Nothing Special   »   [go: up one dir, main page]

JPH0742621B2 - 精紡機における篠交換方法 - Google Patents

精紡機における篠交換方法

Info

Publication number
JPH0742621B2
JPH0742621B2 JP60190909A JP19090985A JPH0742621B2 JP H0742621 B2 JPH0742621 B2 JP H0742621B2 JP 60190909 A JP60190909 A JP 60190909A JP 19090985 A JP19090985 A JP 19090985A JP H0742621 B2 JPH0742621 B2 JP H0742621B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bobbin
shino
small
head
exchange
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP60190909A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS6253426A (ja
Inventor
義雄 川崎
達丈 堀部
一夫 山田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nisshinbo Holdings Inc
Howa Machinery Ltd
Original Assignee
Howa Machinery Ltd
Nisshinbo Industries Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Howa Machinery Ltd, Nisshinbo Industries Inc filed Critical Howa Machinery Ltd
Priority to JP60190909A priority Critical patent/JPH0742621B2/ja
Publication of JPS6253426A publication Critical patent/JPS6253426A/ja
Publication of JPH0742621B2 publication Critical patent/JPH0742621B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • DTEXTILES; PAPER
    • D01NATURAL OR MAN-MADE THREADS OR FIBRES; SPINNING
    • D01HSPINNING OR TWISTING
    • D01H9/00Arrangements for replacing or removing bobbins, cores, receptacles, or completed packages at paying-out or take-up stations ; Combination of spinning-winding machine
    • D01H9/005Arrangements for replacing or removing bobbins, cores, receptacles, or completed packages at paying-out or take-up stations ; Combination of spinning-winding machine for removing empty packages or cans and replacing by completed (full) packages or cans at paying-out stations; also combined with piecing of the roving

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Textile Engineering (AREA)
  • Replacing, Conveying, And Pick-Finding For Filamentary Materials (AREA)
  • Spinning Or Twisting Of Yarns (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は精紡機における篠交換方法に関する。より詳し
くは精紡機のスピンドル列に沿って配置されたボビンハ
ンガーに装着されている篠巻ボビンが小玉になった際
に、予めボビン保留位置に保留した満ボビンを前記小玉
ボビンと交換する作業をスピンドル列に沿って行う精紡
機における篠交換方法に関する。
〔従来の技術とその問題点〕
精紡機のボビンハンガーに吊下げられている篠巻ボビン
が空になったり、小玉ボビンになったときは、その篠巻
ボビンを満ボビンに交換し、満ボビンの篠を小玉ボビン
の篠に篠継ぎするかあるいは改めて満ボビンの篠を精紡
機の牽伸部に挿入することが必要である。
一方紡績工場においては一層の省力化のために各工程の
自動化が進み、その自動化の要請は前記精紡機における
篠交換・篠継工程にも及んでいる。
しかしながら篠巻ボビンの篠は周知のように僅かな撚り
が付与されているだけでフワフワしているので、軽く引
張るだけで篠が切れてしまう。このような弱い篠を機械
的に篠継ぎすることは困難のために従来は例えば特開昭
60-71724に開示されているように精紡機の機台に沿って
走行する篠交換機によって精紡機のボビンハンガーに装
着されている小玉ボビンと予備レールのボビンハンガー
に装着されている満ボビンを交換するだけの作業を自動
化するに留まり、篠継ぎ作業は人手によらざるを得なか
った。
〔目的と概要〕
そこで本発明は、篠交換とともに従来不可能とされてい
た篠継作業も自動的に行い、精紡機における篠交換作業
の完全自動化を図ることを目的とするもので、精紡機の
運転中に複数個の小玉ボビンと満ボビンを同時に篠交換
するとともに篠継ぎも併せ行うようにしたものである。
即ち、本発明は、精紡機のスピンドル列に沿って配置さ
れたボビンハンガーに装着されている篠巻ボビンが小玉
になった際に、篠交換機をスピンドル列に沿って移動さ
せて各交換作業位置に間欠的に停止させ、各交換作業位
置で予めボビン保留位置に保留した満ボビンを該小玉ボ
ビンと交換する単位交換作業を行う精紡機における篠交
換方法において、 上記篠交換機に小玉ボビン交換ヘッドと満ボビン交換ヘ
ッドを備えると共に、口出し部材と篠継ヘッドと篠掛け
部材を備えておき、上記各停止位置で、 (イ) 小玉ボビン交換ヘッドによって複数個の小玉ボ
ビンをグループとしてボビンハンガーから外して対応す
るボビン保留位置に移動させるステップ、 (ロ) 満ボビン交換ヘッドによって前記複数個の小玉
ボビンに対応する複数個の満ボビンを前記ボビン保留位
置から移動して小玉ボビンが取外されたボビンハンガー
に装着するステップ、 (ハ) 口出し部材によって前記複数の満ボビンの篠端
を同時に口出しするステップ、 (ニ) 篠継ヘッドによって前記複数の満ボビンの篠端
を把持してトランペットに導入されている対応する篠に
同時に重合させて小玉ボビンの篠に篠継ぎするステッ
プ、 (ホ) 篠掛け部材によって前記複数の満ボビンの篠を
ロービングガイドに引掛けるステップ、 の各ステップを組合せて単位交換作業を構成したことを
特徴とする。
また本発明の1実施例として、所定の交換作業位置で行
う単位交換作業において、複数個の満ボビンを満ボビン
交換ヘッドにより前記ボビン保留位置から外した状態で
前記ステップ(ハ)と前記ステップ(ニ)を順次行い、
次いで複数個の小玉ボビンを小玉ボビン交換ヘッドによ
りボビンハンガーから外した状態で前記ステップ(ホ)
を行い、その後前記小玉ボビンが取外されたボビンハン
ガーへの満ボビン交換ヘッドによる満ボビンの装着と前
記ボビン保留位置への小玉ボビン交換ヘッドによる小玉
ボビンの装着を行う。
〔実施例〕
以下添付図面に示した実施例に基いて本発明を詳述す
る。
本実施例による精紡機における篠継ぎは、精紡機のスピ
ンドル列に沿って配置されたボビンハンガーに装着され
ている篠巻ボビンが小玉になった際に、その小玉ボビン
を精紡機のクリールの前列ボビンハンガーの手前上方に
配設された予備レールに支持された予備ボビンハンガー
に吊下された満ボビンと交換する際に行われる。したが
って篠継作業は広義の篠交換作業の一部であり、広義の
篠交換作業は満ボビンと小玉ボビンの交換作業、満ボビ
ンの篠の紡出中の小玉ボビンの篠への篠継作業、さらに
前記作業に関連した満ボビンの篠のロービングガイドへ
の引掛け作業等を含んで構成される。
前記広義の篠交換作業は第1図(正面図)および第2図
(側面図)に示す篠交換機50を用いて行われる。篠交換
機50は第3図に示すように、精紡機の機台の両側に精紡
機のスピンドル列に沿って移動可能に配設される。
第3図に示すように、精紡機の機台3の中央部に機台長
