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JPH0742266B2 - 環境指示物質として有用な尿素部分を含むアセチレン性化合物 - Google Patents

環境指示物質として有用な尿素部分を含むアセチレン性化合物

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Publication number
JPH0742266B2
JPH0742266B2 JP59147432A JP14743284A JPH0742266B2 JP H0742266 B2 JPH0742266 B2 JP H0742266B2 JP 59147432 A JP59147432 A JP 59147432A JP 14743284 A JP14743284 A JP 14743284A JP H0742266 B2 JPH0742266 B2 JP H0742266B2
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JP
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product
reaction
urea
acetylenic
carbon atoms
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JP59147432A
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JPS6038352A (ja
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アンソニー・フランク・プレジオシ
タデウス・プラシツク
Original Assignee
アライド・コーポレーシヨン
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Publication date
Application filed by アライド・コーポレーシヨン filed Critical アライド・コーポレーシヨン
Publication of JPS6038352A publication Critical patent/JPS6038352A/ja
Publication of JPH0742266B2 publication Critical patent/JPH0742266B2/ja
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  • Measuring Temperature Or Quantity Of Heat (AREA)
  • Investigating Or Analyzing Materials Using Thermal Means (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、環境指示材料として有用な新規アセチレン性
化合物に関する。本アセチレン性化合物は、少くとも1
個の−C≡C−C≡C−部分と2個の尿素部分を有し、
各−C≡C−C≡C−アセチレン部分と尿素部分の1個
との間に少くとも1個のメチレン部分を有する。該化合
物の有用性は、これらが温度、累積時間−温度及び輻射
線等の環境刺激に露出された際、色彩が増分的又は進行
的に変化する事実にある。本発明化合物の反応性は、共
通溶媒から2種以上の化合物を共晶させることにより、
場合によっては増加したり、減少したりする。本発明の
化合物は、他のアセチレン性化合物と同様に、環境刺激
露出時の1,4付加反応による重合に基き色彩変化する。
以上に説明した色彩変化するアセチレン性化合物は、当
技術分野では既知である。例えば、少くとも1個の−C
≡C−C≡C−を有するアセチレン性化合物は、米国特
許第3,999,946号(ペーテル(Patee)等)に時間−温度
履歴指示体として開示されている。ペーテル等はR−C
≡C−C≡C−Rなる式のアセチレン性化合物単量体を
開示している(式中、Rはアルキル、アリール、ベンゾ
エート、スルホネート、ウレタン、酸又はアルコール各
部分を包含する。)。ペーテル等が開示した化合物は無
色で、熱的に或いは化学線により固状で重合可能であ
る。重合の進行につれ、これらの化合物は青色又は赤色
に対照的に色彩変化し、場合により該化合物が最終的に
金属調の重合物になるまで時間と共に色調が変化する。
斯くてこの化合物は、時間−温度履歴指示体及び放射線
投与指示体として使用可能なのである。該引用特許には 〔C≡C-(CH)OCONH(CH)NHOCOCCH)−C≡
C〕 (式中、mは2,3又は4であり、nは大なる数である)
も記載されており、同一実験式の繰返し単位を含有する
重合物は、熱アニールとすると色彩変化する。アセチレ
ン性化合物及び環境指示物質に関するその他の米国特許
例には、米国特許第4,215,208号(熱変色材料)、同第
4,125,534号(カルバゾリルジアセチレン)及び同第4,1
89,399号(共晶組成物)明細書がある。アルコキシカル
ボニルウレタンアセチレン性組成物は、米国特許出願第
364,590号に開示されている。
ジー・ウエグナー(G.Wegner)は、Die Makromolekular
e Chemie 154 第35−48頁(1972)の「Topochemical Po
lymerization of Monomer With Conjugated Triple Bon
ds(共役三重結合を有する単量体のトポ化学重合)」な
る論文で、少くとも1個の−C≡C−C≡C−部分と2
個の炭素部分を有し、且つ、尿素部分がフェニレン部分
によりジアセチレンから分離されているアセチレン性化
合物を開示している。しかしながら、ウエーグナーが開
示した化合物は、非常に反応性に富むものでなく、環境
露出の監視に有用となるような色彩変化を示さなかっ
た。
本発明の化合物は一般に高度の反応性に富み、環境指示
物質として非常に有用である。
本発明は、少くとも1個の−C≡C−C≡C−部分と2
個の尿素部分を含有し、環境刺激に露出すると反射率が
増分的に変化し、各−C≡C−C≡C−部分と前記の尿
素部分の1個との間に少くとも1個のメチレン部分を含
有するアセチレン性有機化合物に関する。
本発明は、環境露出により進行的に質が変化し、各種製
品の環境露出の監視に有用な新規アセチレン性化合物に
関する。環境露出とは、温度、累積時間温度及び輻射線
