JPH07206579A - 単結晶育成用坩堝 - Google Patents
単結晶育成用坩堝Info
- Publication number
- JPH07206579A JPH07206579A JP2207894A JP2207894A JPH07206579A JP H07206579 A JPH07206579 A JP H07206579A JP 2207894 A JP2207894 A JP 2207894A JP 2207894 A JP2207894 A JP 2207894A JP H07206579 A JPH07206579 A JP H07206579A
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- Japan
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 メルト作製および単結晶育成に有効な低コス
ト,高再現性の単結晶育成用坩堝を提供する。 【構成】 筒型の坩堝内の融液を用いて単結晶を育成す
る単結晶育成用坩堝において、坩堝本体の下部をZr添加
のPt合金材料で構成し、上部をPt材料で構成する。ま
た、Zr添加Pt合金材料とPt材料との接合方法を溶接によ
り接合する。
ト,高再現性の単結晶育成用坩堝を提供する。 【構成】 筒型の坩堝内の融液を用いて単結晶を育成す
る単結晶育成用坩堝において、坩堝本体の下部をZr添加
のPt合金材料で構成し、上部をPt材料で構成する。ま
た、Zr添加Pt合金材料とPt材料との接合方法を溶接によ
り接合する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、LPE法、CZ法等融
液を用いた結晶育成用坩堝、さらに詳しくは、磁気バル
ブ素子用あるいは磁気光学素子用液相エピタキシャルガ
ーネット膜育成用坩堝に関するものであり、特に融液に
ビスマスを含む場合のLPE法に適する単結晶育成用坩
堝である。
液を用いた結晶育成用坩堝、さらに詳しくは、磁気バル
ブ素子用あるいは磁気光学素子用液相エピタキシャルガ
ーネット膜育成用坩堝に関するものであり、特に融液に
ビスマスを含む場合のLPE法に適する単結晶育成用坩
堝である。
【0002】
【従来の技術および課題】従来、単結晶育成において
は、融液作製および単結晶育成時の融液状態が結晶育成
後の特性に大きく影響を与えている。結晶育成用材料の
溶融、均一化、結晶育成時における融液の対流、攪拌は
結晶育成後の単結晶の特性に大きな影響を与える要因と
なっていた。例えば、CZ法では成長時育成方向に対し
ての結晶転移によるねじれ、クラックの発生、また、L
PE法においてはスワール、ピットの発生が、結晶欠陥
となり育成後の歩留り、光学特性を悪化させる原因とな
っていた。
は、融液作製および単結晶育成時の融液状態が結晶育成
後の特性に大きく影響を与えている。結晶育成用材料の
溶融、均一化、結晶育成時における融液の対流、攪拌は
結晶育成後の単結晶の特性に大きな影響を与える要因と
なっていた。例えば、CZ法では成長時育成方向に対し
ての結晶転移によるねじれ、クラックの発生、また、L
PE法においてはスワール、ピットの発生が、結晶欠陥
となり育成後の歩留り、光学特性を悪化させる原因とな
っていた。
【0003】これらの結晶欠陥の原因として、坩堝の形
状が毎回変形することが考えられる。変形により坩堝内
のメルトの動きまたは、メルト濃度が育成時毎回異なる
ので結晶の成長条件の再現も困難であった。成長条件が
異なるため、育成後の特性もまた再現が困難である。こ
のように坩堝の変形は単結晶の作製において再現性を難
しくする要因となっていた。
状が毎回変形することが考えられる。変形により坩堝内
のメルトの動きまたは、メルト濃度が育成時毎回異なる
ので結晶の成長条件の再現も困難であった。成長条件が
異なるため、育成後の特性もまた再現が困難である。こ
のように坩堝の変形は単結晶の作製において再現性を難
しくする要因となっていた。
【0004】特に、液相エピタキシャルガーネット膜成
長装置では、坩堝に融液を保持しその温度を飽和温度以
上とすることにより融液の均一化をはかり、しかるの
ち、融液を飽和温度以下の適当な過冷却温度に降温さ
せ、その温度に保持しつつ融液に基板を浸してエピタキ
シャル成長を行う過程を繰り返すものであるが、近年、
磁気光学素子用ガーネットとしてビスマス置換ガーネッ
トが用いられるようになってきており、融液にビスマス
を含む場合は、坩堝材料のPtが融液によって侵食され易
いという問題点がある。
長装置では、坩堝に融液を保持しその温度を飽和温度以
上とすることにより融液の均一化をはかり、しかるの
ち、融液を飽和温度以下の適当な過冷却温度に降温さ
せ、その温度に保持しつつ融液に基板を浸してエピタキ
シャル成長を行う過程を繰り返すものであるが、近年、
磁気光学素子用ガーネットとしてビスマス置換ガーネッ
トが用いられるようになってきており、融液にビスマス
を含む場合は、坩堝材料のPtが融液によって侵食され易
いという問題点がある。
【0005】そこで、坩堝材質としてZr添加Pt合金が存
在しているが、Zr添加Pt合金坩堝は、Pt坩堝に比べ同一
形状の場合、1.5〜2倍高価であるが、変形,侵食しに
くいという利点がある。一方、Pt坩堝はZr添加Pt合金坩
