JPH0616943U - 液晶用照明装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 照明面を高輝度にする。 【構成】 光源１２を導光体１１の一端部のみに設け、
導光体１１の光源１２の光入射端面と相対する側の端部
後面に傾斜面１６を設ける。反射シート１４を傾斜面１
６の後面に延設する。 【効果】 導光体端部での光損失を減らす。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、受光型液晶表示装置の背面照明に用いられる照明装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来の液晶表示装置は、近年、薄型化および高輝度化の要求が強く、それに伴 いライトガイド（導光体）システム方式の液晶用照明装置（バックライト）が適 用されることが多い。

【０００３】 この液晶用照明装置は、図２の如く、管状光源１と、ＰＭＭＡ樹脂や石英ガラ ス等の透光性に優れた導光体２と、管状光源１の周囲のランプリフレクター３と 、拡散シート４と、反射シート５とを備えている。図中、６は光散乱材、７は液 晶表示板である。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

液晶用照明装置の薄型化につれて、導光体２の薄型化、管状光源１の細管化を 実施する必要がある。しかし、これらの実施は、導光体２への光入射量を制限す ることに等しいため、液晶用照明装置の面輝度が低下し、液晶表示板の面輝度が 低下するという問題点があった。

【０００５】 特に、図２のように光源１を導光体２の一側のみに配置する場合、光源１を配 したのと逆側の導光体２の端面で、光が垂直に反射して、光源１側に戻ってくる ため、液晶表示板７側へ光を反射させることが困難で、大幅な光損失が生じてい た。

【０００６】 本考案は、上記課題に鑑み、高輝度高光利用効率の液晶用照明装置の提供を目 的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

本考案による課題解決手段は、図１の如く、液晶表示板１０を後方から照明す るものであって、液晶表示板１０に平行に配される導光体１１と、該導光体１１ の一側端部に配された管状光源１２と、前記導光体１１内の後方への光を前方へ 反射させる反射シート１４とを備えた液晶用照明装置において、前記導光体１１ の後面の管状光源１２と逆側の端部に、導光体１１内で側方に進む光を前方へ反 射させるための傾斜面１６が形成され、該傾斜面１６の後面に、前記反射シート １４が延設されたものである。

【０００８】

【作用】

上記課題解決手段において、管状光源１２からの光は、導光体１１の光入射端 面からその内部へ進入する。

【０００９】 導光体１１内で後方へ進む光は、導光体１１の後面の反射シート１４にて前方 へ反射される。また、導光体１１内で側方に進む光は、導光体１１の傾斜面１６ に当たり、反射シート１４にて前方へ反射される。その後、光は導光体１１の前 面から出射し、液晶表示板１０の裏面に照射される。

【００１０】 そうすると、導光体１１内の管状光源１２と逆側の端部での光の損失を軽減で きる。

【００１１】

【実施例】

図１は本考案の一実施例を示すライトガイドシステム方式の液晶用照明装置の 断面図である。

【００１２】 図示の如く、本実施例の液晶用照明装置は、卓上コンピュータ等のディスプレ イ装置において、液晶表示板１０を後方から照明するものであって、液晶表示板 １０に平行に配される導光体１１と、該導光体１１の一側端部に配された管状光 源１２と、該管状光源１２からの外側への光を導光体１１側へ反射させるための 光源反射体（ランプリフレクター）１３と、前記導光体１１内の後方への光を前 方へ反射させる反射シート１４と、照明面の輝度を面全体にわたつて均一化する ための拡散シート１５とを備えたものである。

【００１３】 前記導光体１１は、図１の如く、例えば全光線透過率９３％、屈折率ｎ＝１． ４９のアクリル樹脂が使用され、長さ寸法２０５ｍｍ、幅寸法１５５ｍｍ、厚さ 寸法２．０ｍｍの平板状に形成されている。

【００１４】 そして、該導光体１１の後面の管状光源１２と逆側の端部には、導光体１１内 で側方に進む光を前方へ反射させるための傾斜面１６が形成されている。該傾斜 面１６の傾斜角度は、管状光源１２と逆側の輝度低下の恐れがある部分について 、光の前方への指向性が向上して出射光量が増し、管状光源１２付近と同等の輝 度になるよう設定される。

【００１５】 なお、光の前方への指向性を向上して出射光量を増すためであれば、導光体１ １の後面全部について傾斜角度を大とし、表示面全部について光の前方への指向 性を高める方式も考えられる。しかし、この場合、導光体１１の管状光源１２付 近の厚みが増すため、薄型化、ひいては軽量化の要請に反する。そこで、本実施 例では、傾斜面１６を導光体１１の管状光源１２と逆側の端部にのみ限定して配 置することで、それ以外の部分、特に管状光源１２付近の厚みを抑え、薄型化、 軽量化を維持している。

【００１６】 前記管状光源１２は、例えば直径３．０ｍｍ、管長１８０ｍｍ、管面輝度２４ ，０００ｎｔの直管型冷陰極管等が使用されている。なお、該管状光源１２は、 光の屈折率の違いを緩和して入射効率を高めるため、前記導光体１１の光入射端 面から一定の距離を設けて配される。

【００１７】 前記光源反射体１３は、例えば、合成樹脂製の薄型透光シートの表面にアルミ ニウム製の薄膜が蒸着されたもので、前記反射シート１４および拡散シート１５ の表面端部に、接着材等を用いて接着される。

【００１８】 前記反射シート１４は、例えば高反射率の白色合成樹脂フィルムが使用される 。該反射シート１４の前面には、銀（Ａｇ）蒸着が施され、さらにＴｉＯ_２等の 光散乱材１７が塗布されている。該反射シート１４は、導光体１１の後端面のみ ならず、前記傾斜面１６の後面にも延設されている。

【００１９】 前記拡散シート１５は、出射光の散乱性を確保するため、例えば厚さ０．２５ ｍｍの乳白色のポリカーボネート製のものが使用される。

【００２０】 上記構成において、管状光源１２からの光は、直接にあるいは光源反射体１３ で反射して、導光体１１の光入射端面からその内部へ進入する。

【００２１】 導光体１１内に入射した光のうち、後方へ進む光は、導光体１１の後端面の反 射シート１４にて前方へ反射され、拡散シート１５に配光される。

【００２２】 また、導光体１１内を側方へ進む光は、導光体１１の傾斜面１６に当たり、そ の後面の反射シート１４にて前方へ反射され、拡散シート１５に配光される。

【００２３】 このとき、傾斜面１６の後面の光散乱材１７にて光が散乱する。したがって、 この部分のみが局部的に明るくなり過ぎることもない。

【００２４】 そして、拡散シート１５を介して、ほぼ均一に配光された光を液晶表示板１０ の裏面に照射する。そうすると、傾斜面１６から前方へ反射された分、液晶表示 板１０の照明面の輝度が向上する。

【００２５】 具体的には、拡散シート１５の面上での輝度が、図２の従来例で３５０ｎｔで あったのに対して、本実施例においては約５％向上することができた。

【００２６】 なお、本考案は、上記実施例に限定されるものではなく、本考案の範囲内で上 記実施例に多くの修正および変更を加え得ることは勿論である。

【００２７】 例えば、上記実施例では、導光体１１、管状光源１２等の各寸法等を限定して 説明したが、これらはあくまで一例として説明しただけで、上記数値に限定され るものではない。

【００２８】

【考案の効果】

以上の説明から明らかな通り、本考案によると、導光体の後面の管状光源と逆 側の端部に傾斜面を形成し、反射シートを傾斜面の後面にまで延設しているので 、導光体内で側方に進む光を前方へ反射させて有効に活用できる。したがって、 従来と同じ薄型、消費電力対応で、より高輝度の液晶用照明装置を実現できると いつた優れた効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示すライトガイドシステム
方式の液晶用照明装置の断面図

【図２】従来のライトガイドシステム方式の液晶用照明
装置の断面図

【符号の説明】

１０ 液晶表示板 １１ 導光体 １２ 管状光源 １３ 光源反射体 １６ 傾斜面

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 液晶表示板を後方から照明するものであ
   って、液晶表示板に平行に配される導光体と、該導光体
   の一側端部に配された管状光源と、前記導光体内の後方
   への光を前方へ反射させる反射シートとを備えた液晶用
   照明装置において、前記導光体の後面の管状光源と逆側
   の端部に、導光体内で側方に進む光を前方へ反射させる
   ための傾斜面が形成され、該傾斜面の後面に、前記反射
   シートが延設されたことを特徴とする液晶用照明装置。