JPH0625386B2 - アルミニウム合金粉末及びその焼結体の製造方法 - Google Patents
アルミニウム合金粉末及びその焼結体の製造方法Info
- Publication number
- JPH0625386B2 JPH0625386B2 JP63126473A JP12647388A JPH0625386B2 JP H0625386 B2 JPH0625386 B2 JP H0625386B2 JP 63126473 A JP63126473 A JP 63126473A JP 12647388 A JP12647388 A JP 12647388A JP H0625386 B2 JPH0625386 B2 JP H0625386B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- powder
- aluminum alloy
- alloy powder
- sintered body
- lubricant
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Powder Metallurgy (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はアルミニウム強姦粉末及びその焼結体の製造方
法に係り、高耐摩耗性を必要とする摺動部材、機械部品
等に使用可能なアルミニウム合金粉末焼結体の製造方法
に関する。
法に係り、高耐摩耗性を必要とする摺動部材、機械部品
等に使用可能なアルミニウム合金粉末焼結体の製造方法
に関する。
(従来の技術及び解決しようとする課題) アルミニウム合金粉末焼結体は、軽量という特性を有す
ること、粉末を出発材料とするために第二成分の添加が
可能であること、金型の寸法精度及び製品の形状によっ
て最終製品を安価に得られること等のメリットがあるこ
とから、摺動部材や機械部品、特に弱電関連部品の分野
等で期待されている。
ること、粉末を出発材料とするために第二成分の添加が
可能であること、金型の寸法精度及び製品の形状によっ
て最終製品を安価に得られること等のメリットがあるこ
とから、摺動部材や機械部品、特に弱電関連部品の分野
等で期待されている。
しかし、アルミニウム粉末の表面には安定な酸化皮膜が
存在しているため、アルミニウム合金粉末の焼結は難し
いと云われている。
存在しているため、アルミニウム合金粉末の焼結は難し
いと云われている。
この点、大気中で焼結してアルミニウム合金粉末焼結体
を得る方法が提案されている(特許第1291784
号)。この方法は、純アルミニウム粉末とアルミニウム
合金粉末とを所定量混合した後、これら混合粉末を予め
潤滑剤が塗布された金型に充填し、プレスすることによ
り真密度比98%以上のプリフォームを成形し、次いで
大気中で焼結する方法である。ここで潤滑剤を金型に予
め塗布するのは、プリフォームの真密度比98%以上に
上げるためであり、潤滑剤を粉末と混合してしまうと、
プリフォーム内に外気とつながる開放気孔がないので脱
ガスを行うことができないためである。しかし、このよ
うな金型潤滑方式では生産性が非常に劣るという問題が
ある。またプリフォームの真密度比を98%以上に上げ
る理由は、プリフォームの焼結を大気中で実施するた
め、系内に開放気孔が存在するとプレス成形による粉末
表面の酸化皮膜の破壊によって得られた新生活性面が再
度酸化され、結果として焼結が抑制されるためである。
大気中で焼結するのは雰囲気焼結炉や真空焼結炉を使用
することによる生産性の低下を回避するためと云われて
いるが、近年は焼結炉の発達により不活性雰囲気や真空
中での焼結が容易になってきており、必ずしも利点とは
云えない状況になってきている。更に真密度比98%以
上に上げるには製品の大きさによっては大型プレスが必
要となるという制約がある。
を得る方法が提案されている(特許第1291784
号)。この方法は、純アルミニウム粉末とアルミニウム
合金粉末とを所定量混合した後、これら混合粉末を予め
潤滑剤が塗布された金型に充填し、プレスすることによ
り真密度比98%以上のプリフォームを成形し、次いで
大気中で焼結する方法である。ここで潤滑剤を金型に予
め塗布するのは、プリフォームの真密度比98%以上に
上げるためであり、潤滑剤を粉末と混合してしまうと、
プリフォーム内に外気とつながる開放気孔がないので脱
ガスを行うことができないためである。しかし、このよ
うな金型潤滑方式では生産性が非常に劣るという問題が
ある。またプリフォームの真密度比を98%以上に上げ
る理由は、プリフォームの焼結を大気中で実施するた
め、系内に開放気孔が存在するとプレス成形による粉末
表面の酸化皮膜の破壊によって得られた新生活性面が再
度酸化され、結果として焼結が抑制されるためである。
大気中で焼結するのは雰囲気焼結炉や真空焼結炉を使用
することによる生産性の低下を回避するためと云われて
いるが、近年は焼結炉の発達により不活性雰囲気や真空
中での焼結が容易になってきており、必ずしも利点とは
云えない状況になってきている。更に真密度比98%以
上に上げるには製品の大きさによっては大型プレスが必
要となるという制約がある。
一方、近年、金属溶湯の急冷凝固法の発達により、多量
のSiを添加した高力耐摩耗性アルミニウム合金粉末が
開発されており、また、この急冷凝固粉末にSiC等の
セラミック及び黒鉛等の固体潤滑剤を添加することによ
り耐摩耗性のより一層の向上を図った複合材の研究、開
発も盛んに行われており、その成果が発表されている
(例、特開昭60−50137号、同59−59855
号)。
のSiを添加した高力耐摩耗性アルミニウム合金粉末が
開発されており、また、この急冷凝固粉末にSiC等の
