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JPH0753747B2 - β―D―フェニルチオキシロシド、その調製方法および薬剤としての使用 - Google Patents

β―D―フェニルチオキシロシド、その調製方法および薬剤としての使用

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JPH0753747B2
JPH0753747B2 JP28728889A JP28728889A JPH0753747B2 JP H0753747 B2 JPH0753747 B2 JP H0753747B2 JP 28728889 A JP28728889 A JP 28728889A JP 28728889 A JP28728889 A JP 28728889A JP H0753747 B2 JPH0753747 B2 JP H0753747B2
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mol
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cyanobenzoyl
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サムレス ソム
ミエ ジャン
ベラミー フランソワ
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フルニエ アンデュストリ エ サンテ
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Description

【発明の詳細な説明】 この発明は新規な工業生成物である、以下の構造式で示
すβ−D−フェニルチオキシロシド(β−D−phenylth
ioxyloside)に関するものである。さらにこの発明はそ
の調製方法および抗血栓症剤、特に抗静脈血栓症剤とし
ての治療への使用に関するものである。
ベンゾイルフェニルオシドおよびα−ヒドロキシベンジ
ルフェニルオシド誘導体を潰瘍治療薬、血小板凝集抑制
剤、抗血栓症剤、あるいは大脳に対する酸素付加剤(ce
rebral oxygenators)として用いることはヨーロッパ特
許B-0051023号から公知である。また、ヨーロッパ特許A
-0133103号には低コレステロール症剤(hypocholestero
lemics)あるいは低脂血症剤(hypolipidemics)として
有効なベンジルフェニルオシドが開示されている。ここ
で開示されている化合物のうちのあるもの、特に実施例
1の生成物は抗血栓症剤としても有効である。
従来の物質とは構造が異なるこの発明のβ−D−フェニ
ルチオキシロシド化合物は、循環器系の病気の治療およ
び予防用の薬剤、特に抗静脈血栓症剤として用いること
ができることがわかった。
この発明の化合物に従来の化合物に比べて格段に優れた
抗血栓作用があるというのは意外な事実であった(以下
の表Iの比較テストの結果を参照のこと)。
この発明の物質は以下の化合物からなる群より選ばれた
ものである。即ち、 (i) 下の構造式Iで表わされる化合物 (上の構造式Iにおいて、R1およびR2は水素原子、トリ
フルオロメチル基、シアン基のいずれかを表わし、両者
は同じものであってもよいし異なるものであってもよ
く、AはCHOH基またはCO基を表し、Yは水素原子または
アシル基を表わす)、および、 (ii) AがCHOHの場合の上記化合物のエピマー。
β−D−チオキシロース残基(β−D−thioxylose res
idue)のヒドロキシル基はアシル化、特にアセチル化が
可能である。したがって上記構造式Iで示す化合物の誘
導体の内、β−D−チオキシロース残基のヒドロキシル
基がアシル化、特にアセチル化したものもこの発明の範
囲に入る。
この発明に適したアシル基としては、合計2〜5個の炭
素原子を含む脂肪族基が挙げられる。脂肪族基としては
CH3COが好ましい。
上記構造式Iで示す化合物およびそれに対応するアシル
化化合物はグリコシデーション反応(glycosidation re
action)によって調製することができる。この反応の方
法は: (i) 次の構造式II (この式中、A,R1,R2は上で説明したのと同じものを表
わしている)で表わされる化合物と、次式の構造式II
I、IV、 (この式中、HalはClもしくはBrのようなハロゲン原子
を表わし(好ましいハロゲン原子は臭素原子)、Yはア
シル基、特に合計2−5個の炭素原子を含む脂肪族アシ
ル基、そして好ましくはアセチル基を表わす)で表わさ
れるハロゲノアシルチオキシロシドおよびアシルチオキ
シロシドからなる群の中から選び出されたチオキシロー
ス誘導体とを、不活性溶媒中で、酸受容体あるいはルイ
ス酸の存在下で、構造式IIの化合物1モルに対してチオ
キシロース誘導体を約1.1-1.2モルの割合で反応させ、 (ii) 次に必要なら室温(15-20℃)と反応媒質の還
流温度との間の温度で、C1-C4の低級アルコール(好ま
しくはメタノール)中で、金属アルコラート(好ましく
はマグネシウムメチラートまたはナトリウムメチラー
ト)の存在下で、脱アシル化反応を行い、YがHである
構造式Iの誘導体を得る。
このような方法の場合、(i)の段階では構造式IIIの
化合物がα配置(α configuration)であることが大切
