど),低級アルキル基として炭素数1乃至6個のもの
(例えば,メチル,エチルなど),低級アルケノイル基
として炭素数3乃至6個のもの(例えばアクリロイル,
クロトノイル,マレオイルなど),シクロアルキル基と
して炭素数3乃至8個,殊に炭素数3乃至6個のもの
(例えばシクロプロピル,シクロペンチル,シクロヘキ
シルなど),アルコキシ基として炭素数1乃至6個,殊
に1乃至4個のもの(例えばメトキシ,エトキシな
ど),低級アルケニル基として炭素数が2乃至6個のも
の(例えばビニル,アリル,1−プロペニルなど)が好
適な例として挙げられる。また,ハロゲンとしてはフッ
素原子,塩素原子,臭素原子,ヨウ素原子等が挙げられ
る。また,A環が示す「不飽和の含窒素5乃至6員複素
環」としては,イミダゾール環,トリアゾール環,ピリ
ミジン環,トリアジン環等が挙げられる。
エステル残基としては,例えば,低級アルキル基,低級
アルケニル基,ハロゲノ低級アルキル基,低級アルコキ
シベンジル基,ニトロベンジル基,低級アルコキシベン
ズヒドリル基,ベンズヒドリル基などが挙げられる。上
記において低級アルカノイル基として炭素数2乃至6個
のもの(例えばアセチル,プロピオニル,ピバロイルな
ど),低級アルキル基として炭素数1乃至6個のもの
(例えば,メチル,エチルなど),低級アルケノイル基
として炭素数3乃至6個のもの(例えばアクリロイル,
クロトノイル,マレオイルなど),シクロアルキル基と
して炭素数3乃至8個,殊に炭素数3乃至6個のもの
(例えばシクロプロピル,シクロペンチル,シクロヘキ
シルなど),アルコキシ基として炭素数1乃至6個,殊
に1乃至4個のもの(例えばメトキシ,エトキシな
ど),低級アルケニル基として炭素数が2乃至6個のも
の(例えばビニル,アリル,1−プロペニルなど)が好
適な例として挙げられる。また,ハロゲンとしてはフッ
素原子,塩素原子,臭素原子,ヨウ素原子等が挙げられ
る。また,A環が示す「不飽和の含窒素5乃至6員複素
環」としては,イミダゾール環,トリアゾール環,ピリ
ミジン環,トリアジン環等が挙げられる。
【0010】本発明化合物(I)は酸および塩基と塩を
形成する。酸との塩としては,塩酸,臭化水素酸,ヨウ
化水素酸,硫酸,硝酸,リン酸等の鉱酸や,ギ酸,酢
酸,プロピオン酸,シュウ酸,マロン酸,コハク酸,フ
マール酸,マレイン酸,乳酸,リンゴ酸,クエン酸,酒
石酸,炭酸,ピクリン酸,メタンスルホン酸,エタンス
ルホン酸,グルタミン酸,アルパラギン酸等の有機酸と
の酸付加塩を挙げることができる。また塩基との塩とし
ては例えばナトリウム,カリウム,マグネシウム,カル
シウム,アルミニウムなど無機塩基,メチルアミン,エ
チルアミン,エタノールアミン,ジエタノールアミン,
プロカイン,N−メチルグルコサミン,フェネチルベン
ジルアミン,ジベンジルエチレンジアミン,リジン,オ
ルニチンなどの有機塩基との塩やアンモニウム塩が挙げ
られる。なお,R2が水素原子,エステル残基であると
きは,一般式には式示していないが,上記酸からプロト
ンが除かれたアニオンやp−トルエンスルホネートイオ
ン,トリフルオロアセテートイオンなどのアニオンが複
素環のカチオンとの塩となる。さらに,本発明化合物
(I)は水和物,エタノール等の溶媒和物や結晶多形の
物資として単離される場合もあり,本発明にはこれらの
物質が包含される。本発明化合物には不斉炭素原子が存
在するため,複数の異性体が存在する。本発明は,これ
らの異性体の分離したもの又は混合物を含む。本発明カ
ルバペネム環における好ましい異性体は次式で示され
る,1R,5S及び6Sの立体配置を有するものであ
る。
形成する。酸との塩としては,塩酸,臭化水素酸,ヨウ
化水素酸,硫酸,硝酸,リン酸等の鉱酸や,ギ酸,酢
酸,プロピオン酸,シュウ酸,マロン酸,コハク酸,フ
マール酸,マレイン酸,乳酸,リンゴ酸,クエン酸,酒
石酸,炭酸,ピクリン酸,メタンスルホン酸,エタンス
ルホン酸,グルタミン酸,アルパラギン酸等の有機酸と
の酸付加塩を挙げることができる。また塩基との塩とし
ては例えばナトリウム,カリウム,マグネシウム,カル
シウム,アルミニウムなど無機塩基,メチルアミン,エ
チルアミン,エタノールアミン,ジエタノールアミン,
プロカイン,N−メチルグルコサミン,フェネチルベン
ジルアミン,ジベンジルエチレンジアミン,リジン,オ
ルニチンなどの有機塩基との塩やアンモニウム塩が挙げ
られる。なお,R2が水素原子,エステル残基であると
きは,一般式には式示していないが,上記酸からプロト
ンが除かれたアニオンやp−トルエンスルホネートイオ
ン,トリフルオロアセテートイオンなどのアニオンが複
素環のカチオンとの塩となる。さらに,本発明化合物
(I)は水和物,エタノール等の溶媒和物や結晶多形の
物資として単離される場合もあり,本発明にはこれらの
物質が包含される。本発明化合物には不斉炭素原子が存
在するため,複数の異性体が存在する。本発明は,これ
らの異性体の分離したもの又は混合物を含む。本発明カ
ルバペネム環における好ましい異性体は次式で示され
る,1R,5S及び6Sの立体配置を有するものであ
る。
【0011】
【化3】
【0012】製造法 以下に本発明化合物の代表的な製法について説明する。
なお,本発明化合物は,下記製法以外にも従来公知の方
法を用いてあるいはその方法に準じて合成できる。 第1製法
なお,本発明化合物は,下記製法以外にも従来公知の方
法を用いてあるいはその方法に準じて合成できる。 第1製法
【0013】
【化4】
【0014】(式中,R1,R2,A環,点線及び+は前
記の意味を有し,R3はカルボキシル基の保護基として
のエステル残基を,R4はジフェニルホスホリル基又は
フェニルスルフェニル基を,Xはハロゲン原子を,Ph
はフェニル基を意味する。) 本発明化合物(I)は,一般式(V)で示される公知中
間体に一般式(VI)で示されるチオール化合物を反応
させ,次いで所望により保護基を除去し,あるいは所望
によりエステル化反応あるいは造塩反応に付すことによ
り製造できる。中間体(V)は公知の方法,すなわち2
−オキソカルバペネム誘導体にハロゲン化ジフェニルホ
スホリル又はハロゲン化フェニルスルフェニルを作用さ
せるか,あるいは2−フェニルチオカルバペネム誘導体
を酸化することにより製造される。これらの中間体は単
離せずに次工程に付すことができるので,フローチャー
トでは化合物(II),(IV)からの一連の反応とし
て示した。
記の意味を有し,R3はカルボキシル基の保護基として
のエステル残基を,R4はジフェニルホスホリル基又は
フェニルスルフェニル基を,Xはハロゲン原子を,Ph
はフェニル基を意味する。) 本発明化合物(I)は,一般式(V)で示される公知中
間体に一般式(VI)で示されるチオール化合物を反応
させ,次いで所望により保護基を除去し,あるいは所望
によりエステル化反応あるいは造塩反応に付すことによ
り製造できる。中間体(V)は公知の方法,すなわち2
−オキソカルバペネム誘導体にハロゲン化ジフェニルホ
スホリル又はハロゲン化フェニルスルフェニルを作用さ
せるか,あるいは2−フェニルチオカルバペネム誘導体
を酸化することにより製造される。これらの中間体は単
離せずに次工程に付すことができるので,フローチャー
トでは化合物(II),(IV)からの一連の反応とし
て示した。
【0015】なお,カルボキシ基の保護基のエステル残
基やハロゲン原子としては,前記のものが挙げられる。
また,化合物(VI)は,式示の単量体の他,化合物
(VI)2分子がジスルフィド結合(S−S)で結合し
た化合物をトリフェニルメルカプタンなどのジスルフィ
ド結合を切断する化合物と共に反応に付すことができる
ので,かかるジスルフィド結合化合物をも包含するもの
である。
基やハロゲン原子としては,前記のものが挙げられる。
また,化合物(VI)は,式示の単量体の他,化合物
(VI)2分子がジスルフィド結合(S−S)で結合し
た化合物をトリフェニルメルカプタンなどのジスルフィ
ド結合を切断する化合物と共に反応に付すことができる
ので,かかるジスルフィド結合化合物をも包含するもの
である。
【0016】チオールエーテル化の反応は,2−(ジフ
ェニルホスホリル)カルバペネム誘導体[活性中間体
(V)]を原料化合物とする場合と2−フェニルスルフ
ェニルカルバペネム誘導体を原料化合物とする場合とほ
ぼ同様に実施することができる。これらの反応に用いら
れる溶媒としては,反応に不活性な有機溶媒例えばアセ
トン,メチルエチルケトン等のケトン類,ジメチルホル
ムアミド,ジメチルアセトアミド,ジメチルスルホキシ
ド,テトラヒドロフラン,ジクロロメタン,クロロホル
ム,アセトニトリルや水あるいはこれらの混合溶媒が好
適である。また,反応を促進するために塩基を添加する
ことができ,かかる塩基としては,例えばトリメチルア
ミン,トリエチルアミン,ジイソプロピルエチルアミ
ン,1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウン
デセン,N−メチルモルホリン,キヌクリジン等の有機
塩基,水酸化カリウム,水酸化ナトリウム,炭酸カリウ
ム等の無機塩基,ナトリウム メトキシド等の金属アル
コラート等が挙げられる。反応温度は,冷却下乃至室温
下,好ましくは冷却下に設定される。
ェニルホスホリル)カルバペネム誘導体[活性中間体
(V)]を原料化合物とする場合と2−フェニルスルフ
ェニルカルバペネム誘導体を原料化合物とする場合とほ
ぼ同様に実施することができる。これらの反応に用いら
れる溶媒としては,反応に不活性な有機溶媒例えばアセ
トン,メチルエチルケトン等のケトン類,ジメチルホル
ムアミド,ジメチルアセトアミド,ジメチルスルホキシ
ド,テトラヒドロフラン,ジクロロメタン,クロロホル
ム,アセトニトリルや水あるいはこれらの混合溶媒が好
適である。また,反応を促進するために塩基を添加する
ことができ,かかる塩基としては,例えばトリメチルア
ミン,トリエチルアミン,ジイソプロピルエチルアミ
ン,1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウン
デセン,N−メチルモルホリン,キヌクリジン等の有機
塩基,水酸化カリウム,水酸化ナトリウム,炭酸カリウ
ム等の無機塩基,ナトリウム メトキシド等の金属アル
コラート等が挙げられる。反応温度は,冷却下乃至室温
下,好ましくは冷却下に設定される。
【0017】保護基の除去は,保護基の種類によっても
異なるが,保護基がp−ニトロベンジル基,ベンジル
基,ベンズヒドリル基等のアラルキル系の保護基である
場合は 1)亜鉛又は鉄を使用する還元 2)液安還元,又は 3)パラジウム−炭素,水酸化パラジウム−炭素等を触
媒とする接触還元 を適用して保護基を脱離させることができる。これらの
処理は,常法によって行うことができ,例えば上記1)
の還元法は化合物(VI)を緩衝液(必要に応じて不活
性溶媒を添加する)中に加え,次いで反応対応量もしく
は過剰量の亜鉛を添加し冷却下乃至加温下攪拌すること
により行うことができる。2)の還元法は化合物(V
I)を液体アンモニア中に加え,次いで金属ナトリウム
を添加し攪拌することにより行うことができる。また,
3)の還元法はパラジウム−炭素又は水酸化パラジウム
−炭素のような触媒存在下,冷却下乃至加温下で行うこ
とができる。
異なるが,保護基がp−ニトロベンジル基,ベンジル
基,ベンズヒドリル基等のアラルキル系の保護基である
場合は 1)亜鉛又は鉄を使用する還元 2)液安還元,又は 3)パラジウム−炭素,水酸化パラジウム−炭素等を触
媒とする接触還元 を適用して保護基を脱離させることができる。これらの
処理は,常法によって行うことができ,例えば上記1)
の還元法は化合物(VI)を緩衝液(必要に応じて不活
性溶媒を添加する)中に加え,次いで反応対応量もしく
は過剰量の亜鉛を添加し冷却下乃至加温下攪拌すること
により行うことができる。2)の還元法は化合物(V
I)を液体アンモニア中に加え,次いで金属ナトリウム
を添加し攪拌することにより行うことができる。また,
3)の還元法はパラジウム−炭素又は水酸化パラジウム
−炭素のような触媒存在下,冷却下乃至加温下で行うこ
とができる。
【0018】エステル化も常法によって行うことがで
き,置換カルバペネムカルボン酸又はその反応性誘導体
(例えばそのエステル,ハライド,酸無水物など)と,
生体内で代謝を受け加水分解されるエステル残基に対応
するアルコール又はそのハライド,スルホネート,スル
フェイト,ジアゾ化合物などの反応性誘導体とを用いて
エステル化することにより行われる。なお,エステル残
基の種類によっては,予め保護基としてのエステル残基
に代えて導入し,上記一連の反応に付すことによって製
造することもできる。塩は分子内塩として形成される
他,常法の造塩反応に付して製造できる。
き,置換カルバペネムカルボン酸又はその反応性誘導体
(例えばそのエステル,ハライド,酸無水物など)と,
生体内で代謝を受け加水分解されるエステル残基に対応
するアルコール又はそのハライド,スルホネート,スル
フェイト,ジアゾ化合物などの反応性誘導体とを用いて
エステル化することにより行われる。なお,エステル残
基の種類によっては,予め保護基としてのエステル残基
に代えて導入し,上記一連の反応に付すことによって製
造することもできる。塩は分子内塩として形成される
他,常法の造塩反応に付して製造できる。
【0019】なお,原料化合物(VI)は,下記反応式
で示される方法を適用して製造,入手することができ
る。
で示される方法を適用して製造,入手することができ
る。
【0020】
【化5】
【0021】
【化6】
【0022】(式中,A環,点線,+及びXは前記の意
味を有し,R5はメルカプト基の保護基を,M1はアルカ
リ金属を,R6及びR7は同一又は異って低級アルキル基
を,R8は水酸基の保護基を,M2はリチウムなどの金属
原子を,R9はハロゲン原子又はM2−R9と一体でグリ
ニヤール試薬を,R10は水酸基の活性化基で-OR10と
なって塩形成可能な基を,-OR11はメルカプトの保護
基の除去に用いられる酸のアニオンを,−は陰電荷をそ
れぞれ意味する。)
味を有し,R5はメルカプト基の保護基を,M1はアルカ
リ金属を,R6及びR7は同一又は異って低級アルキル基
を,R8は水酸基の保護基を,M2はリチウムなどの金属
原子を,R9はハロゲン原子又はM2−R9と一体でグリ
ニヤール試薬を,R10は水酸基の活性化基で-OR10と
なって塩形成可能な基を,-OR11はメルカプトの保護
基の除去に用いられる酸のアニオンを,−は陰電荷をそ
れぞれ意味する。)
【0023】すなわち,化合物(VI)は,ハロゲノブ
チロラクトン(VII)を原料とするときは,これを第1
製法のチオールエーテル化と同様に反応させて,p−ニ
トロベンジル基などのメルカプトの保護基を導入して保
護メルカプトブチロラクトン(IX)となし,これに
N,O−ジ低級アルキルヒドロキシルアミン(X)を反
応させてラクトン環を開裂させアミド化してアミド化合
物(XI)となし,これに第1製法と同様にして,t−
ブチルジメチルシリル基などの水酸基の保護基を導入し
てO−保護,S−保護アミド化合物(XIII)となし,こ
れに反応性の異なるハロゲンが2個置換したクロロヨー
ドメタン(XIV)と臭化リチウムなどの金属試薬とを用
いてアミド化合物よりα−ハロケトン化合物(XV)と
なし(アミドからのケトン合成),これに含窒素複素環
アミン(XVI)を反応させて,イミダゾ縮合含窒素複素
環化合物(XVII)となし(α−ハロケトンからのイミダ
ゾール合成),これを濃塩酸などの酸で処理して水酸基
の保護基を除去してヒドロキシプロピル化合物(XVII
I)となし,この水酸基にさらに塩形成アニオンとなり
うる水酸基の活性化基(例えばメタンスルホニル基,p
−トルエンスルホニル基など)を導入してO−活性化化
合物(XX)となし,次いでこれを加熱し環化して三環
化合物(XXI)となし,トルフルオロメタンスルホン酸
などメルカプト保護基の除去に用いられ,-OR11とし
て塩形成可能な酸で処理して保護基を除去することによ
り製造できる。
チロラクトン(VII)を原料とするときは,これを第1
製法のチオールエーテル化と同様に反応させて,p−ニ
トロベンジル基などのメルカプトの保護基を導入して保
護メルカプトブチロラクトン(IX)となし,これに
N,O−ジ低級アルキルヒドロキシルアミン(X)を反
応させてラクトン環を開裂させアミド化してアミド化合
物(XI)となし,これに第1製法と同様にして,t−
ブチルジメチルシリル基などの水酸基の保護基を導入し
てO−保護,S−保護アミド化合物(XIII)となし,こ
れに反応性の異なるハロゲンが2個置換したクロロヨー
ドメタン(XIV)と臭化リチウムなどの金属試薬とを用
いてアミド化合物よりα−ハロケトン化合物(XV)と
なし(アミドからのケトン合成),これに含窒素複素環
アミン(XVI)を反応させて,イミダゾ縮合含窒素複素
環化合物(XVII)となし(α−ハロケトンからのイミダ
ゾール合成),これを濃塩酸などの酸で処理して水酸基
の保護基を除去してヒドロキシプロピル化合物(XVII
I)となし,この水酸基にさらに塩形成アニオンとなり
うる水酸基の活性化基(例えばメタンスルホニル基,p
−トルエンスルホニル基など)を導入してO−活性化化
合物(XX)となし,次いでこれを加熱し環化して三環
化合物(XXI)となし,トルフルオロメタンスルホン酸
などメルカプト保護基の除去に用いられ,-OR11とし
て塩形成可能な酸で処理して保護基を除去することによ
り製造できる。
【0024】これらのチオエーテル化によるメルカプト
基の保護基の導入,ラクトン環開裂を伴うアミド化,O
−シリル化による水酸基の保護基の導入,アミドからの
α−ハロケトンの合成,α−ハロケトンからのイミダゾ
ール合成,酸による水酸基保護基の除去,O−スルホニ
ル化による水酸基活性化基の導入,ヒドロキシアルキル
アミンからのピロリジン合成,酸によるメルカプト基の
保護基の除去の反応は,いずれも常法であり,その常法
を適用して実施できる。
基の保護基の導入,ラクトン環開裂を伴うアミド化,O
−シリル化による水酸基の保護基の導入,アミドからの
α−ハロケトンの合成,α−ハロケトンからのイミダゾ
ール合成,酸による水酸基保護基の除去,O−スルホニ
ル化による水酸基活性化基の導入,ヒドロキシアルキル
アミンからのピロリジン合成,酸によるメルカプト基の
保護基の除去の反応は,いずれも常法であり,その常法
を適用して実施できる。
【0025】上記の製法により得られた反応生成物は,
抽出,結晶化,再結晶,各種クロマトグラフィー等通常
の化学操作を適用して単離,精製される。また,異性体
の分離は,予め適当な原料化合物を選択して反応させる
ことにより,あるいは異性体間の物理化学的性質の差を
利用して(例えばクロマトグラフィー等を適用して)行
うことができる。
抽出,結晶化,再結晶,各種クロマトグラフィー等通常
の化学操作を適用して単離,精製される。また,異性体
の分離は,予め適当な原料化合物を選択して反応させる
ことにより,あるいは異性体間の物理化学的性質の差を
利用して(例えばクロマトグラフィー等を適用して)行
うことができる。
【0026】
【発明の効果】本発明化合物(I)又はその塩は,グラ
ム陽性菌及び陰性菌に対して優れた抗菌活性を有する。
殊に多剤耐性菌,例えばメチシリン耐性黄色ブドウ状球
菌(MRSA)や耐性緑膿菌(P.aeruginosa)に対する
抗菌活性が顕著に優れている。さらに本発明化合物は腎
における分解酵素デヒドロペプチターゼ(DHP−1)
に安定であり生物学的安定性が高い。また,優れた感染
防禦作用を示す。従って,本発明化合物は,グラム陽
性,陰性菌,殊にMRSAや耐性緑膿菌などの耐性菌が
原因菌となる各種感染症,合併症などの疾患を予防・治
療するための抗菌剤として有用である。 (抗菌活性)以下に,本発明化合物のMICを示す。
ム陽性菌及び陰性菌に対して優れた抗菌活性を有する。
殊に多剤耐性菌,例えばメチシリン耐性黄色ブドウ状球
菌(MRSA)や耐性緑膿菌(P.aeruginosa)に対する
抗菌活性が顕著に優れている。さらに本発明化合物は腎
における分解酵素デヒドロペプチターゼ(DHP−1)
に安定であり生物学的安定性が高い。また,優れた感染
防禦作用を示す。従って,本発明化合物は,グラム陽
性,陰性菌,殊にMRSAや耐性緑膿菌などの耐性菌が
原因菌となる各種感染症,合併症などの疾患を予防・治
療するための抗菌剤として有用である。 (抗菌活性)以下に,本発明化合物のMICを示す。
【0027】
【表1】 *:MRSA 対象化合物,IPM/CS:イミペネム/シラスタチン
【0028】一般式(I)で示される化合物やその塩の
1種又は2種以上を有効成分として含有する医薬組成物
は,通常用いられている製剤用の担体や賦形剤,その他
の添加剤を用いて,錠剤,散剤,細粒剤,顆粒剤,カプ
セル剤,丸剤,液剤,注射剤,坐剤,軟膏,貼付剤等に
調製され,経口的又は非経口的に投与される。本発明化
合物のヒトに対する臨床投与量は適用される患者の症
状,体重,年令や性別等を考慮して適宜決定される。
1種又は2種以上を有効成分として含有する医薬組成物
は,通常用いられている製剤用の担体や賦形剤,その他
の添加剤を用いて,錠剤,散剤,細粒剤,顆粒剤,カプ
セル剤,丸剤,液剤,注射剤,坐剤,軟膏,貼付剤等に
調製され,経口的又は非経口的に投与される。本発明化
合物のヒトに対する臨床投与量は適用される患者の症
