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JPH07114601A - 製造不良解析システム、方法およびこれに関連したデータベースの生成方法 - Google Patents

製造不良解析システム、方法およびこれに関連したデータベースの生成方法

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Publication number
JPH07114601A
JPH07114601A JP26061593A JP26061593A JPH07114601A JP H07114601 A JPH07114601 A JP H07114601A JP 26061593 A JP26061593 A JP 26061593A JP 26061593 A JP26061593 A JP 26061593A JP H07114601 A JPH07114601 A JP H07114601A
Authority
JP
Japan
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defect
manufacturing
item
database
cause
Prior art date
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Pending
Application number
JP26061593A
Other languages
English (en)
Inventor
Shino Takahashi
志乃 高橋
Hideaki Kobayashi
秀明 小林
Masahito Takada
雅人 高田
Tatsu Nomoto
多津 野本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP26061593A priority Critical patent/JPH07114601A/ja
Publication of JPH07114601A publication Critical patent/JPH07114601A/ja
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P90/00Enabling technologies with a potential contribution to greenhouse gas [GHG] emissions mitigation
    • Y02P90/02Total factory control, e.g. smart factories, flexible manufacturing systems [FMS] or integrated manufacturing systems [IMS]
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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    • Y02P90/30Computing systems specially adapted for manufacturing

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  • General Factory Administration (AREA)
  • Testing Or Measuring Of Semiconductors Or The Like (AREA)
  • Management, Administration, Business Operations System, And Electronic Commerce (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 製造工程における製造条件および各製品の設
計条件、および不良実績を一括管理し、不良製品製造時
の実績データに基づき、不良発生原因候補を提示する。
その不良発生原因候補として工程および、問題となる製
造条件を提示できるようにする。また、不良の原因と結
果の因果関係に関するデータベースを容易に構築する。 【構成】 製造不良解析システムにおいて、製造条件、
設計条件または不良傾向からなるチェック項目データベ
ースを用いて不良解析をおこなう。また、ユーザノウハ
ウ登録機能として、そのチェック項目データベースを、
不良実績のデータを見る際の判断に用いた判断来歴を利
用して、更新できるようにする。さらに、過去の不良率
より判断した良品製造条件を用いて、不良原因の候補を
絞り込む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、製造不良解析システム
および方法に係り、特に製造条件、あるいは設計条件が
適切でないことが原因となって発生する製造不良の原因
を解析するシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、原因究明が必要とされる製造不良
が発生した場合、製造工程全般にわたり、その不良製品
の製造条件をヒアリングあるいは、書類に基づき調査
し、原因を分析、類推していた。
【0003】また、LSI製造工程において発生する不
良の原因を解析する特開平2−234451号公報に記
載のLSI製造工程の不良工程抽出方法では、各工程で
起きたトラブルと、そのトラブルが原因となって発生し
た(ウェハ)上の不良の対応を示すトラブルデータベー
スを作成し、そのデータベースに基づき、不良工程を抽
出する方法が述べられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術において
は、不良製品が出た場合の製造条件をデータとして、有
効に活用するということに関して考慮されていない。し
たがって、製造工程全般にわたり、該当する不良製品の
製造条件をヒアリングあるいは、書類に基づき調査し、
原因を分析、類推していたため、調査に多くの時間がか
かり、さらに、調査、分析の結果が次回の問題解決に活
かされないといった問題があった。
【0005】また、トラブルデータベースに基づき、不
良工程を抽出する前記特開平2−234451号公報に
記載のLSI製造工程の不良工程抽出方法では、各製造
工程でのトラブルと、不良の対応から、そのトラブルを
発生した工程を不良発生工程として選択することはでき
