JPH0618056B2 - 薄膜磁気ヘツドの製造方法 - Google Patents
薄膜磁気ヘツドの製造方法Info
- Publication number
- JPH0618056B2 JPH0618056B2 JP60145701A JP14570185A JPH0618056B2 JP H0618056 B2 JPH0618056 B2 JP H0618056B2 JP 60145701 A JP60145701 A JP 60145701A JP 14570185 A JP14570185 A JP 14570185A JP H0618056 B2 JPH0618056 B2 JP H0618056B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- layer
- etching
- ion beam
- magnetic layer
- angle
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Magnetic Heads (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は薄膜磁気ヘツドの製造方法に係り、特にトラツ
ク巾精度に優れかつコイルの断線などを生じない薄膜磁
気ヘツドの製造方法に関する。
ク巾精度に優れかつコイルの断線などを生じない薄膜磁
気ヘツドの製造方法に関する。
従来の薄膜磁気ヘツドの製造方法を第2図及び第3図を
用いて詳細に説明する。まずフエライトなどの磁性ある
いはAl2O3・Al2O3-TiCなどの非磁性基板(1)上にCoある
いはFeを主成分とするアモルフアス、Fe-Al-Si合金
(センダスト)、Fe-Ni合金(パーマロイ)等から成る
下部磁性層(2)、さらにSiO、SiO2、Al2O3などの無機材料
から成る第1絶縁層(3)、さらにCuあるいはAlなど
から成るコイル導体層(4)、さらにその上に第1絶縁層
と同様は無機材料から成る第2絶縁層(5)を蒸着あるい
はスパツタリングなどで形成する。
用いて詳細に説明する。まずフエライトなどの磁性ある
いはAl2O3・Al2O3-TiCなどの非磁性基板(1)上にCoある
いはFeを主成分とするアモルフアス、Fe-Al-Si合金
(センダスト)、Fe-Ni合金(パーマロイ)等から成る
下部磁性層(2)、さらにSiO、SiO2、Al2O3などの無機材料
から成る第1絶縁層(3)、さらにCuあるいはAlなど
から成るコイル導体層(4)、さらにその上に第1絶縁層
と同様は無機材料から成る第2絶縁層(5)を蒸着あるい
はスパツタリングなどで形成する。
その後、前記第2絶縁層(5)上にフオトレジスト(図示
せず)を厚く塗布し、フオトレジスト上からイオンミリ
ングなどでフオトレジストと絶縁層(5)のエツチング速
度が同一となるイオンビーム入射角度でエツチングし
(以下これをエツチバツク法と呼ぶ)、平坦な第2絶縁
層(5)を形成する。さらに前記第2絶縁層(5)上にCuあ
るいはAlなどから成るコイル導体層(6)、さらにその
上にSiOあるいはSiO2、Al2O3などから成る第3絶縁層
(7)を蒸着あるいはスパツタリングなどで形成する。そ
の後第2絶縁層(5)を平坦化したのと同様な方法で第3
絶縁層(7)をエツチバツクする。このようにして形成さ
れた第3絶縁層(7)上にコイル導体層(4)(6)を全て覆う
ようにフオトレジストをパターニングし(図示せず)そ
の後このフオトレジスト130℃位で30分程度熱処理
し、例えばArイオンを用いたイオンミリングで絶縁層
(3),(5),(7)を所定のテーパ角度(θ1)、(θ2)
になるようにテーパエツチングする。この時第3図に示
すようにテーパ部の角度(θ1)(θ2)はフオトレジ
ストの厚さと大きさを適当に選ぶ事により任意の角度を
つける事が出来る。しかしながら、このテーパ角度はあ
まり急俊すぎると上部磁性層(9)がこの部分で膜厚減少
を生じ、磁性抵抗が高くなり、記録再生効率が低下す
る。また、あまりなだらかすぎると上部磁性層(9)と下
部磁性層(2)間で漏洩磁束が増加し、同様に記録再生効
率が低下する。したがって、磁気抵抗を増加せずかつ漏
洩磁束も増加させない最適なテーパ角度は通常30゜〜60゜
付近にある事が知られている。
せず)を厚く塗布し、フオトレジスト上からイオンミリ
