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JPH07330714A - 22−チアビタミン▲d3▼誘導体 - Google Patents

22−チアビタミン▲d3▼誘導体

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Publication number
JPH07330714A
JPH07330714A JP7155079A JP15507995A JPH07330714A JP H07330714 A JPH07330714 A JP H07330714A JP 7155079 A JP7155079 A JP 7155079A JP 15507995 A JP15507995 A JP 15507995A JP H07330714 A JPH07330714 A JP H07330714A
Authority
JP
Japan
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group
compound
formula
hydrogen atom
compound according
Prior art date
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Application number
JP7155079A
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JP3759639B2 (ja
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Noboru Kubodera
登 久保寺
Akira Kawase
朗 川瀬
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Chugai Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Chugai Pharmaceutical Co Ltd
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Publication date
Application filed by Chugai Pharmaceutical Co Ltd filed Critical Chugai Pharmaceutical Co Ltd
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
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  • Steroid Compounds (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 一般式(I) (式中Rは水酸基で置換されていてもよい炭素数1か
ら10のアルキル基を示し、Rは水素原子または水酸
基を示し、Rは水素原子または水酸基を示す)で表さ
れる化合物。 【効果】 本発明の化合物である22位が硫黄原子で置
換されているビタミンD誘導体は、強いケラチノサイト
の増殖抑制作用を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規なビタミンD誘導
体に関する。さらに詳しくは22位が硫黄原子で置換さ
れたビタミンD誘導体およびその製造方法に関する。
また、この化合物を製造するために有用な中間体および
その製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】活性型ビタミンDはカルシウム代謝調
節作用の他、分化誘導作用、免疫調節作用など多くの生
理活性を有することが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近年ビタミンD類の生
理活性が逐次明らかにされてきている。ビタミンD類、
例えば、1α,25−ジヒドロキシビタミンDはカル
シウム代謝調節作用、腫瘍細胞などの増殖抑制作用や分
化誘導作用、免疫調節作用など多岐にわたって生理活性
を示すことが知られている。しかしながら1α,25−
ジヒドロキシビタミンDは、長期かつ連続的な投与に
より、高カルシウム血症を起こすという欠点を有してお
り、例えば抗腫瘍剤、抗リウマチ剤などとしての使用に
は適さない。このため、最近これらのビタミンD類の作
用の分離を目的として数多くのビタミンD誘導体が合成
され、その生理活性が検討されている。
【0004】その中の一つとして、ビタミンDの22
位が酸素原子で置換された誘導体として、特開昭61−
267550号に記載されている、1α,3β−ジヒド
ロキシ−20(S)−(3−ヒドロキシ−3−メチルブ
チルオキシ−9,10−セコプレグナ−5,7,10
(19)−トリエンがある。本発明者らは、ビタミンD
誘導体について検討をかさねた結果22位が硫黄原子で
置換されているビタミンDが、強いケラチノサイトの増
殖抑制作用を有することを見いだした。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は下記一般式
(I)で表される22−チアビタミンD誘導体に関す
る。
【化20】 (式中Rは1以上の水酸基で置換されていてもよい炭
素数1から10のアルキル基を示し、Rは水素原子ま
たは水酸基を示し、Rは水素原子または水酸基を示
す。) 一般式(I)で表される化合物において、Rは水酸基
であることが好ましい。また、Rは1以上の水酸基で
置換されている炭素数1から10のアルキル基であるこ
とが好ましく、特に一般式(III)
【化21】 (式中R,Rは同一または異なって水素原子または
水酸基を示す。ただし同時に水酸基であることはない。
mは1から4までの整数を、nは0から2までの整数を
示す)で表される基であることが好ましい。ここで
,Rは水素原子であることが特に好ましい。一般
式(I)の立体配位は特に制限はないが、一般式(I
I)
【化22】 (式中Rは1以上の水酸基で置換されていてもよい炭
素数1から10のアルキル基を示し、Rは水素原子ま
たは水酸基を示す)で表される配位のものが特に好まし
い。また、本発明は22位が硫黄原子で置換されたビタ
ミンD誘導体の製造方法に関する。すなわち一般式
(XV)
【化23】 (式中、R25は1以上の水酸基で置換されていてもよ
い炭素数1から10のアルキル基を示し、R26,R
27は同一または異なって水素原子または保護基を示
し、R28は水素原子または水酸基を示す)で表される
化合物を、光照射、熱異性化反応に付すことにより一般
式(XVI)
【化24】 (式中、R25は1以上の水酸基で置換されていてもよ
い炭素数1から10のアルキル基を示し、R26,R
27は同一または異なって水素原子または保護基を示
し、R28は水素原子または水酸基を示す)で表される
化合物を製造する方法に関する。
【0006】また、本発明は、一般式(I)で表される
化合物を製造するために有用な合成中間体およびその製
造方法に関する。合成中間体の代表的な例としては、た
とえば一般式(VI)
【化25】 (式中、R,Rは同一または異なって、水素原子ま
たは保護基を示し、Rは置換基を有していてもよい炭
素数1から10のアルキル基を示す)、一般式(XI)
【化26】 (式中、R15,R16は同一または異なって、水素原
子または保護基を示し、Aは−CHOH−または−C
O−を示す)および一般式(XIII)
【化27】 (式中、R19,R20は水素原子または保護基を示
し、R21は置換基を有していてもよい炭素数1から1
0のアルキル基を示し、Aは−CHOH−または−C
O−を示す)で表される化合物などがあげられ、特に好
ましい例として、一般式(X)
【化28】 (式中、R12,R13は同一または異なって、水素原
子または保護基を示し、R14は置換基を有していても
よい炭素数1から10のアルキル基を示す)、一般式
(XII)
【化29】 (式中、R17,R18は水素原子または保護基を示
し、Aは−CHOH−または−CO−を示す)および
一般式(XIV)
【化30】 (式中、R22,R23は水素原子または保護基を示
し、R24は置換基を有していてもよい炭素数1から1
0のアルキル基を示し、Aは−CHOH−または−C
O−を示す)で表される化合物などがあげられる。ここ
で、R,R11,R14,R21,R24の例として
は、1以上の水酸基で置換されている炭素数1から10
のアルキル基であることが好ましく、特に一般式(II
I)
【化31】 (式中R,Rは同一または異なって水素原子または
水酸基を示す。ただし同時に水酸基であることはない。
mは1から4までの整数を、nは0から2までの整数を
示す)で表される基であることが好ましい。ここで
,Rは水素原子であることが特に好ましい。本発
明において、水酸基で置換されていてもよい炭素数1か
ら10のアルキル基におけるアルキル基とは直鎖または
分岐鎖状のアルキル基を示し、たとえばメチル基、エチ
ル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル
基、i−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基のほ
か、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル
基、ノニル基、デカニル基などが挙げられる。好ましく
は、3−メチルブチル基、3−エチルペンチル基、4−
メチルペンチル基、3−(n−プロピル)ヘキシル基、
4−エチルヘキシル基、5−メチルヘキシル基、6−メ
チルヘプチル基、5−エチルヘプチル基、4−(n−プ
ロピル)ヘプチル基などがあげられさらに好ましくは、
3−メチルブチル基、3−エチルペンチル基、4−メチ
ルペンチル基などがあげられる。
【0007】また、1以上の水酸基で置換されていても
よい炭素数1から10のアルキル基において、置換して
いる水酸基の数の例としては、たとえば0,1,2,
3,などがあげられ、好ましくは1または2であり、さ
らに好ましくは1である。1以上の水酸基で置換されて
いる炭素数1から10のアルキル基の例としては、3−
ヒドロキシ−3−メチルブチル基、2−ヒドロキシ−3
−メチルブチル基、4−ヒドロキシ−3−メチルブチル
基、2,3−ジヒドロキシ−3−メチルブチル基、2,
4−ジヒドロキシ−3−メチルブチル基、3,4−ジヒ
ドロキシ−3−メチルブチル基、3−ヒドロキシ−3−
エチルペンチル基、2−ヒドロキシ−3−エチルペンチ
ル基、4−ヒドロキシ−3−エチルペンチル基、2,3
−ジヒドロキシ−3−エチルペンチル基、2,4−ジヒ
ドロキシ−3−エチルペンチル基、3,4−ジヒドロキ
シ−3−エチルペンチル基、4−ヒドロキシ−4−メチ
ルペンチル基、3−ヒドロキシ−4−メチルペンチル
基、5−ヒドロキシ−4−メチルペンチル基、3,4−
ジヒドロキシ−4−メチルペンチル基、3,5−ジヒド
ロキシ−4−メチルペンチル基、4,5−ジヒドロキシ
−4−メチルペンチル基、3−ヒドロキシ−3−(n−
プロピル)ヘキシル基、4−ヒドロキシ−3−(n−プ
ロピル)ヘキシル基、2−ヒドロキシ−3−(n−プロ
ピル)ヘキシル基、2,3−ジヒドロキシ−3−(n−
プロピル)ヘキシル基、3,4−ジヒドロキシ−3−
(n−プロピル)ヘキシル基、2,4−ジヒドロキシ−
3−(n−プロピル)ヘキシル基、3−ヒドロキシ−4
−エチルヘキシル基、4−ヒドロキシ−4−エチルヘキ
シル基、5−ヒドロキシ−4−エチルヘキシル基、3,
4−ジヒドロキシ−4−エチルヘキシル基、3,5−ジ
ヒドロキシ−4−エチルヘキシル基、4,5−ジヒドロ
キシ−4−エチルヘキシル基、4−ヒドロキシ−5−メ
チルヘキシル基、5−ヒドロキシ−5−メチルヘキシル
基、6−ヒドロキシ−5−メチルヘキシル基、4,5−
ジヒドロキシ−5−メチルヘキシル基、4,6−ジヒド
ロキシ−5−メチルヘキシル基、5,6−ジヒドロキシ
−5−メチルヘキシル基、5−ヒドロキシ−6−メチル
ヘプチル基、6−ヒドロキシ−6−メチルヘプチル基、
7−ヒドロキシ−6−メチルヘプチル基、5,6−ジヒ
ドロキシ−6−メチルヘプチル基、5,7−ジヒドロキ
シ−6−メチルヘプチル基、6,7−ジヒドロキシ−6
−メチルヘプチル基、4−ヒドロキシ−5−エチルヘプ
チル基、5−ヒドロキシ−5−エチルヘプチル基、6−
ヒドロキシ−5−エチルヘプチル基、4,5−ジヒドロ
キシ−5−エチルヘプチル基、4,6−ジヒドロキシ−
5−エチルヘプチル基、5,6−ジヒドロキシ−5−エ
チルヘプチル基、3−ヒドロキシ−4−(n−プロピ
ル)ヘプチル基、4−ヒドロキシ−4−(n−プロピ
ル)ヘプチル基、5−ヒドロキシ−4−(n−プロピ
ル)ヘプチル基、3,4−ジヒドロキシ−4−(n−プ
ロピル)ヘプチル基、3,5−ジヒドロキシ−4−(n
−プロピル)ヘプチル基、4,5−ジヒドロキシ−4−
(n−プロピル)ヘプチル基などがあげられ、好ましく
は3−ヒドロキシ−3−メチルブチル基、2,3−ジヒ
ドロキシ−3−メチルブチル基、3,4−ジヒドロキシ
−3−メチルブチル基、3−ヒドロキシ−3−エチルペ
ンチル基、2,3−ジヒドロキシ−3−エチルペンチル
基、3,4−ジヒドロキシ−3−エチルペンチル基、4
−ヒドロキシ−4−メチルペンチル基、3,4−ジヒド
ロキシ−4−メチルペンチル基、4,5−ジヒドロキシ
−4−メチルペンチル基などがあげられ、さらに好まし
くは、3−ヒドロキシ−3−メチルブチル基、3−ヒド
ロキシ−3−エチルペンチル基、4−ヒドロキシ−4−
メチルペンチル基などがあげられる。
【0008】保護基とは、アシル基、置換シリル基、置
換アルキル基などがあげられ、好ましくはアシル基、置
換シリル基である。アシル基とは、水素原子、置換基を
有していてもよい低級アルキル基、置換基を有していて
もよいアリール基、置換基を有していてもよいアラルキ
ル基、置換基を有していてもよい低級アルキルオキシ
基、置換基を有していてもよいアリールオキシ基または
置換基を有していてもよいアラルキルオキシ基で置換さ
れたカルボニル基などを意味し、好ましくは、ホルミル
基、低級アルキルカルボニル基、置換基を有していても
よいフェニルカルボニル基、低級アルキルオキシカルボ
ニル基、置換基を有していてもよいフェニルアルキルオ
キシカルボニル基などを示し、さらに好ましくは、ホル
ミル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、ピ
バロイル基、ベンゾイル基、エトキシカルボニル基、t
−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基