セラミック及び黒鉛等の固体潤滑剤を添加することによ
り耐摩耗性のより一層の向上を図った複合材の研究、開
発も盛んに行われており、その成果が発表されている
(例、特開昭60−50137号、同59−59855
号)。
しかし乍ら、前述の如く、アルミニウム合金粉末の表面
には安定な酸化皮膜が存在するため、急冷凝固法から得
られた高Si系アルミニウム合金粉末等のような硬質粉
末は熱間で大きな塑性変形を与えないと粉末表面の酸化
皮膜が破壊されず、結果的に粉末間に十分な結合力を与
えることができない。
には安定な酸化皮膜が存在するため、急冷凝固法から得
られた高Si系アルミニウム合金粉末等のような硬質粉
末は熱間で大きな塑性変形を与えないと粉末表面の酸化
皮膜が破壊されず、結果的に粉末間に十分な結合力を与
えることができない。
このため、それら急冷凝固粉末からアルミニウム合金製
品を得ようとする場合には、熱間押出し法や焼結鍛造法
等の熱間塑性加工を伴う手法が採られている。
品を得ようとする場合には、熱間押出し法や焼結鍛造法
等の熱間塑性加工を伴う手法が採られている。
しかし、熱間押出し法では、押出し棒から切削加工及び
冷間・熱間鍛造などが必要であり、材料歩留が悪いこと
や加工コストが高い等の問題がある。特にアルミニウム
合金粉末にセラミックス粒子等を添加すると熱間押出し
中に割れが入ったり、切削、鍛造が非常に困難になる。
冷間・熱間鍛造などが必要であり、材料歩留が悪いこと
や加工コストが高い等の問題がある。特にアルミニウム
合金粉末にセラミックス粒子等を添加すると熱間押出し
中に割れが入ったり、切削、鍛造が非常に困難になる。
一方、焼結鍛造法によれば最終形状品に近いものが得ら
れ、特にセラミックス粒子等との複合化材料を得ようと
する場合、有利な方法の1つである。しかし、プリフォ
ームの鍛造を熱間で行うため、型の焼付きやメタルの塑
性流動等により型寿命の低下及び寸法精度を出しにくい
等の問題があり、最終的には切削加工に頼らざるを得な
い。
れ、特にセラミックス粒子等との複合化材料を得ようと
する場合、有利な方法の1つである。しかし、プリフォ
ームの鍛造を熱間で行うため、型の焼付きやメタルの塑
性流動等により型寿命の低下及び寸法精度を出しにくい
等の問題があり、最終的には切削加工に頼らざるを得な
い。
本発明は、上記従来技術の問題点を解決するためになさ
れたものであって、耐摩耗性に優れたアルミニウム合金
製品を生産性よく、しかも安価に且つ寸法精度よく製造
し得る方法を提供することを目的とするものである。
れたものであって、耐摩耗性に優れたアルミニウム合金
製品を生産性よく、しかも安価に且つ寸法精度よく製造
し得る方法を提供することを目的とするものである。
(課題を解決しようとする手段) 前記従来技術の問題点を解決するために、本発明者等は
鋭意研究を重ねた。その結果、マトリックスとなるアル
ミニウム合金は、軟質粉である純アルミニウム粉末を主
体とし、この純アルミニウム粉末とアルミニウム合金粉
末とを焼結過程で合金化させることに着目し、しかも特
定粒度の粉末を用いることにより粉末の流動性を改善す
ることを試みた。その際、該混合粉末に潤滑剤を1.0
〜11.5%添加し、そのうち特にアミド系潤滑剤を1
wt%前後添加し、金型を用いて圧粉成形して真密度比7
0%以上のプリフォームを作製した後、不活性雰囲気又
は真空中で焼結することにより、効率よくアルミニウム
合金焼結体が得られることが判明した。そこで、この知
見に基づいて更に粉末の性状、混合粉末組成、プロセス
条件等々について詳細に実験研究を重ね、ここに本発明
をなすに至ったものである。
鋭意研究を重ねた。その結果、マトリックスとなるアル
ミニウム合金は、軟質粉である純アルミニウム粉末を主
体とし、この純アルミニウム粉末とアルミニウム合金粉
末とを焼結過程で合金化させることに着目し、しかも特
定粒度の粉末を用いることにより粉末の流動性を改善す
ることを試みた。その際、該混合粉末に潤滑剤を1.0
〜11.5%添加し、そのうち特にアミド系潤滑剤を1
wt%前後添加し、金型を用いて圧粉成形して真密度比7
0%以上のプリフォームを作製した後、不活性雰囲気又
は真空中で焼結することにより、効率よくアルミニウム
合金焼結体が得られることが判明した。そこで、この知
見に基づいて更に粉末の性状、混合粉末組成、プロセス
条件等々について詳細に実験研究を重ね、ここに本発明
をなすに至ったものである。
すなわち、本発明に係るアルミニウム合金粉末焼結体の
製造方法は、要するに、それぞれアトマイズ法により得
られた純アルミニウム粉末85〜95wt%とアルミニウ
ム合金粉末5〜15wt%との混合粉末、或いはこれに硬
質粒子を3〜20wt%添加した混合粉末に、潤滑剤とし
てアミド系潤滑剤を0.5〜1.5wt%添加し、或いは
更に固体潤滑剤を0.5〜10wt%添加した後、該混合
粉末を圧粉成形して真密度比70%以上のプリフォーム
を製造し、次いで該プリフォームを450〜600℃の
真空又は不活性ガス雰囲気中で焼結することを特徴とす
るものである。
製造方法は、要するに、それぞれアトマイズ法により得
られた純アルミニウム粉末85〜95wt%とアルミニウ
ム合金粉末5〜15wt%との混合粉末、或いはこれに硬
質粒子を3〜20wt%添加した混合粉末に、潤滑剤とし
てアミド系潤滑剤を0.5〜1.5wt%添加し、或いは
更に固体潤滑剤を0.5〜10wt%添加した後、該混合
粉末を圧粉成形して真密度比70%以上のプリフォーム
を製造し、次いで該プリフォームを450〜600℃の
真空又は不活性ガス雰囲気中で焼結することを特徴とす
るものである。
以下に本発明を更に詳細に説明する。
比較的高強度なアルミニウム合金品を得ようとする場
