JPH0785512A - 光磁気記録媒体 - Google Patents
光磁気記録媒体Info
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- JPH0785512A JPH0785512A JP25248393A JP25248393A JPH0785512A JP H0785512 A JPH0785512 A JP H0785512A JP 25248393 A JP25248393 A JP 25248393A JP 25248393 A JP25248393 A JP 25248393A JP H0785512 A JPH0785512 A JP H0785512A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 外部磁界が小さくても記録・消去を良好に行
える光磁気記録媒体を得る。 【構成】 透明基板上に少なくともTb、Dy、Fe、
Coを含む合金からなる記録層を設けた光磁気記録媒体
において、前記記録層に2〜8原子%のOを含有するこ
とを特徴とする光磁気記録媒体。
える光磁気記録媒体を得る。 【構成】 透明基板上に少なくともTb、Dy、Fe、
Coを含む合金からなる記録層を設けた光磁気記録媒体
において、前記記録層に2〜8原子%のOを含有するこ
とを特徴とする光磁気記録媒体。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光磁気記録媒体、特に
低磁界で高C/Nの得られる光磁気記録媒体に関する。
低磁界で高C/Nの得られる光磁気記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】光磁気ディスクは、レーザ光を用いて情
報の記録、再生および消去を行うため、従来からの光デ
ィスクと同様に記憶容量が大きく、しかも記録層に磁性
体を用いているため書き換えが可能である。また、排接
触で記録および再生ができ、塵埃の影響も受けないこと
から信頼性にも優れているなど、数年前に商品化されて
以来、光ファイルシステム等への展開が急速に進んでお
り、より高い性能への向上を目指して活発な研究が行わ
れている。
報の記録、再生および消去を行うため、従来からの光デ
ィスクと同様に記憶容量が大きく、しかも記録層に磁性
体を用いているため書き換えが可能である。また、排接
触で記録および再生ができ、塵埃の影響も受けないこと
から信頼性にも優れているなど、数年前に商品化されて
以来、光ファイルシステム等への展開が急速に進んでお
り、より高い性能への向上を目指して活発な研究が行わ
れている。
【0003】この光磁気記録層(以下、記録層と略記
す)の材料としては、例えばTbFeCo、NdDyF
eCo、TbDyFeCo等の希土類−遷移金属(以
下、RE−TMと略記す)非晶質合金が粒界ノイズがな
く、スパッタリングを用いることによって容易に垂直磁
化膜が得られることから現在最も多く用いられている。
す)の材料としては、例えばTbFeCo、NdDyF
eCo、TbDyFeCo等の希土類−遷移金属(以
下、RE−TMと略記す)非晶質合金が粒界ノイズがな
く、スパッタリングを用いることによって容易に垂直磁
化膜が得られることから現在最も多く用いられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】今後、光磁気ディスク
を用いた光ファイルシステムは、さらに大容量化および
高速転送レート化が進み、そのため記録層はC/Nを左
右するかカー回転角(θk)が大きく、記録感度に影響
が深いキュリー点(Tc)が低く、かつ直径1μm以下
のビット(磁区)を安定に保持するための保磁力(H
c)が大きい材料であることが要求される。
を用いた光ファイルシステムは、さらに大容量化および
高速転送レート化が進み、そのため記録層はC/Nを左
右するかカー回転角(θk)が大きく、記録感度に影響
