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JPH0664314A - 感熱記録媒体 - Google Patents

感熱記録媒体

Info

Publication number
JPH0664314A
JPH0664314A JP4225911A JP22591192A JPH0664314A JP H0664314 A JPH0664314 A JP H0664314A JP 4225911 A JP4225911 A JP 4225911A JP 22591192 A JP22591192 A JP 22591192A JP H0664314 A JPH0664314 A JP H0664314A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
recording layer
layer
reversible
recording
thermosensitive recording
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4225911A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshifumi Imai
敏文 今井
Masao Kuroiwa
政夫 黒岩
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toppan Printing Co Ltd filed Critical Toppan Printing Co Ltd
Priority to JP4225911A priority Critical patent/JPH0664314A/ja
Publication of JPH0664314A publication Critical patent/JPH0664314A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)
  • Heat Sensitive Colour Forming Recording (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】一つの媒体に、可逆的な記録と、不可逆的な記
録(一度しか記録できない)が可能な感熱記録媒体を提
供する。 【構成】支持体1上の少なくとも一方に、発色した時に
赤外領域に著しい光吸収のある不可逆性感熱記録層2
と、赤外線透過性隠蔽層3と、樹脂中に有機低分子物質
を分散させた可逆性感熱記録層4とを少なくとも順次積
層させたことを特徴とする感熱記録媒体。この媒体の可
逆性感熱記録層4は、透明化温度までの加熱で可逆性の
記録、白濁化温度までの加熱で消去が可能であり、また
不可逆性感熱記録層2は、発色温度までの加熱により不
可逆性の記録が可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プリペイドカード、通
行券、入場券、切符、電子計算機アウトプット用紙等の
帳票類やOA資材に用いられ、サーマルヘッドやレーザ
ービーム等により加熱することによって、画像情報を記
録可能な感熱記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、磁気記録媒体等、機械読み取り可
能な情報を記録してなるカード類には著しいものがあ
り、多くの分野で利用されている。この種のカードは、
カード基体上に磁気記録層を設け、該磁気記録層に情報
を記録するものである。磁気記録された情報は目視によ
り不可視であるが、これらのカードにはより高度なセキ
ュリティ性が要求されており、たとえば、磁気記録部以
外にカードの真偽を判断するための識別機能として、磁
気または磁気以外の目視可能な記録体を配置するもの、
または磁気記録部の磁気記録層を隠蔽する隠蔽層を形成
するようにして磁気記録内容が外部から容易に読み取る
ことができないようにするものである。
【0003】ところで、近年、磁気記録層に固定情報あ
るいは識別情報や可変情報を記録するほか、カード所有
者の便宜に供するために、使用時に目視可能な情報をカ
ード表面に記録することが行われるようになり、特にプ
リペイドカードは磁気記録と同じ価値情報が読み取り機
