JPH0662688A - 植物栽培構造及び該装置 - Google Patents
植物栽培構造及び該装置Info
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- JPH0662688A JPH0662688A JP4241292A JP24129292A JPH0662688A JP H0662688 A JPH0662688 A JP H0662688A JP 4241292 A JP4241292 A JP 4241292A JP 24129292 A JP24129292 A JP 24129292A JP H0662688 A JPH0662688 A JP H0662688A
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Abstract
させずに栽培するのに適した植物栽培構造とその装置を
提供することにある。 【構成】 発泡体から成る受け皿状の容器12の上に、
固定培地14を非透水性シート16によって覆って載置
し、固定培地14に形成された凹陥部38にて植物36
を栽培するようにした。かかる植物栽培構造において、
固定培地14に水分検知器20と給水管18を埋設し、
また容器12に温度調整用のパイプ22を設けて植物栽
培装置10を構成した。
Description
置に関し、特に植物を効率的に且つ病気を発生させずに
栽培するための植物栽培構造及び植物栽培装置に関す
る。
土地と人件費及びその他の諸費用が高騰する中で、農作
物の安定供給とコストダウンという相反することが要求
されている。かかる要求を満足させるためには、作付け
面積を増やすことなく、土地と人の有効利用を図り、効
率的に収穫量を上げる必要がある。ところが、農作物は
通常、自然の条件の下で生産されるものであるため、気
温などの気象条件に大きく左右されてしまう。たとえ
ば、日照不足や気温の低下は地温の低下を伴い、作物に
成長不良などの冷害をもたらすことになる。また、トマ
トなどの植物は同じ土地で繰り返して生産すると、輪作
障害が発生して、収穫量が上がらないだけでなく、病気
の発生などにより品質の悪い作物ができるという問題が
あった。
には従来、ハウス栽培などにあっては重油などを燃焼さ
せたり、電灯をつけたりして室温を上げ、冷害を防止し
ていた。しかし、重油などのエネルギを大量に使用する
必要があるため、コストアップになるだけでなく、大気
汚染の原因にもなり、また資源保護の観点からも好まし
くなかった。
作物を同じ土地で繰り返して生産せずに、一定の回数毎
に異なる種類の作物を作る必要がある。しかしながら、
作物の植付け時期など、生産時期が種類によって異なる
ため、組合せが悪いと少なくとも半年程度、休耕しなけ
ればならず、生産性が悪くなる原因となっていた。
働であるが、たとえば液肥などの散布において、液肥を
直接農作物の表面に付着させると、その表面が変色して
しまうことがあるため、農作物の根元に散布する必要が
ある。しかし、この作業は注意力と時間のかかるもので
あった。
するために鋭意研究を重ねた結果、本発明に至ったので
ある。
造の要旨とするところは、床部材と該床部材を取り囲む
側壁部材が発泡体により一体的に形成された容器と、前
記容器上に載置される繊維性成分を主原料に固められ、
且つ植物を栽培するための凹陥部が形成された固定培地
と、前記固定培地の凹陥部を除く外周面を覆う非透水性
シートとを備えたことにある。
地が繊維性成分を主原料にブロック状に固められた下部
固定培地と、前記下部固定培地の上に配設され、前記凹
陥部を構成する貫通孔が形成された上部固定培地と、前
記凹陥部を構成する貫通孔に挿入される育苗用固定培地
とから構成されることにある。
旨とするところは、床部材と該床部材を取り囲む側壁部
材が発泡体により一体的に形成された容器と、前記容器
内に収納される繊維性成分を主原料に固められた固定培
地と、前記容器の上部を覆って前記固定培地をほぼ密閉
するとともに植物を植える貫通孔を有する栽培パネルと
を備え、前記栽培パネルの貫通孔を介して固定培地にて
植物を栽培することにある。
固定培地が木材繊維を主原料とし、他にロックウール、
不織布、フェルトその他の繊維性成分を含む場合がある
ことにある。
するところは、床部材と該床部材を取り囲む側壁部材が
発泡体により一体的に形成された容器と、前記容器上に
載置される繊維性成分を主原料に固められ、且つ植物を
