JPH06197765A - コレシストキニンb/ガストリン受容体 - Google Patents
コレシストキニンb/ガストリン受容体Info
- Publication number
- JPH06197765A JPH06197765A JP4360225A JP36022592A JPH06197765A JP H06197765 A JPH06197765 A JP H06197765A JP 4360225 A JP4360225 A JP 4360225A JP 36022592 A JP36022592 A JP 36022592A JP H06197765 A JPH06197765 A JP H06197765A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- receptor
- cckb
- human
- gastrin receptor
- gastrin
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- Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
- Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
- Medicines Containing Antibodies Or Antigens For Use As Internal Diagnostic Agents (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】 本発明は,配列表配列番号1又は配列番号2
で示されるヒトCCKB/ガストリン受容体の塩基配列
又はポリペプチド及びその製造法に関する。 【効果】 ヒトCCKB/ガストリン受容体の入手可能
により,ヒトの疾患に関する該受容体作用薬,例えば胃
酸分泌阻害剤,抗不安剤等のスクリーニング及び評価に
有用である。
で示されるヒトCCKB/ガストリン受容体の塩基配列
又はポリペプチド及びその製造法に関する。 【効果】 ヒトCCKB/ガストリン受容体の入手可能
により,ヒトの疾患に関する該受容体作用薬,例えば胃
酸分泌阻害剤,抗不安剤等のスクリーニング及び評価に
有用である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,医薬殊にコレシストキ
ニン(CCK)B/ガストリン受容体作用薬を開発する
のに必要な評価系に用いるヒトCCKB/ガストリン受
容体に関する。
ニン(CCK)B/ガストリン受容体作用薬を開発する
のに必要な評価系に用いるヒトCCKB/ガストリン受
容体に関する。
【0002】
【従来の技術】コレシストキニン(CCK)は,中枢神
経,及び,消化器系などの末梢神経に存在する神経性ペ
プチドである。一方,ガストリンは,胃幽門部に存在す
るG細胞より分泌されるペプチドホルモンであり,胃粘
膜の酸分泌を誘導する作用をもっている。両ペプチド
は,共通した5個のC末端アミノ酸配列を有しており,
細胞膜上に存在する同一の受容体に親和性を持っている
ことが示されている。これらのペプチドの生理作用は,
受容体に結合することにより誘導されるため,それぞれ
の受容体の性質の解明は,それぞれのペプチドの生理現
象,引いては,病態との関わりを解明する上で重要なこ
とである。
経,及び,消化器系などの末梢神経に存在する神経性ペ
プチドである。一方,ガストリンは,胃幽門部に存在す
るG細胞より分泌されるペプチドホルモンであり,胃粘
膜の酸分泌を誘導する作用をもっている。両ペプチド
は,共通した5個のC末端アミノ酸配列を有しており,
細胞膜上に存在する同一の受容体に親和性を持っている
ことが示されている。これらのペプチドの生理作用は,
受容体に結合することにより誘導されるため,それぞれ
の受容体の性質の解明は,それぞれのペプチドの生理現
象,引いては,病態との関わりを解明する上で重要なこ
とである。
【0003】CCK及びガストリンの受容体は,それぞ
れのペプチドに対する親和力の差により,大きく2種類
(CCKA受容体,及び,CCKB/ガストリン受容
体)に分類することができる。CCKA受容体は,ガス
トリンに比べCCKに約1000倍の親和性を持ってい
るのに対し,CCKB/ガストリン受容体は,ガストリ
ン,CCKにほぼ同程度の親和性を示す。CCKA受容
体は,消化管のうち,特に,膵臓に発現しており,消化
酵素の分泌に関与していると考えられている。一方,C
CKB/ガストリン受容体は,主に脳と胃粘膜に発現し
ている。胃粘膜に発現しているCCKB/ガストリン受
容体は,ガストリンによる胃酸分泌や胃粘膜増殖を制御
しており,中枢に発現している同受容体は,CCKによ
って誘導される精神不安やパニック症状に関係している
と考えられている。そのため,CCKB/ガストリン受
容体とそのリガンドとの結合の阻害は,過剰胃酸分泌に
よる胃潰瘍などの消化器疾患をはじめとして,不安反応
などを伴う中枢疾患の改善をもたらす可能性が考えられ
る。
れのペプチドに対する親和力の差により,大きく2種類
(CCKA受容体,及び,CCKB/ガストリン受容
体)に分類することができる。CCKA受容体は,ガス
トリンに比べCCKに約1000倍の親和性を持ってい
るのに対し,CCKB/ガストリン受容体は,ガストリ
ン,CCKにほぼ同程度の親和性を示す。CCKA受容
体は,消化管のうち,特に,膵臓に発現しており,消化
酵素の分泌に関与していると考えられている。一方,C
CKB/ガストリン受容体は,主に脳と胃粘膜に発現し
ている。胃粘膜に発現しているCCKB/ガストリン受
容体は,ガストリンによる胃酸分泌や胃粘膜増殖を制御
しており,中枢に発現している同受容体は,CCKによ
って誘導される精神不安やパニック症状に関係している
と考えられている。そのため,CCKB/ガストリン受
容体とそのリガンドとの結合の阻害は,過剰胃酸分泌に
よる胃潰瘍などの消化器疾患をはじめとして,不安反応
などを伴う中枢疾患の改善をもたらす可能性が考えられ
る。
【0004】一般的に,リガンドと受容体の結合阻害実
験は,放射性元素で標識されたリガンドと,受容体を高
発現した動物組織を用いて実施される。使用する動物組
織は,現実的には,ヒト以外の入手可能な動物組織が選
ばれる。しかし,受容体の性質は,同じタイプに分類さ
れるものであっても,由来する種によって異なることが
常である。つまり,ヒトの疾患をターゲットとして,リ
ガンド・受容体結合の阻害物質を探索する場合,ヒト由
来の受容体が,必要とされている。
験は,放射性元素で標識されたリガンドと,受容体を高
発現した動物組織を用いて実施される。使用する動物組
織は,現実的には,ヒト以外の入手可能な動物組織が選
ばれる。しかし,受容体の性質は,同じタイプに分類さ
れるものであっても,由来する種によって異なることが
常である。つまり,ヒトの疾患をターゲットとして,リ
ガンド・受容体結合の阻害物質を探索する場合,ヒト由
来の受容体が,必要とされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明者らは,
遺伝子工学的手法等を用いて鋭意研究を行った結果,初
めてヒト由来のCCKB/ガストリン受容体をコードす
る遺伝子を単離し,さらに全塩基配列を決定することに
より本発明を完成した。すなわち,本発明の目的はCC
KB/ガストリン受容体又は該受容体と同様の機能を有
するポリペプチドをコードする遺伝子を提供することで
ある。また,本発明の別の目的は,該遺伝子を用いて発
現されたCCKB/ガストリン受容体または該受容体と
同様の機能を有するポリペプチドを提供することであ
る。さらなる目的は,上記遺伝子が組み込まれたベクタ
ー,該ベクターで形質転換された細胞,CCKB/ガス
トリン受容体に結合する抗体を提供することである。本
発明のその他の目的は,明細書記載から明かであろう。
遺伝子工学的手法等を用いて鋭意研究を行った結果,初
めてヒト由来のCCKB/ガストリン受容体をコードす
る遺伝子を単離し,さらに全塩基配列を決定することに
より本発明を完成した。すなわち,本発明の目的はCC
KB/ガストリン受容体又は該受容体と同様の機能を有
するポリペプチドをコードする遺伝子を提供することで
ある。また,本発明の別の目的は,該遺伝子を用いて発
現されたCCKB/ガストリン受容体または該受容体と
