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JPH0741432A - 新規な徐放性医薬品組成物 - Google Patents

新規な徐放性医薬品組成物

Info

Publication number
JPH0741432A
JPH0741432A JP12803594A JP12803594A JPH0741432A JP H0741432 A JPH0741432 A JP H0741432A JP 12803594 A JP12803594 A JP 12803594A JP 12803594 A JP12803594 A JP 12803594A JP H0741432 A JPH0741432 A JP H0741432A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fibrin
drug
composition
lipid
fibrinogen
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP12803594A
Other languages
English (en)
Inventor
Yuji Makino
悠治 牧野
Katsumi Sakurai
克己 桜井
Seiji Mochizuki
勢司 望月
Yoshiki Suzuki
嘉樹 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Teijin Ltd filed Critical Teijin Ltd
Priority to JP12803594A priority Critical patent/JPH0741432A/ja
Publication of JPH0741432A publication Critical patent/JPH0741432A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K9/00Medicinal preparations characterised by special physical form
    • A61K9/10Dispersions; Emulsions
    • A61K9/127Synthetic bilayered vehicles, e.g. liposomes or liposomes with cholesterol as the only non-phosphatidyl surfactant

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Dispersion Chemistry (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
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  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Medicinal Preparation (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】安全で、持続放出可能な徐放性医薬品組成物を
提供する。 【構成】薬物を封入したリポソーム又はリピッドマイク
ロスフェアーが、フィブリノーゲン又はフィブリン中に
均一に分散されてなる徐放性医薬品組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規な徐放性医薬品組成
物に関する。更に詳しくは、本発明は薬物を封入したリ
ポソーム又はリピッドマイクロスフェアーが、フィブリ
ノーゲン又はフィブリン中に均一に分散されたものであ
る徐放性医薬品組成物に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】フィブ
リノーゲンは分子量約34万の線維タンパク質である。
このフィブリノーゲンは、血漿タンパクの約7%を占め
るトロンビン、Factor XIIIa、Ca2+等と反応
すると重合・架橋反応によりゲル状の塊(以下、フィブ
リンという)となる。このフィブリンは、生体適合性が
良好で、生分解性であり、毒性もなく、さらに生体付着
性に優れている。そのためフィブリンは生体組織接着剤
として主に外科領域で組織の接着、閉鎖及び創傷治癒促
進等の目的で既に使用されている。
【0003】このような性質に加えて、(1)フィブリ
ノーゲンは、それ単独で体内に投与しても、もともと体
内にあるトロンビン、F.XIIIa、Ca2+等により体内
でフィブリンに転換しうること、あるいは(2)フィブ
リノーゲンとトロンビン等を体内で接触させて、その場
でフィブリンに速やかに転換しうること、またさらに
(3)反応条件によってフィブリンを微粒子状の形態に
成型しうること等の特徴を有することから、徐放性製剤
の放出制御材料として注目されている(Senderoff, R.
I. ら、J.Parent, Sci. Tech., 45 (1), 2, 1991.な
ど)。
【0004】実際、薬物をフィブリンにそのまま封入し
た製剤としてMondenらの報告(Cancer, 69 (3), 636, 1
992.)及びYamamotoらの報告(Medical Postgraduates,
23(7), 411, 1985. )によれば、制癌剤封入フィブリ
ンを腫瘍内へ投与したところ薬物の単独投与と比較して
高い治療効果が認められている。また、Sugitachi らの
報告(癌と化学療法、18 (11), 1817, 1991))によれ
ば、制癌剤封入フィブリンを担癌マウスに腹腔内投与し
たところ薬物の単独投与と比較して生存日数の延長が認
められている。
【0005】これら従来の薬物封入フィブリンからの薬
物の放出性について、前述のSenderoff らは、デキサメ
タゾン含有フィブリン微粒子からのin vitroで
のトリス緩衝液(pH=7.5、37℃)への放出性を
検討し、約5時間で含有されたデキサメタゾンの80%
以上が放出されてしまうことを報告している(J. Paren
t. Sci. Tech., 45 (1), 2, 1991)。
【0006】前述のMondenら、Yamamotoら及びSugitach
i らの報告では、その薬物の薬理効果についての記載は
あるが、実際に薬物がどれだけの期間、どれだけの量フ
ィブリン内に保持され、また放出され続けたかについて
は全く触れられていない。
【0007】一方、宮崎らはフィブリン膜からのプレド
ニゾロンの放出性を検討し、3時間でほぼ100%近く
が放出されることを明らかにしている(Chem. Pharm. B
ull., 28 (7),2261, 1980 )。更に宮崎らはピロカルピ
ン含有フィブリン膜を家兎の下瞼に挿入してピロカルピ
ンの縮瞳効果を調べたが、薬物単独では縮瞳効果は4〜
5時間で消失するのに対し、フィブリン膜を適用した場
合8時間持続することを報告している(Chem. Pharm. B
ull., 30 (9), 3405, 1982)。即ち、これら従来の報告
の何れの場合もフィブリンからの薬物放出性は比較的速
いと考えられる。
【0008】ところで、本発明者らは、ラット皮下にフ
ィブリンを形成せしめた後、経時的に形成場所に残存す
るフィブリンの重量を測定した結果、約28日後にほぼ
フィブリンは消失することを観測している。したがって
フィブリン内に包含された薬物の可能な最大放出持続期
間は、フィブリン本体の消失時間に一致し約28日と予
想された。
【0009】しかしながら現実には、分子量の異なる各
種薬物をフィブリン中に包含させ、次いでin vit
roにおけるフィブリンからでトリス緩衝液(pH7.