である。一方、構造式IVの化合物はα配置でもβ配置
(β configuration)でも、また両者の混合物でもよ
い。
AがCHOHである構造式Iで表わされるアシル化あるいは
非アシル化化合物は、AがCOである構造式Iの化合物
(アシル化あるいは非アシル化化合物)を公知の方法で
還元することによっても得られる。
またAがCHOHである構造式Iで表わされるアシル化ある
いは非アシル化化合物は、AがCOである構造式Iの化合
物(アシレート化あいは非アシレート化化合物)を公知
の方法で酸化することによっても得られる。
当業者に公知のグリコシデーション法はいくつかある
が、なかでも次の方法を用いるのが望ましい。
・KOENIGS−KNORR法(ニューヨークおよびロンドンで発
行された「The Carbohydrates,Chemistryand Biochemis
try」、第2版、Academic Press(1972)、IA巻、295−
301ページに記載)、 ・HELFERICH法(上述文献の292−294ページ記載) この発明においてはグリコシデーション反応は、上記方
法のうちのどちらかを用いて行ない、フェノールをチオ
フェノールで置換する。
この発明を実施するための最良の方法としては、約1.1-
1.2モルのハロゲノアシルチオキシロシドIIIと1モルの
チオフェニルIIを、不活性の、極性および非極性溶媒
(例えばジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、
ジオキサン、アセトニトリル、ニトロメタン、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン、および以上のものの混合物)
より選択した不活性溶媒中で、シアン化第二水銀の存在
下で、縮合させるのが望ましい。
また、2,3,4−トリ−O−アセチル−1−ブロモ−α−
D−5−チオキシロピラノシドを、1.1-1.3モルのシア
ン化第二水銀の存在下で、0℃から反応媒質の還流温度
までの間の温度で、好ましくは約40°〜50℃の範囲の温
度で、1〜4時間、好ましくは約2時間用いるのがよ
い。
グリコシデーション反応によってすべての場合におい
て、様々な比率のα配置とβ配置の異性体の混合物が得
られた。
β配置の異性体を当業者に公知の方法、たとえば分別結
晶法やクロマトグラフィー、特にフラッシュクロマトグ
ラフィー(すなわち、W.C.STILL他がJ.Org.Chem.(197
8)、42(no.14)2923に記載している加圧下のシリカカ
ラム上で行うクロマトグラフィー)によって単離する。
AがCHOHである構造式Iで表わされるアシル化あるいは
非アシル化化合物を、これに対応したAがCOである化合
物から作るための還元反応は、エーテル、テトラヒドロ
フラン、低級アルコール(特にメタノールやエタノー
ル)のような不活性溶媒に溶かした従来の試薬、たとえ
ばLiAlH4、KBH4、NaBH4などの金属水素化物を用い、0
℃から室温(15°‐25℃)までの範囲の温度で、1−12
時間行う。金属水素化物としてはNaBH4が好ましい。ま
た、この反応はメタノール中で20℃の温度で行うのがよ
い。
こうして得られた誘導体は必要に応じて脱アシル化、特
に脱アセチル化処理を行う。このような処理は室温から
反応媒質の還流温度までの間の温度で、対応する金属ア
ルコラートの存在下において、C1-C4の低級アルコール
中で行う。低級アルコールとしてはメタノールを用いる
のがよく、金属アルコラートとしてはナトリウムメタノ
ラートあるいはマグネシウムメタノラートを用いるのが
よい。
脱アシル化及び還元反応(特にCOをCHOHに転化する場
合)は、途中で生じる中間化合物を分離せずに連続的に
行ってもよい。
構造式IIで表わされるチオフェノールを調製するには、 (a) 次の構造式V で表わされる塩化ジメチルアミノチオカルバモイルを、
次の構造式VI (ただし、この式中、A,R1,R2の意味は上と同じ)で表
わされるフェノールとを、強塩基性媒質中で縮合し、次
の構造式VII (この式中、A,R1,R2の意味は上と同じ) で表わされる化合物を得る、 (b) 得られた構造式VIIで表わされる化合物に加熱
によりNewmann転位(J.Org.Chem.(1966)31,p.3980)
をおこさせて、次の構造式VIII (この式中、A,R1,R2の意味は上と同じ) で表わされる化合物を得る、そして、 (c) 得られた構造式VIIIで表わされる化合物をC1-C
4の低級アルコール中で、金属アルコラート、好ましく
はナトリウムメタノラートまたはマグネシウムメタノラ
ートで処理し、構造式IIで表わされるチオフェノールを
得る。
構造式IIで表わされる化合物は、R1、R2が共に水素原子
であるものを除けばすべて新規な化合物である。
構造式VIで表わされる化合物は、R1が水素原子で、R2
水素原子またはシアノ基であるものを除けばすべて新規
な化合物である。
構造式VIIおよびVIIIで表わされる化合物はすべて新規
な化合物である。
この発明の治療用組成物は生理学的に問題のない賦形剤
と共、構造式Iで表わされる生成物およびそのエピマー
からなる群から選ばれる少なくとも1つの化合物を含有
している。もちろん、この種の組成物中に含まれる有効
成分の量は治療効果が期待できるだけの量であることは
いうまでもない。
構造式Iで表わされる化合物は抗血栓症剤として治療に
用いることができ、特に静脈循環障害の予防および治療
に有効である。
この発明による構造式Iで表わされる化合物およびその
エピマーは静脈循環障害治療用の抗血栓症薬剤の調製に
用いるのが望ましい。
この発明のその他の特徴、利点は以下の調製例の説明及
び薬理学テストの結果から明らかになるものと思われ
る。これらの調製例は本発明の範囲を限定するものでは
なく、単に具体例として示すだけのものである。
調製例I (2−ベンゾイル−4−シアノフェニル)−1,5−ジチ
オ−β−D−キシロピラノシドの調製 I a) O−(2−ベンゾイル−4−シアノフェニ
ル)ジメチルチオカルバメートの調製 24g(0.107モル)の3−ベンゾイル−4−ヒドロキシベ
ンゾニトリルを240cm3のアセトンに溶かし、次に240cm3
の水と7.2g(0.121モル)の水酸化カリウムペレットと
を順次加えた。こうして得られた混合物を15分間撹拌し
た後、40cm3のアセトンを溶媒とする16.5g(0.121モ
ル)の塩化ジメチルチオカルバモイル溶液を加えた。こ
うして得られたエマルジョンを室温で3時間撹拌した。
その結果得られた混合物をデカントした。これに200cm3
の水を加えた後、酢酸エチルを用い水性相を抽出した。
こうして得られた有機相を塩化ナトリウム飽和溶液と化
合させた後、同溶液で洗い流し、硫酸マグネシウム上で
乾燥させ、減圧下で蒸発させた。その結果得られた生成
物の一部(23g)が自然に結晶した。これを乾燥状態ま
で蒸発させ、次にエーテルで洗浄することにより8gの生
成物を得た。
目的の生成物31gが最終的に得られた(収率:90%)。
融点=92℃ I b) S−(2−ベンゾイル−4−シアノフェニ
ル)ジメチル−チオカルバメートの調製 上記調製例Iaで得られたO−(2−ベンゾイル−4−シ
アノフェニル)ジメチルチオカルバメート10g(0.032モ
ル)を200℃で、30分間、アルゴン雰囲気中で、撹拌し
ながら加熱した。
油状の目的の生成物が10g得られた(収率:100%) nD 28.5℃=1.6122 I c) 3−ベンゾイル−4−メルカプトベンゾニト
リルの調製 こうして得られたS−(2−ベンゾイル−4−シアノフ
ェニル)ジメチルチオカルバメート10g(0.032モル)を
100cm3のメタノールに溶かした。その結果得られた緑色
の溶液を0℃まで冷却した後で、19.3cm3のナトリウム
メチラート(メタノール中のナトリウムの比率が8%w/
v)を滴下した(色が赤に変わった)。この反応媒質を
室温で3時間撹拌した後、1Nの塩酸水溶液で加水分解し
た。目的の生成物を酢酸エチルを用い抽出した。こうし
て得られた有機相に水酸化ナトリウム溶液を加え、水性
相を酸性化させ酢酸エチルで抽出した。その結果得られ
た有機相を塩化ナトリウム飽和溶液で洗浄し、硫酸マグ
ネシウム上で乾燥させ、真空下で蒸発させた。こうして
得られた結晶をヘキサンとエーテルで洗浄して、白色で
結晶した目的の生成物6g(収率:80%)を得た。
融点=84℃ I d) (2−ベンゾイル−4−シアノフェニル)−
2,3,4−トリ−O−アセチル−1,5−ジチオ−β−D−キ
シロピラノシド(例1a)の調製 8.16g(0.024モル)の2,3,4−トリ−O−アセチル−1
−ブロモ−5−チオ−α−D−キシロピラノシドと、調
製例1cで得られた3−ベンゾイル−4−メルカプトベン
ゾニトリル5g(0.0205モル)と、5.8g(0.023モル)の
シアン化第二水銀とを、20gの0.4nmの分子ふるい(E.ME
RCK社製)上の125cm3のベンゼンと125cm3のニトロメタ
ンの混合物に順番に加えた。こうして得られた反応媒質
を室温で4時間撹拌した後、CeliteR(すなわち濾過用
の珪藻シリカ)で濾過した。残留物を酢酸エチルで数回
洗い流した。こうして得られた有機相を1Nの塩酸溶液
と、1Nの水酸化ナトリウム溶液と、塩化ナトリウムの飽
和溶液とで順番に洗い流し、次に硫酸マグネシウム上で
乾燥させ、減圧下で蒸発させた。こうして得られた油状
物質をトルエン/酢酸エチル混合物(8/2,v/v)を溶離
剤として用いたフラッシュクロマトグラフィによって精
製した。
油状の目的の生成物が9g得られた(収率:75%)。エタ
ノールを加えるとこの生成物は結晶した。得られた結晶
をエーテルから再晶出した。
こうして目的の生成物5.38g(収率:46%)が得られた。
融点=173℃ 〔α〕D 20℃=+34.9°(c=0.53;CHCl3) I e) (2−ベンゾイル−4−シアノフェニル)1,
5−ジチオ−β−D−キシロピラノシド (例1)の調製 調製例Idで得られた(2−ベンゾイル−4−シアノフェ
ニル)−2,3,4−トリ−O−アセチル−1,5−ジチオ−β
−D−キシロピラノシド4g(0.0078モル)を、アルゴン
雰囲気中で80cm3のメタノールに溶かした。この溶液を
0℃まで冷却した後、0.2cm3のナトリウムメチラート
(メタノール中のナトリウムの比率が10%w/vの溶液)
を加えた。こうして得られた混合物を室温で1時間撹拌
した後、AmberliteR IR120H+樹脂を用い中和した。濾過
後、この溶液の溶媒を減圧下で蒸発させて、目的の生成
物2.9gを得た(収率:70%)。
融点=100℃ 〔α〕D 22℃=+72℃(c=0.52;CH3OH) 調製例II (4−シアノ−2−フェニルヒドロキシメチルフェニ
ル)−1,5−ジチオ−β−D−キシロピラノシド(例
2)の調製 調製例Ieで得られた(2−ベンゾイル−4−シアノフェ
ニル)−1,5−ジチオ−β−D−キシロピラノシド1g
(0.026モル)と、10cm3のメタノールとの混合物を0℃
まで冷却し、これに0.11g(0.00284モル)のNaBH4を加
えた。その結果得られた反応混合物を0℃で45分間撹拌
した後、AmberliteR IR120+樹脂を加えて中和した。濾
過後、溶媒を減圧下で蒸発させた。次にこれをクロロホ
ルム/メタノール混合物を溶離剤として用いたフラッシ
ュクロマトグラフィーにより精製して、目的の生成物1g
(定量的収率)を得た。
融点=98°〜100℃ 〔α〕D 22℃=+30.3℃(c=0.52;CH3OH) 調製例III (2−ベンゾイルフェニル)−1,5−ジチオ−β−D−
キシロピラノシドの調製 III a) O−(2−ベンゾイルフェニル)ジメチル
チオカルバメートの調製 9.5g(0.048モル)の2−ヒドロキシフェニルメタノン
と10.3g(0.083モル)の塩化ジメチルチオカルバモイル
とから出発して、調製例Iaと同じ方法で、目的の生成物
11.2gを得た(収率:82%)。
融点=98℃ III b) S−(2−ベンゾイルフェニル)ジメチル
チオカルバメートの調製 調製例Ibと同じ方法で、調製例IIIaで得られたO−(2
−ベンゾイルフェニル)ジメチルチオカルバメート9g
(0.031モル)から出発して、トルエン/酢酸エチル混
合物を溶離剤として用いたフラッシュクロマトグラフィ
により精製した後、油状の目的の生成物を1.8g得た。
D 32℃=1.6142 III c) 2−メルカプトフェニル フェニルメタノ
ンの調製 1.8gのS−(2−ベンゾイルフェニル)ジメチルチオカ
ルバメートを用い、調製例Icと同じ方法で、目的の生成
物1g(収率:74%)を得た。
III d) (2−ベンゾイルフェニル)−2,3,4−トリ
−O−アセチル−1,5−ジチオ−β−D−キシロピラノ
シド(例3a)の調製 1.03g(0.0048モル)の2−メルカプトフェニル フェ
ニルメタノンと、1.29g(0.0034モル)の2,3,4−トリ−
O−アセチル−1−ブロモ−5−ジチオ−α−D−キシ
ロピラノシドと、1.28g(0.0051モル)のシアン化第二
水銀とから出発して、調製例Idと同じ方法で、酢酸メチ
ル/トルエン混合物(1/9、v/v)を溶離剤として用い、
フラッシュクロマトグラフィにより精製して、目的の生
成物0.16g(収率:6%)を得た。
融点=188℃ 〔α〕D 23℃=+34℃(c=0.2;CH3OH) III e) (2−ベンゾイルフェニル)−1,5−ジチオ
−β−D−キシロピラノシドの調製(例3) 調製例IIIaで得られた(2−ベンゾイルフェニル)−2,
3,4−トリ−O−アセチル−1,5−ジチオ−β−D−キシ
ロピラノシド0.150g(3.06×10-4モル)と、2mlのナト
リウムメチラート(メタノール中のナトリウムの比率が
8%w/vの溶液)とから出発して、メタノール/クロロ
ホルム混合物(5/96、v/v)を溶離剤として用い、フラ
ッシュクロマトグラフィにより精製して、目的の生成物
0.090g(収率:85%)を得た。
融点=82°〜84℃ 〔α〕D 20℃=+47.5°(c=0.225;CH3OH) 調製例IV (2−(4−シアノベンゾイル)フェニル)−1,5−ジ
チオ−β−D−キシロピラノシドの調製 IV a) 4−(2−メトキシベンゾイル)ベンゾニト
リルの調製 6.15ml(0.049モル)の2−ブロモアニソールを、3mlの
無水テトラヒドロフランに入れた1.8g(0.0074モル)の
マグネシウム中に滴下して加えた。20分撹拌すると、こ
の混合物は固化した。希釈(テトラヒドロフラン20mlを
添加)した後、得られた反応媒質を、−25℃に保たれた
無水テトラヒドロフラン30mlに8.18g(0.0496モル)の
塩化4−シアノベンゾイルを入れた混合物に、滴下し
た。次にこの反応媒質を室温まで加熱してから濃縮塩酸
と氷の混合物で加水分解し、酢酸エチル/エーテル混合
物を用いて目的の生成物を抽出した。これに石油エーテ
ルを加えて沈澱させることにより、目的の生成物9.65g
(収率:82%)を得た。
融点=92°〜94℃ IV b) 4−(2−ヒドロキシベンゾイル)ベンゾニ
トリルの調製 調製例IVaで得られた4−(2−メトキシベンゾイル)
ベンゾニトリル6g(0.0253モル)と、塩化ピリジニウム
17.53g(0.151モル)との混合物を220℃で12時間加熱し
た。この反応媒質を加水分解した後、酢酸エチルを用い
て目的の生成物を抽出した。その有機相を1Nの塩酸水溶
液およびNaClの濃縮溶液で洗ってから硫酸マグネシウム
上で乾燥させ、次に酢酸エチルを減圧下で蒸発させた。
こうして得られた油状の生成物に酢酸エチル/エーテル
混合物を加えた。沈澱物を取り除き、濾液を濃縮した。
この濾液をエーテルを用い沈澱させることによって、目
的の生成物2.65g(収率:47%)が得られた。
融点=116℃ IV c) 0−2−(4−シアノベンゾイル)フェニル
ジメチルチオカルバメートの調製 調製例IVbで得られた4−(2−ヒドロキシベンゾイ
ル)ベンゾニトリルを、150cm3の水と100cm3のアセトン
の混合液中に懸濁させ、これに4.15g(0.0735モル)の
水酸化カリウムを加え、その結果得られた反応媒質を50
℃で20分間加熱撹拌した(完全に溶解すると、赤い色が
現れた)。こうして得られた溶液を0℃まで冷却した
後、これに80mlのアセトンを溶媒とする9.14g(0.074モ
ル)の塩化ジメチルチオカルバモイル溶液を加え、その
結果得られた混合物を室温で3時間撹拌した。この反応
媒質を加水分解した。こうしてできた沈澱物を濾過し、
エーテル中で粉末状にすりつぶした。目的の生成物(ベ
ージュの固体)17.4g(収率:84%)が得られた。
融点=156°〜157℃ IV d) S−2−(4−シアノベンゾイル)フェニル
ジメチルチオカルバメートの調製 調製例IVcで得られた0−2−(4−シアノベンゾイ
ル)フェニル ジメチルチオカルバメート2g(0.0064モ
ル)から出発して、調製例Ibと同じ方法で、トルエン/
酢酸エチル混合物(99/1、v/v)を溶離剤として用いた
フラッシュクロマトグラフィーにより精製して目的の生
成物1.35g(収率:45%)を得た。
IV e) 4−(2−メルカプトベンゾイル)ベンゾニ
トリルの調製 2.25g(0.00725モル)のO−2−(4−シアノベンゾイ
ル)フェニル ジメチルチオカルバメートから出発し
て、調製例Icと同じ方法で、酢酸エチル/ヘキサン混合
物(1/6、v/v)を溶離剤として用い、フラッシュクロマ
トグラフィーにより精製して、目的の生成物を得た。
融点=98°〜100℃ IV f) (2−(4−シアノベンゾイル)フェニル)
−2,3,4−トリ−O−アセチル−1,5−ジチオ−β−D−
キシロピラノシド(例4a)の調製 1.54g(0.00643モル)の4−(2−メルカプトベンゾイ
ル)ベンゾニトリルと、3.7g(0.010モル)の2,3,4−ト
リ−O−アセチル−1−ブロモ−5−チオ−α−D−キ
シロピラノシドと、2.526g(0.010モル)のシアン化第
二水銀Hg(CN)2とから出発して、調製例Idと同じ方法
で、酢酸エチル/トルエン混合物(1/12、v/v)を溶離
剤として用いたフラッシュクロマトグラフィにより精製
し、次にメタノール中で沈澱させることによって、目的
の生成物0.4g(収率:12%)を得た。
融点=160℃ 〔α〕D 22℃=−2.4°(c=0.5;CHCl3) IV g) (2−(4−シアノベンゾイル)フェニル)
−1,5−ジチオ−β−D−キシロピラノシド(例4)の
調製 調製例IVfで得られた(2−(4−シアノベンゾイル)
フェニル)−2,3,4−トリ−O−アセチル−1,5−ジチオ
−β−D−キシロピラノシド0.36g(0.00070モル)から
出発して、調製例Ieと同じ方法で、メタノール/クロロ
ホルム混合物(1/25、v/v)を溶離剤として用いたフラ
ッシュクロマトグラフィにより精製して、次にメタノー
ル中で沈澱させることによって、目的の生成物0.170g
(収率:63%)を得た。
融点:154°〜155℃ 〔α〕D 20℃=+33.4°(c=0.1;CH3OH) 調製例V (2−(4−シアノフェニルヒドロキシメチル)フェニ
ル)−1,5−ジチオ−β−D−キシロピラノシド(例
5)の調製 5mlのメタノールを溶媒とする450mg(0.00087モル)の
(2−(4−シアノベンゾイル)フェニル)−2,3,4−
トリ−O−アセチル−1,5−ジチオ−β−D−キシロピ
ラノシド溶液に、0.2mlのナトリウムメチラート(メタ
ノール中のナトリウムの比率が8% w/vの溶液)を加え
た。脱アセチル化を行った後、クロロホルム/エタノー
ル混合物(9/1、v/v)を溶離剤として用い、クロマトグ
ラフィを行った。脱アセチル化終了後、0℃に保たれた
この反応媒質に0.050g(0.0013モル)のホウ化水素ナト
リウム(NaBH4)を加えた。その結果得られた混合物をA
mberliteR IR120H+樹脂を加えて中和した。これを濾過
して、その溶媒を減圧下で蒸発させて目的の生成物0.06
5gを得た。
融点=85°〜95℃ 〔α〕D 20℃=+12.5°(c=0.12;CHCl3) 調製例VI (2−(3−シアノベンゾイル)フェニル)−1,5−ジ
チオ−β−D−キシロピラノシドの調製 VI a) 3−(2−メトキシベンゾイル)ベンゾニト
リル 30g(0.16モル)の2−ブロモアニソールを、ヨー素の
結晶を含有する3.85g(0.16モル)のマグネシウムを0.7
5mlの無水テトラヒドロフランに入れたものに、滴下す
る。この反応混合物を1時間、還流する。生じた溶液
を、26.48g(0.16モル)の塩化3−シアノベンゾイルを
無水テトラヒドロフランに入れた溶液中に、滴下し、−
75℃まで冷却する。温度を20℃まで上げるようにし、反
応媒質を塩酸の1N水溶液で、加水分解する。次に、目的
の生成物を酢酸エチルで抽出する。得られた有機相を水
で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、次に減圧下で
蒸発させる。目的の生成物が結晶と成って30g(収率:80
%)得られた。
融点=180℃ VI b) 3−(2−ヒドロキシベンゾイル)ベンゾニ
トリルの調製 16g(0.0675モル)の3−(2−メトキシベンゾイル)
ベンゾニトリルと50g(0.43モル)の塩化ピジリニウム
との混合物を、180℃で12時間に亘り、加熱し、反応混
合物を140℃に冷却し、氷/濃縮塩酸混合物で加水分解
する。15時間撹拌した後、目的の生成物を酢酸エチルで
抽出する。得られた有機相を水で、次にブライン(NaCl
の飽和水溶液)で、pHが中性になるまで洗浄し、硫酸マ
グネシウム上で乾燥し、そして減圧下で蒸発させる。生
成した油状物質を、トルエン/酢酸エチル混合物を溶離
剤として用いて、シリカ上で精製する。溶出液から溶媒
を蒸発させた後、8.5gの黄色の固体が得られた(収率60
%)。