にかけることなく目視により知ることが可能となった。
【0004】従来から、サーマルヘッドやレーザービー
ム等による熱エネルギーによって化学的な変化や物理的
な変化を起こさせて文字、図形等の画像情報記録を行う
感熱記録法には、感熱転写リボン等の副資材を用いて記
録層・受像層を有する媒体側にワックス系のインキ層を
転写し画像を記録する方法と、着色層の上にSnなどの
低融点金属薄膜層を隠蔽層とした媒体に、それを熱によ
って溶融、破壊することによって隠蔽性を失わせ可視記
録を行うもので、機械側では副資材を必要としない方法
との2つの方法がある。前者は、保存性は高くカラー化
が容易等の利点を生かし広く電子計算機のアウトプット
やカラープリンター等に利用されている。後者は、耐環
境性に優れている点と副資材を使用しないため低コスト
であり機械側でのメンテナンスが不要であるという利点
がある。
【0005】しかしながら、これらのいずれの画像情報
記録も不可逆性のもので、一度記録するとその記録は消
去や書き換えのできないものであり、画像情報の恒久的
な保存や使い捨ての記録媒体としてのみ用いられるもの
である。
【0006】そこで、可逆性の記録を目的として新たな
感熱記録材料が検討され、加熱冷却温度の違いによって
透過率の変化を利用する画像の記録方式が提案され、透
過方式と反射方式と両方の認識方法が可能である。これ
らの記録材料は塩化ビニル系樹脂やポリエステル系樹脂
等の樹脂中に、ステアリン酸等の有機低分子物質を分散
した混合物を記録層とし、印加温度を変化させることに
よってこの記録層の透明度が変化するものである。この
記録層が可逆的に繰り返し記録できるのは、白濁状態か
ら温度TA まで上げてから常温に戻すと透明度が上がり
透明状態となり、透明状態から温度TB (TA <TB
まで上げてから常温に戻すと透明度が下がり再び白濁状
態に戻るというヒステリシス現象を利用するためであ
る。
【0007】一方、不可逆記録の分野において古くか
ら、フルオラン系染料などのロイコ染料を発色剤とした
感熱記録層を媒体側に設けサーマルヘッド等により直接
化学変化を起こさせて印字するものがあり、近年、可視
による画像の認識のみでなく、赤外領域に著しい光吸収
を持つロイコ染料を用いてマシンリーダブルする用途に
利用されるようになってきた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】これらのように、従来
から感熱記録媒体は各分野で利用されており、近年では
これらに要求される機能も高くなってきているのが現状
である。その中の一つに感熱記録媒体の中に、可逆的な
記録と、不可逆的な記録(一度しか記録できない)をし
たいと言うようなものがある。しかしながら現状にはそ
のような要求を同時に満たす感熱記録媒体は存在しな
い。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
支持体上の少なくとも一方に、発色した時に赤外領域に
著しい光吸収のある不可逆性感熱記録層と、赤外線透過
性隠蔽層と、樹脂中に有機低分子物質を分散させた可逆
性感熱記録層と、耐熱保護層とを順次積層させたことを
特徴とする感熱記録媒体である。
【0010】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明を前提とし、支持体と不可逆性感熱記録層間に、磁気
記録層と磁気隠蔽層とを設けたことを特徴とする感熱記
録媒体である。
【0011】
【作用】本実施例によって製造された感熱記録媒体は、
図2に示すように可逆記録と不可逆記録との両方の機能
を合わせ持つものである。
【0012】図2中でTO は常温、TA は60〜100
℃程度の可逆性感熱記録層の消去(透明化)温度、TB
は透明化温度以上〜130℃程度の可逆記録(白濁化)
温度、TC は130〜300℃程度の不可逆記録(ロイ
コ染料等の発色)温度を示している。すなわち、TO
B まで加熱()後TO まで冷却()したときに可
逆記録され、また可逆記録部分はTO →TA まで加熱
()後TO まで冷却()すると消去される。そして
O →TC まで加熱するとロイコ等の感熱記録層に不可
逆記録(発色)がなされる。なお、白濁している可逆性
感熱記録層は赤外及び可視領域の光を透過せず、透明化
している可逆性感熱記録層は赤外及び可視領域の光を透