るが、その工程のどのような製造条件が原因となって工
程でのトラブルを起こしたのかは、特定できない。ま
た、その工程でトラブルが発生していない場合には、後
の検査工程で不良が発見されても、遡って不良発生工程
を特定することができなかった。さらに、不良の原因と
結果を記憶した因果関係に関するデータベースの構築
に、通常多くの時間を要する、等の問題がある。
【0006】本発明は、上記従来技術の問題点を解決す
るためになされたもので、その目的は、製造工程におけ
る製造条件および各製品の設計条件、および不良実績を
一括管理して、その不良製品製造時の実績データに基づ
き不良発生原因候補を提示する製造不良解析システムを
提供することにある。特に、その不良発生原因候補とし
て工程および問題となる製造条件を提示できる製造不良
解析システムを提供することである。
【0007】また、本発明の他の目的は、不良解析に用
いられる不良原因と結果の相関を記憶した因果関係に関
するデータベースを容易に構築する手段を有する製造不
良解析システムを提供することにある。さらにまた、本
発明の他の目的は、不良解析にあたり不良原因の候補を
迅速に絞り込むことのできる製造不良解析システムを提
供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の製造不良解析システムに係る第一の発明の
構成は、製品の製造時における不良発生原因を、製造工
程における製造条件または製品の設計条件から究明する
製造不良解析システムにおいて、不良原因の解析をおこ
なう解析機能と、不良の発生原因と、その不良の発生原
因となりうる製造条件管理項目もしくは設計仕様項目ま
たはその不良の傾向を設定したチェック項目を記憶した
チェック項目データベースとを有し、前記解析機能が前
記チェック項目データベースにより、不良の発生実績か
らその不良の発生原因となりうる製造条件管理項目もし
くは設計仕様項目またはその不良の傾向を検索し、提示
するようにしたものである。
【0009】また、別の構成は、前記製造不良解析シス
テムにおいて、不良実績データベースと、製造実績デー
タベースとを有し、前記解析機能が前記チェック項目デ
ータベースにより、不良の発生実績から製造条件管理項
目もしくは設計仕様項目またはその不良の傾向を検索し
たのちに、その検索されたチェック項目と前記された不
良実績データベースに記憶された不良実績データと製造
実績データベースに記憶された製造実績とを比較するこ
とにより、不良原因の候補を提示するようにしたもので
ある。
【0010】さらに、前記製造不良解析システムにおい
て、前記チェック項目データベースにおいて、不良の発
生原因と、その不良の発生原因となりうる製造条件管理
項目もしくは設計仕様項目またはその不良の傾向を、不
良の発見された工程別に設定したものである。
【0011】さらにまた、前記製造不良解析システムに
おいて、前記チェック項目が、不良の発生原因と、その
不良の発生原因となりうる製造条件管理項目もしくは設
計仕様項目またはその不良の傾向との相関値を有するよ
うにしたものである。
【0012】上記目的を達成するために、本発明の製造
不良解析システムに係る第二の発明の構成は、利用者が
指示した製造実績または不良実績からなる統計データを
表示する統計表示機能と、表示要求のあった統計表示画
面の種類と、その表示をおこなうために指定した前記統
計データの内容または表示条件を記憶する判断来歴管理
機能と、前記統計表示画面の示しうる傾向と、その傾向
が存在するときに不良の原因である可能性のある、製造
条件管理項目、設計仕様項目を記憶した画面別参照内容
データベースとを有し、その画面別参照内容データベー
スをもとに、前記統計表示機能を操作した際に前記判断
来歴管理機能を用いて記録された判断来歴に示された表
示内容のあらわす傾向を提示する表示部と、利用者の判
断結果および判断に利用できた項目をその傾向の中から
選択し入力する判断入力部と、その入力に基づき、その
入力に関連するチェック項目データベースを更新するチ
ェック項目更新部とからなるユーザノウハウ登録機能を
有するようにしたものである。
【0013】上記目的を達成するために、本発明の製造
不良解析方法に係る第一の発明の構成は、前記いずれか
の製造不良解析システムにおいて、前記チェック項目デ
ータベースに記載された前記製造条件管理項目または設
計仕様項目について、基準値と不良製品製造時の状態の
比較もしくは不良製品製造時の状態と過去に同じ製品を
製造したときの実績データである良品製造条件データの
比較または製造条件、設計条件の変更に伴う不良率の推
移をチェックし、チェック結果に基づき不良発生原因候
補を提示するようにしたものである。
【0014】より詳しくは、製造不良解析方法におい
て、前記製造条件または設計条件ごとに製品の不良率を
求め、一定の不良率以下ならば、その製造条件または設
計条件のもとで製造された製品は、良品として製造され
たと判断して前記良品条件データを用いるようにしたも
のである。
【0015】上記目的を達成するために、本発明の製造
不良解析システムに関連するデータベース生成方法に係
る第一の発明の構成は、前記いずれかの製造不良解析シ
ステムにおいて、前記良品製造条件データを記憶する良
品製造条件データベースを生成する方法であって、各製
造条件管理項目の製造条件変更時刻、および条件値を記
憶した製造条件実績データベースと、製品に対する製造
工程別の作業時刻を記憶した製品製造実績データベース
と、各製品の設計仕様を記憶した組立情報データベース
とを有し、前記良品製造条件データベースと前記製造条
件実績データベースと前記組立情報データベースとか
ら、各製造条件管理項目または設計仕様について製造条
件または設計条件ごとにその条件で製造した製品数およ
びその中で不良の発生した製品数を記憶した製造条件別
不良リストを作成し、そのリストから製造条件または設
計条件ごとの不良率を算出し、その不良率が許容範囲以
内である製造条件を良品製造条件として前記良品製造条
件データを記憶するにより良品製造条件データベース生
成するようにしたものである。
【0016】
【作用】不良の発生とその不良の発生原因となりうる製
造条件管理項目、設計仕様項目およびその不良の傾向を
設定したチェック項目データベースを用いて、不良解析
をおこなうので、不良製品製造時の実績データに基づき
不良発生原因候補を提示することができる。また、解析
機能により不良発生原因候補として工程および問題とな
る製造条件を提示できる。さらにまた、チェック項目の
相関値により、不良の発生原因と製造条件管理項目、設
計仕様項目およびその不良の傾向の相関を定量的に評価
しうる。
【0017】また、判断来歴管理機能、画面別参照内容
データベース、判断入力部と、チェック項目更新部から
なるユーザノウハウ登録機能により、不良解析に用いら
れる不良原因と結果の相関を記憶した因果関係に関する
データベースの構築が容易になる。
【0018】さらに、良品製造条件データベースによ
り、製造条件ごとに、不良率を算出し、その不良率が低
いものは、実際に不良の原因の候補からはずすことがで
きるため、不良の原因となった製造条件の絞り込みが容
易となる。
【0019】
【実施例】以下、本発明による製造不良解析装置および
方法の各実施例を、図1ないし図25を用いて説明す
る。
【0020】〔I〕最初に、図2を用いて、本装置のシ
ステムとしての機能と構成の概要を説明する。図2は、
システムの機能と構成を示したブロック図である。
【0021】ユーザノウハウ登録機能203は、判断来
歴表示処理、有効参照内容の判定処理、チェック項目登
録可否判定処理、チェック項目更新処理から構成され
る。定型解析実行機能204は、チェック項目読み込み
処理、チェック実行処理、チェック結果に基づく原因候
補採点処理、結果表示処理、チェック項目データベース
更新処理から構成される。
【0022】統計表示機能201では、不良実績デー
タ、製造実績データ、作業基準データ、設計基準デー
タ、良品製造条件データの統計処理、および表示をおこ
なう。判断来歴管理機能202では、統計表示機能で表
示した内容を判断来歴データベースに格納する。ユーザ
ノウハウ登録機能では、判断来歴データおよび画面別参
照内容データを基に利用者がチェック項目を登録する参
考に利用した画面と、その画面から判断できる傾向を提
示し、またユーザの判断に従ってチェック項目データベ
ースを更新する。
【0023】解析機能は、指定された不良に関し、チェ
ック項目データベースに登録された方法に従って、不良
実績データ、製造実績データ、作業基準データ、設計基
準データ、良品製造条件データを用いてチェックを実行
し、その結果から不良原因候補を可能性の高い順に提示
するものである。
【0024】〔II〕さて、それでは上で概略を説明し
た本システムの機能と構成に従って、図2を適宜参照し
ながら本発明の考え方を説明しよう。
【0025】先ず、図2に示したチェック項目データベ
ース207に着目しよう。このチェック項目データベー
ス207に格納されるべきチェック項目とは、文字通り
製造不良の解析にあたって、チェックすべきであるとさ
れる項目であって、具体的には、後に図12で示される
とおり、不良の原因と、その不良原因に関連する工程と
その工程での管理項目を対にしたもの、その不良原因に
関連する設計仕様項目、その不良原因に関連する不良の
傾向を対にしたものである。さらに、その不良原因と関
連する工程と管理項目もしくはその不良原因と関連する
設計仕様項目または不良の傾向の結び付きの強さを数値
的に評価するために相関値という項目を有している。
【0026】本発明では、このチェック項目データベー
ス207がシステムの中核的な役割をになっており、不
良原因とその不良原因に関連する工程とその工程での管
理項目または設計仕様項目が結び付けられているため、
不良の原因究明が工程ごとに管理項目を指摘できるよう
になるので不良解析の実効が図れるようになる。また、
不良の原因究明とその不良の傾向を評価できるようにな
る。さらに、相関値によって定量的で正確な不良解析が
できるようになる。
【0027】また、以下で説明するユーザノウハウ登録
機能203と良品製造条件データベース212もこのチ
ェック項目データベースを前提とするものである。
【0028】次ぎに、チェック項目データベースの更新
とユーザノウハウ登録機能について説明する。上述した
チェック項目データベース207は、不良原因を解析す
る際に用いられるが、製造工程または製造装置の実状に
あったものにするために、絶えず最新のものに更新され
ていることが望ましい。したがって、このチェック項目
データベースの更新を合理的な手段でサポートする機能
があれば、ユーザにとって使い勝手が良く、ひいては不
良解析の診断精度の向上になる。ユーザノウハウ登録機
能203は、このような背景をもとにしており、その考
え方は、以下のとおりである。
【0029】本システムは、不良解析のために必要な各
種のデータを不良実績データベース208、製造実績デ
ータベース209等のデータベースとして蓄えている。
そして、これらを必要に応じて、統計表示機能201に
よって参照することができる。
【0030】また、ユーザがチェック項目データベース
を更新したいと思う内容は、統計表示機能201により
表示させて、判断した内容に関連性がある可能性が高
い。例えば、不良部品の位置情報に関する不良実績デー
タベース208の情報を表示させ、判断した場合は、不
良部品の位置に関するチェック項目を更新したい場合が
多いであろう。したがって、この情報を判断来歴データ
ベース205と画面別参照データベースに蓄え、チェッ
ク項目更新のさいに関連するチェック項目を更新しやす
い形で提示することにより、ユーザの入力、より広い言
い方でいえば、ユーザの不良解析に対するユーザノウハ
ウを蓄積するのをサポートするものである。さらに、上
述したチェック項目の中の項目の相関値においては、不
良原因の候補をユーザが確定的に、選んだ際に相関値を
高くさせる機能をもサポートしている。
【0031】最後に、良品製造条件データベースについ
て説明する。一般に、ある製造工程、ある製造条件のも
とで、製造部品に対する不良品の割合すなわち不良率を
算出することができる。ある不良が発生して、実際にど
の製造工程、どの製造条件が原因で不良がおこったのか
を究明する場合、当然不良率が高いものが実際にその製
品の不良の候補となる。
【0032】ところが、この不良率が極めて低い場合に
は、その工程、その製造条件では不良がおこっていない
もの、すなわち、良品製造条件であると考えて良いであ
ろう。したがって、この不良率が極めて低い場合、言い
替えれば良品製造条件である可能性が高い場合を、予め
不良原因の候補から外すことにより、不良原因の候補の
数を減らし、不良原因の早期解明を図るものである。
【0033】〔III〕以下、図3を用いて本発明によ
る製造不良解析システムの具体的なハードウェア構成例
を説明する。図3は、本発明による製造不良解析システ
ムの具体的なハードウェア構成例を示した図である。
【0034】磁気ディスク装置301は、チェック項目
データベース、不良実績、製造実績等のデータを記憶し
ている。処理装置302は、本発明を実行するための各
種演算を行う。
【0035】〔IV〕本実施例は、本発明に係る製造不
良解析装置および方法をプリント板実装で発生する不良
の解析に適用した場合である。先ず、初めに不良解析の
対象となるプリント板実装の製造工程について、図4を
用いて説明する。図4は、プリント板実装ラインの一例
を示す工程図である。
【0036】プリント板実装ラインは、印刷工程、実装
工程、挿入工程、リフローはんだ付け工程、フローはん
だ付け工程等の製造工程と、外観検査工程、インサーキ
ットテスト、ファンクションテスト等の検査工程、はん
だ修正工程、目視検査工程、後付け−修正工程等の人手
による工程から構成される。
【0037】基板は先頭工程から投入され、印刷機によ
りはんだペーストが基板上に塗られ、実装機により部品
が搭載され、リフローはんだ装置によりはんだペースト
を融解し、部品と基板を電気的に接続する。
【0038】外観検査装置では、はんだの状態を検査
し、はんだ不足、はんだブリッヂ、あるいははんだ過
剰、等のはんだ付けの不良および、部品の搭載位置ず
れ、極性相違(逆付)等の組込不良を検出する。はんだ
修正工程では、外観検査装置で発見された不良、あるい
は、後述の目視検査工程等で発見された不良の修正、即
ち、部品の付替、はんだの付け直し等を修正作業担当者
が行う。挿入機は挿入部品を搭載し、フローはんだ装置
によりはんだ付けされる。目視検査工程では、検査者が
はんだ付けの不良および組込不良の有無を検査する。後
付け−修正工程では、目視検査工程で発見された不良の
修正と、人手実装部品の、搭載およびはんだ付けを行
う。さらに、インサーキットテスタで、はんだブリッ
ヂ、ショートオープン、実装部品の良否等を判定し、フ
ァンクションテスタで機能ごとにテストを行う。
【0039】〔V〕本発明に係る製造不良解析装置およ
び方法では、上記外観検査装置、あるいは目視検査工程
から不良実績(不良発生基板、不良発生部品、不良位
置、不良内容等)を収集し、その不良発生原因の候補を
提示するものである。ここで、図5に、本発明の一実施
例に係るプリント板実装に伴う不良現象と不良原因の一
例を示す。図5は、本発明の一実施例に係るプリント板
実装に伴う不良現象と不良原因の一例を示す説明図であ
る。
【0040】不良が発生したときの各装置の製造条件、
基板とその製造条件のマッチング、どの位置にどんな不
良が発生しているか、過去にどんな原因で各不良が発生
したか等を検討し、不良発生原因を特定し、対策しなけ
ればならない。
【0041】〔VI〕以下では、図1、図6ないし図1
4を用いて、本発明の一実施例に係る製造不良解析方法
の処理内容について詳述する。図1は、本発明の一実施
例に係る製造不良解析方法の処理内容のフローチャート
を示した図である。図6は、統計表示画面の例で、不良
位置表示画面である。図7は、統計表示画面の例で、不
良発生件数の基板別パレート図である。図8は、統計表
示画面の例で、不良発生件数の推移図である。図9は、
統計表示画面の例で、各基板がいつ、どの工程を通った
のかを示す基板来歴表示画面である。図10は、統計表
示画面の例で、各装置の製造条件の変更履歴を示す作業
実績表示画面である。図11は、判断来歴データベース
の一例を示す図である。図12は、画面別参照内容デー
タベースの一例を示す図である。図13は、チェック項
目データベースの一例を示す図である。図14は、チェ
ック項目データベースの更新の処理内容のフローチャー
トを示した図である。
【0042】(A) システムの起動
【0043】[ステップ1]システムを起動する。
【0044】[ステップ2]本発明による製造不良解析
装置および方法では、統計表示機能、および解析機能を
もつ。本ステップでは利用者が前記いづれかの機能を選
択する。統計表示機能が選択された場合ステップ3から
ステップ10、解析機能が選択された場合ステップ11
からステップ16の処理を行う。
【0045】(B) 統計表示機能
【0046】[ステップ3]統計表示画面の選択を行
う。具体的には、図6ないし図10に示す如くである。
なお、図6においては、、基板、搭載された部品およ
び、不良発生位置、不良発生件数を示しており、不良発
生件数は、不良位置を示す円の大きさ、あるいは色を変
えて示すことができる。
【0047】[ステップ4]スッテプ3で選択した画面
の表示内容、表示範囲を指定する。図6の不良位置表示
画面では、基板の種類である組図番、不良の発生期間、
不良の種類を指定する。画面上には指定された内容、範
囲で表示がなされる。図7の基板別パレート図では不良
の発生期間、不良の種類を指定する。図8の不良発生件
数の推移図では基板の種類である組図番、不良の発生期
間、不良の種類を指定する。図9の基板来歴表示画面で
は基板1枚1枚を識別するシリアルNoを指定する。
図10の作業実績表示画面では、装置(工程)と、各装
置(工程)の管理項目を指定する。
【0048】[ステップ5]ステップ3で選択した画面
の番号、およびステップ4で指定した表示内容、表示範
囲を判断来歴データベースに登録する。判断来歴データ
ベースの内容は、図11に示すようにユーザが表示した
画面とそこでの不良種類、組図番等の表示内容、組図
番、製造期間、不良検出期間等の表示条件を対応させて
格納したものである。
【0049】[ステップ6]ステップ3、4での指定に
従い画面を表示する。利用者の指定に従いステップ3か
らステップ6を繰り返す。統計表示機能終了が選択され
た場合のみステップ7にすすむ。
【0050】(C) ユーザノウハウ登録機能
【0051】[ステップ7]ユーザノウハウ登録機能を
起動する。
【0052】[ステップ8]判断来歴データベースと、
各表示画面番号ごとにその画面から判断できる傾向を登
録した画面別参照内容データベースから、利用者が判断
に用いたと推定される傾向を一覧表示する。図12に画
面別参照内容データベースの一例を示す。
【0053】[ステップ9]統計表示機能を用いて各画
面(データ)を表示し、利用者が不良の原因を検討した
結果を入力する。入力すべき項目は、どんな不良につい
て検討したか、すなわち、不良種類、基板、不良
関連部品、および推定された原因、不良原因推定に
利用できた項目である。前記不良原因推定に利用でき
た項目は、ステップ8で表示した傾向の一覧から選択す
る。
【0054】[ステップ10]ステップ9で入力された
項目から、チェック項目データベースを更新する。チェ
ック項目データベースを、図13を用いて説明する。
【0055】チェック項目は、不良種類別、実装ライン
別、不良発生部品の実装工程別に設定される。これは不
良の種類が異なれば発生原因が異なり、また実装ライン
および不良発生部品の実装工程が異なれば、発生原因と
なった装置等が異なるためである。
【0056】設定する内容は、チェックすべき項目、
そのチェック結果と関連する不良発生原因の候補、
それらの間の相関値である。ここでチェックすべき項目
とは、工程での製造条件もしくは設計仕様または不良発
生位置等の不良発生傾向である。
【0057】チェックすべき項目が、工程での製造条件
であれば、工程番号およびどの製造条件を対象とするか
を示す管理項目番号をチェック内容として指定する。図
13では、項番の1ないし3がこれに該当する。
【0058】チェックすべき項目が設計仕様であれば、
あらかじめシステムが用意した設計仕様チェック項目か
らチェックすべき項目を指定する。図13では、項番の
6がこれに該当する。このためチェック内容として指定
するのは設計仕様チェック項目各々につけられた設計仕
様コードである。
【0059】チェックすべき項目が傾向であれば、あら
かじめシステムが用意した傾向チェック項目からチェッ
クすべき項目を指定する。図13では、項番の4および
5がこれに該当する。このためチェック内容として指定
するのは傾向チェック項目各々につけられた傾向コード
である。
【0060】チェック項目データベースはステップ11
からステップ16の解析処理で用いる。利用法はステッ
プ13で詳述する。
【0061】(C−1) チェック項目データベース
の更新 チェック項目データベースの更新手順を、図14を用い
て説明する。
【0062】[ステップ10−1]ステップ9で入力さ
れた基板(組図番)の名称から、その基板の組立情報
をを検索し、組立情報に記載のその基板の実装ライン情
報を読み込む。
【0063】[ステップ10−2]その組立情報から、
ステップ9で入力された不良関連部品の実装工程の情
報を読み込む。
【0064】[ステップ10−3]ステップ9で指定さ
れた不良が、その実装ライン、その実装工程で発生した
場合のチェック項目を既存のチェック項目データベース
から読み込む。
【0065】[ステップ10−4]ステップ9で指定さ
れた不良原因推定に利用できた項目と、推定された
原因の組合せはそのチェック項目にあるか否か判定す
る。そのチェック項目に既にある項目であった場合、ス
テップ10−5の処理を行う。そのチェック項目にない
項目だった場合、ステップ10−6の処理を行う。
【0066】[ステップ10−5]そのチェック項目の
相関値を上げる。
【0067】[ステップ10−6]ステップ9で指定さ
れた不良原因推定に利用できた項目と、推定された
原因の組合せが、既存のチェック項目と矛盾するか否か
判定する。
【0068】矛盾する場合、不良原因推定に利用でき
た項目と、推定された原因の組合せを新たにチェック
項目として追加するか否かの判断を利用者に要求する。
追加すると入力された場合のみチェック項目として登録
する。
【0069】矛盾しなかった場合は、無条件にチェック
項目として登録する。
【0070】(D) 解析機能
【0071】[ステップ11]ステップ2で解析機能が
選択された場合に、本ステップ以下の処理を行なう。本
ステップでは利用者が解析対象として組図番、不良部
品、不良種類を指定する。
【0072】[ステップ12]ステップ11で指定され
た組図番、不良部品、不良種類を基に該当するチェック
項目をチェック項目データベースから読み込む。
【0073】[ステップ13]そのチェック項目の各々
について、工程での製造条件がチェック項目として指定
されていれば、その条件について不良が発生した基板を
製造していたときの製造条件と作業基準の比較、過去に
同じ基板を製造したときの条件との比較、製造条件が不
良の発生直前で変更されていないか等のチェックを行
う。この結果、基準からはずれていた、過去の製造条件
とは異なっていた、製造条件が不良の発生直前で変更さ
れていた等の結果が得られた場合、そのチェック項目と
関連するとして設定された不良発生原因の候補の得点を
アップする。この得点が高いものほど、不良発生原因の
候補とされる可能性が高いわけである。
【0074】傾向がチェック項目として指定されていれ
ば、その傾向の有無を判定し、傾向があった場合には、
そのチェック項目と関連するとして設定された不良発生
原因の候補の得点をアップする。その得点は、相関値と
して設定された値だけアップする。
【0075】[ステップ14]すべてのチェックが終了
した時点で各不良発生原因の候補の得点を比較し利用者
に提示する。
【0076】[ステップ15]候補の中から不良の発生
原因を利用者が判断し、判断結果を入力する。
【0077】[ステップ16]利用者の判断結果をもと
に、チェック項目データベースの相関値を更新する。
【0078】[ステップ17]解析結果をもとにその不
良原因と対応する対策内容を提示する。利用者の選択し
た対策に従い対策指示を作成する。
【0079】〔VII〕以下では、本発明の一実施例に
係る製造不良解析方法を具体的に、図15ないし図22
を用いて説明する。図15ないし図18は、本発明の一
実施例に係る製造不良解析方法の具体的な処理内容のフ
ローチャートを示した図である。図19は、統計表示画
面の例で、不良位置表示画面である。図20は、統計表
示画面の例で、不良発生件数の基板別パレ−ト図であ
る。図21は、統計表示画面の例で、不良発生件数の推
移図である。図22は、判断来歴データベースの一例を
示す図である。
【0080】(A) 解析機能による不良原因の絞り
込み 先ず、図15を用いて、不良実績入力とチェック項目読
み込みのステップについて説明する。
【0081】システム起動後に、解析機能を選択し、不
良実績として、基板”K1”、不良種類”未はんだ”の
項目1501、1502を選択するものとする。
【0082】そうすると、システムは選択されたチェッ
ク項目データベースの中から不良実績項目に関連するチ
ェック項目である”工程1の印刷速度”1503、”工
程3のリフロー温度”1504、”不良発生部品が同一
部品記号に集中する傾向”1505をシステム内に読み
込む。
【0083】次に、図16を用いて、作業基準チェック
のステップについて説明する。これは、前ステップで読
み込まれたチェック項目に従って、実際の作業時の環境
が基準内にあったかどうかをチェックするものである。
そして、作業基準外であるときは、ユーザはその工程の
作業環境を不良の原因の候補としてピックアップするも
のである。
【0084】この例では、チェック項目”工程1の印刷
速度”1503に従って、不良がでた基板に、はんだペ
ースト印刷をしたときの工程1の印刷速度が予め定めら
れた作業基準内であったか否かをチェックする。
【0085】手順としては、作業基準データから”工程
1の印刷速度”の基準1601を検索し、基板製造実績
データから該当基板に、はんだペースト印刷をした日時
1602を検索する。さらに、製造条件データから、1
602の日時に対応する製造条件1603を検索する。
【0086】しかる後に、製造条件1602の実績値と
作業基準1601の基準値が比較されることになる。
【0087】この例では、”工程1の印刷速度”の基準
1601は、最小=13、最大=15であるのに対し、
該当する基板の製造日時(92年10月11日09時3
0分)の製造実績の実績値は、13であり作業基準範囲
内になっている。
【0088】同様に、”工程3のリフロー温度”150
4の作業基準のチェックがおこなわれる。
【0089】次に、図17を用いて、良品製造条件チェ
ックと傾向チェックのステップについて説明する。
【0090】良品製造条件チェックとは、良品製造条件
データから見て、実際におこなわれた製造条件が、不良
の発生しやすい条件であったか否かをチェックするもの
である。そして、良品製造条件外であるときは、ユーザ
はその工程の作業環境を不良の原因の候補としてピック
アップするものである。ここで、良品製造条件データと
は、過去に同じ基板を製造したときの条件とその条件別
の不良発生率のデータである。
【0090】この例では、不良がでた基板に、はんだペ
ースト印刷をしたときの工程1の印刷速度のチェック項
目”工程1の印刷速度”1503について、良品製造条
件チェックをおこなう。
【0090】手順としては、良品製造条件データからチ
ェック項目”工程1の印刷速度”1503に関連するデ
ータを検索する。そして、良品製造条件データの条件別
の不良発生率と別途設定された許容範囲から適切な作業
条件を抽出し、前ステップの作業基準チェックのステッ
プ時に求めた実績値と比較する。ここで、許容範囲とは
不良発生率をこの範囲に押えたいという目標値である。
【0091】この場合は、最少=13.3、最大=1
4.7であり、前ステップの作業基準チェックのステッ
プ時に求めた実績値=13と比較すると範囲外なので、
実際の製造条件は、良品製造条件にはあてはまらないと
してこの工程が不良の原因の候補となる。
【0092】同様に、不良が出た基板を、はんだリフロ
ー装置にかけたときのチェック項目”工程3のリフロー
温度”1504に関しても、良品製造条件データから抽
出した適切な作業条件にあうか否かをチェックする。
【0093】次に、傾向チェックをおこなう。この例で
は、チェック項目”不良発生部品が同一部品記号に集中
する傾向”1505がこれに該当する。
【0094】手順としては、不良発生部品が同一部品記
号に集中しているかを調べるために、基板に搭載してい
る全部品について部品記号別に不良率を求め、各不良率
の差異が同一の部品記号に集中しているといえるほどの
有意差であるかどうかをチェックする。この場合は、有
意差はなく、「不良発生部品が同一部品記号に集中して
いる傾向はない」と判定されている。
【0095】最後に、図18を用いて、以上のチェック
結果から、不良原因の候補を設定し、解析結果を表示、
登録するステップを説明する。
【0096】各種のチェックの結果から、不良原因の候
補を絞り込むために、評価点を用いる。すなわち、各チ
ェック項目に対し、作業基準チェック、良品製造チェッ
ク、傾向チェックの各々で、実際に製造された実績値が
作業基準の基準値の範囲外である場合、その工程での実
際に製造された実績値が良品製造条件の許容範囲外であ
った場合、指摘された傾向があると判定された場合にそ
のチェック項目は、不良の原因である可能性が高いとし
て評価点を足し込んでいき、評価点の高いものを不良原
因の候補とするのである。
【0097】なお、予めチェック項目の各々に、工程と
不良原因の候補の相関値を評価して、工程と不良原因の
候補を高いものを相関値として保持しておき、この相関
値を上記の評価点としてを足し込むことにより、より合
理的な候補の絞り込みができるであろう。
【0098】この例では、評価点は、「工程3における
リフロー温度不適切」が20点、「工程1における印刷
速度」が5点であり、「工程3におけるリフロー温度不
適切」が不良原因である可能性が高いことが分かる。
【0099】このように、解析された結果は、システム
に記憶され、画面に表示することもできる。また、この
解析結果は、不良原因の候補とされた項目のチェック項
目の上述した相関値をアップさせることによりシステム
にフィードバックされる。
【0100】(B) ユーザの判断と判断来歴データ
ベース 次ぎに、図19ないし図22を用いて、上記の解析結果
を参照してどのように不良原因の解析をおこなっていく
かを説明する。
【0101】ユーザは、不良位置画面を表示して、問題
となっている基板”K1”、不良の発生期間、不良の種
類”未はんだ”を入力することにより、図22に示す画
面を見ることができる。この例では、不良の発生位置が
基板の右端面に偏っていることが判断されるであろう。
【0102】また、同様にして、図20に示される基板
別パレート図表示画面により、不良の発生する基板が偏
っていることが判断され、図21に示される不良件数の
推移図表示画面によって、時間の経過とともに不良の件
数が徐々に増加していることが判断されるであろう。
【0103】上記の表示内容は、ユーザが判断に用いた
ものとして、図23に示すように、ユーザ判断来歴デー
タベースに蓄積される。
【0104】(C) ユーザノウハウ登録機能 本システムでは、ユーザの不良解析に対して持つノウハ
ウを利用して、チェック項目データベースを更新するこ
とができる。これが、ユーザノウハウ登録機能である。
【0105】この機能を利用するために、ユーザは、先
ず、ノウハウデータ入力画面を表示する。ノウハウデー
タ入力画面では、前記(B)の判断来歴データベースを
利用して、ユーザが判断に利用した統計表示画面から読
み取れる傾向を表示する。
【0106】例えば、図22に示す不良位置表示画面で
は、「不良の発生位置が中央に偏る(偏らない)」、
「不良の発生位置が端に偏る(偏らない)」、「不良の
発生部品種類が偏る(偏らない)」、「不良の発生部品
記号が偏る(偏らない)」等の傾向の一覧表が表示され
る。
【0107】このときに、例えば、工程1のスキージが
摩耗している事実を発見し、”不良の発生位置が基板の
一端に偏っているばあいは、工程1のスキージが摩耗し
ている場合が考えられる。”という知見を新たに得たと
すると、ノウハウデータ入力画面から、不良種類”未は
んだ”、基板”K1”、関連部品実装工程”工程1、推
定原因”スキージ摩耗”、不良原因推定に利用できた項
目”不良の発生位置が端に偏る”を画面から入力する。
【0108】このようにして、ユーザのノウハウによっ
てチェック項目データベース更新されていくのである
が、システムは、この入力された項目と予めチェック項
目データベースに登録されている項目の内容の整合性を
チェックし、不整合の場合は、どちらの項目をチェック
項目として採用するかを問い合わせることにより、チェ
ック項目データベースの論理的一貫性を保っている。
【0109】(D) システムの不良原因に対する対
策指示 解析結果またはユーザ判断を入力すると、その不良原因
に応じた対策内容が画面に表示される。ユーザは、それ
に従って不良に対して対策をおこなうことができる。
【0110】〔VIII〕以下、図23および図24を
用いて良品製造条件データベースの作成手順を説明す
る。図23は、良品製造条件データベースの作成手順の
概略を示したフローチャートである。図24は、良品製
造条件データベース作成の基礎となる製造条件別良品/
不良品数一覧デ−タを示した図である
【0111】良品製造条件データベースは、不良を発生
させずに製造していた時期の製造条件を蓄積し、編集し
たデータベースであり、製品の種類別に作成する。その
作成手順は、以下のとおりである。
【0112】[ステップ1]良品製造条件データベース
の最終更新日を検索する。
【0113】[ステップ2]最終更新日以降の製造実績
と各製品の実装位置、実装方向、部品形状から構成され
る組立て情報をもとに各製造条件において製造された良
品数、および不良品数をカウントし製造条件別良品/不
良品数一覧デ−タを更新する。
【0114】なお、ユーザの判断により、この時、不良
の発生した製品のうち、不良の発生原因が明らかに現在
対象の製造条件とは関係がない場合には、不良がでてい
てもその製品を良品としてカウントすることも可能であ
る。
【0115】[ステップ3]製造条件別良品/不良品数
一覧デ−タに基づき、各製造条件における不良率を算出
する。
【0116】[ステップ4]不良率が許容範囲以下であ
る製造条件を検索する。
【0117】[ステップ5]不良率が許容範囲以下であ
る製造条件が最も広範囲にわたり連続する範囲を良品製
造条件として登録する。
【0118】〔IX〕本発明の他の実施例を、図25を
用いて説明する。図25は、プリント板実装における修
正・対策作業指示システムの概要をあらわした図であ
る。
【0119】本実施例は、本発明による製造不良解析シ
ステムを、プリント板実装における修正・対策作業指示
システムの中の一機能として用いた例である。
【0120】修正・対策作業指示システムは、検査装置
あるいは人手による検査工程の検査の結果から不良実績
を収集する不良実績収集機能2501、その不良実績に
基づき不良基板の修正作業指示を行なう修正作業指示機
能2502、その不良実績に基づき不良の発生原因解析
をサポ−トする作業解析支援機能2503、作業解析支
援機能を用いて発見した不良原因に対する対策作業指示
を行なう対策作業指示機能2504から構成される。
【0121】修正・対策作業指示システムでは不良が発
見された場合、その不良に対する修正指示を行うととも
に、不良発生原因を追求し対策を施す。
【0122】その対策の実施記録は蓄積し、不良の再発
防止に役立てる。
【0123】本実施例における不良実績収集機能の実現
手段には、例えば目視検査工程への作業指示と実績収集
機能を兼ね、画面に部品実装図を表示し、不良が発見さ
れた場合はタッチパネルを介して不良位置を入力する方
法がある。
【0124】また本実施例における修正作業指示機能2
504の実現手段には、修正位置を示す部品実装図を画
面に表示する方法がある。
【0125】本発明による製造不良解析システムは、上
記作業解析支援機能2503として使用される。
【0126】
【発明の効果】本発明によれば、製造工程における製造
条件および各製品の設計条件、および不良実績を一括管
理して、その不良製品製造時の実績データに基づき不良
発生原因候補を提示する製造不良解析装置を提供でき
る。特に、その不良発生原因候補として工程および問題
となる製造条件を提示できる製造不良解析装置を提供す
ることができる。
【0127】また、本発明によれば、不良解析に用いら
れる不良原因と結果の相関を記憶した因果関係に関する
データベースを容易に構築しうる。
【0128】さらにまた、不良解析において、迅速な不
良原因の絞り込みが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る製造不良解析方法の処
理内容のフローチャートを示した図である。
【図2】システムの機能と構成を示したブロック図であ
る。
【図3】本発明による製造不良解析システムの具体的な
ハードウェア構成例を示した図である。
【図4】プリント板実装ラインの一例を示す工程図であ
る。
【図5】本発明の一実施例に係るプリント板実装に伴う
不良現象と不良原因の一例を示す説明図である。
【図6】統計表示画面の例で、不良位置表示画面であ
る。
【図7】統計表示画面の例で、不良発生件数の基板別パ
レート図である。
【図8】統計表示画面の例で、不良発生件数の推移図で
ある。
【図9】統計表示画面の例で、各基板がいつ、どの工程
を通ったのかを示す基板来歴表示画面である。
【図10】統計表示画面の例で、各装置の製造条件の変
更履歴を示す作業実績表示画面である。
【図11】判断来歴データベースの一例を示す図であ
る。
【図12】画面別参照内容データベースの一例を示す図
である。
【図13】チェック項目データベースの一例を示す図で
ある。
【図14】チェック項目データベースの更新の処理内容
のフローチャートを示した図である。
【図15】本発明の一実施例に係る製造不良解析方法の
具体的な処理内容のフローチャート(その一)を示した
図である。
【図16】本発明の一実施例に係る製造不良解析方法の
具体的な処理内容のフローチャート(その二)を示した
図である。
【図17】本発明の一実施例に係る製造不良解析方法の
具体的な処理内容のフローチャート(その三)を示した
図である。
【図18】本発明の一実施例に係る製造不良解析方法の
具体的な処理内容のフローチャート(その四)を示した
図である。
【図19】統計表示画面の例で、不良位置表示画面であ
る。
【図20】統計表示画面の例で、不良発生件数の基板別
パレ−ト図である。
【図21】統計表示画面の例で、不良発生件数の推移図
である。
【図22】判断来歴データベースの一例を示す図であ
る。
【図23】良品製造条件データベースの作成手順の概略
を示したフローチャートである。
【図24】良品製造条件データベース作成の基礎となる
製造条件別良品/不良品数一覧デ−タを示した図である
【図25】プリント板実装における修正・対策作業指示
システムの概要をあらわした図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野本 多津 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所生産技術研究所内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 製品の製造時における不良発生原因を、
    製造工程における製造条件または製品の設計条件から究
    明する製造不良解析システムにおいて、 不良原因の解析をおこなう解析機能と、 不良の発生原因と、その不良の発生原因となりうる製造
    条件管理項目もしくは設計仕様項目またはその不良の傾
    向を設定したチェック項目を記憶したチェック項目デー
    タベースとを有し、 前記解析機能が前記チェック項目データベースにより、
    不良の発生実績からその不良の発生原因となりうる製造
    条件管理項目もしくは設計仕様項目またはその不良の傾
    向を検索し、提示することを特徴とする製造不良解析シ
    ステム。
  2. 【請求項2】 不良実績データベースと、 製造実績データベースとを有し、、 前記解析機能が前記チェック項目データベースにより、
    不良の発生実績から製造条件管理項目もしくは設計仕様
    項目またはその不良の傾向を検索したのちに、 その検索されたチェック項目と前記された不良実績デー
    タベースに記憶された不良実績データと製造実績データ
    ベースに記憶された製造実績とを比較することにより、
    不良原因の候補を提示することを特徴とする請求項1記
    載の製造不良解析システム。
  3. 【請求項3】 前記チェック項目データベースにおい
    て、不良の発生原因と、その不良の発生原因となりうる
    製造条件管理項目もしくは設計仕様項目またはその不良
    の傾向を、不良の発見された工程別に設定したことを特
    徴とする請求項1および請求項2記載の製造不良解析シ
    ステム。
  4. 【請求項4】 前記チェック項目が、不良の発生原因
    と、その不良の発生原因となりうる製造条件管理項目も
    しくは設計仕様項目またはその不良の傾向との相関値を
    有することを特徴とする請求項1ないし請求項3記載の
    いずれかの製造不良解析システム。
  5. 【請求項5】 利用者が指示した製造実績または不良実
    績からなる統計データを表示する統計表示機能と、 表示要求のあった統計表示画面の種類と、その表示をお
    こなうために指定した前記統計データの内容または表示
    条件を記憶する判断来歴管理機能と、 前記統計表示画面の示しうる傾向と、その傾向が存在す
    るときに不良の原因である可能性のある、製造条件管理
    項目、設計仕様項目を記憶した画面別参照内容データベ
    ースとを有し、 その画面別参照内容データベースをもとに、前記統計表
    示機能を操作した際に前記判断来歴管理機能を用いて記
    録された判断来歴に示された表示内容のあらわす傾向を
    提示する表示部と、 利用者の判断結果および判断に利用できた項目をその傾
    向の中から選択し入力する判断入力部と、 その入力に基づき、その入力に関連するチェック項目デ
    ータベースを更新するチェック項目更新部とからなるユ
    ーザノウハウ登録機能を有することを特徴とする請求項
    1ないし請求項4記載のいずれかの製造不良解析システ
    ム。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし請求項4記載のいずれか
    の製造不良解析システムにおいて、 前記チェック項目データベースに記載された前記製造条
    件管理項目または設計仕様項目について、 基準値と不良製品製造時の状態の比較もしくは不良製品
    製造時の状態と過去に同じ製品を製造したときの実績デ
    ータである良品製造条件データの比較または製造条件、
    設計条件の変更に伴う不良率の推移をチェックし、 チェック結果に基づき不良発生原因候補を提示すること
    を特徴とする製造不良解析方法。
  7. 【請求項7】 製造条件または設計条件ごとに製品の不
    良率を求め、 一定の不良率以下ならば、その製造条件または設計条件
    のもとで製造された製品は、良品として製造されたと判
    断して前記良品条件データを用いる請求項6記載の製造
    不良解析方法。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし請求項4記載のいずれか
    の製造不良解析システムにおいて、 前記良品製造条件データを記憶する良品製造条件データ
    ベースを生成する方法であって、 各製造条件管理項目の製造条件変更時刻、および条件値
    を記憶した製造条件実績データベースと、 製品に対する製造工程別の作業時刻を記憶した製品製造
    実績データベースと、 各製品の設計仕様を記憶した組立情報データベースとを
    有し、 前記良品製造条件データベースと前記製造条件実績デー
    タベースと前記組立情報データベースとから、各製造条
    件管理項目または設計仕様について製造条件または設計
    条件ごとにその条件で製造した製品数およびその中で不
    良の発生した製品数を記憶した製造条件別不良リストを
    作成し、 そのリストから製造条件または設計条件ごとの不良率を
    算出し、 その不良率が許容範囲以内である製造条件を良品製造条
    件として前記良品製造条件データを記憶することを特徴
    とする良品製造条件データベース生成方法。
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