JPH0718366Y2 - 粘着ロ−ル式清掃具 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、粘着ロール式清掃具に関するものである。

［従来の技術］ 従来、粘着テープをロール状に巻着してなる粘着ロール
を備え、該粘着ロールをカーペット等に押し付けて転動
させることにより、該カーペット上の塵埃を粘着剤に付
着させて除去するするようにした清掃具は公知である。

かかる粘着ロール式の清掃具においては、塵埃の付着に
よりその粘着力が低下した場合、粘着テープを１枚ずつ
剥がして使用するが、上下の粘着テープ同士は粘着剤に
より互いに強く付着しており、しかも表面の粘着テープ
には多量の塵埃が付着して著しく汚染されているため、
その剥離作業は非常に面倒且つ非衛生的であり、塵埃が
付着している表層の一巻き分だけを剥離させて切取るの
は容易なことではない。

そこで、上記剥離作業を容易にするため、例えば実開昭
57−36269号公報や実開昭58−127976号公報等に記載さ
れているように、粘着ロールの側端部に粘着剤非塗布部
を設けると共に、該粘着ロールの軸線方向にその全長に
わたり切目を入れ、粘着剤非塗布部を持って表層の粘着
テープを剥離できるようにしたものも提案されている
が、上下の粘着テープが強力に付着し合っているため、
２枚、３枚と一緒になって剥がれ易く、表層のものだけ
を確実に１枚ずつ剥離させるには、下方の粘着テープを
押えつけたまま上方の粘着テープをはがすなど、面倒な
作業が必要であった。

一方、表層テープだけを剥離できるようにするため、実
開昭61−198657号公報には、粘着テープの一側端に粘着
剤非塗布部を設けると共に、他側端の粘着剤塗布部分に
切離し用の切目を短く入れ、粘着剤非塗布部を持って表
層テープを剥離したあと、切目に沿って切断するように
したものが開示されている。

しかしながら、この従来例では、切目が粘着剤非塗布部
とは反対側の端部に短く入れられているだけであるた
め、該粘着剤非塗布部を持って表層テープを剥離したあ
と、そのままの状態で該粘着剤非塗布部側から表層テー
プを切離すことは困難であり、反対側の粘着剤を塗布し
た部分の端部を持って切目に沿って切離さなければなら
ないため、手が汚れて非衛生的であるという欠点があっ
た。

［考案が解決しようとする問題点］ 本考案の課題は、塵埃の付着した粘着テープを確実且つ
衛生的に１枚ずつ剥離させることができる粘着ロール式
清掃具を提供することにある。

［問題点を解決するための手段］ 上記課題を解決するため、本考案の清掃具は、着塵用の
粘着剤を塗布した粘着テープをロール状に巻着してな
り、該粘着テープには、少なくとも一方の側辺に粘着剤
の非塗布部を設けると共に、一方の側辺の上記粘着剤非
塗布部を除いてロールの軸線方向に切離し用の切目を切
設してあることを特徴とするものである。

［作用］ 粘着ロールをカーペット等の表面に押し付けて転動させ
ることにより、該カーペット上の塵埃が粘着テープに付
着して除去される。

塵埃の付着した粘着テープを剥離させるときは、該粘着
テープの先端の切れ目が切設されていない粘着剤非塗布
部側の端部を摘んでその部分からまず剥離させ、それを
１巻き分だけ剥離させたあと、切目に沿って切離す。

このとき、粘着テープの剥離を切目の入っていない側の
端部から行うことにより、下層の粘着テープが一体に付
着したまま一緒に持上げられ、２重、３重に剥離される
のが防止され、確実に１枚ずつ剥がすことができる。ま
た、粘着剤非塗布部側の端部には塵埃が付着していない
ため、粘着テープを確実且つ衛生的に摘持することがで
きる。

［実施例］ 以下、本考案の実施例を図面に基づいて詳細に説明する
に、第１図において、１は着塵用の粘着ロール、２は該
粘着ロール１を回転自在に支持する握柄を示している。

上記粘着ロール１は、紙、合成樹脂、布などからなるテ
ープ素材の表面に粘着剤を塗布すると共に、その一方の
側辺に粘着剤の非塗布部４を設けた粘着テープ３をロー
ル状に巻着することにより形成されており、該粘着ロー
ル１には、上記粘着剤非塗布部４側の一端部を除いてミ
シン目状の切目５が軸線方向に切設されている。

上記構成を有する清掃具は、粘着ロール１をカーペット
等の表面に押し付けて転動させ、該カーペット上の塵埃
を粘着テープに付着させて除去するものである。

塵埃の付着した粘着テープを剥離させるときは、該粘着
テープの先端の切目５が切設されていない粘着剤非塗布
部４側の端部を摘んでその部分からまず剥離させ、それ
を１巻き分だけ剥離させたあと、切目５に沿って切離
す。

このとき、粘着テープ３の剥離を切目５の入っていない
側の端部から行うことにより、下層の粘着テープがそれ
に付着したまま一緒に持上げられ、２重、３重に剥離さ
れるのが防止され、確実に１枚ずつ剥がすことができ
る。また、塵埃が付着していない粘着剤非塗布部４側の
端部から剥がし始めることにより、その部分には塵埃が
付着していないため、粘着テープを確実且つ衛生的に摘
持することができる。

第２図は本考案の第２実施例を示すもので、この実施例
においては、粘着ロール11を、両側辺にそれぞれ粘着剤
非塗布部14,14を備えた粘着テープ13によって形成し、
そのいずれか一方の粘着剤非塗布部14側の端部を除いて
該粘着ロール11に切目15を切設している。

［考案の効果］ このように本考案によれば、ロール状に巻いた粘着テー
プの少なくとも一方の側辺に粘着剤の非塗布部を設ける
と共に、一方の側辺の上記粘着剤非塗布部を除いて切離
し用の切目を切設したので、塵埃の付着した粘着テープ
を剥がす際には、切目の入っていない粘着剤非塗布部側
から剥がすことにより、下層の粘着テープが２重、３重
と一体に付着したまま一緒に剥離されるのを防いで確実
に１巻分ずつ剥がすことができ、また、剥離した粘着テ
ープを切離す際には、粘着剤非塗布部が小幅であるた
め、該粘着剤非塗布部を切目の位置で切断することによ
りあとは該切目に沿って簡単に切離すことができ、従っ
て切離し作業も簡単である。しかも、粘着剤非塗布部を
持ったまま上記剥離及び切離し作業を行うことができる
ため、清潔且つ衛生的である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の第１実施例の平面図、第２図は同第２
実施例の平面図である。 1,11……粘着ロール、3,13……粘着テープ、4,14……粘
着剤非塗布部、5,15……切目。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】着塵用の粘着剤を塗布した粘着テープをロ
   ール状に巻着してなり、該粘着テープには、少なくとも
   一方の側辺に粘着剤の非塗布部を設けると共に、一方の
   側辺の上記粘着剤非塗布部を除いてロールの軸線方向に
   切離し用の切目を切設してあることを特徴とする粘着ロ
   ール式清掃具。