栽培するための凹陥部が形成された固定培地と、前記固
定培地の凹陥部を除く外周面を覆う非透水性シートと、
前記固定培地に配設され、該固定培地を灌水するための
表面が通水性を有する給水管とを備えたことにある。
旨とするところは、床部材と該床部材を取り囲む側壁部
材が発泡体により一体的に形成された容器と、前記容器
内に収納される繊維性成分を主原料に固められた固定培
地と、前記容器の上部を覆って前記固定培地をほぼ密閉
するとともに植物を植える貫通孔を有する栽培パネル
と、前記固定培地に配設され、該固定培地を灌水するた
めの表面が通水性を有する給水管とを備え、前記栽培パ
ネルの貫通孔を介して固定培地にて植物を栽培すること
にある。
地に埋設され、該固定培地に含まれる水分を検知する水
分検知器又は有機成分の濃度を検知する有機成分検知器
を備えたことにある。
給水管に水又は肥料入りの水を給水するのを制御するコ
ントローラを備えたことにある。
固定培地に該固定培地の温度調整を行う温度調整手段が
配設されていることにある。
固定培地が木材繊維を主原料とし、他にロックウール、
不織布、フェルトその他の繊維性成分を含む場合がある
ことにある。
一体的に形成された容器に繊維性成分を主原料とする固
定培地が非透水性のシートにより覆われて載置されてい
る。かかる構成により、固定培地はブロック化されると
ともにその外部と遮断され、外部から水分や雑菌などの
侵入が排除される一方、かかる固定培地から水分や肥料
の流出が防止される。また、発泡体から成る容器によ
り、固定培地はそれが設置された場所から断熱されてい
て、設置場所の温度変化の影響をほとんど受けない。し
たがって、この植物栽培構造はその外部の植物栽培系と
は独立した存在で成立させることができ、固定培地の状
態を最適に制御することができる。更に、固定培地は容
器とシートによって外部と遮断されているため、その固
定培地で一定の農作物を繰り返して栽培し、輪作障害な
どが発生する恐れがある場合、その固定培地を取り出し
て加熱殺菌処理などを施すことができる。したがって、
固定培地に起因する輪作障害や病気などの発生を未然に
防止することができるため、農作物を安定して且つ品質
良く、生産することができる。
培地と育苗用固定培地とから構成して、それぞれの使用
状態に応じて個別に取り替えたり、処理したりすること
ができる。したがって、固定培地の取替えに要する費用
や処理に要する費用を最小限に抑制することができる。
また、これら各固定培地をそれぞれの目的に応じてその
組成などを変えることにより、固定培地のコストを抑制
することができるだけでなく、植物の生育を促進させる
ことができる。
培地を発泡体から成る容器と栽培パネルによってほぼ密
閉するように覆った構造を採用することにより、上述と
同様に外部と独立させて固定培地の状態を最適に制御す
ることができるだけでなく、更に、発泡体から成る容器
と栽培パネルの断熱性により、固定培地の温度をほぼ一
定にすることができ、その温度管理がより一層容易にな
る。
培構造から成る植物栽培装置において、固定培地中の適
宜箇所に多孔質管など、表面が通水性を有する給水管を
埋設することにより、固定培地の中あるいは固定培地の
上面からその固定培地に給水することができる。したが
って、給水管から水や肥料を給水することにより、効率
的に植物に水などを与えることができる。
培構造から成る植物栽培装置において、固定培地中に水
分検知器を埋設し、その水分検知器からの信号により撒
水時期などを知り得るように構成することができる。か
かる構成により、水分不足によって植物が枯れたり、逆
に水分の過剰による植物の根腐れを防止し、最適な状態
で植物の育成を図ることができる。また、有機成分ある
いはその濃度を検知する検知器を埋設することにより、
適切に肥料を与えることができ、植物の生育を促進させ
ることができる。
培装置において、固定培地中の適宜箇所に水分検知器と
給水管とを配設し、水分検知器からの信号に基づいてコ
ントローラによって自動的に又は半自動的に給水管に給
水し得るように構成することにより、最適の状態で植物
の生育を図ることができ、更に省人化を図ることができ
る。
培装置において、固定培地にその固定培地の温度調整を
行う温度調整手段を配設することにより、外気温あるい
は固定培地などの温度がたとえば氷点下以下に下がった
とき、温度調整手段によって固定培地を加熱し、凍結を
