JPH0720476U - 冷、暖房機用三方弁 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 この考案は、従来用いられている構造複雑な
弁機構に代えて極めて簡単な構造の円棒形シリンダーに
構成し、かかる円棒形シリンダーの回転駆動によって熱
交換コイルよりの送水を直行またはバイバス管に該送水
の切換え制御等の作動を容易確実に行わしめんとするこ
とをその主な目的としている。 【構成】 Ｔ型状に形成せる弁筐１の内部Ｔ型状通水路
ア、イの交又部分に、軸中央に通水孔３を貫孔してなる
円棒形シリンダー２を上記通水路アの水流方向に対して
９０〜１８０°に回転自在に装入設け、熱交換コイルＡ
よりの水流を直行、またはバイバス管Ｂに切換え送流行
わしめるように構成されている。また、上記弁筐１にバ
イバス管Ｂを介してＴ型状分岐管Ｃを一体的に連結せし
め全体形状をＨ形状に形成すると共に該Ｔ型状分岐管Ｃ
の内部、Ｔ型状送水路ウの交又部分に半球状ストレーナ
４を該開口面４ａを給水方向に対して稍下向き状体に傾
斜状に脱着自在に嵌装せしめたことを特徴としている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案はフアンコイルユニット等冷暖房空調機における冷、温水の熱交換コ イルの送水切換え制御を行なわしめる冷、暖房機用三方弁に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、冷、温水用熱交換コイルへの冷、温水の配水、排水の制御の手段として スプリングによる弾撥力、その他種々の弁機構による開閉作動を利用して弁口を 圧閉または開口してバルブ内を流水する水の流れ方向の制御及びぞの切換えが行 われていた。

【０００３】

【考案が解決しょうとする課題】

しかるに、上記スプリングによるものは該素材が殆ど金属性であるがために再 度にわたる使用中において伸延して弁作用が鈍緩となり、故に弁口を確実に開閉 行わしめることは困難となり弁筐内を通流する水の規制が不可能となる欠点を有 し、またカム、螺子作用によって弁体を移動させ弁孔を開閉する機構も永年の使 用において水垢等の不純物が作動部分に付着する等して確実な作動を期待求める ことは困難であり、更にこれらの殆どは多数の部品にて構成されているがために 構造複雑にて組み立て作業が煩雑であり高価でもあるといわれていたのである。 また近時、上記に代える弁機構として球状弁の使用が開発されているがかかる 球状弁としても弁筐内に正確に嵌装支承行わしめることは相当の技術を要し、し かも掃除交換のメンテナンス作業時には弁筐両側に締結されているバルブ等の連 結具を外さなければ弁球を筐内より取り出すことが全くの不可能であった。

【０００４】 この考案は上記による種々の欠点を根本的に解決しようとするものであって、 使用部品を非常に少なくし簡単な構造に形成し、メンテナンス等の諸作業をも極 めて容易確実に行わしめると同時に流通水内に含まれている微塵等の不純物を自 然的に漉過排除し常時、美しい冷、温水を熱交換コイルに送水して該熱交換コイ ルの保護管理を兼ねようとする至便な冷、暖房機用三方弁を提供しようとするを この考案の主な目的としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記、課題を解決する手段としてこの考案に係る電動二方弁は、図面に示す如 く両側にバルブ連結部ａ，ｂを、該中間部にバイバス管連結部ｃを夫々開設しＴ 型状に形成せる弁筐１の内部Ｔ型状通水路ア、イの交又部分に、軸中央に通水孔 ３を貫孔してなる円棒形シリンダー２を上記通水路アの水流方向に対して直交で 且つ９０〜１８０°に回転自在に装入設け、該円棒形シリンダー２の回転作用に よって熱交換コイルＡよりの水流を直行、またはバイバス管Ｂに切換え送流行わ しめるように構成せしめたことを特徴とする。

【０００６】 また上記バイバス管Ｂの端部に、内部にＴ型状送水路ウを形成してなるＴ型状 分岐管Ｃを一体的に連結せしめ全体形状をＨ形状に形成されている。

【０００７】 更に上記、Ｔ型状分岐管Ｃの内部、Ｔ型状送水路ウの交又部分に半球状ストレ ーナ４を該開口面４ａを給水方向に対して稍下向き状体に傾斜嵌装し、送水内を 混流する微塵をも同時に排除しようとする構成を有している。

【０００８】

【作用】

以下、その作用を説明すると、この考案に係るＨ形状三方弁全体を例えば冷、 温水用熱交換コイルＡの熱交換パイプの出入口部分に上下のバルブ連結部ａ，ｅ をバルブ連結具を介して一体的に締結連結する。 かかる状体にて冷、暖房を必要とする季節時に冷、温水用熱交換コイルＡに所 定量の冷、温水を通流行わしめるのである、先ず駆動モーター（図示省略）に通 電し駆動軸５を回転するにおいて該駆動軸５と連動連結せる円棒形シリンダー２ が弁筐１内において水流方向に対して９０〜１８０°回転し該軸部に開設されて いる通水孔３の回動変位により通水路ア内を流れる熱交換コイルＡよりの水流を 停止または排出行わしめる。 また場合によっては円棒形シリンダー２の回転にて直流する水流をバイバス管 Ｂに切換えＴ型状分岐管Ｃを介して再度熱交換コイルＡに送流行わしめることに よって所定の熱交換役目を終えた冷、温水を無造作に外部に廃棄することなく該 冷、温水の含有熱量を最も有効に再利用し、使用熱エネルギーを大巾に節減しよ うとする。 また円棒形シリンダー２の作用によって上記、送水を熱交換コイルＡ側に送流 行わしめることなくバイバス管Ｂを通じて外部に直接排水することも出来得る。

【０００９】 更に上記、熱交換コイルＡの水入口側に半球状ストレーナ４を管内に嵌設して なるＴ型状分岐管Ｃを取付けし送水内の不純物を上記の送水と同時に排除し、常 時無塵にて美しい冷、温水を熱交換コイルＡに送水行わしめることも出来得る。

【００１０】

【実施例】

以下、この考案の実施例を図面について説明すると、１は両側にバルブ連結部 ａ，ｂ及び該中間部にバイバス管連結部ｃを一体的に有してなるＴ型状弁筐にて 該内部に上記、両側連結口と連通せる直線状の通水路ア及び該通水路アとＴ形状 に連通せるバイバス通水路イが形成されている。 この考案の主要部である弁体は円棒形状のシリンダー２にて該弁軸中央に表裏 に貫通せる適宜孔径の通水孔３が開孔すると共に上記Ｔ型状通水路ア，イの交又 部分に水流方向に対して直交で且つ９０〜１８０°の角度に回転自在及び取外し 自在に嵌装設けられている。 また該円棒形シリンダー２は電動機（図示省略）軸と連動連結せる駆動軸５の 回転駆動によって一定方向に回転する。 かかる円棒形シリンダー２の回転作用により該シリンダー２の通水孔３位置が 変位し熱交換コイルＡより戻流せる水流を直行、またはバイバス通水路イに容易 に切換え送水を行わしめる。 なお、上記円棒形シリンダー２は弁筐１の側面に嵌装せる弁蓋６を取外すこと によって簡単に外部に取出すことが出来得、掃除交換等のメンテナンスを容易と するように構成されている。

【００１１】 また上記、弁筐１と連設せるバイバス管Ｂは適宜の長さを有した送水管であっ てその一方端部に、内部にＴ型状送水路ウを形成してなるＴ型状分岐管Ｃを分離 自在に一体的に連結してなるもので該直線側両端を給水管Ｄ及び冷、温水用熱交 換コイルＡの水入口管Ｅに連結固締し全体形状を上記、弁筐１と共にＨ形状に形 成してなるものである。