手方向に適宜な間隔で精紡クリールのクリールピラー4
が樹立され、精紡機の牽伸部5上方には、上記クリール
ピラー4に支持ブラケット18、支持ブラケット13および
吊下杆14を用いて支持された前・後2本のレール11,12
に夫々ボビンハンガー19,20が支承されている。これら
ボビンハンガー19,20には小玉ボビン1cと中玉ボビン1b
が吊下されている。これら前後レール11,12のボビンハ
ンガー19,20は第4図で小玉ボビン1cと中玉ボビン1bの
位置として示すように、牽伸部5の2ピッチ毎すなわち
2スピンドルピッチ毎に夫々前後に対向するように配設
されている。この前レール11のボビンハンガー19を前列
ボビンハンガー19、後レール12のボビンハンガー20を後
列ボビンハンガー20と記す。前記前・後列ボビンハンガ
ー19,20の中間部下方に略リング状のロービングガイド
2が第3図に示すようにクリールピラー4に支持杆9を
用いて支持されている。このロービングガイド2は第18
図(A)に示すように開口部2cを有するリング形状に作
られ且つ開口部2cに対向する側に内側に突出する隆起部
2aが、開口部2cに隣接する両側に第18図(B)に示すよ
うに上方に突出する爪部2bが設けられている。この爪部
2bは内方へ突出するように設けてあっても良い。前記隆
起部2aは前列のボビン1cと後列のボビン1bから供給され
る篠を分離するのに役立ち、前記爪部2bはロービングガ
イド2に篠継ぎされた後の満ボビンの篠を篠掛けするの
に役立つ。
前記前列ボビンハンガー19の手前上方には前記支持ブラ
ケット13の先端部に取付けられた予備レール15が機台長
手方向に沿って配設されている。この予備レール15は断
面形状形の下部が開口した中空柱状体に形成されてお
り、その開口端からボビンキャリッヂ17が出入り自在に
挿入され、予備レール15に沿って移動可能である。ボビ
ンキャリッヂ17は予備ボビンハンガー24を有し、このボ
ビンハンガー24には第3図に示すように、満ボビン1aが
吊下されると共に後述の広義の篠換作業の後には小玉ボ
ビン1cを吊下させることができる。
篠継ぎを伴う篠換作業は第3図に示すように、前列ボビ
ンハンガー19の小玉ボビン1cと予備ボビンハンガー15の
満ボビン1aとの間で行われる。篠換作業終了後は前列ボ
ビンハンガー19の満ボビン1aの篠Rはロービングガイド
2、トランペット6を経て牽伸部5のバックローラ5aに
供給され、スピンドル25によって加撚されて糸に形成さ
れる。糸の紡出が進むにつれて前列ボビンハンガー19の
満ボビン1aはその篠が消費されて中玉ボビンとなり、一
方後列ボビンハンガー20の中玉ボビン1bもその篠が消費
されて小玉ボビンとなる。その際第3図に示す篠入換機
10を用いて前列ボビンハンガー19と後列ボビンハンガー
20を夫々の中玉ボビンと小玉ボビンを吊下させたまま入
換え、その結果第3図に示したボビン配列にし、その後
に再び篠継ぎを伴う篠交換を行う。前記篠入換えは夫々
のボビンハンガー19,20を夫々のレール11,12から外した
後に180°旋回させることによって達成される。その詳
細な構成は本発明と同一の出願人による特公昭60-14848
号公報に開示されており、且つ篠入換作業は本願発明の
主要部でないのでその詳細な説明は省略する。一方満ボ
ビンの予備ボビンハンガー24への供給は粗紡機位置で満
ボビンを挿着し、これをキャリッヂバー17と共に精紡機
の予備レール15上の所定位置に移動させることによって
達成される。
前述のように篠交換機50は精紡機の機台前面に沿って、
すなわちスピンドル25の列に沿って移動可能である。篠
交換機50の本体51の下側には第1図〜第3図に示すよう
に、車輪51a、本体51の精紡機に対向する側面にガイド
ローラ29、本体51の中に走行用モータ21と走行用モータ
21と協動するスクロールカム22が設けられている。一方
精紡機のスピンドルレール26には取付ブラケット27を介
してガイドレール28が付設され、そのガイドレール28の
外側表面には前列ボビンハンガー19のピッチ間隔と等し
い間隔を置いてガイドピン30が多数植設されている。前
記ガイドローラ29はガイドレール28上を回動可能であ
り、したがってスクロールカム22にガイドピン30を係合
させながらスクロールカム22を回転させることによっ
て、篠交換機50を精紡機のスピンドル列に沿って移動さ
せ、且つ所定位置に停止させることができる。
次に篠交換機50の構成について説明する。篠交換機50に
は篠継ぎと篠交換を所定の順序で行うための各種機構と
これら機構の駆動機構が装備されている。すなわち第1
図に例示した1度に6本の前列ボビンハンガー19上の小
玉ボビン1cを6本の予備ボビンハンガー24上の満ボビン
1aと交換して篠継ぎする篠交換機50において、中央に1
個配置された昇降機構31によって昇降運動されると共に
前後動し、且つ6個のペッグを回転可能に支承する満ボ
ビン交換ヘッド52と、前記満ボビン交換ヘッド昇降機構
31の両側に配置され且つ昇降機構41a,41bによって昇降
運動されると共に前後動し、夫々3個のペッグを回転可
能に支承する小玉ボビン交換ヘッド55と、篠交換機本体
51内に収容されたブロア23からホース23aを経て連結さ
れてその吸引作用によって満ボビンの篠端を引出す6個
の口出しノズル62(本発明の口出し部材)と、満ボビン
の篠端を紡出中の小ボビンの篠に重合させる6個の篠継
ぎヘッド60と、満ボビンの篠をロービングガイド2に篠
掛けする篠掛けプレート58(本発明の篠掛け部材)と、
前記各部材を所定のサイクルで移動させる夫々の駆動手
段が配設されている。以下第1図から第18図を参照して
前記夫々の構成要素の説明を行う。
先ず満ボビン交換ヘッド52について説明する。この満ボ
ビン交換ヘッド52のチェンジバー71には6個の満ボビン
交換ヘッド用ペッグ53が回動可能に配設されている(第
11図)。前記ペッグ53を用いて第3図に示した位置の満
ボビン1aを小玉ボビン1cの位置に移動させるためにはペ
ッグ53を上下動し、且つ前後動させることが必要であ
る。第5図に示すように6個のペッグ53が配設されてい
るチェンジバー71は内側リンク75と外側リンク76を主要
部とするリンク機構を介して第1図に示す満ボビン交換
ヘッド昇降機構31の昇降体37の上部に配設される。昇降
体37には垂直方向に平行している2本のチェイン36a,36
bが連結されており、このチェイン36a,36bを篠交換機50
内に配設された満ボビン交換ヘッド昇降機構用モータ32
を用いて上下両方向に移動させることにより昇降体37は
上下動される。すなわちモータ32の軸33にはチェインホ
ィール33aが取付けられ、このチェインホィール33aの回
転はチェイン33bとチェインホィール34aを介して篠交換
機50の本体51に回動可能に支承された軸34に伝達され
る。軸34の両端にはチェインホィール35a,35bが取付け
られ、このチェインホィール35a,35bに掛けられた前述
のチェイン36a,36bはその一端が昇降体37の下方に直接
連結され、他方は本体51の上方に回動可能に配設された
チェインホィール39a,39bを経て昇降体37の上方に連結
されており、したがって軸34の回転によって昇降体37の
上下移動が達成される。その際昇降体37は本体51に垂直
に設けたガイド部材38a,38bに摺動自在に嵌装されてい
るので垂直方向での正確な移動が確保される。次に満ボ
ビン交換ヘッド52の前後動運動は第5図に示す満ボビン
交換ヘッド前後動機構によって行われる。昇降体37の上
方にはハウジング77が設けられ、ハウジング77内のモー
タ86の回転は減速機85、歯車84,83を経てアーム82を揺
動し、その揺動運動はアーム82の先端に設けられた摺動
ピン81、摺動ピン81が係合する揺動アーム80の長孔80a
を介して揺動アーム80に伝えられる。ハウジング77に枢
着されたピン79には外側リンク76の下端と揺動アーム80
が固着されている。それによって駆動歯車84の矢印方向
の往復回転運動は揺動アーム80と外側リンク76の矢印方
向の揺動運動を生ずる。外側リンク76の上端には枢着ピ
ン74を介してチェンジバー支持部材72の一端が連結さ
れ、支持部材72の他端にはチェンジバー71が固着されて
いる。一方チェンジバー支持部材72の中間部分には枢着
ピン73が設けられ、この枢着ピン73を介して内側リンク
75の上端が連結される。内側リンク75の下端は枢着ピン
78を介してハウジング77に連結される。したがって外側
リンク76の矢印方向に揺動運動によってチェンジバー71
上のペッグ53を垂直方向に姿勢を保った状態で精紡機に
対して前後動させ、予備ボビンハンガー24の直下位置と
前列ボビンハンガー19の直下位置とに移動させ得るよう
になっている。
次ぎに満ボビン交換ヘッド52における満管ボビン用ペッ
グ53とその回転機構を第10図〜第13図を参照して説明す
る。第1図および第11図に示すように満ボビン交換ヘッ
ド52のチェンジバー71には2スピンドルピッチの間隔で
6個のペッグ53(53a,53b,53c,53d,53e,53f)が配設さ
れる。これらペッグ53は後述の篠交換の作動について詳
