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JPH06203195A - スタイラスペンおよびスタイラスペンに適した情報記録画像読取り装置 - Google Patents

スタイラスペンおよびスタイラスペンに適した情報記録画像読取り装置

Info

Publication number
JPH06203195A
JPH06203195A JP35812892A JP35812892A JPH06203195A JP H06203195 A JPH06203195 A JP H06203195A JP 35812892 A JP35812892 A JP 35812892A JP 35812892 A JP35812892 A JP 35812892A JP H06203195 A JPH06203195 A JP H06203195A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pen
light
stylus pen
light emitting
stylus
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP35812892A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuji Ogawa
保二 小川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Wacom Co Ltd
Original Assignee
Wacom Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Wacom Co Ltd filed Critical Wacom Co Ltd
Priority to JP35812892A priority Critical patent/JPH06203195A/ja
Publication of JPH06203195A publication Critical patent/JPH06203195A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 ペン入力コンピュータ等の座標入力装置のス
タイラスペンに情報記録画像読取り機能を付加し、デー
タ処理効率を高め、両者を区別する必要をなく使用で
き、実用性及び操作性を高くする。 【構成】 ペン入力コンピュータ等15に備えられ、座標
検出装置の座標入力面に対し座標入力操作を行うことに
よって情報を与えるスタイラスペン1であり、さらに情
報記録画像読取り器を備える。この情報記録画像読取り
器は、発光装置2と光ビーム誘導装置と受光装置3から
なる光学的構成を含み、発光装置から出射された光ビー
ムが、座標入力操作を行うためのペン先端部の近くに誘
導され、照射光4としてペン先端部の近くに位置する情
報記録画像6aに照射され、その結果生じる乱反射光5が
光ビーム誘導装置で誘導されて受光装置3に入射する。
特に情報記録画像読取り器による情報読取りのための作
用位置と、座標入力装置として座標入力操作を行うため
の作用位置とが実質的に共通である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スタイラスペンおよび
スタイラスペンに適した情報記録画像読取り装置に関
し、特に、ペン入力コンピュータ等の情報処理装置にお
いて座標検出装置との組合せの下で座標情報入力装置と
しての機能を有し、さらに情報記録画像読取り器として
の入力機能が付加されたスタイラスペン、およびこのよ
うなスタイラスペンに組み込むのに適した構成を有する
情報記録画像読取り装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、スタイラスペンを用いて手書き入
力可能なペン入力コンピュータが知られている。かかる
ペン入力コンピュータでは、小型化を図ることにより携
帯用として作製され、例えば宅配便等の配達人において
左手にコンピュータを持ち、右手でスタイラスペンを持
って入力を行う等の利用を試みることができる。スタイ
ラスペンは、コンピュータ本体に設けられた座標検出装
置との組合せに基づき、具体的には、座標検出装置の座
標入力面に対する手書きという入力操作に基づき、手書
文字等の座標情報入力装置(または座標入力装置とい
う)として機能する。座標検出装置は、通常デジタイザ
タブレットと呼ばれるものである。座標検出装置および
スタイラスペンの組合せにおいて用いられる座標検出方
式には、原理的に種々のものが適用可能である。代表的
な座標検出方式として、例えば電磁誘導方式を挙げるこ
とができる。
【0003】図13に電磁誘導式スタイラスペンの内部
構造の例を示し、本図を参照して電磁誘導式スタイラス
ペンの構造を概説する。電磁誘導方式のスタイラスペン
90はペンハウジング91の先部内に電磁誘導コイル9
2を備える。電磁誘導コイル92は、座標検出装置の座
標入力面においてスタイラスペン90で指示する位置を
特定するための磁界を発生する手段である。電磁誘導コ
イル92はその内側空間にフェライトコア93を有し、
コイル92はフェライトコア93に巻かれている。フェ
ライトコア93の軸部の内部空間は孔として形成され、
この孔には芯体94が挿通状態で配置される。芯体94
は、前記挿通状態にてその軸方向に前進または後退す
る。芯体94は、その先部がペン先端部から外に突出
し、スタイラスペン90の先端部を座標検出装置の座標
入力面に当接した時、その筆圧を筆圧検出装置95に伝
える働きを有する。従って芯体94は筆圧伝達手段とし
て機能する。筆圧検出装置95は伝達された筆圧を検出
し、その検出信号を回路部96に送る。回路部96は、
電磁誘導コイル92をインダクタンス要素として利用す
る共振回路を含み、筆圧検出装置95から検出信号を受
けると、その共振周波数を変化させる回路構成を有す
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】宅配便等では、通常、
荷物にバーコードが印刷された伝票が貼られ、物流の効
率化に寄与している。しかし、前述した宅配便における
ペン入力コンピュータの利用において、従来のスタイラ
スペンを用いれば、バーコード等の情報記録画像を読み
取ることができないので、その利用度が半減される。ス
タイラスペンに加えて、スタイラスペンとは何等の関係
を持たせず別装置として従来のバーコードリーダ(上位
概念としては情報記録画像読取り器)をペン入力コンピ
ュータに装備する構成も考えられるが、2つの入力手段
を別々に備えることは、配達人に対して、必要に応じて
それらを例えば右手に持ち替える作業を要求するので、
不便であり、データ入力効率を低下させ、実用性が低い
ものとなる。特に、立ち作業を強いられる配達人とっ
て、このような使用状況は実用的ではない。
【0005】上記不具合は、その他、工場での目視検査
結果の入力や小売り店舗における入出庫管理等の入力に
関し、ペン入力コンピュータやその他の類似する情報処
理装置で使用される入力装置においても同様に生じる。