に対する露出である。
本発明の新規有機化合物は、少くとも1個の−C≡C−
C≡C−部分と2個の尿素部分を含有し、各−C≡C−
C≡C−部分と前記の尿素部分の1個との間に少くとも
1個のメチレン部分を含有する。本発明のアセチレン性
尿素は、環境刺激に露出すると増分的又は進行的に色彩
変化する。すなわち環境刺激への露出に対応して反射率
が変化する。反射率は、光を指示物質に作用させた後に
該指示物質が反射する特定波長の光量と定義される。完
全反射物質の反射率は1である。反射率パーセントは反
射率の100倍に等しい。アセチレン性尿素は環境刺激へ
の露出により反射率が変化するので、所与量の化学線又
は熱的アニーリングに露出すると、対照的な色彩変化を
する。「熱的アニーリング」なる語は、赤外線、炎、ヒ
ートガン・レーザービーム及びアセチレン性化合物の1,
4−付加による重合を十分高度に惹起するような類似物
により、十分な温度に加熱することを意味する。多数の
アセチレン性化合物が、化学線又は熱的アニーリング等
の環境刺激への露出により、前述の反射率が対照的に色
彩変化することは、当技術分野では既知である。アセチ
レン性化合物が環境露出に応答して測定可能な増分的色
彩変化を行なう事実から、環境指示物質として前述のよ
うに色彩変化するアセチレン性化合物を使用することも
既知である。ある種の色が所与量の製品劣化又は処理に
対応する場合、色彩マッチング法によりその色彩変化を
製品品質に相関させることができる。しかしながら、製
品品質の測定は、米国特許出願セリアル番号第469,880
号に記載の更に正確な反射率増分測定法にて行なうのが
好ましい。本発明の新規化合物は、高度に望ましい諸性
質を示し、環境指示物質として特に好適なアセチレン性
化合物を与える。これらの諸性質については、以下で好
適な尿素アセチレン性化合物とその合成法の説明のあと
更に詳細に議論する。
本発明の好適アセチレン性化合物は、下記一般構造式
I、II及びIIIの化合物である。構造Iは最も好適な化
合物の族であり、以下の通りである。
式中、nは1−10の整数;Rは3−7の炭素原子のシクロ
アルキル部分、3−18炭素原子のアルケニル部分、3−
7炭素原子のシクロアルケニル部分、2−18炭素原子の
アルコキシ部分、1乃至18炭素原子の線状又は分枝状ア
ルキル部分、3−14炭素原子のアルコキシカルボニルメ
チレン部分又はフェニル部分からなる群から選択される
1種以上の有機部分である。本発明の多数の好適な実施
態様に於けるRは、1−18炭素原子の線状又は分枝状ア
ルキル部分、3−13炭素原子のアルコキシカルボニルメ
チレン部分、すなわち CH3(CH20-10−O−C(O)CH2−又はフェニル部分
である。線状又は分枝状アルキル部分が特に好適であ
る。特に好適なアルキル部分にはエチル、n−プロピ
ル、n−ブチル、n−オクチル、n−ドデシル及びn−
オクタデシルが含まれる。特に好適なアルコキシカルボ
ニルメチレン部分にはエトキシカルボニルメチレン及び
ブトキシカルボニルメチレンがある。構造Iの化合物全
てに関し、nは1−4が好ましく、1が更に好ましい。
本発明のその他の好適アセチレン性化合物にはテトライ
ン及びヘキサインが含まれる。テトライン及びヘキサイ
ンは下記一般式IIおよびIIIで表わされる。
上式中、Rは構造Iで説明したものであり、yは1乃至
18の整数、zは1乃至6の整数、xは1乃至の整数であ
る。
本発明の新規化合物の合成は、有機化学分野に熟達した
者には周知の方法を用いることにより容易に達成され
る。例えば、一般構造Iでn=1なる化合物は、最も好
適な化合物群であるが、以下の二段反応により合成され
る。
前式中、Rは前述の通りである。上側の反応経路では、
テトラヒドロフラン又は2−メトキシエチルエーテル等
その他の類似溶剤中で、モノプロパルギルアミンが適当
なイソシアネート(すなわち一般構造Iの化合物に記載
のR基に一致する所望のR基を有するもの)と反応し
て、尿素部分と所望のR基を有するアルキン中間体を形
成する。上記の第1反応は約25℃乃至約50℃の温度で生
起し、約1乃至約2時間の反応時間を要するであろう。
触媒は必要ではない。そのあと、中間体を単離せずに、
通常の方法により酸化カップリングして最終生成物とす
る。酸化カップリング反応は、約25℃乃至約50℃の温度
で実施され、一般に反応の完結までに約2乃至約4時間
しか要さぬであろう。反応混合物からの生成物の単離は
通常の沈殿、濾過及び再結晶法等により行なわれる。し
かしながら、一部の化合物は、再結晶溶媒により、反応
性が異なる指示物質を与える。
構造Iでn=2−10の化合物の合成は、幾分か複雑であ
るが、通常の方法が使用できる。これらの化合物は5段
の反応機構により形成され、第1段反応では、3−ブチ
ン−1−オール、4−ペンチン−1−オール、5−ヘキ
シン−1−オール又は類似物等の末端に水酸部分を有す
るアセチレン性化合物を酸化カップリングして対応する
ジイン−ジオールにする。次にこのジイン−ジオールを
p−トルエン塩化スルホニルと反応させてビス(p−ト
ルエンスルホネート)化合物を形成する。この反応で
は、反応媒体としてテトラヒドロフランその他類似の溶
剤を使用し、促進剤としてピリジンを使用する。次にこ
のジイン−ビス(p−トルエンスルホネート)化合物
を、「Angew.Chem.Intternat.Edit.,7,919(1968)に
「一般アミンのガブリエル合成」なる標題でエム・エス
・ギブソン(M.S.Gibson)及びアール・ダブリュー・ブ
ロードショー(R.W.Broadshaw)が記載しているよう
な、ガブリエル型の合成法を用いてジフタルイミド−ジ
イン化合物に転化する。該論文を引用する。そのあと該
ジフタルイミド−ジイン化合物を2段加水分解により加
水分解してジインージアミン塩を製造する。この2段加
水分解もギブソンとブロードジョーの論文に記載されて
おり、該法の使用が好ましい。最後に該ジイン−ジアミ
ンを、本明細書に記載の方法(n=4)に従って適当な
R−N=C=Oと反応させ、所望のR基を有し、n=2
−10なるジ−尿素を製造する。
一般構造IIのテトライン及び一般構造IIIのヘキサイン
の合成は、以下の反応図により好適に達成される。
上記反応(1)では、x=1−6のジインを次亜臭素酸
ナトリウム等の適当な次亜臭素酸塩と反応させてジブロ
モジイン化合物(a)を製造する。反応(2)では1級
アミン末端を有するアルキン(y=1−10)を前述した
適当なR基を有するイソシアネートと反応させて、アセ
