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JPH0611837B2 - 熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

熱可塑性樹脂組成物

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Publication number
JPH0611837B2
JPH0611837B2 JP61207178A JP20717886A JPH0611837B2 JP H0611837 B2 JPH0611837 B2 JP H0611837B2 JP 61207178 A JP61207178 A JP 61207178A JP 20717886 A JP20717886 A JP 20717886A JP H0611837 B2 JPH0611837 B2 JP H0611837B2
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JP
Japan
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weight
monomer
vinyl
polymer
epoxy group
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JP61207178A
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JPS6363740A (ja
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吉旦 西久保
佐藤  一郎
雅啓 篠畑
和彦 元松
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Sumika Polycarbonate Ltd
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Sumitomo Dow Ltd
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、加工性、耐衝撃性、表面硬度、外観ならびに
艶消し効果に優れた熱可塑性樹脂組成物に関する。
<従来の技術> ジエン系ゴムにスチレンおよびアクリロニトリルをグラ
フトしてなるグラフト重合体またはかかるグラフト重合
体とスチレン−アクリロニトリル共重合体との混合物で
あるABS樹脂は、加工性、耐衝撃性などの物性バラン
スならびに光沢などに優れており、自動車の内・外装部
品、弱電部品、工業部品などに広く用いられている。
近年、自動車内装部品においては安全性の面から低光
沢、すなわち艶消し部品が要望されており、細いエンボ
ス加工など金型面から改良する方法、またはABS樹脂
に艶消し材を配合し材料面から改良する方法が採用され
ている。
<発明が解決しようとする問題点> しかしながら、金型面からの改良では成形時溶融樹脂を
金型に完全密着させるため、金型のシボ面の磨耗が激し
く、エンボス加工を頻繁に実施する必要がある。また成
形条件によっても艶消し状態が左右されるといった問題
を有している。
一方、材料面からはフィラー(i)、ゴム質重合体(ii)ま
たはエポキシ基含有オレフィン重合体(iii)の添加が提
案されているが、フィラー添加においてはフローマーク
の発生および機械的強度の低下、またゴム質重合体添加
においてはフローマークやウェルドマークの発生といっ
た問題点を有している。さらにフィラー添加ならびにゴ
ム質重合体添加では艶消し効果に劣り、なお改善(低光
沢化)が望まれている。
エポキシ基含有オレフィン重合体は、フィラーならびに
ゴム質重合体に比べ外観(フローマーク)不良および機
械的強度の低下といった問題を生じることなく、より優
れた艶消し効果をもたらすが、加工性ならびに表面硬度
が低下するといった問題点がある。
<問題点を解決するための手段> 本発明者らは、加工性、耐衝撃性、表面硬度、外観なら
びに艶消し効果に優れた新たな組成物につき鋭意研究し
た結果、特定構造のグラフト重合体(またはかかるグラ
フト重合体と共重合体)と特定のエポキシ基含有共重合
体とを特定比率にて混合することにより目的とする特性
を有する組成物が得られることを見出し、本発明に到達
したものである。
以下に本発明について詳細に説明する。