ングなどでフオトレジストと絶縁層(5)のエツチング速
度が同一となるイオンビーム入射角度でエツチングし
(以下これをエツチバツク法と呼ぶ)、平坦な第2絶縁
層(5)を形成する。さらに前記第2絶縁層(5)上にCuあ
るいはAlなどから成るコイル導体層(6)、さらにその
上にSiOあるいはSiO2、Al2O3などから成る第3絶縁層
(7)を蒸着あるいはスパツタリングなどで形成する。そ
の後第2絶縁層(5)を平坦化したのと同様な方法で第3
絶縁層(7)をエツチバツクする。このようにして形成さ
れた第3絶縁層(7)上にコイル導体層(4)(6)を全て覆う
ようにフオトレジストをパターニングし(図示せず)そ
の後このフオトレジスト130℃位で30分程度熱処理
し、例えばArイオンを用いたイオンミリングで絶縁層
(3),(5),(7)を所定のテーパ角度(θ1)、(θ2)
になるようにテーパエツチングする。この時第3図に示
すようにテーパ部の角度(θ1)(θ2)はフオトレジ
ストの厚さと大きさを適当に選ぶ事により任意の角度を
つける事が出来る。しかしながら、このテーパ角度はあ
まり急俊すぎると上部磁性層(9)がこの部分で膜厚減少
を生じ、磁性抵抗が高くなり、記録再生効率が低下す
る。また、あまりなだらかすぎると上部磁性層(9)と下
部磁性層(2)間で漏洩磁束が増加し、同様に記録再生効
率が低下する。したがって、磁気抵抗を増加せずかつ漏
洩磁束も増加させない最適なテーパ角度は通常30゜〜60゜
付近にある事が知られている。
前記絶縁層(3),(5),(7)を最適テーパ角度になるよう
にテーパエツチング下した後、SiO,SiO2或いはAl2O3な
どから成るギヤツプ層(8)を蒸着またはスパツタリング
等で形成する。次いで、このギヤツプ層(8)に下部磁性
層(2)と上部磁性層(9)を結合させるための窓をエツチン
グした後、CoあるいはFeを主成分とするアモルフア
ス、Fe-Al-Si合金(センダスト)、あるいはFe-Ni合金
(パーマロイ)から成る上部磁性層(9)を蒸着あるいは
スパツタリングなどで形成する。この後上部磁性層(9)
上にフオトレジスト(図示せず)を塗布し、このレジス
ト層を所定形状にパターニングし、これをマスクとし
て、上部磁性層(9)を例えば、Arイオンを用いたイオ
ンミリングでエツチングして薄膜磁気ヘツドを形成す
る。
にテーパエツチング下した後、SiO,SiO2或いはAl2O3な
どから成るギヤツプ層(8)を蒸着またはスパツタリング
等で形成する。次いで、このギヤツプ層(8)に下部磁性
層(2)と上部磁性層(9)を結合させるための窓をエツチン
グした後、CoあるいはFeを主成分とするアモルフア
ス、Fe-Al-Si合金(センダスト)、あるいはFe-Ni合金
(パーマロイ)から成る上部磁性層(9)を蒸着あるいは
スパツタリングなどで形成する。この後上部磁性層(9)
上にフオトレジスト(図示せず)を塗布し、このレジス
ト層を所定形状にパターニングし、これをマスクとし
て、上部磁性層(9)を例えば、Arイオンを用いたイオ
ンミリングでエツチングして薄膜磁気ヘツドを形成す
る。
しかしながら、この上部磁性層(9)のエツチングの際に
以下に示す様な問題点があった。これを第4図〜第7図
を用いて詳細に説明する。
以下に示す様な問題点があった。これを第4図〜第7図
を用いて詳細に説明する。
まず第1に、上部磁性層(9)を10μm厚程度で形成し
た場合、絶縁層(3),(5),(7)のテーパ部が30゜〜60゜で
形成された場合には、テーパ部での上部磁性層(9)の膜
厚は平面での膜厚よりも実際には薄くなっている。した
がってこの様にして形成された上部磁性層(9)を例え
ば、イオンビーム入射角(イオンビーム入射角とは、
イオンビームと試料の法線方向がなす角度をいう。)を
=0゜でイオンミリングした場合には第4図に示すよう
に平面(θ=0°)の所定膜厚を完全にエツチングする
と、例えばテーパー角50゜の部分では、その約1/3のエツ
チング時間ですでに上部磁性層(9)が除去されてしまっ
ているため残り2/3のエツチング時間でテーパ部分をオ
ーバーエツチングしてしまい(第5図A部)、特に10
μm程度の厚い上部磁性層(9)の場合、テーパ部と、平
面でのエツチング時間が大巾にずれ、コイル導体(4),
(6)をエツチングしてしまいヘツドが断線するという欠
