JPH07203512A - 無線選択呼出受信機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 妨害波の電界強度が非常に強い場合の妨害波
の相互変調による、無線選択呼出受信機の希望波の受信
率低下を消費電流を抑えながら防ぐ。 【構成】 受信信号レベル検出器５により検出された受
信レベルと、復調部４により得られるベースバンド信号
を制御部７に送る構成となっており、制御部７は受信信
号レベルが大きくかつ希望信号が得られない状況を判断
できるため、このような状況下で減衰回路２に信号を送
って作動させることで、妨害波の強電界下での相互変調
による希望波の受信率低下を防ぎ、かつ制御部７は最適
な制御を行う事ができるので消費電流も抑える事ができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は無線選択呼出受信機に関
し、特に無線選択呼出受信機の混変調による受信率低下
の障害に関する。

【０００２】

【従来の技術】無線選択呼出受信機の加入者は順調に伸
び、さらにはサービスの自由化等により、呼出に使用さ
れる電波の周波数は増大する傾向にある。この様な環境
状況下では、自無線選択呼出受信機の受信している希望
波の電界が充分な場所においても、妨害波（自無線選択
呼出受信機が受信している以外の無線選択呼出サービス
の波）の電界が非常に高い場合には、電界の相互干渉に
より無線選択呼出受信機の受信率が著しく低下する問題
が発生している。この問題を解決すべく受信電界レベル
に応じた直流電圧を発生させ、受信電界レベルを減少さ
せる方法が実施されている。

【０００３】また、同期式の信号フォーマットでは、同
期信号の受信有無により制御部の制御によって、受信す
る無線信号レベルを減少する方法が用いられる。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】この様な従来技術で
は、非同期式の信号フォーマットに対して、信号を受信
しているか否かを判別して無線信号レベルを減少させる
制御部による制御ができない。

【０００５】また受信電界レベルに応じて無線信号レベ
ルを減少させる方法では、混変調による受信率低下の問
題がなくても動作してしまうため、消費電流が増加する
問題点があった。

【０００６】また、受信部のばらつきにより強電界中で
なくても動作する恐れがあり、静感度さえも劣化させる
恐れがあった。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明は、選択呼出信号
で変調された無線信号を受信し復調する受信部と、呼受
信を判断制御する制御部で構成される無線選択呼出受信
機において、前記受信部は、アンテナと、無線信号を増
幅する高周波増幅器と、この高周波増幅器の前段に設け
られ無線信号を減少させる減衰回路と、高周波信号をベ
ースバンド信号に復調する復調部と、無線電界強度レベ
ルを検出するレベル検出器を含み、前記制御部は、前記
復調部により復調された信号が予め決められた信号フォ
ーマットであるか否かを判別すると同時に、前記レベル
検出器の出力を判別して前記減衰回路に信号を送り、受
信信号に応じて無線信号レベルを減少させる手段を有し
ている。

【０００８】

【実施例】次に、本発明について図面を参照して説明す
る。

【０００９】図１は本発明の一実施例のブロック図であ
る。また、図２は非同期式の信号フォーマット（ＰＯＣ
ＳＡＧ方式を例にとる）での、本発明による強電界時に
おけるレベル減少のフローチャートである。さらに、図
３は送信側および受信機内のタイミングチャートであ
る。

【００１０】図１において、アンテナ１により受信され
た無線信号は無線信号減衰回路２を通過し、増幅器３に
入力される。増幅された無線信号は復調部４に送られ、
ベースバンド信号に変換される。復調されたベースバン
ド信号は、制御部７に入力され、呼出番号が自己の呼出
番号と一致すると報知部８により携帯者に報知する。

【００１１】受信信号レベル検出器５は増幅器３のレベ
ルに応じた直流電圧を発生し、この電圧が予め決められ
た電圧と比較器６により比較され、測定された電界レベ
ルを制御部７へ送出する。妨害波の相互変調により、制
御部７が信号を受信できないと判断した場合、制御信号
を無線信号減衰回路２に送り、妨害波のレベルを減少さ
せる。

【００１２】図２において、制御部７は復調部４からの
信号がビット同期がとれているか否かを判別し（Ｓ１０
１）、同期が取れた場合には同期信号（ＳＣ）を検出し
にいく（Ｓ１０２）。制御部７はＳＣを検出したら自グ
ループの信号を確認しにいき、受信した信号がＢＣＨ符
号なら自グループの信号を確認する（Ｓ１０３）。

【００１３】自グルーブでの信号が２回連続ＮＧなら
（Ｓ１０４）、制御部７は減衰回路２を動作させる。こ
のとき減衰回路２が動作中なら動作を停止する（Ｓ１０
５）。

【００１４】制御部７はさらに、自グルーブの信号を確
認しにいきＢＣＨ符号かどうかを確認し、ＮＧなら初期
状態へ戻る（Ｓ１０６）。制御部７がビット同期を取れ
ず、比較器出力が“Ｈｉｇｈ”であれば（Ｓ１０７）、
制御部７は強電界中の混変調による不受信と判断し、減
衰回路２が動作しているかどうかを判別する（Ｓ１０
８）。

【００１５】減衰回路２が動作していなければ制御部７
は減衰回路２を動作させ（Ｓ１１１）、プリアンブルサ
ーチ（ＰＡ）のビット数をａビット増加させ（Ｓ１１
２）、ビット同期の確認を行う（Ｓ１０１）。

【００１６】減衰回路２が動作中であれば、制御部７は
予め決められた一定時間（３０分、１時間等）減衰回路
２が動作しているかどうかを判別し（Ｓ１０９）、一定
時間経過していれば、制御部７は減衰回路２をオフにし
（Ｓ１１３）、一定時間経過していなければ、プリアン
ブルサーチ数を元のａビットに戻す（Ｓ１１０）。

【００１７】図３は本発明の実施例におけるレベル減少
に関する受信機のタイミングチャートである。同図にお
いて、ＰＡは、プリアンブルサーチを、ＳＣはＳＣサー
チを、ＡＤはアドレスサーチを、各々示す。又、ＰＡに
おいて、α，β，γは各々プリアンブルサーチの種類を
示し、その詳細は図４（ａ），（ｂ），（ｃ）に各々示
されている。

【００１８】図３において、妨害波がない場合には、比
較器６の出力は“Ｌ”であり、プリアンブルサーチ数は
ａビットで、減衰回路２は非動作であるが（図４（ａ）
のプリアンブルサーチ種類α）、妨害波が存在して（比
較器６の出力“Ｈ”）、ビット同期が取れない場合に
は、プリアンブルサーチ数はａ＋ａビットとなり、後半
のａビットで減衰回路２を動作させて受信可能となるよ
うにする（図４（ｂ）のプリアンブルサーチ種類β）。

【００１９】また、一度減衰回路２を動作させたら、一
定時間、次のプリアンブルサーチ時は最初から減衰回路
２を動作させるようにし、プリアンブルサーチ数をａビ
ットに抑える（図４（ｃ）のプリアンブルサーチ種類
γ）。

【００２０】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば非
同期式の信号フォーマットに対しても、受信機に影響を
与える強電界の状況下で、制御部は相互変調による不受
信を認識することができ、常時減衰回路を動作させる場
合に対して、消費電流を低減しながら受信率を向上させ
ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例のブロック図である。

【図２】本発明による強電界時におけるレベル減少のフ
ローチャートである。

【図３】本発明によるレベル減少に関わる受信機のタイ
ミングチャートを示す図である。

【図４】（ａ）〜（ｃ）は本発明の一実施例におけるプ
リアンブルサーチの種類を示す図である。

【符号の説明】

１ アンテナ ２ 無線信号減少回路 ３ 増幅器 ４ 復調部 ５ 受信信号レベル検出器 ６ 比較器 ７ 制御部 ８ 報知部

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 選択呼出信号で変調された無線信号を受
   信し復調する受信部と、呼受信を判断制御する制御部で
   構成される無線選択呼出受信機において、 前記受信部は、アンテナと、無線信号を増幅する高周波
   増幅器と、この高周波増幅器の前段に設けられ無線信号
   を減少させる減衰回路と、高周波信号をベースバンド信
   号に復調する復調部と、無線電界強度レベルを検出する
   レベル検出器を含み、 前記制御部は、前記復調部により復調された信号が予め
   決められた信号フォーマットであるか否かを判別すると
   同時に、前記レベル検出器の出力を判別して前記減衰回
   路に信号を送り、受信信号に応じて無線信号レベルを減
   少させることを特徴とする無線選択呼出受信機。