堝に比べ、安価であるが変形,侵食し易いという欠点を
有していた。
在しているが、Zr添加Pt合金坩堝は、Pt坩堝に比べ同一
形状の場合、1.5〜2倍高価であるが、変形,侵食しに
くいという利点がある。一方、Pt坩堝はZr添加Pt合金坩
堝に比べ、安価であるが変形,侵食し易いという欠点を
有していた。
【0006】Pt坩堝、Zr添加Pt合金坩堝共に坩堝洗浄に
用いる酸に対しての溶解度はほぼ同じであるため、Zr添
加Pt合金坩堝の場合、コストが高いという問題点があ
る。結果として再現性、コストのどちらかを選択し、Pt
坩堝またはZr添加Pt合金のどちらかの坩堝材質を使用し
ていた。
用いる酸に対しての溶解度はほぼ同じであるため、Zr添
加Pt合金坩堝の場合、コストが高いという問題点があ
る。結果として再現性、コストのどちらかを選択し、Pt
坩堝またはZr添加Pt合金のどちらかの坩堝材質を使用し
ていた。
【0007】本発明の目的は、上記のような欠点を解決
する、メルト作製および単結晶育成に有効な低コスト,
再現性良好の単結晶育成用坩堝を提供するものである。
する、メルト作製および単結晶育成に有効な低コスト,
再現性良好の単結晶育成用坩堝を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記従来の課
題を解決するためになされたもので、本発明の単結晶育
成用坩堝は、筒型の坩堝内の融液を用いて単結晶を育成
する単結晶育成用坩堝において、坩堝本体の下部をZr添
加のPt合金材料で構成し、上部をPt材料で構成したもの
である。また、Zr添加Pt合金材料とPt材料との接合方法
を溶接により接合したものである。
題を解決するためになされたもので、本発明の単結晶育
成用坩堝は、筒型の坩堝内の融液を用いて単結晶を育成
する単結晶育成用坩堝において、坩堝本体の下部をZr添
加のPt合金材料で構成し、上部をPt材料で構成したもの
である。また、Zr添加Pt合金材料とPt材料との接合方法
を溶接により接合したものである。
【0009】筒状の坩堝の変形状況を調査した結果、変
形(凹凸)が顕著に現れるのは坩堝の底部または、側面
の下から1/3の高さまでであった。結晶の再現性を重視
することは歩留りの改善、コストダウンにつながるので
坩堝材質としてZr添加Pt合金が有効である。我々は変
形,侵食の顕著な部分をZr添加Pt合金を用いることで安
価な単結晶育成用坩堝を製作し単結晶育成を実施した。
形(凹凸)が顕著に現れるのは坩堝の底部または、側面
の下から1/3の高さまでであった。結晶の再現性を重視
することは歩留りの改善、コストダウンにつながるので
坩堝材質としてZr添加Pt合金が有効である。我々は変
形,侵食の顕著な部分をZr添加Pt合金を用いることで安
価な単結晶育成用坩堝を製作し単結晶育成を実施した。
【0010】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づき詳細に説明す
る。本発明の実施例1による単結晶育成用坩堝は、筒型
の坩堝内の融液を用いて単結晶を育成する単結晶育成用
坩堝において、坩堝本体の底部をZr添加のPt合金材料で
構成し、底部以外の側面部をPt材料で構成したものであ
る。また、Zr添加Pt合金材料とPt材料との接合方法を溶
接により接合したものである。
る。本発明の実施例1による単結晶育成用坩堝は、筒型
の坩堝内の融液を用いて単結晶を育成する単結晶育成用
坩堝において、坩堝本体の底部をZr添加のPt合金材料で
構成し、底部以外の側面部をPt材料で構成したものであ
る。また、Zr添加Pt合金材料とPt材料との接合方法を溶
接により接合したものである。
【0011】実施例1による、Zr添加Pt合金(坩堝底
部)とPt(坩堝側面部)との接合による坩堝において、
CZ法により、GSGG(GdScGaガーネット)単結晶を
作製し、坩堝の変形と結晶性の関係を実験した結果を表
1に示す。また、比較のため同じ方法を、従来のPt(全
部)坩堝を使用して実験した結果を表2に示す。
部)とPt(坩堝側面部)との接合による坩堝において、
CZ法により、GSGG(GdScGaガーネット)単結晶を
作製し、坩堝の変形と結晶性の関係を実験した結果を表
1に示す。また、比較のため同じ方法を、従来のPt(全
部)坩堝を使用して実験した結果を表2に示す。
【0012】
【表1】
【0013】
【表2】
【0014】表1,表2より明らかなように、側面はPt
でも底部がPt+Zr添加のPt合金の坩堝を使用することに
より、従来のPt坩堝に比べ、変形も無く、侵食も少ない
ため不純物の混入も少なく、結晶性の良好な単結晶が育
成できた。
でも底部がPt+Zr添加のPt合金の坩堝を使用することに
より、従来のPt坩堝に比べ、変形も無く、侵食も少ない
ため不純物の混入も少なく、結晶性の良好な単結晶が育
成できた。
【0015】本発明の実施例2による単結晶育成用坩堝
は、筒型の坩堝内の融液を用いて単結晶を育成する単結
晶育成用坩堝において、坩堝本体の下部1/3をZr添加のP
t合金材料で構成し、上部2/3をPt材料で構成したもので
ある。また、Zr添加Pt合金材料とPt材料との接合方法を
溶接により接合したものである。
は、筒型の坩堝内の融液を用いて単結晶を育成する単結
晶育成用坩堝において、坩堝本体の下部1/3をZr添加のP