等を示す。置換シリル基とは、1以上の、置換基を有し
ていてもよい低級アルキル基、置換基を有していてもよ
いアリール基などで置換されたシリル基を示し、好まし
くは3置換されたシリル基を示す。置換シリル基の好ま
しい例としては、トリメチルシリル基、トリエチルシリ
ル基、トリイソプロピルシリル基、t−ブチルジフェニ
ルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基などがあげら
れる。置換アルキル基とは、1以上の置換基で置換され
ているアルキル基を示し、ここで置換基の好ましい例と
しては、置換基を有していてもよいアリール基や、置換
基を有していてもよいアルキルオキシ基があげられ、特
にアルキルオキシ基などの置換基を有していてもよいア
ルキルオキシ基が好ましい。アルキルオキシ基などの置
換基を有していてもよいアルキルオキシ基の例としては
たとえば、メトキシメチル基、2−メトキシエトキシメ
チル基の他にテトラヒドロピラン−2−イル基なとがあ
げられる。R,R,R12,R13の保護基として
は酸性条件下で安定な基が好ましく、さらに好ましくは
アシル基があげられ、特に好ましいものとしてアセチル
基があげられる。R,R10,R15,R16,R
17,R18,R19,R20,R22,R23の保護
基としては置換シリル基が好ましく、さらに好ましくは
トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリイソプ
ロピルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基、t−ブ
チルジフェニルシリル基などがあげられ、特に好ましい
ものとしてt−ブチルジメチルシリル基があげられる。
【0009】還元条件下とは、反応系内に還元剤が存在
することを示し、ここで用いられる還元剤としては、た
とえばボラン、トリアルキルシランがあげられ、好まし
くはトリアルキルシランがあげられ、さらに好ましくは
トリエチルシランがあげられる。塩基性条件下とは、反
応系内に塩基が存在することを示し、ここで用いられる
塩基としては、チオアルコラートを形成し得るものであ
ればよく、たとえば水酸化カリウム、水酸化ナトリウ
ム、四ホウ酸ナトリウムなどがあげられ、好ましくは四
ホウ酸ナトリウムがあげられる。
【0010】置換基としてはたとえば、ハロゲン原子、
シアノ基、ニトロ基、水酸基、アルコキシ基、アミノ
基、メルカプト基、アシルオキシ基等があげられる。R
,R11,R14,R21,R24における置換基の
特に好ましい例としてはたとえば、水酸基、アルコキシ
基、アシルオキシ基などがあげられ、最も好ましいもの
としては水酸基があげられる。
【0011】本発明の化合物は、強いケラチノサイトの
増殖抑制作用を有する。本発明の化合物の20位の立体
配位、水酸基の立体配位はR,Sあるいはα,βの何れ
でもよい。また、1位は水酸基で置換されているものが
好ましく、その水酸基はα配位のものがより好ましい。
【0012】本発明の化合物は何れも新規化合物であり
たとえば以下のようにして合成される。22位より先の
側鎖の合成原料となるチオールは特表平5−50561
3号公報記載の方法または反応経路1
【化32】 (式中、Xはハロゲン原子を示し、jは0から2までの
整数をkは2から5までの整数を示す)の方法により合
成した。すなわち、ハロゲン化されたエステルを原料と
して、これにチオ酢酸カリウムなどのチオカルボン酸
の金属塩を作用させ、グリニャール試薬を作用させる
ことにより得られる。またの反応を先に行った後に
の反応を行い、得られた化合物を還元またはアルカリ条
件下で加水分解しても得ることができる。
【0013】一般式(I)で示される化合物のうち、R
水素原子のものはたとえば以下のようにして合成され
る。(反応経路2)
【化33】 (式中、R29は置換基を有していてもよい炭素数1か
ら10のアルキル基を示す)
【0014】出発原料となる化合物(6)は、たとえば
Murayamaらの方法(Bioorg.Med.C
hem.Lett.2,1289(1992))により
合成される。この化合物(6)の水酸基の保護基を脱保
護した後、アシル基好ましくはアセチル基で再び保護す
ることにより化合物(8)が得られる。この化合物
(8)を還元的チオアルキル化反応に付すと化合物
(9)が得られる。還元的チオアルキル化はたとえば、
三フッ化ホウ素エーテル錯体または三フッ化ホウ素一水
和物、およびトリエチルシランを作用させる方法、トリ
フルオロ酢酸−ボラン・ピリジン錯体を用いる方法など
により行われるが、好ましくは三フッ化ホウ素エーテル
錯体およびトリエチルシランを作用させる方法で行われ
る。本反応に用いられる溶媒としてはたとえば、ハロゲ
ン系溶媒、エーテル系溶媒、芳香族炭化水素系溶媒など
が用いられ、好ましくは、ハロゲン系溶媒さらに好まし
くはジクロロメタンなどがあげられる。反応温度は用い
る化合物の種類、試薬などにより異なるが5,7−ジエ
ン部分が異性化しない温度好ましくは−30℃から室温
さらに好ましくは0℃付近であり、反応時間は用いる試
薬、化合物の量などにより異なるが1から12時間好ま
しくは3から10時間さらに好ましくは5から7時間で
ある。
【0015】次に得られた化合物(9)は常法により脱
保護し、必要に応じジアステレオマーを分離した後、常
法により光照射、熱異性化反応を行うことにより化合物
(12)が得られる。この工程においてジアステレオマ
ーの分離が困難な場合は、必要に応じ、1位または3位
またはその両方の水酸基の保護基を適当な保護基へ変換
することにより分離可能となる。
【0016】一般式(I)で示される化合物のうち、R
が水酸基のものはたとえば以下のようにして合成され
る。(反応経路3)
【化34】 出発原料となる化合物(13)はたとえば、Muray
amaらの方法(Chem.Pharm.Bull.3
4、4410(1986))により合成される。まず化
合物(13)の16位に酸素官能基を導入する。酸素官
能基の導入法としては、たとえば塩基存在下、2−(フ
ェニルスルホニル)−3−フェニルオキサジリジンを作
用させる方法、16位にハロゲンを導入した後水酸基へ
と変換する方法などがあげられるが、好ましくは塩基存
在下、2−(フェニルスルホニル)−3−フェニルオキ
サジリジンを作用させる方法があげられる。ここで用い
られる塩基としては金属アルコキシド、金属アミド、金
属水素化物などがあげられ、好ましくは金属アルコキシ
ドがあげられ、さらに好ましくはカリウム−t−ブトキ
シドがあげられる。
【0017】得られた化合物(14)にWittig型
の反応を行うことにより、化合物(15)のE,Zの混
合物を得、次いで酸化反応を行うことにより、化合物
(16)へと導くことができる。本反応はクロム酸塩、
ジメチルスルホキシドなどを用いる通常の酸化反応によ
り行うことができるが、ジメチルスルホキシドによる酸
化反応などが好ましい。この工程において、化合物(1
5)のE,Zの混合物を二酸化マンガンで酸化するとE
体のみ反応が進行し、E体の化合物(16)が得られ
る。ここで未反応のZ体の化合物(15)はSwern
酸化などにより、Z体の化合物(16)へと導くことが
できる。(反応経路4)
【化35】
【0018】化合物(15)のE体は以下のようにして
も合成できる。(反応経路5)
【化36】 出発原料の化合物(17)はたとえばMurayama
らの方法(Chem.Pharm.Bull.34、4
410(1986))により合成できる。化合物(1
7)の5,7−ジエン部分をたとえば4−フェニル−
1,2,4−トリアゾリン−3,5−ジオンなどの保護
基で保護したのち、二酸化セレン、クロム酸、酢酸マン
ガン(III)などの酸化剤好ましくは二酸化セレンで
酸化し、脱保護することにより化合物(15)のE体が
得られる。
【0019】以上のような方法により得られた化合物
(16)に対し、種々のチオールを1,4付加させるこ
とにより、化合物(20)が得られる。この反応は通常
のα,β−不飽和ケトンに対する1,4−付加反応の方
法が適用できる。たとえば塩基性条件下で反応を行う方
法などがあげられ、好ましくは水酸化ナトリウム、四ホ
ウ酸ナトリウムを用いる方法なとがあげられ、さらに好
ましくは四ホウ酸ナトリウムを用いる方法があげられ
る。ここで用いられる溶媒としては用いる試薬などによ
り異なるが四ホウ酸ナトリウムを用いる場合には、エー
テル系の溶媒、アルコール系の溶媒などを単独または水
と混合して用いられ、好ましくはエーテル系溶媒と水の
混合溶媒などがあげられ、さらに好ましくはテトラヒド
ロフランと水の混合溶媒などがあげられる。
【0020】反応温度は用いる試薬などにより異なるが
−20から60℃好ましくは0から40℃さらに好まし
くは15から25℃であり、反応時間は用いる試薬、化
合物の量などにより異なるが3から24時間好ましくは
9から15時間さらに好ましくは12から15時間であ
る。
【0021】得られた化合物(20)は常法により還
元、脱保護、光照射、熱異性化することにより化合物
(23)へと導くことができる。(反応経路6)
【化37】 (式中、R30は置換基を有していてもよい炭素数1か
ら10のアルキル基を示す)
【0022】
【実施例】以下に実施例により本発明をさらに詳細に説
明する。
【0023】
【実施例1】4−エチル−4−ヒドロキシ−1−ヘキサ
ンチオール アセトン(30ml)に4−ブロモブチリックアシッド
エチルエステル(1.5ml,10.5mmol)及び
チオ酢酸カリウム(1.8g,15.8mmol)を加
え室温で30分間攪拌した後、濾過し固体をアセトンで
洗浄した。濾液を濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(ヘキサン:酢酸エチル5:1)により精製
し、4−アセチルチオブチリックアシッドエチルエステ
ル(2.03g)を得た。次に、アルゴン雰囲気下、乾
燥テトラヒドロフラン(8ml)にエチルマグネシウム
ブロミド(1.04Mテトラヒドロフラン溶液,31.
3ml,32.6mmol)を加え0℃に冷却し、上で
得られた化合物886mgの乾燥テトラヒドロフラン
(4ml)溶液を滴下し室温で2時間攪拌した。反応
後、飽和塩化アンモニウム水溶液でクエンチし、10%
−塩酸で溶液を酸性にして酢酸エチルで抽出、抽出液を
飽和食塩水で洗浄、硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧
下溶媒を留去して得られた残渣をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル4:1)により
精製し、標記化合物(221mg,2step 29
%)を得た。
【0024】
【実施例2】5−ヒドロキシ−5−メチル−1−ヘキサ
ンチオール アルゴン雰囲気下、乾燥テトラヒドロフラン(80m
l)にメチルマグネシウムブロミド(0.99M テト
ラヒドロララン溶液,70ml,69.3mmol)を
加え、0℃に冷却しこれに5−ブロモ吉草酸エチル
(3.66ml,23.1mmol)の乾燥テトラヒド
ロフラン(10ml)溶液を滴下し、室温で1.5時間
攪拌した後、飽和塩化アンモニウム水溶液でクエンチ、
水にあけ、酢酸エチルで抽出、抽出液を飽和食塩水で洗
浄、硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し
粗6−ブロモ−2−メチル−2−ヘキサノール(5.2
8g)を得た。これをアセトン(80ml)に溶解しチ
オ酢酸カリウム(3.96g,34.7mmol)を加
え、室温で1.5時間攪拌し、濾過後、濾液を減圧下濃
縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィー(ヘキサン:酢酸エチル4:1)で精製し、6−
アセチルチオ−2−メチル−2−ヘキサノール(3.7
5g)を得。得られた6−アセチルチオ−2−メチル−
2−ヘキサノールをテトラヒドロフラン(130ml)
に溶解し、0℃でリチウムアルミニウムハイドライド
(2.24g,59.0mmol)を少しずつ加えた。
この懸濁液を室温で1.5時間攪拌後、過剰のリチウム
アルミニウムハイドライドを酢酸エチルで処理し、反応
溶液を4N−塩酸で酸性にした。これを酢酸エチルで抽
出し、有機層を飽和食塩水で洗浄、硫酸マグネシウムで
乾燥後、減圧下溶媒を除去した。得られた残渣をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル
4:1)で精製し、標記化合物(2.95g,3ste
p 85%)を得た。
【0025】
【実施例3】6−ヒドロキシ−6−メチル−1−ヘプタ
ンチオール 実施例2の場合と同様操作により6−ブロモカプロン酸
エチルから標記化合物を合成した。
【0026】
【実施例4】3−ヒドロキシ−3−n−プロピル−1−
ヘキサンチオール 実施例2の場合と同様操作により3−ブロモプロピオン
酸エチルとn−プロピルマグネシウムブロミドから標記
化合物を合成した。
【0027】
【実施例5】1α,3β−ジヒドロキシ−20−オキソ
プレグナ−5,7−ジエン アルゴン雰囲気下、1α,3β−ビス(t−ブチルジメ
チルシリルオキシ)−20−オキソプレグナ−5,7−
ジエン(4.10g,7.33mmol)を乾燥テトラ
ヒドロフラン(80ml)に溶解し、テトラ−n−ブチ
ルアンモニウムフルオライド(1M テトラヒドロフワ
ン溶液、74ml、74.0mmol)を加えて16時
間加熱還流後、水にあけ、酢酸エチルで抽出、10%−
塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水の順
で有機層を洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧
下溶媒を留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(ジクロロメタン:エタノール15:1)で精製
し、白色固体の標記化合物(1.68g,69%)を得
た。
【0028】
【実施例6】1α,3β−ジアセトキシ−20−オキソ
プレグナ−5,7−ジエン 実施例5で得られた化合物(1.68g,5.08mm
ol)をピリジン(60ml)に溶解し、無水酢酸(3
0ml)及び4−ジメチルアミノピリジン(DMAP,
60mg)を加え、室温で4日間攪拌した。反応後、水
にあけ、酢酸エチルで抽出、食塩水で洗浄、硫酸マグネ
シウムで乾燥した。溶媒を減圧下で留去して得られた残
渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:
酢酸エチル3:1)により精製して、白色固体の標記化
合物(1.65g,78%)を得た。 281,292.
【0029】
【実施例7】1α,3β−ジアセトキシ−20−(3−
ヒドロキシ−3−メチルブチルチオ)プレグナ−5,7
−ジエン(20位のR体,S体の混合物) アルゴン雰囲気下、実施例6で得られた化合物(100
mg,0.241mmol)及び3−メチル−3−ヒド
ロキシ−1−ブタンチオール(34.7mg,0.28
9mmol)の乾燥ジクロロメタン(0.5ml)溶液
を0℃に冷却し、三フッ化ホウ素エーテル錯体(35.
5μl,0.289mmol)を加え3分間攪拌後、ト
リエチルシラン(57.8μl,0.362mmol)
を加えて0℃で5.5時間攪拌した。反応後、水にあ
け、酢酸エチルで抽出、飽和炭酸水素ナトリウム水溶
液、飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥、減
圧下溶媒を除去した。得られた残渣を分取用薄層クロマ
トグラフィー(2枚、ジクロロメタン:エタノール2
0:1、1回展開)により精製して、無色油状の標記化
合物の混合物(55.7mg,45%)を得た。この際
原料(43.3mg,35%)も回収した。
【0030】
【実施例8】1α,3β−ジアセトキシ−20(S)−
(4−エチル−4−ヒドロキシヘキシルチオ)プレグナ
−5,7−ジエンと1α,3β−ジアセトキシ−20
(R)−(4−エチル−4−ヒドロキシヘキシルチオ)
プレグナ−5,7−ジエン 実施例6で得られた化合物(150mg,0.361m
mol)、実施例1で得られた化合物(73.0mg,
0.450mmol)、三フッ化ホウ素エーテル錯体
(55.3μl,0.450mmol)、乾燥ジクロロ
メタン(1ml)、トリエチルシラン(201μl,
1.26mmol)を用い、実施例7と同様操作後、分
取用薄層クロマトグラフィー(4枚、ジクロロメタン:
酢酸エチル9:1、1回展開)で精製し、無色油状の標
記化合物の混合物(38.8mg,19%)及び回収
(89.4mg)を得た。さらに得られた混合物を分取
用薄層クロマトグラフィー(4枚、ジクロロメタン:酢
酸エチル25:1、5回展開)により精製して、標記化
合物の20S体(8.6mg,4%)及び20R体(2
1.1mg,10%)を得た(いずれも無色油状)。
【0031】
【実施例9】1α,3β−ジアセトキシ−20−(4−
ヒドロキシ−4−メチルペンチルチオ)プレグナ−5,
7−ジエン(20位のR体,S体の混合物) 実施例6で得られた化合物(200mg,0.482m
mol)、4−ヒドロキシ−4−メチルペンタンチオー
ル(77.6mg,0.578mmol)、三フッ化ホ
ウ素エーテル錯体(71.0μl,0.578mmo
l)、乾燥ジクロロメタン(1ml)、トリエチルシラ
ン(115μl,0.723mmol)を用い、実施例
7と同様操作後、分取用薄層クロマトグラフィー(4
枚、ヘキサン:酢酸エチル1:1、1回展開)で精製
し、無色油状の標記化合物の混合物(93.3mg,3
6%)及び原料(133mg)を得た。
【0032】
【実施例10】1α,3β−ジアセトキシ−20(S)
−(3−エチル−3−ヒドロキシペンチルチオ)プレグ
ナ−5,7−ジエンと1α,3β−ジアセトキシ−20
(R)−(3−エチル−3−ヒドロキシペンチルチオ)
プレグナ−5,7−ジエン 実施例6で得られた化合物(180mg,0.434m
mol)、3−エチル−3−ヒドロキシペンチルチオー
ル(85.7mg,0.578mmol)、三フッ化ホ
ウ素エーテル錯体(71.0μl,0.578mmo
l)、乾燥ジクロロメタン(1ml)、トリエチルシラ
ン(115μl,0.723mmol)を用い、実施例
7と同様操作後、分取用薄層クロマトグラフィー(4
枚、ジクロロメタン:酢酸エチル9:1、1回展開)で
精製し、無色油状の標記化合物の混合物及び原料回収
(50.1mg)を得た。さらに得られた混合物を分取
用薄層クロマトグラフィー(4枚、ジクロロメタン:酢
酸エチル30:1、5回展開)により精製して、標記化
合物の20S体(12.5mg,5%)及び20R体
(28.2mg,12%)を得た(いずれも無色油状)
【0033】
【実施例11】1α,3β−ジアセトキシ−20(S)
−(5−ヒドロキシ−5−メチルヘキシルチオ)プレグ
ナ−5,7−ジエンと1α,3β−ジアセトキシ−20
(R)−(5−ヒドロキシ−5−メチルヘキシルチオ)
プレグナ−5,7−ジエン 実施例6で得られた化合物(200mg,0.482m
mol)、実施例2で得られた化合物(85.7mg,
0.578mmol)、三フッ化ホウ素エーテル錯体
(71.0μl,0.578mmol)、乾燥ジクロロ
メタン(1ml)、トリエチルシラン(115μl,
0.723mmol)を用い、実施例7と同様操作後、
分取用薄層クロマトグラフィー(4枚、ジクロロメタ
ン:酢酸エチル10:1、3回展開)で精製し、標記化
合物のS体(10.6mg,4%)及びR体(37.8
mg,14%)を得た(いずれも無色油状)。
【0034】
【実施例12】1α,3β−ジアセトキシ−20(S)
−(6−ヒドロキシ−6−メチルヘプチルチオ)プレグ
ナ−5,7−ジエンと1α,3β−ジアセトキシ−20
(R)−(6−ヒドロキシ−6−メチルヘプチルチオ)
プレグナ−5,7−ジエン 実施例6で得られた化合物(200mg,0.482m
mol)、実施例3で得られた化合物(93.8mg,
0.578mmol)、三フッ化ホウ素エーテル錯体
(71.0μl,0.578mmol)、乾燥ジクロロ
メタン(1ml)、トリエチルシラン(115μl,
0.723mmol)を用い、実施例7と同様操作後、
分取用薄層クロマトグラフィー(4枚、ジクロロメタ
ン:酢酸エチル7:1、1回展開)で精製し、無色油状
の標記化合物及び原料のチオールの混合物、及び原料回
収(109mg)を得た。さらに得られた混合物を分取
用薄層クロマトグラフィー(4枚、ジクロロメタン:酢
酸エチル12:1,5回展開)により精製して、標記化
合物の20S体と原料のチオールの混合物(33.9m
g)及び標記化合物の20R体(26.4mg,10
%)を得た(いずれも無色油状)。前者については混合
物のまま次の反応を行った。
【0035】
【実施例13】1α,3β−ジアセトキシ−20(S)
−(3−ヒドロキシ−3−n−プロピルヘキシルチオ)
プレグナ−5,7−ジエンと1α,3β−ジアセトキシ
−20(R)−(3−ヒドロキシ−3−n−プロピルヘ
キシルチオ)プレグナ−5,7−ジエン 実施例6で得られた化合物(200mg,0.482m
mol)、実施例4で得られた化合物(102mg,
0.578mmol)、三フッ化ホウ素エーテル錯体
(71.0μl,0.578mmol)、乾燥ジクロロ
メタン(1ml)、トリエチルシラン(115μl,
0.723mmol)を用い、実施例7と同様操作後、
分取用薄層クロマトグラフィー(4枚、ヘキサン:酢酸
エチル:エタノール4:1:0.1、1回展開)で精製
し、無色油状の標記化合物の混合物(134mg,48
%)及び原料回収(48.1mg)を得た。さらに得ら
れた混合物を分取用薄層クロマトグラフィー(4枚、ジ
クロロメタン:酢酸エチル30:1、4回展開)により
精製して、標記化合物の20S体(23.6mg,9
%)及び20R体(78.2mg,28%)を得た(い
ずれも無色油状)。
【0036】
【実施例14】1α,ヒドロキシ−3β−(t−ブチル
ジメチルシリルオキシ)−20(S)−(4−ヒドロキ
シ−4−メチルペンチルチオ)プレグナ−5,7−ジエ
ンと1α,ヒドロキシ−3β−(t−ブチルジメチルシ
リルオキシ)−20(R)−(4−ヒドロキシ−4−メ
チルペンチルチオ)プレグナ−5,7−ジエン アルゴン雰囲気下実施例9で得られた化合物(混合物)
(93.3mg,0.175mmol)を乾燥テトラヒ
ドロフラン(4ml)に溶解し、リチウムアルミニウム
ハイドライド(13.3mg,0.350mmol)を
少しずつ加え、室温で30分間攪拌後、10%−水酸化
ナトリウム水溶液でクエンチし、酢酸エチルで抽出、飽
和食塩水で洗浄、硫酸マグネシウムで乾燥、減圧下溶媒
を除去した。得られた残渣を分取用薄層クロマトグラフ
ィー(2枚、ジクロロメタン:エタノール17:3、1
回展開)で精製して、無色固体を40.1mg得た。こ
れをアルゴン雰囲気下、ジメチルホルムアミド(2.6
ml)に溶解し、t−ブチルジメチルシリルクロライド
(72.5mg,0.481mmol)およびイミダゾ
ール(65.5mg,0.962mmol)を加え、室
温で2時間攪拌した。反応後水にあけ、ヘキサン:酢酸
エチル3:1で抽出、食塩水で洗浄、硫酸マグネシウム
で乾燥し、減圧下溶媒を除去した。得られた残渣を分取
用薄層クロマトグラフィー(2枚、ヘキサン:酢酸エチ
ル5:1、6回展開)により精製し、標記化合物の20
S体(12.9mg,13%)及び20R体(23.7
mg,24%)をそれぞれ得た(いずれも無色油状)。
【0037】
【実施例15】1α,3β−ジヒドロキシ−20(S)
−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチルチオ)プレグナ
−5,7−ジエンと1α,3β−ジヒドロキシ−20
(R)−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチルチオ)プ
レグナ−5,7−ジエン アルゴン雰囲気下、実施例7で得られた化合物(混合
物)(55.0mg,0.106mmol)を乾燥テト
ラヒドロフラン(2ml)溶解し、これにリチウムアル
ミニウムハイドライド(8.0mg,0.212mmo
l)を少しずつ加えた後、室温で30分間攪拌した。反
応液を10%−水酸化ナトリウム水溶液でクエンチし、
酢酸エチルで抽出、飽和食塩水で洗浄、硫酸マグネシウ
ムで乾燥後、減圧下溶媒を除去した。得られた残渣を分
取用薄層クロマトグラフィー(1枚、ジクロロメタン:
エタノール17:1、8回展開)により精製し、標記化
合物の20S体(10.1mg,22%)及び20R体
(19.3mg,42%)をそれぞれ得た(いずれも無
色油状)。
【0038】
【実施例16】1α,3β−ジヒドロキシ−20(S)
−(4−エチル−4−ヒドロキシヘキシルチオ)プレグ
ナ−5,7−ジエン 実施例8で得られた20S体(8.6mg,15.3μ
mol)、乾燥テトラヒドロフラン(1.5ml)、リ
チウムアルミニウムハイドライド(1.7mg,46.