4)中への薬物の放出性を本発明者らが検討したとこ
ろ、100%放出するのに要する時間は分子量246.
2のFUdRで約4時間、分子量12,500のチトク
ローム(CYTOCHROME)cで約24時間であった。つまり
通常使用される薬物の分子量の範囲ではフィブリンから
の薬物の放出速度は極めて大であり、薬物は速やかに拡
散して比較的短時間で放出されてしまうことが認められ
た。即ち、フィブリンが生体内で発揮しうる徐放性製剤
としての最大放出持続期間である約28日の経過前に、
フィブリンに包含されたほとんどの薬物は拡散によりフ
ィブリンより放出されてしまいフィブリンの放出制御材
料としてのポテンシャルは十分に利用されていないこと
が明らかとなった。
【0010】従って、フィブリンからの薬物の拡散、放
出を制御し、薬物の放出性をフィブリンの生分解性と一
致させることが、フィブリンの徐放性材料としてのポテ
ンシャルを最大限発揮させることとして望まれている。
【0011】一方、特開昭61―56134号明細書に
は細胞毒性薬物をコラーゲン及び/又はフィブリノーゲ
ンに分散させた流動性組成物や、その組成物を局所に投
与すると内封された薬物が徐放化されることが記載され
ている。また細胞毒性薬物をリポソーム化してコラーゲ
ンあるいはフィブリノーゲン中に存在させること、この
リポソーム化により薬物の放出性が遅延されることが記
載されている。しかしながら、リポソーム化の具体的例
示はなく、リポソームの種類、その粒子径、ましてやそ
の具体的効果については示唆すらない。
【0012】更にWeiner, A.L.らは薬物含有リポソーム
をコラーゲンとともに投与して薬物の放出を徐放化する
ことを示唆しているが(J.Pharm. Sci. 74 (9), 922, 1
985)、薬物含有リポソームとフィブリン及び/又はフ
ィブリノーゲンとを組合せること、かかる場合のリポソ
ームの種類、その粒子径、ましてやその効果については
何ら具体的な記載も示唆もしていない。
【0013】また中井らは、ヒアルロン酸ゲルと薬物含
有リピッドマイクロスフェアー(脂肪小粒子)との組合
せによる徐放性製剤を提案しているが(J. Controlled
Release, 1992. (in press))、ヒアルロン酸ゲルが天然
物ではないためその安全性については未知である。
【0014】一方、本発明者らは、フィブリンの網目構
造の網目径を電顕的に解析した結果、この網目径が約2
00nm以下であること(後記の図2を参照のこと)、
従って薬物のサイズをこの径よりも大きくすれば薬物が
フィブリンから拡散しにくくなると考え、各種の方法を
検討した結果、薬物をフィブリンの網目径より大きい寸
法のリポソーム又はリピッドマイクロスフェアーに封入
することによってフィブリンからの薬物の放出を遅延さ
せて生体内での消失をフィブリン自体の消失と一致させ
ることが可能となることを見い出して本発明に到達し
た。
【0015】しかして、本発明の目的は、安全な、長期
間の薬物持続放出を可能とする徐放性医薬品組成物を提
供することにある。
【0016】更に本発明の目的は、安全な、長期間の薬
物持続放出を可能とする、フィブリノーゲン又はフィブ
リンを薬物分散媒体とする徐放性医薬品組成物を提供す
ることにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】即ち本発明は、薬物を封
入したリポソーム又はリピッドマイクロスフェアーがフ
ィブリノーゲン中に均一に分散されたものである徐放性
医薬品組成物である。また本発明は、薬物を封入したリ
ポソーム又はリピッドマイクロスフェアーがフィブリン
中に均一に分散されたものである徐放性医薬品組成物で
ある。
【0018】本発明で用いられるフィブリノーゲンは、
分子量約34万の可溶性線維性の糖タンパクであり、血
漿タンパク質の約7%を占める、哺乳動物、例えばヒト
又はウシの血液からエタノール又は硫酸アンモニウム分
