JPH06324686A - アクティブ制御方法及びアクティブ制御装置 - Google Patents
アクティブ制御方法及びアクティブ制御装置Info
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- JPH06324686A JPH06324686A JP5110170A JP11017093A JPH06324686A JP H06324686 A JPH06324686 A JP H06324686A JP 5110170 A JP5110170 A JP 5110170A JP 11017093 A JP11017093 A JP 11017093A JP H06324686 A JPH06324686 A JP H06324686A
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- filter
- waveform
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- Duct Arrangements (AREA)
- Soundproofing, Sound Blocking, And Sound Damping (AREA)
- Filters That Use Time-Delay Elements (AREA)
- Cable Transmission Systems, Equalization Of Radio And Reduction Of Echo (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 計算量がLMSアルゴリズムと同等であって
且つ収束誤差を低減することができるアルゴリズムを提
供する。 【構成】 ダクト2 内の騒音に対して逆位相で同振幅の
反転音信号を適応型FIRフィルタ41によって生成し、
この反転音信号に応じた反転音をスピーカ3bから放射し
て消音すると共に、観測点においてモニタマイクロフォ
ン3cにより低減音レベルを検出し、この低減音レベルが
低減するように適応型FIRフィルタ41のフィルタ係数
を更新するものに対し、マイクロフォンによる検出サン
プリング毎に適応型FIRフィルタ41のフィルタ係数を
更新するための係数ベクトルを計算して加算し、この加
算回数が適応型FIRフィルタ41のフィルタ係数の数に
一致したときに、この加算された係数ベクトルに基いて
適応型FIRフィルタ41のフィルタ係数を更新させるよ
うにする。
且つ収束誤差を低減することができるアルゴリズムを提
供する。 【構成】 ダクト2 内の騒音に対して逆位相で同振幅の
反転音信号を適応型FIRフィルタ41によって生成し、
この反転音信号に応じた反転音をスピーカ3bから放射し
て消音すると共に、観測点においてモニタマイクロフォ
ン3cにより低減音レベルを検出し、この低減音レベルが
低減するように適応型FIRフィルタ41のフィルタ係数
を更新するものに対し、マイクロフォンによる検出サン
プリング毎に適応型FIRフィルタ41のフィルタ係数を
更新するための係数ベクトルを計算して加算し、この加
算回数が適応型FIRフィルタ41のフィルタ係数の数に
一致したときに、この加算された係数ベクトルに基いて
適応型FIRフィルタ41のフィルタ係数を更新させるよ
うにする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、広帯域の変動波形信号
に対して該信号に基いて生成された付加信号を作用させ
るアクティブ制御方法及びその装置の改良に関する。
に対して該信号に基いて生成された付加信号を作用させ
るアクティブ制御方法及びその装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、この種のアクティブ制御装置に
は、例えば、ダクト内空間等の音波の伝播通路の非定常
的な広帯域の騒音に対して、これとは逆位相で且つ同振
幅の反転音を発生させて消音を行うアクティブ消音装置
がある。このアクティブ消音装置としては、従来より、
適応型FIR(Finite Inpulse Response)フィルタ
を使用し、検出マイクロフォンから出力される空間の騒
音信号に対して前記適応型FIRフィルタにより逆位相
で同振幅の反転音信号を生成した後、該反転音信号をス
ピーカに出力して反転音を空間に放射すると共に、この
空間の所定観測点に配置したモニタマイクロフォンによ
り該観測点にて騒音と前記スピーカから放射された反転
音との合成音を検出して、該合成音を低減音レベルとし
て入力し、該低減音レベルを小さくするように適応型F
IRフィルタのフィルタ係数を逐次更新することによ
り、前記観測点周辺の音圧レベルを低減するようにした
ものが知られている(例えば、電子情報通信学会の技術
研究報告の1988年EA−88−29参照)。
は、例えば、ダクト内空間等の音波の伝播通路の非定常
的な広帯域の騒音に対して、これとは逆位相で且つ同振
幅の反転音を発生させて消音を行うアクティブ消音装置
がある。このアクティブ消音装置としては、従来より、
適応型FIR(Finite Inpulse Response)フィルタ
を使用し、検出マイクロフォンから出力される空間の騒
音信号に対して前記適応型FIRフィルタにより逆位相
で同振幅の反転音信号を生成した後、該反転音信号をス
ピーカに出力して反転音を空間に放射すると共に、この
空間の所定観測点に配置したモニタマイクロフォンによ
り該観測点にて騒音と前記スピーカから放射された反転
音との合成音を検出して、該合成音を低減音レベルとし
て入力し、該低減音レベルを小さくするように適応型F
IRフィルタのフィルタ係数を逐次更新することによ
り、前記観測点周辺の音圧レベルを低減するようにした
ものが知られている(例えば、電子情報通信学会の技術
研究報告の1988年EA−88−29参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したア
クティブ消音装置のようなアクティブ制御装置にあって
は、適応型FIRフィルタのフィルタ係数を逐次更新す
る適応アルゴリズムとしてLMSアルゴリズムが広く用
いられている。しかしながら、このLMSアルゴリズム
は、瞬時予測値を用いて検出マイクロフォン及びモニタ
マイクロフォンでの騒音検出のサンプリング毎に全ての
フィルタ係数の更新を行うようにしているので、各フィ
ルタ係数の更新の度に収束誤差が生じており、このた
め、経時的に制御が収束された状態で、収束点に達した
状況にあっても、この収束誤差のために、適応制御の安
定且つ適切な収束状態を得ることができなかった。
クティブ消音装置のようなアクティブ制御装置にあって
は、適応型FIRフィルタのフィルタ係数を逐次更新す
る適応アルゴリズムとしてLMSアルゴリズムが広く用
いられている。しかしながら、このLMSアルゴリズム
は、瞬時予測値を用いて検出マイクロフォン及びモニタ
マイクロフォンでの騒音検出のサンプリング毎に全ての
フィルタ係数の更新を行うようにしているので、各フィ
ルタ係数の更新の度に収束誤差が生じており、このた
め、経時的に制御が収束された状態で、収束点に達した
状況にあっても、この収束誤差のために、適応制御の安
定且つ適切な収束状態を得ることができなかった。
【0004】また、LMSアルゴリズムよりも収束誤差
を低減することができるアルゴリズムも種々存在する
が、これらのアルゴリズムはLMSアルゴリズムに比べ
て計算量が多いものである。例えば、フィルタ係数の数
Mに対して、LMSアルゴリズムは(2M+1)回の乗
算で済むのに対し、収束誤差を低減することができるア
ルゴリズムの代表的なものとしてのRLSアルゴリズム
にあっては{3M(3+M)/2}回の乗算が必要であ
る。このように、これまでの収束誤差を低減することが
できるアルゴリズムでは計算量が多いことから上述した
アクティブ消音のような実時間制御アプリケーションに
おいては実用的ではない。
を低減することができるアルゴリズムも種々存在する
が、これらのアルゴリズムはLMSアルゴリズムに比べ
て計算量が多いものである。例えば、フィルタ係数の数
Mに対して、LMSアルゴリズムは(2M+1)回の乗
算で済むのに対し、収束誤差を低減することができるア
ルゴリズムの代表的なものとしてのRLSアルゴリズム
にあっては{3M(3+M)/2}回の乗算が必要であ
る。このように、これまでの収束誤差を低減することが
できるアルゴリズムでは計算量が多いことから上述した
アクティブ消音のような実時間制御アプリケーションに
おいては実用的ではない。
【0005】本発明は、斯かる点に鑑みてなされたもの
であり、計算量がLMSアルゴリズムと同等であって且
つ収束誤差を低減することができるアルゴリズムを提供
することを目的とする。
であり、計算量がLMSアルゴリズムと同等であって且
つ収束誤差を低減することができるアルゴリズムを提供
することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明では、LMSアルゴリズムにおいて、複数回
サンプリング毎に適応型FIRフィルタのフィルタ係数
を更新するようにし、その更新されるフィルタ係数は複
数回サンプリング毎のフィルタ係数ベクトルを加算する
ことによって得るようにした。具体的に請求項1記載の
発明は、図1に示すように、波形検出手段(3a)により変
動波形信号を検出し、該波形検出手段(3a)から出力され
る波形信号に対して、該波形信号に基いて生成された制
御信号をデジタルフィルタ(41)から出力し、該制御信号
に対応した作動信号を信号出力手段(3b)から出力した
後、該信号出力手段(3b)が出力した作動信号と前記変動
波形信号との誤差を誤差検出手段(3c)により検出して、
該誤差検出手段(3c)から出力される誤差信号と前記波形
検出手段(3a)から出力される波形信号とを適応アルゴリ
ズム実行手段(44)が受け、該適応アルゴリズム実行手段
(44)により前記誤差が小さくなるように前記デジタルフ
ィルタ(41)のフィルタ係数を更新するようにしたアクテ
ィブ制御方法を前提としている。そして、前記適応アル
ゴリズム実行手段(44)に備えられたサンプリング回数カ
ウント手段(5) により、前記誤差検出手段(3c)からの誤
差信号と波形検出手段(3a)からの波形信号との検出サン
プリング回数をカウントし、このサンプリング回数が所
定値に達したときにサンプリング回数カウント手段(5)
からフィルタ更新信号を出力すると共に、前記適応アル
ゴリズム実行手段(44)に備えられた前記サンプリング回
数カウント手段(5) からのフィルタ更新信号が受信可能
な係数ベクトル加算手段(6) により、前記誤差検出手段
(3c)からの誤差信号と波形検出手段(3a)からの波形信号
との検出サンプリング毎に前記デジタルフィルタ(41)の
フィルタ係数を更新するための係数ベクトルを計算して
加算し、係数ベクトル加算手段(6) が、前記サンプリン
グ回数カウント手段(5) からのフィルタ更新信号を受け
たときに、この加算された係数ベクトルに基いて前記デ
ジタルフィルタ(41)のフィルタ係数を更新させるように
したものである。
め、本発明では、LMSアルゴリズムにおいて、複数回
サンプリング毎に適応型FIRフィルタのフィルタ係数
を更新するようにし、その更新されるフィルタ係数は複
数回サンプリング毎のフィルタ係数ベクトルを加算する
ことによって得るようにした。具体的に請求項1記載の
発明は、図1に示すように、波形検出手段(3a)により変
動波形信号を検出し、該波形検出手段(3a)から出力され
る波形信号に対して、該波形信号に基いて生成された制
御信号をデジタルフィルタ(41)から出力し、該制御信号
に対応した作動信号を信号出力手段(3b)から出力した
後、該信号出力手段(3b)が出力した作動信号と前記変動
波形信号との誤差を誤差検出手段(3c)により検出して、
該誤差検出手段(3c)から出力される誤差信号と前記波形
検出手段(3a)から出力される波形信号とを適応アルゴリ
ズム実行手段(44)が受け、該適応アルゴリズム実行手段
(44)により前記誤差が小さくなるように前記デジタルフ
ィルタ(41)のフィルタ係数を更新するようにしたアクテ
ィブ制御方法を前提としている。そして、前記適応アル
ゴリズム実行手段(44)に備えられたサンプリング回数カ
ウント手段(5) により、前記誤差検出手段(3c)からの誤
差信号と波形検出手段(3a)からの波形信号との検出サン
プリング回数をカウントし、このサンプリング回数が所
定値に達したときにサンプリング回数カウント手段(5)
からフィルタ更新信号を出力すると共に、前記適応アル
ゴリズム実行手段(44)に備えられた前記サンプリング回
数カウント手段(5) からのフィルタ更新信号が受信可能
な係数ベクトル加算手段(6) により、前記誤差検出手段
(3c)からの誤差信号と波形検出手段(3a)からの波形信号
との検出サンプリング毎に前記デジタルフィルタ(41)の
フィルタ係数を更新するための係数ベクトルを計算して
加算し、係数ベクトル加算手段(6) が、前記サンプリン
グ回数カウント手段(5) からのフィルタ更新信号を受け
たときに、この加算された係数ベクトルに基いて前記デ
ジタルフィルタ(41)のフィルタ係数を更新させるように
したものである。
【0007】請求項2記載の発明は、前記請求項1記載
の方法を用いたアクティブ制御装置であって、具体的に
は、変動波形信号を検出して波形信号を出力する波形検
出手段(3a)と、該波形検出手段(3a)からの波形信号に対
し、該波形信号に基いて生成された制御信号を出力する
デジタルフィルタ(41)と、該デジタルフィルタ(41)より
出力された制御信号を受けて該制御信号に対応した作動
信号を出力する信号出力手段(3b)と、該信号出力手段(3
b)が出力した作動信号と前記変動波形信号との誤差を検
出して誤差信号を出力する誤差検出手段(3c)と、該誤差
検出手段(3c)から出力された誤差信号と前記波形検出手
段(3a)からの波形信号とを受けて前記誤差が小さくなる
ように前記デジタルフィルタ(41)のフィルタ係数を更新
する適応アルゴリズム実行手段(44)とを備えたアクティ
ブ制御装置を前提としている。そして、前記適応アルゴ
リズム実行手段(44)に、前記誤差検出手段(3c)からの誤
差信号と波形検出手段(3a)からの波形信号との検出サン
プリング回数をカウントし、このサンプリング回数が所
定値に達したときにフィルタ更新信号を出力するサンプ
リング回数カウント手段(5) と、該サンプリング回数カ
ウント手段(5) からのフィルタ更新信号が受信可能とさ
れ、前記誤差検出手段(3c)からの誤差信号と波形検出手
段(3a)からの波形信号との検出サンプリング毎に前記デ
ジタルフィルタ(41)のフィルタ係数を更新するための係
数ベクトルを計算して加算し、前記サンプリング回数カ
ウント手段(5) からのフィルタ更新信号を受けたとき
に、この加算された係数ベクトルに基いて前記デジタル
フィルタ(41)のフィルタ係数を更新させる係数ベクトル
加算手段(6) とを備えさせるような構成としている。
の方法を用いたアクティブ制御装置であって、具体的に
は、変動波形信号を検出して波形信号を出力する波形検
出手段(3a)と、該波形検出手段(3a)からの波形信号に対
し、該波形信号に基いて生成された制御信号を出力する
デジタルフィルタ(41)と、該デジタルフィルタ(41)より
出力された制御信号を受けて該制御信号に対応した作動
信号を出力する信号出力手段(3b)と、該信号出力手段(3
b)が出力した作動信号と前記変動波形信号との誤差を検
出して誤差信号を出力する誤差検出手段(3c)と、該誤差
検出手段(3c)から出力された誤差信号と前記波形検出手
段(3a)からの波形信号とを受けて前記誤差が小さくなる
ように前記デジタルフィルタ(41)のフィルタ係数を更新
する適応アルゴリズム実行手段(44)とを備えたアクティ
ブ制御装置を前提としている。そして、前記適応アルゴ
リズム実行手段(44)に、前記誤差検出手段(3c)からの誤
差信号と波形検出手段(3a)からの波形信号との検出サン
プリング回数をカウントし、このサンプリング回数が所
定値に達したときにフィルタ更新信号を出力するサンプ
リング回数カウント手段(5) と、該サンプリング回数カ
ウント手段(5) からのフィルタ更新信号が受信可能とさ
れ、前記誤差検出手段(3c)からの誤差信号と波形検出手
段(3a)からの波形信号との検出サンプリング毎に前記デ
ジタルフィルタ(41)のフィルタ係数を更新するための係
数ベクトルを計算して加算し、前記サンプリング回数カ
ウント手段(5) からのフィルタ更新信号を受けたとき
に、この加算された係数ベクトルに基いて前記デジタル
フィルタ(41)のフィルタ係数を更新させる係数ベクトル
加算手段(6) とを備えさせるような構成としている。
【0008】請求項3記載の発明は、前記請求項2記載
のアクティブ制御装置において、サンプリング回数カウ
ント手段(5) を、サンプリング回数がデジタルフィルタ
(41)のフィルタ係数の数に一致したときにフィルタ更新
信号を出力するような構成としている。
のアクティブ制御装置において、サンプリング回数カウ
ント手段(5) を、サンプリング回数がデジタルフィルタ
(41)のフィルタ係数の数に一致したときにフィルタ更新
信号を出力するような構成としている。
【0009】請求項4記載の発明は、前記請求項2記載
の装置を消音装置に利用したものであって、具体的に
は、図2に示すように、空間(21)の騒音を検出して騒音
信号を出力する検出マイクロフォン(3a)と、該検出マイ
クロフォン(3a)からの騒音信号に対して逆位相で同振幅
の反転音信号を生成する適応型FIRフィルタ(41)と、
該適応型FIRフィルタ(41)より出力された反転音信号
を受けて該反転音信号に基く反転音を前記空間に放射す
るスピーカ(3b)と、前記空間(21)の所定観測点に配置さ
れ、該観測点の低減音レベルを検出して低減音信号をフ
ィードバック出力するモニタマイクロフォン(3c)と、前
記検出マイクロフォン(3a)からの騒音信号及びモニタマ
イクロフォン(3c)からフィードバックされた低減音信号
を入力し、騒音信号及び低減音信号により前記観測点周
辺の音圧レベルを低減するように前記適応型FIRフィ
ルタ(41)のフィルタ係数を更新する適応アルゴリズム実
行回路(44)とを備えたアクティブ制御装置を前提として
いる。そして、前記適応アルゴリズム実行回路(44)に、
前記モニタマイクロフォン(3c)からの低減音信号と検出
マイクロフォン(3a)からの騒音信号との検出サンプリン
グ回数をカウントし、このサンプリング回数が所定値に
達したときにフィルタ更新信号を出力するサンプリング
回数カウント手段(5) と、該サンプリング回数カウント
手段(5) からのフィルタ更新信号が受信可能とされ、前
記モニタマイクロフォン(3c)からの低減音信号と検出マ
イクロフォン(3a)からの波形信号との検出サンプリング
毎に前記適応型FIRフィルタ(41)のフィルタ係数を更
新するための係数ベクトルを計算して加算し、前記サン
プリング回数カウント手段(5) からのフィルタ更新信号