0μmol)を用い、実施例15と同様操作により反応
を行った後、分取用薄層クロマトグラフィー(1枚、ジ
クロロメタン:エタノール8:1、1回展開)により精
製し、白色固体の標記化合物(5.7mg,78%)を
得た。
【0039】
【実施例17】1α,3β−ジヒドロキシ−20(R)
−(4−エチル−4−ヒドロキシヘキシルチオ)プレグ
ナ−5,7−ジエン 実施例8で得られた20R体(21.1mg,37.6
μmol)、乾燥テトラヒドロフラン(2ml)、リチ
ウムアルミニウムハイドライド(4.3mg,0.11
3mmol)を用い、実施例15と同様操作により反応
を行った後、分取用薄層クロマトグラフィー(1枚、ジ
クロロメタン:エタノール8:1、1回展開)により精
製し、白色固体の標記化合物(16.0mg,89%)
を得た。
【0040】
【実施例18】1α,3β−ジヒドロキシ−20(S)
−(4−ヒドロキシ−4−メチルペンチルチオ)プレグ
ナ−5,7−ジエン アルゴン雰囲気下、実施例14で得られた20S体(1
2.9mg,22.9μmol)を乾燥テトラヒドロフ
ラン(1.5ml)に溶解し、テトラ−n−ブチルアン
モニウムフルオライド(1Mテトラヒドロフラン溶液,
1ml)を加え、穏やかに16時間加熱還流した。反応
終了後、水にあけ、酢酸エチルで抽出、飽和炭酸水素ナ
トリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄、硫酸マグネシウム
で乾燥し、減圧下溶媒を除去した。得られた残渣を分取
用薄層クロマトグラフィー(1枚、ジクロロメタン:エ
タノール9:1、1回展開)により精製し、無色油状の
標記化合物(7.7mg,75%)を得た。
【0041】
【実施例19】1α,3β−ジヒドロキシ−20(R)
−(4−ヒドロキシ−4−メチルペンチルチオ)プレグ
ナ−5,7−ジエン 実施例14で得られた20R体(23.7mg,42.
1μmol)、乾燥テトラヒドロフラン(1.5m
l)、テトラ−n−ブチルアンモニウムフルオライド
(1Mテトラヒドロフラン溶液,1ml)を用い、実施
例18の場合と同様な操作により、無色油状の標記化合
物(10.0mg,53%)を得た。
【0042】
【実施例20】1α,3β−ジヒドロキシ−20(S)
−(3−エチル−3−ヒドロキシペンチルチオ)プレグ
ナ−5,7−ジエン 実施例10で得られた20S体(12.5mg,22.
9μmo1)、乾燥テトラヒドロフラン(1ml)、リ
チウムアルミニウムハイドライド(2.6mg,68.
7μmol)を用い、実施例15の合成と同様操作によ
り反応を行った後、分取用薄層クロマトグラフィー(1
枚、ジクロロメタン:エタノール9:1、1回展開)に
より精製し、無色油状の標記化合物(8.2mg,77
%)を得た。
【0043】
【実施例21】1α,3β−ジヒドロキシ−20(R)
−(3−エチル−3−ヒドロキシペンチルチオ)プレグ
ナ−5,7−ジエン 実施例10で得られた20R体(28.2mg,51.
6μmol)、乾燥テトラヒドロフラン(2ml)、リ
チウムアルミニウムハイドライド(5.9mg,0.1
55mmol)を用い、実施例15と同様操作により反
応を行った後、分取用薄層クロマトグラフィー(1枚、
ジクロロメタン:エタノール9:1、1回展開)により
精製し、無色油状の標記化合物(8.2mg,77%)
を得た。
【0044】
【実施例22】1α,3β−ジヒドロキシ−20(S)
−(5−ヒドロキシ−5−メチルヘキシルチオ)プレグ
ナ−5,7−ジエン 実施例11で得られた20S体(10.6mg,19.
4μmol)、乾燥テトラヒドロフラン(1ml)、リ
チウムアルミニウムハイドライド(2.5mg,65.
8μmol)を用い、実施例15と同様操作により反応
を行った後、分取用薄層クロマトグラフィー(1枚、ジ
クロロメタン:エタノール7:1、1回展開)により精
製し、白色固体の標記化合物(6.1mg,68%)を
得た。
【0045】
【実施例23】1α,3β−ジヒドロキシ−20(R)
−(5−ヒドロキシ−5−メチルヘキシルチオ)プレグ
ナ−5,7−ジエン 実施例11で得られた20R体(36.5mg,69.
1μmol)、乾燥テトラヒドロフラン(2ml)、リ
チウムアルミニウムハイドライド(7.9mg,0.2
07mmol)を用い、実施例15と同様操作により反
応を行った後、分取用薄層クロマトグラフィー(1枚、
ジクロロメタン:エタノール7:1、1回展開)により
精製し、無色油状の標記化合物(25.0mg,78
%)を得た。
【0046】
【実施例24】1α,3β−ジヒドロキシ−20(S)
−(6−ヒドロキシ−6−メチルヘプチルチオ)プレグ
ナ−5,7−ジエン 実施例12で得られた20S体と原料のチオールの混合
物(33.9mg、乾燥テトラヒドロフラン(1m
l)、リチウムアルミニウムハイドライド(20.0m
g,0.527mmol)を用い、実施例15と同様操
作により反応を行った後、分取用薄層クロマトグラフィ
ー(1枚、ジクロロメタン:エタノール7:1、1回展
開)により精製し、無色油状の標記化合物(5.8m
g)を得た。
【0047】
【実施例25】1α,3β−ジヒドロキシ−20(R)
−(6−ヒドロキシ−6−メチルヘプチルチオ)プレグ
ナ−5,7−ジエン 実施例12で得られた20R体(26.4mg,47.
1μmol)、乾燥テトラヒドロフラン(2ml)、リ
チウムアルミニウムハイドライド(5.4mg,0.1
41mmol)を用い、実施例15の合成と同様操作に
より反応を行った後、分取用薄層クロマトグラフィー
(1枚、ジクロロメタン:エタノール7:1、1回展
開)により精製し、無色油状の標記化合物(15.0m
g,67%)を得た。
【0048】
【実施例26】1α,3β−ジヒドロキシ−20(S)
−(3−ヒドロキシ−3−n−プロピルヘキシルチオ)
プレグナ−5,7−ジエン 実施例13で得られた20S体(35.9mg,62.
4μmol)、乾燥テトラヒドロフラン(3ml)、リ
チウムアルミニウムハイドライド(7.1mg,0.1
87mmol)を用い、実施例15と同様操作により反
応を行った後、分取用薄層クロマトグラフィー(1枚、
ジクロロメタン:エタノール6:1、1回展開)により
精製し、無色油状の標記化合物(21.4mg,70
%)を得た。
【0049】
【実施例27】1α,3β−ジヒドロキシ−20(R)
−(3−ヒドロキシ−3−n−プロピルヘキシルチオ)
プレグナ−5,7−ジエン 実施例13で得られた20R体(126mg,0.22
0mmol)、乾燥テトラヒドロフラン(10ml)、
リチウムアルミニウムハイドライド(25mg,0.6
60mmol)を用い、実施例15と同様操作により反
応を行った後、分取用薄層クロマトグラフィー(2枚、
ジクロロメタン:エタノール6:1、1回展開)により
精製し、白色固体の標記化合物(74.4mg,69
%)を得た。
【0050】
【実施例28】1α,3β−ジヒドロキシ−20(S)
−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチルチオ)−9,1
0−セコプレグナ−5,7,10(19)−トリエン 実施例15で得られた20S体(10.1mg,23.
2μmol)をエタノール(200ml)に溶解し、0
℃でアルゴンをバブリングしながら400W高圧水銀灯
バイコールフィルター透過光により2分間光照射を行っ
た後、2時間穏やかに加熱還流を行った。溶媒を除去
し、分取用薄層クロマトグラフィー(1枚、ジクロロメ
タン:エタノール10:1、3回展開)により精製し、
無色油状の標記化合物(1.7mg,17%)を得た。
【0051】
【実施例29】1μ,3β−ジヒドロキシ−20(R)
−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチルチオ)−9,1
0−セコプレグナ−5,7,10(19)−トリエン 実施例15で得られた20R体(19.3mg,44.
4μmol)を用いて実施例28と同様に反応を行った
後(光照射3.75分間)、分取用薄層クロマトグラフ
ィー(1枚ジクロロメタン:エタノール10:1、3回
展開)により精製し、無色油状の標記化合物(1.6m
g,8%)を得た。
【0052】
【実施例30】1α,3β−ジヒドロキシ−20(S)
−(4−エチル−4−ヒドロキシヘキシルチオ)−9,
10−セコプレグナ−5,7,10(19)−トリエン 実施例16で得られた化合物(5.1mg,10.7μ
mol)を用いて実施例28と同様に反応を行った後
(光照射1.5分間)、分取用薄層クロマトグラフィー
(1枚、ジクロロメタン:エタノール9:1、2回展
開)により精製し、無色油状の標記化合物(1.1m
g,22%)を得た。
【0053】
【実施例31】1α,3β−ジヒドロキシ−20(R)
−(4−エチル−4−ヒドロキシヘキシルチオ)−9,
10−セコプレグナ−5,7,10(19)−トリエン 実施例17で得られた化合物(16.0mg,33.6
μmol)を用いて実施例28と同様に反応を行った後
(光照射2.5分間)、分取用薄層クロマトグラフィー
(1枚、ジクロロメタン:エタノール9:1、3回展開
→さらに ヘキサン:酢酸エチル:エタノール5:5:
0.3、3回展開)により精製し、無色油状の標記化合
物(2.2mg,14%)を得た。
【0054】
【実施例32】1α,3β−ジヒドロキシ−20(S)
−(4−ヒドロキシ−4−メチルペンチルチオ)−9,
10−セコプレグナ−5,7,10(19)−トリエン 実施例18で得られた化合物(7.7mg,17.2μ
mol)を用いて実施例28と同様に反応を行った後
(光照射1.75分間)、分取用薄層クロマトグラフィ
ー(1枚、ジクロロメタン:エタノール9:1、3回展
開)により精製し、無色油状の標記化合物(2.0m
g,26%)を得た。
【0055】
【実施例33】1α,3β−ジヒドロキシ−20(R)
−(4−ヒドロキシ−4−メチルペンチルチオ)−9,
10−セコプレグナ−5,7,10(19)−トリエン 実施例19で得られた化合物(10.0mg,22.3
μmol)を用いて実施例28と同様に反応を行った後
(光照射1.25分間)、分取用薄層クロマトグラフィ
ー(1枚、ジクロロメタン:エタノール9:1、3回展
開)により精製し、無色油状の標記化合物(1.9m
g,19%)を得た。
【0056】
【実施例34】1α,3β−ジヒドロキシ−20(S)
−(3−エチル−3−ヒドロキシペンチルチオ)−9,
10−セコプレグナ−5,7,10(19)−トリエン 実施例20で得られた化合物(8.2mg,17.7μ
mol)を用いて実施例28の合成と同様に反応を行っ
た後(光照射1.5分間)、分取用薄層クロマトグラフ
ィー(1枚、ジクロロメタン:エタノール9:1、3回
展開)により精製し、無色油状の標記化合物(1.7m
g,21%)を得た。
【0057】
【実施例35】1α,3β−ジヒドロキシ−20(R)
−(3−エチル−3−ヒドロキシペンチルチオ)−9,
10−セコプレグナ−5,7,10(19)−トリエン 実施例21で得られた化合物(20.9mg,45.2
μmol)を用いて実施例28の合成と同様に反応を行
った後(光照射3.25分間)、分取用薄層クロマトグ
ラフィー(1枚、ジクロロメタン:エタノール9:1、
3回展開→さらに ヘキサン:酢酸エチル:エタノール
5:5:0.3、4回展開)により精製し、無色油状の
標記化合物(2.3mg,11%)を得た。
【0058】
【実施例36】1α,3β−ジヒドロキシ−20(S)
−(5−ヒドロキシ−5−メチルヘキシルチオ)−9,
10−セコプレグナ−5,7,10(19)−トリエン 実施例22で得られた化合物(6.1mg,13.2μ
mol)を用いて実施例28と同様に反応を行った後
(光照射1.75分間)、分取用薄層クロマトグラフィ
ー(1枚、ジクロロメタン:エタノール12:1、3回
展開)により精製し、無色油状の標記化合物(1.2m
g,20%)を得た。
【0059】
【実施例37】1α,3β−ジヒドロキシ−20(R)
−(5−ヒドロキシ−5−メチルヘキシルチオ)−9,
10−セコプレグナ−5,7,10(19)−トリエン 実施例23で得られた化合物(25.0mg,54.0
μmol)を用いて実施例28と同様に反応を行った後
(光照射3.5分間)、分取用薄層クロマトグラフィー
(1枚、ジクロロメタン:エタノール12:1、4回展
開→さらにヘキサン:酢酸エチル:エタノール5:5:
0.1、3回展開)により精製し、無色油状の標記化合
物(2.3mg,9%)を得た。
【0060】
【実施例38】1α,3β−ジヒドロキシ−20(S)
−(6−ヒドロキシ−6−メチルヘプチルチオ)−9,
10−セコプレグナ−5,7,10(19)−トリエン 実施例24で得られた化合物(5.8mg,12.2μ
mol)を用いて実施例28と同様に反応を行った後
(光照射1.75分間)、分取用薄層クロマトグラフィ
ー(1枚、ジクロロメタン:エタノール12:1、4回
展開)により精製し、無色油状の標記化合物(0.99
mg,17%)を得た。
【0061】
【実施例39】1α,3β−ジヒドロキシ−20(R)
−(6−ヒドロキシ−6−メチルヘプチルチオ)−9,
10−セコプレグナ−5,7,10(19)−トリエン 実施例25で得られた化合物(15.0mg,31.5
μmol)を用いて実施例28と同様に反応を行った後
(光照射2.5分間)、分取用薄層クロマトグラフィー
(1枚、ジクロロメタン:エタノール12:1、3回展
開→さらにヘキサン:酢酸エチル:エタノール5:5:
0.1、4回展開)により精製し、無色油状の標記化合
物(2.0mg,13%)を得た。
【0062】
【実施例40】1α,3β−ジヒドロキシ−20(S)
−(3−ヒドロキシ−3−n−プロピルヘキシルチオ)
−9,10−セコプレグナ−5,7,10(19)−ト
リエン 実施例26で得られた化合物(20.2mg,41.2
μmol)を用いて実施例28と同様に反応を行った後
(光照射3.5分間)、分取用薄層クロマトグラフィー
(1枚、ジクロロメタン:エタノール10:1、3回展
開→さらにヘキサン:酢酸エチル:エタノール6:4:
0.5、3回展開)により精製し、無色油状の標記化合
物(1.8mg,9%)を得た。
【0063】
【実施例41】1α,3β−ジヒドロキシ−20(R)
−(3−ヒドロキシ−3−n−プロピルヘキシルチオ)
−9,10−セコプレグナ−5,7,10(19)−ト
リエン 実施例27で得られた化合物(41.3mg,84.2
μmol)を用いて実施例28と同様に反応を行った後
(光照射4.75分間)、分取用薄層クロマトグラフィ
ー(2枚、ジクロロメタン:エタノール10:1、3回
展開→さらに1枚、ヘキサン:酢酸エチル:エタノール
6:4:0.5、3回展開)により精製し、無色油状の
標記化合物(4.6mg,11%)を得た。
【0064】
【実施例42】1α,3β−ビス(t−ブチルジメチル
シリルオキシ)−16α−ヒドロキシ−17−オキソア
ンドロスタ−5,7−ジエン アルゴン雰囲気下、カリウム−t−ブトキシド(4.1
3g,36.8mmol)の乾燥テトラヒドロフラン
(500ml)溶液を−78℃に冷却し、これに1α,
3β−ビス(t−ブチルジメチルシリルオキシ)−17
−オキソアンドロスタ−5,7−ジエン(13.0g,
24.5mmol)のテトラヒドロフラン(40ml)
溶液を滴下しその温度で1時間攪拌後、2−(フェニル
スルホニル)−3−フェニルオキサジリジン(9.62
g,36.8mmol)のテトラヒドロフラン(40m
l)溶液を滴下しさらに−78℃で1.5時間攪拌し
た。これを飽和塩化アンモニウム水溶液でクエンチし、
水にあけ酢酸エチルで抽出、飽和食塩水で洗浄、無水硫
酸マグネシウムで乾燥した。減圧下、溶媒を濃縮し析出
した固体を濾過後、濾液を再度濃縮し得られた残渣をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エ
チル:クロロホルム7:1:2)により精製し、白色固
体の標記化合物(3.10g,23%)を得た。
【0065】
【実施例43】1α,3β−ビス(t−ブチルジメチル
シリルオキシ)−16α−ヒドロキシプレグナ−5,
7,17(E)−トリエンと1α,3β−ビス(t−ブ
チルジメチルシリルオキシ)−16α−ヒドロキシプレ
グナ−5,7,17(Z)−トリエン アルゴン雰囲気下、乾燥テトラヒドロフラン(50m
l)にカリウム−t−ブトキシド(1.29g,11.
4mmol)及びエチルトリフェニルホスホニウムブロ
ミド(4.28g,11.4mmol)を加え、60℃
で1.5時間攪拌後室温に戻し、実施例42で得られた
化合物(2.10g,3.84mmol)のテトラヒド
ロフラン(20ml)溶液を加え、再び60℃で1時間
攪拌した。これを水にあけ、酢酸エチルで抽出、飽和食
塩水で洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶
媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル7:1)により精
製し、標記化合物のE体(375mg,18%)、Z体
(351mg,16%)およびこの2つの混合物(14
2mg,6%)を得た。
【0066】
【実施例44】1α,3β−ビス(t−ブチルジメチル
シリルオキシ)−16−オキソプレグナ−5,7,17
(E)−トリエン アルゴン雰囲気下、クロロギ酸トリクロロメチル(11
8μl,0.68mmol)の乾燥ジクロロメタン(3
ml)溶液を−78℃に冷却し、ジメチルスルホキシド
(186μl,2.61mmol)を加え5分間攪拌
し、これに実施例43で得られた化合物のE体(350
mg,0.63mmol)の乾燥ジクロロメタン(2m
l)溶液を滴下した。−78℃で15分間攪拌後、トリ
エチルアミン(435μl,3.10mmol)を加
え、−78℃で15分間、室温で30分間攪拌した。反
応終了後、反応溶液を水にあけ、ジクロロメタンで抽
出、飽和食塩水で洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥
し、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル5
0:3)で精製し、薄黄色固体の標記化合物(147m
g,42%)を得た。
【0067】
【実施例45】1α,3β−ビス(t−ブチルジメチル
シリルオキシ)−16−オキソプレグナ−5,7,17
(Z)−トリエン 実施例43で得られた化合物のZ体(347mg,0.
62mmol)の乾燥ジクロロメタン(2ml)溶液、
クロロギ酸トリクロロメチル(118μl,0.68m
mol)の乾燥ジクロロメタン(3ml)溶液、ジメチ
ルスルホキシド(186μl,2.61mmol)、お
よびトリエチルアミン(435μl,3.10mmo
l)を用い、実施例44と同様操作により薄黄色固体の
標記化合物(111mg,32%)を得た。
【0068】
【実施例46】1α,3β−ビス(t−ブチルジメチル
シリルオキシ)−16−オキソプレグナ−5,7,17
(E)−トリエン 実施例43で得られた化合物のE体とZ体の混合物(約
1:1の混合物,1.76g,3.15mmol)をク
ロロホルム(150ml)に溶解し、二酸化マンガン
(70g)を加え室温で1.5時間攪拌した。反応溶液
をセライトで濾過し、濾液を濃縮後、シリカゲルカラム
クロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル:クロロホ
ルム84:6:1)により精製し、白色固体の標記化合
物(879mg,50%)および原料のZ体(回収,5
60mg,32%)を得た。
【0069】
【実施例47】1α,3β−ビス(t−ブチルジメチル
シリルオキシ)−16−オキソプレグナ−5,7,17
(Z)−トリエン 実施例46で回収されたZ休(533mg,0.95m
mol)の乾燥ジクロロメタン(1.5ml)溶液、ビ
ス(トリクロロメチル)カーボネート(312mg,
1.05mmol)の乾燥ジクロロメタン(3ml)溶
液、ジメチルスルホキシド(284μl,4.00mm
ol)、およびトリエチルアミン(666μl,4.7
8mmol)を用い、実施例44と同様操作で反応を行
った後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサ
ン:酢酸エチル14:1)により精製し薄黄色固体の標
記化合物(333mg,63%)を得た。
【0070】
【実施例48】1α,3β−ビス(t−ブチルジメチル
シリルオキシ)プレグナ−5,7,17(E)−トリエ
ンの4−フェニル−1,2,4−トリアゾリン−3,5
−ジオン付加体 1α,3β−ビス(t−ブチルジメチルシリルオキシ)
プレグナ−5,7,17(E)−トリエン(1.00
g,1.84mmol)のジクロロメタン(90ml)
溶液に4−フェニル−1,2,4−トリアゾリン−3,
5−ジオン(330mg,1.88mmol)のジクロ
ロメタン(10ml)溶液を加え室温で30分間攪拌し
た後溶媒を留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(ジクロロメタン:酢酸エチル150:1)により精
製し薄黄色固体の標記化合物(1.02g,77%)を
得た。
【0071】
【実施例49】1α,3β−ビス(t−ブチルジメチル
シリルオキシ)−16α−ヒドロキシプレグナ−5,
7,17(E)−トリエンの4−フェニル−1,2,4
−トリアゾリン−3,5−ジオン付加体 実施例48で得られた化合物(931mg,1.3mm
ol)をジクロロメタン(40ml)に溶解し、二酸化
セレン(5.1mg,45.5μmol)、t−ブチル
ハイドロパーオキサイド(70%,422mg,4.6
8mmol)を加え、室温で27時間攪拌した。反応溶
液をジクロロメタンで希釈し、飽和食塩水で洗浄、無水
硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去した。得られた
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロ
メタン:酢酸エチル20:1)により精製し薄黄色固体
標記化合物(885mg,92%)を得た。
【0072】
【実施例50】1α,3β−ビス(t−ブチルジメチル
シリルオキシ)−16α−ヒドロキシプレグナ−5,
7,17(E)−トリエン 実施例49で得られた化合物(80.0mg,109μ
mol)を1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン
(6ml)に溶解し、140℃で16時間加熱攪拌し
た。これを水にあけ、酢酸エチルで抽出、飽和食塩水で
洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去し
て得られた残渣を分取用薄層クロマトグラフィー(1
枚、ヘキサン:酢酸エチル4:1、1回展開)により精
製し、標記化合物(39.2mg,64%)を得た。
【0073】
【実施例51】1α,3β−ビス(t−ブチルジメチル
シリルオキシ)−20(S)−(3−ヒドロキシ−3−
メチルブチルチオ)−16−オキソプレグナ−5,7−
ジエンと1α,3β−ビス(t−ブチルジメチルシリル
オキシ)−20(R)−(3−ヒドロキシ−3−メチル
ブチルチオ)−16−オキソプレグナ−5,7−ジエン 実施例44で得られた化合物(140mg,251μm
ol)をテトラヒドロフラン(4ml)に溶解し、0.
1M−四ホウ酸ナトリウム(4ml)、3−ヒドロキシ
−3−メチルブタンチオール(121μl)を加え、室
温で12時間攪拌後、水を加えクロロホルムで抽出、飽
和食塩水で洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減
圧下溶媒を留去後、分取用薄層クロマトグラフィー(3
枚、ヘキサン:酢酸エチル3:1、3回展開)により精
製し、白色固体の標記化合物のS体(115.mg,6
8%)、及び無色油状のR体(52.0mg,31%)
を得た。
【0074】
【実施例52】1α,3β−ビス(t−ブチルジメチル
シリルオキシ)−20(S)−(3−ヒドロキシ−3−
メチルブチルチオ)−16−オキソプレグナ−5,7−
ジエンと1α,3β−ビス(t−ブチルジメチルシリル
オキシ)−20(R)−(3−ヒドロキシ−3−メチル
ブチルチオ)−16−オキソプレグナ−5,7−ジエン 実施例51と同様に実施例45で得られた化合物(8
0.0mg,144μmol)、0.1M−四ホウ酸ナ
トリウム(2.3ml)、3−ヒドロキシ−3−メチル
ブタンチオール(80μl)、テトラヒドロフラン
(2.3ml)を用いて同様操作で反応後、分取用薄層
クロマトグラフィー(2枚、ヘキサン:酢酸エチル3:
1、3回展開)により精製し、標記化合物のS体(1
3.6mg,14%)、R体(62.5mg,64%)
を得た。
【0075】
【実施例53】1α,3β−ビス(t−ブチルジメチル
シリルオキシ)−20(S)−(4−エチル−4−ヒド
ロキシヘキシルチオ)−16−オキソプレグナ−5,7
−ジエンと1α,3β−ビス(t−ブチルジメチルシリ
ルオキシ)−20(R)−(4−エチル−4−ヒドロキ
シヘキシルチオ)−16−オキソプレグナ−5,7−ジ
エン 実施例44で得られた化合物(110mg,197μm
ol、0.1M−四ホウ酸ナトリウム(3ml)、4−
エチル−4−ヒドロキシヘキサンチオール(100μ
l)、テトラヒドロフラン(3ml)を用い、実施例5
1と同様操作により反応を行った後、分取用薄層クロマ
トグラフィー(2枚、ジクロロメタン:酢酸エチル:エ
タノール15:1:0.1、2回展開→さらに、2枚、
ヘキサン:酢酸エチル4:1、5回展開)により精製
し、標記化合物のS体(64.2mg,45%)Nおよ
びR体(8.1mg,6%)を得た。また、実施例45
で得られた化合物(90.0mg,162μmol)、
0.1M−四ホウ酸ナトリウム(2.5ml)、4−エ
チル−4−ヒドロキシヘキサンチオール(90μl)、
テトラヒドロフラン(2.5ml)を用い、実施例51
と同様操作により反応を行った後、分取用薄層クロマト
グラフィー(2枚、ジクロロメタン:酢酸エチル:エタ
ノール15:1:0.1、2回展開)により精製し、標
記化合物のS体(trace)、およびR体(49.9
mg,45%)を得た。
【0076】
【実施例54】1α,3β−ビス(t−ブチルジメチル
シリルオキシ)−20(S)−(4−ヒドロキシ−4−
メチルペンチルチオ)−16−オキソプレグナ−5,7
−ジエンと1α,3β−ビス(t−ブチルジメチルシリ
ルオキシ)−20(R)−(4−ヒドロキシ−4−メチ
ルペンチルチオ)−16−オキソプレグナ−5,7−ジ
エン 実施例44で得られた化合物(100mg,180μm
ol)、0.1M−四ホウ酸ナトリウム(3ml)、4
−ヒドロキシ−4−メチル−1−ペンタンチオール(1
00μl)、テトラヒドロフラン(3ml)を用い、実
施例51と同様操作により反応を行った後、分取用薄層
クロマトグラフィー(2枚、ヘキサン:酢酸エチル3:
1、3回展開)により精製し、標記化合物のS体(8
5.8mg,69%)、およびR体(19.7mg,1
6%)を得た。また、実施例45で得られた化合物(8
0.0mg,144μmol)、0.1M−四ホウ酸ナ
トリウム(2.3ml)、4−ヒドロキシ−4−メチル
−1−ペンタンチオール(100μl)、テトラヒドロ
フラン(2.3ml)を用い、実施例51と同様操作に
より反応を行った後、分取用薄層クロマトグラフィー
(2枚、ヘキサン:酢酸エチル3:1、3回展開)によ
り精製し、標記化合物のS体(trace)、およびR
体(91.7mg,92%)を得た。
【0077】
【実施例55】1α,3β−ビス(t−ブチルジメチル
シリルオキシ)−20(S)−(3−エチル−3−ヒド
ロキシペンチルチオ)−16−オキソプレグナ−5,7
−ジエンと1α,3β−ビス(t−ブチルジメチルシリ
ルオキシ)−20(R)−(3−エチル−3−ヒドロキ
シペンチルチオ)−16−オキソプレグナ−5,7−ジ
エン 実施例44で得られた化合物(152mg,273μm
ol)、0.1M−四ホウ酸ナトリウム(4.2m
l)、3−エチル−3−ヒドロキシ−1−ペンタンチオ
ール(140μl)、テトラヒドロフラン(4.2m
l)を用い、実施例51と同様操作により反応を行った
後、分取用薄層クロマトグラフィー(2枚、ヘキサン:
酢酸エチル3:1、3回展開→さらに、2枚、ジクロロ
メタン:酢酸エチル:エタノール15:1:0.1、2
回展開)により精製し、標記化合物のS体(100m
g,52%)、およびR体(17.7mg,9%)を得
た。また、実施例45で得られた化合物(42.1m
g,75.6μmol)、0.1M−四ホウ酸ナトリウ
ム(1.2ml)、3−エチル−3−ヒドロキシ−1−
ペンタンチオール(40μl)、テトラヒドロフラン
(1.2ml)を用い、実施例51と同様操作により反
応を行った後、分取用薄層クロマトグラフィー(1枚、
ヘキサン:酢酸エチル4:1、3回展開)により精製
し、標記化合物のS体(trace)、およびR体(3
4.3mg,64%)を得た。
【0078】
【実施例56】1α,3β−ビス(t−ブチルジメチル
シリルオキシ)−20(S)−(3−ヒドロキシ−3−
メチルブチルチオ)−16β−ヒドロキシプレグナ−
5,7−ジエンと1α,3β−ビス(t−ブチルジメチ
ルシリルオキシ)−20(S)−(3−ヒドロキシ−3
−メチルブチルチオ)−16α−ヒドロキシプレグナ−
5,7−ジエン 実施例51で得られた化合物の20S体(113mg,
167μmol)をテトラヒドロフラン(3.5ml)
に溶解し、リチウムアルミニウムハイドライド(10.
1mg,266μmol)を少しずつ加え室温で30分
間攪拌した後、10%−水酸化ナトリウム水溶液でクエ
ンチし、水を加え、酢酸エチルで抽出、有機層を飽和食
塩水で洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下
溶媒を留去し得られた残渣を分取用薄層クロマトグラフ
ィー(2枚、ヘキサン:酢酸エチル1:1、2回展開)
により精製し、白色固体の標記化合物のβ体(73.4
mg,65%)及び無色油状のα体(22.0mg,1
9%)を得た。
【0079】
【実施例57】1α,3β−ビス(t−ブチルジメチル
シリルオキシ)−20(R)−(3−ヒドロキシ−3−
メチルブチルチオ)−16β−ヒドロキシプレグナ−
5,7−ジエンと1α,3β−ビス(t−ブチルジメチ
ルシリルオキシ)−20(R)−(3−ヒドロキシ−3
−メチルブチルチオ)−16α−ヒドロキシプレグナ−
5,7−ジエン 実施例51で得られた化合物の20R体(51.7m
g,76.3μmol)、テトラヒドロフラン(1.5
ml)、リチウムアルミニウムハイドライド(4.6m
g,122μmol)を用い、実施例56と同様に反応
を行った後、分取用薄層クロマトグラフィー(1枚、ヘ
キサン:酢酸エチル1:1、2回展開)により精製し、
無色油状の標記化合物のβ体(13.2mg,25%)
及び無色油状のα体(10.1mg,19%)を得た。
【0080】
【実施例58】1α,3β−ビス(t−ブチルジメチル
シリルオキシ)−20(S)−(4−エチル−4−ヒド
ロキシヘキシルチオ)−16β−ヒドロキシプレグナ−
5,7−ジエンと1α,3β−ビス(t−ブチルジメチ
ルシリルオキシ)−20(S)−(4−エチル−4−ヒ
ドロキシヘキシルチオ)−16α−ヒドロキシプレグナ
−5,7−ジエン 実施例53で得られた化合物の20S体(61.0m
g,84.8μmol)、テトラヒドロフラン(2.4
ml)、リチウムアルミニウムハイドライド(5.2m
g,136μmol)を用い、実施例56と同様に反応
を行った後、分取用薄層クロマトグラフィー(1枚、ヘ
キサン:酢酸エチル3:1、3回展開)により精製し、
無色油状の標記化合物のβ体(40.4mg,66%)
及び無色油状のα体(121mg,20%)を得た。
【0081】
【実施例59】1α,3β−ビス(t−ブチルジメチル
シリルオキシ)−20(R)−(4−エチル−4−ヒド
ロキシヘキシルチオ)−16β−ヒドロキシプレグナ−
5,7−ジエン 実施例53で得られた化合物の20R体(49.9m
g,69.4μmol)、テトラヒドロフラン(2.0
ml、リチウムアルミニウムハイドライド(4.2m
g,111μmol)を用い、実施例56と同様に反応
を行った後、分取用薄層クロマトグラフィー(2枚、ヘ
キサン:酢酸エチル3:1、3回展開)により精製し、
無色油状の標記化合物(36.7mg,73%)を得
た。
【0082】
【実施例60】1α,3β−ビス(t−ブチルジメチル
シリルオキシ)−20(S)−(4−ヒドロキシ−4−
メチルペンチルチオ)−16β−ヒドロキシプレグナ−
5,7−ジエンと1α,3β−ビス(t−ブチルジメチ
ルシリルオキシ)−20(S)−(4−ヒドロキシ−4
−メチルペンチルチオ)−16α−ヒドロキシプレグナ
−5,7−ジエン 実施例54で得られた化合物の20S体(85.0m
g,123μmol)、テトラヒドロフラン(2.5m
l)、リチウムアルミニウムハイドライド(7.5m
g,197μmol)を用い、実施例56と同様に反応
を行った後、分取用薄層クロマトグラフィー(1枚、ヘ
キサン:酢酸エチル1:1、3回展開→1枚、ジクロロ
メタン:エタノール30:1、5回展開)により精製
し、無色油状の標記化合物のβ体(58.3mg,68
%)及び無色油状のα体(9.7mg,11%)を得
た。
【0083】
【実施例61】1α,3β−ビス(t−ブチルジメチル
シリルオキシ)−20(R)−(4−ヒドロキシ−4−
メチルペンチルチオ)−16β−ヒドロキシプレグナ−
5,7−ジエン 実施例54で得られた化合物の20R体(91.1m
g,132μmol)、テトラヒドロフラン(2.5m
l)、リチウムアルミニウムハイドライド(8.0m
g,211μmol)を用い、実施例56の合成と同様
に反応を行った後、分取用薄層クロマトグラフィー(2
枚、ジクロロメタン:エタノール20:1、5回展開)
により精製し、無色油状の標記化合物(57.0mg,
62%)を得た。
【0084】
【実施例62】1α,3β−ビス(t−ブチルジメチル
シリルオキシ)−20(S)−(3−エチル−3−ヒド
ロキシペンチルチオ)−16β−ヒドロキシプレグナ−
5,7−ジエンと1α,3β−ビス(t−ブチルジメチ
ルシリルオキシ)−20(S)−(3−エチル−3−ヒ
ドロキシペンチルチオ)−16α−ヒドロキシプレグナ
−5,7−ジエン 実施例55で得られた化合物の20S体(98.8m
g,140μmol)、テトラヒドロフラン(50m
l)、リチウムアルミニウムハイドライド(8.5m
g,224μmol)を用い、実施例56の合成と同様
に反応を行った後、分取用薄層クロマトグラフィー(2
枚、ヘキサン:酢酸エチル3:1、3回展開)により精
製し、無色油状の標記化合物のβ体(42.6mg,4
3%)及び無色油状のα体(12.2mg,12%)を
得た。
【0085】
【実施例63】1α,3β−ビス(t−ブチルジメチル
シリルオキシ)−20(R)−(3−エチル−3−ヒド
ロキシペンチルチオ)−16β−ヒドロキシプレグナ−
5,7−ジエン 実施例55で得られた化合物の20R体(33.3m
g,47.2mol)、テトラヒドロフラン(1.1m
l)、リチウムアルミニウムハイドライド(2.9m
g,75.2μmol)を用い、実施例56の合成と同
様に反応を行った後、分取用薄層クロマトグラフィー
(1枚、ヘキサン:酢酸エチル3:1、3回展開)によ
り精製し、無色油状の標記化合物(18.2mg,55
%)を得た。
【0086】
【実施例64】20(S)−(3−ヒドロキシ−3−メ
チルブチルチオ)−1α,3β,16β−トリヒドロキ
シプレグナ−5,7−ジエン アルゴン雰囲気下、実施例56で得られた化合物の16
β体(70.1mg,103μmol)を乾燥テトラヒ
ドロフラン(1.1ml)に溶解し、テトラ−n−ブチ
ルアンモニウムフルオリド(1M−テトラヒドロフラン
溶液、1.1ml)を加え16時間穏やかに加熱還流し
た。これを水にあけ、酢酸エチルで抽出、有機層を10
%−塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水
の順に洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧
下溶媒を留去した後、分取用薄層クロマトグラフィー
(1枚、ジクロロメタン:エタノール5:1、1回展
開)により精製して無色油状の標記化合物(41.1m
g,89%)を得た。
【0087】
【実施例65】20(S)−(3−ヒドロキシ−3−メ
チルブチルチオ)−1α,3β,16α−トリヒドロキ
シプレグナ−5,7−ジエン 実施例56で得られた化合物の16α体(22.0m
g,32.4μmol)、乾燥テトラヒドロフラン
(1.1ml)、テトラ−n−ブチルアンモニウムフル
オリド(1M−テトラヒドロフラン溶液、1.1ml)
を用い、実施例64と同様操作により反応を行った後、
分取用薄層クロマトグラフィー(1枚、ジクロロメタ
ン:エタノール5:1、1回展開)により精製し、無色
油状の標記化合物(11.5mg,79%)を得た。
【0088】
【実施例66】20(R)−(3−ヒドロキシ−3−メ
チルブチルチオ)−1α,3β,16β−トリヒドロキ
シプレグナ−5,7−ジエン 実施例57で得られた化合物の16β体(55.1m
g,81.1μmol)乾燥テトラヒドロフラン(1.
0ml)、テトラ−n−ブチルアンモニウムフルオリド
(1M−テトラヒドロフラン溶液、1.0ml)を用
い、実施例64と同様操作により反応を行った後、分取
用薄層クロマトクラフィー(1枚、ジクロロメタン:エ
タノール5:1、1回展開)により精製し、無色油状の
標記化合物(31.9mg,88%)を得た。
【0089】
【実施例67】20(R)−(3−ヒドロキシー3−メ
チルブチルチオ)−1α,3β,16α−トリヒドロキ
シプレグナ−5,7−ジエン 実施例57で得られた化合物の16α体(15.8m
g,23.3μmol)、乾燥テトラヒドロフラン
(1.0ml)、テトラ−n−ブチルアンモニウムフル
オリド(1M−テトラヒドロフラン溶液、0.8ml)
を用い、実施例64と同様操作により反応を行った後、
分取用薄層クロマトグラフィー(1枚、ジクロロメタ
ン:エタノール5:1、1回展開)により精製し、無色
油状の標記化合物(8.6mg,82:)を得た。
【0090】
【実施例68】20(S)−(4−エチル−4−ヒドロ
キシヘキシルチオ)−1α,3β,16β−トリヒドロ
キシプレグナ−5,7−ジエン 実施例58で得られた化合物の16β体(36.5m
g,50.6μmol)、乾燥テトラヒドフラン(1.
0ml)、テトラ−n−ブチルアンモニウムフルオリド
(1M−テトラヒドロフラン溶液、1.0ml)を用
い、実施例64と同様操作により反応を行った後、分取
用薄層クロマトグラフィー(1枚、ジクロロメタン:エ
タノール16:3、1回展開)により精製し、無色油状
の標記化合物(21.3mg,86%)を得た。
【0091】
【実施例69】20(S)−(4−エチル−4−ヒドロ
キシヘキシルチオ)−1α,3β,16α−トリヒドロ
キシプレグナ−5,7−ジエン 実施例58で得られた化合物の16α体(12.0m
g,16.6μmol)、乾燥テトラヒドロフラン
(1.0ml)、テトラ−n−ブチルアンモニウムフル
オリド(1M−テトラヒドロフラン溶液、1.0ml)
を用い、実施例64と同様操作により反応を行った後、
分取用薄層クロマトグラフィー(1枚、ジクロロメタ
ン:エタノール16:3、1回展開)により精製し、無
色油状の標記化合物(6.3mg,77%)を得た。
【0092】
【実施例70】20(R)−(4−エチル−4−ヒドロ
キシヘキシルチオ)−1α,3β,16β−トリヒドロ
キシプレグナ−5,7−ジエン 実施例59で得られた化合物(34.0mg,47.1
mol)、乾燥テトラヒドロフラン(1.0ml)、テ
トラ−n−ブチルアンモニウムフルオリド(1M−テト
ラヒドロフラン溶液、1.0ml)を用い、実施例64
と同様操作により反応を行った後、分取用薄層ロマトグ
ラフィー(1枚、ジクロロメタン:エタノール16:
3、1回展)により精製し、無色油状の標記化合物(1
2.1mg,52%)を得た。
【0093】
【実施例71】20(S)−(4−ヒドロキシ−4−メ
チルペンチルチオ)−1α,3β,16β−トリヒドロ
キシプレグナ−5,7−ジエン 実施例60で得られた化合物の16β体(58.3m
g,84.1μmol)、乾燥テトラヒドロフラン
(1.0ml)、テトラ−n−ブチルアンモニウムフル
オリド(1M−テトラヒドロフラン溶液、1.0ml)
を用い、実施例64と同様操作により反応を行った後、
分取用薄層クロマトグラフィー(1枚、ジクロロメタ
ン:エタノール5:1、1回展開)により精製し、無色
油状の標記化合物(22.9mg,59%)を得た。
【0094】
【実施例72】20(S)−(4−ヒドロキシ−4−メ
チルペンチルチオ)−1α,3β,16α−トリヒドロ
キシプレグナ−5,7−ジエン 実施例60で得られた化合物の16α体(9.7mg,
14.0μmol)、乾燥テトラヒドロフラン(1.0
ml)、テトラ−n−ブチルアンモニウムフルオリド
(1M−テトラヒドロフラン溶液、1.0ml)を用
い、実施例64と同様操作により反応を行った後、分取
用薄層クロマトグラフィー(1枚、ジクロロメタン:エ
タノール5:1、1回展開)により精製し、無色油状の
標記化合物(4.6mg,71%)を得た。
【0095】
【実施例73】20(R)−(4−ヒドロキシ−4−メ
チルペンチルチオ)−1α,3β,16β−トリヒドロ
キシプレグナ−5,7−ジエン 実施例61で得られた化合物(57.0mg,82.2
μmol)、乾燥テトラヒドロフラン(1.0ml)、
テトラ−n−ブチルアンモニウムフルオリド(1M−テ
トラヒドロフラン溶液、1.0ml)を用い、実施例6
4と同様操作により反応を行った後、分取用薄層クロマ
トグラフィー(1枚、ジクロロメタン:エタノール5:
1、1回展開)により精製し、無色油状の標記化合物
(30.4mg,80%)を得た。
【0096】
【実施例74】20(S)−(3−エチル−3−ヒドロ
キシペンチルチオ)−1α,3β,16β−トリヒドロ
キシプレグナ−5,7−ジエン 実施例62で得られた化合物の16β体(42.6m
g,60.2μmol)、乾燥テトラヒドロフラン
(1.0ml)、テトラ−n−ブチルアンモニウムフル
オリド(1M−テトラヒドロフラン溶液、1.2ml)
を用い、実施例64と同様操作により反応を行った後、
分取用薄層クロマトグラフィー(1枚、ジクロロメタ
ン:エタノール5:1、1回展開)により精製し、無色
油状の標記化合物(23.9mg,83%)を得た。
【0097】
【実施例75】20(S)−(3−エチル−3−ヒドロ
キシペンチルチオ)−1α,3β,16α−トリヒドロ
キシプレグナ−5,7−ジエン 実施例62で得られた化合物の16α体(12.2m
g,17.2μmol)、乾燥テトラヒドロフラン
(1.0ml)、テトラ−n−ブチルアンモニウムフル
オリド(1M−テトラヒドロフラン溶液、1.0ml)
を用い、実施例64と同様操作により反応を行った後、
分取用薄層クロマトグラフィー(1枚、ジクロロメタ
ン:エタノール5:1、1回展開)により精製し、無色
油状の標記化合物(6.3mg,77%)を得た。
【0098】
【実施例76】20(R)−(3−エチル−3−ヒドロ
キシペンチルチオ)−1α,3β,16α−トリヒドロ
キシプレグナ−5,7−ジエン 実施例63で得られた化合物(18.0mg,25.5
μmol)、乾燥テトラヒドロフラン(1.0ml)、
テトラ−n−ブチルアンモニウムフルオリド(1M−テ
トラヒドロフラン溶液、1.0ml)を用い、実施例6
4と同様操作により反応を行った後、分取用薄層クロマ
トグラフィー(1枚、ジクロロメタン:エタノール5:
1、1回展開)により精製し、無色油状の標記化合物
(8.5mg,70%)を得た。
【0099】
【実施例77】20(S)−(3−ヒドロキシ−3−メ
チルブチルチオ)−1α,3β,16β−トリヒドロキ
シ−9,10−セコプレグナ−5,7,10(19)−
トリエン 実施例64で得られた化合物(40.2mg,89.2
μmol)をエタノール(200ml)に溶解し、0℃
でアルゴンをバブリングしながら400W高圧水銀灯バ
イコールフィルター透過光により2.5分間光照射を行
った後、2時間穏やかに加熱還流を行った。溶媒を留去
し、分取用薄層クロマトグラフィー(1枚、ジクロロメ
タン:エタノール5:1、3回展開)により精製し、無
色油状の標記化合物(4.6mg,11%)を得た。
【0100】
【実施例78】20(S)−(3−ヒドロキシー3−メ
チルブチルチオ)−1α,3β,16α−トリヒドロキ
シ−9,10−セコプレグナー5,7,10(19)−
トリエン 実施例65で得られた化合物(11.5mg,25.5
μmol)を用いて実施例77と同様に反応を行った後
(光照射2.5分間)、分取用薄層クロマトグラフィー
(1枚、ジクロロメタン:エタノール6:1、5回展
開)により精製し、無色油状の標記化合物(0.7m
g,6%)を得た。
【0101】
【実施例79】20(R)−(3−ヒドロキシ−3−メ
チルブチルチオ)−1α,3β,16β−トリヒドロキ
シ−9,10−セコプレグナ−5,7,10(19)−
トリエン 実施例66で得られた化合物(31.9mg,70.8
μmol)を用いて実施例77と同様に反応を行った後
(光照射2.5分間)、分取用薄層クロマトグラフィー
(1枚、ジクロロメタン:エタノール6:1、2回展
開)により精製し、無色油状の標記化合物(3.5m
g,11%)を得た。
【0102】
【実施例80】20(R)−(3−ヒドロキシ−3−メ
チルブチルチオ)−1α,3β,16α−トリヒドロキ
シ−9,10−セコプレグナ−5,7,10(19−ト
リエン 実施例67で得られた化合物(8.6mg,19.1μ
mol)を用いて実施例77と同様に反応を行った後
(光照射2.0分間)、分取用薄層クロマトグラフィー
(1枚、ジクロロメタン:エタノール6:1、5回展
開)により精製し、無色油状の標記化合物(1.3m
g,15%)を得た。
【0103】
【実施例81】20(S)−(4−エチル−4−ヒドロ
キシヘキシルチオ)−1α,3β,16α−トリヒドロ
キシ−9,10−セコプレグナ−5,7,10(19)
−トリエン 実施例68で得られた化合物(21.3mg,43.2
μmol)用いて実施例77と同様に反応を行った後
(光照射2.5分間)、分取用薄層クロマトグラフィー
(1枚、ジクロロメタタン:エタノール10:1、3回
展開)により精製し、無色油状の標記化合物(3.9m
g,18%)を得た。
【0104】
【実施例82】20(S)−(4−エチル−4−ヒドロ
キシヘキシルチオ)−1α,3β,16α−トリヒドロ
キシ−9,10−セコプレグナ−5,7,10(19)
−トリエン 実施例69で得られた化合物(6.3mg,12.7μ
mol)を用いて実施例77と同様に反応を行った後
(光照射1.75分間)、分取用薄層クロマトグラフィ
ー(1枚、ジクロロメタン:エタノール10:1、5回
展開)により精製し、無色油状の標記化合物(1.3m
g,21%)を得た。
【0105】
【実施例83】20(R)−(4−エチル−4−ヒドロ
キシヘキシルチオ)−1α,3β,16α−トリヒドロ
キシ−9,10−セコプレグナ−5,7,10(19)
−トリエン 実施例70で得られた化合物(12.1mg,24.6
μmol)を用いて実施例77と同様に反応を行った後
(光照射1.75分間)、分取用薄層クロマトグラフィ
ー(1枚、ジクロロメタン:エタノール10:1、3回
展開)により精製し、無色油状の標記化合物(1.5m
g,12%)を得た。
【0106】
【実施例84】20(S)−(4−ヒドロキシ−4−メ
チルペンチルチオ)−1α,3β,16β−トリヒドロ
キシ−9,10−セコプレグナ−5,7,10(19)
−トリエン 実施例71で得られた化合物(22.9mg,49.2
μmol)を用いて実施例77と同様に反応を行った後
(光照射2.5分間)、分取用薄層クロマトグラフィー
(1枚、ジクロロメタン:エタノール10:1、7回展
開)により精製し、無色油状の標記化合物(2.4m
g,10%)を得た。
【0107】
【実施例85】20(S)−(4−ヒドロキシ−4−メ
チルペンチルチオ)−1α,3β,16α−トリヒドロ
キシ−9,10−セコプレグナ−5,7,10(19)
−トリエン 実施例72で得られた化合物(5.9mg,12.7μ
mol)を用いて実施例77と同様に反応を行った後
(光照射1.25分間)、分取用薄層クロマトグラフィ
ー(1枚、ジクロロメタン:エタノール10:1、5回
展開)により精製し、無色油状の標記化合物(0.5m
g,8%)を得た。
【0108】
【実施例86】20(R)−(4−ヒドロキシ−4−メ
チルペンチルチオ)−1α,3β,16β−トリヒドロ
キシ−9,10−セコプレグナ−5,7,10(19)
−トリエン 実施例73で得られた化合物(18.3mg,39.4
μmol)用いて実施77と同様に反応を行った後(光
照射2.25分間)、分取用薄層クロマトグラフィー
(1枚、ジクロロメタン:エタノール10:1、5回展
開)により精製し、無色油状の標記化合物(1.5m
g,8%)を得た。
【0109】
【実施例87】20(S)−(3−エチル−3−ヒドロ
キシペンチルチオ)−1α,3β,16β−トリヒドロ
キシ−9,10−セコプレグナ−5,7,10(19)
−トリエン 実施例74で得られた化合物(23.9mg,49.9
μmol)を用いて実施例77と同様に反応を行った後
(光照射2.5分間)、分取用薄層クロマトグラフィー
(1枚、ジクロロメタン:エタノール10:1、6回展
開)により精製し、無色油状の標記化合物(4.3m
g,18%)を得た。
【0110】
【実施例88】20(S)−(3−エチル−3−ヒドロ
キシペンチルチオ)−1α,3β,16α−トリヒドロ
キシ−9,10−セコプレグナ−5,7,10(19)
−トリエン 実施例75で得られた化合物(6.3mg,13.2μ
mol)を用いて実施例77と同様に反応を行った後
(光照射1.5分間)、分取用薄層クロマトグラフィー
(1枚、ジクロロメタン:メタノール10:1、8回展
開)により精製し、無色油状の標記化合物(1.0m
g,18%)を得た。
【0111】
【実施例89】20(R)−(3−エチル−3−ヒドロ
キシペンチルチオ)−1α,3β,16β−トリヒドロ
キシ−9,10−セコプレグナ−5,7,10(19)
−トリエン 実施例76で得られた化合物(8.5mg,17.8μ
mol)を用いて実施例77と同様に反応を行った後
(光照射1.75分間)、分取用薄層クロマトグラフィ
ー(1枚、ジクロロメタン:エタノール10:1、8回
展開)により精製し、無色油状の標記化合物(1.1m
g,13%)を得た。
【0112】
【試験例1】ヒトケラチノサイトの増殖抑制実験 1)X線処理したJ2細胞をあらかしめプレーティング
した96wellプレートに、ヒトケラチノサイトを
2.4×10/well(0.32cm)の細胞数
でプレーティングし、その後、各濃度の薬剤を添加しK
GM/DMEM(1:1)培地で3日間37℃,5%C
,95%airで培養を行った。 2)最終濃度1μCi/mlになるように[H]チミ
ジンを添加し更に3日間培養した。 3)PBSにて2回洗浄した後、0.25%トリプシン
で細胞をはがし、ベータプレート(pharmacia
社製)を用いてDNAに取り込まれた[H]チミジン
の量を測定した。薬剤を加えない場合の[H]チミジ
ンの取り込み量を100%とし、これに対する薬剤各濃
度における取り込み量の割合を図に示す。1α,25−
ジヒドロキシビタミンDおよび実施例88で得られた
化合物の結果をそれぞれ図1、図2に示す。
【0113】
【試験例2】 1)96wellプレートに、ヒトケラチノサイトを
2.2×10/well(0.32cm)の細胞数
でプレーティングし、その後各濃度の薬剤を添加しKG
M/DMEM(1:1)倍地で1日間37℃,5%CO
,95%airで培養を行った。 2)最終濃度1μCi/mlになるように[H]チミ
ジンを添加し更に3日間培養した。 3)PBSにて2回洗浄した後、0.25%トリプシン
で細胞をはがし、ベータプレート(pharmacia
社製)を用いてDNAに取り込まれた[H]チミジン
の量を測定した剤を加えない場合の[H]チミジンの
取り込み量を100%とし、これに対する薬剤各濃度に
おける取り込み量の割合を図に示す。1α,25−ジヒ
ドロキシビタミンD、実施例33で得られた化合物お
よび実施例35で得られた化合物の結果をそれぞれ図
3、図4、図5に示す。図1から図5のグラフにおい
て、*は5%、**は1%、***は0.1%の危険率
で有意差があることを示す。図1から図5から明らかな
ように、本発明の化合物は強いヒトケラチノサイト増殖
抑制活性を有する。
【0114】
【発明の効果】本発明の化合物である22位が硫黄原子
で置換されているビタミンD誘導体は、強いケラチノサ
イトの増殖抑制作用を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】1α,25−ジヒドロキシビタミンDの各濃
度におけるヒトケラチノサイトの増殖抑制効果を示す。
【図2】実施例88の化合物の各濃度におけるヒトケラ
チノサイトの増殖抑制効果を示す。
【図3】1α,25−ジヒドロキシビタミンDの各度
におけるヒトケラチノサイト増殖抑制効果を示す。
【図4】実施例33の化合物の各濃度におけるヒトケラ
チノサイトの増殖抑制効果を示す。
【図5】実施例35の化合物の各濃度におけるヒトケラ
チノサイトの増殖抑制効果を示す。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07J 31/00 7433−4C 51/00 7433−4C 75/00 7433−4C

Claims (36)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I) 【化1】 (式中、Rは1以上の水酸基で置換されていてもよい
    炭素数1から10のアルキル基を示し、Rは水素原子
    または水酸基を示し、Rは水素原子または水酸基を示
    す。)で表される化合物。
  2. 【請求項2】 Rが水酸基であることを特徴とする請
    求項1記載の化合物。
  3. 【請求項3】 Rが1以上の水酸基で置換されていて
    いる炭素数1から10のアルキル基であることを特徴と
    する請求項2記載の化合物。
  4. 【請求項4】 一般式(II) 【化2】 (式中Rは1以上の水酸基で置換されていてもよい炭
    素数1から10のアルキル基を示し、Rは水素原子ま
    たは水酸基を示す)で表されることを特徴とする請求項
    1記載の化合物。
  5. 【請求項5】 Rが1以上の水酸基で置換されていて
    いる炭素数1から10のアルキル基であることを特徴と
    する請求項4記載の化合物。
  6. 【請求項6】 Rが一般式(III) 【化3】 (式中R,Rは同一または異なって水素原子または
    水酸基を示す。ただし同時に水酸基であることはない。
    mは1から4までの整数を、nは0から2までの整数を
    示す)で表される基であることを特徴とする請求項5記
    載の化合物。
  7. 【請求項7】 Rが水素原子であることを特徴とする
    請求項1記載の化合物。
  8. 【請求項8】 Rが水素原子であることを特徴とする
    請求項6記載の化合物。
  9. 【請求項9】 Rが水酸基であることを特徴とする請
    求項1記載の化合物。
  10. 【請求項10】 Rが水酸基であることを特徴とする
    請求項2記載の化合物。
  11. 【請求項11】 Rが水酸基であることを特徴とする
    請求項3記載の化合物。
  12. 【請求項12】 Rが水酸基であることを特徴とする
    請求項4記載の化合物。
  13. 【請求項13】 Rが水酸基であることを特徴とする
    請求項5記載の化合物。
  14. 【請求項14】 Rが水酸基であることを特徴とする
    請求項6記載の化合物。
  15. 【請求項15】 20位がR配位であることを特徴とす
    る請求項6記載の化合物。
  16. 【請求項16】 20位がR配位であることを特徴とす
    る請求項9記載の化合物。
  17. 【請求項17】 20位がR配位であることを特徴とす
    る請求項14記載の化合物。
  18. 【請求項18】 20位がS配位であることを特徴とす
    る請求項6記載の化合物。
  19. 【請求項19】 20位がS配位であることを特徴とす
    る請求項9記載の化合物。
  20. 【請求項20】 20位がS配位であることを特徴とす
    る請求項14記載の化合物。
  21. 【請求項21】 R,Rが水素原子であることを特
    徴とする請求項14記載の化合物。
  22. 【請求項22】 一般式(IV) 【化4】 (式中、R,Rは同一または異なって、水素原子ま
    たは保護基を示す)で表される化合物に還元条件下、一
    般式(V) 【化5】 (式中、Rは置換基を有していてもよい炭素数1から
    10のアルキル基を示す)で表される化合物を反応させ
    ることを特徴とする、一般式(VI) 【化6】 (式中R,R,Rは前記と同一の意味を示す)で
    表される化合物の製造方法。
  23. 【請求項23】 一般式(VII) 【化7】 (式中、R,R10は同一または異なって、水素原子
    または保護基を示す)で表される化合物に、塩基性条件
    下、一般式(VIII) 【化8】 (式中、R11は置換基を有していてもよい炭素数1か
    ら10のアルキル基を示す)で表される化合物を反応さ
    せることを特徴とする、一般式(IX) 【化9】 (式中R,R10,R11は前記と同一の意味を示
    す)で表される化合物の製造方法。
  24. 【請求項24】 一般式(VI) 【化10】 (式中、R,Rは同一または異なって、水素原子ま
    たは保護基を示し、Rは置換基を有していてもよい炭
    素数1から10のアルキル基を示す)で表される化合
    物。
  25. 【請求項25】 保護基がアシル基または置換シリル基
    であり、Rが1以上の水酸基で置換されている炭素数
    1から10のアルキル基であることを特徴とする請求項
    24記載の化合物。
  26. 【請求項26】 Rが一般式(III) 【化11】 (式中R,Rは同一または異なって水素原子または
    水酸基を示す。ただし同時に水酸基であることはない。
    mは1から4までの整数を、nは0から2までの整数を
    示す)で表される基であることを特徴とする請求項25
    記載の化合物。
  27. 【請求項27】 一般式(X) 【化12】 (式中、R12,R13は同一または異なって、水素原
    子または保護基を示し、R14は置換基を有していても
    よい炭素数1から10のアルキル基を示す)で表される
    ことを特徴とする請求項24記載の化合物。
  28. 【請求項28】 保護基がアシル基または置換シリル基
    であり、R14が1以上の水酸基で置換されている炭素
    数1から10のアルキル基であることを特徴とする請求
    項27記載の化合物。
  29. 【請求項29】 一般式(XI) 【化13】 (式中、R15,R16は同一または異なって水素原子
    または保護基を示し、Aは−CHOH−または−CO
    −を示す)で表される化合物。
  30. 【請求項30】 保護基が置換シリル基であることを特
    徴とする請求項29記載の化合物。
  31. 【請求項31】 一般式(XII) 【化14】 (式中、R17,R18は同一または異なって水素原子
    または保護基を示し、Aは−CHOH−または−CO
    −を示す)で表されることを特徴とする請求項29記載
    の化合物。
  32. 【請求項32】 一般式(XIII) 【化15】 (式中、R19,R20は同一または異なって水素原子
    または保護基を示し、R21は置換基を有していてもよ
    い炭素数1から10のアルキル基を示し、Aは−CH
    OH−または−CO−を示す)で表される化合物。
  33. 【請求項33】 保護基が置換シリル基であり、R21
    が1以上の水酸基で置換されている炭素数1から10の
    アルキル基であることを特徴とする請求項32記載の化
    合物。
  34. 【請求項34】 R21が一般式(III) 【化16】 (式中R,Rは同一または異なって水素原子または
    水酸基を示す。ただし同時に水酸基であることはない。
    mは1から4までの整数を、nは0から2までの整数を
    示す)で表される基であることを特徴とする請求項33
    記載の化合物。
  35. 【請求項35】 一般式(XIV) 【化17】 (式中、R22,R23は同一または異なって水素原子
    または保護基を示し、R24は置換基を有していてもよ
    い炭素数1から10のアルキル基を示し、Aは−CH
    OH−または−CO−を示す)で表されることを特徴と
    する請求項32記載の化合物。
  36. 【請求項36】 一般式(XV) 【化18】 (式中、R25は1以上の水酸基で置換されていてもよ
    い炭素数1から10のアルキル基を示し、R26,R
    27は同一または異なって水素原子または保護基を示
    し、R28は水素原子または水酸基を示す)で表される
    化合物を、光照射および熱異性化反応に付することを特
    徴とする一般式(XVI) 【化19】 (式中、R25は1以上の水酸基で置換されていてもよ
    い炭素数1から10のアルキル基を示し、R26,R
    27は同一または異なって水素原子または保護基を示
    し、R28は水素原子または水酸基を示す)で表される
    化合物の製造方法。
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