画沈殿法など公知の方法を用いて製造されるものをい
う。あるいは他の技術、例えば、組換えDNAの技術に
よって調製されたものでもよい。
【0019】本発明で用いられるフィブリンは、フィブ
リノーゲンにトロンビンが作用し、更にF.XIIIa、C
2+が作用することにより生成される物理的、化学的に
堅固で安定な半固形状のフィブリンが生成されるものを
いい、通常フィブリノーゲン80mgに対してトロンビ
ン30〜500単位を添加して形成される。
【0020】一般にリポソーム(liposome)とは、脂質
の二重層からなる内部に水層を包含する小胞体であっ
て、天然由来脂質及び相当する合成脂質を水中に分散さ
せた際に形成され、サイズや脂質二重層の数から分類す
ると多重層リポソーム(MLV、粒子径=400〜35
00nm)、小さな一枚膜リポソーム(SUV、粒子径
=20〜50nm)、大きな一枚膜リポソーム(LU
V、粒子径=200〜1000nm)等に分類される。
【0021】本発明のリポソームとしては、上記リポソ
ームのうちその粒子径(直径)が200nm以上のも
の、例えば多重層リポソーム、大きな一枚膜リポソーム
を好ましいものとして挙げることができる。直径が20
0nm未満の場合にはフィブリンの網目径よりも小さく
なるため、薬物がフィブリンから放散・放出されがちに
なるからである。本発明のリポソームの粒子径としては
平均直径が200nm以上のものが好ましく、なかでも
200nm以上〜1000nm以下が好ましい。かかる
リポソームの粒子径は、本発明の徐放性医薬品組成物が
生体内に投与され投与部分における体液と接することか
ら、そのような体液と接触した時にあってフィブリンの
網目構造の網目径約200nmよりも大きいこと、即ち
その直径が200nm以上であることを言う。
【0022】本発明のリポソームを構成する脂質として
は通常公知の脂質が使用でき、例えば、リン脂質、糖脂
質、コレステロール及びその誘導体等を挙げることがで
きる。リン脂質の具体例としては、例えば、大豆レシチ
ン、卵黄レシチン等の天然リン脂質;ジパルニトイルホ
スファチジルコリン、ジステアロイルホスファチジルコ
リン、ジオレイルホスファチジルコリン、ホスファチジ
ルエタノールアミン、ホスファチジルグリセロール、ス
フィンゴミエリン、ホスファチジルイノシトール等の合
成リン脂質、水素添加レシチン等の天然リン脂質に水素
添加を行なったもの等を挙げることができる。また糖脂
質としては、例えば、パルミチルグルコシド、ステアリ
ルグルコシド、ミリスチルグルコシド、コレステリルマ
ルトシド、コレステリルグルコシド等を挙げることがで
きる。
【0023】リポソームの表面の荷電はこれらリポソー
ムを構成する脂質の組成により調整される。通常リポソ
ームは上記のレシチン、ジパルミトイルホスファチジル
コリン、ジステアロイルホスファチジルコリン等とコレ
ステロールを主成分とする脂質で製造されるが、これら
の脂質は体液と接触する時には電気的に中性である。体
液と接触する時にマイナスに荷電させる時にはホスファ
テジルグリセロール、ホスファチジルセリン、ホスファ
チジン酸、ホスファチジルイノシトール、ジアセチルリ
ン酸等が通常上記の脂質に添加される。またプラスに荷
電させる時にはステアリルアミンが通常添加される。
【0024】本発明者らの知見によれば、本発明の徐放
性医薬品組成物を流動性の液状組成物として投与する時
はマイナスに荷電したリポソームはフィブリノーゲンと
相互作用して放出の遅延をもたらすという利点がある。
従って本発明のリポソームは通常のリポソームを構成す
る脂質の他に、マイナスに荷電させるために、ホスファ
チジルグリセロール、ホスファチジン酸、ホスファチジ
ルイノシトール、ジアヒチルリン酸ホスファチジルセリ
ン、などの酸性リン脂質を添加することが望ましい。こ
れらのなかでもホスファチジルセリンが好ましい。これ
ら荷電物質は通常リン脂質1モルに対して0.1〜0.