細に説明されるように、篠交換の諸ステップにおいて満
ボビンから篠を巻戻したり、巻取ったりするために回転
されるようになっている。さらにこれらペッグ53は篠交
換作動の当初において1本置きのものを第10図に示すよ
うに、他のペッグ53に対して別個に180°回転させ得る
ようになっている。その理由は次に示すように本実施例
における満ボビンの篠端の口出しを良好に行う為であ
る。すなわち粗紡機で巻取られた満ボビンの篠の篠端は
粗紡機におけるフライヤーのプレッサー位置が前列と後
列とで180°位相が異なっているので、前列のものが後
列のものに対して180°反対側に配置される。従って、
粗紡機で玉揚した前後列の満ボビンを1つ置きに間に入
れて一列に並び換え、その一列状の満ボビンをボビンキ
ャリッヂ17を用いて予備レール15に吊下させると、これ
らの満ボビンの篠1aの篠端1aeは第10図(A)に示すよ
うに1つ置きに180°反対側に位置される。すなわち第1
0図(A)において(a),(c),(e)の位置にあ
る満ボビンの篠の篠端1aeが口出しノズル62に対向した
位置にある場合には、(b),(d),(f)の位置に
ある満ボビンの篠の篠端1aeは口出しノズル62の反対側
にある。このままの状態で口出しノズル62によって口出
しする為に6個の満ボビンを一斉に戻し回転させると、
満ボビン相互の間隔が一般に小さいので口出しノズル62
と反対側に位置していた篠端が口出しノズル62に到る迄
の間にその篠端が隣の満ボビンの周面に付着してその満
ボビンに巻付けられ、口出し不能になることがある。そ
こで篠交換の作動の当初に(b),(d),(f)の位
置にある満ボビン1aを予め巻取り方向へ180°回転させ
て第10図(B)に示すように6本の満ボビンの篠端1ae
を口出しノズル62に対向するように揃え、然る後6個の
満ボビンを巻戻し方向へ回転させるようにしてある。な
お、満ボビン相互の間隔が大きいときには、予め巻取り
方向へ回転させることなく最初から巻戻し方向へ一斉に
回転させれば良い。前記のように6本のペッグ53を1本
置きに回転可能にするために、第11図および第12図に示
すように各ペッグ53をチェンジバー71に回転自在に支持
させ、それらのペッグ53の内3つのペッグ53a,53c,53e
をそれぞれのペッグの下方に設けたプーリ162a,162c,16
2eを介してベルト163で回転可能にし、また他の3つの
ペッグ53b,53d,53fを同じくプーリー162b,162d,162fを
介してベルト164で回転可能にしてある。そして、前記
ベルト163,164を駆動プーリ57a,54aを介して駆動するモ
ータ57,54をチェンジバー71上に取着してある。図中161
a〜161iはそれぞれのベルト163,164を案内するガイドプ
ーリである。第10図に示すように(b),(d),
(f)位置の1本置きの満ボビン1aを予め巻取り方向
(時計方向)へ180°回転するにはモータ54を第11図に
おいて反時計方向へ回転し、満ボビン1a全体を巻戻し方
向(反時計方向)へ回転するためにはモータ54,57を第1
1図において時計方向へ同時に回転すればよい。
満管ボビン用ペッグ53は第13図(第12図のペッグ53a,53
c,53eに対応する)に示すように、チェンジバー71に取
付けた軸受によって支持軸166を回転自在に支承させて
この支持軸166の上端部にボビンの下部孔に嵌脱可能な
嵌合部166aを設け、その支持軸166の中間部には外周に
鍔状の受部167aを有する筒形のボビン受止体167を上下
動可能に嵌合させると共に、そのボビン受止体167を支
持軸166の基部に嵌着されたばね受板168との間に介在し
たばね169で嵌合部166aに当接するように上向きに付勢
して構成してある。前記ボビン受止体167の受部167aは
ボビンの下部孔より大きい径に形成してボビンを支持し
得るようになっており、ボビン受止体167の筒状部外周
は前記嵌合部166aと同じか或は小さい外径に形成され、
ボビンの下部孔に嵌合させ得るようになっている。
次に小玉ボビン交換ヘッド55について説明する。小玉ボ
ビン交換ヘッド55もまた精紡機に対して上下動と前後動
させるように構成させることが必要である。そのための
機構は前記満ボビン交換ヘッドの場合と略同様であり、
上下動を与えるための機構が第1図に示す如く満ボビン
交換ヘッド昇降機構31の両側に夫々3個の小玉ボビン用
ペッグ56に対して上下動を与える小ボビン交換ヘッド昇
降機構41a,41bが設けられている。それぞれの昇降機構4
1a,41bの昇降体47a,47bには垂直方向に平行して延びる
夫々2本のチェイン46a,46bと46c,46dが連結され、この
チェイン46a,46b,46c,46dを篠交換機50の本体51内に配
設された小玉ボビン交換ヘッド昇降機構用モータ42を用
いて上下両方向に移動させることによって昇降体47a,47
bは上下動される。チェイン46a,46b,46c,46dの移動をチ
ェイン46aを例にして示せばモータ42の回転をモータ出
力軸43に固着したチェインホィール43a,チェイン43b,通
軸44に固着したチェインホィール44aを介して通軸44に
伝え、通軸44の回転をチェインホィール45aによってチ
ェイン46aに伝達することによって行われる。一方小玉
ボビン交換ヘッド55の前後動運動は第5図を参照として
示した満ボビン交換ヘッド52の前後動運動機構と同様な
機構を用いて行えるようにし、ペッグ56を第3図に示す
待機位置と、予備ボビンハンガー24の直下位置と前列ボ
ビンハンガー19の直下位置とに夫々移動させ得るように
してある。
小玉ボビン交換ヘッド55におけるペッグ56の構成は第13
図に示した満管ボビン用ペッグ53の構成と同じであり、
一方それぞれのペッグ56を回転させる機構は第11図およ
び第12図に示した満ボビン用ペッグ53の回転機構と類似
する。ただし小玉ボビン交換ヘッド55のそれぞれ3個の
ペッグ56は常に同一方向に同時に回転させればよく、し
たがってペッグ56を駆動するためのベルトおよびそのた
めのモータは左右の小玉ボビン交換ヘッド55毎に1個設
ければよい。
なお、前記小玉ボビン交換ヘッド55には篠継後ロービン
グガイド2から垂れ下がっている残篠を巻とる残篠巻取
装置が付設されているが、これは後述する。
次に口出しノズル作動機構、篠継ヘッド作動機構および
篠掛けプレート作動機構を順次説明するが第1図に示し
た篠交換機においては前記3種類の作動機構の作動が同
一の軸に3枚の動作カムを並設させている左右一対の口
出しノズル・篠継ヘッド・篠掛けプレート動作機構65に
よって与えられているので先ずこの動作機構65を第6図
を参照して説明する。第6図に示すように1本の回動可
能なカム軸93に篠継ぎ動作カム66、口出し動作カム67、
篠掛け動作カム68が並べて固定されている。それぞれの
カム66,67,68に対応してカムフォロワ94とカムフォロワ
94を支持するカムレバー95が夫々設けられ、カムレバー
95の一端は篠交換機50の本体51にピン96を介して枢着さ
れ、他端には動作用ロッド97,98,99が夫々回動可能に連
結されている。第6図においてはカムフォロワ94とカム
レバー95は1個しか図示していないが、それぞれの動作
カム66,67,68に対応してカムフォロワとカムレバーが設
けられ、篠継ぎヘッド動作用ロッド97、口出しノズル動
作用ロッド98および篠掛けプレート動作用ロッド99が上
方、又は下方に伸びるように配置される。左右一対のカ
ム軸93の回転は篠交換機50の本体51内に配置されたモー
タ87の回転を減速機88、チェインホィール89、チェイン
91、を経てチェインホィール90の回転とし、その回転を
通しの長い中間軸90a及び互いに噛合う歯車92a,92b,92c
(第1図において右側のものは図示省略)を経て左右の
カム軸93に伝達することによって達成される。
次に第7図を参照して口出しノズル62及び口出しノズル
作動機構を説明する。この口出しノズル作動機構は左右
に一対対称的に設けられているが、第1図において右側
のもののみ説明し、左側のものは説明を省略する。
口出しノズル62はその下端のノズル取付ブラケット138
を介して口出しノズル支持パイプ139に固定的に連結さ
れ、ブロア23からホース23aを介して口出しノズル支持
パイプ139の両端に達した吸引気流によって口出しノズ
ル62の先端から満ボビン1aの篠端を引出す役割を果す。
口出しした篠端を篠継ヘッド60に導くために口出しノズ
ル62の先端を第7図に軌跡140で示す曲線で移動させる
ようになっている。
なお第1図に示した篠交換機50においては2スピンドル
ピッチの間隔をあけて6個の口出しノズル62が支持パイ
プ139に固着されている。第6図で説明した動作機構65
の口出し動作カム67による口出しノズル動作用ロッド98
の運動はピン123を介してセクターギヤ121にピン122を
中心とした揺動運動を与え、この揺動運動は歯車124、
セクターギヤ125を介して昇降アーム127にピン126を中
心とした揺動運動を与える。篠交換機50の本体51には直
線状の2本のロッド133を有する平行ガイド132は配設さ