防止するとともに植物の生育を助け、また促進すること
ができる。また、かかる植物栽培装置の固定培地の温度
が高くなり過ぎたときには、この温度調整手段により固
定培地の温度を下げ、植物の生育条件を最適に設定する
ことができる。なお、かかる植物栽培装置において、温
度センサを固定培地中の温度、あるいは外気温などを測
定し得る箇所に配置し、その温度センサの信号に基づき
温度調整手段を作動させるように構成することができ
る。かかる構成により、春や秋などにおける霜による被
害や季節はずれの低温による冷害、あるいは高温に伴う
不具合を解消することができる。
置の実施例を図面に基づいて詳しく説明する。
部を示す図であり、この植物栽培装置10は受皿状の容
器12の上に固定培地14が非透水性シート16によっ
て覆われて載置されていて、固定培地14には給水管1
8と水分検知器20が埋設され、また容器12の上部に
は温度調整用のパイプ22が配設されている。
り床部材24とその床部材24を取り囲む高さの低い側
壁部材26とが一体的に構成されていて、かかる容器1
2は全体として受皿形状を成し、床部材24の上に載置
された固定培地14が位置ずれしないように構成されて
いる。容器12の床部材24には長溝28が設けられて
いて、この長溝28には温度調整用のパイプ22が配設
され、パイプ22には温水又は冷水、あるいは温風又は
冷風が通されて暖房又は冷却し得るように構成されてい
る。
えば発泡ポリスチレン系樹脂、発泡ポリエチレンや発泡
ポリプロピレンなどの発泡ポリオレフィン系樹脂、スチ
レンとエチレンやプロピレンとの共重合体を発泡させる
ようにした発泡樹脂などが用いられて、より好ましくは
ビーズ成形法により形成され、更にこれら1種又は2種
以上の材料を組み合わせて一体的に形成されても良い。
特に、これらの中で耐圧性、耐久性、断熱性などに優れ
た材質が好ましく、容器12の上に載置された固定培地
14の重みなどに長期間耐え、しかも冬期あるいは夏期
における低温あるいは高温から植物を保護するために断
熱性に優れているものが好ましい。
よって覆われた固定培地14が載置されていて、この固
定培地14は下部固定培地30と上部固定培地32と育
苗用固定培地34とから構成されている。固定培地14
は繊維性成分を主原料にして固められたものであり、特
に固定培地14として木材繊維を主原料にして、それに
ロックウールや不織布、フェルトあるいはその他の繊維
性成分を適宜混ぜて固められたものが好ましい。固定培
地14を構成する下部固定培地30は植物36が根を張
って成長するのに好ましいように繊維成分の構成が設定
されている。また、上部固定培地32には貫通孔38が
複数設けられていて、下部固定培地30と合わさって凹
陥部38を形成するように構成されている。この上部固
定培地32は植物36の根が張ることを目的とせず、下
部固定培地30が安定するように押さえるとともに保水
するように繊維成分の構成が設定されている。更に、育
苗用固定培地34は植物36を所定の場所で種から発芽
させて一定の大きさに育てた後、その植物36を育苗用
固定培地34ごと上部固定培地32に形成された貫通孔
(凹陥部)38に挿入して育成される。したがって、こ
の育苗用固定培地34は木材繊維を主成分とする繊維性
成分から成るものであっても良いが、発泡ポリウレタン
など発泡樹脂から構成されていても良い。
と杉の樹皮をそれぞれ所定の割合で混合して加工された
繊維が好ましく、かかる木材繊維を主原料にしてロック
ウールや樹脂繊維などや他の樹木のチップや樹皮の繊維
を混在させたものなどが用いられる。ヒノキの樹皮と杉
の樹皮から成る繊維はヒノキや杉が本来有するヒノキチ
オールなどの有効成分を損なわないように加工されてい
て、たとえばヒノキチオールの抗菌作用などを利用し
て、固定培地14に植えられた植物36の病気を防止す
ると同時に、植物36に付く害虫などを排除できるよう
にされている。したがって、容器24の長溝28や固定
培地14に虫が発生したり、植えられた植物36に虫が
よってこないため、植物36が病気になったり、害虫に
食べられてしまうことは少ない。このヒノキの樹皮と杉
の樹皮を主原料にする固定培地14は樹脂などによるバ
インダーや樹脂繊維などによって覆われて固定されてい
て、分散しないようにされているのが好ましい。かかる
構成の固定培地14は通常の土やロックウールなどの人
工の固定培地と比較して、保水性、通気性、貯水性、保