2モル前後添加される。
【0025】すなわち本発明のリポソームとしては体液
と接触した時に電荷ないリポソーム、プラスに荷電した
リポソーム、又はマイナスに荷電したリポソームを用い
ることができるが、なかでもマイナスに荷電したリポソ
ーム、例えば酸性リン脂質等のような体液と接触した時
にマイナスに荷電する脂質を含むリポソームを好ましい
ものとして挙げることができる。
【0026】かかるリポソームの製造法は通常以下の通
りである。即ち、所定量の脂質を秤量し、有機溶媒(ク
ロロホルム、エーテル等)に溶解したのち、ナス型フラ
スコ中ロータリーエバポレーターを用いて、減圧下で溶
媒を留去、フラスコ底部に脂質の薄膜を作成する。次い
で脂質を膨潤させ、更に最終的な水中分散系を得るため
に超音波を照射することにより形成される。
【0027】リポソームに薬物を封入するには、上記と
同様の操作を行ないフラスコ底部に脂質の薄膜を作成し
た後、目的とする薬物水溶液と緩衝液を加え激しく振盪
する。なお、薬物の脂溶性が高い場合は、該薬物はリポ
ソームの脂質二重膜の疎水性部分に、また薬物の水溶性
が高い場合は該薬物はリポソームの脂質二重膜にかこま
れる内水相に分布するとされている。
【0028】リポソームの直径は以下のようにして調整
することができる。均一のサイズが得られる製法、例え
ばフレンチプレス法、超音波処理、凍結―融解法、コー
ル酸除去法等を用いてリポソームを調整し、更にゲル濾
過(Sepharose 4B、2B等)、限外濾過等を用いるこ
とによりサイズを均一にすることができる。
【0029】本発明で用いられるリピッドマイクロスフ
ェアー(lipid microsphere )とは、リン脂質を乳化剤
に用い、水相中に大豆油を分散させた水中油型(O/
W)エマルジョンで分散相の油滴は通常直径約200n
mの安定な微粒子を形成している。リピッドマイクロス
フェアーは、油相、例えば大豆油にリン脂質等の適当な
乳化剤、例えばレシチンと精製水を加えて乳化すること
により得られる。通常脂溶性の薬物がリピッドマイクロ
スフェアーの相内に封入される。薬物を封入するには上
記の製造法において油相にあらかじめ薬物を溶解してお
き、乳化すればよい。
【0030】リピッドマイクロスフェアーの粒径は乳化
方法を選択することにより調整される。通常の乳化機
(ホモミキサーなど)では直径が約1μmまで、また精
密乳化機(マントンゴーリン乳化機、マイクロフルイダ
イザーなど)では直径が約200nmまでの粒径を調整
することができる。
【0031】本発明のリピッドマイクロスフェアーとし
ては前述のリポソームと同様に体液に接触した時に電荷
のないリピッドマイクロスフェアー、プラスに荷電した
リピッドマイクロスフェアー、又はマイナスに荷電した
リピッドマイクロスフェアーが挙げられるが、好ましく
は前述のリポソームと同じようにマイナスに荷電したリ
ピッドマイクロスフェアーを挙げることができる。かく
して本発明の徐粒性医薬品組成物を構成する薬物を封入
りしたリポソーム又はリビッドマイクロスフェアーを液
状分散物として得ることができる。
【0032】本発明の薬物を封入したリポソーム又はリ
ビッドマイクロスフェアーがフィブリノーゲン中に均一
に分散されてなる徐放性医薬品組成物は、例えば均一な
流動性の液状組成物又は固形の微粒子状組成物として製
造されて生体に投与されるか、あるいは、本発明の薬物
を封入したリポソーム又はリビッドマイクロスフェアー
がフィブリン中に均一に分散されてなる徐放性医薬品組
成物は、例えば半固形状組成物又は半固形の微粒子組成
物として製造され生体に投与される。
【0033】まず均一な流動性の液状組成物は、例えば
前記の方法で製造した薬物を封入したリポソーム又はリ
ピッドマイクロスフェアーの液状分散物にフィブリノー
ゲンを溶解することにより製造される。この場合、フィ
ブリノーゲンは固体で該リポソーム又はリピッドマイク
ロスフェアーの液状分散物に添加し、攪拌溶解してもよ
いが、あらかじめフィブリノーゲンを水等の溶媒で溶解
し、得られたフィブリノーゲン溶液を該リポソーム又は
リピッドマイクロスフェアーの液状分散物に添加しても
よい。また、薬物を封入したリポソーム又はリピッドマ
イクロスフェアーの液状分散物を公知の方法で凍結乾燥
して固形物とし、この固形物とフィブリノーゲンとの固
体混合物に用時に水等を添加して均一で流動性の液状組
成物としてもよい。
【0034】本発明の薬物を封入したリポソーム又はリ
ピッドマイクロスフェアーがフィブリン中に均一に分散
された徐放性医薬品組成物のうち、半固形状組成物は、