れており、スライダ128の上方部分128aには長孔129が設
けられ、この長孔129の中に昇降アーム127の先端に設け
られた摺動ピン131が摺動自在に嵌込まれ、それによっ
て昇降アーム127を矢印方向に揺動させるとスライダ128
を平行ガイド132に沿って上下動させることができるよ
うになっている。スライダ下方部分128bの右端は口出し
ノズル支持パイプ139の一端部を回動自在に支持してい
る。篠交換機50の本体51には口出しノズル62の先端の軌
道を規定する湾曲ガイド孔135を有する案内プレート134
が配設され、この湾曲ガイド孔135に係合する摺動ピン1
36が連結アーム137の一端に設けられ、連結アーム137の
他端は口出しノズル支持パイプ139に一体に連結されて
いる。従ってスライダ128が上昇すると口出しノズル62
自体が上昇すると共に、摺動ピン136が湾曲ガイド孔135
に沿って案内されることによって口出しノズル62をパイ
プ139を中心として回動させ、口出しノズル62の先端を1
40で示す軌跡に沿って移動させることになる。口出しノ
ズル62の先端内部に特公昭47-51649号公報のように篠を
切断するのに役立つコームを設けておくとよい。
次に第8図を参照して篠継ヘッド60及び篠継ヘッド作動
機構を説明する。この篠継ヘッド作動機構も左右に一対
対称に設けられている。篠継ヘッド60は前記口出しノズ
ル62によって満ボビンから引出された篠端を紡出中の小
玉ボビンの篠に重合し、重合後に小玉ボビンの篠を切断
する装置である。なお、第1図に示した篠交換機50にお
いては6個の篠継ヘッド60が前述の口出しノズル62に対
応して篠継ヘッド支持バー148(第17図参照)に配設さ
れている。篠継ヘッド60は口出しノズル62が篠端を吸引
しているときには第8図に示すように、篠継ヘッド支持
バー148から垂直下方に向いて口出しノズル62との干渉
を避けるようになっており、次に篠端を把持してその篠
端を紡出中の小玉ボビンの篠と重合させるために反時計
方向に回動させたり、第8図において右方に移動させな
ければならない。篠継ヘッド60にこのような運動を与え
る篠継ヘッド作動機構は第6図で示した動作機構65の篠
継動作カム66による篠継ヘッド動作用ロッド97の下向き
の移動を揺動アーム141を介して内側リンク146と外側リ
ンク147に時間差を与えて時計方向に回動させる機構で
ある。内側リンク146と外側リンク147は枢着軸145によ
って篠交換機50の本体51に回動可能に支持され、同時に
夫々引張スプリング152,153によって反時計方向に引張
られており、内側リンク146はストッパー51hに受止めら
れている。前述枢着軸145は本体51に固着した左右一対
の支持体51e,51eによって回動自在でかつ長手方向方向
(第1図の左右方向)へ僅かに移動自在に支承され、こ
の枢着軸145に内側リンク146の下端部が遊嵌され、外側
リンク147の下端部が固着されている。枢着軸145の端部
にはセクターギヤ144が固着されており、このセクター
ギヤー144は揺動アーム141と一体のギヤー141aと噛合っ
ている。外側リンク147の上端にはピン151が設けられ、
連結リンク150の長孔150aに係合している。
前記内側リンク146の上端は篠継ヘッド支持バー148の端
面に一体に突設したピン149を回動自在に支持してお
り、そのピン149に前記連結リンク150の上端が固着さ
れ、これにより篠継ヘッド支持バー148は連結リンク150
の揺動によりピン149を中心として回動可能である。
したがって篠継ヘッド動作用ロッド97の下向きの移動に
よって揺動アーム141がピン143を中心として反時計方向
に回動すると、外側リンク147はセクターギヤ144及び枢
着軸145を介してスプリング153の引張力に抗して時計方
向に揺動して外側リンク147の上端のピン151を右方に押
し連結リンク150をピン149を中心として反時計方向に回
す。その結果篠継ヘッド支持バー148は篠継ヘッド60と
共に反時計方向に回る。この回動運動は連結リンク150
が第8図に示された位置からピン149を通過する垂直線
に対して対称の反対側の位置迄続き、その結果篠継ヘッ
ド60はほぼ水平位置になる。さらに篠継ヘッド動作用ロ
ッド97が下方に移動して外側リンク147が時計方向にさ
らに回動するとピン151が長孔150aの下端に当接し、そ
の後はピン149が連結リンク150によって右方に引かれて
内側リンク146をピン145を中心として回動させ、それに
伴って水平方向に向いた篠継ヘッド60は154て示した軌
跡に沿って紡出中の小玉ボビン1cからの篠Rに向けて進
むことになる。
精紡機における満ボビンの配置位置と牽伸部5の位置は
通常第4図に示すように精紡のスピンドルの1/2ピッチ
だけずれている。そこで満ボビンの篠を口出し、その篠
を篠継ヘッド60に把持して牽伸部5に移動するに際して
は、篠継ヘッド60を篠継すべき小玉ボビンの篠が導入さ
れている牽伸部5側に1/2スピンドルピッチだけ横移動
させる必要がある。そのために第1図に示すように篠継
ヘッド横移動機構61が設けられ、枢着軸145を移動させ
るようにしてある。篠継ヘッド横移動機構61は本体51に
止着された減速機付モータ217と、そのモータ217によっ
て回転させられるウォーム218と、ウォーム218と噛合す
るウォームホイールを有し、ピン155aを中心として揺動
されるアーム155とから成り、そのアーム155の揺動によ
ってロッド145を第1図において右又は左へ選択的に移
動させるようになっている。
次に第14図から第17図を参照して篠継ヘッド60の構造と
その作動方法を説明する。第14図に篠継ヘッドの一実施
例の平面図を示し、第15図にその側面図を示す。第14図
および第15図に示す篠継ヘッド60はその先端部に篠案内
溝173が形成された篠継ヘッド171とその本体171の上側
表面に平行な平面内で前記篠案内溝173を横切って往復
動可能な篠把持レバー174とから成る。本体171は断面コ
の字形状の篠継ヘッド支持バー148に固定されている。
篠把持レバー174は本体171に固定された枢着ピン178に
その中央付近で回動可能に支持され、一方その後端には
ピン179が突設されている。第15図に示すように、篠継
ヘッド支持バー148には摺動可能に篠把持レバー作動バ
ー182が配設され、その作動バー182には先端にピン179
を収容する開口部を有する作動部材181が固定されてい
る。篠把持レバー174の先端の篠把持部175の両側面の篠
把持面175a,175bに対向する篠把持面176a,177aをそれぞ
れ有するニップピース176,177が篠案内溝173に両側の位
置で本体171の上側表面に固定して配設される。本体171
の先端には篠案内溝173に篠を案内するための三角形状
の篠案内開口部172が形成され、その篠案内開口部172の
片側側面には導管184を経て送られる空気を篠案内溝173
の奥部下方向に噴出させるノズル183の開口部を設けて
ある。
このノズル183から噴出する空気流は紡出中の小玉ボビ
ンの篠に重合させる満ボビンの篠端の折れ曲りを延ばす
のに役立つ。第14図(A)は作動バー182が右側に移動
して篠把持レバー174の篠把持面175aとニップピース177
の篠把持面177aとの間に小玉ボビンの篠(図示せず)を
把持する場合及び満ボビンの篠を篠案内溝173に導く為
の待機状態の篠把持レバー174の位置を示す。篠継ヘッ
ド60が第8図を参照して説明した篠継ヘッド60の垂直位
置に位置された状態において満ボビン1cと口出しノズル
62間を延びる篠は篠案内開口部172を経て篠案内溝173に
導入された上で篠把持レバー174が第14図(C)の状態
のように篠把持部175が右側に回動して篠把持レバー174
とニップピース176によって把持され、その後篠継ヘッ
ド60が垂直位置から水平位置へ移動される間に、口出し
ノズル62との間の篠は篠把持レバー174による把持点の
下流側で筆先状に切断され、その結果篠案内溝173中に
紡出中の小玉ボビンの篠と重合されることになる筆先状
の篠端が位置されることになる。垂直位置から水平位置
に移動を繰り返して行うと、篠の先端に絡まっている単
繊維が除去されて、篠の先端の筆先形状を均一とするこ
とができる。この状態で篠継ヘッド60は第8図に実線15
4で示す軌跡に沿って紡出中の小玉ボビンの篠Rに近づ
けられると共に篠継ヘッド横移動機構61によって第1図
において右又は左へ1/2スピンドルピッチ横移動され、
これによりトランペット6に導入されている紡出中の小
玉ボビンの篠Rが篠案内溝173の中に導入され、前記満
ボビンの篠端はその小玉ボビンの篠Rに重合される。次
に第14図(B)に示すように篠把持レバー174の篠把持
部175が左側に回動して中立の位置に移動され、これに
より満ボビンの篠端は小玉ボビンの篠Rに誘導されてト
ランペット6内に重合状態で導入される。その後、前記
満ボビンの篠端が牽伸部5のバックローラ5aに導入され
た時点で第14図(A)に示すように篠把持部175が左側
へ最大限回動されて篠把持レバー174の篠把持部175の左
側の把持面175aと左側のニップピース177の把持面177a