温性に優れていて、固定培地14の厚さを薄くしても芝
生や草花などの植物の生育に支障を来すことはない。
除いて非透水性シート16によって覆われていて、固定
培地14の外周面から水分が蒸発したり、あるいは害虫
などが侵入してくるのが防止されている。非透水性シー
ト16はポリ塩化ビニール、ポリエチレンなどの他、種
々の樹脂シートを用いることができ、たとえば通気性を
有する樹脂シートであっても良い。このように非透水性
シート16によって固定培地14を外部と遮断すること
により、固定培地14内の水分などの管理と調整が容易
となる。また、固定培地14は容器12と非透水性シー
ト16によりそれが設置されている土地と分離し独立し
て存在しているため、固定培地14に輪作障害や病虫害
などが発生したとき、あるいは発生する恐れがあると
き、その固定培地14のみを取り出して加熱殺菌処理な
どを施し、かかる障害を除去することができる。この固
定培地14の加熱殺菌処理などはその固定培地14のみ
で良く、処理すべき範囲が限定されているため、処理を
効率的に且つ完全に行うことができる。
知器20が埋設されていて、水分検知器20によって固
定培地14中の水分が検知され、固定培地14中の水分
濃度すなわち乾燥の程度を知らしめるように構成されて
いる。一方、給水管18は樹脂やセラミックなどから成
る多孔質管や、細孔が多数形成された鋼管など、表面が
通水性を有する管により形成されていて、液肥混合タン
クなどから供給された水、あるいは肥料が溶解された水
が給水管18の表面から外部に滲み出て、あるいは噴き
出て、固定培地14は給水又は施肥される。ここで、給
水管18による給水は水分検知器20の信号により、液
肥混合タンクなどから予め設定された一定量が給水され
るか、あるいは固定培地14に浸透した水分を水分検知
器20が検知して、その水分検知器20の信号により液
肥混合タンクなどからの給水を停止させるように構成さ
れる。このように、給水管18による給水・施肥は固定
培地14に植えられた植物36に直接、水や肥料が掛か
らないため、野菜など植物36の葉や果実が変色させら
れることはない。
培装置10は水分検知器20や作業者の経験などによっ
て作動させることも可能であるが、図2に示すようにシ
ステム化して作動させるのがより好ましい。同図におい
て、システム化された植物栽培装置40は複数の植物栽
培装置10を1つの単位にして給水管18に配管42が
接続されていて、複数の配管42は自動バルブ44を介
して配管46に接続されている。配管46は液肥混合タ
ンク48に接続されていて、その液肥混合タンク48に
は源水タンク50から水が供給されるとともに、複数種
類の液肥52、54が供給されるように構成されてい
る。
ーラ56に電気的に接続されていて、コントローラ56
の指示信号により複数の自動バルブ44は同時にあるい
は個別に開閉させられ、適切な量だけ給水施肥が成され
る。コントローラ56は自動バルブ44を開閉させて固
定培地14に給液する量や給液回数などを予め設定して
おき、その設定に基づいて作動させるように構成しても
良いが、固定培地14に埋設された水分検知器20の信
号に基づいて一定量を給液させるように構成しても良
い。なお、コントローラ56は液肥混合タンク48内の
液肥の量が少なくなった時、その残存量を検出して、複
数の液肥52,54を一定の割合で液肥混合タンク48
内に投入させるとともに、自動バルブ58及びポンプ6
0を作動させて一定量の水を源水タンク50から液肥混
合タンク48内に投入させるように構成することも可能
である。
度調整用のパイプ22に切り換えバルブなどを介してた
とえば太陽熱温水器などによって得た温水や温泉からの
温水又は地下水などの冷水を導通させたり、あるいは温
風又は冷風を導通させて、固定培地14を加熱したり又
は冷却したりできるように構成されている。温水又は冷
水などへの切り換えバルブの切り換えや、加熱又は冷却
するタイミングとその時間などは作業者が手動で行うよ
うに構成しても良いが、固定培地14に温度センサを配
設して、そのセンサからの信号に基づいてコントローラ
56によって作動させるように構成するのが好ましい。
どによって固定培地14が凍結する温度に低下した時、
パイプ22に温水を流して固定培地14を加熱し、固定
培地14に植えられた植物36を凍結から保護すること
ができる。また、夏期において、太陽熱によって固定培
地14が熱せられて地温が高くなり過ぎた時、パイプ2
