JPH06323164A - ガスタ−ビンおよびガスタ−ビン燃焼装置 - Google Patents
ガスタ−ビンおよびガスタ−ビン燃焼装置Info
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- JPH06323164A JPH06323164A JP11135593A JP11135593A JPH06323164A JP H06323164 A JPH06323164 A JP H06323164A JP 11135593 A JP11135593 A JP 11135593A JP 11135593 A JP11135593 A JP 11135593A JP H06323164 A JPH06323164 A JP H06323164A
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- Japan
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- combustor liner
- gas turbine
- spring body
- transition piece
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Abstract
(57)【要約】
【目的】燃焼器燃焼器ライナと尾筒との結合部分を流通
する冷却空気の量は少なく、かつ板ばねおよび燃焼器ラ
イナの端部が充分に冷却されるガスタ−ビンおよびガス
タ−ビン燃焼装置を提供する。 【構成】燃焼器ライナ1と尾筒4との嵌合部の間隙内
で、かつ板ばね体8に隣接した部分に、その一方端が例
えば尾筒4の内壁面に固着され、かつ他方端が燃焼器ラ
イナ1の外周壁面に接するように配置された良熱伝導細
線群5を設けるようにした。
する冷却空気の量は少なく、かつ板ばねおよび燃焼器ラ
イナの端部が充分に冷却されるガスタ−ビンおよびガス
タ−ビン燃焼装置を提供する。 【構成】燃焼器ライナ1と尾筒4との嵌合部の間隙内
で、かつ板ばね体8に隣接した部分に、その一方端が例
えば尾筒4の内壁面に固着され、かつ他方端が燃焼器ラ
イナ1の外周壁面に接するように配置された良熱伝導細
線群5を設けるようにした。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はガスタ−ビンおよびガス
タ−ビン燃焼装置の改良に係り、特に燃焼室を形成して
いる燃焼器ライナと尾筒との間に湾曲板ばね体を備えて
いるガスタ−ビンおよびガスタ−ビン燃焼装置の改良に
関するものである。
タ−ビン燃焼装置の改良に係り、特に燃焼室を形成して
いる燃焼器ライナと尾筒との間に湾曲板ばね体を備えて
いるガスタ−ビンおよびガスタ−ビン燃焼装置の改良に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来一般に採用されているガスタ−ビン
燃焼装置は、図9にその要部が示されているように、燃
焼室Rを形成している燃焼器ライナ1があり、この燃焼
器ライナ1の一方端側には燃料供給装置2が設けられ、
反対側の端部には動翼3まで燃焼高温ガスを導くための
尾筒4が設けられている。
燃焼装置は、図9にその要部が示されているように、燃
焼室Rを形成している燃焼器ライナ1があり、この燃焼
器ライナ1の一方端側には燃料供給装置2が設けられ、
反対側の端部には動翼3まで燃焼高温ガスを導くための
尾筒4が設けられている。
【0003】図中5として示されているのはガスタ−ビ
ンに駆動される圧縮機で、燃焼用空気の供給、それに高
温部材、例えば燃焼器ライナ1や尾筒4あるいは動翼3
や静翼6を冷却する冷却空気の供給を行う。矢印はその
空気の流れを示している。
ンに駆動される圧縮機で、燃焼用空気の供給、それに高
温部材、例えば燃焼器ライナ1や尾筒4あるいは動翼3
や静翼6を冷却する冷却空気の供給を行う。矢印はその
空気の流れを示している。
【0004】燃焼装置の燃焼は、燃料供給装置2から供
給された燃料と圧縮機5から供給される燃焼用空気によ
り燃焼室Rでなされ、燃焼した高温のガスは燃焼器ライ
ナ1から尾筒4および静翼6を介して回転体側の動翼3
に与えられる。
給された燃料と圧縮機5から供給される燃焼用空気によ
り燃焼室Rでなされ、燃焼した高温のガスは燃焼器ライ
ナ1から尾筒4および静翼6を介して回転体側の動翼3
に与えられる。
【0005】前述した冷却空気による燃焼器ライナ1や
尾筒4の冷却は、その外周表面を流通する冷却空気との
熱変換、それに燃焼器ライナ1および尾筒4に予め設け
られている冷却孔から燃焼器ライナ1内へ流入する空気
A1、A2により行われる。
尾筒4の冷却は、その外周表面を流通する冷却空気との
熱変換、それに燃焼器ライナ1および尾筒4に予め設け
られている冷却孔から燃焼器ライナ1内へ流入する空気
A1、A2により行われる。
【0006】燃焼器ライナ1の一方端、すなわち高温ガ
ス流(矢印Wで示す)の下流側端に尾筒4が設けられ、
両者は結合されているわけであるが、ここで重要なこと
は両者は結合されているとは云え、例えば溶接やボルト
止めのように完全な固定ではなく、遊合状態の嵌合によ
る結合であると云うことである。
ス流(矢印Wで示す)の下流側端に尾筒4が設けられ、
両者は結合されているわけであるが、ここで重要なこと
は両者は結合されているとは云え、例えば溶接やボルト
止めのように完全な固定ではなく、遊合状態の嵌合によ
る結合であると云うことである。
【0007】すなわち燃焼器ライナ1や尾筒4は高温に
熱せられ熱伸縮するわけであるが、その熱伸縮量は夫々
異なり熱応力破壊を避けるためにも、両者間には応力の
逃げ道が必要なのである。
熱せられ熱伸縮するわけであるが、その熱伸縮量は夫々
異なり熱応力破壊を避けるためにも、両者間には応力の
逃げ道が必要なのである。
【0008】図8はこの結合部を拡大して示したもの
で、燃焼器ライナ1と尾筒4の嵌合間には湾曲板ばね体
8が介在されている。
で、燃焼器ライナ1と尾筒4の嵌合間には湾曲板ばね体
8が介在されている。
【0009】すなわち燃焼器ライナ1の外周面には薄板
を円弧状に曲げて製作され、かつ縮圧状に介在された板
ばね体8が取り付けられている。この板ばね体8の円弧
状の部分には、ばね作用を持たせるために燃焼器ライナ
の軸方向に多数の細長いスリット8Sが切られており、
反スリット側が燃焼器ライナ1の外周壁面にスポット溶
接で固定されている。6はその溶接点を示している。
を円弧状に曲げて製作され、かつ縮圧状に介在された板
ばね体8が取り付けられている。この板ばね体8の円弧
状の部分には、ばね作用を持たせるために燃焼器ライナ
の軸方向に多数の細長いスリット8Sが切られており、
反スリット側が燃焼器ライナ1の外周壁面にスポット溶
接で固定されている。6はその溶接点を示している。
【0010】板ばね体8は外径寸法が尾筒4の内径寸法
より大きめに作られているので、尾筒4に挿入された状
態では、板ばね体8の頂部付近で尾筒4の内壁と弾性的
に接し、板ばね体8のばね定数の大きさに応じて反力が
板ばねに作用している。
より大きめに作られているので、尾筒4に挿入された状
態では、板ばね体8の頂部付近で尾筒4の内壁と弾性的
に接し、板ばね体8のばね定数の大きさに応じて反力が
板ばねに作用している。
【0011】燃焼器ライナ1と尾筒4との嵌合結合部は
このように形成されており、したがって燃焼器ライナ1
は軸方向にスライドでき、熱膨張による伸びを許容し、
熱応力の発生を軽減している。また板ばね体8のばね作
用によって燃焼器ライナ1の振動を抑制している。
このように形成されており、したがって燃焼器ライナ1
は軸方向にスライドでき、熱膨張による伸びを許容し、
熱応力の発生を軽減している。また板ばね体8のばね作
用によって燃焼器ライナ1の振動を抑制している。
【0012】燃焼器ライナ1および尾筒4は前述したよ
うに冷却空気により冷却されるわけであるが、勿論板ば
ね体8も高温になることから板ばね体8の冷却も必要で
あり、この板ばね体8の部分に冷却空気を流す必要があ
る。
うに冷却空気により冷却されるわけであるが、勿論板ば
ね体8も高温になることから板ばね体8の冷却も必要で
あり、この板ばね体8の部分に冷却空気を流す必要があ
る。
【0013】この場合板ばね体8にはスリット8Sが設
けられていることから、この部分を通して冷却空気が流
れるので、冷却に関しては特に問題はないのであるが、
しかしこのスリット8Sを通して必要以上に多くの冷却
空気が流入し、燃焼用空気がその分減少してしまう嫌い
がある。勿論スリットの幅を小さくすればよいわけであ
るが、幅を小さくすると云っても限界があり、やはり多
くの冷却空気が流入してしまうのである。
けられていることから、この部分を通して冷却空気が流
れるので、冷却に関しては特に問題はないのであるが、
しかしこのスリット8Sを通して必要以上に多くの冷却
空気が流入し、燃焼用空気がその分減少してしまう嫌い
がある。勿論スリットの幅を小さくすればよいわけであ
るが、幅を小さくすると云っても限界があり、やはり多
くの冷却空気が流入してしまうのである。
【0014】この一つの対策として、例えば実開昭63
−71433号公報にも記載されているように、円弧状
の板ばね体8を二つ重ねて用い、しかもスリット同志が
重ならないようにずらして用いるのである。
−71433号公報にも記載されているように、円弧状
の板ばね体8を二つ重ねて用い、しかもスリット同志が
重ならないようにずらして用いるのである。
【0015】このものであると板ばね体8にはスリット
が形成されており、ばねとして充分作用し、また冷却空
気の流入も防止されるのである。
が形成されており、ばねとして充分作用し、また冷却空
気の流入も防止されるのである。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】このように構成された
燃焼装置であると、たしかに嵌合部よりの空気の流入は
なくその分燃焼用空気を増すことができるが、しかしこ
のものでは、ばねの湾曲内面側は全く冷却空気に触れる
ことが無く、すなわち板ばね体の湾曲内側面のみ高温と
なりばね反力が変化したり、また同様に板ばね体の湾曲
内面に面している燃焼器ライナの外周壁面が高温となり
ライナの一部分が変形したり応力破壊を生じてしまう嫌
いがあった。
燃焼装置であると、たしかに嵌合部よりの空気の流入は
なくその分燃焼用空気を増すことができるが、しかしこ
のものでは、ばねの湾曲内面側は全く冷却空気に触れる
ことが無く、すなわち板ばね体の湾曲内側面のみ高温と
なりばね反力が変化したり、また同様に板ばね体の湾曲
内面に面している燃焼器ライナの外周壁面が高温となり
ライナの一部分が変形したり応力破壊を生じてしまう嫌
いがあった。
【0017】本発明はこれに鑑みなされたものでその目
的とするところは、燃焼器ライナと尾筒との結合部分を
流通する冷却空気の量は少なく、かつ板ばね体および燃
焼器ライナの端部が充分に冷却されるこの種ガスタ−ビ
ン燃焼装置を提供するにある。
的とするところは、燃焼器ライナと尾筒との結合部分を
流通する冷却空気の量は少なく、かつ板ばね体および燃
焼器ライナの端部が充分に冷却されるこの種ガスタ−ビ
ン燃焼装置を提供するにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、嵌合
部の間隙内で、かつ板ばね体に隣接した部分に、その一
方端が例えば尾筒の内壁面に固着され、かつ他方端が燃
焼器ライナの外周壁面に接するように配置された良熱伝
導細線群を設けるようになし所期の目的を達成するよう
にしたものである。
部の間隙内で、かつ板ばね体に隣接した部分に、その一
方端が例えば尾筒の内壁面に固着され、かつ他方端が燃
焼器ライナの外周壁面に接するように配置された良熱伝
導細線群を設けるようになし所期の目的を達成するよう
にしたものである。
【0019】
【作用】すなわちこの構成であると、板ばね体に形成さ
れているスリットを介して燃焼器ライナ外側から尾筒内
部に流入する空気は、燃焼器ライナと尾筒の間の流路に
設けられた良熱伝導細線群が流体抵抗となるため、流量
が著しく低下して、空気の多量の流入は抑制され、さら
に良熱伝導細線群は尾筒と燃焼器ライナのどちらにも接
触しているため、燃焼器ライナの尾筒側端部近傍の熱は
この良熱伝導細線群の細線を伝わって尾筒に至り、尾筒
の外周部を流通している空気に放出される。
れているスリットを介して燃焼器ライナ外側から尾筒内
部に流入する空気は、燃焼器ライナと尾筒の間の流路に
設けられた良熱伝導細線群が流体抵抗となるため、流量
が著しく低下して、空気の多量の流入は抑制され、さら
に良熱伝導細線群は尾筒と燃焼器ライナのどちらにも接
触しているため、燃焼器ライナの尾筒側端部近傍の熱は
この良熱伝導細線群の細線を伝わって尾筒に至り、尾筒
の外周部を流通している空気に放出される。
【0020】したがって冷却空気の量は少なく、かつ板
ばね体および燃焼器ライナが充分に冷却されるこの種ガ
スタ−ビン燃焼装置を得ることができるのである。
ばね体および燃焼器ライナが充分に冷却されるこの種ガ
スタ−ビン燃焼装置を得ることができるのである。
【0021】またこのように形成された燃焼装置を備え
たガスタ−ビンであると、燃焼用空気が増大するので燃
焼温度を下げることができ低NOx化を図ることができ
るのである。
たガスタ−ビンであると、燃焼用空気が増大するので燃
焼温度を下げることができ低NOx化を図ることができ
るのである。
【0022】
【実施例】以下図示した実施例に基づいて本発明を詳細
に説明する。図1には燃焼器ライナ1が尾筒4に遊合状
態で嵌合されているその嵌合部が示されている。
に説明する。図1には燃焼器ライナ1が尾筒4に遊合状
態で嵌合されているその嵌合部が示されている。
【0023】燃焼器ライナ1の下流側の端部、すなわち
尾筒4が結合される側の端部外周面には、従来同様薄板
を円弧状に曲げて製作された板ばね体8が取り付けられ
ている。板ばね体8の円弧状の部分には燃焼器ライナの
軸方向に多数の細長いスリットが切られており、燃焼器
ライナ1の外周面にスポット溶接されている。
尾筒4が結合される側の端部外周面には、従来同様薄板
を円弧状に曲げて製作された板ばね体8が取り付けられ
ている。板ばね体8の円弧状の部分には燃焼器ライナの
軸方向に多数の細長いスリットが切られており、燃焼器
ライナ1の外周面にスポット溶接されている。
【0024】板ばね体8は外径寸法がが尾筒4の内径寸
法より大きく形成され、板ばね体8の頂部付近で尾筒4
の内壁と弾性的に接し、板ばね体8のばね定数の大きさ
に応じて反力が板ばね体8に作用している。
法より大きく形成され、板ばね体8の頂部付近で尾筒4
の内壁と弾性的に接し、板ばね体8のばね定数の大きさ
に応じて反力が板ばね体8に作用している。
【0025】この板ばね体8の取付け部に対応する尾筒
4の内壁には、良熱伝導細線群5が固定されている。こ
の良熱伝導細線群5は燃焼器ライナ1の表面側、すなわ
ち板ばね体8の後端部表面に向かって延びており、その
先端側、すなわち内径側は板ばね体8後端部の外径より
わずかに小さくなっている。すなわちこの遊合間隙より
多少長い細線となっている。
4の内壁には、良熱伝導細線群5が固定されている。こ
の良熱伝導細線群5は燃焼器ライナ1の表面側、すなわ
ち板ばね体8の後端部表面に向かって延びており、その
先端側、すなわち内径側は板ばね体8後端部の外径より
わずかに小さくなっている。すなわちこの遊合間隙より
多少長い細線となっている。
【0026】このため細線群5は尾筒4の入口部近傍の
内壁と板ばね体8後端部との環状部を隙間なく埋め、板
ばね体8後端部と弾性的に接することになる。
内壁と板ばね体8後端部との環状部を隙間なく埋め、板
ばね体8後端部と弾性的に接することになる。
【0027】このように板ばね体8および良熱伝導細線
群5はともに弾性的に接しているので、燃焼器ライナ1
は軸方向にスライド可能であり、軸方向の熱膨張による
伸びを許容するとともに、それらの板ばね体8作用によ
って燃焼器ライナ1の振動を抑制している。
群5はともに弾性的に接しているので、燃焼器ライナ1
は軸方向にスライド可能であり、軸方向の熱膨張による
伸びを許容するとともに、それらの板ばね体8作用によ
って燃焼器ライナ1の振動を抑制している。
【0028】また良熱伝導細線群5が板ばね体8後端部
と尾筒4入口内壁との環状部を隙間なく埋めているの
で、板ばね体8に切られた細長いスリットを通って燃焼
器ライナ1外側から尾筒4内壁に流入する空気は抑制さ
れる。
と尾筒4入口内壁との環状部を隙間なく埋めているの
で、板ばね体8に切られた細長いスリットを通って燃焼
器ライナ1外側から尾筒4内壁に流入する空気は抑制さ
れる。
【0029】さらにこの良熱伝導細線群5は燃焼器ライ
ナ1から板ばね体8後端部を通じて熱を尾筒4に伝える
働きをする。尾筒4の外側は空気が高速で流れているた
め、燃焼器ライナ1からの熱は奪われ、結果として燃焼
器ライナ1の尾筒4側端部近傍の温度上昇は抑制され
る。この温度分布を模式的に表したのが図7の破線Cで
ある。すなわち燃焼器ライナ1の温度は、一般には冷却
孔から離れるに従って高くなるが、それがが頭打ちにな
ると云うことである。
ナ1から板ばね体8後端部を通じて熱を尾筒4に伝える
働きをする。尾筒4の外側は空気が高速で流れているた
め、燃焼器ライナ1からの熱は奪われ、結果として燃焼
器ライナ1の尾筒4側端部近傍の温度上昇は抑制され
る。この温度分布を模式的に表したのが図7の破線Cで
ある。すなわち燃焼器ライナ1の温度は、一般には冷却
孔から離れるに従って高くなるが、それがが頭打ちにな
ると云うことである。
【0030】以上のようにこの燃焼装置によれば、板ば
ね体8に設けられたスリットを通って燃焼器ライナ1外
側から尾筒4内部に流れ込む空気を極力少なくすること
ができ、かつ燃焼器ライナ1の尾筒4側端部近傍で燃焼
器ライナ1温度が上昇するのを抑制することができ、こ
れによって熱応力の低減と材料の強度低下の防止が図ら
れるのである。
ね体8に設けられたスリットを通って燃焼器ライナ1外
側から尾筒4内部に流れ込む空気を極力少なくすること
ができ、かつ燃焼器ライナ1の尾筒4側端部近傍で燃焼
器ライナ1温度が上昇するのを抑制することができ、こ
れによって熱応力の低減と材料の強度低下の防止が図ら
れるのである。
【0031】尚以上の説明では良熱伝導細線群5を尾筒
4側に固定するように説明してきたが、常に尾筒側に固
定しなければならないわけではなく、例えば図3に示す
ように燃焼器ライナ1側に固定するようにしてもよいで
あろう。なおこの図の場合板ばね体8を固定している部
分に固定するようにしているが、このようにすると板ば
ね体8の熱もこの良熱伝導細線群5を介して外部へ運ぶ
ことができ良好であろう。
4側に固定するように説明してきたが、常に尾筒側に固
定しなければならないわけではなく、例えば図3に示す
ように燃焼器ライナ1側に固定するようにしてもよいで
あろう。なおこの図の場合板ばね体8を固定している部
分に固定するようにしているが、このようにすると板ば
ね体8の熱もこの良熱伝導細線群5を介して外部へ運ぶ
ことができ良好であろう。
【0032】良熱伝導細線群5を製作するにあたり細線
の材質としては、耐熱材で熱が伝わるものであれば如何
なるものでもよいが、弾性材であれば押圧接触が可能で
伝熱効果も良好であり望ましい。なお弾性材にて形成し
た場合その剛性を調整することが難しいが、その場合に
は線の太さを変えることも一つの方法であるが、図2に
示すように良熱伝導細線群が燃焼器ライナ1の軸方向に
傾斜角θを持つように形成するのである。このようにす
ると、線材が長めになるので剛性を弱めることができ、
その傾斜角θを選定することにより剛性の調節が可能で
ある。
の材質としては、耐熱材で熱が伝わるものであれば如何
なるものでもよいが、弾性材であれば押圧接触が可能で
伝熱効果も良好であり望ましい。なお弾性材にて形成し
た場合その剛性を調整することが難しいが、その場合に
は線の太さを変えることも一つの方法であるが、図2に
示すように良熱伝導細線群が燃焼器ライナ1の軸方向に
傾斜角θを持つように形成するのである。このようにす
ると、線材が長めになるので剛性を弱めることができ、
その傾斜角θを選定することにより剛性の調節が可能で
ある。
【0033】図6も良熱伝導細線群5の剛性を調節する
ための実施例で、この場合には燃焼器ライナの周方向に
傾斜角θを持たせた場合である。
ための実施例で、この場合には燃焼器ライナの周方向に
傾斜角θを持たせた場合である。
【0034】図4は良熱伝導細線群5の固定の仕方の他
の実施例を示したもので、良熱伝導細線群5の固定を埋
込としたものである。すなわち尾筒4の内壁に凹部10
を形成し、この凹部に良熱伝導細線群5を埋め込むので
ある。このようにすると尾筒4に燃焼器ライナ1を挿入
あるいは抜くときなど、細線に倒れやまた固着部の剥が
れ等が生ずる恐れが無く堅牢なものとなる。
の実施例を示したもので、良熱伝導細線群5の固定を埋
込としたものである。すなわち尾筒4の内壁に凹部10
を形成し、この凹部に良熱伝導細線群5を埋め込むので
ある。このようにすると尾筒4に燃焼器ライナ1を挿入
あるいは抜くときなど、細線に倒れやまた固着部の剥が
れ等が生ずる恐れが無く堅牢なものとなる。
【0035】なおこの図4の実施例では尾筒4に燃焼器
ライナ1を挿入するときも、抜くときも同じ剛性と成る
が、図5に示した実施例ではは挿入するときと抜くとき
で剛性が異なる。すなわち良熱伝導細線群5を挾み込ん
でいる前後の高さ寸法hを変えるのである。この高さの
相違によって挿入するときと抜くときの剛性を調節する
ことができる。
ライナ1を挿入するときも、抜くときも同じ剛性と成る
が、図5に示した実施例ではは挿入するときと抜くとき
で剛性が異なる。すなわち良熱伝導細線群5を挾み込ん
でいる前後の高さ寸法hを変えるのである。この高さの
相違によって挿入するときと抜くときの剛性を調節する
ことができる。
【0036】また大容量の燃焼装置で燃焼器ライナ1外
側から尾筒4内部に冷却空気を多少流したい場合、すな
わち燃焼器ライナ1の温度が燃焼器ライナ寿命から要求
される温度以下に低減できない場合には、良熱伝導細線
群の一部を外部から棒状のもので粗く調整することによ
り、簡単に流入する空気量を調整することができる。
側から尾筒4内部に冷却空気を多少流したい場合、すな
わち燃焼器ライナ1の温度が燃焼器ライナ寿命から要求
される温度以下に低減できない場合には、良熱伝導細線
群の一部を外部から棒状のもので粗く調整することによ
り、簡単に流入する空気量を調整することができる。
【0037】尚燃焼器ライナ1の外側から尾筒4内部に
流入する空気Aの流量を調節することによって達成され
る燃焼器ライナ1の温度分布は、前述した図5の実線
A、Bと破線Cによって囲まれたハッチングの部分にな
る。
流入する空気Aの流量を調節することによって達成され
る燃焼器ライナ1の温度分布は、前述した図5の実線
A、Bと破線Cによって囲まれたハッチングの部分にな
る。
【0038】
【発明の効果】以上説明してきたように本発明は、嵌合
部の間隙に、その一方端が対向壁面の一方壁面に固着さ
れ、かつ他方端が対向壁面に接するように配置された良
熱伝導細線群を設けるようになしたから、板ばね体に形
成されているスリットを介して燃焼器ライナ外側から尾
筒内部に流入する空気は、燃焼器ライナと尾筒の間の流
路に設けられた良熱伝導細線群が流体抵抗となるため、
流量が著しく低下して、空気の多量の流入は抑制され、
さらに良熱伝導細線群は尾筒と燃焼器ライナのどちらに
も接触しているため、燃焼器ライナの尾筒側端部近傍の
熱はこの良熱伝導細線群の細線を伝わって尾筒に至り、
尾筒の外周部を流通している空気に放出される。
部の間隙に、その一方端が対向壁面の一方壁面に固着さ
れ、かつ他方端が対向壁面に接するように配置された良
熱伝導細線群を設けるようになしたから、板ばね体に形
成されているスリットを介して燃焼器ライナ外側から尾
筒内部に流入する空気は、燃焼器ライナと尾筒の間の流
路に設けられた良熱伝導細線群が流体抵抗となるため、
流量が著しく低下して、空気の多量の流入は抑制され、
さらに良熱伝導細線群は尾筒と燃焼器ライナのどちらに
も接触しているため、燃焼器ライナの尾筒側端部近傍の
熱はこの良熱伝導細線群の細線を伝わって尾筒に至り、
尾筒の外周部を流通している空気に放出される。
【0039】したがって冷却空気の量は少なく、かつ板
ばね体および燃焼器ライナは充分に冷却されるこの種ガ
スタ−ビン燃焼装置を得ることができる。
ばね体および燃焼器ライナは充分に冷却されるこの種ガ
スタ−ビン燃焼装置を得ることができる。
【0040】またこのように形成された燃焼装置を備え
たガスタ−ビンであると、燃焼用空気が増大するので燃
焼温度を下げることができ低NOx化を図ることができ
るのである。
たガスタ−ビンであると、燃焼用空気が増大するので燃
焼温度を下げることができ低NOx化を図ることができ
るのである。
【図1】本発明のガスタ−ビン燃焼装置の一実施例を示
すもので、燃焼ライナと尾筒との嵌合部を示す縦断側面
図である。
すもので、燃焼ライナと尾筒との嵌合部を示す縦断側面
図である。
【図2】本発明のガスタ−ビン燃焼装置の他の実施例を
示すもので、燃焼ライナと尾筒との嵌合部を示す縦断側
面図である。
示すもので、燃焼ライナと尾筒との嵌合部を示す縦断側
面図である。
【図3】本発明のガスタ−ビン燃焼装置の他の実施例を
示すもので、燃焼ライナと尾筒との嵌合部を示す縦断側
面図である。
示すもので、燃焼ライナと尾筒との嵌合部を示す縦断側
面図である。
【図4】本発明のガスタ−ビン燃焼装置の他の実施例を
示すもので、燃焼ライナと尾筒との嵌合部を示す縦断側
面図である。
示すもので、燃焼ライナと尾筒との嵌合部を示す縦断側
面図である。
【図5】本発明のガスタ−ビン燃焼装置の他の実施例を
示すもので、燃焼ライナと尾筒との嵌合部を示す縦断側
面図である。
示すもので、燃焼ライナと尾筒との嵌合部を示す縦断側
面図である。
【図6】本発明のガスタ−ビン燃焼装置の他の実施例を
示すもので、燃焼ライナと尾筒との嵌合部を示す縦断正
面図である。
示すもので、燃焼ライナと尾筒との嵌合部を示す縦断正
面図である。
【図7】燃焼器ライナの温度分布を表す曲線図である。
【図8】従来のガスタ−ビン燃焼装置の燃焼ライナと尾
筒との嵌合部を示す一部破断側面図である。
筒との嵌合部を示す一部破断側面図である。
【図9】従来のガスタ−ビンの燃焼装置周囲を示す縦断
側面図である。
側面図である。
1…燃焼器ライナ、4…尾筒、8…板ばね体、8S…ス
リット、10…良熱伝導細線群。
リット、10…良熱伝導細線群。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石橋 洋二 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 (72)発明者 赤津 茂行 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 (72)発明者 伊藤 和行 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内
Claims (9)
- 【請求項1】 燃焼室を形成している燃焼器ライナと、 該燃焼器ライナの端部に遊合状態に結合されている筒体
と、 該筒体と前記燃焼器ライナの遊合間隙に介在され、該遊
合間隙を所定値に保つばね体と、 を備えてなるガスタ−ビン燃焼装置において、 前記遊合間隙に、その一方端が一方側壁面に固着され、
かつ他方端が対向壁面に接するように配置された良熱伝
導細線群を設けたことを特徴とするガスタ−ビン燃焼装
置。 - 【請求項2】 燃焼室を形成しているの燃焼器ライナ
と、 該燃焼器ライナの高温ガス下流側端に遊合状態に結合さ
れ、高温ガスを動翼側へ導く尾筒と、 該尾筒と前記燃焼器ライナの遊合間隙に配置され、該遊
合間隙を所定値に保つ湾曲板ばね体と、 を備えてなるガスタ−ビン燃焼装置において、 前記遊合間隙内で、かつ前記湾曲板ばね体に隣接した部
分に、その一方端が一方側壁面に固着され、かつ他方端
が対向壁面に接するように配置された良熱伝導細線群を
設けたことを特徴とするガスタ−ビン燃焼装置。 - 【請求項3】 前記良熱伝導細線群に、燃焼器ライナの
周方向に傾斜を持たせるようになした請求項2記載のガ
スタ−ビン燃焼装置。 - 【請求項4】 前記良熱伝導細線群を、前記湾曲板ばね
体より燃焼室に近い側に配置してなる請求項2記載のガ
スタ−ビン燃焼装置。 - 【請求項5】 前記良熱伝導細線群は、隣接細線の間隔
が少なくとも燃焼器ライナの周方向には密着配置となる
ように形成されている請求項2記載のガスタ−ビン燃焼
装置。 - 【請求項6】 前記良熱伝導細線群を、弾性部材にて形
成した請求項2記載のガスタ−ビン燃焼装置。 - 【請求項7】 前記良熱伝導細線群を、前記尾筒と燃焼
器ライナの遊合間隙に縮圧的に介在させてなる請求項5
記載のガスタ−ビン燃焼装置。 - 【請求項8】 燃焼室を形成しているの燃焼器ライナ
と、 該燃焼器ライナの高温ガス下流側端に遊合状態に嵌合さ
れ、高温ガスを動翼側へ導く尾筒と、 該尾筒と前記燃焼器ライナの遊合間隙に配置され、該遊
合間隙を所定値に保つ湾曲板ばね体と、 を備えてなるガスタ−ビン燃焼装置において、 前記尾筒と燃焼器ライナの嵌合部は尾筒が外管となるよ
うに形成されるとともに、前記遊合間隙内で、かつ前記
湾曲板ばね体に隣接した部分に、その一方端が尾筒内周
壁面に固着され、かつ他方端が燃焼器ライナの外周壁面
に接するように配置された良熱伝導細線群を設けたこと
を特徴とするガスタ−ビン燃焼装置。 - 【請求項9】 燃焼装置が、燃焼室を形成しているの燃
焼器ライナと、該燃焼器ライナの高温ガス下流側端に遊
合状態に嵌合され、高温ガスを動翼側へ導く尾筒と、該
尾筒と前記燃焼器ライナの遊合間隙に配置され、該遊合
間隙を所定値に保つ湾曲板ばね体と、を備えているガス
タ−ビンにおいて、 前記燃焼器ライナと尾筒との嵌合間隙内で、かつ前記湾
曲板ばね体に隣接した部分に、その一方端が一方側壁面
に固着され、かつ他方端が対向壁面に接するように配置
された良熱伝導細線群を設けたことを特徴とするガスタ
−ビン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11135593A JPH06323164A (ja) | 1993-05-13 | 1993-05-13 | ガスタ−ビンおよびガスタ−ビン燃焼装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11135593A JPH06323164A (ja) | 1993-05-13 | 1993-05-13 | ガスタ−ビンおよびガスタ−ビン燃焼装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06323164A true JPH06323164A (ja) | 1994-11-22 |
Family
ID=14559100
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11135593A Pending JPH06323164A (ja) | 1993-05-13 | 1993-05-13 | ガスタ−ビンおよびガスタ−ビン燃焼装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06323164A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002071136A (ja) * | 2000-08-28 | 2002-03-08 | Hitachi Ltd | 燃焼器ライナ |
US6732528B2 (en) * | 2001-06-29 | 2004-05-11 | Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. | Gas turbine combustor |
JP2011226481A (ja) * | 2010-04-19 | 2011-11-10 | General Electric Co <Ge> | トランジションダクト界面における燃焼器ライナ冷却及びその関連する方法 |
-
1993
- 1993-05-13 JP JP11135593A patent/JPH06323164A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002071136A (ja) * | 2000-08-28 | 2002-03-08 | Hitachi Ltd | 燃焼器ライナ |
US6732528B2 (en) * | 2001-06-29 | 2004-05-11 | Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. | Gas turbine combustor |
JP2011226481A (ja) * | 2010-04-19 | 2011-11-10 | General Electric Co <Ge> | トランジションダクト界面における燃焼器ライナ冷却及びその関連する方法 |
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