融点=100℃ VI c) 0−2−(3−シアノベンゾイル)フェニル
ジメチルチオカルバメートの調製 調製例Iaに記載の手順に従い、調製例VIbで得られた3
−(2−ヒドロキシベンゾイル)ベンゾニトリル8.5g
(0.038モル)と、2.56g(0.0046モル)の水酸化カリウ
ムと、5.65g(0.046モル)の塩化ジメチルチオカルバモ
イルとからスタートして、目的の生成物を11g得た(収
率94%)。
融点=90℃ VI d) S−2−(3−シアノベンゾイル)フェニル
ジメチルチオカルバメートの調製 調製例Ibに従い、7g(0.0226モル)のO−2−(3−シ
アノベンゾイル)フェニル ジメチルチオカルバメート
からスタートして、溶離剤としてトルエン/酢酸エチル
混合物(90/2、v/v)を用いたフラッシュクロマトグラ
フィにより精製した後、目的の生成物を4.2g(収率60
%)得た。
融点=86℃ VI e) 3−(2−メルカプトベンゾイル)ベンゾニ
トリルの調製 調製例Icに記載の手順に従って、調製例VIdで得たS−
2−(3−シアノベンゾイル)フェニル ジメチルチオ
カルバメート3.3g(0.0106モル)より出発して、溶離剤
としてトルエン/酢酸エチル混合物(85/15、v/v)を使
用したシリカカラム上でのクロマトグラフィにより精製
した後、目的の生成物を計1.29g(収率51%)得た。そ
れは、NMR特性を備えていた。
VI f)(2−(3−シアノベンゾイル)フェニル)−
2,3,4−トリ−O−アセチル−1,5−ジチオ−β−D−キ
シロピラノシド(例6a)の調製 調製例Idに記載の手順に従い、調製例VIeで得られた3
−(2−メルカプトベンゾイル)ベンゾニトリル0.300g
(0.0012モル)からスタートすると、溶離剤としてトル
エン/酢酸エチル混合物(8/2、v/v)を用いたフラッシ
ュクロマトグラフィーで精製し、次にエチルエーテルよ
り晶出した後で、計0.200gの目的生成物が得られた(収
率35%)。
融点=140℃ 〔α〕D 20℃=+21℃(c=0.24;CH3OH) VI g) (2−(3−シアノベンゾイル)フェニル)
−1,5−ジチオ−β−D−キシロピラノシド(例6)の
調製) 調製例Ieに記載の手順に従い、調製例VIfで得た(2−
(3−シアノベンゾイル)フェニル)−2,3,4−トリ−
O−アセチル−1,5−ジチオ−β−D−キシロピラノシ
ド0.200g(0.00039モル)からスタートし、目的の生成
物計0.105g(収率70%)を、溶離剤としてクロロホルム
/メタノール混合物(95/5、v/v)を用いたフラッシュ
クロマトグラフィーにより精製した後で、得た。
融点=70°〜83℃ 〔α〕D 20℃=+25.16℃(c=0.15;CH3OH) 調製例VII (2−(3−シアノフェニルヒドロキシメチル)フェニ
ル)−1,5−ジチオ−β−D−キシロピラノシド(例7
の調製) 調製例II記載の手順に従い、調製例VIgで得た(2−
(3−シアノベンゾイル)フェニル)−1,5−ジチオ−
β−D−キシロピラノシド0.170g(0.00033モル)から
出発して、クロロホルム/メタノール混合物を溶離剤と
して用いたフラッシュクロマトグラフィーにより精製し
た後、目的の生成物を0.070g(収率60%)得た。
融点=57°〜80℃ 〔α〕D 20℃=+38.3°(c=0.1;CH3OH) 調製例VIII (2(2−シアノベンゾイル)フェニル)−1,5−ジチ
オ−β−D−キシロピラノシドの調製 VIII a) 2−ブロモフェニル 2−メトキシフェニ
ルメタノンの調製 調製例VIa記載の手順に従って、9.4g(0.050モル)の2
−ブロモアニソールと、1.7g(0.069モル)のマグネシ
ウムと、11g(0.050モル)の塩化2−ブロモベンゾイル
とから出発して、エーテルから晶出した後、目的の生成
物を9.6g(収率66%)得た。
融点=68℃ VIII b) 2−ブロモフェニル 2−ヒドロキシフェ
ニルメタノンの調製 調製例VIIIaで得た2−ブロモフェニル 2−メトキシ
フェニルメタノン21g(0.072モル)と、臭化水素酸の30
%水溶液50mlと、酢酸50mlとの混合物を、4時間に亘っ
て、還流する。この反応混合物を、氷で加水分解し、次
に酢酸エチルを用いて抽出する。有機相を、pHが水性に
なるまで水で洗浄し、次に真空中で蒸発させる。ジイソ
プロピルエーテルから晶出した後、目的の生成物が6.4g
(収率85%)得られた。
融点=78℃ VIII c) 2−(2−ヒドロキシベンゾイル)ベンゾ
ニトリルの調製 10.1g(0.036モル)の2−ブロモフェニル2−ヒドロキ
シフェニルメタノンと6.6g(0.074モル)の第1銅シア
ニド(CuCN)との混合物を、180℃で2時間、加熱す
る。生成した反応媒質を1Nの、塩酸/氷混合物(50/10
0、v/v)で加水分解し、次に酢酸エチルで抽出する。有
機相を塩酸の1N水溶液で、次にNaClの飽和水溶液で洗浄
し、さらにpHが中性に成るまで水で洗浄し、この後、減
圧下で蒸発させる。溶離剤としてヘキサン/酢酸エチル
混合物(5/1、v/v)を用いたフラッシュクロマトグラフ
ィにより精製した後、目的の生成物が計5.8g(収率59
%)得られた。
融点=100℃ VIII d) O−2−(2−シアノベンゾイル)フェニ
ル ジメチルチオカルバメートの調製 200mlのテトラヒドロフランに、調製例VIIIcで得た2−
(2−ヒドロキシベンゾイル)ベンゾニトリル6.7g(0.
030)モルを加えた溶液に、1g(0.041モル)の水素化ナ
トリウムを、少しずつ加える。得られた混合物を、1時
間、50℃で撹拌する。反応媒質を室温に冷却し、これ
に、4.6g(0.037モル)の塩化ジメチルチオカルバモイ
ルを50mlのテトラヒドロフランに入れた溶液を、加え
る。得られた混合物を、3時間、室温で撹拌し、次に、
氷/水の混合物で加水分解する。抽出は、酢酸エチルを
用いて実行する。得られた有機相を水で洗い、硫酸マグ
ネシウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させる。エーテルか
ら晶出した後、目的の生成物が6g(収率64.5%)得られ
た。
融点=140℃ VIII e) S−2−(2−シアノベンゾイル)フェニ
ル ジメチルチオカルバメートの調製 調製例Ib記載の手順に従い、調製例VIIIdで得られたO
−2−(2−シアノベンゾイル)フェニル ジメチルチ
オカルバメート6.5g(0.021モル)から スタートし
て、溶離剤としてトルエン/酢酸エチル混合物(6/1、v
/v)を用いたフラッシュクロマトグラフィにより精製
し、酢酸エチル/エーテル混合物より晶出した後、目的
の生成物を計4.65g(収率68.5%)得た。
融点=130℃ VIII f) 2−(2−メルカプトベンゾイル)ベンゾ
ニトリルの調製 調製例Ic記載の手順に従い、かつ調製例VIIIeで得たS
−2−(2−シアノベンゾイル)フェニル ジメチルチ
オカルバメート1g(0.0032モル)から出発して、フラッ
シュクロマトグラフィにより精製した後、目的の生成物
を1.2g(収率54.5%)得た。
融点=94℃ VIII g) (2−(2−シアノベンゾイル)フェニ
ル)−2,3,4−トリ−O−アセチル−1,5−ジチオ−β−
D−キシロピラノシド(例8a)の調製 調製例Id記載の手順に従い、1.2g(0.0050モル)の2−
(2−メルカプトベンゾイル)ベンゾニトリルと、2.14
g(0.0060モル)の2,3,4−トリ−O−アセチル−1−ブ
ロモ−5−チオ−α−D−キシロピラノシドと、1.27g
(0.0050モル)のシアン化第二水銀(Hg(CN)2)とから
出発して、エーテルから晶出した後、目的の生成物を、
1.4g(収率54.5%)得た。
融点=210℃ 〔α〕D 20℃=+51.4℃(c=0.3;CH3OH) VIII h) (2−(2−シアノベンゾイル)フェニ
ル)−1,5−ジチオ−β−D−キシロピラノシド(例
8)の調製 調製例Ie記載の手順に従って、かつ、調製例VIIIgで得
た(2−(2−シアノベンゾイル)フェニル)−2,3,4
−トリ−O−アセチル−1,5−ジチオ−β−D−キシロ
ピラノシド0.500g(0.00097モル)から出発して、目的
の生成物を、エーテルからの晶出後、計0.250g得た(収
率70%)。
融点=107°〜112℃ 〔α〕D 20℃=+32.5°(c=0.36;CH3OH) 調製例IX (2−(4−シアノベンゾイル)−4−トリフルオロメ
チルフェニル)−1,5−ジチオ−β−D−キシロピラノ
シドの調製 IX a) 4−(2−メトキシ−5−トリフルオロメチ
ルベンゾイル)ベンゾニトリルの調製 調製例IVa記載の手順に従い、また1.85g(0.076モル)
の2−ブロモ−4−トリフロオロメチルアニソールと、
1.86g(0.00765モル)のマグネシウムと、8.45g(0.051
モル)の塩化4−シアノベンゾイルからスタートして、
溶離剤としてトルエン/酢酸エチル混合物(8/1、v/v)
を用いたフラッシュクロマトグラフィーにより精製した
後で、計12gの目的生成物を得た(収率77.5%)。
融点=88℃ IX b) 4−(2−ヒドロキシ−5−トリフロオロメ
チルベンゾイル)ベンゾニトリルの調製 調製例IVbに記載の手順に従い、また13.5g(0.049モ
ル)の4−(2−メトキシ−5−トリフルオロメチルベ
ンゾイル)ベンゾニトリルと31g(0.27モル)の塩化ピ
リジニウムとから出発して、ヘキサン/酢酸エチル混合
物を溶離剤として用いたフラッシュクロマトグラフィに
より精製した後、目的の生成物を8.4g(収率65%)得
た。
融点=118℃ IX c) O−2−(4−シアノベンゾイル−4−トリ
フルオロメチルフェニル ジメチルチオカルバメートの
調製 調製例IVcに記載の手順に従い、8g(0.0274モル)の4
−(2−ヒドロキシ−5−トリフルオロメチルベンゾイ
ル)ベンゾニトリルと1.97g(0.035モル)の水酸化カリ
ウムと、4.1g(0.033モル)の塩化ジメチルチオカルバ
モイルとから出発して、ヘキサン/酢酸エチル混合物
(5/1、v/v)を溶離剤として用いたフラッシュクロマト
グラフィーにより精製した後、計8.1gの目的の生成物を
得た(収率77.9%)。
融点=142℃ IX d) S−2−(4−シアノベンゾイル)−4−ト
リフルオロメチルフェニル ジメチルチオカルバイメー
トの調製 調製例IVdに記載の手順に従い、7.9g(0.0185モル)の
O−2−(4−シアノベンゾイル)4−トリフルオロメ
チルフェニル ジメチルチオカルバメートから出発し
て、ジイソプロピルエーテルから晶出させた後、目的の
生成物を6.7g(収率85%)得た。
融点=159℃ IX e) 4−(2−メルカプト−5−トリフルオロメ
チルベンゾイル)ベンゾニトリルの調製 調製例IVeに記載の手順に従って、また調製例IX dで得
られたS−2−(4−シアノベンゾイル)−4−トリフ
ルオロメチルフェニル ジメチルチオカルバイメートか
ら出発して、トルエン/酢酸エチル混合物(9/1、v/v)
を溶離剤として用いたフラッシュクロマトグラフィーに
より精製した後、NMR特性を示す目的の生成物が3.3g得
られた(収率67%)。
IX f) (2−(4−シアノベンゾイル)−4−トリ
フルオロメチルフェニル−2,3,4−トリ−O−アセチル
−1,5−ジチオ−β−D−キシロピラノシド(例9a)の
調製 調製例Idに記載の手順に従い、調製例IXeで得た4−
(2−メルカプト−5−トリフルオロメチルベンゾイ
ル)ベンゾニトリル3g(0.0097モル)と、2,3,4−トリ
−O−アセチル−1−ブロモ−5−チオ−α−D−キシ
ロピラノシド4.2g(0.012モル)と、シアン化第2水銀
(Hg(CN)2)2.5g(0.0099モル)とから出発して、エー
テルから晶出した後、目的の生成物が1.3g(収率:22
%)得られた。
融点=210℃ 〔α〕D 20℃=+6℃(c=0.25;CHCl3) IX g) (2−(4−シアノベンゾイル)−4−トリ
フルオロメチルフェニル)−1,5−ジチオ−β−D−キ
シロピチノシド(例9)の調製) 調製例Ieに記載の手順に従い、調製例IXfで得た(2−
(4−シアノベンゾイル)−4−トリフルオロメチルフ
ェニル−2,3,4−トリ−O−アセチル−1,5−ジチオ−β
−D−キシロピラノシドから出発して、塩化メチレン/
酢酸アセテート混合物(8/2、v/v)を溶離剤として用い
たフラッシュクロマトグラフィにより精製した後、目的
の生成物を計0.45g得た(収率56%)。
融点=106°〜111℃ 〔α〕D 20℃=+39.8℃(c=0.63;CH3OH) 調製例X (2−(4−シアノフェニルヒドロキシメチル)−4−
トリフルオロメチルフェニル)−1,5−ジチオ−β−D
−キシロピラノシド(例10)の調製 調製例IIに記載の手順に沿って、また調製例IXgで得た
(2−(4−シアノベンゾイル)−4−トリフルオロメ
チルフェニル−1,5−ジチオ−β−D−キシロピラノシ
ド0.24g(0.000527モル)と、0.022g(0.000579モル)
のNaBH4とから出発して、クロロホルム/メタノール混
合物(95/5、v/v)を溶離剤として用いたフラッシュク
ロマトグラフィにより精製した後、計0.2gの目的の生成
物を得た(収率83%)。
融点=76°〜87℃ 〔α〕D 20℃=+42.8℃(c=0.25;CH3OH) この発明による物質の抗血栓活性は、静脈血栓症に関す
る次の実験プロトコルにより立証された。
WESSLERその他による技法(J.Applied Physiol.1959,p.
943-946)に従って、高凝固作用(hypercoagulation)
下で静脈うっ血を作る。J.HAUPMANその他による技法(T
hrombosis and Heamostasis 43(2),1980,p.118)の
場合のように、高凝固剤(hypercoagulant)としては、
Flow Laboratories社の供給する活性因子X(Xa)の溶
液を用いる(12.5ml当たり71Knatの生理学的血清)。
テストは、絶食させていなかったの雄のウィスターラッ
トを用いて行なった。ラットの体重は250g〜280gであ
り、ラットは10匹ごとのグループに分けた。テスト物質
を、PEG400中の懸濁液として、経口投与した。このあ
と、4時間に亘って血栓症を誘発させ、生じた血栓を取
り除いて、その重さを計った。
経口投与の量が12.5mg/kgの場合の結果を、表Iに示し
た。また、この表Iには、前述の公知物質を用いた場合
の結果も同時に示した。
この発明による物質が示す抗静脈血栓活性は、公知物質
が示すそれに比べて、著しくすぐれている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 フランソワ ベラミー フランス共和国 21910 ソーロン ラ シャペル ソーロン ラ リェ リュ バ ッス セデックス 11

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(i) 次の構造式のβ−D−フェニルチ
    オキシロシド(ただし、この式中、R1とR2は同じでも異
    なっていてもよく、それぞれ水素原子、トリフルオロメ
    チル基もしくはシアノ基を表わし、AはCHOH基もしくは
    CO基を表わし、Yは水素原子もしくはC2‐C5脂肪族アシ
    ル基を表わす)と、 (ii) AがCHOHの場合の上記化合物のエピマーと、よ
    りなる群から選択されたオシド化合物。
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