合、通常はAA規格に準ずる合金溶湯を鋳造して得るこ
とが多い。しかし、アルミニウム合金の軽量であるとい
う特性を活かすと共に、これと第2成分との複合化によ
り自己潤滑性や低熱膨張係数等の特性を付加しようとす
る場合には、鋳造では困難である。また、材料歩留や寸
法精度の点は精密鋳造の飛躍的な発達により向上はして
いるものの、精密鋳造法はコスト高となっている。
合、通常はAA規格に準ずる合金溶湯を鋳造して得るこ
とが多い。しかし、アルミニウム合金の軽量であるとい
う特性を活かすと共に、これと第2成分との複合化によ
り自己潤滑性や低熱膨張係数等の特性を付加しようとす
る場合には、鋳造では困難である。また、材料歩留や寸
法精度の点は精密鋳造の飛躍的な発達により向上はして
いるものの、精密鋳造法はコスト高となっている。
このため、近年はアルミニウム合金を粉末冶金的手法に
より製造する試みが多くなされている。しかし、前述の
如く、アルミニウム合金の粉末冶金の場合は、その粉末
の表面に酸化皮膜が存在するため、通常の圧粉成形〜焼
結では強固な粉末間の結合が得られない。そのため、一
般的にアルミニウム合金の粉末冶金には熱間押出し法や
焼結鍛造法といった熱間で粉末を塑性変形させ強固な結
合体をつくる方法が採られているのである。しかし乍
ら、熱間押出し法や焼結鍛造法はいずれも問題があるこ
とは既述のとおりである。
より製造する試みが多くなされている。しかし、前述の
如く、アルミニウム合金の粉末冶金の場合は、その粉末
の表面に酸化皮膜が存在するため、通常の圧粉成形〜焼
結では強固な粉末間の結合が得られない。そのため、一
般的にアルミニウム合金の粉末冶金には熱間押出し法や
焼結鍛造法といった熱間で粉末を塑性変形させ強固な結
合体をつくる方法が採られているのである。しかし乍
ら、熱間押出し法や焼結鍛造法はいずれも問題があるこ
とは既述のとおりである。
これに対し、本発明法では、軟質粉である純アルミニウ
ム粉末に硬質粉であるアルミニウム合金粉末を添加し圧
粉成形してアルミニウム粉末に塑性変形を与えて粉末表
面の酸化皮膜を破壊し、更に純アルミニウム粉末とアル
ミニウム合金粉末とに合金成分の濃度勾配をつけてやる
ことにより、合金元素の拡散が促進され、マトリックス
の合金化を図ると、強固な焼結体が得られるのである。
また、添加する合金粉末組成によっては焼結時に液相を
生成し、マトリックスの合金化及び焼結を促進すること
が可能となる。
ム粉末に硬質粉であるアルミニウム合金粉末を添加し圧
粉成形してアルミニウム粉末に塑性変形を与えて粉末表
面の酸化皮膜を破壊し、更に純アルミニウム粉末とアル
ミニウム合金粉末とに合金成分の濃度勾配をつけてやる
ことにより、合金元素の拡散が促進され、マトリックス
の合金化を図ると、強固な焼結体が得られるのである。
また、添加する合金粉末組成によっては焼結時に液相を
生成し、マトリックスの合金化及び焼結を促進すること
が可能となる。
次に本発明における各種条件の限定理由を説明する。
本発明法に用いる純アルミニウム粉末とアルミニウム合
金粉末は、いずれもアトマイズ法により製造したものが
利用できる。
金粉末は、いずれもアトマイズ法により製造したものが
利用できる。
純アルミニウム粉末は、粒度が50メッシュ以下で32
5メッシュ以上のものであるのが好ましい。粒度が50
メッシュ以上であると粉末の充填という点からプリフォ
ームの成形性が悪くなり、また325メッシュ以下では
金型充填時の流動性を悪くし、生産性が劣る。
5メッシュ以上のものであるのが好ましい。粒度が50
メッシュ以上であると粉末の充填という点からプリフォ
ームの成形性が悪くなり、また325メッシュ以下では
金型充填時の流動性を悪くし、生産性が劣る。
純アルミニウム粉末とはAl97%以上のものを指し、
再生地金でも良い。
再生地金でも良い。
アルミニウム合金粉末は、組成上特に限定されないが、
純アルミニウム粉末と混合し、圧粉成形〜焼結後、マト
リックスとの合金化により硬化、強化させることができ
る組成のものであること、また大気アトマイズ法により
容易に製造できるものであることが望ましい。例えば、
望ましい組成として、Si:6.0〜30.0%、Cu:
5.0〜30.0%及びMg:5.0〜10.0%を含
み、残部が実質的にAlからなるアルミニウム合金を挙
げることができる。この場合、Si、Cu及びMgが下限
以下であると焼結によるマトリックスの合金化を図るこ
とができても、硬化、強化にはあまり寄与せず、またそ
れぞれ上限以上ではアトマイズしにくくなる。また、ア
ルミニウム合金粉末は、プリフォームの充填密度を上げ
るために、100メッシュ以下のものを用いるのが望ま
しい。
純アルミニウム粉末と混合し、圧粉成形〜焼結後、マト
リックスとの合金化により硬化、強化させることができ
る組成のものであること、また大気アトマイズ法により
容易に製造できるものであることが望ましい。例えば、
望ましい組成として、Si:6.0〜30.0%、Cu:
5.0〜30.0%及びMg:5.0〜10.0%を含
み、残部が実質的にAlからなるアルミニウム合金を挙
げることができる。この場合、Si、Cu及びMgが下限
以下であると焼結によるマトリックスの合金化を図るこ
とができても、硬化、強化にはあまり寄与せず、またそ
れぞれ上限以上ではアトマイズしにくくなる。また、ア
ルミニウム合金粉末は、プリフォームの充填密度を上げ
るために、100メッシュ以下のものを用いるのが望ま
しい。
純アルミニウム粉末とアルミニウム合金粉末との混合粉
末は、純アルミニウム粉末85〜95wt%とアルミニウ
ム合金粉末5〜15wt%からなる組成とする必要があ
る。純アルミニウム粉末の量が85wt%未満では成形性
が悪化し、結果的に高密度の焼結体が得られない。ま