t合金材料で構成し、上部2/3をPt材料で構成したもので
ある。また、Zr添加Pt合金材料とPt材料との接合方法を
溶接により接合したものである。
【0016】実施例2による、Zr添加Pt合金(坩堝下部
1/3)とPt(坩堝側上部2/3)との接合による坩堝におい
て、LPE法により(RBi)3Fe5O12(R:Yを含む希
土類元素の1または2以上の元素)を作製し、坩堝の変
形と結晶性の関係を実験した結果を表3に示す。また、
比較のため同じ方法を、従来のPt(全部)坩堝を使用し
て実験した結果を表4に示す。
1/3)とPt(坩堝側上部2/3)との接合による坩堝におい
て、LPE法により(RBi)3Fe5O12(R:Yを含む希
土類元素の1または2以上の元素)を作製し、坩堝の変
形と結晶性の関係を実験した結果を表3に示す。また、
比較のため同じ方法を、従来のPt(全部)坩堝を使用し
て実験した結果を表4に示す。
【0017】
【表3】
【0018】
【表4】
【0019】表3,表4より明らかなように、上部2/3
はPtでも下部1/3がPt+Zr添加のPt合金の坩堝を使用す
ることにより、従来のPt坩堝に比べ、変形も無く、侵食
も少ないため不純物の混入も少なく、結晶性の良好な単
結晶が育成できた。
はPtでも下部1/3がPt+Zr添加のPt合金の坩堝を使用す
ることにより、従来のPt坩堝に比べ、変形も無く、侵食
も少ないため不純物の混入も少なく、結晶性の良好な単
結晶が育成できた。
【0020】
【発明の効果】本発明によると、実施例1、2で詳細に
説明したとおり、結晶育成用坩堝の変形度合いと結晶性
の関係は相関があり、坩堝内のメルト対流の変化が結晶
性に影響を与える事が確認される。このことから単結晶
育成坩堝として、筒状の坩堝の場合、坩堝変形の大きい
下部領域(底部,側面下から1/3)をZr添加Pt合金で構
成した坩堝を用いることで、結晶性の良好な単結晶を作
製する事が可能となり、歩留りの向上により安価な単結
晶を提供する事ができる。
説明したとおり、結晶育成用坩堝の変形度合いと結晶性
の関係は相関があり、坩堝内のメルト対流の変化が結晶
性に影響を与える事が確認される。このことから単結晶
育成坩堝として、筒状の坩堝の場合、坩堝変形の大きい
下部領域(底部,側面下から1/3)をZr添加Pt合金で構
成した坩堝を用いることで、結晶性の良好な単結晶を作
製する事が可能となり、歩留りの向上により安価な単結
晶を提供する事ができる。
Claims (2)
- 【請求項1】 筒型の坩堝内の融液を用いて単結晶を育
成する単結晶育成用坩堝において、坩堝本体の下部をZr
添加のPt合金材料で構成し、上部をPt材料で構成したこ
とを特徴とする単結晶育成用坩堝。 - 【請求項2】 Zr添加Pt合金材料とPt材料との接合方法
を溶接により接合したことを特徴とする請求項1記載の
単結晶育成用坩堝。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2207894A JPH07206579A (ja) | 1994-01-21 | 1994-01-21 | 単結晶育成用坩堝 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2207894A JPH07206579A (ja) | 1994-01-21 | 1994-01-21 | 単結晶育成用坩堝 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07206579A true JPH07206579A (ja) | 1995-08-08 |
Family
ID=12072858
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2207894A Withdrawn JPH07206579A (ja) | 1994-01-21 | 1994-01-21 | 単結晶育成用坩堝 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07206579A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017214229A (ja) * | 2016-05-30 | 2017-12-07 | 京セラ株式会社 | 坩堝 |
-
1994
- 1994-01-21 JP JP2207894A patent/JPH07206579A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017214229A (ja) * | 2016-05-30 | 2017-12-07 | 京セラ株式会社 | 坩堝 |
WO2017209144A1 (ja) * | 2016-05-30 | 2017-12-07 | 京セラ株式会社 | 坩堝 |
CN109312490A (zh) * | 2016-05-30 | 2019-02-05 | 京瓷株式会社 | 坩埚 |
EP3467158A4 (en) * | 2016-05-30 | 2020-01-01 | Kyocera Corporation | Crucible |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20010403 |