過する。
【0013】本発明による感熱記録媒体の構成を図1に
示す。
【0014】図1に、支持体1の上層に発色した時に赤
外領域に著しい光吸収のある不可逆性感熱記録層2、赤
外線透過性隠蔽層3、有機低分子物質を分散させた可逆
性感熱記録層4を設けた基本的な構成を示すが、可逆性
感熱記録層4上に耐熱性保護層5を形成することや、支
持体1と不可逆性感熱記録層間に磁気記録層と磁気隠蔽
層を形成することも、本発明を逸脱するものではない。
【0015】上記支持体1には、機械的に強靱で柔軟性
や可燒性を有するポリエチレンテレフタレートフィルム
やポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、その他の高分子
材料からなるプラスチックフィルムや情報記録用紙・ア
ート紙・コート紙等の紙類、金属板やガラス板等が必要
に応じて用いられる。一般には、厚さ50〜1000μ
mのフィルム状で、しかも瞬間的な250℃以上の高温
に耐えられるような耐熱性のものが感熱記録媒体用の支
持体としてはふさわしい。
【0016】不可逆性感熱記録層2は、感熱発色材料と
高分子結着剤を主成分として構成され、感熱発色材料を
水または適当な溶剤により分散させた塗液中に高分子結
着剤を溶解させてなる分散液を、バーコート、ブレード
コート、エアナイフコート、グラビアコート、ロールコ
ート等のソルベントコート法あるいはスクリーン印刷等
の公知の塗布方法により塗布・乾燥し、形成する。
【0017】なお、不可逆性感熱記録層2を加熱、発色
させることにより記録した画像(情報)は、赤外領域の
吸収(率)の差を検知することにより読み取るため、不
可逆性感熱記録層に用いる感熱発色材料は、発色した時
に赤外領域に著しい光吸収のあることが必須である。数
値で言うと75%以上の吸収が必要である。
【0018】感熱発色材料は上述のような条件を満たせ
ば特に限定されるものではないが、近赤外領域に光吸収
をもつロイコ系の染料とフェノール等の酸性物質(電子
受容体)との組み合わせが好ましく使われる。
【0019】主な例を挙げると、ロイコ染料では、フル
オラン系化合物、フルオレン系化合物、フタリド誘導体
があり、フルオラン系化合物では、3−ジメチルアミノ
−6−メトキシフルオラン、7−アセトアミノ−3−ジ
メチルアミノフルオラン、3−ジメチルアミノ−5,7
−ジメチルフルオラン、3−ジメチルアミノ−5,7−
ジメチルフルオラン、3,6−ビス−β−メトキシエト
キシフルオランがあり、フルオレン系化合物では、3−
(p−アミノフェニル)フルオレンがあり、フタリド誘
導体では、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニ
ル)−6−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(p
−ジメチルアミノフェニル)−フタリド、3,3−ビス
(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジエチルアミノ
フタリド、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニ
ル)−6−ニトロフタリド、3,3−ビス(p−ジブチ
ルアミノフェニル)−フタリドがある。
【0020】顕色剤としては、ビスフェノールA、ビス
フェノールS等をあげることができる。これらの発色材
料と顕色剤を適当な比率で結着剤とともに混ぜ合わせれ
ば、サーマルヘッド等で任意の文字、図形等を印字する
ことができる。
【0021】また、高分子結着剤としてはヒドロキシエ
チルセルロース、カルボキシルメチルセルロース、ポリ
ビニルアルコール、デンプン、スチレンーマレイン酸共
重合物、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エ
チル等のメタクリル樹脂、の単独または共重合物、ポリ
スチレン、アクリルースチレン共重合物、ポリエステル
樹脂、クマロン樹脂、ABS樹脂、ニトロセルロース等
を用いることができる。
【0022】なお、不可逆性感熱記録層2の発色温度
は、後述する可逆性感熱記録層の白濁化、透明化温度よ
り高い必要がある。
【0023】赤外線透過性隠蔽層3は、発色による不可
逆性感熱記録層2の変化を目視することを防ぐためと、
