JPH06151185A - 平面型インダクタンス素子 - Google Patents
平面型インダクタンス素子Info
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- JPH06151185A JPH06151185A JP4298385A JP29838592A JPH06151185A JP H06151185 A JPH06151185 A JP H06151185A JP 4298385 A JP4298385 A JP 4298385A JP 29838592 A JP29838592 A JP 29838592A JP H06151185 A JPH06151185 A JP H06151185A
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- Japan
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- conductor layer
- inductance element
- coil pattern
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 低周波帯域だけ非常に大きなインダクタンス
値を持たせたり、また高周波帯域に至るまで或る程度大
きなインダクタンス値を持続させたりして、周波数帯域
によってインダクタンス特性を変化させる。 【構成】 絶縁基盤1上に、一軸異方性を有する下部磁
性体層2を配設し、その上部に絶縁体層5を介して長方
形の外形形状を有するスパイラル状コイルパターンの導
体層3を配設し、その導体層3の上に一軸異方性を有す
る上部磁性体層4を配設する。
値を持たせたり、また高周波帯域に至るまで或る程度大
きなインダクタンス値を持続させたりして、周波数帯域
によってインダクタンス特性を変化させる。 【構成】 絶縁基盤1上に、一軸異方性を有する下部磁
性体層2を配設し、その上部に絶縁体層5を介して長方
形の外形形状を有するスパイラル状コイルパターンの導
体層3を配設し、その導体層3の上に一軸異方性を有す
る上部磁性体層4を配設する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インダクタンス用コイ
ル、または電磁誘導によるトランス用として使用される
平面型インダクタンス素子に関する。
ル、または電磁誘導によるトランス用として使用される
平面型インダクタンス素子に関する。
【0002】
【従来の技術】図4(A)は従来例の平面型インダクタ
ンス素子をコイルとして使用した場合の平面図であり、
図4(B)は同上の断面図であって、円形のスパイラル
状コイルパターンを形成したものの例を示している。図
5(A)は従来例の平面型インダクタンス素子をコイル
として使用した場合の平面図であり、図5(B)は同上
の断面図であって、正方形のスパイラル状コイルパター
ンを形成したものの例を示している。
ンス素子をコイルとして使用した場合の平面図であり、
図4(B)は同上の断面図であって、円形のスパイラル
状コイルパターンを形成したものの例を示している。図
5(A)は従来例の平面型インダクタンス素子をコイル
として使用した場合の平面図であり、図5(B)は同上
の断面図であって、正方形のスパイラル状コイルパター
ンを形成したものの例を示している。
【0003】図6(A)は従来例の平面型インダクタン
ス素子をトランスとして使用した場合の平面図であり、
図6(B)は同上の断面図であって、円形のスパイラル
状コイルパターンを形成したものの例を示している。図
7(A)は従来例の平面型インダクタンス素子をトラン
スとして使用した場合の平面図であり、図7(B)は同
上の断面図であって、正方形のスパイラル状コイルパタ
ーンを形成したものの例を示している。
ス素子をトランスとして使用した場合の平面図であり、
図6(B)は同上の断面図であって、円形のスパイラル
状コイルパターンを形成したものの例を示している。図
7(A)は従来例の平面型インダクタンス素子をトラン
スとして使用した場合の平面図であり、図7(B)は同
上の断面図であって、正方形のスパイラル状コイルパタ
ーンを形成したものの例を示している。
【0004】なお、上記した各図中のヘは電極取り出し
用開口部、トはコイル導体電極{(図4,図5の場
合),(図6、図7ではト′はトランスの一次側導体電
極,ト″はトランスの二次側導体電極)}である。従来
例の平面型インダクタンス素子をコイルとして使用した
場合には、スパイラル状コイルパターンによる導体層ハ
は一本であるが(図4,図5参照)、平面型インダクタ
ンス素子をトランスとして使用した場合には、導体層と
して上下に二本の一次側導体層ハ′,二次側導体層ハ″
を有している(図6,図7参照)。
用開口部、トはコイル導体電極{(図4,図5の場
合),(図6、図7ではト′はトランスの一次側導体電
極,ト″はトランスの二次側導体電極)}である。従来
例の平面型インダクタンス素子をコイルとして使用した
場合には、スパイラル状コイルパターンによる導体層ハ
は一本であるが(図4,図5参照)、平面型インダクタ
ンス素子をトランスとして使用した場合には、導体層と
して上下に二本の一次側導体層ハ′,二次側導体層ハ″
を有している(図6,図7参照)。
【0005】従来例の平面型インダクタンス素子は図4
乃至図7に示すように、絶縁基盤上イに一面に形成され
た下部磁性体層ロの上に、スパイラル状コイルパターン
の導体層ハ(または導体層ハ′,ハ″)を形成し、その
導体層ハ(または導体層ハ′,ハ″)の上に上部磁性体
層ニを一面に形成している。そして上下磁性体層ロ,ニ
と導体層ハ(または導体層ハ′,ハ″)との間に形成さ
れた絶縁体層ホにより両者は絶縁されている。
乃至図7に示すように、絶縁基盤上イに一面に形成され
た下部磁性体層ロの上に、スパイラル状コイルパターン
の導体層ハ(または導体層ハ′,ハ″)を形成し、その
導体層ハ(または導体層ハ′,ハ″)の上に上部磁性体
層ニを一面に形成している。そして上下磁性体層ロ,ニ
と導体層ハ(または導体層ハ′,ハ″)との間に形成さ
れた絶縁体層ホにより両者は絶縁されている。
【0006】ここで、一般にスパッタ技術により作製さ
れた磁性薄膜などの一軸異方性のある磁性体では、「容
易軸」と「困難軸」が直角方向に現れることになり、各
軸方向の透磁率の周波数特性は図8に示すようになる。
図8からわかるように「容易軸」方向では、低周波にお
いて非常に大きな値の透磁率を得ることができるが、周
波数が次第に高くなると直ちに小さな値の透磁率となっ
てしまい、また「困難軸」方向では、高周波帯域に至る
まで或る程度の値の透磁率を持続することができるとい
う特徴がある。
れた磁性薄膜などの一軸異方性のある磁性体では、「容
易軸」と「困難軸」が直角方向に現れることになり、各
軸方向の透磁率の周波数特性は図8に示すようになる。
図8からわかるように「容易軸」方向では、低周波にお
いて非常に大きな値の透磁率を得ることができるが、周
波数が次第に高くなると直ちに小さな値の透磁率となっ
てしまい、また「困難軸」方向では、高周波帯域に至る
まで或る程度の値の透磁率を持続することができるとい
う特徴がある。
【0007】また上記した一軸異方性を有する磁性体
を、平面型インダクタンス素子として使用した場合のコ
イルの自己インダクタンス値、またはトランスの1次コ
イル,2次コイルの自己インダクタンス値は、図8に示
すようにどの方向に軸を配置しても「容易軸」方向の透
磁率の周波数特性Xと「困難軸」方向の透磁率の周波数
特性Yとが平均化されてしまい、そのために両周波数特
性X,Yの中間的なインダクタンス値の周波数特性Zを
持つことになる。
を、平面型インダクタンス素子として使用した場合のコ
イルの自己インダクタンス値、またはトランスの1次コ
イル,2次コイルの自己インダクタンス値は、図8に示
すようにどの方向に軸を配置しても「容易軸」方向の透
磁率の周波数特性Xと「困難軸」方向の透磁率の周波数
特性Yとが平均化されてしまい、そのために両周波数特
性X,Yの中間的なインダクタンス値の周波数特性Zを
持つことになる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従って、従来例の平面
型インダクタンス素子では、低周波帯域のときだけ非常
に大きなインダクタンス値を持たせたり、また高周波帯
域に至るまで或る程度大きなインダクタンス値を持続さ
せるというように、周波数帯域によってインダクタンス
特性を変化させることが困難である。
型インダクタンス素子では、低周波帯域のときだけ非常
に大きなインダクタンス値を持たせたり、また高周波帯
域に至るまで或る程度大きなインダクタンス値を持続さ
せるというように、周波数帯域によってインダクタンス
特性を変化させることが困難である。
【0009】本発明はこのような問題点に鑑み、低周波
帯域のときだけ非常に大きなインダクタンス値を持たせ
たり、また高周波帯域に至るまで或る程度大きなインダ
クタンス値を持続させたりして、周波数帯域によってイ
ンダクタンス特性を変化させることをその目的としてい
る。
帯域のときだけ非常に大きなインダクタンス値を持たせ
たり、また高周波帯域に至るまで或る程度大きなインダ
クタンス値を持続させたりして、周波数帯域によってイ
ンダクタンス特性を変化させることをその目的としてい
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、本発明はスパイラル状コイルパターンを形成した導
体層と、その導体層に近接して配置された一軸異方性を
有する磁性体層とを具備しており、その一軸異方性を有
する磁性体層の軸方向と、長方形の外形形状を有する前
記スパイラル状コイルパターンの導体層の短辺方向また
は長辺方向とを一致させて成るものであるが、導体層
は、電気回路内で自己インダクタンスとして作用するコ
イルとして使用したり、また二本の導体層が相互に電気
絶縁され、かつ相互結合して電磁誘導作用によるトラン
スとして使用したりするのである。
め、本発明はスパイラル状コイルパターンを形成した導
体層と、その導体層に近接して配置された一軸異方性を
有する磁性体層とを具備しており、その一軸異方性を有
する磁性体層の軸方向と、長方形の外形形状を有する前
記スパイラル状コイルパターンの導体層の短辺方向また
は長辺方向とを一致させて成るものであるが、導体層
は、電気回路内で自己インダクタンスとして作用するコ
イルとして使用したり、また二本の導体層が相互に電気
絶縁され、かつ相互結合して電磁誘導作用によるトラン
スとして使用したりするのである。
【0011】
【作用】次に本発明の平面型インダクタンス素子の作用
について述べる。磁性体は電流方向と直角方向に磁化さ
れ、スパイラル状コイルパターン導体層の長方形の短辺
方向または長辺方向と「容易軸」方向とが一致した場合
には、「容易軸」方向に磁化される磁性体の体積が多く
なり、「容易軸」方向の特性が多く現れる。またスパイ
ラル状コイルパターン導体層の長方形の短辺方向または
長辺方向と「困難軸」方向とが一致した場合には、「困
難軸」方向に磁化される磁性体の体積が多くなり、「困
難軸」方向に特性が多く現れる。
について述べる。磁性体は電流方向と直角方向に磁化さ
れ、スパイラル状コイルパターン導体層の長方形の短辺
方向または長辺方向と「容易軸」方向とが一致した場合
には、「容易軸」方向に磁化される磁性体の体積が多く
なり、「容易軸」方向の特性が多く現れる。またスパイ
ラル状コイルパターン導体層の長方形の短辺方向または
長辺方向と「困難軸」方向とが一致した場合には、「困
難軸」方向に磁化される磁性体の体積が多くなり、「困
難軸」方向に特性が多く現れる。
【0012】そして、スパイラル状コイルパターン導体
層の長方形の短辺方向または長辺方向と「容易軸」方向
とが一致した場合には、低周波帯域において非常に大き
な値の透磁率を得ることができるが、周波数が次第に高
くなると直ちに小さな値の透磁率となってしまい、また
スパイラル状コイルパターン導体層の長方形の短辺方向
または長辺方向と「困難軸」方向とが一致した場合に
は、高周波帯域に至るまで或る程度の大きな値の透磁率
を持続するのである。
層の長方形の短辺方向または長辺方向と「容易軸」方向
とが一致した場合には、低周波帯域において非常に大き
な値の透磁率を得ることができるが、周波数が次第に高
くなると直ちに小さな値の透磁率となってしまい、また
スパイラル状コイルパターン導体層の長方形の短辺方向
または長辺方向と「困難軸」方向とが一致した場合に
は、高周波帯域に至るまで或る程度の大きな値の透磁率
を持続するのである。
【0013】
【実施例】以下図面を参照しながら本発明の平面型イン
ダクタンス素子の実施例を具体的に説明する。図1
(A)は本発明の平面型インダクタンス素子をコイルと
して使用した場合の平面図であり、図1(B)は同上の
断面図である。また図2(A)は本発明の平面型インダ
クタンス素子をトランスとして使用した場合の平面図で
あり、図2(B)は同上の断面図である。そして各図
は、それぞれ長方形のスパイラル状コイルパターンを形
成したものを示している。
ダクタンス素子の実施例を具体的に説明する。図1
(A)は本発明の平面型インダクタンス素子をコイルと
して使用した場合の平面図であり、図1(B)は同上の
断面図である。また図2(A)は本発明の平面型インダ
クタンス素子をトランスとして使用した場合の平面図で
あり、図2(B)は同上の断面図である。そして各図
は、それぞれ長方形のスパイラル状コイルパターンを形
成したものを示している。
【0014】なお、本発明の平面型インダクタンス素子
をコイルとして使用する場合には、図1(A),(B)
のようにスパイラル状コイルパターンは一本の導体層3
であるが、平面型インダクタンス素子をトランスとして
使用する場合には、図2(A),(B)のように導体層
として、一次側導体層3′と二次側導体層3″とを、絶
縁層5を介して誘導結合するように上下に相対向して配
置するものである。
をコイルとして使用する場合には、図1(A),(B)
のようにスパイラル状コイルパターンは一本の導体層3
であるが、平面型インダクタンス素子をトランスとして
使用する場合には、図2(A),(B)のように導体層
として、一次側導体層3′と二次側導体層3″とを、絶
縁層5を介して誘導結合するように上下に相対向して配
置するものである。
【0015】本発明の実施例を示した上記の各図におい
て、絶縁基盤1上に、一軸異方性を有する下部磁性体層
2を配設し、その上部に絶縁体層5を介して長方形の外
形形状を有するスパイラル状コイルパターンの導体層
(図1では導体層3、図2では導体層3′,3″)を配
設し、その導体層の上部に一軸異方性を有する上部磁性
体層4を配設するのである。また、図中の6は電極取り
出し用開口部、7はコイル導体電極(図2では7′はト
ランスの一次側導体電極,7″はトランスの二次側導体
電極)である。
て、絶縁基盤1上に、一軸異方性を有する下部磁性体層
2を配設し、その上部に絶縁体層5を介して長方形の外
形形状を有するスパイラル状コイルパターンの導体層
(図1では導体層3、図2では導体層3′,3″)を配
設し、その導体層の上部に一軸異方性を有する上部磁性
体層4を配設するのである。また、図中の6は電極取り
出し用開口部、7はコイル導体電極(図2では7′はト
ランスの一次側導体電極,7″はトランスの二次側導体
電極)である。
【0016】そして、一軸異方性を有する下部磁性体層
2及び上部磁性体層4の軸方向は、「容易軸」方向また
は「困難軸」方向が長方形の短辺方向と一致するように
配設されているので、「容易軸」方向または「困難軸」
方向のいずれかの方向において磁化される磁性体の体積
が多くなり、透磁率特性が平均化されることがなく、
「容易軸」方向または「困難軸」方向に多くの特性が現
れることになる。
2及び上部磁性体層4の軸方向は、「容易軸」方向また
は「困難軸」方向が長方形の短辺方向と一致するように
配設されているので、「容易軸」方向または「困難軸」
方向のいずれかの方向において磁化される磁性体の体積
が多くなり、透磁率特性が平均化されることがなく、
「容易軸」方向または「困難軸」方向に多くの特性が現
れることになる。
【0017】磁性体は電流方向と直角方向に磁化される
ので、長方形の例えば短辺方向と「容易軸」方向とが一
致した場合には、「容易軸」方向に磁化される磁性体の
体積が多くなり、「容易軸」方向に多くの特性が現れ
る。また長方形の例えば短辺方向と「困難軸」方向とが
一致した場合には、「困難軸」方向に磁化される磁性体
の体積が多くなり、「困難軸」方向に多くの特性が現れ
る。
ので、長方形の例えば短辺方向と「容易軸」方向とが一
致した場合には、「容易軸」方向に磁化される磁性体の
体積が多くなり、「容易軸」方向に多くの特性が現れ
る。また長方形の例えば短辺方向と「困難軸」方向とが
一致した場合には、「困難軸」方向に磁化される磁性体
の体積が多くなり、「困難軸」方向に多くの特性が現れ
る。
【0018】コイル導体電極7の自己インダクタンス
値、またはトランスの一次側コイル導体層7′,二次側
コイル導体層7″の自己インダクタンス値において、軸
方向を変えた場合のインダクタンス値の周波数特性を図
3に示している。図3からわかるように長方形の短辺方
向と「容易軸」方向とが一致した場合には、自己インダ
クタンス値は曲線Mに示すようになり、低周波帯域にお
いて非常に大きな値の透磁率を取ることができるが、周
波数が次第に高くなると直ちに小さな値の透磁率となっ
てしまうのである。また長方形の短辺方向と「困難軸」
方向とが一致した場合には、自己インダクタンス値は曲
線Nに示すようになり、高周波帯域に至るまで或る程度
の大きな値の透磁率を持続することができる。
値、またはトランスの一次側コイル導体層7′,二次側
コイル導体層7″の自己インダクタンス値において、軸
方向を変えた場合のインダクタンス値の周波数特性を図
3に示している。図3からわかるように長方形の短辺方
向と「容易軸」方向とが一致した場合には、自己インダ
クタンス値は曲線Mに示すようになり、低周波帯域にお
いて非常に大きな値の透磁率を取ることができるが、周
波数が次第に高くなると直ちに小さな値の透磁率となっ
てしまうのである。また長方形の短辺方向と「困難軸」
方向とが一致した場合には、自己インダクタンス値は曲
線Nに示すようになり、高周波帯域に至るまで或る程度
の大きな値の透磁率を持続することができる。
【0019】このように本発明の平面型インダクタンス
素子では、軸方向の取りかた如何と長方形の縦横比の如
何によって、低周波帯域だけ非常に大きなインダクタン
ス値を持たせたり、また高周波帯域に至るまで或る程度
大きなインダクタンス値を持たせることができるという
ように、周波数帯域によってインダクタンス特性を変化
させることができるのである。
素子では、軸方向の取りかた如何と長方形の縦横比の如
何によって、低周波帯域だけ非常に大きなインダクタン
ス値を持たせたり、また高周波帯域に至るまで或る程度
大きなインダクタンス値を持たせることができるという
ように、周波数帯域によってインダクタンス特性を変化
させることができるのである。
【0020】
【発明の効果】本発明の平面型インダクタンス素子は前
記のように構成されているので、次のような効果を奏す
る。長方形のスパイラル状コイルパターン導体層の短辺
方向または長辺方向と、磁性体層の「容易軸」方向とが
一致した場合には、低周波帯域において非常に大きな値
の透磁率を取ることができるが、周波数が次第に高くな
ると直ちに小さな値の透磁率となってしまい、またスパ
イラル状コイルパターン導体層の長方形の短辺方向また
は長辺方向と、磁性体層の「困難軸」方向とが一致した
場合には、高周波帯域に至るまで或る程度の大きな値の
透磁率を持続することができ、そして軸方向の取りかた
如何と長方形の縦横比の如何によって、低周波帯域だけ
非常に大きなインダクタンス値を持たせたり、また高周
波帯域に至るまで或る程度大きなインダクタンス値を持
たせることができるというように、周波数帯域によって
インダクタンス特性を変化させることができる特長を有
している。
記のように構成されているので、次のような効果を奏す
る。長方形のスパイラル状コイルパターン導体層の短辺
方向または長辺方向と、磁性体層の「容易軸」方向とが
一致した場合には、低周波帯域において非常に大きな値
の透磁率を取ることができるが、周波数が次第に高くな
ると直ちに小さな値の透磁率となってしまい、またスパ
イラル状コイルパターン導体層の長方形の短辺方向また
は長辺方向と、磁性体層の「困難軸」方向とが一致した
場合には、高周波帯域に至るまで或る程度の大きな値の
透磁率を持続することができ、そして軸方向の取りかた
如何と長方形の縦横比の如何によって、低周波帯域だけ
非常に大きなインダクタンス値を持たせたり、また高周
波帯域に至るまで或る程度大きなインダクタンス値を持
たせることができるというように、周波数帯域によって
インダクタンス特性を変化させることができる特長を有
している。
【図1】(A)は本発明の平面型インダクタンス素子を
コイルとして使用した場合の平面図、(B)は同上の断
面図。
コイルとして使用した場合の平面図、(B)は同上の断
面図。
【図2】(A)は本発明の平面型インダクタンス素子を
トランスとして使用した場合の平面図、(B)は同上の
断面図。
トランスとして使用した場合の平面図、(B)は同上の
断面図。
【図3】同上において、軸方向を変えた場合のコイルま
たはトランスのインダクタンス値の周波数特性図。
たはトランスのインダクタンス値の周波数特性図。
【図4】(A)は従来例の平面型インダクタンス素子を
コイルとして使用した場合を示しており、円形のスパイ
ラル状コイルパターンを形成したものの平面図、(B)
は同上の断面図。
コイルとして使用した場合を示しており、円形のスパイ
ラル状コイルパターンを形成したものの平面図、(B)
は同上の断面図。
【図5】(A)は従来例の平面型インダクタンス素子を
コイルとして使用した場合を示しており、正方形のスパ
イラル状コイルパターンを形成したものの平面図、
(B)は同上の断面図。
コイルとして使用した場合を示しており、正方形のスパ
イラル状コイルパターンを形成したものの平面図、
(B)は同上の断面図。
【図6】(A)は従来例の平面型インダクタンス素子を
トランスとして使用した場合を示しており、円形のスパ
イラル状コイルパターンを形成したものの平面図、
(B)は同上の断面図。
トランスとして使用した場合を示しており、円形のスパ
イラル状コイルパターンを形成したものの平面図、
(B)は同上の断面図。
【図7】(A)は従来例の平面型インダクタンス素子を
トランスとして使用した場合を示しており、正方形のス
パイラル状コイルパターンを形成したものの平面図、
(B)は同上の断面図。
トランスとして使用した場合を示しており、正方形のス
パイラル状コイルパターンを形成したものの平面図、
(B)は同上の断面図。
【図8】従来例の平面型インダクタンス素子において、
磁性体の「容易軸」方向の透磁率の周波数特性と、「困
難軸」方向の透磁率の周波数特性とが平均化された中間
的インダクタンス値を示すインダクタンス・透磁率の周
波数特性図。
磁性体の「容易軸」方向の透磁率の周波数特性と、「困
難軸」方向の透磁率の周波数特性とが平均化された中間
的インダクタンス値を示すインダクタンス・透磁率の周
波数特性図。
1 絶縁基盤 2 下部磁性体層 3 導体層 4 上部磁性体層 5 絶縁体層
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年2月1日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、本発明はスパイラル状コイルパターンを形成した導
体層と、その導体層に近接して配置された一軸異方性を
有する磁性体層とを具備しており、その一軸異方性を有
する磁性体層の軸方向と、長方形の外形形状を有する前
記スパイラル状コイルパターンの導体層の短辺方向とを
一致させて成るものであるが、導体層は、電気回路内で
自己インダクタンスとして作用するコイルとして使用し
たり、また二本の導体層が相互に電気絶縁され、かつ相
互結合して電磁誘導作用によるトランスとして使用した
りするのである。
め、本発明はスパイラル状コイルパターンを形成した導
体層と、その導体層に近接して配置された一軸異方性を
有する磁性体層とを具備しており、その一軸異方性を有
する磁性体層の軸方向と、長方形の外形形状を有する前
記スパイラル状コイルパターンの導体層の短辺方向とを
一致させて成るものであるが、導体層は、電気回路内で
自己インダクタンスとして作用するコイルとして使用し
たり、また二本の導体層が相互に電気絶縁され、かつ相
互結合して電磁誘導作用によるトランスとして使用した
りするのである。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】
【作用】次に本発明の平面型インダクタンス素子の作用
について述べる。磁性体は電流方向と直角方向に磁化さ
れ、スパイラル状コイルパターン導体層の長方形の短辺
方向と「容易軸」方向とが一致した場合には、「容易
軸」方向に磁化される磁性体の体積が多くなり、「容易
軸」方向の特性が多く現れる。またスパイラル状コイル
パターン導体層の長方形の短辺方向と「困難軸」方向と
が一致した場合には、「困難軸」方向に磁化される磁性
体の体積が多くなり、「困難軸」方向の特性が多く現れ
る。
について述べる。磁性体は電流方向と直角方向に磁化さ
れ、スパイラル状コイルパターン導体層の長方形の短辺
方向と「容易軸」方向とが一致した場合には、「容易
軸」方向に磁化される磁性体の体積が多くなり、「容易
軸」方向の特性が多く現れる。またスパイラル状コイル
パターン導体層の長方形の短辺方向と「困難軸」方向と
が一致した場合には、「困難軸」方向に磁化される磁性
体の体積が多くなり、「困難軸」方向の特性が多く現れ
る。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】そして、スパイラル状コイルパターン導体
層の長方形の短辺方向と「容易軸」方向とが一致した場
合には、低周波帯域において非常に大きな値の透磁率を
得ることができるが、周波数が次第に高くなると直ちに
小さな値の透磁率となってしまい、またスパイラル状コ
イルパターン導体層の長方形の短辺方向と「困難軸」方
向とが一致した場合には、高周波帯域に至るまで或る程
度の大きな値の透磁率を持続するのである。
層の長方形の短辺方向と「容易軸」方向とが一致した場
合には、低周波帯域において非常に大きな値の透磁率を
得ることができるが、周波数が次第に高くなると直ちに
小さな値の透磁率となってしまい、またスパイラル状コ
イルパターン導体層の長方形の短辺方向と「困難軸」方
向とが一致した場合には、高周波帯域に至るまで或る程
度の大きな値の透磁率を持続するのである。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正内容】
【0020】
【発明の効果】本発明の平面型インダクタンス素子は前
記のように構成されているので、次のような効果を奏す
る。長方形のスパイラル状コイルパターン導体層の短辺
方向と、磁性体層の「容易軸」方向とが一致した場合に
は、低周波帯域において非常に大きな値の透磁率を取る
ことができるが、周波数が次第に高くなると直ちに小さ
な値の透磁率となってしまい、またスパイラル状コイル
パターン導体層の長方形の短辺方向と、磁性体層の「困
難軸」方向とが一致した場合には、高周波帯域に至るま
で或る程度の大きな値の透磁率を持続することができ、
そして軸方向の取りかた如何と長方形の縦横比の如何に
よって、低周波帯域だけ非常に大きなインダクタンス値
を持たせたり、また高周波帯域に至るまで或る程度大き
なインダクタンス値を持たせることができるというよう
に、周波数帯域によってインダクタンス特性を変化させ
ることができる特長を有している。
記のように構成されているので、次のような効果を奏す
る。長方形のスパイラル状コイルパターン導体層の短辺
方向と、磁性体層の「容易軸」方向とが一致した場合に
は、低周波帯域において非常に大きな値の透磁率を取る
ことができるが、周波数が次第に高くなると直ちに小さ
な値の透磁率となってしまい、またスパイラル状コイル
パターン導体層の長方形の短辺方向と、磁性体層の「困
難軸」方向とが一致した場合には、高周波帯域に至るま
で或る程度の大きな値の透磁率を持続することができ、
そして軸方向の取りかた如何と長方形の縦横比の如何に
よって、低周波帯域だけ非常に大きなインダクタンス値
を持たせたり、また高周波帯域に至るまで或る程度大き
なインダクタンス値を持たせることができるというよう
に、周波数帯域によってインダクタンス特性を変化させ
ることができる特長を有している。
Claims (3)
- 【請求項1】 スパイラル状コイルパターンを形成した
導体層と、その導体層に近接して配置された一軸異方性
を有する磁性体層とを具備しており、その一軸異方性を
有する磁性体層の軸方向と、長方形の外形形状を有する
前記スパイラル状コイルパターンの導体層の短辺方向ま
たは長辺方向とを一致させて成ることを特徴とする平面
型インダクタンス素子。 - 【請求項2】 導体層は、電気回路内で自己インダクタ
ンスとして作用するコイルである請求項1記載の平面型
インダクタンス素子。 - 【請求項3】 導体層は、二本の導体層が相互に電気絶
縁され、かつ相互結合して電磁誘導作用によるトランス
として作用する請求項1記載の平面型インダクタンス素
子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4298385A JPH06151185A (ja) | 1992-11-09 | 1992-11-09 | 平面型インダクタンス素子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4298385A JPH06151185A (ja) | 1992-11-09 | 1992-11-09 | 平面型インダクタンス素子 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06151185A true JPH06151185A (ja) | 1994-05-31 |
Family
ID=17859018
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4298385A Withdrawn JPH06151185A (ja) | 1992-11-09 | 1992-11-09 | 平面型インダクタンス素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06151185A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6255932B1 (en) * | 1994-03-31 | 2001-07-03 | Murata Manufacturing Co., Ltd. | Electronic component having built-in inductor |
US20150200050A1 (en) * | 2014-01-16 | 2015-07-16 | Fujitsu Limited | Inductor apparatus and inductor apparatus manufacturing method |
US20150279545A1 (en) * | 2014-03-28 | 2015-10-01 | Qualcomm Incorporated | Inductor embedded in a package subtrate |
-
1992
- 1992-11-09 JP JP4298385A patent/JPH06151185A/ja not_active Withdrawn
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6255932B1 (en) * | 1994-03-31 | 2001-07-03 | Murata Manufacturing Co., Ltd. | Electronic component having built-in inductor |
US20150200050A1 (en) * | 2014-01-16 | 2015-07-16 | Fujitsu Limited | Inductor apparatus and inductor apparatus manufacturing method |
US9837208B2 (en) * | 2014-01-16 | 2017-12-05 | Fujitsu Limited | Inductor apparatus and inductor apparatus manufacturing method |
US20150279545A1 (en) * | 2014-03-28 | 2015-10-01 | Qualcomm Incorporated | Inductor embedded in a package subtrate |
US10008316B2 (en) * | 2014-03-28 | 2018-06-26 | Qualcomm Incorporated | Inductor embedded in a package substrate |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20000201 |