状,体重,年令や性別等を考慮して適宜決定される。
【0029】本発明による経口投与のための固体組成物
としては,錠剤,散剤,顆粒剤等が用いられる。このよ
うな固体組成物においては,一つ又はそれ以上の活性物
質が,少なくとも一つの不活性な希釈剤,例えば乳糖,
マンニトール,ブドウ糖,ヒドロキシプロピルセルロー
ス,微結晶セルロース,デンブン,ポリビニルピロリド
ン,メタケイ酸アルミン酸マグネシウムと混合される。
組成物は,常法に従って,不活性な希釈剤以外の添加
剤,例えばステアリン酸マグネシウムのような潤滑剤や
繊維素グリコール酸カルシウムのような崩壊剤,ラクト
ースのような安定剤,グルタミン酸又はアスパラギン酸
のような可溶化乃至は溶解補助剤を含有していもよい。
錠剤又は丸剤は必要によりショ糖,ゼラチン,ヒドロキ
シプロピルセルロース,ヒドロキシプロピルメチルセル
ロースフタレートなどの胃溶性あるいは腸溶性物質のフ
ィルムで被膜してもよい。経口投与のための液体組成物
は,薬剤的に許容される乳濁剤,溶液剤,懸濁剤,シロ
ップ剤,エリキシル剤等を含み,一般的に用いられる不
活性な希釈剤,例えば精製水,エタノールを含む。この
組成物は不活性な希釈剤以外に可溶化乃至溶解補助剤,
湿潤剤,懸濁剤のような補助剤,甘味剤,風味剤,芳香
剤,防腐剤を含有していてもよい。
としては,錠剤,散剤,顆粒剤等が用いられる。このよ
うな固体組成物においては,一つ又はそれ以上の活性物
質が,少なくとも一つの不活性な希釈剤,例えば乳糖,
マンニトール,ブドウ糖,ヒドロキシプロピルセルロー
ス,微結晶セルロース,デンブン,ポリビニルピロリド
ン,メタケイ酸アルミン酸マグネシウムと混合される。
組成物は,常法に従って,不活性な希釈剤以外の添加
剤,例えばステアリン酸マグネシウムのような潤滑剤や
繊維素グリコール酸カルシウムのような崩壊剤,ラクト
ースのような安定剤,グルタミン酸又はアスパラギン酸
のような可溶化乃至は溶解補助剤を含有していもよい。
錠剤又は丸剤は必要によりショ糖,ゼラチン,ヒドロキ
シプロピルセルロース,ヒドロキシプロピルメチルセル
ロースフタレートなどの胃溶性あるいは腸溶性物質のフ
ィルムで被膜してもよい。経口投与のための液体組成物
は,薬剤的に許容される乳濁剤,溶液剤,懸濁剤,シロ
ップ剤,エリキシル剤等を含み,一般的に用いられる不
活性な希釈剤,例えば精製水,エタノールを含む。この
組成物は不活性な希釈剤以外に可溶化乃至溶解補助剤,
湿潤剤,懸濁剤のような補助剤,甘味剤,風味剤,芳香
剤,防腐剤を含有していてもよい。
【0030】非経口投与のための注射剤としては,無菌
の水性又は非水性の溶液剤,懸濁剤,乳濁剤を包含す
る。水性の溶液剤,懸濁剤の希釈剤としては,例えば注
射用蒸留水及び生理食塩水が含まれる。非水溶性の溶液
剤,懸濁剤の希釈剤としては,例えばプロピレングリコ
ール,ポリエチレングリコール,オリーブ油のような植
物油,エタノールのようなアルコール類,ポリソルベー
ト80(商品名)等がある。このような組成物は,さら
に等張化剤,防腐剤,湿潤剤,乳化剤,分散剤,安定化
剤(例えば,ラクトース),可溶化乃至溶解補助剤のよ
うな添加剤を含んでもよい。これらは例えばバクテリア
保留フィルターを通す濾過,殺菌剤の配合又は照射によ
って無菌化される。これらは又無菌の固体組成物を製造
し,使用前に無菌水又は無菌の注射用溶媒に溶解して使
用することもできる。
の水性又は非水性の溶液剤,懸濁剤,乳濁剤を包含す
る。水性の溶液剤,懸濁剤の希釈剤としては,例えば注
射用蒸留水及び生理食塩水が含まれる。非水溶性の溶液
剤,懸濁剤の希釈剤としては,例えばプロピレングリコ
ール,ポリエチレングリコール,オリーブ油のような植
物油,エタノールのようなアルコール類,ポリソルベー
ト80(商品名)等がある。このような組成物は,さら
に等張化剤,防腐剤,湿潤剤,乳化剤,分散剤,安定化
剤(例えば,ラクトース),可溶化乃至溶解補助剤のよ
うな添加剤を含んでもよい。これらは例えばバクテリア
保留フィルターを通す濾過,殺菌剤の配合又は照射によ
って無菌化される。これらは又無菌の固体組成物を製造
し,使用前に無菌水又は無菌の注射用溶媒に溶解して使
用することもできる。
【0031】
【実施例】以下に実施例を掲記し,本発明を詳細に説明
する。なお,本発明が実施例記載の化合物のみに限定さ
れるべきでないことは勿論である。本発明原料化合物に
は新規化合物が含まれている。参考例を掲記し,本発明
原料化合物の入手方法を示す。なお,参考例,実施例化
合物中の複素環基のナンバリングは以下の通りである。
する。なお,本発明が実施例記載の化合物のみに限定さ
れるべきでないことは勿論である。本発明原料化合物に
は新規化合物が含まれている。参考例を掲記し,本発明
原料化合物の入手方法を示す。なお,参考例,実施例化
合物中の複素環基のナンバリングは以下の通りである。
【0032】
【化7】
【0033】参考例1
【0034】
【化8】
【0035】α−ブロモ−γ−ブチロラクトン10.0
ml(121mmol)に,ジメチルホルムアミド25
0ml,4−メトキシ−α−トルエンチオール18.5
ml(133mmol)と炭酸カリウム20.0g(1
45mmol)を加え,室温下6時間撹拌した。不溶物
を濾去し,ジメチルホルムアミドを減圧留去した。残渣
に水を加え,酢酸エチルで抽出した。飽和食塩水で洗
浄,無水硫酸マグネシウムで乾燥後,溶媒を留去した。
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し,ヘ
キサン−酢酸エチル(12:1,v/v)で溶出し,α
−(p−メトキシベンジル)チオ−γ−ブチロラクトン
26.9gを得た。
ml(121mmol)に,ジメチルホルムアミド25
0ml,4−メトキシ−α−トルエンチオール18.5
ml(133mmol)と炭酸カリウム20.0g(1
45mmol)を加え,室温下6時間撹拌した。不溶物
を濾去し,ジメチルホルムアミドを減圧留去した。残渣
に水を加え,酢酸エチルで抽出した。飽和食塩水で洗
浄,無水硫酸マグネシウムで乾燥後,溶媒を留去した。
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し,ヘ
キサン−酢酸エチル(12:1,v/v)で溶出し,α
−(p−メトキシベンジル)チオ−γ−ブチロラクトン
26.9gを得た。
【0036】質量分析値(EI,m/z):238(M
+) 核磁気共鳴スペクトル(CDCl3,TMS内部標準) δ:1.85−2.20(1H,m),2.30−2.
80(1H,m),3.31(1H,dd,J=4.6
Hz,8.6Hz),3.77,4.08(2H,AB
q,J=13.5Hz),3.79(3H,s),4.
20−4.65(2H,m),6.85,7.32(4
H,ABq,J=8.8Hz) 参考例2
+) 核磁気共鳴スペクトル(CDCl3,TMS内部標準) δ:1.85−2.20(1H,m),2.30−2.
80(1H,m),3.31(1H,dd,J=4.6
Hz,8.6Hz),3.77,4.08(2H,AB
q,J=13.5Hz),3.79(3H,s),4.
20−4.65(2H,m),6.85,7.32(4
H,ABq,J=8.8Hz) 参考例2
【0037】
【化9】
【0038】N,O−ジメチルヒドロキシルアミン塩酸
塩11.8g(121mmol)をジクロロメタン30
0mlに懸濁し,1.05規定のトリメチルアルミニウ
ム・ヘキサン溶液116mlを滴下した。室温で15分
撹拌後,α−(p−メトキシベンジル)チオ−γ−ブチ
ロラクトン26.2g(110mmol)のジクロロメ
タン(80ml)溶液を滴下した。1時間還流後,1規
定塩酸をゆっくり加え,クロロホルムで抽出した。飽和
食塩水で洗浄,無水硫酸マグネシウムで乾燥後,溶媒を
留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
に付し,クロロホルム−酢酸エチル(1:1,v/v)
で溶出し,N−メトキシ−N−メチル−4−ヒドロキシ
−2−(p−メトキシベンジル)チオブチルアミド2
9.8gを得た。
塩11.8g(121mmol)をジクロロメタン30
0mlに懸濁し,1.05規定のトリメチルアルミニウ
ム・ヘキサン溶液116mlを滴下した。室温で15分
撹拌後,α−(p−メトキシベンジル)チオ−γ−ブチ
ロラクトン26.2g(110mmol)のジクロロメ
タン(80ml)溶液を滴下した。1時間還流後,1規
定塩酸をゆっくり加え,クロロホルムで抽出した。飽和
食塩水で洗浄,無水硫酸マグネシウムで乾燥後,溶媒を
留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
に付し,クロロホルム−酢酸エチル(1:1,v/v)
で溶出し,N−メトキシ−N−メチル−4−ヒドロキシ
−2−(p−メトキシベンジル)チオブチルアミド2
9.8gを得た。
【0039】質量分析値(FAB,Pos.,m/
z):300((M+1)+) 核磁気共鳴スペクトル(CDCl3,TMS内部標準) δ:1.65−2.45(2H,m),3.20(3
H,s),3.50−3.90(2H,m),3.65
(3H,s),3.78(5H,s),3.98(1
H,t,J=7.3Hz),6.83,7.25(4
H,ABq,J=8.8Hz) 参考例3
z):300((M+1)+) 核磁気共鳴スペクトル(CDCl3,TMS内部標準) δ:1.65−2.45(2H,m),3.20(3
H,s),3.50−3.90(2H,m),3.65
(3H,s),3.78(5H,s),3.98(1
H,t,J=7.3Hz),6.83,7.25(4
H,ABq,J=8.8Hz) 参考例3
【0040】
【化10】
【0041】N−メトキシ−N−メチル−4−ヒドロキ
シ−2−(p−メトキシベンジル)チオブチルアミド3
5.9g(120mmol)のジメチルホルムアミド
(250ml)溶液に,t−ブチルジメチルクロロシラ
ン19.0g(126mmol)を加え,室温で2時間
撹拌した。ジメチルホルムアミドを減圧留去し,残渣に
酢酸エチルを加え,水で3回,飽和食塩水で1回洗浄し
た。無水硫酸マグネシウムで乾燥後,N−メトキシ−N
−メチル−4−(t−ブチルジメチルシリル)オキシ−
2−(p−メトキシベンジル)チオブチルアミド43.
2gを得た。
シ−2−(p−メトキシベンジル)チオブチルアミド3
5.9g(120mmol)のジメチルホルムアミド
(250ml)溶液に,t−ブチルジメチルクロロシラ
ン19.0g(126mmol)を加え,室温で2時間
撹拌した。ジメチルホルムアミドを減圧留去し,残渣に
酢酸エチルを加え,水で3回,飽和食塩水で1回洗浄し
た。無水硫酸マグネシウムで乾燥後,N−メトキシ−N
−メチル−4−(t−ブチルジメチルシリル)オキシ−
2−(p−メトキシベンジル)チオブチルアミド43.
2gを得た。
【0042】質量分析値(FAB,Pos.,m/
z):414((M+1)+) 核磁気共鳴スペクトル(CDCl3,TMS内部標準) δ:0.03(6H,s),0.87(9H,s),
1.65−2.40(2H,m),3.19(3H,
s),3.40−4.10(3H,m),3.63(3
H,s),3.78(5H,s),6.81,7.25
(4H,ABq,J=8.6Hz) 参考例4
z):414((M+1)+) 核磁気共鳴スペクトル(CDCl3,TMS内部標準) δ:0.03(6H,s),0.87(9H,s),
1.65−2.40(2H,m),3.19(3H,
s),3.40−4.10(3H,m),3.63(3
H,s),3.78(5H,s),6.81,7.25
(4H,ABq,J=8.6Hz) 参考例4
【0043】
【化11】
【0044】N−メトキシ−N−メチル−4−(t−ブ
チルジメチルシリル)オキシ−2−(p−メトキシベン
ジル)チオブチルアミド5.00g(12.1mmo
l),クロロヨードメタン1.32ml(18.2mm
ol)と臭化リチウム1.05g(12.1mmol)
のテトラヒドロフラン(50ml)溶液に−70℃で
1.07規定のメチルリチウム・ジエチルエーテル溶液
を18.1ml滴下した。同温で30分撹拌後,1規定
塩酸を加え,ジエチルエーテルで抽出した。飽和食塩水
で洗浄,無水硫酸マグネシウムで乾燥後,溶媒を減圧留
去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに
付し,ヘキサン−酢酸エチル(20:1,v/v)で溶
出し,5−(t−ブチルジメチルシリル)オキシ−1−
クロロ−3−(p−メトキシベンジル)チオペンタン−
2−オン4.56gを得た。
チルジメチルシリル)オキシ−2−(p−メトキシベン
ジル)チオブチルアミド5.00g(12.1mmo
l),クロロヨードメタン1.32ml(18.2mm
ol)と臭化リチウム1.05g(12.1mmol)
のテトラヒドロフラン(50ml)溶液に−70℃で
1.07規定のメチルリチウム・ジエチルエーテル溶液
を18.1ml滴下した。同温で30分撹拌後,1規定
塩酸を加え,ジエチルエーテルで抽出した。飽和食塩水
で洗浄,無水硫酸マグネシウムで乾燥後,溶媒を減圧留
去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに
付し,ヘキサン−酢酸エチル(20:1,v/v)で溶
出し,5−(t−ブチルジメチルシリル)オキシ−1−
クロロ−3−(p−メトキシベンジル)チオペンタン−
2−オン4.56gを得た。
【0045】質量分析値(EI,m/z):403(M
+) 核磁気共鳴スペクトル(CDCl3,TMS内部標準) δ:0.03(6H,s),0.88(9H,s),
1.50−2.35(2H,m),3.55−3.80
(3H,m),3.79(5H,s),4.29(2
H,s),6.70,7.20(4H,ABq,J=
8.8Hz) 参考例5
+) 核磁気共鳴スペクトル(CDCl3,TMS内部標準) δ:0.03(6H,s),0.88(9H,s),
1.50−2.35(2H,m),3.55−3.80
(3H,m),3.79(5H,s),4.29(2
H,s),6.70,7.20(4H,ABq,J=
8.8Hz) 参考例5
【0046】
【化12】
【0047】5−(t−ブチルジメチルシリル)オキシ
−1−クロロ−3−(p−メトキシベンジル)チオペン
タン−2−オン18.3g(45.3mmol)のアセ
トン(100ml)溶液にヨウ化ナトリウム10.0g
(68.0mmol)を加え,室温で20分間撹拌し
た。不溶物を濾去後2−アミノピリミジン4.31g
(45.3mmol)を加え2時間還流した。ジイソプ
ロピルエチルアミン9.50ml(54.4mmol)
を加え,さらに2時間還流後,減圧下,アセトンを留去
した。残渣に水を加え,クロロホルムで抽出し,無水硫
酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去し,残渣をカラ
ムクロマトグラフィーに付し,クロロホルム−メタノー
ル(60:1,v/v)で溶出し,2−[3−(t−ブ
チルジメチルシリル)オキシ−1−(p−メトキシベン
ジル)チオプロピル]イミダゾ[1,2−a]ピリミジ
ン5.99gを得た。
−1−クロロ−3−(p−メトキシベンジル)チオペン
タン−2−オン18.3g(45.3mmol)のアセ
トン(100ml)溶液にヨウ化ナトリウム10.0g
(68.0mmol)を加え,室温で20分間撹拌し
た。不溶物を濾去後2−アミノピリミジン4.31g
(45.3mmol)を加え2時間還流した。ジイソプ
ロピルエチルアミン9.50ml(54.4mmol)
を加え,さらに2時間還流後,減圧下,アセトンを留去
した。残渣に水を加え,クロロホルムで抽出し,無水硫
酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去し,残渣をカラ
ムクロマトグラフィーに付し,クロロホルム−メタノー
ル(60:1,v/v)で溶出し,2−[3−(t−ブ
チルジメチルシリル)オキシ−1−(p−メトキシベン
ジル)チオプロピル]イミダゾ[1,2−a]ピリミジ
ン5.99gを得た。
【0048】質量分析値(FAB,Pos.,m/
z):444((M+1)+) 核磁気共鳴スペクトル(CDCl3,TMS内部標準) δ:−0.01(6H,s),0.85(9H,s),
2.00−2.55(2H,m),3.50−3.80
(2H,m),3.72(2H,s),3.77(3
H,s),4.19(1H,t,J=8.6Hz),
6.70−6.90(1H,m),6.77,7.22
(4H,ABq,J=8.6Hz),7.30(1H,
s),8.37(1H,dd,J=2.2,6.8H
z),8.54(1H,dd,J=2.2,4.2H
z) 参考例6
z):444((M+1)+) 核磁気共鳴スペクトル(CDCl3,TMS内部標準) δ:−0.01(6H,s),0.85(9H,s),
2.00−2.55(2H,m),3.50−3.80
(2H,m),3.72(2H,s),3.77(3
H,s),4.19(1H,t,J=8.6Hz),
6.70−6.90(1H,m),6.77,7.22
(4H,ABq,J=8.6Hz),7.30(1H,
s),8.37(1H,dd,J=2.2,6.8H
z),8.54(1H,dd,J=2.2,4.2H
z) 参考例6
【0049】
【化13】
【0050】2−[3−(t−ブチルジメチルシリル)
オキシ−1−(p−メトキシベンジル)チオプロピル]
イミダゾ[1,2−a]ピリミジン6.98g(15.
7mmol)のアセトニトリル(100ml)溶液に氷
冷下,濃塩酸5.24mlをゆっくり加えた。氷冷下で
45分間撹拌後,飽和炭酸水素ナトリウム水を加え,減
圧下アセトニトリルを留去した。残渣に水を加え,酢酸
エチルで抽出し,飽和食塩水で洗浄後,無水硫酸マグネ
シウムで乾燥した。溶媒を留去し,残渣をカラムクロマ
トグラフィーに付し,クロロホルム−メタノール(6
0:1,v/v)で溶出し,2−[3−ヒドロキシ−1
−(p−メトキシベンジル)チオプロピル]イミダゾ
[1,2−a]ピリミジン4.06gを得た。
オキシ−1−(p−メトキシベンジル)チオプロピル]
イミダゾ[1,2−a]ピリミジン6.98g(15.
7mmol)のアセトニトリル(100ml)溶液に氷
冷下,濃塩酸5.24mlをゆっくり加えた。氷冷下で
45分間撹拌後,飽和炭酸水素ナトリウム水を加え,減
圧下アセトニトリルを留去した。残渣に水を加え,酢酸
エチルで抽出し,飽和食塩水で洗浄後,無水硫酸マグネ
シウムで乾燥した。溶媒を留去し,残渣をカラムクロマ
トグラフィーに付し,クロロホルム−メタノール(6
0:1,v/v)で溶出し,2−[3−ヒドロキシ−1
−(p−メトキシベンジル)チオプロピル]イミダゾ
[1,2−a]ピリミジン4.06gを得た。
【0051】質量分析値(FAB,Pos.,m/
z):330((M+1)+) 核磁気共鳴スペクトル(CDCl3,TMS内部標準) δ:2.10−2.35(2H,m),3.0(1H,
brs),3.60−3.80(2H,m),3.72
(2H,s),3.76(3H,s),4.18(1
H,t,J=7.5Hz),6.78,7.19(4
H,ABq,J=8.8Hz),6.86(1H,d
d,J=4.0,6.7Hz),7.48(1H,
s),8.36(1H,dd,J=2.0,6.7H
z),8.53(1H,dd,J=2.0,4.0H
z) 参考例7
z):330((M+1)+) 核磁気共鳴スペクトル(CDCl3,TMS内部標準) δ:2.10−2.35(2H,m),3.0(1H,
brs),3.60−3.80(2H,m),3.72
(2H,s),3.76(3H,s),4.18(1
H,t,J=7.5Hz),6.78,7.19(4
H,ABq,J=8.8Hz),6.86(1H,d
d,J=4.0,6.7Hz),7.48(1H,
s),8.36(1H,dd,J=2.0,6.7H
z),8.53(1H,dd,J=2.0,4.0H
z) 参考例7
【0052】
【化14】
【0053】2−[3−ヒドロキシ−1−(p−メトキ
シベンジル)チオプロピル]イミダゾ[1,2−a]ピ
リミジン967mg(2.94mmol)のジクロロメ
タン(20ml)溶液に氷冷下,トリエチルアミン0.
45ml(3.24mmol)を加え,さらに塩化メタ
ンスルホニル0.25ml(3.24mmol)をゆっ
くりと滴下した。氷冷下で1.5時間撹拌後,水を加
え,ジクロロメタンで抽出した。無水硫酸マグネシウム
で乾燥後,溶媒を留去して,粗2−[3−(メタンスル
ホニル)オキシ−1−(p−メトキシベンジル)チオプ
ロピル]イミダゾ[1,2−a]ピリミジン1.22g
を得た。
シベンジル)チオプロピル]イミダゾ[1,2−a]ピ
リミジン967mg(2.94mmol)のジクロロメ
タン(20ml)溶液に氷冷下,トリエチルアミン0.
45ml(3.24mmol)を加え,さらに塩化メタ
ンスルホニル0.25ml(3.24mmol)をゆっ
くりと滴下した。氷冷下で1.5時間撹拌後,水を加
え,ジクロロメタンで抽出した。無水硫酸マグネシウム
で乾燥後,溶媒を留去して,粗2−[3−(メタンスル
ホニル)オキシ−1−(p−メトキシベンジル)チオプ
ロピル]イミダゾ[1,2−a]ピリミジン1.22g
を得た。
【0054】質量分析値(FAB,Pos.,m/
z):408((M+1)+) 核磁気共鳴スペクトル(CDCl3,TMS内部標準) δ:2.30−2.65(2H,m),2.94(1
H,s),3.65−3.85(2H,m),3.76
(3H,s),4.00−4.50(3H,m),6.
78,7.21(4H,ABq,J=8.8Hz),
6.89(1H,dd,J=4.2,6.7Hz),
7.49(1H,s),8.44(1H,dd,J=
2.0,6.7Hz),8.56(1H,dd,J=
2.0,4.2Hz) 参考例8
z):408((M+1)+) 核磁気共鳴スペクトル(CDCl3,TMS内部標準) δ:2.30−2.65(2H,m),2.94(1
H,s),3.65−3.85(2H,m),3.76
(3H,s),4.00−4.50(3H,m),6.