チレン部分と所望R基を末端に有する尿素(b)を製造
する。その後、CuCl、n−エチルアミン及びヒドロキシ
ルアミン塩酸塩を含有する溶液の存在下に、化合物
(a)と(b)をカップリング反応させて一般構造式II
のテトラインを製造する。このカップリング反応は実施
例12で更に詳細に説明される。上記反応図のトリイン
(c)は、石油エーテル、ヘプタン、ヘキサン又は類似
物等の非極性溶剤の転化により反応媒体から抽出され
る。その後、トリイン(c)を上記反応(4)に従い、
周知の方法にて酸化カップリングし、一般構造式IIIの
ヘキサインにする。
本発明化合物の調製に引続き、特定用途用の所望の相に
依存する活性又は不活性な相を付与するため、該化合物
を適当な溶媒から再結晶しなければならない。活性相中
の化合物は環境刺激に露出すると重合を開始し、従って
色彩変化するであろう。不活性相中の化合物は、加熱又
は機械的圧力の付与或いは適当な溶剤又は溶液への露出
等何等かの作用を施して不活性相に転化するまで重合を
開始せぬであろう。
アセチレン性尿素の多数のものは、2種以上の化合物を
溶解して共晶組成物にすることにより、重合反応性が増
大又は減少する。共晶組成物は、各化合物の単なる混合
物とは実質的に重合反応性が異なり、従って化学線又は
熱的アニーリングに露出した際の色彩変化速度が異なる
点で区別される。一方、単なる混合物は各存在成分の性
質に対応して各成分の性質を単に組合せ加算した性質し
か示さない。
本発明の多数のアセチレン性尿素化合物は白色、ピンク
又は淡い灰色から、環境刺激への露出により各種色調の
青色に色彩変化し、従って約250nm乃至約700nmの範囲の
スペクトル域の光を吸収するであろう。従って、本発明
の化合物から調製された環境指示体ラベルは、表面を照
らす光源;反射光量を感受する検出器;及びこのスペク
トル域で作動する光学的検出器からの信号を出力する手
段からなる光学的走査計により読み取られる。Rが1−
18炭素原子の線状又は分枝状アルキルの一般構造式Iの
アルキル尿素は最も好適な化合物類であるが、この性質
をもつ大部分の尿素が環境刺激への露出により徐々に重
合して青色になる点で特に有用であり、重合速度と色彩
応答度は環境露出量に直接関係する。アルキル尿素は、
一般に約170℃以上の高温で溶融するか、或いは約200℃
以上の温度で全く溶融せずに単に分解する特性を有する
ことでも特に有用である。この特性は、斯かる化合物の
光学スペクトル特性に加えて高度に望ましい性質であ
る。先行技術に記載の多数のアセチレン性化合物は中温
で溶融する。部分重合したアセチレン性組成物の溶融
は、普通色彩が変化し、累積温度露出に関し誤った情報
を与えることがある。アルキル尿素以外の本発明の多数
の化合物も高融点を有するか或いは融点を有さない。こ
のことは、一般構造式II及びIIIのテトライン及びヘキ
サインに関して真実であるように思われる。
本発明のアセチレン性尿素化合物は、周知の方法に従っ
て環境指示装置に製作される。環境指示装置は、環境露
出に応答して進行的に品質変化する製品に何等かの形態
で付着される装置であり、前記製品の環境露出量を記録
できる装置である。本発明のアセチレン性化合物は環境
露出量を色彩変化で記録し、その色彩変化は視観察、又
は米国特許出願セリアル番号第469,880号に記載のよう
な光学的走査法により測定される。本発明のアセチレン
性尿素を使用する環境指示体の光学的走査については、
実施例17で説明する。
本発明のアセチレン性尿素を使用する装置の製作に用い
る基材には、紙、板紙、繊維ボード、カードボード、キ
ムデュラ(Kimdura)、マイラー(Mylar)、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリアクリル酸エステルの重合物
及び共重合物、セルロースエーテル、セルロースエステ
ル、混合エステルその他類似の材料がある。アセチレン
性尿素を使用する環境支持ラベル用の基材として使用可
能なその他の材料例には、米国特許第3,501,302号第19
欄第14−15行に記載のような合成ゴム及びプラスチック
があり、該特許を引用する。更には、各種製品容器も環
境指示ラベルを構成する基材として使用することができ
る。
基材へのアセチレン性尿素の塗布は種々の方式で行なわ
れる。例えば、基材の所望域上にアセチレン性尿素化合
物を沈着させるために、該アセチレン性尿素化合物と溶
剤からなるインク溶液を基材上に散布する。該溶液は約
1%乃至約5%量のアセチレン性尿素を含有する必要が
あり、約2重量%が好ましい。本法は、実際、アセチレ
ン性尿素単量体を染料(すなわち、インクベヒクルに可
溶な単量体)として使用するものである。本法は米国特
許第4,189,399号明細書に更に詳細に記載されており、
該特許では結合剤として添加するラッカーと共にアセト
ンを用いて本化合物よりもアセトンに可溶なアセチレン
性化合物を溶解させる。基材をスプレー被覆して、その
あとアセトンを蒸発させると、活性な指示体が印刷され
る。勿論、このインク系は、更に一般的な方法、例えば
フレキソ印刷、スクリーン印刷、グラビア印刷、活字印
刷、インク−ジェット印刷又は類似法により印刷可能で
ある。
前記のインク溶液形成用に使用される溶剤には、酢酸、
プロパン酸、ヘプタン酸、ノナン酸、ヒドロキシアセト
ン、1,1,3,3−テトラメチル尿素、トリエタノールアミ
ン、n−デシルアミン、2級−フェネチルアルコール、
ジメチルスルホキシド、2,6−ルチジン及び類似物が含
まれる。
アセチレン性尿素化合物を指示装置基材に塗布するその
他の更に好適な方法は、先ず該アセチレン性化合物を微
粒子状に粉砕し、適当な結合剤−溶剤中で該粒子の懸濁
物を形成することに関する。斯かる懸濁物を形成するた
めに適当な結合剤には、天然及び合成プラスチック、樹
脂、ワックス、コロイド、ゲル及び米国特許第3,501,30
2号第20欄第13−43行に記載のゼラチンその他の同様な
結合剤を含む類似物があり、該特許を引用する。次に、
結合剤とアセチレン性化合物からなる懸濁物を散布、ス
クリーン印刷、グラビア印刷、活字印刷又はその他の通
常印刷手段によりラベルの所望域に塗布する。アチレン
性化合物を基材に塗布するこの方法は、通常、インク内
の顔料として活性なアセチレン性材料を使用する。本法
は米国特許第3,501,297号により詳細に記載されてお
り、該特許を引用する。
実施例 1−15 一般手順 撹拌後、温度計、N2流通管(酸化カップリング反応の際
にはO2浸漬管と取り換える)及び滴下ロートを備えた3