た、成形性が悪くなることにより、ラミネーションクラ
ックの発生や、コーナー部の欠損を生じる原因となる。
95wt%を超えると合金成分の量が少なくなり、合金化
は促進されるものの強度向上が不充分となるので好まし
くない。
末は、純アルミニウム粉末85〜95wt%とアルミニウ
ム合金粉末5〜15wt%からなる組成とする必要があ
る。純アルミニウム粉末の量が85wt%未満では成形性
が悪化し、結果的に高密度の焼結体が得られない。ま
た、成形性が悪くなることにより、ラミネーションクラ
ックの発生や、コーナー部の欠損を生じる原因となる。
95wt%を超えると合金成分の量が少なくなり、合金化
は促進されるものの強度向上が不充分となるので好まし
くない。
更に、本発明では、上記純アルミニウム粉末とアルミニ
ウム合金粉末との混合粉末に、必要に応じて硬質粒子を
所定量添加することができる。
ウム合金粉末との混合粉末に、必要に応じて硬質粒子を
所定量添加することができる。
このような硬質粒子としては、SiC、Si3N4、Al2
O3、SiO2、ZrO2、ZrO2・SiO2(ジルコン)、4
6〜50%Al2O3−29〜30%ZrO2−18〜20
%SiO2混合物(昭和電工製人造合成研削材AZ)などを
一例とする高強度の各種炭化物、窒化物、酸化物の粒子
を用いることができる。特に球状Al2O3等の球状のも
のは相手材を傷つけることがないので好ましい。これら
硬質粒子は1種又は2種以上を上記添加量で添加するこ
とができる。
O3、SiO2、ZrO2、ZrO2・SiO2(ジルコン)、4
6〜50%Al2O3−29〜30%ZrO2−18〜20
%SiO2混合物(昭和電工製人造合成研削材AZ)などを
一例とする高強度の各種炭化物、窒化物、酸化物の粒子
を用いることができる。特に球状Al2O3等の球状のも
のは相手材を傷つけることがないので好ましい。これら
硬質粒子は1種又は2種以上を上記添加量で添加するこ
とができる。
硬質粒子の添加量は3〜20wt%の範囲とする。添加量
が3wt%未満では耐摩耗性が改善されず、硬質粒子を添
加する意味がない。一方、20wt%を超えて添加すると
アルミニウム粉末同志の接触を妨げ、焼結性を損なうの
で望ましくない。なお、2種以上を添加するときは合計
で2〜20wt%の範囲とするのが望ましい。硬質粒子を
均一に分散させるにはV型混合機を用いて充分撹拌すれ
ばよい。
が3wt%未満では耐摩耗性が改善されず、硬質粒子を添
加する意味がない。一方、20wt%を超えて添加すると
アルミニウム粉末同志の接触を妨げ、焼結性を損なうの
で望ましくない。なお、2種以上を添加するときは合計
で2〜20wt%の範囲とするのが望ましい。硬質粒子を
均一に分散させるにはV型混合機を用いて充分撹拌すれ
ばよい。
硬質粒子の粒径は3〜50μmの範囲が望ましく、5〜
30μmが望ましい。3μm以下では粒子費用面の活性
化エネルギーが増大し、粒子同志が凝集して基地中に分
散しにくくなり、混合手段として高エネルギーボールミ
ル等のコスト高の方法が必要となるので好ましくない。
また50μmを超えると硬質粒子がアルミニウム粉末の
接触を妨げるようになり、結果としてプリフォームの成
形性及び焼結性を悪くするので好ましくない。
30μmが望ましい。3μm以下では粒子費用面の活性
化エネルギーが増大し、粒子同志が凝集して基地中に分
散しにくくなり、混合手段として高エネルギーボールミ
ル等のコスト高の方法が必要となるので好ましくない。
また50μmを超えると硬質粒子がアルミニウム粉末の
接触を妨げるようになり、結果としてプリフォームの成
形性及び焼結性を悪くするので好ましくない。
上記混合粉末に添加する潤滑剤としては、特に有効なの
はアミド系潤滑剤であり、0.5〜1.5wt%添加する
のが良い。従来は、ステアリン酸亜鉛が用いられていた
が、これでは焼成後もZnOの形で潤滑成分が残留し、
焼結体の特性を低下させる欠点があった。これに対し、
アミド系潤滑剤を所定量用いることによりそのような不
都合を解消したものである。アミド系潤滑剤は粉末を圧
粉成形する際、粉末と型との摩擦の低減及び粉末粒子相
互の滑りを良くする効果を有し、焼結前に温度が上昇す
るとすべてが分解消失して残渣が残らないので都合が良
い。しかし、アミド系潤滑剤が0.5wt%未満では離型
時に潤滑の効果が得られず、プリフォームに傷がついた
り、ラミネーション・クラックによる割れが生じ、また
1.5wt%を超えると粉末の流動性を著しく悪くし、生
産性が劣るので、好ましくない。アミド系潤滑剤として
は、焼結温度以下で分解する金属塩(例、ステアリン酸
亜鉛、ステアリン酸リチウム、ステアリン酸アルミニウ
ムなど)を含まないものであり、例えば、次の分子式 (R=C17H35ステアリル残基) を有するエチレンビスステアロアマイドがある。なお、
C−C結合が若干異なる組成のものも可能である。
はアミド系潤滑剤であり、0.5〜1.5wt%添加する
のが良い。従来は、ステアリン酸亜鉛が用いられていた
が、これでは焼成後もZnOの形で潤滑成分が残留し、
焼結体の特性を低下させる欠点があった。これに対し、
アミド系潤滑剤を所定量用いることによりそのような不
都合を解消したものである。アミド系潤滑剤は粉末を圧
粉成形する際、粉末と型との摩擦の低減及び粉末粒子相
互の滑りを良くする効果を有し、焼結前に温度が上昇す
るとすべてが分解消失して残渣が残らないので都合が良
い。しかし、アミド系潤滑剤が0.5wt%未満では離型
時に潤滑の効果が得られず、プリフォームに傷がついた
り、ラミネーション・クラックによる割れが生じ、また
1.5wt%を超えると粉末の流動性を著しく悪くし、生
産性が劣るので、好ましくない。アミド系潤滑剤として
は、焼結温度以下で分解する金属塩(例、ステアリン酸