後述する可逆性感熱記録層4を見やすくする(コントラ
ストを上げる)ために設けられるものであって、赤外線
は透過させるが可視光は透過させない材料を塗布・乾燥
することにより形成される。
【0024】赤外線透過性隠蔽層3を形成する材料とし
ては、例えばプロセスインキ(イエロー、マゼンタ、シ
アン)を適当な比で混合したグレー系のインキを、オフ
セットあるいはスクリーン印刷法などにより好ましくは
1〜10μm厚に形成する。なお、プロセスインキと
は、ある特定の可視領域の波長のみを吸収することによ
り、減法混色の3原色(イエロー、マゼンタ、シアン)
を発現するものであり、混ぜ合わせることにより黒また
はグレーとなるが、赤外領域の吸収は殆どない。
【0025】可逆性感熱記録層4は、有機低分子物質を
樹脂中に分散させたもので、使用できる樹脂としては透
明度が高く、熱や光に対して安定で黄変などの変色が少
なく、しかも金属との接着性に優れたものが望ましい。
具体的にはポリ塩化ビニル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルアセター
ル樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル
樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。
【0026】有機低分子物質としてはステアリン酸、パ
ルミチル酸、ベヘン酸、オレイン酸、ラウリン酸、リノ
ール酸、リノレン酸等の高級脂肪酸またはそのエステ
ル、アミド等の誘導体、ミリスチルアルコール、セチル
アルコール、ステアリルアルコール、ポリエチレングリ
コール、等の高級アルコールまたはその誘導体、および
炭素数10〜50程度の直鎖状炭化水素、分枝鎖状炭化
水素、ナフテン系炭化水素、芳香族系炭化水素等の石油
系ワックス類、その他各種天然ワックスなどが用いられ
る。
【0027】この透明樹脂と有機低分子物質との混合比
は樹脂100重量部に対して10部から100部の間が
望ましく、また可逆性感熱記録層の厚さは5〜30μm
の範囲で用いるのが望ましいが、特に本発明に用いるた
めには10μm以下が望ましい。
【0028】更に、可逆性感熱記録層4上に、感熱記録
媒体の耐性(耐擦傷性、耐候性等)を向上させるために
耐熱保護層5を設けてもよい。耐熱保護層5の材料とし
ては、耐熱性の樹脂と滑剤、及び各種充填剤からなるの
もである。
【0029】使用できる樹脂としては、熱可塑性アクリ
ル樹脂、熱硬化型アクリル樹脂、耐熱性アクリル系エマ
ルジョン樹脂、各種紫外線硬化型樹脂、オフセット印刷
用OPニス等の耐熱性をもつ硬い樹脂が用いられる。ま
た、滑材にはシリコン系、ステアリン酸亜鉛等の金属石
鹸、フッ素系等のものも使用できるが、耐摩擦性と加熱
時の塗膜保護性や滑り性能を考えるとワックス系の滑材
を用いるのが好ましく、融点としては30〜150℃の
範囲のパラフィンワックス、マイクロクリスタリンワッ
クス、カルナバワックス、ライスワックス、モンタンワ
ックス、低分子ポリエチレンワックス、酸化ポリエチレ
ンワックス、低分子ポリプロピレンワックス、各種脂肪
酸、モノアマイド系、ビスアマイド系、牛脂系等の各種
天然及び合成ワックスを単独もしくは混合系で添加す
る。
【0030】また、添加剤としては、炭酸カルシウム、
タルク、シリカ、アルミナ等のフィラー、各種界面活性
剤、安定剤、硬化剤等が必要に応じて用いられる。これ
らからなる塗料やインキは、グラビアコーティングやリ
バースロールコーティング、ナイフコーティング、ブレ
ードコーティング等の各種コーティング法、グラビア印
刷、スクリーン印刷等の印刷法によって1〜10μm程
度の膜厚で設けられる。
【0031】
【実施例】以下、実施例について詳しく述べる。
【0032】厚さ188μmの乳白色のポリエチレンテ
レフタレートフィルムからなる支持体1上に以下の層構
成からなる感熱記録媒体を形成した。
【0033】不可逆性感熱記録層2としては、以下の組
成の感熱発色塗料をグラビア法により、塗布厚4μmで
塗布し、乾燥温度80℃で約3分間乾燥させた。なお、
不可逆性感熱記録層の発色温度は110℃である。
【0034】 ロイコ染料 3−(p−アミノフェニル)フルオレン 30部 顕色剤 ビスフェノールA 70部 ポリビニルアルコール(不揮発分30%) THB−1:保土谷化学製 150部 分散剤 デモールEP:花王製 0.2部 希釈溶剤 水 200部