本発明において用いられるグラフト重合体(I)とは、ゲ
ル含有量20〜95重量%のジエン系ゴム(A)と芳香族
ビニル系単量体、シアン化ビニル系単量体および不飽和
カルボン酸アルキルエステル系単量体からなる群より選
択された一種以上のビニル系単量体(B)とからなり、重
量平均粒子径が0.05〜3.0μであり、かつグラフ
ト率が20〜150重量%であるグラフト重合体であ
る。
重量平均粒子径が0.05μ未満では、耐衝撃性および
加工性に劣り、又3.0μを超すと耐衝撃性および外観
に劣り好ましくない。特に好ましくは、0.1〜1.5
μである。
又、グラフト率が20重量%未満では、耐衝撃性および
外観に劣り、又150重量%を超すと加工性および耐衝
撃性に劣り好ましくない。特に好ましくは25〜90重
量%である。
重量平均粒子径は用いるジエン系ゴムの粒子径にて適宜
調整することができる。又、グラフト率は、重合温度、
ビニル系単量体の添加速度、重合助剤の増減などにより
適宜調整することができる。
ジエン系ゴムのゲル含有量は、30℃、ベンゼンの条件
下にて測定される。
ゲル含有量が20重量%未満、又は95重量%を超す
と、耐衝撃性および外観が劣り好ましくない。特に好ま
しくは40〜90重量%である。
ジエン系ゴム(A)としてはポリブダジエン、ブタジエン
−スチレン共重合体、ブタジエン−アクリロニトリル共
重合体等々が挙げられ、一種または二種以上用いること
ができる。
芳香族ビニル系単量体としては、スチレン、α−メチル
スチレン、p−メチルスチレン、t−ブチルスチレン、
クロルスチレン等々が挙げられ、一種または二種以上用
いることができる。
シアン化ビニル系単量体としては、アクリロニトリル、
メタクリロニトリル、フマロニトリル、マレオニトリル
等々が挙げられ、一種または二種以上用いることができ
る。
不飽和カルボン酸アルキルエステル系単量体としては、
メチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチルアク
リレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレー
ト、プロピルメタクリレート、ブチルメタクリレート、
ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピル
メタクリレート等々が挙げられ、一種または二種以上用
いることができる。
グラフト重合体(I)を構成するジエン系ゴム(A)とビニル
系単量体(B)との比率には特に制限はないが、ジエン系
ゴム(A)5〜80重量%、ビニル系単量体(B)95〜20
重量%であることが好ましく、特に(A)10〜70重量
%、(B)90〜20重量%が好ましい。また、ビニル系
単量体(B)における芳香族ビニル系単量体、シアン化ビ
ニル系単量体および不飽和カルボン酸アルキルエステル
系単量体の比率にも特に制限はないが、芳香族ビニル系
単量体50〜80重量%、シアン化ビニル系単量体およ
び/または不飽和カルボン酸アルキルエステル系単量体
50〜20重量%であることが好ましい。
グラフト重合体(I)の製造法としては、乳化重合法、懸
濁重合法、塊状重合法、溶液重合法、乳化−懸濁重合
法、塊状−懸濁重合法等々が挙げられる。
次に、本発明において用いることができる(共)重合体(I
I)とは、芳香族ビニル系単量体、シアン化ビニル系単量
体および不飽和カルボン酸アルキルエステル系単量体か
らなる群より選択された一種以上のビニル系単量体(B)
からなる固有粘度(23℃、ジメチルホルムアミド)
0.4〜1.5の(共)重合体である。
(共)重合体の固有粘度が0.4未満では耐衝撃性に劣
り、又1.5を超すと加工性に劣り好ましくない。特に
固有粘度0.4〜1.3の(共)重合体が好ましい。
(共)重合体(II)を構成する芳香族ビニル系単量体、シア
ン化ビニル系単量体および不飽和カルボン酸アルキルエ
ステル系単量体からなる群より選択された一種以上のビ
ニル系単量体(B)におけるそれぞれの具体的単量体とし
ては、グラフト重合体(I)において述べられた各単量体
が挙げられる。
(共)重合体(II)を構成するビニル系単量体(B)における
各単量体の比率には特に制限はないが、芳香族ビニル系
単量体50〜80重量%、シアン化ビニル系単量体およ
び/または不飽和カルボン酸アルキルエステル系単量体
50〜20重量%であることが好ましい。
(共)重合体(II)の製造法としては、乳化重合法、懸濁重
合法、塊状重合法、溶液重合法、乳化−懸濁重合法、塊
状−懸濁重合法等々が挙げられる。
さらに、本発明において用いられるエポキシ基含有共重
合体(III)とは、エポキシ基含有単量体(C)1〜70
重量%と芳香族ビニル系単量体、シアン化ビニル系単量
体および不飽和カルボン酸アルキルエステル系単量体か
らなる群より選択された一種以上のビニル系単量体
(B)99〜30重量%とからなるエポキシ基含有共重
合体である。
エポキシ基含有単量体(C)とは、ビニル系単量体(B)と共
重合しうる不飽和基と、エポキシ基をそれぞれ有する単
量体である。
例えば、下記一般式(I)、(II)および(III)で表わされる
ような不飽和グリシジルエステル類、不飽和グリシジル
エーテル類、エポキシアルケンン類、p−グリシジルス
チレン類などの単量体であり、一種または二種以上用い
ることができる。
(Rはエチレン系不飽和結合を有するC18の炭化
水素基である。) (Rはエチレン系不飽和結合を有するC18の炭化
水素基である。Xは−CH−O−、 である。) (Rはエチレン系不飽和結合を有するC18の炭化
水素基である。R′水素またはメチル基である。) 具体的にはグリシジルアクリレート、グリシジルメタク
リレート、イタコン酸グリシジルエステル類、ブテンカ
ルボン酸エステル類、アリルグリシジルエーテル、2−
メチルアリルグリシジルエーテル、スチレン−P−グリ
シジルエーテル、3,4−エポキシブテン、3,4−エ
ポキシ−3−メチル−1−ブテン、3,4−エポキシ−
1−ペンテン、3,4−エポキシ−3−メチルペンテ
ン、5,6−エポキシ−1−ヘキセン、ビニルシクロヘ
キセンモノオキシド、p−グリシジルスチレンなどが挙
げられる。特にグリシジルアクリレートまたはグリシジ
ルメタアクリレートが好ましい。
エポキシ基含有単量体(C)と共にエポキシ基含有共重合
体(III)を構成するビニル系単量体(B)とは、芳香族ビニ
ル系単量体、シアン化ビニル系単量体および不飽和カル
ボン酸アルキルエステル系単量体からなる群より選択さ
れた一種以上のビニル系単量体(B)であり、それぞれの
具体的単量体としては、グラフト重合体(I)において述
べられた各単量体が挙げられる。
エポキシ基含有共重合体(III)におけるエポキシ基含
有単量体(C)とビニル系単量体(B)との構成比は、
エポキシ基含有単量体(C)1〜70重量%、ビニル系
単量体(B)99〜30重量%であり、特に(C)5〜
50重量%、(B)95〜50重量%が好ましい。
又、ビニル系単量体(B)における芳香族ビニル系単量
体、シアン化ビニル系単量体および不飽和カルボン酸ア
ルキルエステル系単量体の使用にも特に制限はなく、単
独使用および併用も可能である。
さらに、エポキシ基含共有共重合体(III)の固有粘度に
も特に制限はないが、0.05〜2.0が好ましい。特
に0.1〜1.5が好ましい。
エポキシ基含有重合体(III)の製造法としては、乳化重
合法、懸濁重合法、塊状重合法、溶液重合法、乳化−懸
濁重合法、塊状−懸濁重合法等々が挙げられる。
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、上述のグラフト重合体
(I)10〜99.9重量%、(共)重合体(II)0〜80重
量%およびエポキシ基含有共重合体(III)0.1〜50
重量%からなり、かつジエン系ゴム含有量が5〜40重
量%の組成物である。
グラフト重合体(I)が10重量%未満、又は99.9重
量%を超えると物性バランスならびに艶消し特性に劣り
好ましくない。
(共)重合体(II)が80重量%を超えると耐衝撃性ならび
に艶消し特性に劣り好ましくない。
エポキシ基含有共重合体(III)が0.1重量%未満では
艶消し効果に劣り、50重量%を超すと耐衝撃性、加工
性および外観に劣り好ましくない。
さらにジエン系ゴム含有量(グラフト重合体、(共)重合
体およびエポキシ基含有共重合体の合計あたり)が5重
量%未満では耐衝撃性に劣り、又40重量%を超すと加
工性および表面硬度に劣り好ましくない。
組成物の加工性、耐衝撃性、表面硬度、外観ならびに艶
消し効果のバランス面よりグラフト重合体(I)20〜9
8重量%、(共)重合体(II)0〜78重量%およびエポキ
シ基含有共重合体(III)2〜10重量%であり、かつジ
エン系ゴム含有量が7〜25重量%であることが好まし
い。
グラフト重合体(I)、(共)重合体(II)およびエポキシ基
含有共重合体(III)を混合する際のそれぞれの形態には
何ら制限はなく、ラテックス状態でもよく、またパウダ
ー、ペレット、ビース等の粉状または粒状状態でも混合
することができる。また、その混合順序ならびに混合方
法にも何ら制限はなく、三成分の一括混合、二成分混合
後に残る一成分を混合するといった順序ならびにバンバ
リーミキサー、押出機などの公知の混合・混練機による
混合方法が挙げられる。
なお、混合に際して公知の酸化防止剤、紫外線吸収剤、
帯電防止剤、滑剤、染顔料、可塑剤、難燃剤、離型剤等
々の添加剤を適宜配合することも可能である。又、ポリ
アセタール、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリブチ
レンテレフタレート、ポリフェニレンオキサイド、スチ
レン−無水マレイン酸樹脂、ポリエチレン、ポリプロピ
レン、ポリ塩化ビニル、AES樹脂、ACS樹脂、AS
A(AAS)樹脂等々の他の樹脂を配合することも可能
である。
以下に実施例を用いて本発明を具体的に説明するが、本
発明はこれらによって何ら制限されるものではない。
実施例および比較例 −グラフト重合体(G−1〜5)− ポリブタジエン、スチレンおよびアクリロニトリルを公
知の乳化グラフト重合法に基づき重合を行うに際し、ゲ
ル含有量および平均粒子径の異なるポリブタジエンラテ
ックスを用いると共に、開始剤および連鎖移動剤の量な
らびに種類を調整することによりグラフト率の異なるグ
ラフト重合体(G−1〜5)を得た。重合後塩折−乾燥
処理され、パウダー状で回収された。
−共重合体(R−1〜5)− スチレン、α−メチルスチレン、アクリロニトリルおよ
びメチルメタクリレートを公知の乳化重合法により重合
した。なお、連鎖移動剤の量の増減により固有粘度の調
整を行った。重合後塩折−乾燥処理され、パウダー状で
回収された。
表−2に共重合体の組成および固有粘度を示す。
−エポキシ基含有共重合体(GMA−1〜4)− グリシジルメタクリレート、スチレン、アクリロニトリ
ル、メチルメタクリレートおよびエチルアクリレートを
公知の乳化重合法により重合した。重合後塩折−乾燥処
理され、パウダー状で回収された。
表−3にエポキシ基含有共重合体の組成および固有粘度
を示す。
上述の方法にて得られたグラフト重合体、共重合体、エ
ポキシ基含有共重合体および公知の艶消し剤を用いて各
種組成物を得た。(バンバリーミキサーにて混練後、押
出機を用いて造粒) 表−4〜5に得られた組成物の組成を、また表−6〜7
に特性を示す。
*1 タルク:林化成社製″ミクロンホワイト#500
0″ *2 S.Bブロック:旭化成社製″タフプレンA″ *3 GMA−E:グリシジルメタクリレート(10重
量%)−エチレン(90重量%)共重合体。
〈発明の効果〉 本発明に規定されるそれぞれ特定のグラフト重合体、共
重合体、およびエポキシ基含有共重合体からなる特定組
成の熱可塑性樹脂組成物は、従来公知の艶消し樹脂組成
物に比べ加工性、耐衝撃性、表面硬度、外観ならびに艶
消し効果の面において著しく優れている。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ゲル含有量20〜95重量%のジエン系ゴ
    ム(A)と芳香族ビニル系単量体、シアン化ビニル系単
    量体および不飽和カルボン酸アルキルエステル系単量体
    からなる群より選択された一種以上のビニル系単量体
    (B)とからなり、重量平均粒子径が0.05〜3.0
    μであり、かつグラフト率が20〜150重量%である
    グラフト重合体(I)10〜99.9重量%、 芳香族ビニル系単量体、シアン化ビニル系単量体および
    不飽和カルボン酸アルキルエステル系単量体からなる群
    より選択された一種以上のビニル系単量体(B)からな
    る固有粘度(23℃、ジメチルホルムアミド)0.4〜
    1.5の(共)重合体(II)0〜80重量%、および エポキシ基含有単量体(C)1〜70重量%と芳香族ビ
    ニル系単量体、シアン化ビニル系単量体および不飽和カ
    ルボン酸アルキルエステル系単量体からなる群より選択
    された一種以上のビニル系単量体(B)99〜30重量
    %とからなるエポキシ基含有共重合体(III)0.1〜
    50重量%からなり、かつジエン系ゴム含有量が5〜4
    0重量%であることを特徴とする熱可塑性樹脂組成物。
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