同様の機能を有するポリペプチドを提供することであ
る。さらなる目的は,上記遺伝子が組み込まれたベクタ
ー,該ベクターで形質転換された細胞,CCKB/ガス
トリン受容体に結合する抗体を提供することである。本
発明のその他の目的は,明細書記載から明かであろう。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明で提供される遺伝
子は後記配列表の配列番号1で示される配列のうち第3
番目から第1346番目までの塩基配列のものである。
この遺伝子は,ヒトCCKB/ガストリン受容体をコー
ドするものである。本発明の遺伝子には,上記配列の部
分配列であって,ヒトCCKB/ガストリン受容体と同
様の機能を有するポリペプチドを発現しうるものも包含
される。また,本発明のヒトCCKB/ガストリン受容
体は配列番号2で示されるアミノ酸配列からなるポリペ
プチドである。
子は後記配列表の配列番号1で示される配列のうち第3
番目から第1346番目までの塩基配列のものである。
この遺伝子は,ヒトCCKB/ガストリン受容体をコー
ドするものである。本発明の遺伝子には,上記配列の部
分配列であって,ヒトCCKB/ガストリン受容体と同
様の機能を有するポリペプチドを発現しうるものも包含
される。また,本発明のヒトCCKB/ガストリン受容
体は配列番号2で示されるアミノ酸配列からなるポリペ
プチドである。
【0007】次に,本発明の遺伝子又はポリペプチドの
製造法について説明する。 第1製法:まず,ヒトCCKB/ガストリン受容体DN
Aを産生する能力を有するヒト細胞あるいは組織からm
RNAを抽出する。次いで,このmRNAを鋳型として
該受容体mRNAまたは一部のmRNA領域をはさんだ
2種類のプライマーを用いる。逆転写酵素−ポリメラー
ゼ連鎖反応(以下RT−PCRという)を行うことによ
り,該受容体cDNAまたはその一部を得ることができ
る。さらに,得られたヒトCCKB/ガストリン受容体
cDNAまたはその一部を適当な発現ベクターに組み込
むことにより,宿主細胞を発現させ,該受容体DNAを
製造することができる。
製造法について説明する。 第1製法:まず,ヒトCCKB/ガストリン受容体DN
Aを産生する能力を有するヒト細胞あるいは組織からm
RNAを抽出する。次いで,このmRNAを鋳型として
該受容体mRNAまたは一部のmRNA領域をはさんだ
2種類のプライマーを用いる。逆転写酵素−ポリメラー
ゼ連鎖反応(以下RT−PCRという)を行うことによ
り,該受容体cDNAまたはその一部を得ることができ
る。さらに,得られたヒトCCKB/ガストリン受容体
cDNAまたはその一部を適当な発現ベクターに組み込
むことにより,宿主細胞を発現させ,該受容体DNAを
製造することができる。
【0008】以下,上記製造法につき詳述する。 1)mRNAの抽出 本発明のヒトCCKB/ガストリン受容体DNAは該受
容体産性能力を有するヒト細胞,例えばヒト脳細胞又は
ヒト胃粘膜細胞から該受容体をコードするものを包含す
るmRNAを既知の方法により抽出する。抽出法として
は,グアニジン・チオシアネート・ホット・フェノール
法,グアニジン・チオシアネート−グアニジン・塩酸法
等が挙げられるが,好ましくはグアニジン・チオシアネ
ート塩化セシウム法が挙げられる。
容体産性能力を有するヒト細胞,例えばヒト脳細胞又は
ヒト胃粘膜細胞から該受容体をコードするものを包含す
るmRNAを既知の方法により抽出する。抽出法として
は,グアニジン・チオシアネート・ホット・フェノール
法,グアニジン・チオシアネート−グアニジン・塩酸法
等が挙げられるが,好ましくはグアニジン・チオシアネ
ート塩化セシウム法が挙げられる。
【0009】2)mRNAの精製 mRNAの精製は常法に従えばよく,例えばmRNAを
オリゴ(dT)セルロースカラムに吸着・溶出させ,精
製することができる。さらに,ショ糖密度勾配遠心法等
によりmRNAをさらに分画することもできる。また,
mRNAを抽出せずとも,抽出済mRNAが市販されて
いる。上記のmRNAがヒトCCKB/ガストリン受容
体をコードするものを含むことを確認するためには,m
RNAを翻訳させ,該受容体とCCK又はガストリンと
の親和性,あるいはガストリン又はCCK刺激に伴う細
胞内セカンドメッセンジャー(例えばIP3 産生あるい
は細胞内Ca++濃度の上昇)の変動を調べるか,該受容
体に特異的な抗体を作用させて検出する等の方法で行う
ことができる。
オリゴ(dT)セルロースカラムに吸着・溶出させ,精
製することができる。さらに,ショ糖密度勾配遠心法等
によりmRNAをさらに分画することもできる。また,
mRNAを抽出せずとも,抽出済mRNAが市販されて
いる。上記のmRNAがヒトCCKB/ガストリン受容
体をコードするものを含むことを確認するためには,m
RNAを翻訳させ,該受容体とCCK又はガストリンと
の親和性,あるいはガストリン又はCCK刺激に伴う細
胞内セカンドメッセンジャー(例えばIP3 産生あるい
は細胞内Ca++濃度の上昇)の変動を調べるか,該受容
体に特異的な抗体を作用させて検出する等の方法で行う
ことができる。
【0010】例えば,アフリカツメガエル(Xenopus la
evis)の卵母細胞にmRNAを注入して翻訳させたり
(Gurdon,J.B.et al.(1972)Nature 233,177-182),ある
いは ウサギ網状赤血球系や小麦胚芽系を利用した翻訳
反応が行われている(Schleif,R.F.and Wensink,P.C.(1
981):"Practical Methods in Molecular Biology",Spri
nger-Verlog,NY.)。
evis)の卵母細胞にmRNAを注入して翻訳させたり
(Gurdon,J.B.et al.(1972)Nature 233,177-182),ある
いは ウサギ網状赤血球系や小麦胚芽系を利用した翻訳
反応が行われている(Schleif,R.F.and Wensink,P.C.(1
981):"Practical Methods in Molecular Biology",Spri
nger-Verlog,NY.)。
【0011】3)第1鎖cDNAの合成及び該cDNA
を鋳型としたPCR 精製されたmRNAをランダムプライマー又はオリゴd
Tプライマーの存在下で,逆転写酵素反応を行い第1鎖
cDNAを合成する。この合成は常法によって行うこと
ができる。得られた第1鎖cDNA又はその一部の領域
をはさんだ2種類のプライマーを用いてPCRに供し,
目的とするヒトCCKB/ガストリン受容体DNAを増
幅する。得られたDNAをアガロースゲル電気泳動等に
より分画する。
を鋳型としたPCR 精製されたmRNAをランダムプライマー又はオリゴd
Tプライマーの存在下で,逆転写酵素反応を行い第1鎖
cDNAを合成する。この合成は常法によって行うこと
ができる。得られた第1鎖cDNA又はその一部の領域
をはさんだ2種類のプライマーを用いてPCRに供し,
目的とするヒトCCKB/ガストリン受容体DNAを増
幅する。得られたDNAをアガロースゲル電気泳動等に
より分画する。
【0012】第2製法:本発明の遺伝子は上述の製造法
の他,常法の遺伝子工学的手法を用いて製造することも
できる。まず,前述2)で得たmRNAを鋳型として逆
転写酵素を用いて1本鎖cDNAを合成した後,この1
本鎖cDNAから2本鎖cDNAを合成する。その方法
としてはSiヌクレアーゼ法(Efstratiadis,A.et al.
(1976)Cell 7. 279-288), Land 法 (Land,H.et al.(198
1)Nucleic Acids Res.9.2251-2266),O.Joon Yoo 法 (Yo
o,O.J.et al.(1983)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 79,1049-1
053),Okayama-Berg 法 (Okayama,H.and Berg,P.(1982)M
ol.Cell.Biol.2,161-170)などが挙げられる。
の他,常法の遺伝子工学的手法を用いて製造することも
できる。まず,前述2)で得たmRNAを鋳型として逆
転写酵素を用いて1本鎖cDNAを合成した後,この1
本鎖cDNAから2本鎖cDNAを合成する。その方法
としてはSiヌクレアーゼ法(Efstratiadis,A.et al.
(1976)Cell 7. 279-288), Land 法 (Land,H.et al.(198
1)Nucleic Acids Res.9.2251-2266),O.Joon Yoo 法 (Yo
o,O.J.et al.(1983)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 79,1049-1
053),Okayama-Berg 法 (Okayama,H.and Berg,P.(1982)M
ol.Cell.Biol.2,161-170)などが挙げられる。
【0013】次に,上述の方法で得られる組換えプラス
ミドを大腸菌,例えばDH5 α株に導入して形質転換
させて,テトラサイクリン耐性あるいはアンピシリン耐
性を指標として組換体を選択することができる。宿主細
胞の形質転換は,例えば,宿主細胞が大腸菌の場合には
Hanahan の方法(Hanahan,D.(1983)J.Mol.Biol.166,5
57-580),すなわちCaCl2 やMgCl2またはRb
Clを共存させて調製したコンピテント細胞に該組換え
DNA体を加える方法により実施することができる。な
お,ベクターとしてはプラスミド以外にもラムダ系など
のファージベクターも用いることができる。上記により
得られる形質転換株から,目的のヒト由来CCKB/ガ
ストリン受容体のDNAを有する株を選択する方法とし
ては,例えば以下に示す各種方法を採用できる。
ミドを大腸菌,例えばDH5 α株に導入して形質転換
させて,テトラサイクリン耐性あるいはアンピシリン耐
性を指標として組換体を選択することができる。宿主細
胞の形質転換は,例えば,宿主細胞が大腸菌の場合には
Hanahan の方法(Hanahan,D.(1983)J.Mol.Biol.166,5
57-580),すなわちCaCl2 やMgCl2またはRb
Clを共存させて調製したコンピテント細胞に該組換え
DNA体を加える方法により実施することができる。な
お,ベクターとしてはプラスミド以外にもラムダ系など
のファージベクターも用いることができる。上記により
得られる形質転換株から,目的のヒト由来CCKB/ガ
ストリン受容体のDNAを有する株を選択する方法とし
ては,例えば以下に示す各種方法を採用できる。
【0014】 合成オリゴヌクレオチドプローブを用
いるスクリーニング法 ヒト由来CCKB/ガストリン受容体の全部または一部
に対応するオリゴヌクレオチドを合成し(この場合コド
ン使用頻度を用いて導いたヌクレオチド配列または考え
られるヌクレオチド配列を組合せた複数個のヌクレオチ
ド配列のどちらでもよく,また後者の場合,イノシンを
含ませてその種類を減らすこともできる),これをプロ
ーブ(32P又は35Sで標識する)として,形質転換株の
DNAを変性固定したニトロセルロースフィルターとハ
イブリダイズさせ,得られたポジティブ株を検索して,
これを選択する。
いるスクリーニング法 ヒト由来CCKB/ガストリン受容体の全部または一部
に対応するオリゴヌクレオチドを合成し(この場合コド
ン使用頻度を用いて導いたヌクレオチド配列または考え
られるヌクレオチド配列を組合せた複数個のヌクレオチ
ド配列のどちらでもよく,また後者の場合,イノシンを
含ませてその種類を減らすこともできる),これをプロ
ーブ(32P又は35Sで標識する)として,形質転換株の
DNAを変性固定したニトロセルロースフィルターとハ
イブリダイズさせ,得られたポジティブ株を検索して,
これを選択する。
【0015】 ポリメラーゼ連鎖反応により作製した
プローブを用いるスクリーニング法 ヒト由来CCKB/ガストリン受容体の一部に対応する
センスストランドとアンチセンスストランドのオリゴヌ
クレオチドを合成し,これらを組合せてポリメラーゼ連
鎖反応(Saiki,R.k.et al.(1988)Science 239,487-49
1)を行い,目的のCCKB/ガストリン受容体の全部
又は一部をコードするDNA断片を増幅する。ここで用
いる鋳型DNAとしては,ヒト由来CCKB/ガストリ
ン受容体を産生する細胞のmRNAより逆転写反応にて
合成したcDNA,またはゲノムDNAを用いることが
できる。このようにして調製したDNAを断片を32P又
は35Sで標識し,これをプローブとして用いてコロニー
ハイブリダイゼーションまたはプラークハイブリダイゼ
ーションを行うことにより目的のクローンを選択する。
プローブを用いるスクリーニング法 ヒト由来CCKB/ガストリン受容体の一部に対応する
センスストランドとアンチセンスストランドのオリゴヌ
クレオチドを合成し,これらを組合せてポリメラーゼ連
鎖反応(Saiki,R.k.et al.(1988)Science 239,487-49
1)を行い,目的のCCKB/ガストリン受容体の全部
又は一部をコードするDNA断片を増幅する。ここで用
いる鋳型DNAとしては,ヒト由来CCKB/ガストリ
ン受容体を産生する細胞のmRNAより逆転写反応にて
合成したcDNA,またはゲノムDNAを用いることが
できる。このようにして調製したDNAを断片を32P又
は35Sで標識し,これをプローブとして用いてコロニー
ハイブリダイゼーションまたはプラークハイブリダイゼ
ーションを行うことにより目的のクローンを選択する。
【0016】 他の動物細胞でヒト由来CCKB/ガ
ストリン受容体を産生させてスクリーニングする方法 形質転換株を培養し,遺伝子を増幅させ,その遺伝子を
動物細胞にトランスフェクトし(この場合,自己複製可
能で転写プロモーター領域を含むプラスミドもしくは動
物細胞の染色体に組み込まれ得るようなプラスミドのい
ずれでもよい),遺伝子にコードされた蛋白を細胞表面
に産生させる。ついで,ガストリン又はコレシストキニ
ンとの結合を測定するか,ガストリン又はコレシストキ
ニンに応答したセカンドメッセンジャーの変動を測定す
るか,またはヒト由来CCKB/ガストリン受容体に対
する抗体を用いて該受容体を検出することにより,元の
形質転換株より目的のヒト由来CCKB/ガストリン受
容体をコードするcDNAを有する株を選択する。
ストリン受容体を産生させてスクリーニングする方法 形質転換株を培養し,遺伝子を増幅させ,その遺伝子を
動物細胞にトランスフェクトし(この場合,自己複製可
能で転写プロモーター領域を含むプラスミドもしくは動
物細胞の染色体に組み込まれ得るようなプラスミドのい
ずれでもよい),遺伝子にコードされた蛋白を細胞表面
に産生させる。ついで,ガストリン又はコレシストキニ
ンとの結合を測定するか,ガストリン又はコレシストキ
ニンに応答したセカンドメッセンジャーの変動を測定す
るか,またはヒト由来CCKB/ガストリン受容体に対
する抗体を用いて該受容体を検出することにより,元の
形質転換株より目的のヒト由来CCKB/ガストリン受
容体をコードするcDNAを有する株を選択する。
【0017】 ヒト由来CCKB/ガストリン受容体
に対する抗体を用いて選択する方法 あらかじめ,cDNAを発現ベクターに組込み,形質転
換株表面で蛋白を産生させ,ヒト由来CCKB/ガスト
リン受容体に対する抗体および該抗体に対する2次抗体
を用いて,所望のCCKB/ガストリン受容体産生株を
検出し,目的の株を選択する。
に対する抗体を用いて選択する方法 あらかじめ,cDNAを発現ベクターに組込み,形質転
換株表面で蛋白を産生させ,ヒト由来CCKB/ガスト
リン受容体に対する抗体および該抗体に対する2次抗体
を用いて,所望のCCKB/ガストリン受容体産生株を
検出し,目的の株を選択する。
【0018】 セレクティブ・ハイブリダイゼーショ
ン・トランスレーションの系を用いる方法 形質転換株から得られるcDNAを,ニトロセルロース
フィルター等にブロットしヒト由来CCKB/ガストリ
ン受容体細胞からのmRNAをハイブリダイズさせた
後,cDNAに結合したmRNAを解離させ,回収す
る。回収されたmRNAを蛋白翻訳系,例えばアフリカ
ツメガエルの卵母細胞への注入や,ウサギ網状赤血球ラ
イゼートや小麦胚芽等の無細胞系で蛋白に翻訳させ,そ
の蛋白のガストリン又はコレシストキニンとの結合を調
べるか,またはヒト由来CCKB/ガストリン受容体に
対する抗体を用いて検出して,目的の株を選択する。
ン・トランスレーションの系を用いる方法 形質転換株から得られるcDNAを,ニトロセルロース
フィルター等にブロットしヒト由来CCKB/ガストリ
ン受容体細胞からのmRNAをハイブリダイズさせた
後,cDNAに結合したmRNAを解離させ,回収す
る。回収されたmRNAを蛋白翻訳系,例えばアフリカ
ツメガエルの卵母細胞への注入や,ウサギ網状赤血球ラ
イゼートや小麦胚芽等の無細胞系で蛋白に翻訳させ,そ
の蛋白のガストリン又はコレシストキニンとの結合を調
べるか,またはヒト由来CCKB/ガストリン受容体に
対する抗体を用いて検出して,目的の株を選択する。
【0019】得られた目的の形質転換株よりヒト由来C
CKB/ガストリン受容体をコードするDNAを採取す
る方法は,公知の方法(Maniatis,T.et al.(1982):"Mol
ecular Cloning-A Laboratory Manual"Cold Spring Har
bor Laboratory,NY)に従い実施できる。例えば細胞よ
りプラスミドDNAに相当する画分を分離し,該プラス
ミドDNAよりcDNA領域を切り出すことにより行な
い得る。
CKB/ガストリン受容体をコードするDNAを採取す
る方法は,公知の方法(Maniatis,T.et al.(1982):"Mol
ecular Cloning-A Laboratory Manual"Cold Spring Har
bor Laboratory,NY)に従い実施できる。例えば細胞よ
りプラスミドDNAに相当する画分を分離し,該プラス
ミドDNAよりcDNA領域を切り出すことにより行な
い得る。
【0020】以上,得られるDNAの配列決定は,例え
ばマキサム−ギルバートの化学修飾法(Maxam,A.M.and
Gilbert,W.(1980):"Methods in Enzymology"65,499-55
9)やM13ファージを用いるジデオキシヌクレオチド鎖終
結法(Messing,J.and Vieira,J(1982)Gene 19,269-27
6)等により行うことができる。このようにしてクロー
ン化されたヒト由来CCKB/ガストリン受容体をコー
ドする遺伝子を含む断片は,適当なベクターDNAに再
び組込むことにより,他の真核生物の宿主細胞を形質転
換させることができる。さらに,これらのベクターに適
当なプロモーターおよび形質発現にかかわる配列を導入
することにより,それぞれの宿主細胞において遺伝子を
発現させることが可能である。
ばマキサム−ギルバートの化学修飾法(Maxam,A.M.and
Gilbert,W.(1980):"Methods in Enzymology"65,499-55
9)やM13ファージを用いるジデオキシヌクレオチド鎖終
結法(Messing,J.and Vieira,J(1982)Gene 19,269-27
6)等により行うことができる。このようにしてクロー
ン化されたヒト由来CCKB/ガストリン受容体をコー
ドする遺伝子を含む断片は,適当なベクターDNAに再
び組込むことにより,他の真核生物の宿主細胞を形質転
換させることができる。さらに,これらのベクターに適
当なプロモーターおよび形質発現にかかわる配列を導入
することにより,それぞれの宿主細胞において遺伝子を
発現させることが可能である。
【0021】真核生物の宿主細胞には,脊椎動物,昆
虫,酵母等の細胞が含まれ,脊椎動物細胞としては,例
えばサルの細胞であるCOS細胞(Gluzman,Y.(1981)Ce
ll 23,175-182)やチャイニーズ・ハムスター卵巣細胞
(CHO)のジヒドロ葉酸レダクターゼ欠損株(Urlau
b,G.and Chasin,L.A.(1980)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 7
7,4216-4220)等がよく用いられているが,これらに限
定されるわけではない。
虫,酵母等の細胞が含まれ,脊椎動物細胞としては,例
えばサルの細胞であるCOS細胞(Gluzman,Y.(1981)Ce
ll 23,175-182)やチャイニーズ・ハムスター卵巣細胞
(CHO)のジヒドロ葉酸レダクターゼ欠損株(Urlau
b,G.and Chasin,L.A.(1980)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 7
7,4216-4220)等がよく用いられているが,これらに限
定されるわけではない。
【0022】脊椎動物細胞の発現ベクターとしては,通
常発現しようとする遺伝子の上流に位置するプロモータ
ー,RNAのスプライス部位,ポリアデニル化部位およ
び転写終結配列等を有するものを使用でき,これはさら
に必要により複製起点を有してもよい。該発現ベクター
の例としては,SV40の初期プロモーターを有するpS
V2dhfr(Subramani,S.et al.(1981)Mol.Cell.Biol.1,85
4-864)等を例示できるが,これに限定されない。
常発現しようとする遺伝子の上流に位置するプロモータ
ー,RNAのスプライス部位,ポリアデニル化部位およ
び転写終結配列等を有するものを使用でき,これはさら
に必要により複製起点を有してもよい。該発現ベクター
の例としては,SV40の初期プロモーターを有するpS
V2dhfr(Subramani,S.et al.(1981)Mol.Cell.Biol.1,85
4-864)等を例示できるが,これに限定されない。
【0023】宿主細胞として,COS細胞を用いる場合
を例に挙げると,発現ベクターとしては,SV40複製
起点を有し,COS細胞において自律増殖が可能であ
り,さらに転写プロモーター,転写終結シグナルおよび
RNAスプライス部位を備えたものを用いることができ
る。該発現ベクターはDEAE−デキストラン法(Luth
man,H.and Magnusson,G.(1983)Nucleic Acids Res.11,1
295-1308),リン酸カルシウム−DNA共沈殿法(Graham,F.
L.and van der Ed,A.J.(1973)Virology 52,456-457)お
よび電気パスル穿孔法(Neumann,E.et al.(1982)EMBO J.
1,841-845)等によりCOS細胞に取り込ませることが
でき,かくして所望の形質転換細胞を得ることができ
る。また,宿主細胞としてCHO細胞を用いる場合に
は,発現ベクターと共に,G418耐性マーカーとして
機能するneo遺伝子を発現し得るベクター,例えば p
RSVneo(Sambrook,J.et al.(1989):"Molecular Cloning
-A Laboratory Manual"Cold Spring Harbor Laborator
y,NY)や pSV2-neo(Southern,P.J.andBerg,P.(1982)J.Mo
l.Appl.Genet.1,327-341)等をコ・トランスフェクト
し,G418耐性のコロニーを選択することによりCC
KB/ガストリン受容体を安定に産生する形質転換細胞
を得ることができる。
を例に挙げると,発現ベクターとしては,SV40複製
起点を有し,COS細胞において自律増殖が可能であ
り,さらに転写プロモーター,転写終結シグナルおよび
RNAスプライス部位を備えたものを用いることができ
る。該発現ベクターはDEAE−デキストラン法(Luth
man,H.and Magnusson,G.(1983)Nucleic Acids Res.11,1
295-1308),リン酸カルシウム−DNA共沈殿法(Graham,F.
L.and van der Ed,A.J.(1973)Virology 52,456-457)お
よび電気パスル穿孔法(Neumann,E.et al.(1982)EMBO J.
1,841-845)等によりCOS細胞に取り込ませることが
でき,かくして所望の形質転換細胞を得ることができ
る。また,宿主細胞としてCHO細胞を用いる場合に
は,発現ベクターと共に,G418耐性マーカーとして
機能するneo遺伝子を発現し得るベクター,例えば p
RSVneo(Sambrook,J.et al.(1989):"Molecular Cloning
-A Laboratory Manual"Cold Spring Harbor Laborator
y,NY)や pSV2-neo(Southern,P.J.andBerg,P.(1982)J.Mo
l.Appl.Genet.1,327-341)等をコ・トランスフェクト
し,G418耐性のコロニーを選択することによりCC
KB/ガストリン受容体を安定に産生する形質転換細胞
を得ることができる。
【0024】上記で得られる所望の形質転換体は,常法
に従い培養することができ,該培養により細胞内または
細胞表面にCCKB/ガストリン受容体が生産される。
該培養に用いられる培地としては,採用した宿主細胞に
応じて慣用される各種のものを適宜選択でき,例えば上
記COS細胞であればRPMI−1640培地やダルベ
ッコ修正イーグル最小必須培地(DMEM)等の培地に
必要に応じ牛胎児血清(FBS)等の血清成分を添加し
たものを使用できる。
に従い培養することができ,該培養により細胞内または
細胞表面にCCKB/ガストリン受容体が生産される。
該培養に用いられる培地としては,採用した宿主細胞に
応じて慣用される各種のものを適宜選択でき,例えば上
記COS細胞であればRPMI−1640培地やダルベ
ッコ修正イーグル最小必須培地(DMEM)等の培地に
必要に応じ牛胎児血清(FBS)等の血清成分を添加し
たものを使用できる。
【0025】上記により,形質転換体の細胞内または細
胞外に生産されるCCKB/ガストリン受容体は,該受
容体の物理的性質や化学的性質等を利用した各種の公知
の分離操作法により,それらより分離・精製することが
できる。該方法としては,具体的には例えば通常の蛋白
沈殿剤による処理,限外濾過,分子ふるいクロマトグラ
フィー(ゲル濾過),吸着クロマトグラフィー,イオン
交換体クロマトグラフィー,アフィニティクロマトグラ
フィー,高速液体クロマトグラフィー(HPLC)等の
各種液体クロマトグラフィー,透析法,これらの組合せ
等を例示できる。
胞外に生産されるCCKB/ガストリン受容体は,該受
容体の物理的性質や化学的性質等を利用した各種の公知
の分離操作法により,それらより分離・精製することが
できる。該方法としては,具体的には例えば通常の蛋白
沈殿剤による処理,限外濾過,分子ふるいクロマトグラ
フィー(ゲル濾過),吸着クロマトグラフィー,イオン
交換体クロマトグラフィー,アフィニティクロマトグラ
フィー,高速液体クロマトグラフィー(HPLC)等の
各種液体クロマトグラフィー,透析法,これらの組合せ
等を例示できる。
【0026】このようにして本発明DNAを利用して遺
伝子工学的手法により得られる物質がヒト由来CCKB
/ガストリン受容体機能を発現するためには,必ずしも
配列表配列番号2に示されるアミノ酸配列のすべてを有
するものである必要は無く,例えばその一部の配列であ
って,それがヒト由来CCKB/ガストリン受容体機能
を示す限り,それらのアミノ酸配列もまた本発明のポリ
ペプチドに包含される。また配列表配列番号1で示され
る受容体をコードするDNAも本発明に含まれる。該C
CKB/ガストリン受容体をコードするDNAは,配列
表配列番号1に示されるヌクレオチド配列3番目から1
346番目までのヌクレオチド配列が好適である。
伝子工学的手法により得られる物質がヒト由来CCKB
/ガストリン受容体機能を発現するためには,必ずしも
配列表配列番号2に示されるアミノ酸配列のすべてを有
するものである必要は無く,例えばその一部の配列であ
って,それがヒト由来CCKB/ガストリン受容体機能
を示す限り,それらのアミノ酸配列もまた本発明のポリ
ペプチドに包含される。また配列表配列番号1で示され
る受容体をコードするDNAも本発明に含まれる。該C
CKB/ガストリン受容体をコードするDNAは,配列
表配列番号1に示されるヌクレオチド配列3番目から1
346番目までのヌクレオチド配列が好適である。
【0027】一般に真核生物の遺伝子はインターフェロ
ン遺伝子等で知られているように,多型現象(polymorp
hism)を示すと考えられ(例えば,Nishi,T.et al.(198
5)J.Biochem.97,153-159を参照),この多型現象によっ
て1個またはそれ以上のアミノ酸が置換される場合もあ
れば,ヌクレオチド配列の変化はあってもアミノ酸は全
く変わらない場合もある。
ン遺伝子等で知られているように,多型現象(polymorp
hism)を示すと考えられ(例えば,Nishi,T.et al.(198
5)J.Biochem.97,153-159を参照),この多型現象によっ
て1個またはそれ以上のアミノ酸が置換される場合もあ
れば,ヌクレオチド配列の変化はあってもアミノ酸は全
く変わらない場合もある。
【0028】配列表配列番号2で示されるアミノ酸配列
からなるCCKB/ガストリン受容体,アミノ酸配列の
中の,一つ若しくは二つ以上の部位において,一つ若し
くは二つ以上のアミノ酸残基が失欠,挿入若しくは置換
されているポリペプチドでもCCKB/ガストリン結合
活性を有することがある。これらのポリペプチドを本発
明においては,CCKB/ガストリン受容体の同効物と
呼ぶ。
からなるCCKB/ガストリン受容体,アミノ酸配列の
中の,一つ若しくは二つ以上の部位において,一つ若し
くは二つ以上のアミノ酸残基が失欠,挿入若しくは置換
されているポリペプチドでもCCKB/ガストリン結合
活性を有することがある。これらのポリペプチドを本発
明においては,CCKB/ガストリン受容体の同効物と
呼ぶ。
【0029】例えば,インターロイキン2(IL−2)
遺伝子のシステインに相当するヌクレオチド配列をセリ
ンに相当するヌクレオチド配列に変換して得られた蛋白
がIL−2活性を保持することも既に公知となっている
(Wang,A.et al.(1984)Science 224,143-1433).それ
ゆえ,それ等天然に存在するかあるいは人工合成された
ポリペプチドCCKB/ガストリン結合活性を有する限
りそれ等のポリペプチドは全て本発明に含まれる。
遺伝子のシステインに相当するヌクレオチド配列をセリ
ンに相当するヌクレオチド配列に変換して得られた蛋白
がIL−2活性を保持することも既に公知となっている
(Wang,A.et al.(1984)Science 224,143-1433).それ
ゆえ,それ等天然に存在するかあるいは人工合成された
ポリペプチドCCKB/ガストリン結合活性を有する限
りそれ等のポリペプチドは全て本発明に含まれる。
【0030】また,これらのポリペプチドをコードす
る,同効のヌクレオチド配列からなるDNAをすべて本
発明に含まれる。このような各種の本発明のDNAは,
上記ヒト由来CCKB/ガストリン受容体の情報に基づ
いて,例えばホスファイト・トリエステル法(Hunkapil
ler,M.etal.(1984)Nature 10,105-111)等の常法に従
い,核酸の化学合成により製造することもできる。
る,同効のヌクレオチド配列からなるDNAをすべて本
発明に含まれる。このような各種の本発明のDNAは,
上記ヒト由来CCKB/ガストリン受容体の情報に基づ
いて,例えばホスファイト・トリエステル法(Hunkapil
ler,M.etal.(1984)Nature 10,105-111)等の常法に従
い,核酸の化学合成により製造することもできる。
【0031】なお,所望アミノ酸に対するコドンはそれ
自体公知であり,その選択も任意でよく,例えば利用す
る宿主のコドン使用頻度を考慮して常法に従い決定でき
る(Crantham,R.et al.(1981)Nucleic Acids Res.9 r43
-r74)。さらに,これらヌクレオチド配列のコドンの一
部改変は,常法に従い,所望の改変をコードする合成オ
リゴヌクレオチドからなるプライマーを利用したサイト
スペシフィック・ミュータジェネシス(site specific
mutagenesis)(Mark,D.F.et al.(1984)Proc.Natl.Aca
d.Sci.USA81,5662-5666)等に従うことができる。
自体公知であり,その選択も任意でよく,例えば利用す
る宿主のコドン使用頻度を考慮して常法に従い決定でき
る(Crantham,R.et al.(1981)Nucleic Acids Res.9 r43
-r74)。さらに,これらヌクレオチド配列のコドンの一
部改変は,常法に従い,所望の改変をコードする合成オ
リゴヌクレオチドからなるプライマーを利用したサイト
スペシフィック・ミュータジェネシス(site specific
mutagenesis)(Mark,D.F.et al.(1984)Proc.Natl.Aca
d.Sci.USA81,5662-5666)等に従うことができる。
【0032】以上,本発明の遺伝子およびポリペプチド
並びにそれらの製造法について説明したが,本発明はさ
らにCCKB/ガストリン受容体作用薬として該受容体
のモノクローナル抗体をも提供することができる。以
下,該受容体のモノクローナル抗体の製造法を説明す
る。モノクローナル抗体,或は断片としてはヒト由来C
CBK/ガストリン受容体に結合するものであれは,何
れも包括されるが,特に該受容体を発現させた細胞で感
作して作製したモノクローナル抗体及び断片F(a
b′)2 Fab′,Fabが挙げられる。モノクロー
ナル抗体はマウスハイブリドーマ,或はハイブリドーマ
を限界希釈法等の方法で更にクローニングして選ばれる
ところの,例えば抗体生産性が高い細胞の変種を培地ま
たはマウスの腹水中で培養することにより生産される。
その断片F(ab′)2 Fab′,Fabはモノクロ
ーナル抗体を蛋白質分解酵素,好ましくはトリプシン,
パパイン,ペプシンからなる群より選ばれた酵素を用い
て消化し,適切な精製を行うことによって得られる。
並びにそれらの製造法について説明したが,本発明はさ
らにCCKB/ガストリン受容体作用薬として該受容体
のモノクローナル抗体をも提供することができる。以
下,該受容体のモノクローナル抗体の製造法を説明す
る。モノクローナル抗体,或は断片としてはヒト由来C
CBK/ガストリン受容体に結合するものであれは,何
れも包括されるが,特に該受容体を発現させた細胞で感
作して作製したモノクローナル抗体及び断片F(a
b′)2 Fab′,Fabが挙げられる。モノクロー
ナル抗体はマウスハイブリドーマ,或はハイブリドーマ
を限界希釈法等の方法で更にクローニングして選ばれる
ところの,例えば抗体生産性が高い細胞の変種を培地ま
たはマウスの腹水中で培養することにより生産される。
その断片F(ab′)2 Fab′,Fabはモノクロ
ーナル抗体を蛋白質分解酵素,好ましくはトリプシン,
パパイン,ペプシンからなる群より選ばれた酵素を用い
て消化し,適切な精製を行うことによって得られる。
【0033】或はモノクローナル抗体をコードする遺伝
子の一部を発現ベクターに組み込み,大腸菌に導入して
生産させることによっても得ることが出来る。マウスハ
イブリドーマは該受容体を発現させた細胞で感作したB
alb/c系マウスの脾細胞とマウスの骨髄腫細胞 P3
× 63 Ag8/U1(P3U1)とを常法,例えばケーラーとミルス
タイン(Kueller and Milstein)の細胞融合法により融
合して得ることが出来る。
子の一部を発現ベクターに組み込み,大腸菌に導入して
生産させることによっても得ることが出来る。マウスハ
イブリドーマは該受容体を発現させた細胞で感作したB
alb/c系マウスの脾細胞とマウスの骨髄腫細胞 P3
× 63 Ag8/U1(P3U1)とを常法,例えばケーラーとミルス
タイン(Kueller and Milstein)の細胞融合法により融
合して得ることが出来る。
【0034】上記ハイブリドーマを培養する培地として
は,ダルベッコ氏変法イーグル氏最小必須培地(Dalbec
co's modified minimum essential medium:以下DME
Mと略称する)にウシ胎仔血清,L−グルタミン,グル
コース,ピルピン酸ナトリウム,2−メルカプトエタノ
ール及び抗生物質(例えばペニシリンG,ストレプトマ
イシン,ゲンタマイシン等)を含有せしめた培地等が使
われる。この発現のハイブリドーマの培養は通常,培地
中で37℃にて5%二酸化炭素,95%空気の気相で2
〜4日間,或は2,6,10,14−テトラメチルペン
タデカン(商品名プリスタン,アルドリッチ社製)で前
処置されたBalb/c系マウスの腹腔内にて10〜2
0日間程度で行われ,精製可能な量の抗体が産生され
る。このように製造されたモノクローナル抗体は培養上
清或は腹水から蛋白質の単離精製の常法により分離精製
することが出来る。そのような方法としては例えば,遠
心分離,透析,硫酸アンモニウムによる塩析,DEAE
−セルロース,ハイドロキシルアパタイト,プロテイン
Aアガロース等によるカラムクロマトグラフィー等が挙
げられる。このように分離精製された抗体につき,常法
により,ペプシン,パパイン等の蛋白質分解酵素によっ
て消化を行い,引続き蛋白質の単離精製の常法によって
単離精製を行って活性ある断片,例えばF(ab′)2
,Fab′,Fab,Fvを得ることができる。
は,ダルベッコ氏変法イーグル氏最小必須培地(Dalbec
co's modified minimum essential medium:以下DME
Mと略称する)にウシ胎仔血清,L−グルタミン,グル
コース,ピルピン酸ナトリウム,2−メルカプトエタノ
ール及び抗生物質(例えばペニシリンG,ストレプトマ
イシン,ゲンタマイシン等)を含有せしめた培地等が使
われる。この発現のハイブリドーマの培養は通常,培地
中で37℃にて5%二酸化炭素,95%空気の気相で2
〜4日間,或は2,6,10,14−テトラメチルペン
タデカン(商品名プリスタン,アルドリッチ社製)で前
処置されたBalb/c系マウスの腹腔内にて10〜2
0日間程度で行われ,精製可能な量の抗体が産生され
る。このように製造されたモノクローナル抗体は培養上
清或は腹水から蛋白質の単離精製の常法により分離精製
することが出来る。そのような方法としては例えば,遠
心分離,透析,硫酸アンモニウムによる塩析,DEAE
−セルロース,ハイドロキシルアパタイト,プロテイン
Aアガロース等によるカラムクロマトグラフィー等が挙
げられる。このように分離精製された抗体につき,常法
により,ペプシン,パパイン等の蛋白質分解酵素によっ
て消化を行い,引続き蛋白質の単離精製の常法によって
単離精製を行って活性ある断片,例えばF(ab′)2
,Fab′,Fab,Fvを得ることができる。
【0035】
【発明の効果】本発明は,ヒトCCKB/ガストリン受
容体の入手を可能にし,ヒトの疾患に関する該受容体作
用薬,例えば胃酸分泌阻害剤,抗不安剤等の探索及び評
価に有用である。また,該受容体のモノクローナル抗体
とも該受容体作用薬として提供することができる。
容体の入手を可能にし,ヒトの疾患に関する該受容体作
用薬,例えば胃酸分泌阻害剤,抗不安剤等の探索及び評
価に有用である。また,該受容体のモノクローナル抗体
とも該受容体作用薬として提供することができる。
【0036】また,本発明のベクターの一部を改変する
ことにより,CCKB/ガストリン受容体の変異タンパ
ク質を作成することも可能である。得られた変異体リガ
ンド結合活性を検討することにより,該受容体のどのア
ミノ酸配列が結合に重要であるかを検討することができ
る。得られた情報は,結合阻害物にどのような構造が必
要であるかを検索する上で重要である。さらに,受容体
は該リガンドと結合するための構造だけでなく,細胞内
のセカンド・メッセンジャーの変動を制御するための構
造も有している。ベクター改変による変異タンパク質の
作成は,結合に重要な構造だけでなく,セカンド・メッ
センジャー制御に関係した構造をも明らかにするであろ
う。このことは,セカンド・メッセンジャーの変動を制
御することを作用機作としたコレシストキニンあるいは
ガストリンの阻害物質のデザインに重要な情報を提供す
るであろう。
ことにより,CCKB/ガストリン受容体の変異タンパ
ク質を作成することも可能である。得られた変異体リガ
ンド結合活性を検討することにより,該受容体のどのア
ミノ酸配列が結合に重要であるかを検討することができ
る。得られた情報は,結合阻害物にどのような構造が必
要であるかを検索する上で重要である。さらに,受容体
は該リガンドと結合するための構造だけでなく,細胞内
のセカンド・メッセンジャーの変動を制御するための構
造も有している。ベクター改変による変異タンパク質の
作成は,結合に重要な構造だけでなく,セカンド・メッ
センジャー制御に関係した構造をも明らかにするであろ
う。このことは,セカンド・メッセンジャーの変動を制
御することを作用機作としたコレシストキニンあるいは
ガストリンの阻害物質のデザインに重要な情報を提供す
るであろう。
【0037】コレシストキニン(CCK)及びガストリ
ン作用薬のCCKB/ガストリン受容体を用いた評価法 被検薬物の存在下で,CCKあるいは,ガストリンの本
発明受容体に対する親和力を測定することにより作用薬
をスクリーニングすることができる。本発明受容体に対
するCCKあるいは,ガストリン親和力は,ラジオ・ア
イソトープで標識されたアゴニスト(例えば,
[125I]Asp1−CCK8あるいは,[125I]Tyr12-ga
strin I)の受容体への結合量を測定することで求めら
れる。結合量測定の実際は,実施例3に準ずる。
ン作用薬のCCKB/ガストリン受容体を用いた評価法 被検薬物の存在下で,CCKあるいは,ガストリンの本
発明受容体に対する親和力を測定することにより作用薬
をスクリーニングすることができる。本発明受容体に対
するCCKあるいは,ガストリン親和力は,ラジオ・ア
イソトープで標識されたアゴニスト(例えば,
[125I]Asp1−CCK8あるいは,[125I]Tyr12-ga
strin I)の受容体への結合量を測定することで求めら
れる。結合量測定の実際は,実施例3に準ずる。
【0038】
【実施例】以下に実施例により本発明を詳述するが,本
発明は該実施例によって限定されるものではない。
発明は該実施例によって限定されるものではない。
【0039】実施例1 ヒトCCKB/ガストリン受容体cDNAクローンの単
離 CCKB/ガストリン受容体cDNAは,既に,イヌ胃
粘膜(Kopin et al.:Proc.Natl.Acad.Sci.U.S. A.,89,3
605-3609,1992),ラット脳(Wank et al.:Proc.Natl.Aca
d.Sci.U.S.A.,89,8691-8695,1992),及び,mastomys n
atalensis ECL腫瘍細胞(Nakata et al.:Biochim.Bi
ophys.Res.Commun.,187,1151-1157,1992)より単離され
ている。これらのcDNAのコードしているタンパク質
のN末端及びC末端はよく保存されている。
離 CCKB/ガストリン受容体cDNAは,既に,イヌ胃
粘膜(Kopin et al.:Proc.Natl.Acad.Sci.U.S. A.,89,3
605-3609,1992),ラット脳(Wank et al.:Proc.Natl.Aca
d.Sci.U.S.A.,89,8691-8695,1992),及び,mastomys n
atalensis ECL腫瘍細胞(Nakata et al.:Biochim.Bi
ophys.Res.Commun.,187,1151-1157,1992)より単離され
ている。これらのcDNAのコードしているタンパク質
のN末端及びC末端はよく保存されている。
【0040】そこで我々は,ヒトCCKB/ガストリン
受容体の全長cDNAを得るために,これら両端のアミ
ノ酸配列をコードしているヌクレオチド(イヌ胃粘膜由
来の配列)をプライマー(20−mer)として用い,
ヒト脳由来のmRNAを鋳型として,reverse transcri
ptase-polymerase chain reaction(RT-PCR)を行うこと
とした。実行の詳細を以下に示す。
受容体の全長cDNAを得るために,これら両端のアミ
ノ酸配列をコードしているヌクレオチド(イヌ胃粘膜由
来の配列)をプライマー(20−mer)として用い,
ヒト脳由来のmRNAを鋳型として,reverse transcri
ptase-polymerase chain reaction(RT-PCR)を行うこと
とした。実行の詳細を以下に示す。
【0041】ヒト脳mRNA(Clonetech Labo. Inc.
)0.5μgから,AMV reverse transcriptase(40 un
its; Boehringer)により,第一鎖cDNAを合成した。
Reverse transcripase反応は,20μlの反応溶液中で
ランダム プライマー p(dN)6を用いて行った。
得られた第1鎖cDNA(1μl)を鋳型として,10
0μlの反応溶液中で,Taq DNA polymerase(2.5 unit
s; Perkin-Elmer)によるPCRを実施した。Forward
プライマーとして,5′−CCATGGAGCTGCT
AAAGCTG−3′を,reverse プライマーとして,
5′−CTCAGCCAGGCCCTAGCGTG−
3′をそれぞれ100 pmol用いた。PCRは,変
性温度94℃(1 min),アニーリング温度60℃
(2 min),ポリメラーゼ反応温度72℃(3mi
n)からなるサイクルを30cycle実施した。得ら
れたPCP産物をアガロース・ゲル電気泳動により分画
したところ,約1300塩基のDNAフラグメントを認
めた。このDNAフラグメントを含むゲルを切り出し,
GENECLEAN(BIO 101 Inc.)により精製した。
)0.5μgから,AMV reverse transcriptase(40 un
its; Boehringer)により,第一鎖cDNAを合成した。
Reverse transcripase反応は,20μlの反応溶液中で
ランダム プライマー p(dN)6を用いて行った。
得られた第1鎖cDNA(1μl)を鋳型として,10
0μlの反応溶液中で,Taq DNA polymerase(2.5 unit
s; Perkin-Elmer)によるPCRを実施した。Forward
プライマーとして,5′−CCATGGAGCTGCT
AAAGCTG−3′を,reverse プライマーとして,
5′−CTCAGCCAGGCCCTAGCGTG−
3′をそれぞれ100 pmol用いた。PCRは,変
性温度94℃(1 min),アニーリング温度60℃
(2 min),ポリメラーゼ反応温度72℃(3mi
n)からなるサイクルを30cycle実施した。得ら
れたPCP産物をアガロース・ゲル電気泳動により分画
したところ,約1300塩基のDNAフラグメントを認
めた。このDNAフラグメントを含むゲルを切り出し,
GENECLEAN(BIO 101 Inc.)により精製した。
【0042】精製されたDNAフラグメントはTAクロ
ーニング キット(Invitrogen)の手順に従って,pCRI
I ベクターに挿入し,クローン化した。pCRII ベクター
に挿入されたRT−PCR産物のヌクレオチド配列は,
Taq DyeDeoxy Terminator Cycle Sequencing 法(Applie
d Biosystems,Inc.)によって決定した。ヌクレオチド
配列,及び,それから推定されるアミノ酸配列は,それ
ぞれ配列番号1,及び,配列番号2に示す。イヌ胃粘
膜,ラット脳,及び Mastomys natalensis ECL腫瘍
細胞からクローン化された受容体のアミノ酸配列との相
同性は,それぞれ,88,88及び90%であった。
ーニング キット(Invitrogen)の手順に従って,pCRI
I ベクターに挿入し,クローン化した。pCRII ベクター
に挿入されたRT−PCR産物のヌクレオチド配列は,
Taq DyeDeoxy Terminator Cycle Sequencing 法(Applie
d Biosystems,Inc.)によって決定した。ヌクレオチド
配列,及び,それから推定されるアミノ酸配列は,それ
ぞれ配列番号1,及び,配列番号2に示す。イヌ胃粘
膜,ラット脳,及び Mastomys natalensis ECL腫瘍
細胞からクローン化された受容体のアミノ酸配列との相
同性は,それぞれ,88,88及び90%であった。
【0043】実施例2 クローン化したヒトCCKB/ガストリン受容体の異種
細胞における発現 単離されたヒトCCKB/ガストリン受容体cDNAを
発現ベクターに組み込みアフリカミドリザル腎臓由来線
維芽細胞株COS−7に形質導入することにより同受容
体を発現させた。まず,ヒトCCKB/ガストリン受容
体cDNAを,Hind III 及び Xba I 制限酵素処理に
より,pCRIIベクターから切り出し,発現用ベクタ
ー pCDM8(Invitrogen)に挿入した。得られたプ
ラスミドDNA 5 μgを DEAE・dextrane(200 μg/ml) とと
もに,COS−7(約1.6×106 cells)培養液中に添加
した。Transfection の効率をあげるために,DNA/DEAE
・dextrane 添加2時間後に,15% glycerol/HEPES-buffe
red saline で2分間処理した。細胞は[125I]CCK
8結合実験まで,10%牛胎児血清含有DMEM中で2
日間(37℃, 5% CO2-95% air)培養した。
細胞における発現 単離されたヒトCCKB/ガストリン受容体cDNAを
発現ベクターに組み込みアフリカミドリザル腎臓由来線
維芽細胞株COS−7に形質導入することにより同受容
体を発現させた。まず,ヒトCCKB/ガストリン受容
体cDNAを,Hind III 及び Xba I 制限酵素処理に
より,pCRIIベクターから切り出し,発現用ベクタ
ー pCDM8(Invitrogen)に挿入した。得られたプ
ラスミドDNA 5 μgを DEAE・dextrane(200 μg/ml) とと
もに,COS−7(約1.6×106 cells)培養液中に添加
した。Transfection の効率をあげるために,DNA/DEAE
・dextrane 添加2時間後に,15% glycerol/HEPES-buffe
red saline で2分間処理した。細胞は[125I]CCK
8結合実験まで,10%牛胎児血清含有DMEM中で2
日間(37℃, 5% CO2-95% air)培養した。
【0044】実施例3 [125I]CCK8結合実験 COS−7に発現させたヒトCCKB/ガストリン受容
体のアゴニストに対する親和力は,[125I]CCK8
の結合量を測定することにより,評価することができ
る。COS−7は,セル・スクレーバーで培養デイッシ
ュよりはがし,2×105 cells/mlとなるよう
binding buffer(25mM HEPES(pH7.4)及び0.1%BS
A含有 Hank's balanced salt solution)に懸濁した。
この細胞懸濁液0.2mlに[125I]CCK8 0.
05ml(最終濃度 10−240pM)を添加するこ
とで,反応を開始した。非特異的結合量を求める際は,
1μM非標識CCK8存在下で反応を行った。
体のアゴニストに対する親和力は,[125I]CCK8
の結合量を測定することにより,評価することができ
る。COS−7は,セル・スクレーバーで培養デイッシ
ュよりはがし,2×105 cells/mlとなるよう
binding buffer(25mM HEPES(pH7.4)及び0.1%BS
A含有 Hank's balanced salt solution)に懸濁した。
この細胞懸濁液0.2mlに[125I]CCK8 0.
05ml(最終濃度 10−240pM)を添加するこ
とで,反応を開始した。非特異的結合量を求める際は,
1μM非標識CCK8存在下で反応を行った。
【0045】37℃で,60分間,振とう(100回/
分)した後,binding buffer 0.75mlを添加し,
遠心(5000 × g,1min)することにより,細胞を沈殿さ
せた。上清を取り除いた後,沈殿した細胞の放射活性を
ガンマー・カウンターにより測定した。総結合量から非
特異的結合量を差し引いた値を特異的結合量とし,[
125I]CCK8結合のスキャッチャード解析を行っ
た。その結果,Kd値は0.12nM,Bmax値は
7.8fmol/105 cellsであった。
分)した後,binding buffer 0.75mlを添加し,
遠心(5000 × g,1min)することにより,細胞を沈殿さ
せた。上清を取り除いた後,沈殿した細胞の放射活性を
ガンマー・カウンターにより測定した。総結合量から非
特異的結合量を差し引いた値を特異的結合量とし,[
125I]CCK8結合のスキャッチャード解析を行っ
た。その結果,Kd値は0.12nM,Bmax値は
7.8fmol/105 cellsであった。
【0046】配列番号:1 配列の長さ:1347 配列の型:核酸 トポロジー:直鎖状 配列 CCATGGAGCT GCTAAAGCTG AACCGGAGCG TGCAGGGAAC CGGACCCGGG CCGGGGGCTT 60 CCCTGTGCCG CCCGGGGGCG CCTCTCCTCA ACAGCAGCAG TGTGGGCAAC CTCAGCTGCG 120 AGCCCCCTCG CATTCGCGGA GCCGGGACAC GAGAATTGGA GCTGGCCATT AGAATCACTC 180 TTTACGCAGT GATCTTCCTG ATGAGCGTTG GAGGAAATAT GCTCATCATC GTGGTCCTGG 240 GACTGAGCCG CCGCCTGAGG ACTGTCACCA ATGCCTTCCT CCTCTCACTG GCAGTCAGCG 300 ACCTCCTGCT GGCTGTGGCT TGCATGCCCT TCACCCTCCT GCCCAATCTC ATGGGCACAT 360 TCATCTTTGG CACCGTCATC TGCAAGGCGG TTTCCTACCT CATGGGGGTG TCTGTGAGTG 420 TGTCCACGCT AAGCCTCGTG GCCATCGCAC TGGAGCGGTA CAGCGCCATC TGCCGACCAC 480 TGCAGGCACG AGTGTGGCAG ACGCGCTCCC ACGCGGCTCG CGTGGTTGTA GCCACGTGGC 540 TGCTGTCCGG ACTACTCATG GTGCCCTACC CCGTGTACAC TGTCGTGCAA CCAGTGGGGC 600 CTCGTGTGCT GCAGTGCGTG CATCGCTGGC CCAGTGCGCG GGTCCGCCAG ACCTGGTCCG 660 TACTGCTGCT TCTGCTCTTG TTCTTCATCC CGGGTGTGGT TATGGCCGTG GCCTACGGGC 720 TTATCTCTCG CGAGCTCTAC TTAGGGCTTC GCTTTGACGG CGACAGTGAC AGCGACAGCC 780 AAAGCAGGGT CCGAAACCAA GGCGGGCTGC CAGGGGCTGT TCACCAGAAC GGGCGTTGCC 840 GGCCTGAGAC TGGCGCGGTT GGCGAAGACA GCGATGGCTG CTACGTGCAA CTTCCACGTT 900 CCCGGCCTGC CCTGGAGCTG ACGGCGCTGA CGGCTCCTGG GCCGGGATCC GGCTCCCGGC 960 CCACCCAGGC CAAGCTGCTG GCTAAGAAGC GCGTGGTGCG AATGTTGCTG GTGATCGTTG 1020 TGCTTTTTTT TCTGTGTTGG TTGCCAGTTT ATAGTGCCAA CACGTGGCGC GCCTTTGATG 1080 GCCCGGGTGC ACACCGAGCA CTCTCGGGTG CTCCTATCTC CTTCATTCAC TTGCTGAGCT 1140 ACGCCTCGGC CTGTGTCAAC CCCCTGGTCT ACTGCTTCAT GCACCGTCGC TTTCGCCAGG 1200 CCTGCCTGGA AACTTGCGCT CGCTGCTGCC CCCGGCCTCC ACGAGCTCGC CCCAGGGCTC 1260 TTCCCGATGA GGACCCTCCC ACTCCCTCCA TTGCTTCGCT GTCCAGGCTT AGCTACACCA 1320 CCATCAGCAC GCTAGGGCCT GGCTGAG 1347
【0047】配列番号:2 配列の長さ:447 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Met Glu Leu Leu Lys Leu Asn Arg Ser Val Gln Gly Thr Gly Pro 15 Gly Pro Gly Ala Ser Leu Cys Arg Pro Gly Ala Pro Leu Leu Asn 30 Ser Ser Ser Val Gly Asn Leu Ser Cys Glu Pro Pro Arg Ile Arg 45 Gly Ala Gly Thr Arg Glu Leu Glu Leu Ala Ile Arg Ile Thr Leu 60 Tyr Ala Val Ile Phe Leu Met Ser Val Gly Gly Asn Met Leu Ile 75 Ile Val Val Leu Gly Leu Ser Arg Arg Leu Arg Thr Val Thr Asn 90 Ala Phe Leu Leu Ser Leu Ala Val Ser Asp Leu Leu Leu Ala Val 105 Ala Cys Met Pro Phe Thr Leu Leu Pro Asn Leu Met Gly Thr Phe 120 Ile Phe Gly Thr Val Ile Cys Lys Ala Val Ser Tyr Leu Met Gly 135 Val Ser Val Ser Val Ser Thr Leu Ser Leu Val Ala Ile Ala Leu 150 Glu Arg Tyr Ser Ala Ile Cys Arg Pro Leu Gln Ala Arg Val Trp 165 Gln Thr Arg Ser His Ala Ala Arg Val Val Val Ala Thr Trp Leu 180 Leu Ser Gly Leu Leu Met Val Pro Tyr Pro Val Tyr Thr Val Val 195 Gln Pro Val Gly Pro Arg Val Leu Gln Cys Val His Arg Trp Pro 210 Ser Ala Arg Val Arg Gln Thr Trp Ser Val Leu Leu Leu Leu Leu 225 Leu Phe Phe Ile Pro Gly Val Val Met Ala Val Ala Tyr Gly Leu 240 Ile Ser Arg Glu Leu Tyr Leu Gly Leu Arg Phe Asp Gly Asp Ser 255 Asp Ser Asp Ser Gln Ser Arg Val Arg Asn Gln Gly Gly Leu Pro 270 Gly Ala Val His Gln Asn Gly Arg Cys Arg Pro Glu Thr Gly Ala 285 Val Gly Glu Asp Ser Asp Gly Cys Tyr Val Gln Leu Pro Arg Ser 300 Arg Pro Ala Leu Glu Leu Thr Ala Leu Thr Ala Pro Gly Pro Gly 315 Ser Gly Ser Arg Pro Thr Gln Ala Lys Leu Leu Ala Lys Lys Arg 330 Val Val Arg Met Leu Leu Val Ile Val Val Leu Phe Phe Leu Cys 345 Trp Leu Pro Val Tyr Ser Ala Asn Thr Trp Arg Ala Phe Asp Gly 360 Pro Gly Ala His Arg Ala Leu Ser Gly Ala Pro Ile Ser Phe Ile 375 His Leu Leu Ser Tyr Ala Ser Ala Cys Val Asn Pro Leu Val Tyr 390 Cys Phe Met His Arg Arg Phe Arg Gln Ala Cys Leu Glu Thr Cys 405 Ala Arg Cys Cys Pro Arg Pro Pro Arg Ala Arg Pro Arg Ala Leu 420 Pro Asp Glu Asp Pro Pro Thr Pro Ser Ile Ala Ser Leu Ser Arg 435 Leu Ser Tyr Thr Thr Ile Ser Thr Leu Gly Pro Gly 447
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12N 5/10 C12P 21/02 C 8214−4B //(C12P 21/02 C12R 1:91)
Claims (11)
- 【請求項1】 配列番号1記載の第3番目から1346
番目の塩基配列及びその部分塩基配列を含む遺伝子 - 【請求項2】 請求項1記載の遺伝子が組み込まれたベ
クター - 【請求項3】 請求項2記載のベクターで形質転換され
た細胞 - 【請求項4】 配列番号2記載のアミノ酸配列からなる
ポリペプチド及びヒトコレシストキニン(CCK)B/
ガストリン受容体機能を有する該アミノ酸の部分配列か
らなるポリペプチド - 【請求項5】 請求項3記載の細胞を培養することによ
り,請求項4記載のアミノ酸配列又はその部分配列を有
するポリペプチドを発現させる方法 - 【請求項6】 請求項4記載のアミノ酸配列又はその部
分配列を用い,ヒトCCKB/ガストリン受容体作用薬
をスクリーニングする方法 - 【請求項7】 ヒトCCKB/ガストリン受容体作用薬
が抗潰瘍剤である,請求項6記載の方法 - 【請求項8】 ヒトCCKB/ガストリン受容体作用薬
が抗不安薬である,請求項6記載の方法 - 【請求項9】 ヒトCCKB/ガストリン受容体に結合
する抗体 - 【請求項10】 配列番号1記載の塩基配列よりなる遺
伝子にハイブリダイズできるオリゴヌクレオチド - 【請求項11】 PCR用プライマーとして使用できる
請求項10記載のオリゴヌクレオチド
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4360225A JPH06197765A (ja) | 1992-12-28 | 1992-12-28 | コレシストキニンb/ガストリン受容体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4360225A JPH06197765A (ja) | 1992-12-28 | 1992-12-28 | コレシストキニンb/ガストリン受容体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06197765A true JPH06197765A (ja) | 1994-07-19 |
Family
ID=18468457
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4360225A Pending JPH06197765A (ja) | 1992-12-28 | 1992-12-28 | コレシストキニンb/ガストリン受容体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06197765A (ja) |
-
1992
- 1992-12-28 JP JP4360225A patent/JPH06197765A/ja active Pending
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