亜鉛、ステアリン酸リチウム、ステアリン酸アルミニウ
ムなど)を含まないものであり、例えば、次の分子式 (R=C17H35ステアリル残基) を有するエチレンビスステアロアマイドがある。なお、
C−C結合が若干異なる組成のものも可能である。
また、上記アミド系潤滑剤と共に、固体潤滑剤を0.5
〜10wt%添加することもできる。固体潤滑剤は焼結後
もそのままの形で存在し、得られた焼結体に自己潤滑性
を持たせる効果を有する。添加量が0.5wt%未満では
耐摩耗性が改善されず、固体潤滑剤を添加するメリット
がなく、また10wt%を超えて添加すると粉末成形が困
難になるので望ましくない。固体潤滑剤としては黒鉛チ
ョップを使用でき、サイズは50〜500μm程度のも
のでよい。
〜10wt%添加することもできる。固体潤滑剤は焼結後
もそのままの形で存在し、得られた焼結体に自己潤滑性
を持たせる効果を有する。添加量が0.5wt%未満では
耐摩耗性が改善されず、固体潤滑剤を添加するメリット
がなく、また10wt%を超えて添加すると粉末成形が困
難になるので望ましくない。固体潤滑剤としては黒鉛チ
ョップを使用でき、サイズは50〜500μm程度のも
のでよい。
次いで、上記のように調整した混合粉末を冷間で成形し
て真密度比70%以上のプリフォームを製造する。真密
度比70%未満であるとプリフォームのコーナ部が欠け
る等、ハンドリング上の問題が生じるので好ましくな
い。
て真密度比70%以上のプリフォームを製造する。真密
度比70%未満であるとプリフォームのコーナ部が欠け
る等、ハンドリング上の問題が生じるので好ましくな
い。
このようにして得られたプリフォームを更に450〜6
00℃の真空又は不活性ガス雰囲気中で焼結する。大気
中では圧粉成形時に粉末表面の酸化皮膜の破壊により得
られた新生活性面が再度酸化され、焼結の進行を阻害す
る。このため、真空又は不活性ガス雰囲気中で焼結する
ことが必要である。真空の場合、真空度は0.1Torr
以下、望ましくは0.01Torr以下にするのがよい。
不活性ガス雰囲気の場合は、Ar、N2のような不活性ガ
スで露点が−10℃以下、望ましくは−20℃以下にな
るように不活性雰囲気をコントロールするとよい。
00℃の真空又は不活性ガス雰囲気中で焼結する。大気
中では圧粉成形時に粉末表面の酸化皮膜の破壊により得
られた新生活性面が再度酸化され、焼結の進行を阻害す
る。このため、真空又は不活性ガス雰囲気中で焼結する
ことが必要である。真空の場合、真空度は0.1Torr
以下、望ましくは0.01Torr以下にするのがよい。
不活性ガス雰囲気の場合は、Ar、N2のような不活性ガ
スで露点が−10℃以下、望ましくは−20℃以下にな
るように不活性雰囲気をコントロールするとよい。
焼結温度が450℃より低いと焼結の進行が遅く、また
アルミニウム酸化物表面の吸着水や結晶水を完全に除去
することができない。一方、600℃よりも高いと焼結
は進行するものの、組織の粗大化が生じ、機械的性質の
劣化が生ずるので好ましくない。
アルミニウム酸化物表面の吸着水や結晶水を完全に除去
することができない。一方、600℃よりも高いと焼結
は進行するものの、組織の粗大化が生じ、機械的性質の
劣化が生ずるので好ましくない。
なお、焼結過程で温度が400〜450℃に達した時点
で保持し、アミド系潤滑剤を充分分解消失させると強固
な焼結体が得られる。焼結後は、強度、硬度の向上及び
寸法出しのために、サイジング及びサイジング後再焼結
を行うことが可能である。再焼結は系内が完全に緻密化
していないので、真空又は不活性ガス雰囲気中で行うの
が好ましい。また再焼結温度は焼結温度と同じく450
〜600℃でよい。
で保持し、アミド系潤滑剤を充分分解消失させると強固
な焼結体が得られる。焼結後は、強度、硬度の向上及び
寸法出しのために、サイジング及びサイジング後再焼結
を行うことが可能である。再焼結は系内が完全に緻密化
していないので、真空又は不活性ガス雰囲気中で行うの
が好ましい。また再焼結温度は焼結温度と同じく450
〜600℃でよい。
(実施例) 次に本発明の実施例を示す。
実施例1 大気アトマイズ法により製造した純アルミニウム粉末
に、同じく大気アトマイズ法により得られたAl−20
%Si−10%Cu−10%Mgの組成のAl合金粉末は
Al−6%Si−30%Cu−10%Mgの組成のAl合
金粉末を5〜15wt%の範囲で添加、混合した混合粉末
に、アミド系潤滑剤を1wt%添加した後、面圧4ton/cm
2で引張試験片形状に圧粉成形してプリフォームを得
た。得られたプリフォームの真密度比は90〜93%で
あった。
に、同じく大気アトマイズ法により得られたAl−20
%Si−10%Cu−10%Mgの組成のAl合金粉末は
Al−6%Si−30%Cu−10%Mgの組成のAl合
金粉末を5〜15wt%の範囲で添加、混合した混合粉末
に、アミド系潤滑剤を1wt%添加した後、面圧4ton/cm
2で引張試験片形状に圧粉成形してプリフォームを得
た。得られたプリフォームの真密度比は90〜93%で
あった。
次いで、これらのプリフォームを0.01Torr以下の
真空中で590℃×1hrの条件で焼結した。
真空中で590℃×1hrの条件で焼結した。
得られた焼結体に530〜500℃×1hrの溶体化処理
を施した後、水冷し、175℃×8hr及び180℃×8
hrの時効処理を施し、引張試験を実施した。その結果を
第1表及び第2表に示す。
を施した後、水冷し、175℃×8hr及び180℃×8
hrの時効処理を施し、引張試験を実施した。その結果を
第1表及び第2表に示す。
各表より、いずれの組成のAl合金粉末を添加した場合
の焼結体も、引張強さ20.5〜31.5kgf/mm2を示