78,7.21(4H,ABq,J=8.8Hz),
6.89(1H,dd,J=4.2,6.7Hz),
7.49(1H,s),8.44(1H,dd,J=
2.0,6.7Hz),8.56(1H,dd,J=
2.0,4.2Hz) 参考例8
【0055】
【化15】
【0056】2−[3−(メタンスルホニル)オキシ−
1−(p−メトキシベンジル)チオプロピル]イミダゾ
[1,2−a]ピリミジン1.20g(2.94mmo
l)にアセトン30mlを加え,15時間加熱還流し
た。減圧下アセトンを留去し,7−(p−メトキシベン
ジル)チオ−8,9−ジヒドロ−7H−ピロロ[1′,
2′:3,4]イミダゾ[1,2−a]ピリミジニウム
・メタンスルホン酸塩1.15gを得た。
1−(p−メトキシベンジル)チオプロピル]イミダゾ
[1,2−a]ピリミジン1.20g(2.94mmo
l)にアセトン30mlを加え,15時間加熱還流し
た。減圧下アセトンを留去し,7−(p−メトキシベン
ジル)チオ−8,9−ジヒドロ−7H−ピロロ[1′,
2′:3,4]イミダゾ[1,2−a]ピリミジニウム
・メタンスルホン酸塩1.15gを得た。
【0057】質量分析値(FAB,Pos.,m/
z):312 核磁気共鳴スペクトル(DMSO−d6,TMS内部標
準) δ:2.37(3H,s),2.55−3.50(2
H,m),3.75(3H,s),4.97(2H,
s),4.54(2H,t,J=7.3Hz),4.7
5−4.95(1H,m),6.90,7.35(4
H,ABq,J=8.5Hz),7.73(1H,d
d,J=4.7,6.8Hz),8.30(1H,
s),9.08(1H,dd,J=2.0,4.7H
z),9.34(1H,dd,J=2.0,6.8H
z) 参考例9
z):312 核磁気共鳴スペクトル(DMSO−d6,TMS内部標
準) δ:2.37(3H,s),2.55−3.50(2
H,m),3.75(3H,s),4.97(2H,
s),4.54(2H,t,J=7.3Hz),4.7
5−4.95(1H,m),6.90,7.35(4
H,ABq,J=8.5Hz),7.73(1H,d
d,J=4.7,6.8Hz),8.30(1H,
s),9.08(1H,dd,J=2.0,4.7H
z),9.34(1H,dd,J=2.0,6.8H
z) 参考例9
【0058】
【化16】
【0059】7−(p−メトキシベンジル)チオ−8,
9−ジヒドロ−7H−ピロロ[1′,2′:3,4]イ
ミダゾ[1,2−a]ピリミジニウム・メタンスルホン
酸塩1.11g(2.72mmol)をアニソール2.
5mlとトリフルオロ酢酸10mlの混合液に溶解し氷
冷下,トリフルオロメタンスルホン酸0.5mlを加え
た。氷冷下で30分間撹拌し,減圧下,溶媒を留去し
た。油状の残渣にジエチルエーテルを加え撹拌し静置
後,上層のジエチルエーテルをデカンテーションした。
同様な操作を3回行ない,減圧下ジエチルエーテルを完
全に除き粗7−メルカプト−8,9−ジヒドロ−7H−
ピロロ[1′,2′:3,4]イミダゾ[1,2−a]
ピリミジニウム・トリフルオロメタンスルホン酸塩99
8mgを得た。
9−ジヒドロ−7H−ピロロ[1′,2′:3,4]イ
ミダゾ[1,2−a]ピリミジニウム・メタンスルホン
酸塩1.11g(2.72mmol)をアニソール2.
5mlとトリフルオロ酢酸10mlの混合液に溶解し氷
冷下,トリフルオロメタンスルホン酸0.5mlを加え
た。氷冷下で30分間撹拌し,減圧下,溶媒を留去し
た。油状の残渣にジエチルエーテルを加え撹拌し静置
後,上層のジエチルエーテルをデカンテーションした。
同様な操作を3回行ない,減圧下ジエチルエーテルを完
全に除き粗7−メルカプト−8,9−ジヒドロ−7H−
ピロロ[1′,2′:3,4]イミダゾ[1,2−a]
ピリミジニウム・トリフルオロメタンスルホン酸塩99
8mgを得た。
【0060】質量分析値(FAB,Pos.,m/
z):192 核磁気共鳴スペクトル(DMSO−d6,TMS内部標
準) δ:2.50−2.80(1H,m),3.00−3.
45(1H,m),4.05(1H,brd),4.4
0−4.70(2H,m),4.70−5.05(1
H,m),7.70(1H,dd,J=2.8,6.8
Hz),8.23(1H,d,J=1.1Hz),9.
05(1H,dd,J=1.8,2.8Hz),9.3
1(1H,dd,J=1.8,6.8Hz) 実施例1
z):192 核磁気共鳴スペクトル(DMSO−d6,TMS内部標
準) δ:2.50−2.80(1H,m),3.00−3.
45(1H,m),4.05(1H,brd),4.4
0−4.70(2H,m),4.70−5.05(1
H,m),7.70(1H,dd,J=2.8,6.8
Hz),8.23(1H,d,J=1.1Hz),9.
05(1H,dd,J=1.8,2.8Hz),9.3
1(1H,dd,J=1.8,6.8Hz) 実施例1
【0061】
【化17】
【0062】p−ニトロベンジル (1R,5S,6
S)−2−ジフェノキシホスホリルオキシ−6−
[(R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−
カルバペン−2−エム−3−カルボキシラート1.53
gのアセトニトリル溶液30mlに氷冷下,7−メルカ
プト−8,9−ジヒドロ−7H−ピロロ[1′,2′:
3,4]イミダゾ[1,2−a]ピリミジニウム・トリ
フルオロメタンスルホン酸塩972mgとジイソプロピ
ルエチルアミン0.64mlを加え,氷冷下で3時間撹
拌した。溶媒を留去し,p−ニトロベンジル (1R,
5S,6S)−2−[8,9−ジヒドロ−7H−ピロロ
[1′,2′:3,4]イミダゾ[1,2−a]ピリミ
ジン−7−イオ]チオ−1−[(R)−1−ヒドロキシ
エチル]−1−メチル−1−カルパペン−2−エム−3
−カルボキシラート・トリフルオロメタンスルホン酸塩
粗製物2.97gを得た。
S)−2−ジフェノキシホスホリルオキシ−6−
[(R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−
カルバペン−2−エム−3−カルボキシラート1.53
gのアセトニトリル溶液30mlに氷冷下,7−メルカ
プト−8,9−ジヒドロ−7H−ピロロ[1′,2′:
3,4]イミダゾ[1,2−a]ピリミジニウム・トリ
フルオロメタンスルホン酸塩972mgとジイソプロピ
ルエチルアミン0.64mlを加え,氷冷下で3時間撹
拌した。溶媒を留去し,p−ニトロベンジル (1R,
5S,6S)−2−[8,9−ジヒドロ−7H−ピロロ
[1′,2′:3,4]イミダゾ[1,2−a]ピリミ
ジン−7−イオ]チオ−1−[(R)−1−ヒドロキシ
エチル]−1−メチル−1−カルパペン−2−エム−3
−カルボキシラート・トリフルオロメタンスルホン酸塩
粗製物2.97gを得た。
【0063】質量分析値(FAB,Pos.,m/
z):536 核磁気共鳴スペクトル(DMSO−d6,TMS内部標
準) δ:1.10−1.40(6H,m),2.60−2.
80(2H,m),3.30−3.50(2H,m),
3.65−3.80(1H,m),4.00−4.10
(1H,m),4.45−4.60(2H,m),5.
10−5.50(3H,m),7.14,7.25(4
H,ABq),7.60−7.80(1H,m),8.
46,8.39(1H,2s),9.05−9.10
(1H,m),9.30,9.35(1H,m) 実施例2
z):536 核磁気共鳴スペクトル(DMSO−d6,TMS内部標
準) δ:1.10−1.40(6H,m),2.60−2.
80(2H,m),3.30−3.50(2H,m),
3.65−3.80(1H,m),4.00−4.10
(1H,m),4.45−4.60(2H,m),5.
10−5.50(3H,m),7.14,7.25(4
H,ABq),7.60−7.80(1H,m),8.
46,8.39(1H,2s),9.05−9.10
(1H,m),9.30,9.35(1H,m) 実施例2
【0064】
【化18】
【0065】実施例1で得たp−ニトロベンジル (1
R,5S,6S)−2−[8,9−ジヒドロ−7H−ピ
ロロ[1′,2′:3,4]イミダゾ[1,2−a]ピ
リミジン−7−イオ]チオ−1−[(R)−1−ヒドロ
キシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム
−3−カルボキシラート・トリフルオロメタンスルホン
酸塩粗製物2.91gを,テトラヒドラフラン15ml
と0.35規定のリン酸カリウム緩衝液(pH=6.