との間に小玉ボビンの篠Rを把持する。かくして篠継ヘ
ッド60の下流側の篠は牽伸部5に向けて紡出するので篠
継ぎされた部分は下流に進み、その篠継部分の上流の篠
Rは篠把持レバー174と左側のニップピース177で把持さ
れているので引っ張り切断されて篠継ぎが完了する。其
後、篠把持レバー174が中立位置に回動し、篠Rの把持
は解放される。
次に第17図を参照して篠把持レバー174の回動運動を作
動する作動バー182の摺動運動を説明する。第17図に示
すように、篠継ヘッド支持バー148に収容されている作
動バー182には6個の篠継ヘッド60のそれぞれの作動部
材181が固定されている。作動バー182には篠継ヘッド支
持バー148に止着された4個の作動バー摺動用ソレノイ
ド185のプランジャ189がL形部材188、ピン200及び孔18
6を介して夫々連結される。それぞれのソレノイド185は
通電されない時にはプランジャ189は自由に動くことが
でき、通電されるとプランジャ189が没入されるように
なっている。前記ピン200は孔186を介して作動バー182
に係合して作動バー182にプランジャの運動を伝達す
る。その際にピン200が係合する孔186の形状はソレノイ
ド185a,185dに対応する孔186a,186dは作動バー182の移
動方向へ長い長孔とし、ソレノイド185b,185cに対応す
る孔186b,186cは作動バー182の移動方向と直交する方向
へ長い長孔に形成されている。第17図(A)に示すよう
に、ソレノイド185cに通電(ON)すると、プランジャ18
9がソレノイド185cに引込まれてピン200cは右側に矢印
Cで示すように移動して作動バー182を矢印X1で示すよ
うに右側に移動し、その結果篠把持レバー174の先端175
は左側に回動してニップピース176に当接し満ボビンの
篠を把持することになる(第14図(C)参照)。次に篠
把持レバー174を第14図(B)に示した中立の位置にす
るためには、第17図(B)に示すようにソレノイド185d
に通電(ON)し、ピン200dを矢印Dの方向に移動するこ
とによって、作動バー182を矢印X2の方向に移動させ
る。同時にソレノイド185aにも通電し、ソレノイド185a
のプランジャ189が引込まれたままの位置を保っている
ので、作動バー182は長孔186aの右端がピン200aに当接
して中立位置に位置決めされる。
さらに篠把持レバー174を第14図(A)に示した紡出中
の小玉ボビンの篠を把持する位置に移動するためには、
第17図(C)に示すように、ソレノイド185bを通電(O
N)し、プランジャ189を引込むことによってピン200bを
矢印Bの方向に移動し、作動バー182を矢印X3の方向に
移動する。
前記工程を繰返すことによって篠継ヘッド60における篠
把持レバー174の往復回動運動を所定の計画に基づいて
達成することができる。
第16図に篠継ヘッド60の他の実施例を示す。この篠継ヘ
ッド60では第16図(B)で示す側面図から容易に判るよ
うに篠把持レバーとして満ボビン篠用のレバー174aと小
玉ボビンから紡出中の篠R用のレバー174bの2本が用い
られていることが第15図の篠継ヘッド60と異る。したが
って作動バーもそれに対応して、満ボビン篠用の作動バ
ー182aと篠R用の作動バー182bとが用いられ、篠Rを重
合予定部より上流で切断すると共に、第14図、第15図で
示した篠継ヘッド60の場合と同様に作動して満ボビンの
篠端を小玉ボビンの篠Rに重合して篠継ぎを完了する。
次に第9図を参照して篠掛けプレート作動機構を説明す
る。この篠掛けプレート作動機構も左右に一対対称に設
けられている。篠掛けプレート58は篠継の終了した満ボ
ビンの篠をロービングガイド2に掛けるためのプレート
であり、そのためには第9図で曲線116で示した軌跡に
沿って篠掛けプレート58を移動させなければならない。
なお、第1図に示した篠交換機50においては篠掛けプレ
ート58は篠交換機50の長手方向に延びる一枚のプレート
として形成されている。篠掛けプレート作動機構は第6
図で示した動作機構65の篠掛け動作カム68による篠掛け
プレート動作用ロッド95の下向きの移動を外側リンク10
1と内側リンク102とを併合したリンク機構の運動によっ
て篠掛けプレート58に所期の移動軌跡を与えるものであ
る。すなわちセクタギヤ104は本体51にピン109を介して
枢着してあり、篠掛けプレート動作用ロッド95の下向き
の移動によってピン109を中心として時計方向に回動
し、その運動はセレクターギヤー105の反時計方向の回
動をもたらす。このセクターギヤー105は本体51に取着
された支持体103によって回動自在でかつ長手方向へ摺
動自在に支承されている軸112に固着され、この軸112に
前記外側リンク101の上端が固着されている。外側リン
ク101の下端は連結リンク107に植設したピン114aと支持
レバー108の後端に植設したピン115aに回動自在に枢着
されている。支持体103に回動自在でかつ軸方向へ移動
自在に軸117を支承し、連結リンク106の一端を軸117に
他端を前記軸112に夫々回動自在でかつ前記112の軸方向
の移動を軸117に伝達するようになっている。そしてこ
の軸117に内側リンク102の上端を固着し、内側リンク10
2の下端は前記の連結リンク107とピン113で連結されて
いる。連結リンク107に植設したピン114aに小歯車114を
楔着し、支持レバー108に植設したピン115aに小歯車115
楔着し、小歯車114と115が噛合っている。両側の支持レ
バー108の先端部に板状の篠掛けプレート58が懸架固着
されている(第1図参照)図示は省略したが篠継ぎの終
った満ボビンの篠をローピングガイド2に導く際、篠の
左右方向の位置を規制するために篠掛けプレートの先端
側には(第9図の右側)6個のV状のガイド用切欠きが
形成されている。かかる構成につきセクターギヤー105
の反時計方向に回動に伴い外側リンク101と内側リンク1
02は共に反時計方向に回動し、外側リンク101の揺動端
に近づいてくると外側リンク101と内側リンク102、連結
リンク107の連結長さの関係で連結リンク107がピン114a
を支点にして反時計方向に回され、これに伴い小歯車11
4に噛合っている小歯車115が時計方向に回されるので篠
掛けプレート58の先端は第9図の軌跡116のように移動
し、外側リンク101の揺動端に来たときにはロービング
ガイド2の上方において篠掛けプレート58が機台側へ傾
いて、満ボビンの篠をロービングガイド2内へ導くよう
になっている。
次に篠掛けプレート58を横移動させる機構を説明する。
篠掛けプレート58は第18図に示したロービングガイド2
の爪部2bに満管ボビン1aの篠を掛けるために例えば20mm
移動させるために第1図に示した篠掛けプレート横移動
機構59によって移動させられる。篠掛けプレート横移動
機構59は本体51に止着された減速機付モータ117と、そ
のモータ117によって歯車117aを介して回転させられる
ウォーム118と、ウォーム118と噛合するウォームホィー
ルを一端に有し、ピン119aを中心として第1図において
右又は左へ選択的に揺動して篠掛けプレート作動機構の
軸112を横移動させるアーム119から成る。第9図に示す
ように軸112の横移動によって外側リンク101および連結
リンク106を経て内側リンク102が同時に横移動され、そ
れによって満ボビンの篠を保持した篠掛けプレート58も
また横移動される。この篠掛けプレート58の横移動は篠
掛けプレート58が上昇されて篠をロービングガイド2内
に導いた状態で行われ、その結果ロービングガイド2の
爪部2bに篠がかけられる。
次に第19図〜第21図を参照して小玉ボビンの残篠巻取装
置について説明する。後述の篠交換機50の作動の説明に
おいて詳述するように、篠継ヘッド60によって篠継ぎさ
れた後に切断された小玉ボビンの残篠は小玉ボビン1cか
ら垂れ下がっている。垂れ下がった残篠を巻取った後の
小玉ボビン1cは、予備レール15上の予備ボビンハンガー
24に移された後に、通常は小玉ボビン1cを吊下状態で予
備レール15から次の篠巻き作業のために残篠処理工程に
移動される。その際小玉ボビン1cに残篠を確実に巻付け
ておかないと、移動中に小玉ボビン1cから残篠が再度垂
れ下がり、時には垂れ下がった残篠自体の重量によって
小玉ボビン1c上の残篠全部が小玉ボビン1cから脱落し、
通路上や稼動中の精紡機等の上に落下して紡出中の糸等
に絡まる等の好ましくない現象が発生する。このような
小玉ボビン1cから残篠が再度垂れ下がる現象を回避する
ために、本実施例では小玉ボビンを小玉ボビン交換ヘッ
ド55の回転可能なペッグ56に載置した後、持上げプレー
ト204で小玉ボビンの近くに垂れ下っている篠の途中を
小玉ボビンの側方まですくい上げるとともに小玉ボビン
の外周をなで付けプレート211に接触させ、この状態で
小玉ボビンを巻取方向に回転させて垂れ下っている篠を
小玉ボビンに確実に巻付けて巻取るようにしてある。
第19図に前記持上げプレート204およびなで付けプレー
ト211の小玉ボビン交換ヘッド前後動機構に対する配置