を受けたときに、この加算された係数ベクトルに基いて
前記適応型FIRフィルタ(41)のフィルタ係数を更新さ
せる係数ベクトル加算手段(6) とを備えさせるような構
成としている。
の装置を消音装置に利用したものであって、具体的に
は、図2に示すように、空間(21)の騒音を検出して騒音
信号を出力する検出マイクロフォン(3a)と、該検出マイ
クロフォン(3a)からの騒音信号に対して逆位相で同振幅
の反転音信号を生成する適応型FIRフィルタ(41)と、
該適応型FIRフィルタ(41)より出力された反転音信号
を受けて該反転音信号に基く反転音を前記空間に放射す
るスピーカ(3b)と、前記空間(21)の所定観測点に配置さ
れ、該観測点の低減音レベルを検出して低減音信号をフ
ィードバック出力するモニタマイクロフォン(3c)と、前
記検出マイクロフォン(3a)からの騒音信号及びモニタマ
イクロフォン(3c)からフィードバックされた低減音信号
を入力し、騒音信号及び低減音信号により前記観測点周
辺の音圧レベルを低減するように前記適応型FIRフィ
ルタ(41)のフィルタ係数を更新する適応アルゴリズム実
行回路(44)とを備えたアクティブ制御装置を前提として
いる。そして、前記適応アルゴリズム実行回路(44)に、
前記モニタマイクロフォン(3c)からの低減音信号と検出
マイクロフォン(3a)からの騒音信号との検出サンプリン
グ回数をカウントし、このサンプリング回数が所定値に
達したときにフィルタ更新信号を出力するサンプリング
回数カウント手段(5) と、該サンプリング回数カウント
手段(5) からのフィルタ更新信号が受信可能とされ、前
記モニタマイクロフォン(3c)からの低減音信号と検出マ
イクロフォン(3a)からの波形信号との検出サンプリング
毎に前記適応型FIRフィルタ(41)のフィルタ係数を更
新するための係数ベクトルを計算して加算し、前記サン
プリング回数カウント手段(5) からのフィルタ更新信号
を受けたときに、この加算された係数ベクトルに基いて
前記適応型FIRフィルタ(41)のフィルタ係数を更新さ
せる係数ベクトル加算手段(6) とを備えさせるような構
成としている。
【0010】
【作用】以上の構成により、本発明では以下に述べるよ
うな作用が得られる。請求項1または2記載の発明で
は、波形検出手段(3a)により変動波形信号が検出され
て、該波形検出手段(3a)から出力される波形信号に対し
て、該波形信号に基いて生成された制御信号がデジタル
フィルタ(41)から出力される。そして、この制御信号に
対応した作動信号を信号出力手段(3b)が出力することに
より、変動波形信号に作動信号の影響を与える。その
後、信号出力手段(3b)が出力した作動信号と前記変動波
形信号との誤差を誤差検出手段(3c)により検出して、該
誤差検出手段(3c)から出力される誤差信号と前記波形検
出手段(3a)から出力される波形信号とを適応アルゴリズ
ム実行手段(44)が受ける。そして、該適応アルゴリズム
実行手段(44)により前記誤差が小さくなるように前記デ
ジタルフィルタ(41)のフィルタ係数が更新される。そし
て、このデジタルフィルタ(41)のフィルタ係数の更新に
際し、サンプリング回数カウント手段(5) により、前記
誤差検出手段(3c)からの誤差信号と波形検出手段(3a)か
らの波形信号との検出サンプリング回数がカウントさ
れ、このサンプリング回数が所定値に達したときにサン
プリング回数カウント手段(5) からフィルタ更新信号が
係数ベクトル加算手段(6) に出力される。一方、係数ベ
クトル加算手段(6) にあっては、前記誤差検出手段(3c)
からの誤差信号と波形検出手段(3a)からの波形信号との
検出サンプリング毎に前記デジタルフィルタ(41)のフィ
ルタ係数を更新するための係数ベクトルが計算されて加
算されており、前記サンプリング回数カウント手段(5)
からのフィルタ更新信号が係数ベクトル加算手段(6) に
出力されたときに、この加算された係数ベクトルに基い
て前記デジタルフィルタ(41)のフィルタ係数が更新され
ることになる。そして、この際、係数ベクトル加算手段
(6) で加算されている係数ベクトルは収束誤差が相殺さ
れており、更新されたフィルタ係数は収束性の高い値と
なっている。また、この際の計算量は従来のLMSアル
ゴリズムと同等である。
うな作用が得られる。請求項1または2記載の発明で
は、波形検出手段(3a)により変動波形信号が検出され
て、該波形検出手段(3a)から出力される波形信号に対し
て、該波形信号に基いて生成された制御信号がデジタル
フィルタ(41)から出力される。そして、この制御信号に
対応した作動信号を信号出力手段(3b)が出力することに
より、変動波形信号に作動信号の影響を与える。その
後、信号出力手段(3b)が出力した作動信号と前記変動波
形信号との誤差を誤差検出手段(3c)により検出して、該
誤差検出手段(3c)から出力される誤差信号と前記波形検
出手段(3a)から出力される波形信号とを適応アルゴリズ
ム実行手段(44)が受ける。そして、該適応アルゴリズム
実行手段(44)により前記誤差が小さくなるように前記デ
ジタルフィルタ(41)のフィルタ係数が更新される。そし
て、このデジタルフィルタ(41)のフィルタ係数の更新に
際し、サンプリング回数カウント手段(5) により、前記
誤差検出手段(3c)からの誤差信号と波形検出手段(3a)か
らの波形信号との検出サンプリング回数がカウントさ
れ、このサンプリング回数が所定値に達したときにサン
プリング回数カウント手段(5) からフィルタ更新信号が
係数ベクトル加算手段(6) に出力される。一方、係数ベ
クトル加算手段(6) にあっては、前記誤差検出手段(3c)
からの誤差信号と波形検出手段(3a)からの波形信号との
検出サンプリング毎に前記デジタルフィルタ(41)のフィ
ルタ係数を更新するための係数ベクトルが計算されて加
算されており、前記サンプリング回数カウント手段(5)
からのフィルタ更新信号が係数ベクトル加算手段(6) に
出力されたときに、この加算された係数ベクトルに基い
て前記デジタルフィルタ(41)のフィルタ係数が更新され
ることになる。そして、この際、係数ベクトル加算手段
(6) で加算されている係数ベクトルは収束誤差が相殺さ
れており、更新されたフィルタ係数は収束性の高い値と
なっている。また、この際の計算量は従来のLMSアル
ゴリズムと同等である。
【0011】請求項3記載の発明では、サンプリング回
数カウント手段(5) は、サンプリング回数がデジタルフ
ィルタ(41)のフィルタ係数の数に一致したときにフィル
タ更新信号を係数ベクトル加算手段(6) に出力し、これ
によってデジタルフィルタ(41)のフィルタ係数が更新さ
れる。
数カウント手段(5) は、サンプリング回数がデジタルフ
ィルタ(41)のフィルタ係数の数に一致したときにフィル
タ更新信号を係数ベクトル加算手段(6) に出力し、これ
によってデジタルフィルタ(41)のフィルタ係数が更新さ
れる。
【0012】請求項4記載の発明では、適応型FIRフ
ィルタ(41)から出力された反転音信号がスピーカ(3b)に
入力され、該スピーカ(3b)から空間(21)に反転音が放射
される。また、モニタマイクロホン(3c)が観測点におい
て低減音レベルを検出して適応アルゴリズム実行回路(4
4)に低減音信号をフィードバックする。そして、この適
応アルゴリズム実行回路(44)により、観測点での音圧レ
ベルが低減されるように適応型FIRフィルタ(41)のフ
ィルタ係数が逐次更新される。そして、この適応型FI
Rフィルタ(41)のフィルタ係数の更新に際しては、上述
した請求項1または2記載の発明に係る作用と同様にし
て係数ベクトル加算手段(6) での係数ベクトルの加算に
よりその収束誤差が相殺されていることになり、更新さ
れたフィルタ係数は収束性の高い値となって、消音性能
が向上される。また、この消音動作における計算量は従
来のLMSアルゴリズムと同等となっている。
ィルタ(41)から出力された反転音信号がスピーカ(3b)に
入力され、該スピーカ(3b)から空間(21)に反転音が放射
される。また、モニタマイクロホン(3c)が観測点におい
て低減音レベルを検出して適応アルゴリズム実行回路(4
4)に低減音信号をフィードバックする。そして、この適
応アルゴリズム実行回路(44)により、観測点での音圧レ
ベルが低減されるように適応型FIRフィルタ(41)のフ
ィルタ係数が逐次更新される。そして、この適応型FI
Rフィルタ(41)のフィルタ係数の更新に際しては、上述
した請求項1または2記載の発明に係る作用と同様にし
て係数ベクトル加算手段(6) での係数ベクトルの加算に
よりその収束誤差が相殺されていることになり、更新さ
れたフィルタ係数は収束性の高い値となって、消音性能
が向上される。また、この消音動作における計算量は従
来のLMSアルゴリズムと同等となっている。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基いて説明す
る。本例では、ダクト内の消音を行うアクティブ消音装
置に、本発明を採用した場合について説明する。図2
は、本例に係るアクティブ消音装置(1) の全体構成を示
し、ダクト(2) の内部には、図2の左端に位置する騒音
源(22)からの騒音音波の伝播通路としての空間(21)が形
成されている。また、前記ダクト(2) には、図2に矢印
で示す騒音の伝播方向の上流側から下流側に向って検出
マイクロフォン(3a)とスピーカ(3b)とモニタマイクロフ
ォン(3c)とが順に配置されている。そして、検出マイク
ロフォン(3a)は、前記空間(21)における変動波形信号で
ある騒音を検出し、波形信号である騒音信号をコントロ
ーラ(4) に出力する波形検出手段を構成している。ま
た、前記スピーカ(3b)は、前記コントローラ(4) からの
制御信号である反転音信号を受け、騒音とは逆位相で且
つ同振幅の反転音、つまり、作動信号を前記ダクト(2)
内の空間(21)に放射するための付加音源であって、信号
出力手段を構成している。また、前記モニタマイクロフ
ォン(3c)は、所定の観測点に位置し、前記スピーカ(3b)
から放射された反転音の作用により低減された低減音レ
ベルをその観測点で検出し、その低減音信号を出力して
いる。つまり、スピーカ(3b)からの作動信号である反転
音と前記変動波形信号である騒音との誤差である低減音
レベルを検出して誤差信号としての低減音信号を出力す
る誤差検出手段を構成している。
る。本例では、ダクト内の消音を行うアクティブ消音装
置に、本発明を採用した場合について説明する。図2
は、本例に係るアクティブ消音装置(1) の全体構成を示
し、ダクト(2) の内部には、図2の左端に位置する騒音
源(22)からの騒音音波の伝播通路としての空間(21)が形
成されている。また、前記ダクト(2) には、図2に矢印
で示す騒音の伝播方向の上流側から下流側に向って検出
マイクロフォン(3a)とスピーカ(3b)とモニタマイクロフ
ォン(3c)とが順に配置されている。そして、検出マイク
ロフォン(3a)は、前記空間(21)における変動波形信号で
ある騒音を検出し、波形信号である騒音信号をコントロ
ーラ(4) に出力する波形検出手段を構成している。ま
た、前記スピーカ(3b)は、前記コントローラ(4) からの
制御信号である反転音信号を受け、騒音とは逆位相で且
つ同振幅の反転音、つまり、作動信号を前記ダクト(2)
内の空間(21)に放射するための付加音源であって、信号
出力手段を構成している。また、前記モニタマイクロフ
ォン(3c)は、所定の観測点に位置し、前記スピーカ(3b)
から放射された反転音の作用により低減された低減音レ
ベルをその観測点で検出し、その低減音信号を出力して
いる。つまり、スピーカ(3b)からの作動信号である反転
音と前記変動波形信号である騒音との誤差である低減音
レベルを検出して誤差信号としての低減音信号を出力す
る誤差検出手段を構成している。
【0014】前記コントローラ(4) は、騒音とは逆位相
で且つ同振幅の反転音信号を生成するためのもので、前
記スピーカ(3b)に対して前記反転音信号がD/A変換器
(図示せず)等を介して出力するようになっている。ま
た、該コントローラ(4) には、前記検出マイクロフォン
(3a)の騒音信号とモニタマイクロフォン(3c)の低減音信
号がA/D変換器(図示せず)等を介して入力されてい
る。そして、該コントローラ(4) は、適応型FIRフィ
ルタ(41)と、第1フィルタ(42)及び第2フィルタ(43)と
を備えると共に、適応アルゴリズム実行回路(44)を備え
ている。
で且つ同振幅の反転音信号を生成するためのもので、前
記スピーカ(3b)に対して前記反転音信号がD/A変換器
(図示せず)等を介して出力するようになっている。ま
た、該コントローラ(4) には、前記検出マイクロフォン
(3a)の騒音信号とモニタマイクロフォン(3c)の低減音信
号がA/D変換器(図示せず)等を介して入力されてい
る。そして、該コントローラ(4) は、適応型FIRフィ
ルタ(41)と、第1フィルタ(42)及び第2フィルタ(43)と
を備えると共に、適応アルゴリズム実行回路(44)を備え
ている。
【0015】該適応型FIRフィルタ(41)は、前記検出
マイクロフォン(3a)が出力する騒音信号を加算回路(46)
を介して受け、該騒音信号とは基本的に逆位相で同振幅
の反転音信号を生成するデジタルフィルタを構成してい
る。また、前記第1フィルタ(42)は、検出マイクロフォ
ン(3a)が出力する騒音信号を加算回路(46)を介して受
け、前記適応型FIRフィルタ(41)の反転音信号に基い
てスピーカ(3b)から放射された反転音がモニタマイクロ
フォン(3c)に入力されるのに要する伝播時間だけ検出マ
イクロフォン(3a)の騒音信号を予め所定時間遅延させる
と共に、波形減衰等を考慮したフィルタであって、スピ
ーカ(3b)とモニタマイクロフォン(3c)との間の伝達関数
を有するFIRフィルタで構成されている。また、前記
第2フィルタ(43)は、スピーカ(3b)から放射された反転
音が検出マイクロフォン(3a)に伝播してハウリングが発
生するのを防ぐために前記適応型FIRフィルタ(41)か
らの反転音信号を加算回路(46)にフィードバックするフ
ィルタであって、所定の伝達関数を有するFIRフィル
タで構成されている。更に、前記適応アルゴリズム実行
回路(44)は、最小二乗平均法(LMS;Least Mean
Square)アルゴリズムによる適応制御を行う適応アルゴ
リズム実行手段であって、前記第1フィルタ(42)を通し
て受ける騒音信号を遅延した信号と、モニタマイクロフ
ォン(3c)からフィードバックされる低減音信号とに基い
て、ダクト(2) 内の観測点周辺の音圧レベルを低減する
ようにLMSの制御パラメータとしての適応型FIRフ
ィルタ(41)のフィルタ係数を更新してその反転音信号を
適応制御し、補正するように構成されている。
マイクロフォン(3a)が出力する騒音信号を加算回路(46)
を介して受け、該騒音信号とは基本的に逆位相で同振幅
の反転音信号を生成するデジタルフィルタを構成してい
る。また、前記第1フィルタ(42)は、検出マイクロフォ
ン(3a)が出力する騒音信号を加算回路(46)を介して受
け、前記適応型FIRフィルタ(41)の反転音信号に基い
てスピーカ(3b)から放射された反転音がモニタマイクロ
フォン(3c)に入力されるのに要する伝播時間だけ検出マ
イクロフォン(3a)の騒音信号を予め所定時間遅延させる
と共に、波形減衰等を考慮したフィルタであって、スピ
ーカ(3b)とモニタマイクロフォン(3c)との間の伝達関数
を有するFIRフィルタで構成されている。また、前記
第2フィルタ(43)は、スピーカ(3b)から放射された反転
音が検出マイクロフォン(3a)に伝播してハウリングが発
生するのを防ぐために前記適応型FIRフィルタ(41)か
らの反転音信号を加算回路(46)にフィードバックするフ
ィルタであって、所定の伝達関数を有するFIRフィル
タで構成されている。更に、前記適応アルゴリズム実行
回路(44)は、最小二乗平均法(LMS;Least Mean
Square)アルゴリズムによる適応制御を行う適応アルゴ
リズム実行手段であって、前記第1フィルタ(42)を通し
て受ける騒音信号を遅延した信号と、モニタマイクロフ
ォン(3c)からフィードバックされる低減音信号とに基い
て、ダクト(2) 内の観測点周辺の音圧レベルを低減する
ようにLMSの制御パラメータとしての適応型FIRフ
ィルタ(41)のフィルタ係数を更新してその反転音信号を
適応制御し、補正するように構成されている。
【0016】そして、本例の特徴としては、前記適応型
FIRフィルタ(41)のフィルタ係数を更新する適応アル
ゴリズム実行回路(44)における信号処理の手順にある。
具体的には、本適応アルゴリズム実行回路(44)では、各
マイクロフォン(3a),(3c) での騒音検出のサンプリング
毎に全てのフィルタ係数の更新を行うのではなく、複数
回のサンプリングが行われ、この各サンプリング夫々で
計算されたフィルタ係数ベクトルを合算した後、この合
算して得られたフィルタ係数ベクトルに基いて全てのフ
ィルタ係数を更新するようにしている。つまり、複数回
サンプリング毎に1回のフィルタ係数の更新が実行され
るようになっている。以下、この適応アルゴリズム実行
回路(44)における信号処理動作を図3のフローチャート
に沿って説明する。消音制御がスタートした後、先ず、
ステップST0においてフィルタ係数ベクトル(W) を初期
値0に設定し、その後、ステップST1において、フィル
タ係数の更新が行われるまでのサンプリング数をカウン
トするためのループ変数(LOOP)を初期値0に設定すると
共に、フィルタ係数の更新が行われるまでの各サンプリ
ング夫々で計算されたフィルタ係数ベクトルが加算され
てなるフィルタ係数ベクトルバッファ(WBUF)を初期値0
に設定する。その後、ステップST2において1回(今
回)のサンプリングにおける検出信号に応じたフィルタ
出力(y(n))を算出する。このフィルタ出力(y(n))の算出
はフィルタ係数ベクトル(W(n))と入力ベクトル(X(n-k))
との積の畳込み演算によって行われる。また、ステップ
ST3においてはステップST2において求められたフィル
タ出力(y(n))における誤差(e(n))が算出される。この誤
差(e(n))の算出は制御目標値(d(n))つまりアクティブ消
音にあっては消音しようとする騒音の出力から前記フィ
ルタ出力(y(n))を減算することによって行われる。そし
て、その後、ステップST4において、前記フィルタ係数
ベクトルバッファ(WBUF)に今回のサンプリングにおける
フィルタ係数ベクトルが加算される。具体的には、前回
までのフィルタ係数ベクトルバッファ(WBUF(n-1)) に、
誤差(e(n))の2倍とステップサイズパラメータ(myu) と
入力ベクトル(X(n))との積が加算されて今回のサンプリ
ングまでのフィルタ係数ベクトルバッファ(WBUF)が求め
られることになる。その後、ステップST5において前記
ループ変数(LOOP)に1が加算され、ステップST6におい
てループ変数(LOOP)が所定の値(NUMBER)に達したか否か
が判定される。尚、この所定の値(NUMBER)は、フィルタ
係数の更新を行うまでのサンプリング数を設定したもの
であって、例えばフィルタ係数の数と一致する値に設定
される。そして、このステップST6においてループ変数
(LOOP)が所定の値(NUMBER)に未だ達していない場合に
は、再び前記ステップST2に戻り、次のサンプリングに
おけるフィルタ出力(y(n))、誤差(e(n))及びフィルタ係
数ベクトルバッファ(WBUF)の算出が行われることにな
る。このような動作が複数回行われて、ループ変数(LOO
P)が所定の値(NUMBER)に達するとステップST7 に移り、
フィルタ係数ベクトル(W) として、それまでのフィルタ
係数ベクトル(W) にフィルタ係数ベクトルバッファ(WBU
F)が加算されて、それに基いて前記適応型FIRフィル
タ(41)の全てのフィルタ係数が更新されるようになって
いる。また、このように適応型FIRフィルタ(41)のフ
ィルタ係数が更新された後は、再びステップST1に戻っ
て上述した動作が繰り返し行われるようになっている。
FIRフィルタ(41)のフィルタ係数を更新する適応アル
ゴリズム実行回路(44)における信号処理の手順にある。
具体的には、本適応アルゴリズム実行回路(44)では、各
マイクロフォン(3a),(3c) での騒音検出のサンプリング
毎に全てのフィルタ係数の更新を行うのではなく、複数
回のサンプリングが行われ、この各サンプリング夫々で
計算されたフィルタ係数ベクトルを合算した後、この合
算して得られたフィルタ係数ベクトルに基いて全てのフ
ィルタ係数を更新するようにしている。つまり、複数回
サンプリング毎に1回のフィルタ係数の更新が実行され
るようになっている。以下、この適応アルゴリズム実行
回路(44)における信号処理動作を図3のフローチャート
に沿って説明する。消音制御がスタートした後、先ず、
ステップST0においてフィルタ係数ベクトル(W) を初期
値0に設定し、その後、ステップST1において、フィル
タ係数の更新が行われるまでのサンプリング数をカウン
トするためのループ変数(LOOP)を初期値0に設定すると
共に、フィルタ係数の更新が行われるまでの各サンプリ
ング夫々で計算されたフィルタ係数ベクトルが加算され
てなるフィルタ係数ベクトルバッファ(WBUF)を初期値0
に設定する。その後、ステップST2において1回(今
回)のサンプリングにおける検出信号に応じたフィルタ
出力(y(n))を算出する。このフィルタ出力(y(n))の算出
はフィルタ係数ベクトル(W(n))と入力ベクトル(X(n-k))
との積の畳込み演算によって行われる。また、ステップ
ST3においてはステップST2において求められたフィル
タ出力(y(n))における誤差(e(n))が算出される。この誤
差(e(n))の算出は制御目標値(d(n))つまりアクティブ消
音にあっては消音しようとする騒音の出力から前記フィ
ルタ出力(y(n))を減算することによって行われる。そし
て、その後、ステップST4において、前記フィルタ係数
ベクトルバッファ(WBUF)に今回のサンプリングにおける
フィルタ係数ベクトルが加算される。具体的には、前回
までのフィルタ係数ベクトルバッファ(WBUF(n-1)) に、
誤差(e(n))の2倍とステップサイズパラメータ(myu) と
入力ベクトル(X(n))との積が加算されて今回のサンプリ
ングまでのフィルタ係数ベクトルバッファ(WBUF)が求め
られることになる。その後、ステップST5において前記
ループ変数(LOOP)に1が加算され、ステップST6におい
てループ変数(LOOP)が所定の値(NUMBER)に達したか否か
が判定される。尚、この所定の値(NUMBER)は、フィルタ
係数の更新を行うまでのサンプリング数を設定したもの
であって、例えばフィルタ係数の数と一致する値に設定
される。そして、このステップST6においてループ変数
(LOOP)が所定の値(NUMBER)に未だ達していない場合に
は、再び前記ステップST2に戻り、次のサンプリングに
おけるフィルタ出力(y(n))、誤差(e(n))及びフィルタ係
数ベクトルバッファ(WBUF)の算出が行われることにな
る。このような動作が複数回行われて、ループ変数(LOO
P)が所定の値(NUMBER)に達するとステップST7 に移り、
フィルタ係数ベクトル(W) として、それまでのフィルタ
係数ベクトル(W) にフィルタ係数ベクトルバッファ(WBU
F)が加算されて、それに基いて前記適応型FIRフィル
タ(41)の全てのフィルタ係数が更新されるようになって
いる。また、このように適応型FIRフィルタ(41)のフ
ィルタ係数が更新された後は、再びステップST1に戻っ
て上述した動作が繰り返し行われるようになっている。
【0017】次に、上記のアクティブ消音装置を用いて
ダクト(2) 内の騒音を消音する消音動作について説明す
る。先ず、ダクト(2) 内の空間(21)における騒音は、検
出マイクロフォン(3a)により検出され、この検出マイク
ロフォン(3a)によって検出された騒音信号は、加算回路
(46)を経て適応型FIRフィルタ(41)に入力される。ま
た、この騒音信号は、第1フィルタ(42)で所定時間だけ
遅延処理等が行われて適応アルゴリズム実行回路(44)に
も入力されている。そして、前記適応型FIRフィルタ
(41)においては、前記騒音信号とは逆位相で且つ同振幅
の反転音信号が生成され、この反転音信号がスピーカ(3
b)に出力されて、該スピーカ(3b)から反転音が空間(21)
に放射される。この放射により、ダクト(2) 内の騒音
は、スピーカ(3b)から放射された反転音により良好に低
減されることになる。更に、観測点では低減された騒音
レベル、つまり低減音レベルがモニタマイクロフォン(3
c)により検出され、この検出信号である低減音信号が適
応アルゴリズム実行回路(44)にフィードバックされて、
この低減音信号と第1フィルタ(42)からの騒音信号とに
基いて適応型FIRフィルタ(41)のフィルタ係数が更新
される。このフィルタ係数の更新により、前記適応型F
IRフィルタ(41)による反転音信号の生成がダクト(2)
内の騒音に対して経時的に精度良く行われ、ダクト(2)
内の観測点周辺の音圧レベルが最も良好に低減される。
そして、この適応アルゴリズム実行回路(44)による適応
型FIRフィルタ(41)のフィルタ係数の更新に際して
は、上述したように、複数回のサンプリングが行われ、
この各サンプリング夫々で計算されたフィルタ係数ベク
トルを合算した後、この合算して得られたフィルタ係数
ベクトルに基いて全てのフィルタ係数が更新されること
になる。これにより、各サンプリング夫々で計算された
フィルタ係数ベクトル、つまりフィルタ出力は収束誤差
が含まれているものであるが、これらを複数回のサンプ
リングに亘って合算することにより、各収束誤差が相殺
されることになって、フィルタ係数の更新時には極めて
収束性の高いフィルタ係数が得られることになる。つま
り、複数回サンプリングに1回のフィルタ係数の更新を
実行することにより、適応制御の安定且つ適切な収束状
態を得ることができることになる。また、この制御にお
ける計算量は従来のLMSアルゴリズムと同等であって
実用性も高いものである。つまり、従来のLMSアルゴ
リズムでは1回サンプリング毎にフィルタ係数の更新を
実行するのに対し、本例では、複数回のサンプリングに
1回のフィルタ係数の更新を実行するようにしているこ
とから計算量としては同等である。
ダクト(2) 内の騒音を消音する消音動作について説明す
る。先ず、ダクト(2) 内の空間(21)における騒音は、検
出マイクロフォン(3a)により検出され、この検出マイク
ロフォン(3a)によって検出された騒音信号は、加算回路
(46)を経て適応型FIRフィルタ(41)に入力される。ま
た、この騒音信号は、第1フィルタ(42)で所定時間だけ
遅延処理等が行われて適応アルゴリズム実行回路(44)に
も入力されている。そして、前記適応型FIRフィルタ
(41)においては、前記騒音信号とは逆位相で且つ同振幅
の反転音信号が生成され、この反転音信号がスピーカ(3
b)に出力されて、該スピーカ(3b)から反転音が空間(21)
に放射される。この放射により、ダクト(2) 内の騒音
は、スピーカ(3b)から放射された反転音により良好に低
減されることになる。更に、観測点では低減された騒音
レベル、つまり低減音レベルがモニタマイクロフォン(3
c)により検出され、この検出信号である低減音信号が適
応アルゴリズム実行回路(44)にフィードバックされて、
この低減音信号と第1フィルタ(42)からの騒音信号とに
基いて適応型FIRフィルタ(41)のフィルタ係数が更新
される。このフィルタ係数の更新により、前記適応型F
IRフィルタ(41)による反転音信号の生成がダクト(2)
内の騒音に対して経時的に精度良く行われ、ダクト(2)
内の観測点周辺の音圧レベルが最も良好に低減される。
そして、この適応アルゴリズム実行回路(44)による適応
型FIRフィルタ(41)のフィルタ係数の更新に際して
は、上述したように、複数回のサンプリングが行われ、
この各サンプリング夫々で計算されたフィルタ係数ベク
トルを合算した後、この合算して得られたフィルタ係数
ベクトルに基いて全てのフィルタ係数が更新されること
になる。これにより、各サンプリング夫々で計算された
フィルタ係数ベクトル、つまりフィルタ出力は収束誤差
が含まれているものであるが、これらを複数回のサンプ
リングに亘って合算することにより、各収束誤差が相殺
されることになって、フィルタ係数の更新時には極めて
収束性の高いフィルタ係数が得られることになる。つま
り、複数回サンプリングに1回のフィルタ係数の更新を
実行することにより、適応制御の安定且つ適切な収束状
態を得ることができることになる。また、この制御にお
ける計算量は従来のLMSアルゴリズムと同等であって
実用性も高いものである。つまり、従来のLMSアルゴ
リズムでは1回サンプリング毎にフィルタ係数の更新を
実行するのに対し、本例では、複数回のサンプリングに
1回のフィルタ係数の更新を実行するようにしているこ
とから計算量としては同等である。
【0018】次に、上記の効果を確認するために行った
解析及び実験について説明する。今、図4に示すような
消音システム構造を考え、未知システム(2) からの信号
に対して適応型FIRフィルタ(41)のフィルタ係数を更
新することによって、前記未知システム(2) からの信号
レベルを低減させるようなものにおいて、未知システム
(2) の音響的伝達関数を設定するシステム同定を行う際
について解析する。具体的には、適応型FIRフィルタ
(41)のフィルタ係数の数を128 個とし、未知システム
(2) のインパルス応答として図5に示すようなAタイプ
の未知システム(ERROR PATH)と図6に示すようなBタイ
プの未知システム(SIMPLE DELAY)とにおいて夫々システ
ム同定を行い、その解析結果を図7及び図8に示す。
尚、図7に示すものはAタイプの未知システムに対して
の解析結果であって、図8に示すものはBタイプの未知
システムに対しての解析結果であり、横軸がフィルタ係
数更新の繰返し回数であり、縦軸が騒音レベルである。
また、図7及び図8において、2点鎖線(各図のA)で
示したものは本装置を作動させていない状態でのシステ
ム同定音のレベル、破線(各図のB)で示したものは従
来のLMSアルゴリズム(1サンプリング毎に全フィル
タ係数を更新するようにしたもの)におけるシステム同
定を行った場合の騒音レベル、実線(各図のC)で示し
たものは本発明に係るLMSアルゴリズムにおけるシス
テム同定を行った場合の騒音レベルであって、1回のフ
ィルタ係数の更新が実行されるサンプリング数を適応フ
ィルタ(41)のフィルタ係数の数と同一の値の128 に設定
した場合、1点鎖線(各図のD)で示したものは本発明
に係るLMSアルゴリズムにおけるシステム同定を行っ
た場合の騒音レベルであって、1回のフィルタ係数の更
新が実行されるサンプリング数を適応フィルタ(41)のフ
ィルタ係数の数の2倍の値の256 に設定した場合を夫々
示している。これら各図から判るように、本発明に係る
LMSアルゴリズムを使用した場合には、従来のLMS
アルゴリズムを使用した場合よりも騒音レベルが低く、
収束性に優れていることが判る。また、特に、図8に示
すものおいて、本図には示していないが、1回のフィル
タ係数の更新が実行されるサンプリング数を1から次第
に大きくしていくと収束性が向上していき、図8に実線
Cで示す128 に設定した場合に最も騒音レベルが低減さ
れ、この128 から更にサンプリング数を多くしていくと
騒音レベルが上昇することが判った。つまり、このBタ
イプの未知システムにあっては1回のフィルタ係数の更
新が実行されるサンプリング数を適応フィルタ(41)のフ
ィルタ係数の数と同一の値に設定することにより、本発
明の効果が最も大きく発揮されることが判る。一方、図
7に示すものでは、サンプリング数が128 の場合と256
の場合とでは騒音レベルが略同一であるが、サンプリン
グ数を、これら以外の値に設定しても騒音レベルが更に
低減するようなことはなかった。つまり、このAタイプ
の未知システムにあっては1回のフィルタ係数の更新が
実行されるサンプリング数を適応フィルタ(41)のフィル
タ係数の数と同一の値からフィルタ係数の数の2倍程度
までの範囲に設定することにより、本発明の効果が最も
大きく発揮されることが判る。
解析及び実験について説明する。今、図4に示すような
消音システム構造を考え、未知システム(2) からの信号
に対して適応型FIRフィルタ(41)のフィルタ係数を更
新することによって、前記未知システム(2) からの信号
レベルを低減させるようなものにおいて、未知システム
(2) の音響的伝達関数を設定するシステム同定を行う際
について解析する。具体的には、適応型FIRフィルタ
(41)のフィルタ係数の数を128 個とし、未知システム
(2) のインパルス応答として図5に示すようなAタイプ
の未知システム(ERROR PATH)と図6に示すようなBタイ
プの未知システム(SIMPLE DELAY)とにおいて夫々システ
ム同定を行い、その解析結果を図7及び図8に示す。
尚、図7に示すものはAタイプの未知システムに対して
の解析結果であって、図8に示すものはBタイプの未知
システムに対しての解析結果であり、横軸がフィルタ係
数更新の繰返し回数であり、縦軸が騒音レベルである。
また、図7及び図8において、2点鎖線(各図のA)で
示したものは本装置を作動させていない状態でのシステ
ム同定音のレベル、破線(各図のB)で示したものは従
来のLMSアルゴリズム(1サンプリング毎に全フィル
タ係数を更新するようにしたもの)におけるシステム同
定を行った場合の騒音レベル、実線(各図のC)で示し
たものは本発明に係るLMSアルゴリズムにおけるシス
テム同定を行った場合の騒音レベルであって、1回のフ
ィルタ係数の更新が実行されるサンプリング数を適応フ
ィルタ(41)のフィルタ係数の数と同一の値の128 に設定
した場合、1点鎖線(各図のD)で示したものは本発明
に係るLMSアルゴリズムにおけるシステム同定を行っ
た場合の騒音レベルであって、1回のフィルタ係数の更
新が実行されるサンプリング数を適応フィルタ(41)のフ
ィルタ係数の数の2倍の値の256 に設定した場合を夫々
示している。これら各図から判るように、本発明に係る
LMSアルゴリズムを使用した場合には、従来のLMS
アルゴリズムを使用した場合よりも騒音レベルが低く、
収束性に優れていることが判る。また、特に、図8に示
すものおいて、本図には示していないが、1回のフィル
タ係数の更新が実行されるサンプリング数を1から次第
に大きくしていくと収束性が向上していき、図8に実線
Cで示す128 に設定した場合に最も騒音レベルが低減さ
れ、この128 から更にサンプリング数を多くしていくと
騒音レベルが上昇することが判った。つまり、このBタ
イプの未知システムにあっては1回のフィルタ係数の更
新が実行されるサンプリング数を適応フィルタ(41)のフ
ィルタ係数の数と同一の値に設定することにより、本発
明の効果が最も大きく発揮されることが判る。一方、図
7に示すものでは、サンプリング数が128 の場合と256
の場合とでは騒音レベルが略同一であるが、サンプリン
グ数を、これら以外の値に設定しても騒音レベルが更に
低減するようなことはなかった。つまり、このAタイプ
の未知システムにあっては1回のフィルタ係数の更新が
実行されるサンプリング数を適応フィルタ(41)のフィル
タ係数の数と同一の値からフィルタ係数の数の2倍程度
までの範囲に設定することにより、本発明の効果が最も
大きく発揮されることが判る。
【0019】更に、制御の安定性を確認するための解析
として、図9に示すように、104繰返し回数毎に上記
の各未知システムを交互に変更したような場合について
の騒音レベルを求めた場合でも、未知システムが変更さ
れた直後から騒音レベルは低減されて収束方向に向うこ
とが確認された。つまり、システムの状態が変化したよ
うな場合であっても発散するようなことなしにシステム
に追従した消音動作を行うことができることが確認され
たことになる。
として、図9に示すように、104繰返し回数毎に上記
の各未知システムを交互に変更したような場合について
の騒音レベルを求めた場合でも、未知システムが変更さ
れた直後から騒音レベルは低減されて収束方向に向うこ
とが確認された。つまり、システムの状態が変化したよ
うな場合であっても発散するようなことなしにシステム
に追従した消音動作を行うことができることが確認され
たことになる。
【0020】また、上述したような1回のフィルタ係数
の更新が実行されるサンプリング数と収束時の誤差との
関係を解析した結果を図10に示す。この図10におけ
る横軸は1回のフィルタ係数の更新が実行されるサンプ
リング数(タップ数)であり、縦軸は収束時における誤
差、つまり理想出力に対する該理想出力とフィルタ出力
との差である。また、この図10におけるEは図5に示
すAタイプの未知システムを対象としたもので、Fは図
6に示すBタイプの未知システムを対象としたものであ
る。この図から判るように、1回のフィルタ係数の更新
が実行されるサンプリング数を増大させていくとある値
までは収束時の誤差が低減されることになる。そして、
Aタイプの未知システムにあっては適応フィルタ(41)の
フィルタ係数の数と同一の値(128) に設定した場合に最
も誤差が小さくなり、256 以上に設定した場合には発散
してしまう。一方、Bタイプの未知システムにあっては
適応フィルタ(41)のフィルタ係数の数の2倍の値(256)
に設定した場合に最も誤差が小さくなり、それ以上に設
定した場合には発散してしまう。このことから、本例の
LMSアルゴリズムでは、1回のフィルタ係数の更新が
実行されるサンプリング数を適応フィルタ(41)のフィル
タ係数の数と同一の値に設定するようにすれば、未知シ
ステムに拘りなく且つ発散を招くこともなく高い収束性
を確保することができることが判る。
の更新が実行されるサンプリング数と収束時の誤差との
関係を解析した結果を図10に示す。この図10におけ
る横軸は1回のフィルタ係数の更新が実行されるサンプ
リング数(タップ数)であり、縦軸は収束時における誤
差、つまり理想出力に対する該理想出力とフィルタ出力
との差である。また、この図10におけるEは図5に示
すAタイプの未知システムを対象としたもので、Fは図
6に示すBタイプの未知システムを対象としたものであ
る。この図から判るように、1回のフィルタ係数の更新
が実行されるサンプリング数を増大させていくとある値
までは収束時の誤差が低減されることになる。そして、
Aタイプの未知システムにあっては適応フィルタ(41)の
フィルタ係数の数と同一の値(128) に設定した場合に最
も誤差が小さくなり、256 以上に設定した場合には発散
してしまう。一方、Bタイプの未知システムにあっては
適応フィルタ(41)のフィルタ係数の数の2倍の値(256)
に設定した場合に最も誤差が小さくなり、それ以上に設
定した場合には発散してしまう。このことから、本例の
LMSアルゴリズムでは、1回のフィルタ係数の更新が
実行されるサンプリング数を適応フィルタ(41)のフィル
タ係数の数と同一の値に設定するようにすれば、未知シ
ステムに拘りなく且つ発散を招くこともなく高い収束性
を確保することができることが判る。
【0021】次に、従来の構成のものと本発明に係る消
音装置との消音性能について行った実験結果を説明す
る。つまり、アクティブ消音を行わないもの、従来のL
MSアルゴリズムを使用したもの、本発明のLMSアル
ゴリズムを使用したものとの夫々について各周波数帯で
の音圧レベルを測定し、その結果を図11に示す。本図
の棒グラフにおいて、最も左側に位置する白抜きはアク
ティブ消音を行わないもの、中央の右斜下ハッチングの
ものは本発明のLMSアルゴリズムを使用したもの、最
も右側に位置する左斜下ハッチングのものは従来のLM
Sアルゴリズムを使用したものを夫々示している。この
ように、広い帯域おいて本発明のLMSアルゴリズムを
使用したものにおける消音効果が確認された。尚、本図
11におけるLは各周波数帯での音圧レベルを線形加算
したものを示し、AはこれにA補正(人の聴感に対応さ
せて各周波数帯での加算割合を補正)したものを示して
いる。
音装置との消音性能について行った実験結果を説明す
る。つまり、アクティブ消音を行わないもの、従来のL
MSアルゴリズムを使用したもの、本発明のLMSアル
ゴリズムを使用したものとの夫々について各周波数帯で
の音圧レベルを測定し、その結果を図11に示す。本図
の棒グラフにおいて、最も左側に位置する白抜きはアク
ティブ消音を行わないもの、中央の右斜下ハッチングの
ものは本発明のLMSアルゴリズムを使用したもの、最
も右側に位置する左斜下ハッチングのものは従来のLM
Sアルゴリズムを使用したものを夫々示している。この
ように、広い帯域おいて本発明のLMSアルゴリズムを
使用したものにおける消音効果が確認された。尚、本図
11におけるLは各周波数帯での音圧レベルを線形加算
したものを示し、AはこれにA補正(人の聴感に対応さ
せて各周波数帯での加算割合を補正)したものを示して
いる。
【0022】また、上述した効果に加えて、本発明のよ
うなLMSアルゴリズムを採用したものでは、例えば適
応型FIRフィルタ(41)及び適応アルゴリズム実行回路
(44)を固定小数点演算型のプロセッサを使用したような
場合に、桁落ちによる打ち切り誤差が相殺されることに
なって、この打ち切り誤差の蓄積が抑制されることにな
るので、この種のプロセッサを用いた場合での消音性能
の向上を図ることができることになる。
うなLMSアルゴリズムを採用したものでは、例えば適
応型FIRフィルタ(41)及び適応アルゴリズム実行回路
(44)を固定小数点演算型のプロセッサを使用したような
場合に、桁落ちによる打ち切り誤差が相殺されることに
なって、この打ち切り誤差の蓄積が抑制されることにな
るので、この種のプロセッサを用いた場合での消音性能
の向上を図ることができることになる。
【0023】尚、本実施例では、本発明をダクト内の消
音を行うアクティブ消音装置に採用した場合について説
明したが、請求項1乃至3記載の発明はこれに限らず、
その他のアクティブ制御装置(例えば振動低減用のアク
ティブ制御装置)やエコーキャンセラ、ノイズキャンセ
ラへの適応も可能である。
音を行うアクティブ消音装置に採用した場合について説
明したが、請求項1乃至3記載の発明はこれに限らず、
その他のアクティブ制御装置(例えば振動低減用のアク
ティブ制御装置)やエコーキャンセラ、ノイズキャンセ
ラへの適応も可能である。
【0024】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明のアク
ティブ制御装置によれば以下に述べるような効果が発揮
される。請求項1記載の発明によれば、適応アルゴリズ
ム実行手段(44)に備えられたサンプリング回数カウント
手段(5) により、誤差検出手段(3c)からの誤差信号と波
形検出手段(3a)からの波形信号との検出サンプリング回
数をカウントし、このサンプリング回数が所定値に達し
たときにサンプリング回数カウント手段(5) からフィル
タ更新信号を出力すると共に、前記適応アルゴリズム実
行手段(44)に備えられた前記サンプリング回数カウント
手段(5) からのフィルタ更新信号が受信可能な係数ベク
トル加算手段(6) により、前記誤差検出手段(3c)からの
誤差信号と波形検出手段(3a)からの波形信号との検出サ
ンプリング毎にデジタルフィルタ(41)のフィルタ係数を
更新するための係数ベクトルを計算して加算し、係数ベ
クトル加算手段(6) が、前記サンプリング回数カウント
手段(5) からのフィルタ更新信号を受けたときに、この
加算された係数ベクトルに基いて前記デジタルフィルタ
(41)のフィルタ係数を更新させるようにしたために、係
数ベクトル加算手段(6) における加算により係数ベクト
ルの収束誤差を相殺されて該誤差を低減させることがで
き、計算量を従来のLMSアルゴリズムと同等にしなが
らフィルタ係数の収束性の向上が図れる方法を得ること
ができる。
ティブ制御装置によれば以下に述べるような効果が発揮
される。請求項1記載の発明によれば、適応アルゴリズ
ム実行手段(44)に備えられたサンプリング回数カウント
手段(5) により、誤差検出手段(3c)からの誤差信号と波
形検出手段(3a)からの波形信号との検出サンプリング回
数をカウントし、このサンプリング回数が所定値に達し
たときにサンプリング回数カウント手段(5) からフィル
タ更新信号を出力すると共に、前記適応アルゴリズム実
行手段(44)に備えられた前記サンプリング回数カウント
手段(5) からのフィルタ更新信号が受信可能な係数ベク
トル加算手段(6) により、前記誤差検出手段(3c)からの
誤差信号と波形検出手段(3a)からの波形信号との検出サ
ンプリング毎にデジタルフィルタ(41)のフィルタ係数を
更新するための係数ベクトルを計算して加算し、係数ベ
クトル加算手段(6) が、前記サンプリング回数カウント
手段(5) からのフィルタ更新信号を受けたときに、この
加算された係数ベクトルに基いて前記デジタルフィルタ
(41)のフィルタ係数を更新させるようにしたために、係
数ベクトル加算手段(6) における加算により係数ベクト
ルの収束誤差を相殺されて該誤差を低減させることがで
き、計算量を従来のLMSアルゴリズムと同等にしなが
らフィルタ係数の収束性の向上が図れる方法を得ること
ができる。
【0025】請求項2記載の発明によれば、上記請求項
1記載の発明に係る方法を利用したアクティブ制御装置
により、収束誤差を低減することができるアルゴリズム
を利用した装置を得ることができる。
1記載の発明に係る方法を利用したアクティブ制御装置
により、収束誤差を低減することができるアルゴリズム
を利用した装置を得ることができる。
【0026】請求項3記載の発明によれば、サンプリン
グ回数カウント手段(5) を、サンプリング回数がデジタ
ルフィルタ(41)のフィルタ係数の数に一致したときにフ
ィルタ更新信号を出力するようにしたことにより、制御
の発散を招くことなしに高い収束性を確保することがで
きる。
グ回数カウント手段(5) を、サンプリング回数がデジタ
ルフィルタ(41)のフィルタ係数の数に一致したときにフ
ィルタ更新信号を出力するようにしたことにより、制御
の発散を招くことなしに高い収束性を確保することがで
きる。
【0027】請求項4記載の発明によれば、上述した請
求項2記載の発明に係る装置を消音装置に利用したこと
により、計算量を従来のLMSアルゴリズムと同等にし
ながら収束性の高いフィルタ係数を得ることができ、装
置の消音性能の向上を図ることができる。
求項2記載の発明に係る装置を消音装置に利用したこと
により、計算量を従来のLMSアルゴリズムと同等にし
ながら収束性の高いフィルタ係数を得ることができ、装
置の消音性能の向上を図ることができる。
【図1】本発明の構成を示すブロック図である。
【図2】アクティブ消音装置全体の概略構成を示す図で
ある。
ある。
【図3】適応アルゴリズム実行回路における信号処理の
手順を示すフローチャート図である。
手順を示すフローチャート図である。
【図4】本発明の効果を確認するために行った解析に使
用した消音システム構造の概略図である。
用した消音システム構造の概略図である。
【図5】Aタイプの未知システムのインパルス応答を示
す図である。
す図である。
【図6】Bタイプの未知システムのインパルス応答を示
す図である。
す図である。
【図7】Aタイプの未知システムにおいてシステム同定
を行った場合の係数更新繰返し回数と騒音レベルとの関
係を示す図である。
を行った場合の係数更新繰返し回数と騒音レベルとの関
係を示す図である。
【図8】Bタイプの未知システムにおいてシステム同定
を行った場合の係数更新繰返し回数と騒音レベルとの関
係を示す図である。
を行った場合の係数更新繰返し回数と騒音レベルとの関
係を示す図である。
【図9】未知システムを経時的に変更した場合の係数更
新繰返し回数と騒音レベルとの関係を示す図である。
新繰返し回数と騒音レベルとの関係を示す図である。
【図10】1回のフィルタ係数の更新が実行されるサン
プリング数と収束時の誤差との関係を示す図である。
プリング数と収束時の誤差との関係を示す図である。
【図11】各周波数帯での音圧レベルを従来のものと比
較した図である。
較した図である。
(21) 空間 (3a) 検出マイクロフォン(波形検出手段) (3b) スピーカ(信号出力手段) (3c) モニタマイクロフォン(誤差検出手段) (41) 適応型FIRフィルタ(デジタルフィルタ) (44) 適応アルゴリズム実行回路(適応アルゴリズ
ム実行手段) (5) サンプリング回数カウント手段 (6) 係数ベクトル加算手段
ム実行手段) (5) サンプリング回数カウント手段 (6) 係数ベクトル加算手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H03H 21/00 7037−5J
Claims (4)
- 【請求項1】 波形検出手段(3a)により変動波形信号を
検出し、該波形検出手段(3a)から出力される波形信号に
対して、該波形信号に基いて生成された制御信号をデジ
タルフィルタ(41)から出力し、該制御信号に対応した作
動信号を信号出力手段(3b)から出力した後、該信号出力
手段(3b)が出力した作動信号と前記変動波形信号との誤
差を誤差検出手段(3c)により検出して、該誤差検出手段
(3c)から出力される誤差信号と前記波形検出手段(3a)か
ら出力される波形信号とを適応アルゴリズム実行手段(4
4)が受け、該適応アルゴリズム実行手段(44)により前記
誤差が小さくなるように前記デジタルフィルタ(41)のフ
ィルタ係数を更新するようにしたアクティブ制御方法に
おいて、 前記適応アルゴリズム実行手段(44)に備えられたサンプ
リング回数カウント手段(5) により、前記誤差検出手段
(3c)からの誤差信号と波形検出手段(3a)からの波形信号
との検出サンプリング回数をカウントし、このサンプリ
ング回数が所定値に達したときにサンプリング回数カウ
ント手段(5) からフィルタ更新信号を出力すると共に、
前記適応アルゴリズム実行手段(44)に備えられた前記サ
ンプリング回数カウント手段(5) からのフィルタ更新信
号が受信可能な係数ベクトル加算手段(6) により、前記
誤差検出手段(3c)からの誤差信号と波形検出手段(3a)か
らの波形信号との検出サンプリング毎に前記デジタルフ
ィルタ(41)のフィルタ係数を更新するための係数ベクト
ルを計算して加算し、係数ベクトル加算手段(6) が、前
記サンプリング回数カウント手段(5) からのフィルタ更
新信号を受けたときに、この加算された係数ベクトルに
基いて前記デジタルフィルタ(41)のフィルタ係数を更新
させるようにしたことを特徴とするアクティブ制御方
法。 - 【請求項2】 変動波形信号を検出して波形信号を出力
する波形検出手段(3a)と、 該波形検出手段(3a)からの波形信号に対し、該波形信号
に基いて生成された制御信号を出力するデジタルフィル
タ(41)と、 該デジタルフィルタ(41)より出力された制御信号を受け
て該制御信号に対応した作動信号を出力する信号出力手
段(3b)と、 該信号出力手段(3b)が出力した作動信号と前記変動波形
信号との誤差を検出して誤差信号を出力する誤差検出手
段(3c)と、 該誤差検出手段(3c)から出力された誤差信号と前記波形
検出手段(3a)からの波形信号とを受けて前記誤差が小さ
くなるように前記デジタルフィルタ(41)のフィルタ係数
を更新する適応アルゴリズム実行手段(44)とを備えたア
クティブ制御装置において、 前記適応アルゴリズム実行手段(44)には、前記誤差検出
手段(3c)からの誤差信号と波形検出手段(3a)からの波形
信号との検出サンプリング回数をカウントし、このサン
プリング回数が所定値に達したときにフィルタ更新信号
を出力するサンプリング回数カウント手段(5) と、該サ
ンプリング回数カウント手段(5) からのフィルタ更新信
号が受信可能とされ、前記誤差検出手段(3c)からの誤差
信号と波形検出手段(3a)からの波形信号との検出サンプ
リング毎に前記デジタルフィルタ(41)のフィルタ係数を
更新するための係数ベクトルを計算して加算し、前記サ
ンプリング回数カウント手段(5) からのフィルタ更新信
号を受けたときに、この加算された係数ベクトルに基い
て前記デジタルフィルタ(41)のフィルタ係数を更新させ
る係数ベクトル加算手段(6) とが備えられていることを
特徴とするアクティブ制御装置。 - 【請求項3】 サンプリング回数カウント手段(5) は、
サンプリング回数がデジタルフィルタ(41)のフィルタ係
数の数に一致したときにフィルタ更新信号を出力するよ
うに構成されていることを特徴とする請求項2記載のア
クティブ制御装置。 - 【請求項4】 空間(21)の騒音を検出して騒音信号を出
力する検出マイクロフォン(3a)と、 該検出マイクロフォン(3a)からの騒音信号に対して逆位
相で同振幅の反転音信号を生成する適応型FIRフィル
タ(41)と、 該適応型FIRフィルタ(41)より出力された反転音信号
を受けて該反転音信号に基く反転音を前記空間に放射す
るスピーカ(3b)と、 前記空間(21)の所定観測点に配置され、該観測点の低減
音レベルを検出して低減音信号をフィードバック出力す
るモニタマイクロフォン(3c)と、 前記検出マイクロフォン(3a)からの騒音信号及びモニタ
マイクロフォン(3c)からフィードバックされた低減音信
号を入力し、騒音信号及び低減音信号により前記観測点
周辺の音圧レベルを低減するように前記適応型FIRフ
ィルタ(41)のフィルタ係数を更新する適応アルゴリズム
実行回路(44)とを備えたアクティブ制御装置において、 前記適応アルゴリズム実行回路(44)には、前記モニタマ
イクロフォン(3c)からの低減音信号と検出マイクロフォ
ン(3a)からの騒音信号との検出サンプリング回数をカウ
ントし、このサンプリング回数が所定値に達したときに
フィルタ更新信号を出力するサンプリング回数カウント
手段(5) と、該サンプリング回数カウント手段(5) から
のフィルタ更新信号が受信可能とされ、前記モニタマイ
クロフォン(3c)からの低減音信号と検出マイクロフォン
(3a)からの波形信号との検出サンプリング毎に前記適応
型FIRフィルタ(41)のフィルタ係数を更新するための
係数ベクトルを計算して加算し、前記サンプリング回数
カウント手段(5) からのフィルタ更新信号を受けたとき
に、この加算された係数ベクトルに基いて前記適応型F
IRフィルタ(41)のフィルタ係数を更新させる係数ベク
トル加算手段(6) とが備えられていることを特徴とする
アクティブ制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5110170A JPH06324686A (ja) | 1993-05-12 | 1993-05-12 | アクティブ制御方法及びアクティブ制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5110170A JPH06324686A (ja) | 1993-05-12 | 1993-05-12 | アクティブ制御方法及びアクティブ制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06324686A true JPH06324686A (ja) | 1994-11-25 |
Family
ID=14528830
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5110170A Withdrawn JPH06324686A (ja) | 1993-05-12 | 1993-05-12 | アクティブ制御方法及びアクティブ制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06324686A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0816215A1 (en) | 1996-07-03 | 1998-01-07 | Yamaha Hatsudoki Kabushiki Kaisha | Electric motor-assisted bicycle |
-
1993
- 1993-05-12 JP JP5110170A patent/JPH06324686A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0816215A1 (en) | 1996-07-03 | 1998-01-07 | Yamaha Hatsudoki Kabushiki Kaisha | Electric motor-assisted bicycle |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
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