1)15mlに溶解し,亜鉛粉末2.91gを加え,室
温で40分間撹拌した。さらに亜鉛粉末3.50gを加
え,室温で1.5時間撹拌後,亜鉛粉末を濾去した。減
圧下テトラヒドロフランを留去し,残った水溶液を酢酸
エチルで洗浄した。水溶液を濃縮し,ダイヤイオンHP
−20カラムクロマトグラフィーに付し,水−メタノー
ル(9:1〜7:1)で溶出する分画を集め濃縮,凍結
乾燥し,(1R,5S,6S)−2−[8,9−ジヒド
ロ−7H−ピロロ[1′,2′:3,4]イミダゾ
[1,2−a]ピリミジン−7−イオ]チオ−1−
[(R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−
カルバペン−2−エム−3−カルボキシラートの粗製物
615mgを得た。さらに得られた粗製物615mgを
HPLC[水−アセトニトリル(97:3,v/v)]
で精製し,ジアステレオマーを分取した。逆相HPLC
で先に溶出する高極性異性体をA,他方をBとし,それ
ぞれの分画を集めた。凍結乾燥して,異性体Aを39.
0mg,異性体Bを50.9mg,ABの混合物33.
9mgを得た。
R,5S,6S)−2−[8,9−ジヒドロ−7H−ピ
ロロ[1′,2′:3,4]イミダゾ[1,2−a]ピ
リミジン−7−イオ]チオ−1−[(R)−1−ヒドロ
キシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム
−3−カルボキシラート・トリフルオロメタンスルホン
酸塩粗製物2.91gを,テトラヒドラフラン15ml
と0.35規定のリン酸カリウム緩衝液(pH=6.
1)15mlに溶解し,亜鉛粉末2.91gを加え,室
温で40分間撹拌した。さらに亜鉛粉末3.50gを加
え,室温で1.5時間撹拌後,亜鉛粉末を濾去した。減
圧下テトラヒドロフランを留去し,残った水溶液を酢酸
エチルで洗浄した。水溶液を濃縮し,ダイヤイオンHP
−20カラムクロマトグラフィーに付し,水−メタノー
ル(9:1〜7:1)で溶出する分画を集め濃縮,凍結
乾燥し,(1R,5S,6S)−2−[8,9−ジヒド
ロ−7H−ピロロ[1′,2′:3,4]イミダゾ
[1,2−a]ピリミジン−7−イオ]チオ−1−
[(R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−
カルバペン−2−エム−3−カルボキシラートの粗製物
615mgを得た。さらに得られた粗製物615mgを
HPLC[水−アセトニトリル(97:3,v/v)]
で精製し,ジアステレオマーを分取した。逆相HPLC
で先に溶出する高極性異性体をA,他方をBとし,それ
ぞれの分画を集めた。凍結乾燥して,異性体Aを39.
0mg,異性体Bを50.9mg,ABの混合物33.
9mgを得た。
【0066】異性体A 質量分析値(FAB,Pos.,m/z):401
((M+1)+) 核磁気共鳴スペクトル(DMSO−d6,TMS内部標
準) δ:1.13(3H,d,J=6.4Hz),1.14
(3H,d,J=6.0Hz),2.60−2.70
(1H,m),3.05−3.20(3H,m),3.
90−4.00(1H,m),4.06(1H,dd,
J=3.2,10.0Hz),4.40−4.55(2
H,m),5.15−5.25(1H,m),7.68
(1H,dd,J=4.4,6.8Hz),8.36
(1H,s),9.03(1H,dd,J=1.2,
4.4Hz),9.42(1H,dd,J=1.2,
6.8Hz) 異性体B 質量分析値(FAB,Pos.,m/z):401
((M+1)+) 核磁気共鳴スペクトル(DMSO−d6,TMS内部標
準) δ:1.07(3H,d,J=6.8Hz),1.15
(3H,d,J=6.0Hz),2.50−2.65
(1H,m),3.05−3.30(3H,m),3.
90−4.00(1H,m),4.25(1H,dd,
J=2.0,9.2Hz),4.45−4.60(2
H,m),5.00−5.05(1H,m),7.68
(1H,dd,J=4.4,6.8Hz),8.37
(1H,s),9.02(1H,dd,J=1.6,
4.4Hz),9.41(1H,dd,J=1.6,
6.8Hz)
((M+1)+) 核磁気共鳴スペクトル(DMSO−d6,TMS内部標
準) δ:1.13(3H,d,J=6.4Hz),1.14
(3H,d,J=6.0Hz),2.60−2.70
(1H,m),3.05−3.20(3H,m),3.
90−4.00(1H,m),4.06(1H,dd,
J=3.2,10.0Hz),4.40−4.55(2
H,m),5.15−5.25(1H,m),7.68
(1H,dd,J=4.4,6.8Hz),8.36
(1H,s),9.03(1H,dd,J=1.2,
4.4Hz),9.42(1H,dd,J=1.2,
6.8Hz) 異性体B 質量分析値(FAB,Pos.,m/z):401
((M+1)+) 核磁気共鳴スペクトル(DMSO−d6,TMS内部標
準) δ:1.07(3H,d,J=6.8Hz),1.15
(3H,d,J=6.0Hz),2.50−2.65
(1H,m),3.05−3.30(3H,m),3.
90−4.00(1H,m),4.25(1H,dd,
J=2.0,9.2Hz),4.45−4.60(2
H,m),5.00−5.05(1H,m),7.68
(1H,dd,J=4.4,6.8Hz),8.37
(1H,s),9.02(1H,dd,J=1.6,
4.4Hz),9.41(1H,dd,J=1.6,
6.8Hz)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07D 487:04 487:14) (72)発明者 新木 富雄 茨城県つくば市二の宮2−5−9 ルーミ ー筑波316 (72)発明者 鷲崎 清司 埼玉県上尾市富士見1−11−30
Claims (1)
- 【請求項1】一般式(I) 【化1】 (式中の記号は以下の意味を示す。 R1:水素原子又は低級アルキル基, R2:陰電荷,水素原子,又はエステル残基, A環:不飽和の含窒素5乃至6員複素環, 点線:いずれか一方が二重結合,他方が単結合, +:陽電荷。)で示されるカルバペネム誘導体又はその
塩。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6269711A JPH08134075A (ja) | 1994-11-02 | 1994-11-02 | 新規なカルバペネム誘導体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6269711A JPH08134075A (ja) | 1994-11-02 | 1994-11-02 | 新規なカルバペネム誘導体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08134075A true JPH08134075A (ja) | 1996-05-28 |
Family
ID=17476115
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6269711A Pending JPH08134075A (ja) | 1994-11-02 | 1994-11-02 | 新規なカルバペネム誘導体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08134075A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018512454A (ja) * | 2015-03-23 | 2018-05-17 | リップタイド バイオサイエンス インコーポレイテッド | 抗菌性ペプチド及びその使用方法 |
US11147854B2 (en) | 2018-08-29 | 2021-10-19 | Riptide Bioscience, Inc. | Peptides having immunomodulatory properties |
US11266712B2 (en) | 2018-10-19 | 2022-03-08 | Riptide Bioscience, Inc. | Antimicrobial peptides and methods of using the same |
-
1994
- 1994-11-02 JP JP6269711A patent/JPH08134075A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018512454A (ja) * | 2015-03-23 | 2018-05-17 | リップタイド バイオサイエンス インコーポレイテッド | 抗菌性ペプチド及びその使用方法 |
JP2021054842A (ja) * | 2015-03-23 | 2021-04-08 | リップタイド バイオサイエンス インコーポレイテッド | 抗菌組成物及び医薬組成物 |
US11147854B2 (en) | 2018-08-29 | 2021-10-19 | Riptide Bioscience, Inc. | Peptides having immunomodulatory properties |
US11266712B2 (en) | 2018-10-19 | 2022-03-08 | Riptide Bioscience, Inc. | Antimicrobial peptides and methods of using the same |
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