【0006】また先行文献として特開平4−24281
7号に開示される情報入力装置が存在する。この情報入
力装置は、手書き文字を精度良く入力する方法を提案す
るものであり、その中の一つの構成例として本体部にバ
ーコード読取り手段が併設された情報入力装置が開示さ
れている。この情報入力装置によれば、この先行文献が
提案する加速度を利用した相対座標形式の座標情報入力
装置としての特徴部を有する本体部に対して、周知の従
来のバーコード読取り器のセンサ部を単に併設したにす
ぎない。従って、座標情報入力装置としての機能とバー
コードリーダとしての機能とを実現できるが、両者の間
には特別な構造的関係はなく、単なる組合せによる併用
であるので、実用性と操作性の点で十分なものであると
は言えない。
【0007】また関連する技術として特開平4−762
2号が存在する。この文献は、バーコードリーダ兼用光
学式マウスを開示している。
【0008】本発明の目的は、ペン入力コンピュータ等
の情報処理装置において座標入力装置として用いられる
スタイラスペンに対し、その内部構造および外部構造の
少なくともいずれか一方をうまく利用して、情報記録画
像から情報を読み取るための光学的装置を組み付け、情
報記録画像読取り器としての機能を付加することでスタ
イラスペンとしてのデータ処理効率をいっそう高めると
共に、座標入力装置と情報記録画像読取り器の両者を、
使用者の意識の上で特に区別することなく使用できるよ
うにすることにより、実用性および操作性を向上したス
タイラスペンを提供することにある。
【0009】本発明の他の目的は、ペン入力コンピュー
タ等の情報処理装置で使用されるスタイラスペンに情報
記録画像読取り器としての機能を組み付けるにあたり、
スタイラスペンとしての操作性を低下させることなく、
かつ座標入力装置に関連する構造部が存在したとしても
情報記録画像の読取りにおいて高い読取り精度を発揮で
きる最適な構成を有する情報記録画像読取り装置を提供
することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に係るスタイラス
ペンは、次のように構成される。ペン入力方式を有する
情報処理装置に備えられ、座標検出装置との組合せに基
づき座標入力装置として作動し、座標検出装置の座標入
力面に対し座標入力操作を行うことによって情報処理装
置に情報を与えるスタイラスペンであり、さらに情報記
録画像読取り用の光学的装置すなわちバーコードリーダ
を備える。この情報記録画像読取り用の光学的装置は、
照射光を出す発光装置と、反射光を受ける受光装置と、
照射光と反射光のうち少なくともいずれか一方を導く光
ビーム誘導装置とを含み、発光装置から出された照射光
が、座標入力操作を行うためのペン先端部の近くに位置
する情報記録画像に照射され、その結果生じる反射光が
受光装置に入射するように構成される。特に、光学的装
置による情報記録画像読取りのための作用位置と、座標
入力装置による座標入力操作を行うための作用位置とが
実質的に共通すなわち同じであることに特徴がある。
【0011】前記の構成において、好ましくは、座標入
力装置としての使用と情報記録画像読取り用の光学的装
置としての使用のうちいずれかを選択する選択操作手段
を設けることができる。前記の構成において、好ましく
は、発光装置をペン外部に配置し、受光装置をペン内部
に配置し、ペン軸部に存在するスペースを利用して光ビ
ーム誘導装置をペン内部に配置する。前記の構成におい
て、好ましくは、発光装置をペン内部に配置し、受光装
置をペン外部に配置し、ペン軸部に存在するスペースを
利用して光ビーム誘導装置をペン内部に配置する。前記
の構成において、好ましくは、発光装置と受光装置を共
にペン内部に配置し、ペン軸部に存在するスペースを利
用して光ビーム誘導装置をペン内部に配置し、光ビーム
誘導装置は、ビームスプリッタを含み、照射光および反
射光を誘導するための光ビーム誘導路として共用され
る。前記の各構成において、好ましくは、座標検出装置
は電磁誘導方式であり、電磁誘導コイルがペン先部内に
設けられ、ペン軸部に形成された前記スペースは、電磁
誘導コイルの内部に形成されるスペースを含む。前記の
構成において、好ましくは、光ビーム誘導装置は、電磁
誘導コイルの内部に形成されるスペースに配置される相
対的に小さい径を有するレンズと、受光装置の受光面前
に配置されるピンホール板を含む。前記の構成におい
て、好ましくは、光ビーム誘導装置と受光装置は一体化
されて反射光検出モジュールとして形成され、この反射
光検出モジュールは筆圧伝達芯体としての機能を併せて
有する。前記の構成において、好ましくは、発光装置と
光ビーム誘導装置は一体化されて照射光発生モジュール
として形成され、この照射光発生モジュールは筆圧伝達
芯体としての機能を併せて有する。前記の構成におい
て、好ましくは、発光装置と受光装置と光ビーム誘導装
置は一体化されて情報読取りモジュールとして形成さ
れ、この情報読取りモジュールは筆圧伝達芯体としての
機能を併せて有する。前記の構成において、好ましく
は、発光装置と光ビーム誘導装置と受光装置を含む光学
的装置をペン外部に配置し、発光装置から出される照射
光がペン先端部の軸線延長上の位置に照射される。前記
の構成において、好ましくは、発光装置から出された照
射光が、ペン先端部の軸線延長上に位置する情報記録画
像表記体の表記面で乱反射し、その乱反射光が光ビーム
誘導装置で導かれて受光装置に入射される。前記の構成
において、好ましくは、光学的装置がユニットとしてペ
ン先端部の外周部に対して着脱自在に取り付けられる構
造を有する。前記の構成において、好ましくは、発光装
置と受光装置は、ペン本体から離れた場所に配置し、光
ビーム誘導装置を照射光と反射光の両方を通過させる光
ファイバで形成し、この光ファイバの先端に取り付けた
レンズ部を、ペン先端部の外周部に着脱自在に設ける。
【0012】また本発明に係る情報記録画像読取り装置
は、次のように構成される。座標検出装置との組合せに
基づき座標入力装置として作動し、座標検出装置の座標
入力面に対し座標入力操作を行うことによって中央処理
装置に情報を与えるためのスタイラスペンを備えるペン
入力式情報処理装置に付加される情報記録画像読取り装
置であり、スタイラスペンに、少なくとも発光装置と受
光装置を含む光学的装置と、発光装置に発光用駆動信号
を与える発振装置とを設け、スタイラスペン以外の箇所
に、少なくとも復調装置とデコーダと電源を含む本体装
置を設け、スタイラスペンと本体装置の間をコードで接
続する。前記の構成において、好ましくは、本体装置は
ペン入力式情報処理装置の中央処理装置に接続され、こ
の中央処理装置で、読み取られた画像情報の処理が行わ
れる。
【0013】
【作用】本発明では、ペン入力コンピュータ等の情報処
理装置において、例えば絶対座標系の座標検出装置との
組合せの下で座標入力装置として動作するスタイラスペ
ンに情報記録画像読取り器の機能を付加するにあたり、
座標入力のための作用位置と、情報記録画像の読取りの
ための作用位置とを実質的に共通(同じ)にすることに
より、スタイラスペンを、座標入力装置として使用する