が深いキュリー点(Tc)が低く、かつ直径1μm以下
のビット(磁区)を安定に保持するための保磁力(H
c)が大きい材料であることが要求される。
【0005】これらの要求を満足させる一つの方法とし
て、記録層を交換結合力を利用した多層膜化する方法が
あり、いろいろと提案されている。例えば記録層を二層
にして記録用と再生用に機能を分離し、記録用をキュリ
ー点(Tc)が低く、かつ保磁力(Hc)の大きな材料
とし、また、再生用としてカー回転角(θk)が大き
く、かつ保磁力(Hc)の小さな材料を用い、高C/
N、かつ高感度化を図ることが一般に知られている。ま
た、さらに、記録層を三層あるいは四層にして大容量化
を図ったり、ダイレクトオーバーライトを可能にして高
速転送レート化を図ったりすることも提案されている。
て、記録層を交換結合力を利用した多層膜化する方法が
あり、いろいろと提案されている。例えば記録層を二層
にして記録用と再生用に機能を分離し、記録用をキュリ
ー点(Tc)が低く、かつ保磁力(Hc)の大きな材料
とし、また、再生用としてカー回転角(θk)が大き
く、かつ保磁力(Hc)の小さな材料を用い、高C/
N、かつ高感度化を図ることが一般に知られている。ま
た、さらに、記録層を三層あるいは四層にして大容量化
を図ったり、ダイレクトオーバーライトを可能にして高
速転送レート化を図ったりすることも提案されている。
【0006】ここで光磁気記録媒体の消去・記録原理を
まず一般に採用されている光変調方式について説明す
る。データの消去は外部から磁界を与えた状態でレーザ
光を連続照射して熱し、外部磁界と同じ方向に記録層の
磁化をそろえる。データの記録は外部磁界を消去時から
反転させた状態にし、データマークを記録するところだ
けレーザ光の出力を大きくして、記録層を熱し、記録層
の磁化を反転させる。
まず一般に採用されている光変調方式について説明す
る。データの消去は外部から磁界を与えた状態でレーザ
光を連続照射して熱し、外部磁界と同じ方向に記録層の
磁化をそろえる。データの記録は外部磁界を消去時から
反転させた状態にし、データマークを記録するところだ
けレーザ光の出力を大きくして、記録層を熱し、記録層
の磁化を反転させる。
【0007】一方、磁界変調方式は光変調方式とは逆
で、記録時にレーザ光を連続照射した状態にして、デー
タマークを記録するところだけ記録方向に磁界を印加す
る方式で、光変調方式と違ってダイレクトオーバーライ
トが可能であるため将来の記録方式として盛んに開発が
進められている。これら外部磁界は大き過ぎると光磁気
記録再生装置内の磁界発生部(電磁石)が大きくなって
しまったり、また、消費電力が多くなってしまったりす
る。特に磁界変調方式の場合、この問題は重要である。
よって外部磁界はなるべく小さい方がよい。しかし、現
在の光磁気記録媒体は少なくとも300Oe以上の磁界
を印加しないと十分なC/Nが得られていない。
で、記録時にレーザ光を連続照射した状態にして、デー
タマークを記録するところだけ記録方向に磁界を印加す
る方式で、光変調方式と違ってダイレクトオーバーライ
トが可能であるため将来の記録方式として盛んに開発が
進められている。これら外部磁界は大き過ぎると光磁気
記録再生装置内の磁界発生部(電磁石)が大きくなって
しまったり、また、消費電力が多くなってしまったりす
る。特に磁界変調方式の場合、この問題は重要である。
よって外部磁界はなるべく小さい方がよい。しかし、現
在の光磁気記録媒体は少なくとも300Oe以上の磁界
を印加しないと十分なC/Nが得られていない。
【0008】本発明はこのような従来の光磁気記録媒体
の欠点を解消するためになされたもので、外部磁界が小
さくても良好な記録・消去が可能な光磁気記録媒体を提
供することを目的とする。
の欠点を解消するためになされたもので、外部磁界が小
さくても良好な記録・消去が可能な光磁気記録媒体を提
供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明によれば、透明基板上に少なくともTb、D
y、Fe、Coを含む合金からなる記録層を設けた光磁
気記録媒体において、前記記録層に2〜8原子%のOを
含有することを特徴とする光磁気記録媒体が提供され
る。
め、本発明によれば、透明基板上に少なくともTb、D
y、Fe、Coを含む合金からなる記録層を設けた光磁
気記録媒体において、前記記録層に2〜8原子%のOを
含有することを特徴とする光磁気記録媒体が提供され
る。
【0010】以下に本発明の光磁気記録媒体の構成を図
1の構成例に基いて説明する。図1において、1はプリ
グレーブ付きの透明基板、2は干渉層、3は記録層、4
は保護層、5は反射層である。
1の構成例に基いて説明する。図1において、1はプリ
グレーブ付きの透明基板、2は干渉層、3は記録層、4
は保護層、5は反射層である。
【0011】透明基板1としては、ポリカーボネート
(PC)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ア
モルファスポリオレフィン(APO)等の樹脂からなる
溝付き紫外線硬化樹脂(エポキシアクリレート等)層を
形成した基板等が挙げられる。これらの基板はディスク
形状で、厚みは0.6〜1.2mm程度である。
(PC)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ア
モルファスポリオレフィン(APO)等の樹脂からなる
溝付き紫外線硬化樹脂(エポキシアクリレート等)層を
形成した基板等が挙げられる。これらの基板はディスク
形状で、厚みは0.6〜1.2mm程度である。
【0012】図1においては、上記基板1と記録層3と
の間に干渉層2が設けられている。この干渉層2は設け
なくても本発明の効果が損なわれることはないが、設け
ることによって次のような作用と効果が得られる。すな
わち、干渉層2には屈折率の高い(1.8以上)透明な
膜を用い、この層における再生光の多重反射を利用して
見かけのカー回転角(θk)を増大させ、それによって
C(キャリア)レベルを上げ、また、反射率を小さくす
ることでN(ノイズ)レベルを下げてトータルでC/N
を向上させる。
の間に干渉層2が設けられている。この干渉層2は設け
なくても本発明の効果が損なわれることはないが、設け
ることによって次のような作用と効果が得られる。すな
わち、干渉層2には屈折率の高い(1.8以上)透明な
膜を用い、この層における再生光の多重反射を利用して
見かけのカー回転角(θk)を増大させ、それによって
C(キャリア)レベルを上げ、また、反射率を小さくす
ることでN(ノイズ)レベルを下げてトータルでC/N
を向上させる。
【0013】さらに、RE−TM非晶質合金のように酸
化等による腐食を起こしやすい材料を記録層3に用いて
いるため、この干渉層2は記録層3の腐食を防止する保
護膜としての役割も備える必要がある。それには基板1
からの酸素の侵入を防ぎ、それ自身の耐食性が高く、か
つ、記録層3との反応性が小さい材料が要求される。こ
のような要求を適えられる材料としては、SiO、Si
O2、Al2O3、Ta2O5等の金属酸化物、Si、A
l、Zr、Ge等の金属窒化物、ZnS等の金属硫化物
が挙げられるが、特にSi、B、O、Nから選択される
2種以上の原子からなり、かつ少なくともSiとNを含
む化合物(SiN、SiON、SiBN、SiBON)
が適している。また、干渉層2は多層膜であっても良
く、膜厚は屈折率によっても異なるが、通常、トータル
で500〜2000Å、好ましくは800〜1200Å
である。
化等による腐食を起こしやすい材料を記録層3に用いて
いるため、この干渉層2は記録層3の腐食を防止する保
護膜としての役割も備える必要がある。それには基板1
からの酸素の侵入を防ぎ、それ自身の耐食性が高く、か
つ、記録層3との反応性が小さい材料が要求される。こ
のような要求を適えられる材料としては、SiO、Si
O2、Al2O3、Ta2O5等の金属酸化物、Si、A
l、Zr、Ge等の金属窒化物、ZnS等の金属硫化物
が挙げられるが、特にSi、B、O、Nから選択される
2種以上の原子からなり、かつ少なくともSiとNを含
む化合物(SiN、SiON、SiBN、SiBON)
が適している。また、干渉層2は多層膜であっても良
く、膜厚は屈折率によっても異なるが、通常、トータル
で500〜2000Å、好ましくは800〜1200Å
である。
【0014】次に記録層3としては、粒界ノイズがな
く、スパッタリングを用いることによって容易に垂直磁
化膜が得られるRE−TM非晶質合金が適している。中
でもTb、Dy、Fe、Coを含有する合金はカー回転
角(θk)が大きく(0.25〜0.35度程度)、か
つ、キュリー温度(Tc)が低い(140〜180℃)
ため、高C/Nで高感度な記録媒体を実現できる材料で
あるといえる。好ましい組成比は下記一般式(I)で示
す通りである。
く、スパッタリングを用いることによって容易に垂直磁
化膜が得られるRE−TM非晶質合金が適している。中
でもTb、Dy、Fe、Coを含有する合金はカー回転
角(θk)が大きく(0.25〜0.35度程度)、か
つ、キュリー温度(Tc)が低い(140〜180℃)
ため、高C/Nで高感度な記録媒体を実現できる材料で
あるといえる。好ましい組成比は下記一般式(I)で示
す通りである。
【化1】 (TbXDy1-X)Z(FeYCo1-Y)1-Z (I) (式中、0.0<X<1.0、0.7≦Y<1.0及び
0.1<Z≦0.3である)この点については特開昭5
9−61011号公報に記載がある。しかるに、このよ
うな合金薄膜中に酸素(O)を一定量、すなわち、2〜
8原子%含有させると低磁界で高C/Nが得られる。含
有されるOが干渉層2との界面から100Åまでに60
%以上集中していると一層の効果が得られる。RE−T
M非晶質合金にOを含有させるには記録層3の成膜中に
O2ガスを導入したり、成膜後、Oが含まれる雰囲気中
で熱処理することによって記録層中に取り込むことがで
きる。
0.1<Z≦0.3である)この点については特開昭5
9−61011号公報に記載がある。しかるに、このよ
うな合金薄膜中に酸素(O)を一定量、すなわち、2〜
8原子%含有させると低磁界で高C/Nが得られる。含
有されるOが干渉層2との界面から100Åまでに60
%以上集中していると一層の効果が得られる。RE−T
M非晶質合金にOを含有させるには記録層3の成膜中に
O2ガスを導入したり、成膜後、Oが含まれる雰囲気中
で熱処理することによって記録層中に取り込むことがで
きる。
【0015】また、記録層3には耐食性を向上させるた
めに、Al、Cr、Ti、Pt、Pdを少量(1〜5原
子%)含有させてもよい。中でもCrの添加の効果は著
しい。記録層3は、多層膜で構成しそのうち少なくとも
1層を上記一定量の酸素を含有する記録層としてもよ
い。記録層3の膜厚は1000Å以下であり、図1に示
したような反射層5を設けた構成の記録媒体では150
〜300Åが適当である。反射層5を設けた構成の記録
媒体は、記録層3のカー効果とファラデー効果の両方が
利用できるためC/Nやジッター特性に優れている。
めに、Al、Cr、Ti、Pt、Pdを少量(1〜5原
子%)含有させてもよい。中でもCrの添加の効果は著
しい。記録層3は、多層膜で構成しそのうち少なくとも
1層を上記一定量の酸素を含有する記録層としてもよ
い。記録層3の膜厚は1000Å以下であり、図1に示
したような反射層5を設けた構成の記録媒体では150
〜300Åが適当である。反射層5を設けた構成の記録
媒体は、記録層3のカー効果とファラデー効果の両方が
利用できるためC/Nやジッター特性に優れている。
【0016】通常、記録層3の上には保護層4が設けら
れる。保護層4は設けなくても本発明の効果が損なわれ
ることはない。この保護層4は空気中(片面仕様の場
合)、また、接着剤(両面仕様の場合)からの水分や酸
素またはハロゲン元素のように記録層3に有害な物質の
侵入を防止し、記録層3を保護する目的で設けられるた
め、干渉層2と同様、それ自身の耐食性が高く、記録層
3との反応性が小さいことが必要である。具体的な材料
は干渉層2として挙げたものと同様である。ただ、その
内でも作りやすさや熱伝導率の点からSi、B、O、N
のうちから選択される2種以上の原子からなる化合物
で、少なくともSiとNを含む化合物(SiN、SiO
N、SiBN、SiBON)が適している。この保護層
4の膜厚はC/Nや記録感度にも大きな影響を及ぼす
が、通常、0〜600Åが好ましい。
れる。保護層4は設けなくても本発明の効果が損なわれ
ることはない。この保護層4は空気中(片面仕様の場
合)、また、接着剤(両面仕様の場合)からの水分や酸
素またはハロゲン元素のように記録層3に有害な物質の
侵入を防止し、記録層3を保護する目的で設けられるた
め、干渉層2と同様、それ自身の耐食性が高く、記録層
3との反応性が小さいことが必要である。具体的な材料
は干渉層2として挙げたものと同様である。ただ、その
内でも作りやすさや熱伝導率の点からSi、B、O、N
のうちから選択される2種以上の原子からなる化合物
で、少なくともSiとNを含む化合物(SiN、SiO
N、SiBN、SiBON)が適している。この保護層
4の膜厚はC/Nや記録感度にも大きな影響を及ぼす
が、通常、0〜600Åが好ましい。
【0017】反射層5は記録層3の上に直接もしくは保
護層4を介して設けてもよい。記録媒体の高C/N、高
感度化のために、この反射層5は再生光に対して反射率
が高く、熱伝導率は小さい方がよい。また、当然、耐食
性がなければならない。具体的な材料としてSi、T
i、Cr、Zr、Mo、Pd、Pt、Taの1種以上を
含むAl合金が好ましい。この反射層5の膜厚は薄過ぎ
るとC/Nが低下し、厚過ぎると記録感度が悪くなるた
め300〜600Åが適当である。
護層4を介して設けてもよい。記録媒体の高C/N、高
感度化のために、この反射層5は再生光に対して反射率
が高く、熱伝導率は小さい方がよい。また、当然、耐食
性がなければならない。具体的な材料としてSi、T
i、Cr、Zr、Mo、Pd、Pt、Taの1種以上を
含むAl合金が好ましい。この反射層5の膜厚は薄過ぎ
るとC/Nが低下し、厚過ぎると記録感度が悪くなるた
め300〜600Åが適当である。
【0018】基板上に各層を形成する手段としては、ス
パッタリング、イオンプレーティング等の物理蒸着法、
プラズマCVDのような化学蒸着法等が用いられる。
パッタリング、イオンプレーティング等の物理蒸着法、
プラズマCVDのような化学蒸着法等が用いられる。
【0019】また、層構成は図1に示した以外に、保護
層4あるいは反射層5の上にさらに5〜10μmの有機
保護層(カバー層)等を設けたり、また、それらの膜ど
うしを接着剤によって貼り合わせた構成でも本発明の効
果は損なわれない。
層4あるいは反射層5の上にさらに5〜10μmの有機
保護層(カバー層)等を設けたり、また、それらの膜ど
うしを接着剤によって貼り合わせた構成でも本発明の効
果は損なわれない。
【0020】
【実施例】以下に実施例を挙げ、本発明をさらに具体的
に説明する。
に説明する。
【0021】直径130mm、厚さ1.2mmのポリカ
ーボネートからなるプリグルーブ付き基板をスパッタリ
ング装置の真空槽内にセットし、5×10-7Torr以
下になるまで真空排気した。次いでArとN2の混合ガ
スを真空槽内に導入し、圧力を3×10-3Torrに調
整し、Siをターゲット材として放電電力2KW(4W
/cm2)で高周波マグネトロンスパッタリングを行
い、干渉層としてSiN膜を1000Å堆積した。次い
で記録層としてTbDyFeCo合金をターゲット材と
して直流マグネトロンスパッタリングによって(Tb6
Dy15Fe70Co9)94O6膜を200Åの厚さに形成し
た。さらに保護層として干渉層と同様の方法によってS
iN膜を300Å、反射層としてAlTi膜を500Å
に順次形成して本発明の光磁気記録媒体を得た。この媒
体のオージェ電子分光法による深さ方向の組成分布を図
2に示す。図2より記録層中に酸素が含まれていること
が分かる。
ーボネートからなるプリグルーブ付き基板をスパッタリ
ング装置の真空槽内にセットし、5×10-7Torr以
下になるまで真空排気した。次いでArとN2の混合ガ
スを真空槽内に導入し、圧力を3×10-3Torrに調
整し、Siをターゲット材として放電電力2KW(4W
/cm2)で高周波マグネトロンスパッタリングを行
い、干渉層としてSiN膜を1000Å堆積した。次い
で記録層としてTbDyFeCo合金をターゲット材と
して直流マグネトロンスパッタリングによって(Tb6
Dy15Fe70Co9)94O6膜を200Åの厚さに形成し
た。さらに保護層として干渉層と同様の方法によってS
iN膜を300Å、反射層としてAlTi膜を500Å
に順次形成して本発明の光磁気記録媒体を得た。この媒
体のオージェ電子分光法による深さ方向の組成分布を図
2に示す。図2より記録層中に酸素が含まれていること
が分かる。
【0022】実施例2〜4 (Tb6Dy15Fe70Co9)100-xOx、(X=2、4、
8)である組成の記録層を形成した以外は実施例1と同
様にして、O含有量が異なる3種類の光磁気記録媒体を
作成した。
8)である組成の記録層を形成した以外は実施例1と同
様にして、O含有量が異なる3種類の光磁気記録媒体を
作成した。
【0023】実施例5〜8 (Tb6Dy15Fe68Co9Cr2)100-xOx、(X=
2、4、8)である組成の記録層を形成した以外は実施
例1と同様にして、O含有量が異なる3種類の光磁気記
録媒体を作成した。
2、4、8)である組成の記録層を形成した以外は実施
例1と同様にして、O含有量が異なる3種類の光磁気記
録媒体を作成した。
【0024】比較例1〜2 Tb6Dy15Fe70Co9およびTb6Dy15Fe68Co9
Cr2をそれぞれ記録層とした以外は実施例1と同様に
して2種類の光磁気記録媒体を作成した。
Cr2をそれぞれ記録層とした以外は実施例1と同様に
して2種類の光磁気記録媒体を作成した。
【0025】以上のように作製した実施例および比較例
の光磁気記録媒体の保磁力と角形比を図3および図4
に、また、消去磁界とノイズレベルとの関係を図5に示
す。保磁力と角形比は対称角振動法の磁気光学測定器で
測定した。また、ディスクの信号評価条件は以下の通り
である。 記録半径:30mm、レーザ波長:780nm、記録周
波数:4.9MHz、ディスクの回転数:2400rp
m(cav)、記録レーザパワー:6mW、再生レーザ
パワー:1mW、記録磁界:300Oe。
の光磁気記録媒体の保磁力と角形比を図3および図4
に、また、消去磁界とノイズレベルとの関係を図5に示
す。保磁力と角形比は対称角振動法の磁気光学測定器で
測定した。また、ディスクの信号評価条件は以下の通り
である。 記録半径:30mm、レーザ波長:780nm、記録周
波数:4.9MHz、ディスクの回転数:2400rp
m(cav)、記録レーザパワー:6mW、再生レーザ
パワー:1mW、記録磁界:300Oe。
【0026】図3および図4より、酸素含有量は、Tb
DyFeCo膜の場合、8原子%、TbDyFeCoC
r膜の場合、6原子%を超えると、保磁力と角形比が急
激に小さくなり、垂直磁気異方性が低下してしまうこと
がわかる。また、比較例に比べて実施例の方がいずれも
低磁界でも高C/Nが得られるが、それは図5より明ら
かなように低磁界で完全に消去されてノイズレベルが低
くなるためである。
DyFeCo膜の場合、8原子%、TbDyFeCoC
r膜の場合、6原子%を超えると、保磁力と角形比が急
激に小さくなり、垂直磁気異方性が低下してしまうこと
がわかる。また、比較例に比べて実施例の方がいずれも
低磁界でも高C/Nが得られるが、それは図5より明ら
かなように低磁界で完全に消去されてノイズレベルが低
くなるためである。
【0027】以上においては光変調方式用の光磁気記録
媒体として説明を行ったが、磁界変調方式を用いたダイ
レクトオーバーライト用光磁気記録媒体としても十分効
果が発揮される。
媒体として説明を行ったが、磁界変調方式を用いたダイ
レクトオーバーライト用光磁気記録媒体としても十分効
果が発揮される。
【0028】
【発明の効果】上記のように本発明によれば、記録層と
してTb、Dy、Fe、Coを含有する記録膜に一定量
の酸素を含有させることによって高感度で、かつ、低磁
界においても高C/Nを有する光磁気記録媒体が得られ
る。
してTb、Dy、Fe、Coを含有する記録膜に一定量
の酸素を含有させることによって高感度で、かつ、低磁
界においても高C/Nを有する光磁気記録媒体が得られ
る。
【図1】本発明にかかわる光磁気記録媒体の断面図であ
る。
る。
【図2】本光磁気記録媒体の深さ方向の組成分布を示す
グラフである。
グラフである。
【図3】記録層中の酸素含有量と保磁力および角形比と
の関係を示すグラフである。
の関係を示すグラフである。
【図4】記録層中の酸素含有量と保磁力および角形比と
の関係を示すグラフである。
の関係を示すグラフである。
【図5】光磁気記録媒体の消去磁界とノイズレベルとの
関係を示すグラフである。
関係を示すグラフである。
1 透明基板 2 干渉層 3 記録層 4 保護層 5 反射層
Claims (5)
- 【請求項1】 透明基板上に少なくともTb、Dy、F
e、Coを含む合金からなる記録層を設けた光磁気記録
媒体において、前記記録層が2〜8原子%のOを含有す
ることを特徴とする光磁気記録媒体。 - 【請求項2】 透明基板上に少なくともTb、Dy、F
e、Co、Crを含む合金からなる記録層を設けた光磁
気記録媒体において、前記記録層が2〜6原子%のOを
含有することを特徴とする光磁気記録媒体。 - 【請求項3】 前記記録層に含有されるOが基板側界面
より100Åまでの領域に約60%以上含有されている
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の光磁気記録媒
体。 - 【請求項4】 前記記録層が2層以上から構成され、そ
の内の少なくとも1層が上記特定の記録層からなる請求
項1〜3のいずれか一項に記載の光磁気記録媒体。 - 【請求項5】 透明基板上に少なくとも干渉層、記録
層、保護層が順次設けられた構成を有することを特徴と
する請求項1〜4のいずれか一項に記載の光磁気記録媒
体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25248393A JPH0785512A (ja) | 1993-09-13 | 1993-09-13 | 光磁気記録媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25248393A JPH0785512A (ja) | 1993-09-13 | 1993-09-13 | 光磁気記録媒体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0785512A true JPH0785512A (ja) | 1995-03-31 |
Family
ID=17238009
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25248393A Pending JPH0785512A (ja) | 1993-09-13 | 1993-09-13 | 光磁気記録媒体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0785512A (ja) |
-
1993
- 1993-09-13 JP JP25248393A patent/JPH0785512A/ja active Pending
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