例えば以下の方法により製造される。先ず、上述のよう
なフィブリノーゲンの液状組成物は体内に投与される
と、その場で体内由来のトロンビン等と反応してフィブ
リンへ転換し、薬物を封入したリポソーム又はリピッド
マイクロスフェアーがフィブリン中に均一に分散された
本発明の徐放性医薬品組成物となる。あるいは液状分散
物又は固形物の薬物を封入したリポソーム又はリビッド
マイクロスフェアーに、固体又は溶液状のフィブリノー
ゲンを加え、フィブリノーゲン含有液状組成物を調製
し、これとトロンビン含有液状組成物を混合して予めフ
ィブリンを形成させることにより本発明の薬物を封入し
たリポソーム又はリピッドマイクロスフェアーがフィブ
リン中に均一に分散されてなる徐放性医薬品組成物とす
ることもできる。
【0035】また、液状分散物又は固形物の薬物を封入
したリポソーム又はリピッドマイクロスフェアーに、固
体又は溶液状のフィブリノーゲンを加え、これとトロン
ビン含有液状組成物を投与時に混合し、体内でフィブリ
ンを速かに形成させて本発明の薬物を封入したリポソー
ム又はリピッドマイクロスフェアーがフィブリン中に均
一に分散されてなる徐放性医薬品組成物としてもよい。
この場合、フィブリン生成による投与上の困難を防ぐた
めに通常2液混合型注射針が使用され、器内で混合され
た2液は速かに体内に送達され、フィブリンが形成され
る。
【0036】一方薬物を封入したリポソーム又はリピッ
ドマイクロスフェアーがフィブリノーゲン中に均一に分
散されてなる徐放性医薬品組成物であって、固形の微粒
子状組成物は、前記のフィブリノーゲンの液状組成物を
公知の方法、例えばChem. Pharm. Bull., 34 (6), 263
2, 1986. に開示されているように、例えばリピッドマ
イクロスフェアーを含有するフィブリノーゲンを界面活
性剤を含む綿実油中でホモジナイズし、その後約90℃
に加温することにより成型され、該微粒子状成型物を単
離洗浄後公知の分散剤により水中に均一に分散させるこ
とにより固形の微粒子状組成物とすることができる。
【0037】また本発明の薬物を封入したリポソーム又
はリピッドマイクロスフェアーがフーゲン中に均一に分
散されてなる徐放性医薬品組成物のうち、半固形の微粒
子状組成物は、例えばJ. Porent. Sci. Tech., 45 (1),
2, 1991に開示されているように、薬物を封入したリポ
ソームあるいはリビッドマイクロスフェアーに固体又は
溶液状のフィブリノーゲンを加え、これとトロンビン含
有液状分散物を混合することによりフィブリン微粒子を
製造し、次いでこの微粒子を公知の分散剤を用いて水中
に分散させることにより半固形の微粒子状組成物を製造
することができる。
【0038】本発明でリポソーム又はリピッドマイクロ
スフェアーに封入され、フィブリノーゲン又はフィブリ
ン中に均一に分散される薬物としては、本発明の組成物
が生分解性であることから直接皮下あるいは筋肉内又は
皮膚上、粘膜上に投与され、その近傍で局所的にあるい
は血流に移行して全身的に作用する薬物が望ましい。
【0039】そのような例を挙げると、本発明の薬物と
しては、細胞毒性を有する薬物以外の薬物、例えば抗炎
症薬として、アスピリン、インドメタシン、イブプロフ
ェン、チアラミド、ケトプロフェン、ジクロフェナクナ
トリウム、ピロキシカム、フェンブフェン、メフェナム
酸デキサメタゾン等のステロイド性抗炎症薬等が;抗生
物質として、リンコマイシン、アミカシン、アモキシリ
ン、アンピシリン、セファクロル、セファドロキシル、
セファレキシン、ホスホマイシン、アムホテリシンB、
リファンピシン等が;ホルモン剤として、インスリン、
カルシトニン、テストステロン、エストラジオール、プ
ロゲステロン等が;サイトカインとして、G−CSF、
インターロイキン、エリスロポエチン等が;オータコイ
ドのプロスタグランジンが;骨、関節系薬剤としてシク
ロペンテノン、活性型ビタミンD3 及びその誘導体、例
えば1,24−(OH)2 −ビタミンD3 ,12−OH
−ビタミンD3 , 1,25−(OH) 2 −ビタミンD3
等が挙げられる。これらのなかでもインスリン等のホル
モン剤,デキサメタゾン等のステロイド性抗炎症薬、活
性型ビタミンD3 及びその誘導体を好ましいものとして
挙げられる。
【0040】本発明の薬物を封入したリポソーム又はリ
ピッドマイクロスフェアーがフィブリノーゲン又はフィ
ブリン中に均一に分散された徐放性医薬組成物は、主に
皮下あるいは筋肉内、又は皮膚、粘膜上に投与される
が、該組成物以外の通常使用される添加物と配合されて