場合、および情報記録画像読取りのための入力装置とし
て使用する場合のいずれにおいても、使用者の意識の上
で両者を区別することなく使用することが可能となる。
【0014】かかる構成を実現するために、情報記録画
像読取り装置の光学的装置における発光装置と受光装置
と光ビーム誘導装置のそれぞれの配置位置を、スタイラ
スペンの外部と内部の少なくともいずれか一方の構造を
うまく利用して設定する。この配置において、発光装置
から出射される光ビームの照射位置が、基本的に、ペン
先端部の軸線の延長上に存在しかつペン先端部から所定
の距離に設定される。この所定の距離は、スタイラスペ
ンが座標入力装置として動作するときの作用を与える距
離と実質的に一致するように設定される。
【0015】上記の構成によって、スタイラスペンを座
標入力装置および情報記録画像読取り器のそれぞれとし
て作動可能状態に保持し、かかるスタイラスペンを、例
えば座標検出装置の座標入力面に対して所定の操作を行
えば、座標入力装置として動作させることができ、他
方、バーコード等に適用してこれを読み取れば、情報記
録画像読取り器として動作させることができる。すなわ
ち、座標入力装置と情報記録画像読取り器のうちいずれ
かを選択するための選択操作手段を、特別に設ける必要
はなく、かつ実質的に同じ使用条件で使用することで座
標入力装置および情報記録画像読取り器の両方に用いる
ことができる。
【0016】また選択操作手段を設けることにより、い
ずれを使用するかについて、使用者が選択できるように
構成することもできる。
【0017】また発光装置と受光装置と光ビーム誘導装
置を含む光学的装置は、スタイラスペンへの組付け性を
高める目的で、必要に応じて適宜に組み合わされてモジ
ュール化される。
【0018】情報記録画像読取り装置としては、発光装
置から出射される光ビームが交流要素を含むように、任
意の周波数を有する駆動信号を発振装置から発光装置に
与えるようにし、これにより、信号の処理を行う本体装
置の側で、外乱光や侵入ノイズを排除し、信号光のみを
精度よく取込むことが可能となる。
【0019】
【実施例】以下に、本発明の実施例を添付図面に基づい
て説明する。
【0020】スタイラスペンの構造に関する下記の各実
施例では、情報記録画像読取り装置における情報記録画
像読取りのための光学的装置が組み込まれたスタイラス
ペンについて、当該光学的装置の各種組込み構造に基づ
き分類してスタイラスペンを説明している。ここで「情
報記録画像読取り装置」とは全体システムを意味し、
「光学的装置」とは一般的にバーコードリーダと呼ばれ
る情報記録画像読取り器を意味する。なお、スタイラス
ペンに関する基本構造の一例は、既に図13を参照して
説明したので、ここでは詳述しない。
【0021】本発明が適用されるスタイラスペンとして
好ましい第1の構造例は、ペンハウジングの先部の軸部
付近に所要のスペースが存在する構造である。何故な
ら、このスペースを利用して光ビーム誘導路を形成する
ためである。さらに好ましい第2の構造例として、かか
る所要のスペースを得られない場合であって当該箇所に
筆圧を伝達するための芯体またはこれに類似する部材が
存在する場合である。この場合には、芯体等を光ビーム
誘導路として利用しかつモジュール化を図り、このモジ
ュール部材を利用して情報記録画像読取り装置の光学的
装置をコンパクトにスタイラスペンの中に組み込む構造
である。この構造によれば、座標入力装置としてのスタ
イラスペンの一部の部材を利用して情報記録画像読取り
装置の光学的装置を組み込むことができる。
【0022】なおスタイラスペンに関し、ライトペンの
ごとく光学的構成に基づいて座標検出および情報入力の
各機能を実現するものが存在するが、当該光学的構成
と、本発明による情報記録画像読取りのための光学的装
置とは原則的に別のものとして考える。しかし、ある程
度の工夫を施して共用するように構成することも可能で
ある。
【0023】本発明によるスタイラスペンは、ペン入力
コンピュータまたはこれに類似する情報処理装置におい
て、座標検出装置と組み合わされて使用されるもので、
各種の座標情報を入力する座標入力装置として使用され
る。ここで、上記の類似する情報処理装置としては、実
質的にペン入力コンピュータと同一であり、軽量でかつ
例えば利用者が立った状態で諸情報を入力することが可
能なコンピュータや情報管理・処理端末機器等である。
また情報記録画像読取り装置の読取り器、すなわち光学
的装置は、一般的には代表的にバーコードリーダと呼ば
れるので、以下の説明では便宜上バーコードリーダとい
う。
【0024】代表的なバーコードリーダは、基本的な光
学的構成要素として、少なくとも、光ビームを発射する
発光装置と、当該光ビームをバーコードからの乱反射光
として受ける受光装置と、発光装置から受光装置に至る
光ビームの進行経路において、その全部または一部で光
ビームの進行を導く光ビーム誘導装置を含む。発光装置
には、望ましくはLD(レーザダイオード)、その他に
例えばLED等の発光素子が使用される。受光装置に
は、フォトダイオード等の受光素子が使用される。光ビ
ーム誘導装置は、少なくとも光ビーム誘導路と、必要に
応じてレンズ、ピンホール板、ビームスプリッタ等とを
含み、その形態や構造は必要に応じて任意に形成でき
る。さらに詳しく述べると、発光装置は、複数の小さい
発光素子を配列することによって構成することもでき
る。また受光装置については、近年では、1次元のバー
コードに加えて2次元コードなども存在するので、これ
らのコードのそれぞれに応じた市販の受光素子が使用さ
れる。
【0025】図1を参照して、スタイラスペンに組み込
まれる光学的装置の構成、および情報記録画像読取り装
置のシステム構成について説明する。
【0026】1はスタイラスペンである。スタイラスペ
ン1は、その方式が電磁誘導方式である場合に、本来の
座標情報入力装置としての電磁誘導コイル等を含んでい
るが、図1では、説明の便宜上それらの図示を省略して
いる。なお座標情報入力装置としてのスタイラスペンの
方式は電磁誘導方式が望ましいが、これに限定されるも
のではない。スタイラスペン1は、少なくとも、バーコ
ード読取り器としての光学的装置と、必要に応じて光学
的装置に関連する電気的構成を含んでいる。バーコード
リーダとして機能する光学的装置として、例えば発光装
置2と受光装置3を含む。発光装置2から出射された光
ビームは照射光4としてバーコード表記体6に表示され
たバーコード6aに与えられ、その反射光5が受光装置
3に入射される。反射光5は、バーコード6aによって
変調されている。この変調に基づきバーコード6aの表
示内容を読み取ることが可能となる。照射光4および反
射光5を所定の箇所に導くには、必要に応じて光ビーム
誘導路を設ける必要がある。図1では、照射光4と反射
光5の2つの光路の少なくともいずれか一方の対応箇所
に光ビーム誘導装置が設けられているものとする。光ビ
ーム誘導装置の構成は、具体的に種々のものを考えるこ
とができるので、図1では特に示さず、後述の実施例に
おいていくつかの例を具体的に説明する。
【0027】スタイラスペン1内の電気的構成として
は、発光装置2と受光装置3をスタイラスペン1に備え