つ口フラスコを実施例1−15の化合物の製造のために使
用した。テトラヒドロフラン(以下、THFと称す)に溶
解したイソシアネート化合物の過剰量を、予かじめモノ
−プロパルギルアミンとTHFからなる溶液を添加剤の反
応フラスコに添加した。反応は急速なので触媒を使用し
なかった。反応温度を適度にするため、イソシアネート
添加時に水浴(代表的には18℃)を使用した。1乃至2
時間後、反応媒体にCuClと錯化剤のN,N,N′,N′−テト
ラメチルエチレンジアミン(以下TMEDAと称す)を添加
し、そのあとO2を適度に連続的に泡立てて酸化カップリ
ング反応を行なった。初期温度の偏倚を和らげるために
水浴を使用した。代表的には、2 1/2時間後に該媒体をH
CIで不活性化した。濾過、水洗及び再結晶法で精製し
た。
アセチレン性尿素の重合及び対応する色彩変化を起すた
めの紫外線を使用する場合の紫外線源は、UVS−11E型紫
外線ランプ(UltraViolet Products Inc.,米国カリフォ
ルニア州パサデナ)であった。
実施例 1.2,4−ヘキサジイン−1,6−ビス(エチル尿
素) 1リットルのフラスコにモノ−プロパルギルアミン50g
(0.9モル)とTHF300mlを充填した。50mlのTHFで稀釈し
たエチルイソシアネート89g(1.25モル)を30分間にわ
たり滴下した。添加時には反応フラスコを水浴(18℃)
内に置き、エチルイソシアネート添加時の発熱を和らげ
た。温度は40℃を越えなかった。1 /2時間後にCuCl2.5g
とTMEDA6mlを反応媒体に添加した。酸素気泡を適度の速
度で撹拌下の反応媒体中に導入した。最初は、温度を25
乃至35℃に保つために水浴を使用した。15分後に水浴を
取り外し、温度を徐々に55℃まで上昇させ、続いて低下
させた。2 1/2時間後、10%HCl溶液200mlを添加して該
媒体を不活性化した。生成物を濾過して更なるHCl溶液
で洗浄し、引続き水洗した。該生成物をメタノール200m
lと10%HCl溶液200mlの溶液内で撹拌し、濾過して水、
メタノール、最後にアセトンで洗浄した。生成物を500m
lの熱酢酸(90℃)に溶解して再結晶させ、濾過して15
−20℃まで冷却した。沈殿を濾過し、石油エーテル(50
−110℃)で洗浄して引続き真空乾燥した。収量:88g
(理論量の78%)、微粉状生成物であり、約25℃の室温
条件下、暗所にて中度の速度で青変した。該生成物は、
メトラー(Mettler)熱台上で300℃に加熱しても溶融し
なかった。加熱すると急速に重合して暗青色となり、次
に黒色となった。
元素分析 C12H18N4O2(分子量=250.227) 計算値:C,57.59; H,7.25; N,22.38; O,12.78 実測値:C,57.47; H,7.34; N,22.45; O,12.73 実施例 2.2,4−ヘキサジイン−1,6−ビス(ブチル尿
素) モノ−尿素誘導体の合成に、THF25mlで稀釈したブチル
イソシアネート25.8g(0.25モル)とTHF100mlのモノ−
プロパルギルアミン10.0g(0.18モル)を使用した点を
除き実施例1と同様に実施した。CuCl 1gとTMEDA3mlか
ら錯化剤を誘導し、ジウレア形成した。反応媒体をHCl
(10%)125mlで不活性化した。洗浄に用いたメタノー
ル、アセトン及び水は実施例1に対し比較的に減少させ
た。収量:26.6g(97%)の緑色を帯びた生成物、暗所・
室温(約25℃)条件下で中度に青変し、活性相を示して
いる。
試料1gを100mlエタノールから再結晶化させた。最初、
再結晶生成物の色は明るい桃色であったが、室温(約25
℃)でゆっくりと橙色に変化した。紫外線源に5−10秒
間照射すると、該生成物の色は青色に変化した。酢酸か
ら再結晶化させた場合には、橙色又は青色の相が得ら
れ、UV源で照射すると深化した。
元素分析 C16H26N4O2(MW=306.385) 計算値:C,62.72; H,8.55; N,18.28; O,10.44 実測値:C,62.53; H,8.81; N,18.08; O,10.01 実施例 3.2,4−ヘキサジイン−1,6−ビス(オクチル尿
素) オクチルイソシアネート21.5g(0.14モル)、モノ−プ
ロパルギルアミン6.6g(0.12モル)及びTHF200mlを用い
てモノ−ウレアを合成した点を除き、実施例1と同様に
実施した。モノ−ウレアを可溶状態に保つには比較的に
多量のTHFが必要であった。モノ−ウレアの合成には25
℃で1時間を要した。カップリング反応でジ−ウレアを
得るため、反応媒体にCuCl−1g、TMEDA3ml及びTHF50ml
を添加した。反応の間、温度を45−50℃に維持した。カ
ップリング反応は2時間で完結した。収量:明青色の生
成物25.2g(99%)、加熱すると約195℃で溶融・分解し
た。該生成物をエタノールで再結晶化した(1g/40m
l)。再結晶生成物は熱変色性で、80℃で明青色から赤
紫色に可逆的に変化した。
元素分析 C24H24N4O2(分子量=418.626) 計算値:C,68.86; H,10.11; N,13.38; O,7.64 実測値:C,68.83; H,10.34; N,13.23; O,7.60 実施例 4.2,4−ヘキサジイン−1,6−ビス(ドデシル尿
素) モノプロパルギルアミン25g(0.45モル)、ドデシルイ
ソシアネート100g(0.47モル)、THF350mlを用いてモノ
−ウレアを生成した点を除き実施例1及び2と同様に実
施した。イソシアネートの添加後、温度を45−50℃に上
昇させて生成物を可溶状態に保った。反応を1時間継続
し、その時点で反応媒体にCuCl2.5gとTMEDA6mlを添加し
た。2 1/2時間にわたって温度を45−50℃に維持した。
生成物は形成後すぐに沈殿した(この反応中、温度は50
℃を越えてはならない。50℃を越えると重合物がかなり
形成されるからである。)。20%HClの溶液/MeOHの1:1
混合物(500ml)で生成物を不活性化させ、濾過してメ
タノール及びアセトンで2度洗浄した。生成物は黄色で
あった。この黄色は、紫外線への露出により深化した。
生成物試料を濾紙上に置き、スパチュラで機械的圧力を
加え、続いてUV照射又は熱的アニーリングを施すと、こ
の黄色は青色に変化した。この黄色相を約150℃以上に
急速加熱すると、色が黄色から青紫色に急変することも
見出された。生成物の再結晶化のため、それにジメチル
スルホキシド2.5を添加し、熱板上で80−85℃に加熱
し、その取り出し及び濾過の前に急速に95℃にした。1.
3Lのエタノールで生成物を沈殿させ、濾過し更なるエタ
ノール、続いて石油エーテル(50−110℃)で洗浄し
た。収量:淡青色乃至明青色の生成物112g(93%)。加
熱すると215℃で溶融・分解した。
元素分析 C32H58N4O4(分子量=530.842) 計算値:C,72.40; H,11.01; N,10.55; O,6.03 実測値:C,72.25; H,11.13; N,10.65; O,6.10 実施例 5.2,4−ヘキサジイン−1,6−ビス(オクタデシ
ル尿素) n−オクタデシルイソシアネート10.6g(0.036モル)、
モノ−プロパルギルアミン2.0g(0.036モル)及びTHF75
mlを用いてモノ−ウレアを合成した点を除いて、実施例
1及び2と同様に実施した。反応は50℃−60℃の温度で
1時間継続した。カップリング反応はCuCl 0.25gとTMED
A3mlを用いて実施し、反応を45−50℃で2 1/2時間継続
した。収量:明黄色の生成物、11.8g(94%)。紫外線
に5−10秒間露出すると暗黄色に変化した。試料(約0.
5g)を濾紙上に置き、該生成物に機械的圧力(すなわち
スパチュラで剪断)を加えた。圧力を加えたあと、該生
成物を紫外線で照射すると、黄色から青色に変色した。
実施例 6.2,4−フキサジイン−1,6−ビス(n−プロピ
ル尿素) モノ−プロパルギルアミン2.0g(0.03モル)、n−プロ
ピルイソシアネート3.1g(0.036モル)、THF50mlを使用
してモノ−ウレアを合成した点を除き、実施例1及び2
と同様に実施した。モノ−ウレアの合成には25℃で1時
間を要した。カップリング反応のため、CuCl10.25gとTM
EDA2mlを添加すると、カップリング反応は40℃で2 1/2
時間内に完結した。収量:黄白色の生成物、1.7g(33
%)。該生成物はUV線に露出すると明黄色に変化した。
酢酸又はエタノール(1g/100ml)で再結晶化すると、活
性相が生成し、各場合とも紫外線露出により桃色から青
色に変色した。300℃に加熱すると該生成物は分解し
た。融点は観察されなかった。
元素分析 C14H22N4O4(分子量=278.356) 計算値:C,60.41; H,7.97; N,20.13; O,11.50 実測値:C,60.81; H,8.11; N,19.78; O,12.22 実施例 7.2,4−ヘキサジイン−1,6−ビス(イソ−プロ
ピル尿素) モノ−プロパルギルアミン2.0g(0.036モル)、THF50ml
を用いてモノ−ウレアを合成し、且つ、カップリング反
応にCuCl 0.25gとTMEDA2mlを添加した点を除き実施例1
及び2と同様に実施した。収量:白色の生成物、2.0g
(39%)。紫外線に露出すると明黄色に変化した。酢酸
又はエタノール等の各種溶剤(1g/170ml)で再結晶化し
たものは、紫外線処理に際し活性な青色相を示さなかっ
た。生成物は270℃で溶融・分解した。
元素分析 C14H22N4O4(分子量=278.356) 計算値:C,60.41; H,7.97; N,20.13; O,11.50 実測値:C,60.84; H,8.09; N,19.75; O,11.93 実施例 8.2,4−ヘキサジイン−1,6−ビス(メチル尿
素) モノ−プロパルギルアミン2.0g(0.036モル)、メチル
イソシアネート2.1g(0.036モル)及びTHF50mlを用いて
モノ−ウレアを合成し、且つカップリング反応にCuCl
0.25gとTMEDA2mlを添加した点を除き、実施例1及び2
と同様に実施した。モノ−ウレアの合成には25℃で1時
間を要した。カップリング反応には40℃で2 1/2時間を
要した。収量:明るい桃色を帯びた白色の生成物1.7g
(41%)。紫外線に5−10秒間露出すると明黄色に変色
した。ジメチルスルホキシド、エタノール(1g/250ml)
又は酢酸での再結晶では活性な青色相は生成しなかっ
た。加熱すると、225℃で溶融・分解した。
元素分析 C10H14N4O4(分子量=222.248) 計算値:C,54.04; H,6.35; N,25.21; O,14.40 実測値:C,53.96; H,6.60; N,24.48; O,13.32 実施例 9.2,4−ヘキサジイン−1,6−ビス(エトキシカ
ルボニルメチレン尿素) モノ−プロパルギルアミン2.0g(0.036モル)、エチル
イソシアナトアセテート4.6g(0.036モル)及びTHF50ml
を用いてモノ−ウレアを合成し、且つカップリング反応
にCuCl 0.25gとTMEDA2mlを添加した点を除き、実施例1
及び2と同様に実施した。モノ−ウレアの合成は25℃で
1時間を要し、カップリング反応には45℃で2 1/2時間
要した。収量:桃色を帯びた生成物5.0g(76%)。紫外
線に5−10秒間露出すると青色に変化した。加熱する
と、生成物は190乃至195℃で溶融した。
元素分析 C16H22N4O6(分子量=366.374) 計算値:C,52.45; H,6.05; N,15.29; O,26.20 実測値:C,52.13; H,6.05; N,15.36; O,25.68 実施例 10.2,4−ヘキサジイン−1,6−ビス(ブトキシ
カルボニルメチル尿素) モノ−プロパルギルアミン2.0g(0.036モル)、ブチル
イソシアナトアセテート5.6g(0.036モル)及びTHF50ml
をモノ−ウレアの合成に使用し、且つカップリング反応
にCuCl 0.25gとTMEDA2mlを使用した点を除き、実施例1
及び2と同様に実施した。モノ−ウレアの合成には25℃
で1時間を要し、カップリング反応には45℃で1 1/2時
間を要した。収量:エタノールによる再結晶(1g/75m
l)で3.9g(51%)の白色生成物を得た。
該生成物の試料は紫外線に5−10秒間露出すると青変
し、加熱すると168−169℃で溶融し、冷却・固化時に赤
変した。この冷却・固化した生成物は紫外線に5−10秒
間露出すると青変した。
元素分析 C20H30N4O6(分子量=422.482) 計算値:C,56.86; H,7.16; N,13.26; O,22.72 実測値:C,57.67; H,7.67; N,13.01; O,21.61 実施例 11.2,4−ヘキサジイン−1,6−ビス(フェニル
尿素) モノプロパルギルアミン5.5g(0.1モル、6.2ml)、フェ
ニルイソシアネート14.9g(0.125モル)及びTHF100mlを
用いてモノ−ウレアを合成し、且つCuCl 0.25gとTMEDA
2.5gをカップリング反応に用いた点を除き、実施例1及
び2と同様に実施した。モノ−ウレアの合成には25℃で
1 1/2時間を要し、カップリング反応は、35℃で2 1/2時
間で完結した。収量:白色生成物、10.5g(61%)、紫
外線を1−2分間照射すると、生成物は白色から淡青色
に変色した。275℃に加熱すると、生成物は溶融・分解
した。
実施例 12.2,4,8,10−ドデシルテトライン−1,12−ビ
ス(エチル尿素)の合成 本化合物は、1,6−ジブロモ−1,5−ヘキサジイン及び1
−プロピン−3−エチル尿素の二反応物の調製と続くこ
の二種の反応物の酸化カップリングに関する三つの合成
工程により製造された。
1,6−ジブロム−1,5−ヘキサジインは以下のように調製
した。
次悪臭素酸ナトリウムNaOBrは、水300ml中にNaOH76.2g
(1.95モル)を含む0℃に冷却した6.35N NaOH溶液に臭
素120g(0.732モル、39.0ml)を少しずつ添加して調製
した。該溶液を約1/2時間にわたり撹拌し、撹拌機、温
度計、反応物を覆うためのN2流通管及び氷浴を備えた1
リットルの3つ口フラスコに収納した1,5−ヘキサジイ
ン23.4g(0.30モル)とH2O100mlに、該溶液を30分間に
わかり滴下した。添加の間中温度を180℃未満に維持し
た。3時間後、固体性生物を100mlのジエチルエーテル
で抽出し、水洗後塩化アンモニウム25g上に必要時間保
った。
1−プロピン−3−エチル尿素は以下のように調製し
た。撹拌機、温度計、N2流通管及び滴下ロートを備えた
500mlフラスコに、THF75ml及びモノプロパルギルアミン
5.5g(0.1モル、6.9ml)を添加し、引続きTHF10ml中の
エチルイソシアネート7.1g(0.1モル)を滴下した。初
期の温度は水浴で和らげ、室温で1時間継続した。
1,6−ジブロモ−1,5−ヘキサンジインと1−プロピン−
3−エチル尿素を酸化カップリングし、それにより2,4,
8,10−ドデシルテトライン−1,12−ビス(エチル尿素)
を製造するため、CuCl 0.2g、n−エチルアミン(70
%)15ml、続いて、NH2OH・HCl 1−5gを、該尿素化合物
を含有する反応媒体に添加した。次に、THF25ml中の1,6
−ジブロモ−1,5−ヘキサジイン13.5g(0.058モル)を2
0分間にわたって該反応媒体に滴下した。初期には冷水
浴で反応媒体を冷却し、添加時に温度が40℃を越えない
ようにした。その後、浴を取外し、25℃の温度で2 1/2
時間にわたり撹拌しながら反応を継続した。ジブロモヘ
キサジインの添加中に生成物は沈澱した。生成物を濾過
し、少量のTHFで数回洗浄した(全50ml)。濾液を除い
て10%HCl溶液で2回洗浄し、次に数回水洗し、最後に
メタノール洗浄して乾燥した。収量:淡青色の生成物、
12.1g(74.2%)。紫外線に5−10秒間露出すると暗青
色に変化した。照射を継続すると(4分間)、生成物は
中速度で金属調の金色に変化した。該生成物は300℃に
加熱しても溶融しなかった。300℃以上に加熱すると、
赤色続いて黒色に変化し、分解した。
実施例 13.1,5,7−ノナトリイン−9−エチル尿素の合
成 本化合物のトリインは実施例12の酸化カップリング反応
の濾液から回収された。濾液に石油エーテル(50−110
℃)を添加すると褐色の生成物が沈殿し、それを10%HC
l、続いてH2Oで洗浄した。生成物をアセトン/石油エー
テル(50−110℃)で再結晶化した。収量:白色生成物
3.5g(34.5%)。紫外線に5−10秒間露出すると赤色に
変化した。
元素分析 C12H14N2O(分子量=202.257) 計算値:C,71.26; H,6.98; N,13.85; O,0.791 実測値:C,69.70; H,7.08; N,13.84; O,0.767;Br;1.7 元素分析は、理論的に可能な臭化物全体の6%が加水分
解されずに残ったことを示している。
実施例 14.2,4,8,10,14,16−オクタデカヘキサイン−
1,18−ビス(エチル尿素)の合成 本化合物は、実施例13のトリインの酸化カップリングに
より得られた。実施例1の記載の方法を用いて、1,5,7
−ノナトリイン−9−エチル尿素1.0g(0.005モル)をC
uCl 0.25g、TMEDA2.5ml及びメタノール75mlからなる錯
体中で、酸素を反応媒体中に適度の速度で泡立てながら
カップリングした。反応時間の最初の5−10分間は、反
応媒体の温度を60℃に高め、続いて加熱を中断した。1
時間後に75mlの水を添加した。そのあと反応媒体を濾過
して生成物を回収した。生成物を水、HCl/H2O、続いて
水で洗浄した。生成物は酢酸125mlで再結晶した。収
量:淡桃色の生成物0.5g(50%)。紫外線を5−10秒間
照射すると青色に変化した。照射30秒後、該生成物は青
黒色に変化した。
元素分析 C24H26N4O2(分子量=402.5) 計算値:C,71.62; H,6.51; N,13.92; O,7.95 実測値:C,71.13; H,6.75; N,13.57; O,8.55 実施例 15.5,7−ドデカジイン−1,12−ビス(エチル尿
素)の合成 本化合物は、以下の継続5段反応を経て合成した。
a)5−ヘキシン−1−オールを酸化カップリングして
5,7−ドデカジイン−1,12−ジオールを製造する; b)(a)の生成物をp−トルエン塩化スルホニルと反
応させて5,7−ドデカジイン−1,12−ビス(p−トルエ
ンスルホネート)を製造する; c)(b)の生成物をフタルイミドカリウムと反応させ
て1,12−ジフタルイミド−5,7−ドデカジインを製造す
る; d)(c)の生成物を2段加水分解し(塩基加水分解並
びに次の酸加水分解)、続いて塩基処理して5,7−ドデ
カジイン−1,12−ジアミンを製造する; e)(d)の生成物をエチルイソシアネートと反応させ
て5,7−ドデカジイン−1,12−ビス(エチル尿素)を製
造する。
反応a−eの工程は、以下のように実施した。
a) 1リットルの3つ口フラスコにメタノール150m
l、TMEDA150ml及びCuCl 9gを充填した。ヘイ(Hay)法
を用い、5−ヘキシン−1−オール150mlを45分間にわ
たって反応媒体に滴下し、その間酸素を反応媒体中で泡
立てながら酸化カップリングした。添加時に媒体の温度
は約60℃に上昇し、続いて低下した。生成物を単離する
前に、更に15時間にわたり酸素を反応媒体中に吹込ん
だ。単離:800mlの冷水を添加して生成物を沈殿させた。
生成物を濾過し、更なる水で洗浄した。再結晶:生成物
をメタノール100ml及びTMEDA5乃至10mlに溶解した。冷
水(8−11℃)を添加して沈殿させた。濾過並びに水洗
後、生成物を再度再結晶化させた。水の大部分を除去し
たあと、生成物をヘプタンで3回洗浄し、真空下に乾燥
した。
収量:ふわふわした白色生成物、120g。
b)5,7−ドデカジイン−1,12−ジオール(反応(a)
で製造したもの)58.2g(0.3モル)、p−トルエン塩化
スルホニル150g(0.78モル)及びTHF150mlからなる溶液
に、ピリジン150mlを20乃至25℃の温度で0.5時間にわた
り滴下した。該反応は撹拌下に25−30℃にて6.5時間継
続した。単離:反応媒体を1リットルの冷水に注ぎ、引
続き濾過並びに数回洗浄して生成物を得た。再結晶:該
微粒子を1.5リットルのメタノールに溶解し、−8℃で
冷凍した。そのあと、濾過、石油エーテル(50−110
℃)で洗浄して真空乾燥した。収量:淡黄褐色の生成
物、110g(73%)。紫外線に5−10秒間露出すると赤変
した。該生成物の融点範囲は58.5−59.8℃であった。
c)反応(b)からの5,7−ドデカジイン−1,12−ビス
(p−トルエンスルホネート)32.0g(0.064モル)とフ
タルイミドカリウム32.0g(0.17モル)をジメチルスル
ホキシド中123−128℃で0.5時間反応させた。反応媒体
を75℃に冷却し、水250mlを添加して生成物を沈殿させ
た。生成物を濾過し、沸騰水で数回、アセトン、更には
ヘプタンで洗浄した。収量:淡黄褐色の微粉生成物24.6
g(85%)。
d)反応(c)からの1,12−ジフタルイミド−5,7−ド
デカジイン10g(0.022モル)、H2O50ml、KOH3.1g(0.05
5モル)、ピリジン5ml及びエタノール80mlを1時間還流
させ、その後50℃に冷却した。
e)10N HCl 30ml(0.3モル)を反応媒体に少しずつ添
加し、続いてZnCl2 1gを添加して3時間還流させた。還
流中、生成物(多分フタル酸であろう。)が沈殿を開始
した。単離:そのあと、溶剤を75%に減らした。H2O100
mlを反応媒体に添加し、沸騰・濾過して50mlの更なる沸
騰水H2Oで洗浄した。濾液はフタル酸2.5g(理論値の33
%)、ジアミン酸塩(ClH3NCH2−C≡C)−を含有
し、分離した2相が認められ、両相共ジアミン酸を含有
していた。暗褐色層から溶剤を蒸発させると、固体が生
成し、徐々に青変した。水を添加すると、この青色固体
は赤色に変化した。5N NaOH50ml(NaOH10g、0.25モル)
を少しずつ濾液に添加してジアミン酸を中和し、ジアミ
ンを発生させた。30℃に冷却したあと、振とうしながら
ジアミンをジエチルエーテル(150ml)で抽出した。エ
ーテルを蒸留すると、黄色半粘調の粗生成物が2.5g残存
した。
f)工程(e)の粗生成物に、THF50mlとMgSO4(無水)
3gを添加した。溶液を濾過し、室温(25℃)でエチルイ
ソシアネート3.2g(0.045モル)を一度に添加した。直
ちに固体が沈殿した。1/2時間後に200mlのヘプタンを添
加すると、生成物が全面的に沈殿した。それを濾過し、
ヘプタン洗浄した。収量:白色生成物、1.8g(理論量の
25%)。日光で徐々に青変した。紫外線に露出すると、
15秒以内に暗青色に変化した。生成物の確認はIR及び元
素分析で行なった。頂層を注ぎ出し、沸騰させ、MgSO4
を通して濾過したあとの暗色粘調な濾液層にキシレン20
0mlを更に添加すると、更なる生成物が得られた。50℃
に冷却後、エチルイソシアネート3.2g(0.045モル)を
添加した。生成物(対称及び非対称化合物を含有)を1/
2時間後にヘプタンで沈澱させ、濾過並びに追加ヘプタ
ンで洗浄した。収量:粗の白色生成物2.1g。日光で徐々
に青変し、UVランプ下30秒内に暗青色に変化した。
実施例 16.共晶による色彩応答の広域化 2,4−フキサジイン−1,6−ビス(エチル尿素)(以下1
−KEと称す)1.2gを酢酸60mlに溶かした溶液を調製し
た。同様にして、2.4−ヘキサジイン−1,6−ビス(ブチ
ル尿素)(以下1−KBと称す)1.2gを含む溶液も調製し
た。これらの溶液を表1に示す割合で混合し、等容量
(約10ml)の石油エーテル(50−110℃)で沈殿させ、
濾過・乾燥した。共晶組成物の色彩応答は眼で監視し
た。室温(約25℃)暗所で3日後、該共晶組成物の相対
反応性を1乃至4の値で表わした。
実施例 17.反射率の増分変化特性 2,4−ヘキサジイン−1,6−ビス(エチル尿素)(1−K
E)12.5グラムをn−プタノール36mlと混合し、この混
合物をボールミルで16時間粉砕してインクを形成した。
この懸濁物10グラムを、n−ブタノールにエトセル(Et
hocell)45を溶解した12%(重量/重量)溶液と混合し
た。このインクの一部を稀釈し、稀釈インクのアセチレ
ン性化合物の濃度が、非稀釈インクのアセチレン性化合
物濃度の1/2となるようにした。
感圧性白ラベル上にこのインクで長方形の像(0.3cm×
2.1cm)を印刷して多数の指示体ラベルを調製した。ア
セチレン尿素バーの外端から0.2cm離れた距離でアセチ
レン尿素バーの各側上に濃い黒色のバー(0.2cm×2.1c
m)を印刷した。すなわち、アセチレン尿素バーと黒色
バーの間には、0.2cm幅の白色空間があった。そのあと
ラベルを調温浴(60℃、40℃及び30℃)内に配置し、所
与温度に所与時間露出したあとの指示体反射率を測定す
るため、周期的に抜き出した。調温室から指示体を抜き
出し、各指示体をインターメック(Intermec)1401走査
ワンド(Wand)で走査した。発生信号を増幅器(スカン
−ア−マチック社(Skan−a−matic Corp.)製Signal
Control Module T 22050)に接続し、TECHLABIコンピュ
ーターにつないだ。この信号の白(W)セクションの反
射率値と黒(B)バーの反射率値を平均化し、アセチレ
ン尿素バーの反射率値(AC)を として計算した。この値は、白色及び黒色参照色に対す
るアセチレン尿素化合物の反射率を決定するために使用
された。これらのデータを表2,3及び4に示す。
表2、3及び4のデータは、反射率パーセントが時間、
温度及び指示体物質濃度の関数であり、温度が高いほ
ど、露出時間が長いほど、指示物質濃度が高いほど反射
率の減少がより急速なることを示している。表2及び3
のデータを使用すると、1−KEの活性化エネルギーは29
KCal/モルであった。活性化エネルギーは、これらのデ
ータからアルレニウスの式を用いて、2温度での所与の
反射率値に到達するために要する時間を決定することに
より計算される。
実施例 18 色彩特性の決定 1−KE及び実施例17の非稀釈1−KEインクに等しい濃度
の2,4−ヘキサジイン−1,6−ビス(ブチル尿素)(1−
KB)インクを実施例17のようにして製造した。キムデュ
ラ(Kimudura)基材上にこれらのインクの1cm径ドット
をスクリーン印刷した。そのあと、このドット型指示体
を、110℃及び90℃のメトラー(Mettler)熱台上に各時
間にわたり配置した。これらの温度に各時間露出したド
ットの色は、マンセル色彩コードと相関させた。結果を
表5及び6に示す。
実施例17及び18の結果は、1−KE及び1−KBが広範囲の
腐敗性製品又は方法の監視に使用可能なることを示して
いる。例えば、実施例17のデータは、1−KEが棚寿命約
1.5−3年(25℃)の製品の監視に使用できることを示
している。これら諸結果は、アセチレン尿素を増大させ
ることにより、室温で1年以下の時間の監視も可能なこ
とを示している。実施例18の結果は、被験化合物に関連
した色彩変化が、缶詰め食品の熱処理による適正な殺菌
すなわち、缶詰めがこの殺菌目的のため90−100℃範囲
の温度で10−30分間処理されたことを証明するためにも
使用可能なことを示している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03F 7/025

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】構造式が であるアセチレン性化合物からなる、環境刺激に露出さ
    せたときに反射率が増分的に変化し得る有機化合物:但
    し、式中のRは3〜7炭素原子のシクロアルキル部分、
    3〜18炭素原子のアルケニル部分、3〜7炭素原子のシ
    クロアルケニル部分、2〜18炭素原子のアルコキシ部
    分、1〜18炭素原子の線状又は分枝状アルキル部分、3
    〜14炭素原子のアルコキシカルボニルメチレン部分、又
    はフェニル部分よりなる群から選択される1種以上の有
    機部分であり、そしてnは1乃至10の整数である。
  2. 【請求項2】Rが1〜18炭素原子の線状又は分枝状アル
    キル部分、3〜14炭素原子のアルコキシカルボニルメチ
    レン部分又はフェニル部分である、特許請求の範囲第1
    項に記載の化合物。
  3. 【請求項3】Rが1〜18炭素原子の線状又は分岐状アル
    キル部分であり、そしてnが1である、特許請求の範囲
    第2項に記載の化合物。
  4. 【請求項4】Rがエチルである、特許請求の範囲第3項
    に記載の化合物。
  5. 【請求項5】Rがn−プロピルである、特許請求の範囲
    第3項に記載の化合物。
JP59147432A 1983-07-18 1984-07-16 環境指示物質として有用な尿素部分を含むアセチレン性化合物 Expired - Lifetime JPH0742266B2 (ja)

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