【0035】赤外線透過性隠蔽層3としては、以下のイ
ンキを混合(色はグレー)した後、オフセット印刷法に
て約2μmに印刷した。
【0036】 イエロー UV STP標準色黄:東華色素製 30部 マゼンタ UV STP標準色紅:東華色素製 50部 シアン UV STP標準色藍:東華色素製 40部
【0037】可逆性感熱記録層4として、以下の組成か
らなる塗料をグラビア法によって、乾燥温度90℃、塗
布厚5μmになるように塗布した。なお、可逆性感熱記
録層の透明化温度は70℃、白濁化温度は100℃であ
る。
【0038】 ポリエステル樹脂(30%ラッカー) バイロン20SS:東洋紡製 100部 ステアリン酸 20部 希釈溶剤 トルエン/MEK 50部
【0039】耐熱保護層5として、紫外線硬化型オフセ
ットOPニス(ダイキュアROPニス:大日本インキ
製)をオフセット印刷機にて約1.5μmの厚さになる
ように印刷し、感熱記録媒体を得た。
【0040】上記方法により製造された感熱記録媒体の
可逆性感熱記録層を熱ロールにより100℃に加熱し、
全体を白濁化させ、初期状態とした。
【0041】次に感熱記録媒体の一部をサーマルヘッド
により、70℃に加熱したところ、その部分は透明とな
り、下層の赤外線透過性隠蔽層の色(グレー)が露出
し、目視可能な画像が出現しが、この画像をIRスコー
プを用いて観察したところ赤外線透過性隠蔽層の色が露
出した部分には画像は観察できなかった。
【0042】その後、再び感熱記録媒体の可逆性感熱記
録層を熱ロールによりに加熱することにより、全体を白
濁化することが可能であった。
【0043】さらにサーマルヘッドにより、110℃に
加熱し、不可逆性感熱記録層に情報を記録した。なお、
可逆性感熱記録層は白濁状態のままであった。
【0044】次に、サーマルヘッドにより、70℃に加
熱し、下層の赤外線透過性隠蔽層の色(グレー)を露出
させた後、この部分をIRスコープを用いて観察したと
ころ、画像(発色)が形成されていた。なお、画像の赤
外線吸収率は、90%であった。
【0045】
【発明の効果】本発明によって製造された感熱記録媒体
は、可逆性の記録機能と不可逆性の記録機能とを合わせ
持ったものであり、各種用途に用いることができる。
【0046】たとえば、プリペイドカードとして通常は
可逆性感熱記録層に利用金額と残金、日付等を印字し、
残金がゼロになった時に不可逆性感熱記録層を印字でき
るだけのエネルギーを印加し、ロイコ染料等を発色さ
せ、使用済みを示す文字や記号を印字すれば、たとえ可
逆性感熱記録層を不正に書き換えたとしても、不可逆性
感熱記録層を近赤外線を利用した光学読み取り装置で読
み取れば判別することが可能になり、可逆性感熱記録層
の可視によるデータ確認の利便性とは別にデータの改ざ
ん、変造に対し高い防止効果を有することができる。
【0047】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる感熱記録媒体の構成を示す説明
図である。
【図2】本発明に係わる感熱記録媒体の加熱温度と反射
濃度の関係を示す説明図である。
【符号の説明】
1 支持体 2 不可逆性感熱記録層 3 赤外線透過性隠蔽層 4 可逆性感熱記録層 5 耐熱保護層

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体上の少なくとも一方に、発色した時
    に赤外領域に著しい光吸収のある不可逆性感熱記録層
    と、赤外線透過性隠蔽層と、樹脂中に有機低分子物質を
    分散させた可逆性感熱記録層とを少なくとも順次積層さ
    せたことを特徴とする感熱記録媒体。
  2. 【請求項2】支持体と不可逆性感熱記録層間に、磁気記
    録層と磁気隠蔽層とを設けたことを特徴とする請求項1
    記載の感熱記録媒体。
JP4225911A 1992-08-25 1992-08-25 感熱記録媒体 Pending JPH0664314A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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