る構造のものでは、発光装置2に対して発振駆動信号を
与える発振装置7と、外部電源から供給される電力と受
光装置3から外部回路へ送給される検出信号とを分離し
て伝送するための合成回路8とが含まれる。電源は、本
実施例では、スタイラスペン1以外の箇所に配置される
本体装置内に含まれる。駆動電力を供給された発振装置
7は、所定の周波数を有する信号を発生し、この信号を
駆動信号として、発光装置2に供給する。発光装置2は
所定の発振周波数を含む交流信号に基づき発光動作を行
うので、発光装置2から出力される光ビームは特定の周
波数で振動している光ビームである。バーコード6a
で、表示された画像に基づき振幅変調を受けた反射光5
は、受光装置3に入射される。上記のように発光装置2
から出力される光ビームに所定周波数の振動を与えるの
は、外乱光と本来の信号光とを分離し、かつ侵入ノイズ
を排除できるようにするためである。かかる目的を達成
できるように、発振装置7での発振周波数は適切に設定
される。従って、図1では示されていないが、望ましく
は、復調装置12の前段に前記発振周波数と同じ周波数
の信号を通過させるバンドパスフィルタを配置する。さ
らに望ましくは、受光装置3の受光面の前に前記光ビー
ムの波長のみを通過させる光学的フィルタ(図示せず)
を配置する。
【0028】合成回路8は抵抗器とコンデンサで構成さ
れる。この合成回路8は、本体装置の電源から供給され
る電力を抵抗器を通してスタイラスペン内の各要素に提
供すると共に、反射光5すなわち変調光に基づき得られ
たバーコード読取り信号が、受光装置3からコンデンサ
を介して与えられる。合成回路8は、受光装置3から与
えられるバーコード読取り信号を、スタイラスペン1の
外部に位置する本体装置側に送り、さらに中央処理装置
すなわちペン入力コンピュータの側に送る。また発光装
置2と受光装置3の動作に要する電力は、合成回路8か
らそれぞれに提供される。
【0029】図1に示した構成では、バーコードリーダ
としての光学的装置およびこれに関連する電気的構成
が、スタイラスペン1の内部(ブロック内)に内蔵され
ているかのような印象を与えるが、そうではなく、単に
光学的装置や電気的構成がスタイラスペン1に内部およ
び外部のうち少なくともいずれか一方に装備されている
ことを意味するものである。
【0030】9は、スタイラスペン1内の合成回路8
と、電源や復調回路等を含む本体装置とを接続するコー
ドであり、このコード9には例えば可能な限り軽量でか
つ細い二線式のコードが使用される。このコード9によ
れば、例えば数十ミリアンペアの電流を流すことができ
る。なお、図1に示される実施例のスタイラスペンで
は、電源線および信号線としてのコード9を備える有線
式の構成を有する。このような構成に基づいて、スタイ
ラスペン1の内部構造を簡素化し、スタイラスペン1の
全体を細くし、軽量化を図ることができる。また無線、
超音波、赤外線等を利用する構成上の変更を施すことに
より、コードレスの構成にできるのは勿論である。
【0031】スタイラスペン1の外部に設けられた本体
装置の構成を説明する。本体装置は分離回路10、電源
11、復調装置12、デコーダ13を少なくとも含む。
分離回路10は、抵抗器とコンデンサからなり、電源1
1から電力が供給されると共に、合成回路8からバーコ
ード読取り信号が供給される。電源11からの電力は抵
抗器を通してスタイラスペン1の側へ供給される。バー
コード読取り信号は、コンデンサを介して復調回路12
に送られる。復調回路12は、バーコード読取り信号を
復調し、情報コードを取り出す。取り出された情報コー
ドはデコーダ13でデコーディング(解読)される。デ
コーダ13で得られたデータは、インターフェース14
を通して中央処理装置すなわちペン入力コンピュータ1
5に入力される。中央処理装置15は、入力されたデー
タに基づいて所要の処理を行う。なお中央処理装置15
の代わりに、情報記録画像読取り装置専用の中央処理装
置を設けることもできる。
【0032】合成回路8および分離回路10では、電力
とバーコード読取り信号とを抵抗器およびコンデンサを
利用して分けるように構成される。これは、バーコード
読取り信号を、発振装置7で決まる周波数の交流信号と
して扱っているから可能となる。
【0033】図1の構成においてスタイラスペン1は、
本来的に、よく知られた座標入力装置として動作するこ
とができる。一方、スタイラスペン1を、図示した光学
的装置の構成に基づきバーコードリーダとして動作させ
るとき、発光装置2と受光装置3によってバーコード6
aを読み取るが、本発明の場合、この読取りに要する操
作状態が実質的に座標入力装置の操作状態と同じであ
る。この条件を満たすためのスタイラスペン1の具体的
構造は以下に説明される。
【0034】次に、スタイラスペン1に組み込まれる光
学的装置の具体的な構成例について説明する。
【0035】図2はスタイラスペン1のペン前半部の内
部構造を示す縦断面図である。図2において21はスタ
イラスペン1の外観を形成するペンハウジング、22は
フェライトコア、23はフェライトコア22に巻かれた
電磁誘導コイルである。ペン先端部には孔24が形成さ
れ、この孔24はフェライトコア22の軸孔22aに通
じている。かかる構造によってペン軸部には軸線に沿っ
てスペースが形成される。電磁誘導コイル23の内部空
間は、フェライトコア22の軸孔22aとなっている。
かかる構造は電磁誘導式のスタイラスペンとして既に知
られた構造である。バーコードリーダの発光装置2は、
ペンハウジング21の外側先部に固定される。発光装置
2から出射される光ビームは、照射光4として、スタイ
ラスペン1の先部に位置するバーコード表記体6に照射
される。バーコード表記体6で乱反射された光ビームの
一部は、反射光5としてスタイラスペン1の先端に形成
された孔24を通ってスタイラスペン内部に入る。スタ
イラスペン1の内部の適当な位置に受光装置3が配置さ
れる。受光装置3の受光面はペン軸部に位置し、反射光
5が入射する受光面の前方位置には、光ビーム誘導装置
が配置される。この実施例では、光ビーム誘導装置は、
フェライトコア22の軸孔22a内に配置されるレンズ
25と、受光装置3の受光面の直前に配置されるピンホ
ール板26とを含む。フェライトコア22の軸孔22a
に配置されるレンズ25は、相対的に径の小さい小型の
レンズが使用される。受光装置3に入力された反射光5
はバーコードの情報を含む所定周波数の電気信号に変換
され、この電気信号は合成回路8(図2中に図示せず)
に送られる。上記フェライトコア22の軸孔22aの内
径は、例えば2〜5mmである。
【0036】従来の技術の欄で説明したスタイラスペン
90(図13に示す)では、ペン先端部の軸部に筆圧伝
達手段としての芯体94を備えていたが、上記実施例の
スタイラスペン1ではかかる構成を想定していない。こ
のスタイラスペン1では、座標位置検出については、座
標検出装置(図示せず)と電磁誘導コイル23との相互
作用によって行われる。また筆圧検出すなわちペンダウ
ンまたはペンオフについては、例えば、使用者が周知の
サイドスイッチ(図示せず)をオン・オフすることによ
り、またはタブレット(座標検出装置)側に筆圧検出手
段を設けることにより、またはペン先に感圧素子を埋め
込むことにより、または受光装置3で受ける光の強度を
利用することにより、等のいずれかの手段によって行う
ことが可能である。従ってスタイラスペン1の構造が適
用できる対象は、少なくともペン先端部の軸部に所要の
スペースが確保されているものである。
【0037】スタイラスペン1を座標入力装置として使
用する場合、上記のごとく、その筆圧検出等においてい
くつかの操作態様が考えられる。それぞれの操作態様で
は、スタイラスペン1と座標検出装置(図示せず)の座
標入力面との作用関係において、スタイラスペン1の座
標入力面に対する作用位置(例えばペン先端と座標入力
面との距離など)が定義される。一方、スタイラスペン
1をバーコードリーダとして用いる場合に、バーコード
読取りための作用位置が、スタイラスペン1の座標入力
面に対する作用位置と実質的に同じ(共通)になるよう
に設定される。換言すれば、発光装置2、バーコード表
記体6、光ビーム誘導装置、受光装置3からなる作用位
置関係が、上記の座標入力装置としての作用位置関係と
実質的に同じになる。こうして、バーコード読取りため
の操作状態と座標情報入力のための操作状態が実質的に
同じになる。なお、2つの作用位置の一致性は厳密には
要求されない。例えば発光装置2の光強度を強くする場
合には、より離れた位置でバーコード読取りを行うこと
ができるので、作用位置の一致性については、本発明の
技術思想の範囲内で任意に変更できる。
【0038】なお、スタイラスペン1のペン先端部を座
標入力面に接触させる方式の座標入力装置の場合、バー
コードリーダとしてスタイラスペン1を使用するときに
は、バーコード表記体6に対しペン先端部を接触させる
必要がある。従ってこの場合には、発光装置2からの照
射光4がバーコード表記体6に十分に照射されるよう
に、ペン先端部に透明部を設けることが望ましい。
【0039】上記の構成において、さらに、発光装置2
は外部に取り付けられるので、それから出射される光ビ
ームの照射方向を任意に選択する構造を設けることが可
能であり、この構造は操作性の点で大きな利点となる。
また照射位置を調整できるので、作用位置を必要に応じ
て任意に調整できるという利点を有する。また、バーコ
ード表記体6の表記面に対してスタイラスペン1の軸線
を垂直にした状態において、発光装置2からの照射光が
当該表記面に対して傾斜させることができるのは好まし
い。なお発光装置2に発光のための電力を供給する手段
の図示は省略している。前述の発振装置7は、スタイラ
スペン1の内部において適切な位置に配置される。
【0040】図3に示すスタイラスペンは図2に示した
スタイラスペン1の変形例である。この実施例では、受
光装置3がペンハウジング21の外側に設けられ、発光
装置2はペン内部の軸部に配置される。光ビーム誘導装
置は少なくとも発光装置2の受光面の直前に配置される
レンズ27を含む。レンズ27は、フェライトコア22
の外部に配置されるので、相対的に径の大きいレンズを
用いることができる。その他の構成およびこの構成に関
連する作用は、図2で説明したスタイラスペンの場合と
同じである。図3において、前記実施例で説明した要素
と実質的に同じ要素には同一の符号を付している。
【0041】図4は、スタイラスペンのさらなる変形例
である。この実施例では、発光装置2および受光装置3
をスタイラスペン1の内部に配置し、光ビーム誘導装置
で形成される光誘導路を照射光4および反射光5で共用
するように構成している。発光装置2はペン軸部に配置
され、受光装置3はペンハウジング21の内面近傍に配
置している。光ビーム誘導装置は、フェライトコア22
の軸孔22aの中に配置された小型のレンズ25と、受
光装置3の受光面の直前に配置されたピンホール板26
と、発光装置2からの照射光と受光装置3への反射光を
分離し所定箇所に進行させるビームスプリッタ28を少
なくとも含んでいる。ビームスプリッタ28としては、
例えばハーフミラーやダイクロイックミラーが使用され
る。
【0042】図4に示したスタイラスペン1の構成によ
れば、発光装置2および受光装置3が内部に含まれ、外
観形状が全体的に簡素となり、使用し易い形態となる。
またペン先端部からペン軸線を通った照射光4が出射さ
れるので、スタイラスペン1をバーコード表記体6の表
記面に対し垂直に立てて走査すると、正反射光が受光装
置3に入射するおそれがある。そこでこの場合には、ス
タイラスペン1をバーコード表記体6の表面に対し傾斜
させて使用することが望ましい。
【0043】図2〜図4のいずれのスタイラスペン1に
おいても、座標入力装置としての構成とバーコードリー
ダとしての構成を備える。スタイラスペン1を座標入力
装置としてまたはバーコードリーダとして使用する場
合、前述の通り、座標入力装置として情報を入力操作す
るときの作用位置と、バーコードリーダとして情報を読
み取るときの作用位置とが実質的に同じであるので、両
者を区別することなく基本的に同じ使用状態で使用する
ことができる。すなわち、発光装置2から照射光4が出
射されてバーコードを読み取る位置(バーコードリーダ
として情報を読み取るときの作用位置)が、電磁誘導式
コイル23の軸線の外部延長線上、すなわちペン先端部
の軸線延長上に位置し、かつ入力操作のときに座標検出
装置の入力面が存在する位置(座標入力装置として情報
を入力操作するときの作用位置)と実質的に同じになる
ように構成されているので、操作において区別する必要
がない。
【0044】上記の使用において、スタイラスペン1
を、座標入力装置として使用するか、またはバーコード
リーダとして使用するかについて、特に切り替えるため
のスイッチを設ける必要はない。スタイラスペンを座標
入力装置および情報記録画像読取り器のそれぞれとして
作動可能状態に保持し、かかるスタイラスペンを、例え
ば座標検出装置の座標入力面に対して所定の操作を行え
ば、座標入力装置として動作させることができ、他方、
バーコード等に適用してこれを読み取れば、情報記録画
像読取り器として動作させることができる。従って、例
えば、座標入力装置の入力面にバーコードが表記されて
いる場合には、座標入力装置の入力作用とバーコードリ
ーダの読取り作用の両方を同時に実行できることにな
る。また必要に応じて、例えば使用者自体の判断を優先
するため、あるいは単独機能で使用したいため、スタイ
ラスペン1の適当な箇所に一般的な切替スイッチ(図示
せず)を設け、情報入力装置およびバーコードリーダの
いずれか一方に選択するように構成することもできる。
【0045】上記の基本的な構成および作用は、以下に
説明される他の実施例のスタイラスペン1において同様
に備えられる。
【0046】次に図5〜図7を参照してスタイラスペン
1の他の実施例について説明する。これらの図に示され
た実施例において、前記実施例で説明した要素と実質的
に同一の要素には同一の符号を付している。
【0047】図5において、この実施例は、発光装置2
は、ペンハウジング21の外部先端の突起部41に取り
付けられる。発光装置2からの照射光4は、バーコード
表記体6に照射される。22はペン先端部に配置された
フェライトコア、23はフェライトコア22に巻かれた
電磁誘導コイルである。42は反射光検出モジュールで
ある。反射光検出モジュール42はロッド状の光ビーム
誘導部材43を有し、この光ビーム誘導部材43の内部
にレンズ25およびピンホール板26を備えると共に、
その後端部に受光装置3を一体的に備えている。光ビー
ム誘導部材43は、例えば透明で所要の強度を有する樹
脂材もしくはガラス材、または先端に透明部材を設けた
真鍮のパイプ等で形成される。受光装置3の後ろ側には
さらに突起部44が形成される。また、光ビーム誘導部
材43の先端部には透明なカバー部材45が設けられ
る。カバー部材45は、反射光5の反射ロスを低減し、
有効に反射光5をビーム誘導部材43内に導く作用を有
する。カバー部材45には、例えばアセテート樹脂また
はポリカーボネイトが使用される。また反射光検出モジ
ュール42の後ろ側の位置には筆圧検出装置46を設置
する。筆圧検出装置46は、反射光検出モジュール42
が後退動作を行ったとき、突起部44による押し圧を受
けて筆圧の検出を行う。
【0048】上記構成を有する反射光検出モジュール4
2は、光ビーム誘導部材43をフェライトコア22の軸
孔22aに挿通した状態でペン先部に配置する。反射光
検出モジュール42は、通常の状態では弾性部材(図示
せず)で先部側に押圧された状態にある。スタイラスペ
ン1を検出対象物に接近させて、当該対象物に反射光検
出モジュール42が当接すると、後退せしめられ、筆圧
検出装置46が所定の筆圧を検出する。従って反射光検
出モジュール42は、筆圧伝達手段である芯体として作
動する。同時に、反射光検出モジュール42は、その内
部に光ビーム誘導装置としての機能を有する。従って、
発光装置2から出た照射光4がバーコード表記体6で反
射されると、その一部の反射光5が光ビーム誘導部材4
3の中に進入し、レンズ25およびピンホール板26を
通過した後に受光装置3で検出される。上記構成によれ
ば、小型のスタイラスペン1において、筆圧伝達手段で
ある芯体と反射光検出装置とを組み合せた装置を、モジ
ュール化して小型かつコンパクトに作製することができ
る。
【0049】図6は、図3に示したスタイラスペン1の
変形例であり、図5で示した実施例に類似している。こ
の実施例では、反射光検出モジュール42の代わりに、
発光装置2と光ビーム誘導部材43を含む照射光発生モ
ジュール47を形成している。この照射光発生モジュー
ル47では、光ビーム誘導部材43の後部の径を太くし
た部分43aを形成し、この部分43aに径の大きなレ
ンズ27を配置すると共に、当該後部43aに発光装置
2を配置している。また受光装置3は、ペンハウジング
21の外部先端の突起部41に取り付けられる。その他
の構成については図5の実施例と同じである。
【0050】図7に示したスタイラスペン1は、前述の
図4で説明したスタイラスペン1の構成において、発光
装置2と受光装置3と光ビーム誘導装置とを一体化し、
これを情報読取りモジュール48としてペン内部に組み
込んだ構成を有する。この情報読取りモジュール48
は、前記実施例の反射光検出モジュール42に発光装置
2をも組み込み、かつ照射光4と反射光5を共通の光ビ
ーム誘導路で誘導するように構成したものである。その
他の構成については、図4および図5の各実施例を合わ
せてなる構成と同じであるので、図7において図4およ
び図5に示した要素と同一の要素には同一の符号を付し
ている。
【0051】図2〜図7で説明した各実施例において、
スタイラスペン1内の後半部には、回路部(図示せず)
が設けられる。この回路部は、図1に示した発振装置7
に対応する回路、合成回路8、コード9の接続部を含
み、さらに電磁誘導コイル23に磁界を発生させるため
の回路、切替スイッチに関連する回路、筆圧検出装置4
6に関連する回路等が含まれる。当該回路部は、基板上
に構成すること、または回路付き成形品として構成する
ことが可能である。ペン入力コンピュータまたはこれに
類似する情報処理装置における座標入力装置としての電
磁誘導式スタイラスペンやその他の方式のスタイラスペ
ンの構成は、よく知られているので、ここでは詳述しな
い。
【0052】次に図8〜図10を参照してスタイラスペ
ン1の他の実施例を説明する。これらの実施例で示すス
タイラスペン1では、バーコードリーダの発光装置2、
受光装置3、光ビーム誘導装置からなる部分をペンハウ
ジングの外部に付加的に取り付けた構成を有している。
従ってこれらの実施例では、座標情報入力装置としての
スタイラスペン1の内部構造は従来の構成と同じであ
る。図8〜図10に示したスタイラスペン1では芯体を
有した電磁誘導方式のスタイラスペンを示している。各
図において、上述の各実施例で説明した要素と実質的に
同一の要素には同一の符号を付している。
【0053】図8において、スタイラスペン1のペンハ
ウジングの外側の前半部に取付けケース51を設け、こ
の取付けケース51に、発光装置2、受光装置3、光ビ
ーム誘導装置を配設している。発光装置2は取付けケー
ス51の前端部に配置する。受光装置3は取付けケース
51の内部に配置する。光ビーム誘導装置は、光反射板
52とレンズ53とピンホール板54から構成される。
バーコードリーダの光学的構成において、発光装置2か
ら出射された照射光4は、スタイラスペン1の軸線延長
上に存在するバーコード表記体6の表記面に照射され、
その後に乱反射され、その反射光5は光反射板52で反
射された後、レンズ53とピンホール板54を通過し
て、受光装置3に入射する。こうしてバーコード表記体
6に表示されたバーコードを読み取る。なお、スタイラ
スペン1の先端部から突き出た突起部55は、筆圧伝達
手段である芯体の先端部である。本実施例では、発光装
置2によって出力される照射光4が、芯体先端部55の
前方の位置に照射されるように構成されている。
【0054】図9に示す実施例は、図8で説明した構成
において、発光装置2と受光装置3の配置位置を入れ替
え、また光反射板52とピンホール板54を省略し、か
つ発光装置2が出力する照射光4の出射方向が、スタイ
ラスペン1の軸線方向とほぼ平行になるように設計され
ている。従って、構成を簡素にすることができる。その
他の構成については、図8に示した実施例と同じであ
る。
【0055】図10に示す実施例は、図8で説明した実
施例の構成において、発光装置2も取付けケース51の
内部で、かつ受光装置3の近傍に配設した構成を有す
る。このために、光ビーム誘導装置においては、光反射
板52、レンズ53、ピンホール板54に加えて、照射
光4と反射光5を適宜に分離するためのビームスプリッ
タ56が設置される。その他の構成については、図8の
実施例の場合と同じである。
【0056】上記のごとく、スタイラスペン1に対し
て、バーコードリーダの光学的構成部分が外付けで外部
装置として取り付けることのできる構成は、既に販売さ
れたスタイラスペンに対してバーコードリーダとしての
機能を付加するときに都合のよい構造であると言える。
【0057】前述の各実施例で、スタイラスペン1をバ
ーコードリーダとして使用する場合において読取りエラ
ーが発生することを考慮に入れると、正反射光を避ける
目的で、照射光4と反射光5の各進路が一致していると
きには当該進路が被検出面に対して垂直になるのを避け
ることが望ましく、また照射光4と反射光5の各進路が
角度を有するときにはその角度の二等分線が被検出面に
対して垂直になるのを避けることが望ましい。
【0058】図11および図12は、バーコードリーダ
としての機能を備えたスタイラスペンの他の実施例を示
し、この実施例では、スタイラスペン1に対して、別装
置としてポータブルなバーコードリーダを作製して準備
し、このバーコードリーダの先端部として形成された照
射光を発射しかつ反射光を取込むレンズ部および光伝送
部のみをスタイラスペン1のペンハウジング外側に着脱
自在に付設した構成を有する。図11に示すように、ス
タイラスペン1に対して、固定器具61でレンズ部であ
るセルフォックレンズ62を固定し、また光ビームを伝
送するための軽量の光ファイバ63もスタイラスペン1
のペンケーシングに固定器具64で固定している。65
はバーコードリーダの信号処理を行う本体装置である。
本体装置65とセルフォックレンズ62は光ファイバ6
3で接続される構造を有する。セルフォックレンズ62
の先部には、さらに照射光4の照射方向をスタイラスペ
ン1の軸線延長上に向ける反射鏡部材66が取り付けら
れている。
【0059】図12は、上記バーコードリーダのシステ
ムを示すものである。図12において、セルフォックレ
ンズ62、光ファイバ63等は図11に示したものと同
じである。本体装置65の内部には、LD等の発光装置
2、フォトダイオード等の受光装置3、照射光と反射光
を分離するビームスプリッタ28、バーコードを解読す
るデコーダ13が含まれる。本体装置65は中央処理装
置(ペン入力コンピュータ)15とインターフェース1
4を介して接続される。
【0060】上記実施例では、発光装置2や受光装置3
等の光学的構成の主たる部分を本体装置65に内蔵し、
スタイラスペン1に付設される部分は、光ファイバ63
やセルフォックレンズ62等の軽量部分としたためスタ
イラスペンの操作性を向上できると共に、既に販売され
たスタイラスペン1に対するバーコードリーダの付設が
いっそう容易になるという利点を有する。
【0061】前記の各実施例において、バーコードリー
ダの光学的構成をスタイラスペン1の内部または外部に
設けたが、光学的構成の中に含まれる発光装置2につい
ては、例えばスタイラスペン1を座標情報入力装置とし
て優先的に使用する場合において、その発光動作を、中
央処理装置(ペン入力コンピュータ等)から操作者に対
する情報伝達手段として利用することができる。また図
2、図4、図5、図7のそれぞれで示した実施例におい
て、径の小さいレンズを用いる代わりに、フェライトコ
アの外に配置される径の大きなレンズを用いることと
し、かつ関連する部材の配置位置を後方へ移すように構
成することもできる。
【0062】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように本発明によ
れば、次の効果を奏する。ペン入力コンピュータ等の情
報処理装置において、座標検出装置との組合せの下で座
標入力装置として動作するスタイラスペンに、情報記録
画像読取り器としての光学的装置を組み込み、かつ座標
入力装置として座標入力操作を行うための作用位置と情
報記録画像読取り器による情報読取りのための作用位置
が同じであるため、座標入力装置、情報記録画像読取り
器を区別することなく使用することができ、操作性およ
び実用性が高くなる。また一つのスタイラスペンを、座
標情報入力装置および情報記録画像読取り器として利用
できるので、例えば宅配便の配達員は持替えが不要とな
り、特に立った状態で各種情報入力の作業を行えるので
便利である。スタイラスペンに組み込まれる情報記録画
像読取りのための光学的装置は、スタイラスペンの先端
部の構造を利用し、その内部スペースおよび外部スペー
スにコンパクトに取り付けることができる。この場合、
発光装置は、その照射光の方向がペン先端部の軸線延長
上に位置するように配置し、情報記録画像読取り器によ
る情報読取りの作用位置が、座標入力装置として入力操
作を行うための作用位置と共通となるようにする。情報
記録画像読取り器としての光学的装置は、スタイラスペ
ンに組み込むのに適した構造を有するようにモジュール
化される。これにより製作工程を簡素化できる。また光
学的装置の小型化を達成することにより、スタイラスペ
ンのペンハウジング内の狭いスペースに配置することが
でき、反対に従来のスタイラスペンの形状を変えること
なく、情報記録画像読取りのための光学的装置を組み込
むことができる。発光装置から出射された照射光が、表
記体の表面に対して望ましい角度で傾斜して照射される
ため、正反射による入射をできる限り少なくし、高い精
度で情報記録画像を読み取ることができる。また、発光
装置から出射される光ビームは、交流駆動信号に基づい
て発生する光であるため、乱反射光を取込むとき、信号
光と外乱光を明確に区別して取り入れることができ、か
つ本体装置に信号を送るコードに混入するノイズを除去
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】情報記録画像読取り装置を装備した本発明に係
るスタイラスペンのシステム構成図である。
【図2】スタイラスペンの第1実施例を示す部分縦断面
図である。
【図3】スタイラスペンの第2実施例を示す部分縦断面
図である。
【図4】スタイラスペンの第3実施例を示す部分縦断面
図である。
【図5】スタイラスペンの第4実施例を示す部分縦断面
図である。
【図6】スタイラスペンの第5実施例を示す部分縦断面
図である。
【図7】スタイラスペンの第6実施例を示す部分縦断面
図である。
【図8】スタイラスペンの第7実施例を示す部分断面図
である。
【図9】スタイラスペンの第8実施例を示す部分断面図
である。
【図10】スタイラスペンの第9実施例を示す部分断面
図である。
【図11】他の組み付け構成を示す外観斜視図である。
【図12】図11に示す実施例の情報記録画像読取り装
置のシステム構成を示す構成図である
【図13】従来のスタイラスペンの内部構造を示す縦断
面図である。
【符号の説明】
1 …スタイラスペン 2 …発光装置 3 …受光装置 4 …照射光 5 …反射光 6 …バーコード表記体 6a …バーコード 7 …発振装置 8 …合成回路 9 …コード 10 …分離回路 21 …ペンハウジング 22 …フェライトコア 23 …電磁誘導コイル 25 …径の小さいレンズ 26 …ピンホール板 27 …径の大きいレンズ 28 …ビームスプリッタ 42 …反射光検出モジュール 43 …光ビーム誘導部材 44 …突起部 45 …カバー部材 46 …筆圧検出装置 47 …照射光発生モジュール 48 …情報読取りモジュール 51 …取付けケース 52 …光反射板 53 …レンズ 54 …ピンホール板 55 …芯体先端部 61,64 …固定器具 62 …セルフォックレンズ 63 …光ファイバ 65 …本体装置 66 …反射鏡部材