状態を示す。小玉ボビン交換ヘッド前後動機構は第5図
を参照して説明した満ボビン交換ヘッド前後動機構と同
様に構成されており、3個の小玉ボビン用ペッグ56が2
スピンドルピッチの間隔で配置されている小玉ボビン用
チェンジバー70が内側リンク201と外側リンク202を用い
て第19図で実線で示した位置と二点鎖線で示した精紡機
上の小玉ボビン1Cに係合可能な位置間を移動可能であ
る。前述のように小玉ボビン交換ヘッド昇降機構は満ボ
ビン交換ヘッド昇降機構31の両側に設けられているの
で、前記小玉ボビン用チェンジバー70は前記小玉ボビン
交換ヘッド昇降機構に対応してそれぞれ設けられ、従っ
て持上げプレート204も小玉ボビン用チェンジバー70に
対してそれぞれ1枚設けられる。前記持上げプレート20
4は第19図および第20図に示すように、チェンジバー70
に平行に延びるプレート状に作られ且つその上方に残篠
を案内する切込部204aを有し、この持上げプレート204
は2本の支持レバー203の先端に固定されている。前記
支持レバー203はその後端にローラ205が回転可能に付設
され、その中間位置でチェンジバー70から上方に延びる
支持ブラケット210にピン206によって回転可能に取付け
られる。支持レバー203の支持ブラケット210への取付位
置は、第19図右側の二点鎖線で示されるようなチェンジ
バー70が精紡機上の小玉ボビン1cの下方にある時には持
上げプレート204および支持レバー203の取付位置より右
側部分の重量によって図示の如くピン206を中心として
時計方向に回転し、支持ブラケット210の上方に設けた
ピン209によってその傾斜位置が定められている。一方
篠交換機50の本体51には、ストッパ207がストッパ支持
部材208を介して固定的に配設される。ストッパ207は第
19図左側の実線で示される位置にチェンジバー70が移動
した時に支持レバー203の後端のローラ205がストッパ20
7に当接して支持レバー203をピン206を中心として反時
計方向に回動して持上げプレート204を小玉ボビン1cの
側方に移動するように構成される。
一方なで付けプレート211は第19図および第21図に示す
ように、小玉ボビン1cの篠表面に接触するように篠交換
機50の本体51に支持ブラケット212を介して本体に取付
けられる。なで付けプレート211は小玉ボビン1cの軸線
に平行な平板状の形状を有し且つゴム等の弾性材料から
作られるとよい。なで付けプレート211はそれぞれ小玉
ボビン1c毎に設けられ、その小玉ボビン1cの篠表面との
相対位置は、小玉ボビン1cが最も後方の位置(第19図で
左側の位置)に達した時に持上げプレート204で小玉ボ
ビン1cの側方に持上げプレート204で小玉ボビン1cの側
方に持上げられて小玉ボビン1cの回転によって小玉ボビ
ン1cに巻取られる残篠を小玉ボビン1cの篠層の表面にな
で付けながら巻付けるように調節ボルト213を用いて位
置調節される。かくして残篠が垂れ下がっている小玉ボ
ビン1cが第19図の右側の位置から左側の位置へ小玉ボビ
ン前後動機構によってチェンジバー70と共に移動する
と、前述のように持上げプレート211が反時計方向に回
って小玉ボビン1cの近くに垂れ下っている篠の途中を小
玉ボビン1cに側方迄すくいあげ、同時に残篠を巻取るよ
うに回転する小玉ボビン1cの外周になで付けプレート21
1が接触するので、垂れ下っている残篠は小玉ボビン1c
に確実に巻付けられることになる。
篠交換機には前述のようにそれぞれモータを有する各種
の作動機構が設けられている。後述の篠交換機の作動の
説明で明らかなように口出しノズル、篠継ヘッド、篠掛
けプレート、満(小玉)ボビン交換ヘッドの移動はそれ
ぞれ所定順序にしたがって行われる。そのために前記各
種の作動機構中のモータは篠交換機50の本体51内に配設
されたコントローラ300からの指令に基づいて所定の順
序にしたがって作動され、それによって満ボビンと小玉
ボビンの交換が行われると共に満ボビンの篠が紡出中の
小玉ボビンの篠への篠継ぎが行われる。前記コントロー
ラの構成およびその作用は公知の技術によって容易に理
解し得るものであるので、詳細な説明は省略する。
次に、前記構成の篠交換機50を用いて広義の篠交換すな
わち満ボビンと小玉ボビンの交換と篠継ぎの作業を行う
場合について説明する。先ず第3図に示すように、紡出
が進んで精紡機のクリールの前列のボビンハンガー19に
吊下されたボビンが小玉ボビン1cになり、後列のボビン
ハンガー20に吊下されたボビンが中玉ボビン1bになった
時、篠交換機50のガイドローラ29を精紡機のガイドレー
ル28上に載せ、篠交換機50を精紡機に接台させる。この
時迄には予め精紡機の予備レール15上に精紡機の前列の
ボビンハンガー19の位置に対面して配置された予備ボビ
ンハンガー24に満ボビン1aを吊下させておく。なお後列
のボビンハンガー20に吊下されているボビンが小玉とな
って篠交換が必要となった場合には、予め前述の篠入換
機10を用いて前列に小玉ボビンが配置されるようにして
おく。
篠交換機50は走行モータ21でスクロールカム22を駆動す
ることによって精紡機の前面に沿って走行し、小玉ボビ
ン1cの6本に対応する位置に停止する。この位置におい
て一連の篠交換と篠継ぎの作業が順次行われる。以下そ
の作業を第22図を参照して説明する。
先ず前列の小玉ボビン1cは残存する篠が少くなり、篠交
換を必要とする状態となっている(第22図(1))。こ
の状態になったときに第22図(2)に示すように予備レ
ール15のボビンハンガー24に吊り下がった満ボビン1aの
直下に対応した満ボビン交換ヘッド52が昇降機構31によ
って上昇し、満ボビン交換ヘッド52のペッグ53が満ボビ
ン1a下部に嵌合して満ボビン1aをボビンハンガー24から
外す。満ボビン1aをのせた満ボビン交換ヘッド52は下降
して第22図(1)に示した元の位置に戻り、また満ボビ
ン交換ヘッド52の下降に合わせて口出しノズル62が口出
しノズル作動機構により上昇し、下降した満ボビン1aの
篠端の高さ位置に口出しノズル62の吸込口が対応する位
置で口出しノズル62は停止する(第22図(3)。次に、
満ボビン交換ヘッド52に内蔵されたペッグ回転機構のモ
ータ54が上方からみて反時計方向に回転し、篠端が口出
しノズル62とは反対側にある1つ置きの満ボビンを予め
巻取り方向へ180°回転させ、それらの満ボビンの篠端
を口出しノズル62側へ移動させる。その後モータ54,57
を時計方向に回転して6個の満ボビンを巻戻し方向へ回
転させると共に、口出しノズル62にブロア23による吸引
力が作用する。これにより口出しノズル62の吸引口は夫
々対応する満ボビンの篠端を確実に吸引して満ボビン1a
の篠を口出しする(第22図(4))。満ボビン1aの回転
と口出しノズル62の吸引を継続しながら口出しノズル62
は下降して元の位置に戻り、その際口出しされた篠は篠
継ヘッド60の篠案内溝173に入る(第22図(5))。篠
継ヘッド60のソレノイド185cに通電し、篠把持レバーが
作動して篠把持部175とニップピース176間に満ボビン篠
を把持し、同時に下向きの垂直状態にあった篠継ヘッド
が篠継ヘッド作動機構により横向きの略水平状態にな
り、その際に満ボビン1aの篠は口出しノズル62の先端内
部に装着されたコームに引掛かり、篠継ヘッド60におけ
る把持点と口出しノズル62との間で切断されて篠端が形
成される(第22図(6))。次に、篠端が形成された満
ボビンの篠を把持したまま篠継ヘッド60は篠継ヘッド作
動機構により精紡機の牽伸部5に向けて前進する。篠継
ヘッド60は前進する途中で一旦前進を停止し、小玉ボビ
ンの篠が導入されているトランペット6側(第4図の場
合は右側)へ篠継ヘッド横移動機構61により1/2スピン
ドルピッチ分だけ横移動して精紡機の牽伸部5上流のト
ランペット6に対応する精紡機の長手方向の位置を取
り、その後前進を再開して満ボビンの篠の篠端はトラン
ペット6の上部に達する迄進む。その際紡出中の小玉ボ
ビンの篠は篠継ヘッド60の篠案内溝173に入り、満ボビ
ンの篠に重なる。なお篠継ヘッド60が前進する際、満ボ
ビン交換ヘッド52のペッグ回転機構によって満ボビンは
反時計方向に回転して、篠を巻きほどき篠継ヘッド60の
前進によって生ずる篠の切断を防止し、同時に巻きほど
いた篠のたるみを保持させるために、篠掛けプレート58
は篠掛けプレート作動機構により少し上昇する。篠継ヘ
ッド60が前進を停止した後、篠継ヘッド60のソレノイド
185a,185bに通電し、篠把持レバーが中立位置に回って
満ボビンの篠の把持を解放し、解放された満ボビン1aの
篠は紡出中の小玉ボビンの篠に誘導されてその篠と共に
トランペット6に挿入され、満ボビン1aの篠端が牽伸部
5のバックローラ5aに把持された後、篠継ヘッド60のソ
レノイド185bに通電し、篠把持レバー174がさらに回っ
て篠把持部175とニップピース177との間で小玉ボビンの
篠を把持する。小玉ボビンの篠は篠継ヘッド60で把持さ
れているのでバックローラとの間でドラフトされて切断
される(第22図(7))。篠継ぎを終った満ボビン1aは
満ボビン交換ヘッド52によって予備ボビンハンガー24へ
装着しない限度近く迄再上昇して停止する。その際満ボ
ビン交換ヘッド52のペッグ回転機構によって満ボビン1a
が反時計方向に回転して篠を巻きほどき、満ボビン1aの
上昇によって生ずる篠の切断を防止し、同時に篠掛けプ
レート58がさらにローピングガイド2の近くまで上昇し
て巻きほどかれた満ボビン1aの篠のたるみを保持する。
この間に篠継ヘッド60のソレノイド185a,185dに通電し
て篠把持レバー174を中立位置に移動させ、これにより
篠把持レバー174による小玉ボビンの篠の把持が開放さ
れると共に満ボビン1aの篠が篠継ヘッド60から外れる位
置迄篠継ヘッド60は後退して停止する(第22図
(8))。小玉ボビン交換ヘッド55が前後動機構及び昇
降機構によりクリールの前列の小玉ボビンの直下まで前
進して上昇し、前列のボビンハンガー19から小玉ボビン
1cを外す(第22図(9))。小玉ボビンをのせた小玉ボ
ビン交換ヘッド55は下降し(第22図(10))、後退して
元の位置に戻り、その結果小玉ボビンの外周はなで付け
プレート211に接触される。(第22図(11))。小玉ボ
ビン交換ヘッド55に内蔵されたペッグ回転機構によって
小玉ボビンが上部から見て時計方向に回転して切断され
た篠を巻取る。巻取る際持上げプレート204で小玉ボビ
ンの近くに垂れ下っている篠の途中を小玉ボビンの側方
まですくい上げる。これにより小玉ボビンから垂れ下が
っていた残篠はなで付けプレート211と持上げプレート2
04の働きによって小玉ボビンの外周に確実に巻取られ
る。小玉ボビン交換ヘッド55が元に戻ると共に、満ボビ
ン交換ヘッド52が下降して元に戻る。その際満ボビン交
換ヘッド52のペッグ回転機構によって満ボビン1aが時計
方向に適量回転して篠を巻取り、満ボビン交換ヘッド52
の下降によって生ずる篠のたるみを適正に保つ。篠掛け
プレート58が最大限上昇した後篠掛けプレート横移動機
構59により横移動して満ボビン1aの篠を精紡機に設置さ
れたロービングガイド2に通して掛ける。同時に篠継ヘ
ッド60が後退して元に戻る。後退途中で篠継ヘッド60は
後退を停止し、横移動して精紡機の長手方向に見てクリ
ールのボビンに対応する位置まで戻される(第22図(1
2))。後退し終った篠継ヘッド60は略水平状態から垂
直状態に戻される(第22図(13))。満ボビン交換ヘッ
ド52が前列のボビンハンガー19の直下まで前進し、上昇
してボビンハンガー19に満ボビン1aを装着する。その際
満ボビン交換ヘッド52のペッグ回転機構によって満ボビ
ン1aが時計方向に適量回転して満ボビン交換ヘッド52の
前進・上昇によって生じる篠のたるみを適正に保つ。其
後小玉ボビン交換ヘッド55が予備レール15の予備ボビン
ハンガー24の直下まで前進し、上昇してボビンハンガー
24に小玉ボビンを装着する。篠掛けプレート58が下降お
よび途中で横移動して元に戻る(第22図(14))。小玉
ボビン交換ヘッド55が下降、後退して元に戻り、満ボビ
ン交換ヘッド52が下降、後退して元に戻る(第22図(1
5))。
かくして一サイクルの篠交換作業が終了し、篠交換機構
50は前列のボビンハンガー19の6個分だけ横移動して停
止し、前記篠交換作業を精紡機の一端から他端へ順次繰
返す。
篠交換機59は次の手順で篠交換、篠継ぎ作業を行っても
よい。満ボビン交換ヘッド52を上昇して満ボビン1aをペ
ッグ53に嵌着した後(第22図(2))小玉ボビン交換ヘ
ッド55を前進、上昇させて小玉ボビン1cを前列ボビンハ
ンガーから外して元位置へ戻る。満ボビン1aと小玉ボビ
ン1cは第22図(11)の位置関係で小玉ボビン1cの篠が紡
出されている。次で満ボビン交換ヘッド52を下降して前
記同様に満ボビン1aから篠端を口出しした後その篠端を
篠継ヘッド60に把持してトランペット上方に導いて篠継
ぎを行う。篠継ぎが終った後は満ボビン1aを前列ボビン
ハンガー19に吊下し、小玉ボビン1cはロービングガイド
2から垂れ下っている篠を巻き取った後予備レールの予
備ボビンハンガー24に吊下させる。
このように紡出中の小玉ボビン1cを小玉ボビン交換ヘッ
ド55のペッグ56に載置して篠継ぎを行う場合には、小玉
ボビン1cからロービングガイド2に渡っている紡出中の
篠が小玉ボビン1cの前方の満ボビン1aと干渉しないよう
に小玉ボビン1cを反時計方向に回転して適量のたるみを
持たせ、篠継ぎ作業は終るまでの篠の紡出量に相当する
速さで小玉ボビン1cの巻きほどき回転を続ける必要があ
る。しかしこの方法によると、前記第22図の実施例にお
ける篠継完了後満ボビン1aと小玉ボビン1cの交換の際両
ボビンの干渉を避けるために満ボビン1aを上方へ退避さ
せる動作(第22図(9)〜(11)の満ボビン1aの動作)
を省略することができる。
本実施例において篠継ヘッド60が満ボビン1aの中心に対
応するように設けてあるので篠継ヘッド60の前進途中で
1/2スピンドルピッチ分だけ横移動を行ってトランペッ
ト6と対応させるようにしているのがこの1/2スピンド
ルピッチ分の横移動は同一精紡機で最初左側へ横移動し
たら次の篠交換の際には右側へ横移動させる。即ち左横
移動右横移動を交互に行って小玉ボビン1cが紡出してい
る側のトランペット6の上方へ篠継ヘッド60を導いて行
くようにすることは云うまでもない。篠継ヘッド60と口
出しノズル62をスピンドルピッチ分だけ横移動できるよ
う設計し、トランペット6と対応する位置で満ボビン1a
の篠端を口出しするようにすれば篠継ヘッド60の前進途
中における横移動の動作を行なわなくても良くなる。此
の場合は満ボビン1aから篠端を口出しする前に篠継ヘッ
ド60と口出しノズル62を小玉ボビン1cが紡出しているト
ランペット6に対応する位置に予め移動させておくこと
になる。又口出しノズル62をトランペット6に対応する
位置に設け篠継ヘッド60をスピンドルピッチ分移動でき
るように位置させたときには篠継ヘッド60の前進途中の
横移動をスピンドルピッチ分横移動と横移動無しを交互
に行うことになる。又口出しノズル62の吸引気流を篠の
撚りと逆方向の旋回気流を発生するようにすると満ボビ
ン1aから口出しノズル62内に吸引された篠端が撚り戻さ
れて分離して行く。尚満ボビン1aからの篠端の口出しは
ブラシ、モケット等に篠端を付着させるようにしても良
い。そして、この口出し用のブラシや口出しノズル62の
吸引口を篠交換機50の待機位置から予備レールに吊下っ
ている満ボビン1aの外周に対向する位置まで昇降可能に
設計すると予備レールに吊下げたまゝで満ボビン1aの篠
端を口出しして篠継ぎを行い、篠継ぎが終ってから小玉
ボビン1cを取外して篠交換をすれば良いことになるが、
口出し用ブラシや口出しノズルの昇降量を大きくしなけ
ればならないので篠交換機50が大型となる。
更に本実施例においては、満ボビン1aを予備レール15に
装着されているボビンキャリッヂ17の予備ボビンハンガ
ー24に吊下されている場合について説明したが、周知の
ように精紡機の上方の棚に載置状態で保留する場合には
例えば公知の特許第702337号のように満ボビン交換ヘッ
ド52と、小玉ボビン交換ヘッド55のペッグが垂直向きか
ら水平向きに変換させる首振り機構を満ボビン、小玉ボ
ビン交換ヘッド52,55に付設することにより載置状態に
保留されている満ボビンとの交換が容易に行われる。
尚上記実施例では6個ずつ篠交換を行った場合を例示し
たが4個、8個等実用上好ましい複数個単位で行えば良
いことは云うまでもない。
〔発明の効果〕
本発明では、交換作業位置で小玉ボビン交換ヘッドによ
る取外し、満ボビン交換ヘッドによる装着により複数個
の小玉ボビンと複数個の満ボビンを交換し、それらの複
数の満ボビンの篠端を口出し部材により同時口出しする
と共に、篠継ヘッドにより対応する篠に同時に重合させ
て篠継ぎすると共にそれらの満ボビンの篠を篠掛け部材
によりロービングガイドに引掛けるので、篠交換と篠継
と篠掛を同じ交換作業位置でほぼ同じときに組合せて実
施でき、その結果篠交換と篠継と篠掛の各作業を協同し
て効率よく実施でき、また、一連の篠替えの作業スペー
スを小さくでき、機械化するときに機構を大幅に簡素化
できると共に、小型にできる。また、篠交換と篠継と篠
掛をほぼ同じ時に行うので、篠替え時の篠垂れや篠絡み
を防止でき、篠替え作業を確実にできる。また篠交換と
篠継と篠掛の一連の篠替え作業を複数ボビンに対して同
時的に行うので、精紡機1台当たりの篠替え作業を迅速
にできて全体の篠替作業時間を短くできる。
また本発明の実施例に発明の効果としては、複数個の満
ボビンを満ボビン交換ヘッドによりボビン保留位置から
外した状態で篠継することにより、篠継作業における満
ボビンの篠の弛みを容易に制御できて篠継ミスを防止で
き、また複数個の小玉ボビンを小玉ボビン交換ヘッドに
よりボビンハンガーから外した状態で篠掛することによ
り、ロービングガイドに掛かっている小玉ボビンの篠を
完全に巻取った後に満ボビンの篠を篠掛け部材により篠
掛でき、篠掛を簡易にできて篠掛ミスを防止できる。
【図面の簡単な説明】
図面は本願の実施例を示すもので、第1図は篠交換機正
面図、第2図は篠交換機の主要部を示す側断面図、第3
図は篠交換機と精紡機との関係を示す断面図、第4図は
篠交換機のボビン交換ヘッドと精紡機の対応関係を示す
平面図、第5図は満ボビン交換ヘッド前後動機構を示す
篠交換機の一部断面図、第6図は口出し・篠継ぎ・篠掛
け動作機構を示す篠交換機の一部断面図、第7図は口出
しノズル作動機構を示す篠交換機の一部断面図、第8図
は篠継ヘッド作動機構を示す篠交換機の一部断面図、第
9図は篠掛けプレート作動機構を示す篠交換機の一部断
面図、第10図は満ボビンの篠端の位置について粗紡機揚
りと篠交換機で交換される場合との関係を示す説明図、
第11図は満ボビン交換ヘッドのペッグ回転機構を示す平
面図、第12図は第11図の線XII-XIIによる正面図、第13
図は篠交換機のペッグを示す軸断面図、第14図は篠継ヘ
ッドを示す平面図、第15図は第14図に示した篠継ヘッド
の側面図、第16図は篠継ヘッドの他の実施例を示す正面
図(A)と側面図(B)、第17図は篠継ヘッドの篠把持
レバーの作動機構を説明する平面図、第18図はロービン
グガイドを示す平面図(A)と正面図(B)、第19図は
持上げ機構およびなで付け機構を示す篠交換機の一部断
面図、第20図は持上げ機構およびなで付け機構と小玉ボ
ビンとの関係を示す正面図、第21図はなで付け機構と小
玉ボビンとの関係を示す平面図、第22図(1)〜(15)
は篠交換機の作動を順に示す説明図。 1a……満ボビン、1c……小玉ボビン、5……牽伸部、6
……トランペット、19……小玉ボビン用ボビンハンガ
ー、24……予備ボビンハンガー、50……篠交換機、53…
…満管ボビン用ペッグ、56……小玉ボビン用ペッグ、58
……篠掛けプレート、60……篠継ヘッド、62……口出し
ノズル。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−71724(JP,A) 特公 昭48−22848(JP,B1) 特公 昭54−25130(JP,B2)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】精紡機のスピンドル列に沿って配置された
    ボビンハンガーに装着されている篠巻ボビンが小玉にな
    った際に、篠交換機をスピンドル列に沿って移動させて
    各交換作業位置に間欠的に停止させ、各交換作業位置で
    予めボビン保留位置に保留した満ボビンを該小玉ボビン
    と交換する単位交換作業を行う精紡機における篠交換方
    法において、 上記篠交換機に小玉ボビン交換ヘッドと満ボビン交換ヘ
    ッドを備えると共に、口出し部材と篠継ヘッドと篠掛け
    部材を備えておき、上記各停止位置で、 (イ) 小玉ボビン交換ヘッドによって複数個の小玉ボ
    ビンをグループとしてボビンハンガーから外して対応す
    るボビン保留位置に移動させるステップ、 (ロ) 満ボビン交換ヘッドによって前記複数個の小玉
    ボビンに対応する複数個の満ボビンを前記ボビン保留位
    置から移動して小玉ボビンが取外されたボビンハンガー
    に装着するステップ、 (ハ) 口出し部材によって前記複数の満ボビンの篠端
    を同時に口出しするステップ、 (ニ) 篠継ヘッドによって前記複数の満ボビンの篠端
    を把持してトランペットに導入されている対応する篠に
    同時に重合させて小玉ボビンの篠に篠継ぎするステッ
    プ、 (ホ) 篠掛け部材によって前記複数の満ボビンの篠を
    ロービングガイドに引掛けるステップ、 の各ステップを組合せて単位交換作業を構成したことを
    特徴とする精紡機における篠交換方法。
  2. 【請求項2】所定の交換作業位置で行う単位交換作業に
    おいて、複数個の満ボビンを満ボビン交換ヘッドにより
    前記ボビン保留位置から外した状態で前記ステップ
    (ハ)と前記ステップ(ニ)を順次行い、次いで複数個
    の小玉ボビンを小玉ボビン交換ヘッドによりボビンハン
    ガーから外した状態で前記ステップ(ホ)を行い、その
    後前記小玉ボビンが取外されたボビンハンガーへの満ボ
    ビン交換ヘッドによる満ボビンの装着と前記ボビン保留
    位置への小玉ボビン交換ヘッドによる小玉ボビンの装着
    を行うことを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の精
    紡機における篠交換方法。
  3. 【請求項3】精紡機のクリールの前列ボビンハンガーの
    前方に予備レールを配設し、その予備レールに移動可能
    に支持されたボビンキャリッヂの予備ボビンハンガーに
    よってボビン保留位置を構成したことを特徴とする特許
    請求の範囲第1項または第2項に記載の精紡機における
    篠交換方法。
JP60190909A 1985-08-31 1985-08-31 精紡機における篠交換方法 Expired - Lifetime JPH0742621B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP60190909A JPH0742621B2 (ja) 1985-08-31 1985-08-31 精紡機における篠交換方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP60190909A JPH0742621B2 (ja) 1985-08-31 1985-08-31 精紡機における篠交換方法

Related Child Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4228859A Division JPH0742624B2 (ja) 1992-08-27 1992-08-27 精紡機における篠交換方法
JP22968794A Division JP2513447B2 (ja) 1994-09-26 1994-09-26 篠継ぎ装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS6253426A JPS6253426A (ja) 1987-03-09
JPH0742621B2 true JPH0742621B2 (ja) 1995-05-10

Family

ID=16265732

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP60190909A Expired - Lifetime JPH0742621B2 (ja) 1985-08-31 1985-08-31 精紡機における篠交換方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0742621B2 (ja)

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6071724A (ja) * 1983-09-28 1985-04-23 Howa Mach Ltd 精紡機の篠交換方法及びその装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPS6253426A (ja) 1987-03-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0213962B1 (en) Roving-piecing method in spinning frame and roving-piecing head for carrying out said method
JP2502969B2 (ja) 精紡機における篠継方法
JPH0621388B2 (ja) 精紡機用篠交換機
JPH0742621B2 (ja) 精紡機における篠交換方法
JP2513447B2 (ja) 篠継ぎ装置
JP3240763B2 (ja) 精紡機の粗糸替機
JPH05247749A (ja) 精紡機での自動篠継ぎにおける口出し方法
JPH0742624B2 (ja) 精紡機における篠交換方法
JP3114911B2 (ja) 精紡機等の一斉管替における尻糸切断方法
JPH0742045B2 (ja) 精紡機の粗糸替方法
JPH0547651B2 (ja)
JPS6361416B2 (ja)
JPH07103496B2 (ja) 精紡機における篠換機
JPH08100335A (ja) 精紡機の一斉管換方法
JPH0742627B2 (ja) 精紡機等における尻糸把持装置
JP2979735B2 (ja) 篠交換機におけるペッグユニット
JP2580948B2 (ja) トラベラー交換方法
JP2520383B2 (ja) 満ボビンの篠掛け方法
JPH07138827A (ja) 篠継機における篠継ミス処理装置
JPH0748694Y2 (ja) トラベラー交換機
JPH0659979B2 (ja) 篠継ヘツド
JPH0742628B2 (ja) リング精紡機の篠継機
JPH09250030A (ja) 粗糸端解舒防止方法及び装置
JPH03180526A (ja) 精紡機等の一斉管換方法
JPH0411652B2 (ja)