し、高い強度を有するアルミニウム合金焼結体が得られ
ることがわかる。
の焼結体も、引張強さ20.5〜31.5kgf/mm2を示
し、高い強度を有するアルミニウム合金焼結体が得られ
ることがわかる。
また、325メッシュ以下の微粒子を含まないものと含
むものにつき純アルミニウム粉末の流動性を調べたとこ
ろ、第3表に示す結果が得られた。純アルミニウム粉末
としては50メッシュ以下、325メッシュ以上の粒度
に整粒したものが流動性が良好である。
むものにつき純アルミニウム粉末の流動性を調べたとこ
ろ、第3表に示す結果が得られた。純アルミニウム粉末
としては50メッシュ以下、325メッシュ以上の粒度
に整粒したものが流動性が良好である。
実施例2 大気アトマイズ法により製造した純アルミニウム粉末
に、同じく大気アトマイズ法により得られたAl−20
%Si−10%Cu−10%Mgの組成のAl合金粉末を
5wt%添加、混合した混合粉末に、潤滑剤としてアミド
系潤滑剤1wt%を添加し、更に固体潤滑剤として黒鉛チ
ョップ0.5〜10をwt%添加し、面圧4ton/cm2でプ
リフォームを冷間成形にて作成した。得られたプリフォ
ームの真密度比は87〜93%であった。
に、同じく大気アトマイズ法により得られたAl−20
%Si−10%Cu−10%Mgの組成のAl合金粉末を
5wt%添加、混合した混合粉末に、潤滑剤としてアミド
系潤滑剤1wt%を添加し、更に固体潤滑剤として黒鉛チ
ョップ0.5〜10をwt%添加し、面圧4ton/cm2でプ
リフォームを冷間成形にて作成した。得られたプリフォ
ームの真密度比は87〜93%であった。
次いで、これらのプリフォームを0.01Torr以下の
真空中で590℃×1hrの条件で焼結した。
真空中で590℃×1hrの条件で焼結した。
得られた焼結体を用いて大越式摩耗試験機により摩耗試
験を実施して比摩耗量を測定し、耐摩耗性を評価した。
その結果を第1図に示す。なお、摩耗試験条件として
は、相手材にFC25を用い、摩耗距離600m、最終
荷重2.1kgfとした。
験を実施して比摩耗量を測定し、耐摩耗性を評価した。
その結果を第1図に示す。なお、摩耗試験条件として
は、相手材にFC25を用い、摩耗距離600m、最終
荷重2.1kgfとした。
比較のため、耐摩耗性AC8A合金によるデータも併記
する。また、潤滑剤を使用しない例も併記した。
する。また、潤滑剤を使用しない例も併記した。
同図より、本発明のアルミニウム合金焼結体は、耐摩耗
性AC8A合金と同等の耐摩耗性を有している。
性AC8A合金と同等の耐摩耗性を有している。
実施例3 実施例2において、更に硬質粒子としてSiCを3%、
10%、15%、20%添加した混合粉{(純アルミニウ
ム粉末95wt%+Al合金粉5wt%)+アミド系潤滑剤
1wt%+硬質粒子}を用い、同様の条件で焼結体を得
て、焼結体の比摩耗量を測定した。その結果は第2図に
示すように、本発明材は比較材AC8A合金に比べて
低、高摩擦速度域で優れた耐摩耗性を有し、中摩擦速度
域では同等の耐摩耗性を有している。
10%、15%、20%添加した混合粉{(純アルミニウ
ム粉末95wt%+Al合金粉5wt%)+アミド系潤滑剤
1wt%+硬質粒子}を用い、同様の条件で焼結体を得
て、焼結体の比摩耗量を測定した。その結果は第2図に
示すように、本発明材は比較材AC8A合金に比べて
低、高摩擦速度域で優れた耐摩耗性を有し、中摩擦速度
域では同等の耐摩耗性を有している。
実施例4 実施例2において、更に硬質粒子としてSiO2、Si3N
4、ZrO2、Al2O3、AZを5wt%添加した混合粉
{(純アルミニウム粉末95wt%+Al合金粉5wt%)+
アミド系潤滑剤1wt%+硬質粒子5wt%}を用い、同様
の条件で焼結体を得て、焼結体の比摩耗量を測定した。
その結果は第3図に示すように、本発明材は無添加材
(アルミ混合粉単味)よりも優れた耐摩耗性を有してい
る。
4、ZrO2、Al2O3、AZを5wt%添加した混合粉
{(純アルミニウム粉末95wt%+Al合金粉5wt%)+
アミド系潤滑剤1wt%+硬質粒子5wt%}を用い、同様
の条件で焼結体を得て、焼結体の比摩耗量を測定した。
その結果は第3図に示すように、本発明材は無添加材
(アルミ混合粉単味)よりも優れた耐摩耗性を有してい
る。
実施例5 実施例2において、更に硬質粒子としてSiC、Al2O
3、AZを5wt%添加した混合粉{(純アルミニウム粉末
95wt%+Al合金粉5wt%)+アミド系潤滑剤1wt%
+固体潤滑剤2wt%+硬質粒子5wt%}を用い、同様の
条件で焼結体を得て、焼結体の比摩耗量を測定した。そ
の結果は第4図に示すように、本発明材は無添加材(ア
ルミ混合粉単味)よりも優れた耐摩耗性を有している。
3、AZを5wt%添加した混合粉{(純アルミニウム粉末
95wt%+Al合金粉5wt%)+アミド系潤滑剤1wt%
+固体潤滑剤2wt%+硬質粒子5wt%}を用い、同様の
条件で焼結体を得て、焼結体の比摩耗量を測定した。そ
の結果は第4図に示すように、本発明材は無添加材(ア
ルミ混合粉単味)よりも優れた耐摩耗性を有している。
(発明の結果) 以上詳述したように、本発明によれば、純アルミニウム
粉末を主体とし、これにアルミニウム合金粉末を添加混
合し、潤滑剤としてアミド系潤滑剤又は固体潤滑剤等を
添加し、特定のプロセス条件で圧粉成形、焼結するの
で、耐摩耗性に優れたアルミニウム合金粉末焼結体を高
歩留で寸法精度よく、しかも安価に製造することができ
る。また、硬質粒子を添加すると更に耐摩耗性を向上す
ることができる。
粉末を主体とし、これにアルミニウム合金粉末を添加混
合し、潤滑剤としてアミド系潤滑剤又は固体潤滑剤等を
添加し、特定のプロセス条件で圧粉成形、焼結するの