点があった。
た場合、絶縁層(3),(5),(7)のテーパ部が30゜〜60゜で
形成された場合には、テーパ部での上部磁性層(9)の膜
厚は平面での膜厚よりも実際には薄くなっている。した
がってこの様にして形成された上部磁性層(9)を例え
ば、イオンビーム入射角(イオンビーム入射角とは、
イオンビームと試料の法線方向がなす角度をいう。)を
=0゜でイオンミリングした場合には第4図に示すよう
に平面(θ=0°)の所定膜厚を完全にエツチングする
と、例えばテーパー角50゜の部分では、その約1/3のエツ
チング時間ですでに上部磁性層(9)が除去されてしまっ
ているため残り2/3のエツチング時間でテーパ部分をオ
ーバーエツチングしてしまい(第5図A部)、特に10
μm程度の厚い上部磁性層(9)の場合、テーパ部と、平
面でのエツチング時間が大巾にずれ、コイル導体(4),
(6)をエツチングしてしまいヘツドが断線するという欠
点があった。
また逆に例えばイオンビーム入射角を=40゜で上部磁
性層(9)をイオンミリングした場合には、テーパ部分よ
りも平面部分でのエツチング時間が早いため平面部分で
の磁性層のエツチングが終了しても、テーパ部分の磁性
膜が残ってしまい、多トラツクヘツドなどの場合、磁気
的に隣り同志が短絡し、クロストークが悪化するという
欠点があった。
性層(9)をイオンミリングした場合には、テーパ部分よ
りも平面部分でのエツチング時間が早いため平面部分で
の磁性層のエツチングが終了しても、テーパ部分の磁性
膜が残ってしまい、多トラツクヘツドなどの場合、磁気
的に隣り同志が短絡し、クロストークが悪化するという
欠点があった。
さらに、フオトレジストを用いて上部磁性層(9)をイオ
ンミリングする場合には、第6図及び第7図に示すよう
な問題がある。すなわち、フオトレジストをマスクとし
て用いる場合にフオトレジスト自体に流動性があるた
め、フオトレジスト膜厚は絶縁層の肩部に対応する部分
(第3図、矢印Bで示す部分)で最も薄くなってしま
う。従って、この部分において厚い上部磁性層(9)とす
るためにフオトレジスト膜厚を十分に確保しようとする
と、第3図Cの部分ではフオトレジスタが平坦な上部磁
性層をエツチングする時に比べて厚くなってしまう。こ
の時の状態を第3図D方向から見たものを第6図(a)に
示す。この様な形状のものを用いて例えばArイオンを
用いてフオトレジストによるシヤドウイング(Shadowin
g)を受けない様なイオンビーム入射角(ここでShadowi
ngとは加工物においてイオンビームがあたらない部分を
言う。たとえばパターニングしたフオトレジストの側壁
角度を約75゜とすると、シヤドウイングを受けるイオン
ビーム入射角とは、25゜よりも大きいイオンビーム入射
角を言う。)、例えば20゜位でイオンビームエツチング
すると、第6図(a)に示すようにフオトレジストの端部
(11)にArイオンによってスパツタされた上部磁性層膜
の一部がフオトレジストの端部に堆積して再付着し膜(1
2)を形成する。このためフオトレジストを剥離した後の
上部磁性層(9)の形状は第6図(C)に示すようになり、端
部に余分な膜(12)が残留してしまう。この様な断面形状
を有する上部磁性層(9)上にSiO,SiO2あるいはAl2O3など
から成る保護層(13)を蒸着やスパ−タリングなどで形成
した場合に第6図(d)のEに示す部分にクラツクが入
り、保護層(13)が割れてしまい磁気ヘツドとしての性能
を満足出来ない。
ンミリングする場合には、第6図及び第7図に示すよう
な問題がある。すなわち、フオトレジストをマスクとし
て用いる場合にフオトレジスト自体に流動性があるた
め、フオトレジスト膜厚は絶縁層の肩部に対応する部分
(第3図、矢印Bで示す部分)で最も薄くなってしま
う。従って、この部分において厚い上部磁性層(9)とす
るためにフオトレジスト膜厚を十分に確保しようとする
と、第3図Cの部分ではフオトレジスタが平坦な上部磁
性層をエツチングする時に比べて厚くなってしまう。こ
の時の状態を第3図D方向から見たものを第6図(a)に
示す。この様な形状のものを用いて例えばArイオンを
用いてフオトレジストによるシヤドウイング(Shadowin
g)を受けない様なイオンビーム入射角(ここでShadowi
ngとは加工物においてイオンビームがあたらない部分を
言う。たとえばパターニングしたフオトレジストの側壁
角度を約75゜とすると、シヤドウイングを受けるイオン
ビーム入射角とは、25゜よりも大きいイオンビーム入射
角を言う。)、例えば20゜位でイオンビームエツチング
すると、第6図(a)に示すようにフオトレジストの端部
(11)にArイオンによってスパツタされた上部磁性層膜
の一部がフオトレジストの端部に堆積して再付着し膜(1
2)を形成する。このためフオトレジストを剥離した後の
上部磁性層(9)の形状は第6図(C)に示すようになり、端
部に余分な膜(12)が残留してしまう。この様な断面形状
を有する上部磁性層(9)上にSiO,SiO2あるいはAl2O3など
から成る保護層(13)を蒸着やスパ−タリングなどで形成
した場合に第6図(d)のEに示す部分にクラツクが入
り、保護層(13)が割れてしまい磁気ヘツドとしての性能
を満足出来ない。
また逆にシヤドウイングを受ける様なイオンビーム入射
角例えば30゜でイオンビームエツチングを行なうとする
と第7図(b)に示す様にシヤドウイングにより実質的な
エツチング時間が減少する領域が出来、上部磁極(9)が
裾野(14)をひいた様な形となり、トラツク巾精度が悪化
してしまう。
角例えば30゜でイオンビームエツチングを行なうとする
と第7図(b)に示す様にシヤドウイングにより実質的な
エツチング時間が減少する領域が出来、上部磁極(9)が
裾野(14)をひいた様な形となり、トラツク巾精度が悪化
してしまう。
本発明は上記欠点を解消せんとするものであり、ヘツド
の断線及びクロストークの悪化、また、保護層のクラツ
クの発生がなく、トラツク巾精度に優れた薄膜磁気ヘツ
ドの製造方法を提供せんとするものである。
の断線及びクロストークの悪化、また、保護層のクラツ
クの発生がなく、トラツク巾精度に優れた薄膜磁気ヘツ
ドの製造方法を提供せんとするものである。
すなわち、本発明は、絶縁層のテーパ角度を最適角30゜
〜60゜の範囲に形成した上に上部磁性層を形成し、該上
部磁性層を不活性ガスを用いてイオンミリングする場
合、テーパ角度が30゜〜50゜の範囲にある場合はイオンビ
ーム入射角度を25゜以上30゜以下、テーパ角度が50゜〜60゜
の範囲にある場合には、イオンビーム入射角度を25゜以
上35゜以下でエツチングし、最後にイオンビーム入射角
を25゜以下で再エツチングする事により達せられる。
〜60゜の範囲に形成した上に上部磁性層を形成し、該上
部磁性層を不活性ガスを用いてイオンミリングする場
合、テーパ角度が30゜〜50゜の範囲にある場合はイオンビ
ーム入射角度を25゜以上30゜以下、テーパ角度が50゜〜60゜
の範囲にある場合には、イオンビーム入射角度を25゜以
上35゜以下でエツチングし、最後にイオンビーム入射角
を25゜以下で再エツチングする事により達せられる。
すなわち、本発明における薄膜磁気ヘツドは、第3図に
図示するとおり従来の薄膜磁気ヘツドと同様にフエライ
トなどの磁性あるいはAl2O3,Al2O3-TiCなどの非磁性基
板(1)上にCoあるいはFeを主成分とするアモルフア
ス、Fe-Al-Si合金(センダスト)、Fe-Ni合金(パーマ
ロイ)などから成る下部磁性層(2)、さらに第一絶縁層
(3)第1コイル導体層(4)、更に平坦化処理された第2絶
縁層(5)、第2コイル導体層(6)、平坦化処理された第3
絶縁層(7)、ギヤツプ層(8)から構成され、絶縁層(3,5,
7)におけるテーパ角度(θ)はフオトレジストの厚さ
及びパターニングされるべきフオトレジストの大きさに
より30゜〜60゜の範囲にテーパエツチングにより任意に形
成される。その後、ギヤツプ層(8)に下部磁性層(2)及び
上部磁性層(9)を結合するための窓(図示せず)をエツ
チングにより形成後、最終的に、上部磁性層(9)として
Co或いはFeを主成分とするアモルフアス、Fe-Al-Si
合金(センダスト)、Fe-Ni合金(パーマロイ)を蒸着
或いはスパツタリングなどで形成する。その後、上部磁
性層(9)上に塗布されるフオトレジストを所定形状にパ
ターニングした後、絶縁層(3,5,7)のテーパ角度(θ
1,θ2)が30゜〜50゜の範囲にある時はイオンビーム入
射角を25゜以上30゜以下でフオトレジスト及び上部磁性層
(9)をArイオンによりドライエツチングする。このよ
うなイオンビーム入射角(25゜〜30゜)でエツチングする
ことにより、上部磁性層(9)はテーパ部におけるオーバ
エツチング或いはエツチング残りのない理想的エツチン
グが行なえる。
図示するとおり従来の薄膜磁気ヘツドと同様にフエライ
トなどの磁性あるいはAl2O3,Al2O3-TiCなどの非磁性基
板(1)上にCoあるいはFeを主成分とするアモルフア
ス、Fe-Al-Si合金(センダスト)、Fe-Ni合金(パーマ
ロイ)などから成る下部磁性層(2)、さらに第一絶縁層
(3)第1コイル導体層(4)、更に平坦化処理された第2絶
縁層(5)、第2コイル導体層(6)、平坦化処理された第3
絶縁層(7)、ギヤツプ層(8)から構成され、絶縁層(3,5,
7)におけるテーパ角度(θ)はフオトレジストの厚さ
及びパターニングされるべきフオトレジストの大きさに
より30゜〜60゜の範囲にテーパエツチングにより任意に形
成される。その後、ギヤツプ層(8)に下部磁性層(2)及び
上部磁性層(9)を結合するための窓(図示せず)をエツ
チングにより形成後、最終的に、上部磁性層(9)として
Co或いはFeを主成分とするアモルフアス、Fe-Al-Si
合金(センダスト)、Fe-Ni合金(パーマロイ)を蒸着
或いはスパツタリングなどで形成する。その後、上部磁
性層(9)上に塗布されるフオトレジストを所定形状にパ
ターニングした後、絶縁層(3,5,7)のテーパ角度(θ
1,θ2)が30゜〜50゜の範囲にある時はイオンビーム入
射角を25゜以上30゜以下でフオトレジスト及び上部磁性層
(9)をArイオンによりドライエツチングする。このよ
うなイオンビーム入射角(25゜〜30゜)でエツチングする
ことにより、上部磁性層(9)はテーパ部におけるオーバ
エツチング或いはエツチング残りのない理想的エツチン
グが行なえる。
この理由は先の第4図及び第5図を用いて述べたとおり
であるが、再度説明すると、まず第4図は種々のイオン
ビーム入射角()におけるテーパ角(θ)での相対的
なエツチング時間を示してあり、ここでは、上部磁性層
(9)の平面部の膜厚をt0とするとテーパ角度θにおけ
る膜厚tは必ずt<toとなっており、しかもt=to
cosθでほぼ示される事が実験結果からわかっているた
め、テーパ部での膜厚減少を考慮してある。またここで
はイオンビーム入射角=40゜で平面(θ=0゜)でのエ
ツチング時間を基準にとってある。この図からわかるよ
うに最も望ましいイオンビーム入射角はテーパ角0゜(す
なわち平面)と、テーパ角を有したときのエツチング時
間が同一になるようにイオンビーム入射角を設定すれ
ば、絶縁層をオーバーエツチングする事もなく、またテ
ーパ部に残膜を残す事なくエツチングが出来るわけであ
る。したがって、エツチングのレートのバラツキも含め
てテーパ角θが30゜〜50゜の範囲にあるとき、イオンビー
ム入射角を25゜以上30゜以下に設定すればほぼ理想的なエ
ツチングの出来る事が実験結果により判明した。
であるが、再度説明すると、まず第4図は種々のイオン
ビーム入射角()におけるテーパ角(θ)での相対的
なエツチング時間を示してあり、ここでは、上部磁性層
(9)の平面部の膜厚をt0とするとテーパ角度θにおけ
る膜厚tは必ずt<toとなっており、しかもt=to
cosθでほぼ示される事が実験結果からわかっているた
め、テーパ部での膜厚減少を考慮してある。またここで
はイオンビーム入射角=40゜で平面(θ=0゜)でのエ
ツチング時間を基準にとってある。この図からわかるよ
うに最も望ましいイオンビーム入射角はテーパ角0゜(す
なわち平面)と、テーパ角を有したときのエツチング時
間が同一になるようにイオンビーム入射角を設定すれ
ば、絶縁層をオーバーエツチングする事もなく、またテ
ーパ部に残膜を残す事なくエツチングが出来るわけであ
る。したがって、エツチングのレートのバラツキも含め
てテーパ角θが30゜〜50゜の範囲にあるとき、イオンビー
ム入射角を25゜以上30゜以下に設定すればほぼ理想的なエ
ツチングの出来る事が実験結果により判明した。
またテーパ角度が50゜〜60゜の範囲にある時は第4図に示
すようにイオンビーム入射角が25゜以上35゜以下の領域に
おいて平面と斜面とのエツチング時間がほぼ同一となる
ため上記と同様に絶縁層のオーバーエツチングやテーパ
部に残膜を残す事なく、理想的なエツチングが出来る。
すようにイオンビーム入射角が25゜以上35゜以下の領域に
おいて平面と斜面とのエツチング時間がほぼ同一となる
ため上記と同様に絶縁層のオーバーエツチングやテーパ
部に残膜を残す事なく、理想的なエツチングが出来る。
またこの時のイオンビーム入射角度は、テーパ角30゜〜6
0゜の範囲において、25゜よりも大きくなっているため、
単純にこの角度でイオンミリングすると、フオトレジス
トによりシヤドウイングを受けるためエツチング後に上
部磁極(9)に裾野(14)をひいてしまう(第1図(b))。し
たがってこのイオンビーム入射角度で上部磁性層(9)の
大半をエツチングした後、イオンビームがフオトレジス
トによりシヤドウイングを受けないようなイオンビーム
入射角度25゜以下でイオンミリングすれば裾野(14)は完
全にエツチングされ、トラツク巾精度が向上する。この
時最終的に裾野(14)をエツチングする時間は、数十分程
度で十分なためテーパ部のオーバーエツチング量は、第
5図に示すよりもはるかに少ない量ですみ断線する恐れ
はない。
0゜の範囲において、25゜よりも大きくなっているため、
単純にこの角度でイオンミリングすると、フオトレジス
トによりシヤドウイングを受けるためエツチング後に上
部磁極(9)に裾野(14)をひいてしまう(第1図(b))。し
たがってこのイオンビーム入射角度で上部磁性層(9)の
大半をエツチングした後、イオンビームがフオトレジス
トによりシヤドウイングを受けないようなイオンビーム
入射角度25゜以下でイオンミリングすれば裾野(14)は完
全にエツチングされ、トラツク巾精度が向上する。この
時最終的に裾野(14)をエツチングする時間は、数十分程
度で十分なためテーパ部のオーバーエツチング量は、第
5図に示すよりもはるかに少ない量ですみ断線する恐れ
はない。
さらに、上部磁性材料であるCoあるいはFeを主成分
とするアモルフアス、Fe-Al-Si合金(センダスト)、Ni
-Fe合金(パーマロイ)を加速電圧700V、イオン電流密
度0.60mA/cm2でArイオンによりエツチングした場合は
イオンビーム入射角度に対してほぼ同一のエツチングレ
ートをとる事が第8図よりわかる。したがって、上記エ
ツチング方法がこれら3つの磁性材料に適用出来る事は
勿論である。
とするアモルフアス、Fe-Al-Si合金(センダスト)、Ni
-Fe合金(パーマロイ)を加速電圧700V、イオン電流密
度0.60mA/cm2でArイオンによりエツチングした場合は
イオンビーム入射角度に対してほぼ同一のエツチングレ
ートをとる事が第8図よりわかる。したがって、上記エ
ツチング方法がこれら3つの磁性材料に適用出来る事は
勿論である。
以上のように本発明によれば絶縁層のテーパ角度を30゜
〜60゜の範囲に形成した上に上部磁性層を形成し、該上
部磁性層を不活性ガスを用いてイオンミリングする場
合、テーパ角度が30゜〜50゜の範囲にある場合はイオンビ
ーム入射角度を25゜以上30゜以下、テーパ角度が50゜〜60゜
の範囲にある時はイオンビーム入射角度を25゜以上35゜以
下でエツチングし、最後にイオンビーム入射角度を25゜
以下で再エツチングすることによりヘツドの断線及びク
ロストークの悪化もなく、かつトラツク巾精度に優れた
薄膜磁気ヘツドを提供出来るという極めて顕著な効果を
奏する。
〜60゜の範囲に形成した上に上部磁性層を形成し、該上
部磁性層を不活性ガスを用いてイオンミリングする場
合、テーパ角度が30゜〜50゜の範囲にある場合はイオンビ
ーム入射角度を25゜以上30゜以下、テーパ角度が50゜〜60゜
の範囲にある時はイオンビーム入射角度を25゜以上35゜以
下でエツチングし、最後にイオンビーム入射角度を25゜
以下で再エツチングすることによりヘツドの断線及びク
ロストークの悪化もなく、かつトラツク巾精度に優れた
薄膜磁気ヘツドを提供出来るという極めて顕著な効果を
奏する。
第1図は本発明による製造方法を説明するための図、第
2図は2層コイル構造の薄膜磁気ヘツドの平面図、第3
図は第2図のA−A′断面図、第4図は種々のイオンビ
ーム入射角()における角(θ)のちがいによるテー
パ部の膜厚減少を考慮した相対的なエツチング時間を示
す図、第5図はオーバエツチングの様子を説明する図、
第6図、第7図は従来プロセスの問題点を説明するため
の断面図、第8図はCoあるいはFeを主成分とするア
モルフアス、Fe-Al-Si合金(センダスト)、Ni-Fe合金
(パーマロイ)のイオン入射角度に対する相対的なエツ
チング速度を示す図である。 図中符号: 1……基板 2……下部磁性層 3,5,7……絶縁層 4,6……コイル導体層 8……ギヤツプ層 9……上部磁性層 10……フオトレジスト 13……保護層 14……裾野 to……平面でエツチングされる膜厚 t……斜面でエツチングされる膜厚 T……トラツク巾
2図は2層コイル構造の薄膜磁気ヘツドの平面図、第3
図は第2図のA−A′断面図、第4図は種々のイオンビ
ーム入射角()における角(θ)のちがいによるテー
パ部の膜厚減少を考慮した相対的なエツチング時間を示
す図、第5図はオーバエツチングの様子を説明する図、
第6図、第7図は従来プロセスの問題点を説明するため
の断面図、第8図はCoあるいはFeを主成分とするア
モルフアス、Fe-Al-Si合金(センダスト)、Ni-Fe合金
(パーマロイ)のイオン入射角度に対する相対的なエツ
チング速度を示す図である。 図中符号: 1……基板 2……下部磁性層 3,5,7……絶縁層 4,6……コイル導体層 8……ギヤツプ層 9……上部磁性層 10……フオトレジスト 13……保護層 14……裾野 to……平面でエツチングされる膜厚 t……斜面でエツチングされる膜厚 T……トラツク巾
Claims (2)
- 【請求項1】下部磁性層、絶縁層、コイル導体層、ギヤ
ツプ層および上部磁性層とを含む積層構造からなり、テ
ーパ角度30゜〜60゜の範囲に設けられた前記絶縁層上に前
記上部磁性層を被着後、上方よりイオンミリングして形
成される薄膜磁気ヘツドの製造方法において、前記テー
パ角度が略50゜以下の場合にはイオンビーム入射角度を2
5゜以上30゜以下、前記テーパ角度が略50゜以上ではイオン
ビーム入射角度を25゜以上35゜以下でエツチングした後、
最後にイオンビーム入射角度を25゜以下で再エツチング
する事を特徴とする薄膜磁気ヘツドの製造方法。 - 【請求項2】上部磁性層がCoあるいはFeを主成分と
するアモルフアス、またはFe-Al-Si合金、Fe-Ni合金で
ある事を特徴とする特許請求の範囲第1項記載の薄膜磁
気ヘツドの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60145701A JPH0618056B2 (ja) | 1985-07-04 | 1985-07-04 | 薄膜磁気ヘツドの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60145701A JPH0618056B2 (ja) | 1985-07-04 | 1985-07-04 | 薄膜磁気ヘツドの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS628320A JPS628320A (ja) | 1987-01-16 |
JPH0618056B2 true JPH0618056B2 (ja) | 1994-03-09 |
Family
ID=15391108
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP60145701A Expired - Fee Related JPH0618056B2 (ja) | 1985-07-04 | 1985-07-04 | 薄膜磁気ヘツドの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0618056B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5016342A (en) * | 1989-06-30 | 1991-05-21 | Ampex Corporation | Method of manufacturing ultra small track width thin film transducers |
JP2517445Y2 (ja) * | 1989-12-27 | 1996-11-20 | ぺんてる株式会社 | 水溶性インキボールペンにおける中芯とホルダーとの取付装置 |
US7554764B2 (en) | 2006-04-07 | 2009-06-30 | Hitachi Global Storage Technologies Netherlands B.V. | Lift-off method for forming write pole of a magnetic write head and write pole formed thereby |
US7576951B2 (en) | 2006-04-25 | 2009-08-18 | Hitachi Global Storage Technologies Netherlands B.V. | Perpendicular magnetic write head having a magnetic write pole with a concave trailing edge |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS59117725A (ja) * | 1982-12-24 | 1984-07-07 | Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> | 薄膜ヘツドの製造方法 |
-
1985
- 1985-07-04 JP JP60145701A patent/JPH0618056B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS59117725A (ja) * | 1982-12-24 | 1984-07-07 | Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> | 薄膜ヘツドの製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS628320A (ja) | 1987-01-16 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US4652954A (en) | Method for making a thin film magnetic head | |
US6074566A (en) | Thin film inductive write head with minimal organic insulation material and method for its manufacture | |
JPH0520802B2 (ja) | ||
US5371643A (en) | Magnetoresistive head structure that prevents under film from undesirable etching | |
JPH025213A (ja) | 薄膜磁気ヘッドの製造方法 | |
JPH0618056B2 (ja) | 薄膜磁気ヘツドの製造方法 | |
JPH07118057B2 (ja) | 薄膜磁気ヘッドの製造方法 | |
JP2630380B2 (ja) | 薄膜磁気ヘッドの製造方法 | |
JPS6247812A (ja) | 薄膜磁気ヘツド | |
JP2572213B2 (ja) | 薄膜磁気ヘツド | |
JP2731201B2 (ja) | 薄膜磁気ヘッド | |
JP2595600B2 (ja) | 薄膜磁気ヘッドの製造方法 | |
JP2534082B2 (ja) | 薄膜磁気ヘッド | |
JPS626418A (ja) | 薄膜磁気ヘツドの製造方法 | |
JP2697979B2 (ja) | 薄膜磁気ヘッドの製造方法 | |
JPH0589430A (ja) | 薄膜磁気ヘツド | |
JP2565188B2 (ja) | 薄膜磁気ヘツドの製法 | |
JPS62164203A (ja) | 薄膜磁気ヘツドの製造方法 | |
JP2703760B2 (ja) | 導電体パターンの形成方法 | |
JPH0762889B2 (ja) | 薄膜磁気ヘツドの製造方法 | |
JP2572241B2 (ja) | 多チャンネル薄膜磁気ヘッド | |
JP2809466B2 (ja) | 薄膜磁気ヘッド | |
JPS6387608A (ja) | 薄膜コイルの製造方法 | |
JPH0320807B2 (ja) | ||
JPS6226617A (ja) | 薄膜磁気ヘツド |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |