JPH06199901A - アセテート組成物 - Google Patents
アセテート組成物Info
- Publication number
- JPH06199901A JPH06199901A JP56593A JP56593A JPH06199901A JP H06199901 A JPH06199901 A JP H06199901A JP 56593 A JP56593 A JP 56593A JP 56593 A JP56593 A JP 56593A JP H06199901 A JPH06199901 A JP H06199901A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- acid
- acetate
- composition
- acid compound
- cellulose acetate
- Prior art date
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- Pending
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- Biological Depolymerization Polymers (AREA)
- Polysaccharides And Polysaccharide Derivatives (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 生分解性をコントロールできるアセテート組
成物を提供すること。 【構成】 セルロースアセテートと、酢酸より酸解離定
数の大きい酸化合物0.01〜10重量%とからなるセ
ルロースアセテート組成物。分解速度の異なる複数の酸
化合物を含むアセテート組成物は分解がコントロールで
きるので、広範な用途に的する。
成物を提供すること。 【構成】 セルロースアセテートと、酢酸より酸解離定
数の大きい酸化合物0.01〜10重量%とからなるセ
ルロースアセテート組成物。分解速度の異なる複数の酸
化合物を含むアセテート組成物は分解がコントロールで
きるので、広範な用途に的する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、セルロースアセテート
の生分解性をコントロールできるセルロースアセテート
組成物に関する。更に詳しくは、セルロースアセテート
に酸化合物を混合して、生分解性をコントロールできる
組成物を提供せんとするものである。
の生分解性をコントロールできるセルロースアセテート
組成物に関する。更に詳しくは、セルロースアセテート
に酸化合物を混合して、生分解性をコントロールできる
組成物を提供せんとするものである。
【0002】
【従来の技術】アセテートとして一般的に知られるセル
ロースアセテートは、セルロースを酢酸エステルとした
ものであり、生分解性がありそうである。ところが、こ
のアセテートは、必ずしも生分解性がよいとはいえず、
繊維状として編み物とし、土中に埋設しても場合によっ
ては1年間経っても生分解しないことがある。
ロースアセテートは、セルロースを酢酸エステルとした
ものであり、生分解性がありそうである。ところが、こ
のアセテートは、必ずしも生分解性がよいとはいえず、
繊維状として編み物とし、土中に埋設しても場合によっ
ては1年間経っても生分解しないことがある。
【0003】このようなことより、アセテートは生分解
性材料としてはあまり使用されていない。
性材料としてはあまり使用されていない。
【0004】本発明者らは、かかるアセテートを生分解
性材料として使用するには、生分解性をコントロールす
る必要があると考えた。このようなアセテートの生分解
性コントロールを、同じ酸化率のアセテートを用い、添
加物のみで出来れば、非常に使用し易いものが得られる
と考え、検討を加えた結果、本発明に到達したものであ
る。
性材料として使用するには、生分解性をコントロールす
る必要があると考えた。このようなアセテートの生分解
性コントロールを、同じ酸化率のアセテートを用い、添
加物のみで出来れば、非常に使用し易いものが得られる
と考え、検討を加えた結果、本発明に到達したものであ
る。
【0005】
【発明の目的】生分解性をコントロール可能なセルロー
スアセテート組成物を提供することを本発明の目的とす
るものである。殊に分解速度に差異をもつセルロースア
セテートの組合せにより、種々な機能や用途をもつ組成
物を提供するものである。
スアセテート組成物を提供することを本発明の目的とす
るものである。殊に分解速度に差異をもつセルロースア
セテートの組合せにより、種々な機能や用途をもつ組成
物を提供するものである。
【0006】
【発明の構成】本発明は、セルロースアセテート(A)
と、少なくとも酢酸より酸解離定数の大きい酸化合物
(B)0.01〜10重量%とからなるアセテート組成
物、である。
と、少なくとも酢酸より酸解離定数の大きい酸化合物
(B)0.01〜10重量%とからなるアセテート組成
物、である。
【0007】本発明を説明する。
【0008】本発明において、セルロースアセテート
(A)とは、セルロースの水酸基の少なくとも60%が
酢酸エステルとなった化合物をいい、特に通常ジアセテ
ートといわれる一部に水酸基の残ったアセテートに好ま
しく適用される。例えば、セルロースの構成単位中の水
酸基3個の中2個以上、好ましくは2.2〜2.9個の
水酸基がアセテートになったものに好ましく適用され
る。2個より少ないアセテート基の時は、それ自体で生
分解速度も速く、また、成形も行いにくいためである。
(A)とは、セルロースの水酸基の少なくとも60%が
酢酸エステルとなった化合物をいい、特に通常ジアセテ
ートといわれる一部に水酸基の残ったアセテートに好ま
しく適用される。例えば、セルロースの構成単位中の水
酸基3個の中2個以上、好ましくは2.2〜2.9個の
水酸基がアセテートになったものに好ましく適用され
る。2個より少ないアセテート基の時は、それ自体で生
分解速度も速く、また、成形も行いにくいためである。
【0009】一方、酢酸より解離定数の大きい酸化合物
(B)としては、フォスフォン酸、燐酸、スルフォン
酸、硫酸及びこれらの部分エステル等があげられ、特に
スルフォン酸、フォスフォン酸がアセテートとの親和性
の面から好ましい。なお、容易に加水分解してこれらの
強酸となるエステル類も使用され得る。
(B)としては、フォスフォン酸、燐酸、スルフォン
酸、硫酸及びこれらの部分エステル等があげられ、特に
スルフォン酸、フォスフォン酸がアセテートとの親和性
の面から好ましい。なお、容易に加水分解してこれらの
強酸となるエステル類も使用され得る。
【0010】これらの使用量は、目的とする生分解速度
により異なり、速く生分解させようとする時は多量の酸
化合物を添加すればよいが、あまり多くても効果は変わ
らず、またあまり少ないと効果のないことから、0.0
1〜10重量%の量が用いられる。好ましい範囲は0.
1〜5重量%である。
により異なり、速く生分解させようとする時は多量の酸
化合物を添加すればよいが、あまり多くても効果は変わ
らず、またあまり少ないと効果のないことから、0.0
1〜10重量%の量が用いられる。好ましい範囲は0.
1〜5重量%である。
【0011】一般に使用量は、用いる酸化合物の種類に
よっても異なり、使用条件によっても異なるが、上述の
範囲から試行錯誤によって適当量を決め得る。
よっても異なり、使用条件によっても異なるが、上述の
範囲から試行錯誤によって適当量を決め得る。
【0012】本発明の組成物は、酸化合物がアセテート
に混合されていればよく、この製造方法としてはアセテ
ートのアセトン、メチレンクロライド等の溶液に酸化合
物を添加した後成形する方法、可塑剤などの入った熱成
形可能なアセテートに酸化合物を溶融混合する方法等が
一般的に使用される。
に混合されていればよく、この製造方法としてはアセテ
ートのアセトン、メチレンクロライド等の溶液に酸化合
物を添加した後成形する方法、可塑剤などの入った熱成
形可能なアセテートに酸化合物を溶融混合する方法等が
一般的に使用される。
【0013】本発明の組成物は、アセテート、酸化合物
以外に可塑剤、充填剤、染料、顔料、安定剤その他を含
有していてもよく、特に、可塑剤の含有は、熱成形を可
能にするためには必要である。この可塑剤としては、フ
タル酸エステル類、ポリエチレングリコール類等が用い
られ、特にポリエチレングリコールが可塑剤の生分解性
という意味で好ましい。これらの可塑剤の添加量は、1
0〜60重量%、好ましくは20〜50重量%である。
以外に可塑剤、充填剤、染料、顔料、安定剤その他を含
有していてもよく、特に、可塑剤の含有は、熱成形を可
能にするためには必要である。この可塑剤としては、フ
タル酸エステル類、ポリエチレングリコール類等が用い
られ、特にポリエチレングリコールが可塑剤の生分解性
という意味で好ましい。これらの可塑剤の添加量は、1
0〜60重量%、好ましくは20〜50重量%である。
【0014】
【発明の効果】本発明を実施することにより、容易に生
分解性をコントロールでき、生分解速度に対する要求の
異なる分野に、同じアセテートを用い、酸化合物の種
類、量を変更することにより対応できる。
分解性をコントロールでき、生分解速度に対する要求の
異なる分野に、同じアセテートを用い、酸化合物の種
類、量を変更することにより対応できる。
【0015】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳述する。な
お、実施例中「部」とあるのは、「重量部」をしめす。
お、実施例中「部」とあるのは、「重量部」をしめす。
【0016】
【実施例1】酸化度(JIS L1015により測定)
54のセルロースアセテートフレークスを20重量%に
なるようアセトンに溶解させ、アセテートドープを得
た。このドープに、パラトルエンスルフォン酸をアセテ
ートに対して2重量%になるよう添加し、攪拌して均一
にした後、ガラス板上に流延し乾燥して、厚み約100
μmのフィルムとした。このフィルムを土の中に埋めて
1カ月後に取りだそうとしたが分解して何もなかった。
54のセルロースアセテートフレークスを20重量%に
なるようアセトンに溶解させ、アセテートドープを得
た。このドープに、パラトルエンスルフォン酸をアセテ
ートに対して2重量%になるよう添加し、攪拌して均一
にした後、ガラス板上に流延し乾燥して、厚み約100
μmのフィルムとした。このフィルムを土の中に埋めて
1カ月後に取りだそうとしたが分解して何もなかった。
【0017】
【比較例1】実施例1で得たドープに何も添加せず実施
例1と同様に厚み約100μmのフィルムにして土中に
埋め、1カ月後取り出して乾燥後重量を測定した結果、
元の重量の98%であり、殆んど減少していなかった。
更に3カ月後に測定したが、97%の残存率であった。
例1と同様に厚み約100μmのフィルムにして土中に
埋め、1カ月後取り出して乾燥後重量を測定した結果、
元の重量の98%であり、殆んど減少していなかった。
更に3カ月後に測定したが、97%の残存率であった。
【0018】
【実施例2】実施例1と同様に得たドープに、表1に示
す化合物を添加後フィルムとし、実施例1と同時に土中
に埋めてテストした結果を表1に示す。
す化合物を添加後フィルムとし、実施例1と同時に土中
に埋めてテストした結果を表1に示す。
【0019】
【表1】
【0020】
【比較例2】実施例1と同様アジピン酸2.0%を添加
してフィルム化、土中埋没テストの結果、1カ月では9
9%の保持率であった。
してフィルム化、土中埋没テストの結果、1カ月では9
9%の保持率であった。
Claims (1)
- 【請求項1】 セルロースアセテートと、酢酸より酸解
離定数の大なる酸化合物0.01〜10重量%とからな
るアセテート組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP56593A JPH06199901A (ja) | 1993-01-06 | 1993-01-06 | アセテート組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP56593A JPH06199901A (ja) | 1993-01-06 | 1993-01-06 | アセテート組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06199901A true JPH06199901A (ja) | 1994-07-19 |
Family
ID=11477245
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP56593A Pending JPH06199901A (ja) | 1993-01-06 | 1993-01-06 | アセテート組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06199901A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1999050305A1 (fr) * | 1998-03-31 | 1999-10-07 | Japan Tobacco Inc. | Article moule en acetate de cellulose biodegradable et embout filtrant pour article a fumer |
US6739344B2 (en) | 1999-03-11 | 2004-05-25 | Japan Tobacco Inc. | Biodegradable cellulose acetate structure and tobacco filter |
GB2489491A (en) * | 2011-03-31 | 2012-10-03 | British American Tobacco Co | Cellulose acetate and plasticizer blends |
JP2015507917A (ja) * | 2012-01-27 | 2015-03-16 | セラニーズ アセテート,エルエルシー | 置換された酢酸セルロースおよびその使用方法 |
JP2015510395A (ja) * | 2012-01-27 | 2015-04-09 | セラニーズ アセテート,エルエルシー | 置換された酢酸セルロースおよびその使用方法 |
KR20150084407A (ko) | 2014-01-14 | 2015-07-22 | 한국화학연구원 | 식물유 유래 폴리카르복실산 유도체 기반 가공성 향상제를 함유하는 셀룰로오스계 수지 조성물 및 그의 제조방법 |
-
1993
- 1993-01-06 JP JP56593A patent/JPH06199901A/ja active Pending
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1999050305A1 (fr) * | 1998-03-31 | 1999-10-07 | Japan Tobacco Inc. | Article moule en acetate de cellulose biodegradable et embout filtrant pour article a fumer |
CN1099438C (zh) * | 1998-03-31 | 2003-01-22 | 日本烟草产业株式会社 | 生物分解性醋酸纤维素成形制品及吸烟物品用的过滤芯 |
US6571802B1 (en) | 1998-03-31 | 2003-06-03 | Japan Tobacco Inc. | Molded article of biodegradable cellulose acetate and filter plug for smoking article |
US6739344B2 (en) | 1999-03-11 | 2004-05-25 | Japan Tobacco Inc. | Biodegradable cellulose acetate structure and tobacco filter |
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JP2015507917A (ja) * | 2012-01-27 | 2015-03-16 | セラニーズ アセテート,エルエルシー | 置換された酢酸セルロースおよびその使用方法 |
JP2015510395A (ja) * | 2012-01-27 | 2015-04-09 | セラニーズ アセテート,エルエルシー | 置換された酢酸セルロースおよびその使用方法 |
EP2811852A4 (en) * | 2012-01-27 | 2015-12-23 | Celanese Acetate Llc | SUBSTITUTED CELLULOSE ACETATES AND USES THEREOF |
KR20150084407A (ko) | 2014-01-14 | 2015-07-22 | 한국화학연구원 | 식물유 유래 폴리카르복실산 유도체 기반 가공성 향상제를 함유하는 셀룰로오스계 수지 조성물 및 그의 제조방법 |
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