2に冷水を流して固定培地14を冷却して、植物36を
熱から保護することができる。更に、温室栽培などのい
わゆるハウス栽培において、固定培地14を加熱あるい
は冷却することによって、日照時間の制御と共に地温を
制御することができ、促成栽培の効果を高めることが可
能となる。
発明は上述の実施例に限定されるものではなく、その他
の態様でも実施し得るものである。
造及び植物栽培装置62は発泡樹脂製の容器66の中に
固定培地68を収納するとともに、その固定培地68の
上部を栽培パネル70によって覆いほぼ密閉した状態
で、栽培パネル70に設けられた貫通孔72に植物36
が育てられた育苗用固定培地64を挿入して、そのまま
植物36を栽培するように構成されている。固定培地6
8の組成は植物36を生育させるのに適切な割合で構成
されていて、この固定培地68の上部には給水管18が
配設され、またその下部には水分検知器20が埋設され
ている。更に、容器66は床部材74とその床部材74
を取り囲む側壁部材76とから構成され、この側壁部材
76の上部に設けられた段部に栽培パネル70が嵌合さ
せられるように形成されていて、また床部材74には温
度調整用のパイプ22を配設するための長溝78が形成
されて構成されている。
と栽培パネル70によって固定培地68がほぼ密閉され
ていて、前述の実施例と同様の作用効果が得られる。更
に、固定培地68は発泡樹脂製の栽培パネル70によっ
て覆われているため、外部の温度変化の影響をほとんど
受けることなく、ほぼ一定の温度に保つことができ、植
物を安定して育てることができる。
さが低い容器12及び側壁部材76の高さが高い容器6
6のいずれも、床部材24,74が密閉された構造であ
るため、給水・施肥の量の調節を厳密に行う必要があっ
たが、容器の底に排水孔を設けても良い。たとえば図4
に示すように、容器80の床部材82に排水孔84とそ
の排水孔84の周囲に貯水用の凹陥部86を設けて形成
したものが好ましい。かかる構成の容器80にあって
は、固定培地68の下から伸び出た植物36の根が排水
孔84を通って外部に出ないように、床部材82の上に
根切りシート88を介して固定培地68を配設するのが
好ましい。このように構成することにより、給水管18
から給水・施肥を多く施した場合においては、余分な給
水・施肥は排水管18から流れ出て、固定培地68が水
や肥料に漬かることはない。また、固定培地68の水分
が少なくなったときには、貯水用の凹陥部86に溜めら
れた水が蒸発して固定培地68の水分を補うことにな
る。
材92を中央部が高く外周部が低くなるように形成する
とともに、その外周部に1又は複数の排水孔94を設け
て構成しても良い。かかる構成により、給水管18から
給水・施肥された水や液肥のうち余分なものは排水孔9
4から排出され、固定培地68が水や肥料に漬かること
はない。
調整用のパイプ98を配設するために形成された長溝9
9の下部に排水孔100を形成するとともに、その床部
材102の上面を長溝99側に傾斜させて構成しても良
い。かかる構成により、長溝99によって余分な水や液
肥を集めて外部へ排出することができる。
けられる排水孔の位置は一定しているため、排水孔の下
に溝を配設して、排出された水や液肥を回収することが
可能となる。したがって、回収された水や液肥を液肥混
合タンクなどに集めて、そのままあるいは成分調整をし
た後、給水管から施肥することができる。このように構
成すれば、液肥の消費量を大幅に削減することができ、
コストダウンを図ることができる。
された固定培地68の上部を覆って密閉する栽培パネル
104に給水管106を配設することも可能である。給
水管106を固定培地68に埋設することなく、固定培
地68の上部に配設することにより、固定培地68への
給水・施肥を万遍なく行うことができる。その他、給水
管を可撓性のある且つその表面が通水性を有するチュー
ブなどで構成し、その給水管を固定培地と栽培パネル又
は非透水性シートとの間に配設することも可能である。
栽培装置を図面に基づいて説明したが、本発明はこれら
の実施例に限定されるものではない。たとえば、本発明
に係る植物栽培装置において、固定培地に水分検知器の
みを埋設しておき、その水分検知器からの信号により固
定培地中の水分濃度をレベルで表示したり、あるいは給
水時期をランプや音声などによって知らせるように構成
しても良い。本例においては、芝生などの植えられた固
定培地の上に撒水することによって給水することにな
る。更に、本発明に係る植物栽培装置において、固定培
地に給水管のみを埋設しておいても良く、かかる場合、
季節に応じて適切な時期に適宜給水を行うことになる。
また、水分検知器とともにあるいは水分検知器に代え
て、有機成分あるいは無機成分を検出するセンサを固定
培地に埋設して、かかる成分濃度の変化に対応して液肥
を施肥するように構成することも可能である。
イプを設けておき、たとえば太陽熱温水器などによって
加熱された温水を流し、排水基板を介して固定培地を加
熱するように構成していたが、排水基板などに電気抵抗
体から成るヒータを配設し、そのヒータによって固定培
地を加熱し、あるいはほぼ一定の温度に保温するように
しても良い。固定培地を加熱,保温することにより、固
定培地の凍結による植物の枯死を防止したり、植物の発
芽,生育の促進を図ることができる。
物栽培装置は従来の農地の上に設置することが可能であ
り、たとえばより収穫高を上げることを目的に利用した
り、又は、土壌が汚染されたり、あるいは砂漠であるな
ど、土壌が農地に適さない場合に、その土地で農作物の
収穫を得ることを目的に利用しても良い。更に、農業の
工場生産化を目的に、ビルディングの各階の床に配設す
ることも可能であるなど、本発明はその趣旨を逸脱しな
い範囲内で、当業者の知識に基づき種々なる改良、修
正、変形を加えた態様で実施し得るものである。
は、固定培地を発泡樹脂製の容器と非透水性シート又は
栽培パネルによって覆って、その外部の土壌とは独立し
た栽培系を構成しているため、外部の土壌や病虫害の影
響を受けることなく農作物などの植物を栽培することが
でき、また、給水・施肥の管理を機械的に行うことがで
きる。更に、固定培地に輪作障害や病虫害などが発生し
たり、発生する恐れがあるとき、その固定培地のみを取
り出してその障害を除去する処理を効率的に且つ効果的
に施すことができ、品質の優れた農作物を生産すること
ができる。
ことにより、目的に応じて各固定培地を構成することが
でき、コストの安い固定培地を提供することができる。
また、不具合の生じた固定培地のみを交換したり、ある
いは加熱殺菌処理などの処理をすることができ、効率的
である。
などの木材繊維を主原料にロックウールや不織布、フェ
ルトその他の繊維性成分から構成することにより、病虫
害や輪作障害などに強い固定培地が得られ、しかも病虫
害などが生じた場合に、それを除去する処理ができ、耐
久性のある固定培地が得られる。また、固定培地をヒノ
キの樹皮と杉の樹皮とを主原料として構成することによ
り、それらの原料が有する抗菌作用などによって植物の
病気などを防ぐことができ、しかも虫を寄せ付けないた
め、品質の優れた農作物を生産することができる。
装置を構成することにより、上記構造が有する効果を有
する装置が得られる。しかも、給水管を固定培地の上部
に配設しているため、液肥などが直接、植物の葉などに
かからないため、得られた果菜類が変色させられること
はなく、品質の良い農作物が得られる。
は無機成分検知器などを固定培地中に埋設したり、ある
いは給水管による給水などを制御するコントローラを設
けたりすることにより、農作業の自動化ができる。
風を通す温度調整用のパイプを固定培地の下部にある容
器の上部に配設することにより、固定培地の凍結を防止
することができるだけでなく、逆に太陽熱などによって
固定培地が高温になったときは冷却することができ、植
物の発芽,生育の促進を図ることができる。
施例を説明するための断面説明図である。
テム化された植物栽培装置の一実施例を示す説明図であ
る。
実施例を説明するための図であり、図(a) は要部平面
図、図(b) は断面説明図である。
実施例を説明するための断面説明図である。
他の実施例を説明するための断面説明図である。
他の実施例を説明するための断面説明図である。
他の実施例を説明するための断面説明図である。
Claims (10)
- 【請求項1】 床部材と該床部材を取り囲む側壁部材が
発泡体により一体的に形成された容器と、 前記容器上に載置される繊維性成分を主原料に固めら
れ、且つ植物を栽培するための凹陥部が形成された固定
培地と、 前記固定培地の凹陥部を除く外周面を覆う非透水性シー
トとを備えたことを特徴とする植物栽培構造。 - 【請求項2】 前記固定培地が繊維性成分を主原料にブ
ロック状に固められた下部固定培地と、 前記下部固定培地の上に配設され、前記凹陥部を構成す
る貫通孔が形成された上部固定培地と、 前記凹陥部を構成する貫通孔に挿入される育苗用固定培
地とから構成されることを特徴とする請求項1に記載す
る植物栽培構造。 - 【請求項3】 床部材と該床部材を取り囲む側壁部材が
発泡体により一体的に形成された容器と、 前記容器内に収納される繊維性成分を主原料に固められ
た固定培地と、 前記容器の上部を覆って前記固定培地をほぼ密閉すると
ともに植物を植える貫通孔を有する栽培パネルとを備
え、前記栽培パネルの貫通孔を介して固定培地にて植物
を栽培することを特徴とする植物栽培構造。 - 【請求項4】 前記固定培地が木材繊維を主原料とし、
ロックウール、不織布、フェルトその他の繊維性成分を
含むことがあることを特徴とする請求項1乃至請求項3
のいずれかに記載する植物栽培構造。 - 【請求項5】 床部材と該床部材を取り囲む側壁部材が
発泡体により一体的に形成された容器と、 前記容器上に載置される繊維性成分を主原料に固めら
れ、且つ植物を栽培するための凹陥部が形成された固定
培地と、 前記固定培地の凹陥部を除く外周面を覆う非透水性シー
トと、 前記固定培地に配設され、該固定培地を灌水するための
表面が通水性を有する給水管と、を備えたことを特徴と
する植物栽培装置。 - 【請求項6】 床部材と該床部材を取り囲む側壁部材が
発泡体により一体的に形成された容器と、 前記容器内に収納される繊維性成分を主原料に固められ
た固定培地と前記容器の上部を覆って前記固定培地をほ
ぼ密閉するとともに植物を植える貫通孔を有する栽培パ
ネルと、 前記固定培地に配設され、該固定培地を灌水するための
表面が通水性を有する給水管と、を備え、前記栽培パネ
ルの貫通孔を介して固定培地にて植物を栽培することを
特徴とする植物栽培装置。 - 【請求項7】 前記固定培地に埋設され、該固定培地に
含まれる水分を検知する水分検知器又は有機成分の濃度
を検知する有機成分検知器を備えたことを特徴とする請
求項5又は請求項6に記載する植物栽培装置。 - 【請求項8】 前記給水管に水又は肥料入りの水を給水
するのを制御するコントローラを備えたことを特徴とす
る請求項5乃至請求項7のいずれかに記載する植物栽培
装置。 - 【請求項9】 前記固定培地に該固定培地の温度調整を
行う温度調整手段が配設されていることを特徴とする請
求項5乃至請求項8のいずれかに記載する植物栽培装
置。 - 【請求項10】 前記固定培地が木材繊維を主原料と
し、ロックウール、不織布、フェルトその他の繊維性成
分を含むことがあることを特徴とする請求項5乃至請求
項9のいずれかに記載する植物栽培装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4241292A JP2979209B2 (ja) | 1992-08-17 | 1992-08-17 | 養液栽培方法および該構造 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP4241292A JP2979209B2 (ja) | 1992-08-17 | 1992-08-17 | 養液栽培方法および該構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0662688A true JPH0662688A (ja) | 1994-03-08 |
JP2979209B2 JP2979209B2 (ja) | 1999-11-15 |
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ID=17072104
Family Applications (1)
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JP4241292A Expired - Lifetime JP2979209B2 (ja) | 1992-08-17 | 1992-08-17 | 養液栽培方法および該構造 |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2979209B2 (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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