【００１２】 また上記、Ｔ型状分岐管Ｃの内部、Ｔ型状送水路ウの交又部分に図２にて示す 如く半球形状の半球状ストレーナ４を該開口面４ａを給水側方向に対して稍下向 き状体に傾斜して装入されており、上記の円棒形シリンダー２と同様に該分岐管 Ｃ内に脱着自在に嵌装出来得るように構成されている。

【００１３】

【考案の効果】

上記の如く、この考案に係る冷、暖房機用三方弁は従来の弁板、球状弁等と異 なり、単に軸中央に通水孔３を開設せる円棒形シリンダー２にて構成された極め て簡単な構造を有するものであるから、弁機構として構造複雑な部品を全く必要 とすることなく数少ない部品にてすみ、故障の憂いは殆どなく且つ組み立てはも とより、メンテナンス等の諸作業も弁蓋６を取外すことによって非常に容易に外 部に取出し確実な作業が行わしめることが出来得る効果がある。

【００１４】 また請求項２記載の如く上記円棒形シリンダー２を内蔵せるＴ型状弁筐１と熱 交換コイルの水入口部分に連結せるＴ型状分岐管Ｃとが恰もＨ形状に形成されて いるのでバイバス管Ｂを予じめ冷、温水用熱交換コイルＡの水入口及び水出口の 距離間隔と同等長さに形成することによって弁機構付きのバイバス管Ｂを上下同 時にワンタッチにて即時に連結取付け行わしめることも出来得る。

【００１５】 更に請求項３項記載の如く、Ｔ型状分岐管Ｃの内部、Ｔ型状送水路ウの交又部 分に半球形状の半球状ストレーナ４を該開口面４ａを給水側方向に対して稍下向 き状体に脱着自在に傾斜させ装入行わしめることによって、送水路内を流れる水 分内の不純物を流れ方向には全く関係無く確実に濾過し、清純な冷、温水を常時 自然的に熱交換コイルＡに送流行わしめることが出来得るのである。 しかも該ストレーナ４の脱着も容易であるので掃除、取替え等のメンテナンス 作業も容易である等の利点をも併わせ有している。

【図面の簡単な説明】

【図１】 この考案に係る三方弁の熱交換コイルへの取
付け全体図、

【図２】 内部機構を明示せる縦断正面図である。

【符号の説明】

２ 円棒形シリンダー ３ 通水孔 ４ 半球状ストレーナ

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 両側にバルブ連結部ａ，ｂを、該中間部
   にバイバス管連結部ｃを夫々開設しＴ型状に形成せる弁
   筐１の内部Ｔ型状通水路ア、イの交又部分に、軸中央に
   通水孔３を貫孔してなる円棒形シリンダーを上記、通水
   路アの水流方向に対して直交で且つ９０〜１８０°に回
   転自在に装入設け、該筒形シリンダー２の回転作用によ
   って熱交換コイルＡよりの水流を直行、またはバイバス
   管Ｂに切換え送流行わしめるように構成せしめたことを
   特徴とする冷、暖房機用三方弁。
2. 【請求項２】 請求項１項記載の内部に円棒形シリンダ
   ー２弁機構を有してなる三方弁において、バイバス管Ｂ
   の端部に、内部にＴ型状送水路ウを形成してなるＴ型状
   分岐管Ｃを一体的に連結せしめ全体形状をＨ形状に形成
   せしめたことを特徴とする冷、暖房機用三方弁。
3. 【請求項３】 請求項２項記載の構造を有した三方弁に
   おいて、上記Ｔ型状分岐管Ｃの内部、Ｔ型状送水路ウの
   交又部分に半球状ストレーナ４を該開口面４ａを給水方
   向に対して稍下向き状体で傾斜状に装入せしめたことを
   特徴とする冷、暖房機用三方弁。