徐放性医薬品組成物となり臨床の場に供給される。この
ような通常使用される添加物としては、溶液のpHを一
定範囲に保つ緩衝剤として、クエン酸塩、酢酸塩、リン
酸塩等が;溶液の浸透圧を体液と等しくするための等張
化剤として食塩、ブドウ糖等が;製剤の化学的分解、物
理的変化を抑制するための安定剤として、L―アスコル
ビン酸、ピロ亜硫酸ナトリウム、EDTA等が;微生物
による製剤の汚染・分解を阻止するための保存剤とし
て、安息香酸、安息香酸エステル類、塩化ベンザルコニ
ウム、塩化ベンゼトニウム等が挙げられる。
【0041】本発明により新規で安全な長期間の薬物放
出を可能とする徐放性医薬品組成物が提供され、その臨
床的価値は大きい。
【0042】
【実施例】以下、実施例、参考例により本発明を詳述す
るが、本発明を限定するものではない。
【0043】
【参考例1】 フィブリンからの各種薬物の放出性 フィブリノーゲン(F.XIIIaを含む)20mgに適量
の図1に記載の11種の薬物を溶解させたTrisバッ
ファー(pH7.4)250μlを加えてフィブリノー
ゲンを溶解させた。この溶液にトロンビン溶液250μ
l(62.5IU)を加えて、薬物含有フィブリン(5
00μl)を得た。この得られたフィブリンを10ml
のTrisバッファー(pH7.4)中に入れ、37℃
で振盪させ、経時的にTrisバッファー中の薬物濃度
を測定し、以下の式によって拡散定数(K値)を求め
た。
【0044】
【数1】
【0045】各種薬物の拡散定数(K値)と分子量との
関係を図1に示した。図1から、例えば分子量246.
2であるFUdRのK値は約100(h-1/2)、チトク
ロームcのK値は約30(h-1/2)であり、フィブリン
からのこれらの薬物の放出性について、前者は約4時
間、後者は約24時間で各々フィブリンから完全放出さ
れることが判る。
【0046】[実施例1,比較例1] (1)インスリン500μg(Sigma社)にTri
sバッファー(pH7.4)250μlを加えて溶解さ
せた。これにフィブリノーゲン(人血漿由来、Fact
or XIIIaを含む;化学及血清療法研究所製ボルヒー
ル)20mgを加え37℃に加温しながら溶解させイン
スリン溶解液を得た。別にトロンビン(人血漿由来、化
学及血清療法研究所製ボルヒール)62.5単位に40
mM CaCl2 (和光純薬)を含むTrisバッファ
ー(pH7.4)250μlを加えてトロンビン溶解液
を調製した。このトロンビン溶解液とインスリン溶解液
を混合してインスリン含有フィブリン(500μl)
(半固形状組成物)を得た(A:比較例1)。
【0047】(2)上記と同量のインスリンを含有する
リポソーム(Lip)をPick,U.らの報告(Arc
h. Biochem. Biophys., 212, 196, 1981.)に従って調
製した。リポリームを調整する際に脂質として、電荷を
持たないLipにはホスファチジルコリン(PC)(日
本油脂)を、正電荷をもつLipにはPCとステアリル
アミン(SA)(和光純薬)の混合脂質(SAはPCに
対してモル比で1/6)を、負電荷をもつLipにはP
Cとホスファチジルセリン(PS)の混合脂質を用い
た。(PS/PC=1/6:モル比)。このようにして
得られたLip(粒子径=200〜1000nm)をT
risバッファーに懸濁した。次いで得られたインスリ
ンを含有するLipのTrisバッファー懸濁液にフィ
ブリノーゲンを溶解して得た流動性の液状組成物をイン
スリン溶解液として用いる以外は上記(1)と同様に操
作してLip含有フィブリン(半固形状組成物)を調製
した(実施例1,B〜D)。PCからなるLip(電荷
なし)を含有するフィブリンをB,(PC+SA)から
なるLip(正電荷)含有フィブリンをC、(PC+P
S)からなるLip(負電荷)含有フィブリンをDとし
た。
【0048】(3)上記A,B,C,DをTrisバッ
ファー(pH7.4)中に入れ37℃で振盪し、Tri
sバッファー中のインスリンをHPLCで経時的に定量
して放出率(%)を求めた。その結果を表1に示した。
【0049】
【表1】
【0050】[実施例2,比較例2] (1)デキサメタゾン(Sigma社)25μgを25
0μlのTrisバッファー(pH7.4)に懸濁さ
せ、更にホスフェチジルコリン(PC)300mgを加
えてポリトロン(KINEMATICA製)で乳化し
た。この溶液を用いて実施例1と同様に操作してフィブ
リンを調製した(A;比較例2)。
【0051】(2)デキサメタゾン31.25μgに精
製大豆油250mgを加えて溶解させ、PC30mgを
加え、加温(80℃)しながらホモジナイズ(ポリトロ
ン、104 rpm×60min)し、Trisバッファ
ーを加えて全量を1.25mlとした。この溶液をマイ
クロフルイダイザーを用いて精乳化し、その後濾過して
直径約1μmのリピッドマイクロスフェアー(LM)の
Trisバッファー懸濁液を得た。
【0052】実施例1と同様に(PC+SA)を用いた
LM、(PC+PS)を用いたLMも各々同様に操作し
て得た。各LMを250μl分取し、実施例1と同様に
操作してLM含有フィブリン(半固形状組成物)を得た
(実施例2,B〜D)。PCを用いた各LM含有フィブ
リンをB、(PC+SA)を用いたものをC、(PC+
PS)を用いたものをDとした。
【0053】(3)A,B,C,及びDのフィブリンか
らのデキサメタゾンの放出率(%)を0.02%PC/
Trisバッファー(pH7.4)(37℃)中のデキ
サメタゾン量をHPLCで経時的に測定することにより
求めた。その結果を表2に示した。
【0054】
【表2】
【0055】[実施例3,比較例3] (1)実施例1と同様に操作してインスリン溶解液、ト
ロンビン溶解液を得た。実施例1と同量のフィブリン及
びトロンビン溶解液を2液混合注射器を用いてマウス皮
下に注入し、マウス皮下においてフィブリンを形成させ
た(A;比較例3)。
【0056】(2)実施例1と同様にPC、(PC+S
A)、(PS+PC)を用いて調製したLip含有フィ
ブリノーゲン溶解液(流動の液状組成物)を、これと同
量のトロンビン溶液と2液混合注射器を用いてマウス皮
下に注射した(実施例3,B〜D)。このようにして形
成させたフィブリンを各々PCを用いたものをB,(P
C+SA)を用いたものをC,(PC+PS)を用いた
ものをDとした。
【0057】(3)上記4つのフィブリン(半固形状組
成物)について、フィブリンをマウス皮下から摘出する
ことによりフィブリンの残存率(%)を経時的に測定し
た。またフィブリン中のインスリン残存率(%)は実施
例1と同様にして経時的に測定した。各々の結果を表3
に示した。
【0058】
【表3】
【0059】[実施例4,比較例4]実施例2と同様に
して得た4種類(A(比較例4);B,C,D(実施例
4、B〜D))のフィブリン(半固形状組成物)をマウ
ス皮膚を切開して皮下に挿入した。経時的に摘出し、フ
ィブリンの残存率(%)を測定した。フィブリン中のデ
キサメタゾン残存率(%)は実施例2と同様に操作して
測定した。各々の結果を表4に示した。
【0060】
【表4】
【0061】[実施例5,比較例5]実施例1と同様に
して得た4種類(A(比較例5);B,C,D(実施例
5、B〜D))のフィブリノーゲン溶液(流動性の液状
組成物)を各々マウス皮下に注入してフィブリン(半固
形状組成物)を形成させた。注入部位の皮膚を剥離し、
付着しているフィブリンを取り出した。取り出したフィ
ブリンの残存率(%)を経時的に測定した。フィブリン
中のインスリン残存率(%)は実施例1と同様に操作し
て経時的に測定した。各々の結果を表5に示した。
【0062】
【表5】
【0063】[実施例6,比較例6]実施例2と同様に
操作して得た4種類(A,B,C,D)のフィブリノー
ゲン溶液(流動性の液状組成物)を各々マウス皮下に注
入してフィブリン(半固形組成物)を形成させた。皮下
からのフィブリン摘出は実施例5と同様に実施し、フィ
ブリンの残存率(%)及びフィブリン中のデキサメタゾ
ン残存率(%)は実施例2と同様に操作して経時的に求
めた。各々の結果を表6に示した。
【0064】
【表6】
【0065】[実施例7]実施例1と同様に操作し、イ
ンスリンを含有するPC、(PC+SA)、PSからな
るLipを得た。Lip含有フィブリン微粒子(半固形
の微粒子状組成物)は、微粒子を酢酸エチル/0.05
%PCで洗浄し次いで凍結乾燥する以外は、Sendernoff
らの報告(J.Parent. Sci. Tech., 45 (1), 2, 1991 )
に従って得た。PC、(PC+SA)、(PC+PS)
からなるLipを含むフィブリン微粒子を各々A,B,
Cとし、Lipの代りにこれと同量のインスリンを含む
溶液を用いて上記と同様に操作して得たフィブリン微粒
子をDとした。A,B,C,Dを500μl生理食塩水
(大塚製薬)に懸濁し、マウス皮下に投与した。Ogawa
らの報告(J.Chem. Pharm. Bull., 36 (7), 2576, 198
8)に従って経時的に投与部位のフィブリン微粒子を取
り出し、その残存量をHPLCで定量することにより、
フィブリン微粒子中のインスリン残存率(%)を求め
た。その結果を表7に示した。
【0066】
【表7】
【0067】[実施例8]実施例2と同様に操作してデ
キサメタゾンを含有するPC、(PC+SA)、(PC
+PS)を乳化剤としたLM(直径約1μm)のTri
sバッファー懸濁液を得た。LM含有フィブリン微粒子
(半固形の微粒子状組成物)はデキサメタゾンとLMを
用いること以外は実施例7と同様に操作して得た。P
C、(PC+SA)、(PC+PS)を乳化剤とするL
M含有フィブリン微粒子を各々A,B,Cとした。LM
の代りにこれと同量のデキサメタゾンを含む溶液を用い
て調製したフィブリン微粒子をDとした。経時的なフィ
ブリン微粒子中のデキサメタゾン残存量は実施例7と同
様に操作して定量し、その残存率(%)を求めた。その
結果を表8に示した。
【0068】
【表8】
【0069】[実施例9]実施例1と同様に操作してP
CからなるLip(粒子の直径=200〜1000n
m)含有フィブリンを得た(A)。PCを脂質に用いて
Sunamotoらの報告(Biochem. Biophys. Res. Commun.,
94, 1367, 1980. )に従ってLip(粒子の直径=20
〜35nm)を得た。このLipを含有したフィブリン
(半固形状組成物)は実施例1と同様に操作して得た
(B)。各々のフィブリンからのインスリン放出率
(%)は実施例1と同様にして求めた。その結果を表9
に示した。
【0070】
【表9】
【0071】[参考例2]実施例1と同様に操作し、P
CからなるLip(粒子の直径=200〜1000n
m)含有フィブリン(A)及びインスリン含有フィブリ
ン(B)(半固形状組成物)を得た。実施例1と同量の
インスリンを含むLip(粒子径=200〜1000n
m)含有コラーゲンゲル(C)及びインスリン含有コラ
ーゲンゲル(D)はWeiner A.L. らの報告(J. Pharm.
Sci., 74 (9), 922, 1985 )に従って得た。インスリン
含有コラーゲンゲルは、Lipの代りにこれと同量のイ
ンスリンを含む溶液(Trisバッファー(pH7.
4)に溶解)を用いて調製したた。上記A,B,C,D
からのインスリン放出率(%)を実施例1と同様に操作
して求めた。その結果を表10に示した。
【0072】
【表10】
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は参考実験1における薬物の分子量と拡散
定数(K)との関係を示す。
【図2】図2はフィブリンの網目構造の電子顕微鏡写真
を示す。図2からフィブリンの網目構造の網目径は約2
00nm以下であることが推定される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 嘉樹 東京都日野市旭が丘4丁目3番2号 帝人 株式会社東京研究センター内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 薬物を封入したリポソーム又はリピッド
    マイクロスフェアーがフィブリノーゲン中に均一に分散
    されてなる徐放性医薬品組成物。
  2. 【請求項2】 薬物を封入したリポソーム又はリピッド
    マイクロスフェアーがフィブリン中に均一に分散されて
    なる徐放性医薬品組成物。
  3. 【請求項3】 該組成物が流動性の液状組成物又は固形
    の微粒子状組成物である請求項1記載の徐放性医薬品組
    成物。
  4. 【請求項4】 該組成物が半固形状組成物又は半固形の
    微粒子状組成物である請求項2に記載の徐放性医薬品組
    成物。
  5. 【請求項5】 該微粒子の直径が、10〜100μmの
    範囲にある請求項3又は4に記載の徐放性医薬品組成
    物。
  6. 【請求項6】 該薬物が、細胞毒性を有する薬物以外の
    薬物である請求項1又は2に記載の徐放性医薬品組成
    物。
  7. 【請求項7】 該リポソーム又はリピッドマイクロスフ
    ェアーが、体液と接触した時にその直径が200nm以
    上である請求項1又は2に記載の徐放性医薬品組成物。
  8. 【請求項8】 該リポソーム又はリピッドマイクロスフ
    ェアーが、体液と接触した時にマイナスに荷電する脂質
    を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の徐放性
    医薬品組成物。
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