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ペン入力方式を有する情報処理装置に備
    えられ、座標検出装置との組合せに基づき座標入力装置
    として作動し、前記座標検出装置の座標入力面に対し座
    標入力操作を行うことによって前記情報処理装置に情報
    を与えるスタイラスペンにおいて、 照射光を出す発光装置と、反射光を受ける受光装置と、
    前記照射光と前記反射光のうち少なくともいずれか一方
    を導く光ビーム誘導装置とを含み、前記発光装置から出
    された照射光が、前記座標入力操作を行うための前記ペ
    ン先端部の近くに位置する情報記録画像に照射され、そ
    の結果生じる反射光が前記受光装置に入射するように構
    成された情報記録画像読取り用の光学的装置を備え、 前記光学的装置による情報記録画像読取りのための作用
    位置と、前記座標入力操作を行うための作用位置とが実
    質的に共通である、 ことを特徴とするスタイラスペン。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のスタイラスペンにおい
    て、前記座標入力装置としての使用と情報記録画像読取
    り用の前記光学的装置としての使用のうちいずれかを選
    択する選択操作手段を設けたことを特徴とするスタイラ
    スペン。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のスタイラスペンにおい
    て、前記発光装置をペン外部に配置し、前記受光装置を
    ペン内部に配置し、ペン軸部に存在するスペースを利用
    して前記光ビーム誘導装置をペン内部に配置したことを
    特徴とするスタイラスペン。
  4. 【請求項4】 請求項1記載のスタイラスペンにおい
    て、前記発光装置をペン内部に配置し、前記受光装置を
    ペン外部に配置し、ペン軸部に存在するスペースを利用
    して前記光ビーム誘導装置をペン内部に配置したことを
    特徴とするスタイラスペン。
  5. 【請求項5】 請求項1記載のスタイラスペンにおい
    て、前記発光装置と前記受光装置を共にペン内部に配置
    し、ペン軸部に存在するスペースを利用して前記光ビー
    ム誘導装置をペン内部に配置し、前記光ビーム誘導装置
    は、ビームスプリッタを含み、照射光および反射光を誘
    導するための光ビーム誘導路として共用されることを特
    徴とするスタイラスペン。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか1項に記載のス
    タイラスペンにおいて、前記座標検出装置は電磁誘導方
    式であり、電磁誘導コイルがペン先部内に設けられ、ペ
    ン軸部に形成された前記スペースは、前記電磁誘導コイ
    ルの内部に形成されるスペースを含むことを特徴とする
    スタイラスペン。
  7. 【請求項7】 請求項3記載のスタイラスペンにおい
    て、前記光ビーム誘導装置は、前記電磁誘導コイルの内
    部に形成される前記スペースに配置される相対的に小さ
    い径を有するレンズと、前記受光装置の受光面前に配置
    されるピンホール板を含むことを特徴とするスタイラス
    ペン。
  8. 【請求項8】 請求項3記載のスタイラスペンにおい
    て、前記光ビーム誘導装置と受光装置は一体化されて反
    射光検出モジュールとして形成され、この反射光検出モ
    ジュールは筆圧伝達芯体としての機能を併せて有するこ
    とを特徴とするスタイラスペン。
  9. 【請求項9】 請求項4記載のスタイラスペンにおい
    て、前記発光装置と前記光ビーム誘導装置は一体化され
    て照射光発生モジュールとして形成され、この照射光発
    生モジュールは筆圧伝達芯体としての機能を併せて有す
    ることを特徴とするスタイラスペン。
  10. 【請求項10】 請求項5記載のスタイラスペンにおい
    て、前記発光装置と前記受光装置と前記光ビーム誘導装
    置は一体化されて情報読取りモジュールとして形成さ
    れ、この情報読取りモジュールは筆圧伝達芯体としての
    機能を併せて有することを特徴とするスタイラスペン。
  11. 【請求項11】 請求項1記載のスタイラスペンにおい
    て、前記発光装置と前記光ビーム誘導装置と前記受光装
    置を含む前記光学的装置をペン外部に配置し、前記発光
    装置から出される照射光がペン先端部の軸線延長上の位
    置に照射されることを特徴とするスタイラスペン。
  12. 【請求項12】 請求項3,8,11のいずれか1項に
    記載のスタイラスペンにおいて、前記発光装置から出さ
    れた照射光が、前記ペン先端部の軸線延長上に位置する
    情報記録画像表記体の表記面で乱反射し、その乱反射光
    が前記光ビーム誘導装置で導かれて前記受光装置に入射
    されることを特徴とするスタイラスペン。
  13. 【請求項13】 請求項11記載のスタイラスペンにお
    いて、前記光学的装置がユニットとしてペン先端部の外
    周部に対して着脱自在に取り付けられる構造を有するこ
    とを特徴とするスタイラスペン。
  14. 【請求項14】 請求項1記載のスタイラスペンにおい
    て、前記発光装置と前記受光装置は、ペン本体から離れ
    た場所に配置し、前記光ビーム誘導装置を照射光と反射
    光の両方を通過させる光ファイバで形成し、この光ファ
    イバに先端に取り付けたレンズ部を、前記ペン先端部の
    外周部に着脱自在に設けたことを特徴とするスタイラス
    ペン。
  15. 【請求項15】 座標検出装置との組合せに基づき座標
    入力装置として作動し、前記座標検出装置の座標入力面
    に対し座標入力操作を行うことによって中央処理装置に
    情報を与えるためのスタイラスペンを備えるペン入力式
    情報処理装置に付加される情報記録画像読取り装置にお
    いて、 前記スタイラスペンに、少なくとも発光装置と受光装置
    を含む光学的装置と、前記発光装置に発光用駆動信号を
    与える発振装置とを設け、 前記スタイラスペン以外の箇所に、少なくとも復調装置
    とデコーダと電源を含む本体装置を設け、 前記スタイラスペンと前記本体装置の間をコードで接続
    した、 ことを特徴とする情報記録画像読取り装置。
  16. 【請求項16】 請求項15記載の情報記録画像読取り
    装置において、前記本体装置は前記ペン入力式情報処理
    装置の前記中央処理装置に接続され、この中央処理装置
    で、読み取られた画像情報の処理が行われることを特徴
    とする情報記録画像読取り装置。
JP35812892A 1992-12-26 1992-12-26 スタイラスペンおよびスタイラスペンに適した情報記録画像読取り装置 Pending JPH06203195A (ja)

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