で、耐摩耗性に優れたアルミニウム合金粉末焼結体を高
歩留で寸法精度よく、しかも安価に製造することができ
る。また、硬質粒子を添加すると更に耐摩耗性を向上す
ることができる。
第1図〜第4図はそれぞれ実施例で得られたアルミニウ
ム合金粉末焼結体の摩耗特性(比摩耗量と摩耗速度の関
係)を示す図である。
ム合金粉末焼結体の摩耗特性(比摩耗量と摩耗速度の関
係)を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭53−125912(JP,A) 特開 昭63−96227(JP,A) 特開 昭62−247044(JP,A)
Claims (8)
- 【請求項1】アトマイズ法により得られた純アルミニウ
ム粉末85〜95wt%と、同じくアトマイズ法により得
られたアルミニウム合金粉末5〜15wt%との混合粉末
にアミド系潤滑剤を0.5〜1.5wt%を添加し、該混
合粉末を圧粉成形して真密度比70%以上のプリフォー
ムを製造し、次いで該プリフォームを450〜600℃
の真空又は不活性ガス雰囲気中で焼結することを特徴と
するアルミニウム合金粉末焼結体の製造方法。 - 【請求項2】請求項1において、潤滑剤として、アミド
系潤滑剤0.5〜1.5wt%と、更に固体潤滑剤を0.
5〜10wt%添加することを特徴とするアルミニウム合
金粉末焼結体の製造方法。 - 【請求項3】前記混合粉末に硬質粒子を3〜20wt%添
加する請求項1又は2に記載の方法。 - 【請求項4】前記純アルミニウム粉末はアルミニウム溶
湯を大気アトマイズしたもので、50メッシュ以下、3
25メッシュ以上の粒度を有するものである請求項1、
2又は3に記載の方法。 - 【請求項5】前記アルミニウム合金粉末は、重量%で
(以下、同じ)、Si:6.0〜30.0%、Cu:5.0
〜30.0%及びMg:5.0〜10.0%を含み、残
部が実質的にAlからなる組成のアルミニウム合金溶湯
をアトマイズしたものであり、その粒度が100メッシ
ュ以下のものである請求項1、2又は3に記載の方法。 - 【請求項6】前記固体潤滑剤が黒鉛チョップである請求
項2又は3に記載の方法。 - 【請求項7】前記硬質粒子はSiC、SiO2、Si3N4、
ZrO2、Al2O3、ZrO2・SiO2及び46〜50%A
l2O3−29〜30%ZrO2−18〜20%SiO2混合
物のうちの1種又は2種以上の粒子からなり、且つ粒径
が3〜50μmのものである請求項3に記載の方法。 - 【請求項8】アトマイズ法により得られた純アルミニウ
ム粉末85〜95wt%と、同じくアトマイズ法により得
られ且つSi:6.0〜30.0%、Cu:5.0〜3
0.0%及びMg:5.0〜10.0%を含み、残部が
実質的にAlからなる組成のアルミニウム合金粉末5〜
15wt%との混合物からなることを特徴とする請求項1
に記載のアルミニウム合金粉末焼結体製造用のアルミニ
ウム合金混合粉末。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63126473A JPH0625386B2 (ja) | 1988-05-24 | 1988-05-24 | アルミニウム合金粉末及びその焼結体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63126473A JPH0625386B2 (ja) | 1988-05-24 | 1988-05-24 | アルミニウム合金粉末及びその焼結体の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01294833A JPH01294833A (ja) | 1989-11-28 |
JPH0625386B2 true JPH0625386B2 (ja) | 1994-04-06 |
Family
ID=14936089
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63126473A Expired - Fee Related JPH0625386B2 (ja) | 1988-05-24 | 1988-05-24 | アルミニウム合金粉末及びその焼結体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0625386B2 (ja) |
Families Citing this family (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5176740A (en) * | 1989-12-29 | 1993-01-05 | Showa Denko K.K. | Aluminum-alloy powder, sintered aluminum-alloy, and method for producing the sintered aluminum-alloy |
JPH0791602B2 (ja) * | 1992-01-10 | 1995-10-04 | スカイアルミニウム株式会社 | アルミニウム焼結材の製造方法 |
JP2813159B2 (ja) * | 1995-07-05 | 1998-10-22 | ナパック株式会社 | アルミニウム焼結材の製造方法 |
JP6312189B2 (ja) * | 2012-03-30 | 2018-04-18 | 住友電工焼結合金株式会社 | 摺動部材、及び摺動部材の製造方法 |
JP6132100B2 (ja) * | 2013-09-27 | 2017-05-24 | 住友電工焼結合金株式会社 | 液相焼結アルミニウム合金部材の製造方法、及び液相焼結アルミニウム合金部材 |
KR101688880B1 (ko) * | 2016-03-08 | 2016-12-23 | 주식회사 가남 | 태양광 인버터용 고효율 방열소재 및 이의 제조방법 |
JP6380864B2 (ja) * | 2017-01-20 | 2018-08-29 | 住友電工焼結合金株式会社 | 液相焼結アルミニウム合金部材の製造方法、及び液相焼結アルミニウム合金部材 |
CN109371298A (zh) * | 2018-12-11 | 2019-02-22 | 湖南金昊新材料科技股份有限公司 | 一种铝基合金粉末生产工艺 |
EP4269638A1 (en) | 2020-12-23 | 2023-11-01 | Mitsubishi Materials Corporation | Aluminum powder mixture and method for producing aluminum sintered body |
JPWO2023063170A1 (ja) | 2021-10-14 | 2023-04-20 | ||
JPWO2023136285A1 (ja) | 2022-01-14 | 2023-07-20 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6015687B2 (ja) * | 1977-04-09 | 1985-04-20 | 昭和電工株式会社 | 大気中におけるアルミニウム系焼結体の製造方法 |
JPS6396227A (ja) * | 1986-10-14 | 1988-04-27 | Sumitomo Light Metal Ind Ltd | 急冷凝固アルミニウム合金粉末からの成形用素材の製造方法 |
JPS62247044A (ja) * | 1987-04-03 | 1987-10-28 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 高強度耐摩耗性アルミニウム合金 |
-
1988
- 1988-05-24 JP JP63126473A patent/JPH0625386B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01294833A (ja) | 1989-11-28 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US5143795A (en) | High strength, high stiffness rapidly solidified magnesium base metal alloy composites | |
EP0529520A1 (en) | Method of preparing particle composited alloy of aluminum matrix | |
US5460775A (en) | Nitrogen-combined aluminum sintered alloys and method of producing the same | |
JPH0625386B2 (ja) | アルミニウム合金粉末及びその焼結体の製造方法 | |
JP2546660B2 (ja) | セラミックス分散強化型アルミニウム合金の製造方法 | |
CN1244149A (zh) | 提高由粉末、颗粒、薄板或箔材料压实制成的部件和制品的生坯强度的室温方法 | |
EP0202886B1 (en) | Canless method for hot working gas atomized powders | |
JP4686690B2 (ja) | マグネシウム基複合粉末、マグネシウム基合金素材およびそれらの製造方法 | |
JP3095026B2 (ja) | アルミニウム焼結合金の製造方法 | |
US5149496A (en) | Method of making high strength, high stiffness, magnesium base metal alloy composites | |
JP4008597B2 (ja) | アルミニウム基複合材およびその製造方法 | |
JPH029099B2 (ja) | ||
JP4121383B2 (ja) | 寸法精度、強度および摺動特性に優れた鉄基燒結合金およびその製造方法 | |
JP2509052B2 (ja) | 窒素化合アルミニウム焼結合金及びその製造方法 | |
JPH0578708A (ja) | アルミニウム基粒子複合合金の製造方法 | |
JP3368178B2 (ja) | 非鉄金属溶湯用複合焼結合金の製造方法 | |
JP3417666B2 (ja) | Al基金属間化合物強化複合部をもつ部材と、その製造方法 | |
JP2790807B2 (ja) | 複合ピストン | |
JP4121694B2 (ja) | 焼結体Ni基サーメットおよびそれを用いたプラスチック成形機用およびダイカスト機用の部品 | |
JP2584488B2 (ja) | 耐摩耗性アルミニウム合金の加工方法 | |
JPH08269591A (ja) | セラミック粒子を部分的に含有するアルミニウム合金粉末成形体およびその製造方法 | |
JPH06264170A (ja) | 高強度耐摩耗性アルミニウム合金 | |
JP2000282161A (ja) | 靱性に優れた耐熱アルミニウム合金及びその製造方法 | |
JP2906277B2 (ja) | 高強度Al▲下3▼Ti基合金の製造方法 | |
JPH0533013A (ja) | 高精度アルミニウム合金摺動部品の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |