JPH0567029B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

〔発明の利用分野〕 本発明は感光性平版印刷版を用いた製版方法に
関するもので、特に金属を支持体とする感光性平
版印刷版を画像露光および現像したのち、バーニ
ングして使用する場合の製版方法に関するもので
ある。 〔従来の技術〕 平版印刷は水と油とが本質的に混り合わない性
質を巧みに利用した印刷方式であり、印刷版面は
水を受容して油性インキを反撥する領域と水を反
撥して油性インキを受容する領域とからなり前者
が非画像域であり、後者が画像域である。従つて
平版印刷版の作成に用いられる感光性組成物は画
像形成後に於いて水を反撥して油性インキを受容
する性質が要求される。 平版印刷版の作成に用いられる感光性組成物に
はポジ型とネガ型のものがあるが、ポジ型感光性
組成物にはｏ−キノンジアジド化合物からなるも
のが汎用されている。 ポジ型感光性平版印刷版はｏ−キノンジアジド
化合物を単独あるいはノボラツク型のフエノール
樹脂、クレゾール樹脂などのアルカリ可溶性樹脂
と混合し金属又はプラスチツク等の適当な支持体
上に塗布されたものであり、透明陽画を通して活
性光線で露光した場合、露光された部分のｏ−キ
ノンジアジド化合物が分解し、アルカリ可溶性に
変化するので、アルカリ水溶液により容易に除去
されポジ画像を与える。従つて、親水性表面を有
する支持体を用いるとアルカリ水溶液で除去され
た部分は支持体の親水性表面が露光されるので、
この部分は水を受付けインキを反撥する。一方、
画像として残つた部分は親油性であり、インキを
受け付ける。 他方、ネガ型感光性組成物には、ジアゾニウム
塩やアジド化合物又は光重合性化合物を用いたも
のが多く、このような感光物は単独あるいは適当
な樹脂などの添加剤と混合され、支持体上に塗設
される。親水性表面を有する支持体を用いると未
露光部分は現像液で除去されて、支持体の親水性
表面が露呈され、この部分は水を受け付けインキ
を反撥する。一方、露光により硬化し、現像の際
画像として残つた部分は親油性でありインキを受
容する。 このようにして作成された平版印刷版をオフセ
ツト印刷機にかけて印刷すると美しい印刷物が得
られる。このような感光性平版印刷版から作成さ
れる平版印刷版は、支持体やその上に塗設される
感光層の組成を適当に選ぶことにより数万枚の美
しい印刷物を得ることができるが、特に支持体と
して砂目立てされ陽極酸化処理されたアルミニウ
ム板を用いることにより10万枚にも及ぶ美しい印
刷物を得ることが可能である。 しかし一枚の印刷版から、それ以上多数枚の印
刷物を得たいという要望もある。このような場
合、アルミニウムや亜鉛などの金属板を支持体と
する感光性平版印刷版を通常の方法で露光、現像
した後、高温で加熱（いわゆるバーニング処理）
することにより画像部を強化する方法が有効であ
る。 即ちバーニング処理を施すことにより、一枚の
平版印刷版より得られる印刷物の枚数をバーニン
グ処理を施さない場合に比較して数倍に増加させ
ることができる。 更に紫外線硬化インキや低温乾燥インキなど、
印刷版上の画像を溶解する成分を多く含む特殊な
印刷インキで印刷した場合、バーニング処理を施
さない通常の方法で製版された印刷版では画像部
の溶出が激しく、耐刷枚数は普通のインキを使用
した場合に比較して著しく低下するが、バーニン
グ処理を施した場合には、画像部の耐溶剤性がき
わめて向上するので、上記の特殊印刷インキでも
十分な枚数の印刷物を得ることができる。 しかしながら、処理前には親水性であつた印刷
版の非画像部（即ち、現像により親水性の支持体
表面が露呈した部分）がバーニング処理を行うこ
とにより親水性が失われ、印刷インキを受容する
ようになるため、印刷物のバツクグランドに汚れ
（いわゆる地汚れ）が生ずる。このような地汚れ
が発生しない程度の加熱ではバーニング効果は得
られず、画像の補強は達成されない。従つて、バ
ーニング処理により起こるこの非画像部の汚れを
防ぐための整面処理を必ず行なわなければならな
い。このバーニング処理工程の前及び／又はその
後で使用される整面処理として、従来より種々の
提案がなされている。 例えば、バーニング処理の後に、生じた非画像
部の汚れを清浄にし、親水性を回復するための処
理液として、弗化水素酸、硼弗化水素酸、珪弗化
水素酸などの弗化物水溶液が用いられているが、
これら弗化物は毒物、劇物に属するものであり公
害対策上も多くの問題点があつた。 更に、この整面処理を施すと支持体の金属表面
が腐食され、表面が傷付き易くなり、また摩耗に
対しても弱くなるので印刷中に非画像部の水を受
け付ける性質（保水性）が失われ地汚れが発生し
それ以上の印刷に耐えなくなるという欠点があつ
た。 また、バーニング処理の前に、非画像部の親水
性を低下させないようにするための処理方法とし
て、特開昭51−34001号公報には、有機スルホン
酸の塩、例えばアルキルナフタレンスルホン酸ソ
ーダ、アルキルジフエニルエーテルスルホン酸ソ
ーダ、硝酸リチウムの水溶液でバーニング前に処
理することが示されている。これらのうち、アル
キルナフタレンスルホン酸ソーダやアルキルジフ
エニルエーテルスルホン酸ゾーダなどの有機スル
ホン酸の塩の水溶液を使用すると著しく発泡性が
高く、現在多く使用されているスプレー循環式の
処理機などに使用するには不適当であり、製版作
業の自動化ができない欠点があつた。又、硝酸リ
チウムを含む溶液で処理し、バーニングした場
合、地汚れの防止が十分でなかつた。また、特公
昭55−28062号公報には、バーニング処理前に昇
華性の硼酸およびその塩を含む水溶液で処理し、
その化合物の存在下でバーニング処理する方法が
開示されているが、この方法も地汚れの防止が十
分でなかつた。特に、バーニング処理後に行なわ
れる水洗、ガム引き等の条件によつて、すなわ
ち、水洗が不十分であつたり、不感脂化ガム液が
親水化力の弱いデキストリン系のガム液を用いた
りすると、地汚れが、起こり易いと欠点があつ
た。更に特開昭52−2205広報には、バーニング処
理前にアラビアゴム、セルロースエーテル、ポリ
アクリル酸等の水溶液有機物質および／または硼
酸塩、燐酸塩、硫酸塩、アルカリ金属やアルカリ
土類金属等のハロゲン化物のような水溶性無機塩
の水溶液で処理することが示されているが、この
方法においても地汚れを必ずしも完全に防止出来
ないだけでなく、特にアラビアゴム、ポリアクリ
ル酸などの水溶性ポリマーの水溶液を用いると、
印刷時に画像部にインクを受けつけにくくなる、
いわゆる着肉不良を起こすという欠点があつた。
更にまた特開昭57−52057号公報には、バーニン
グ処理前にエチレンジアミンテトラ酢酸、ヒドロ
キシアルキルエチレンジアミントリ酢酸等のカル
ボキシル基を含有するアミン又はその塩を含有す
る水溶液で処理する方法が示されている。しかし
ながら、この方法も地汚れの防止効果は十分とは
言えなかつた。 〔発明が解決しようとする問題点〕 本発明の目的は、バーニング処理を含む、改良
された製版方法を提供することである。より具体
的には、地汚れがなく、かつ画像部の感脂性に優
れた平版印刷版を得ることができる、バーニング
処理を含む製版方法を提供することである。 本発明の別の目的は、スプレー循環式の処理機
などの利用により自動化可能な、バーニング処理
を含む製版方法を提供することである。 〔問題点を解決するための手段〕 現像後の平版印刷版をフイチン酸又はその水溶
性塩とアミノベンゼンスルホン酸又はその水溶性
塩との存在下でバーニング処理すると上記問題点
を有効に解決しうるとの知見に基づいて本発明は
なされたのである。 すなわち、本発明の目的は、感光性平版印刷版
を画像露光及び現像したのちバーニング処理する
製版方法において、現像後バーニング処理する前
にフイチン酸及び／又はその水溶性塩とアミノベ
ンゼンスルホン酸及び／又はその水溶性塩とを含
む水溶液を平版印刷版に施し該化合物の存在下で
バーニング処理することを特徴とする製版方法に
よつて達成される。 本発明において、現像後に平版印刷版に施され
る水溶液（以下、バーニング前処理液と称す。）
には、有効成分の１つとして遊離のフイチン酸及
び／又はその水溶性塩を含むことが必要である。
水溶性の塩としてはナトリウム塩、カリウム塩、
リチウム塩等のアルカリ金属塩、アンモニウム
塩、アミン塩等が例示される。アミン塩として
は、具体的にはジエチルアミン、トリエチルアミ
ン、プロピルアミン、ジプロピルアミン、トリプ
ロピルアミン、ブチルアミン、アミルアミン、ヘ
キシルアミン、ラウリルアミン、エチレンジアミ
ン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジア
ミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレン
ジアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミ
ン、トリエタノールアミン、アリルアミン、アニ
リン等の塩が使用できるが、CnH_2o+1NH₂、
（CnH_2o+1）₂NH、（CnH_2o+1）₃N〔式中、ｎは２〜
８であり枝分れしていてもよい〕で示されるもの
の塩が好ましい。 フイチン酸塩は水溶性であればよく、12個の酸
の水素がすべて置換された正塩、酸の水素の１部
が置換された水素塩（酸性塩）でもよく、または
一種類の塩基の塩から成る単純塩、２種以上の塩
基が成分として含まれる複塩のいずれの形態のも
のも本発明に使用することができる。 バーニング前処理液中のフイチン酸及び／又は
その水溶性塩の含有量は好ましくは１〜40重量％
（以下％と略称する。）であり、より好ましくは３
〜30％である。 本発明におけるバーニング前処理液中のもう一
方の必須成分であるアミノベンゼンスルホン酸と
してはオルト、メタ、パラのいずれもが用いられ
るが、一般式

〔発明の効果〕

本発明の製版方法によれば、バーニング処理後
に整面処理を施こす必要がない。それにも拘らず
非画像部に汚れが発生することがなく、画像部の
感脂性が高く、耐刷力の優れた平版印刷版が得ら
れる。しかも本発明に使用されるバーニング前処
理液は発泡性が低いので、スプレー循環式の処理
機を用いて平版印刷版へ施すことができ、製版作
業の自動化が可能となるなど大きな利点がある。 〔実施例〕 以下、本発明を実施例により更に詳細に説明す
る。 実施例 １ １，５−ジヒドロキシナフタレンのナフトキノ
ン−（１，２）−ジアミド（２）−５−スルホン酸
エステル２重量部とノボラツク型クレゾールーホ
ルムアルデヒド樹脂４重量部とを100重量部のエ
チレングリコールモノメチルエーテルに溶解し
た。次に厚さ0.24mmの砂目立てされたアルミニウ
ム板上にこの溶液を乾燥後の重量にして2.5g／m²
となるように塗布した。このようにして作製した
ポジ型感光性平版印刷版を透明陽画に密着させて
1mの距離から3KWのメタルハライドランプで30
秒間露光を行つた後、珪酸ナトリウム５重量％水
溶液に約１分間浸漬して現像した。次に水洗した
後、以下の組成のバーニング前処理液を印刷版１
m²当り40ml塗布し乾燥した。 ○ バーニング前処理液 フイチン酸（50％水溶液） …60重量部 水酸化カリウム …20重量部 スルフアニル酸 …80重量部 イソプロピルナフタレンスルホン酸ソーダ
…３重量部 純水 …837重量部 このように処理された印刷版を市販のバーニン
グプロセツサー中で260℃の温度で６分間加熱し
た。 冷却後、ガム引きし、オフセツト印刷機にこの
印刷版をとりつけ印刷を行つたところ刷り出しか
ら数枚で美しい印刷物が得られ、そのまま続けて
印刷したところ15万枚の美しい印刷物が得られ
た。 比較例 １ 実施例１と現像処理まで全く同じ条件で条理し
た平版印刷版を、実施例１で用いたバーニング前
処理液の代わりに、４重量％の硼酸アンモニウム
で処理し、同様のバーニング処理およびガム引き
を行なつた。この平版印刷版を用いて印刷したと
ころ、刷り始めからシヤドー部の網点画像にカラ
ミを生じ、プレートクリーナーでカラミ部の汚れ
を落とさなければならなかつた。 実施例 ２ 砂目立て及び陽極酸化処理（15重量％硫酸中で
電流密度1.6アンペア／dm²で２分間陽極酸化し
た。）された厚味0.3mmのアルミニウム板上に実施
例１と同様の感光液を塗布してポジ型感光性平版
印刷版を作成した。 これに透明陽画を密着させて1mの距離から
3KWのメタルハライドランプで40秒間露光を行
つた後、珪酸ナトリウム７重量％水溶液に約１分
間浸漬した現像した。この平版印刷版を自動一貫
式バーニングプロセツサー〔プロセス資材(株)製、
バーニング前処理液の塗布、バーニング、ガム引
きを連続処理する。〕で連続処理した。ここでバ
ーニング温度の設定は、前加熱150℃、後加熱240
℃で、炉の通過時間は約３分であり、バーニング
前処理液は以下の組成のものを用いた。尚、バー
ニング前処理液を印刷版１m²当り50ml塗布した。 ○ バーニング前処理液 フイチン酸（50％水溶液） −50重量部 水酸化リチウム −15重量部 スルフアニル酸 −70重量部 ジフエニルエーテルジスルホン酸ナトリウム
（商品名サンデツトBL（三洋化成(株)製））
−10重量部 純水 −855重量部 バーニング処理して得られた平版印刷版をその
ままオフセツト印刷機に取りつけ印刷したところ
刷り出しから数枚で美しい印刷物が得られ、その
まま続けて30万枚の印刷物を得ることができた。 実施例 ３ 実施例１と同様にして、但し、バーニング前処
理液として以下の組成の水溶液を用いたところ、
実施例１と同様の結果を得た。 ○ バーニング前処理液 フイチン酸（50％水溶液） −60重量部 モノエタノールアミン −20重量部 スルフアニル酸 −60重量部 パラトルエンスルホン酸 −３重量部 ナフタリンスルフオン酸ホルマリン縮合物
（商品名（デモールNL花王アトラス(株)）
−２重量部 ポリオキシエチレンアルキルフエノールエー
テル硫酸ナトリウム（商品名レベノールWZ
花王アトラス(株)） −２重量部 純水 −853重量部 実施例 ４ 米国特許3635709号明細書実施例１に記載され
ているアセトンとピロガロールの縮重合によつて
得られたポリヒドロキシフエニルとナフトキノン
−１，２−ジアジド（２）−５−スルホン酸エス
テル４重量部とノボラツク型クレゾールホルムア
ルデヒド樹脂４重量部とをエチレングリコールモ
ノメチルエーテル100重量部に溶解し実施例２で
用いた砂目立て及び陽極酸化処理されたアルミニ
ウム板に乾燥重量が2.5g／m²になる様に塗布し、
ポジ型感光性平版印刷版を作成した。 このポジ型感光性平版印刷版を、実施例１と同
様の条件で露光、現像および水洗した後、以下の
組成のバーニング前処理液を塗布し、ついで260
℃で５分間バーニング処理した。 ○ バーニング前処理液 フイチン酸（50％水溶液） −40重量部 水酸化ナトリウム −15重量部 クエン酸カリウム −10重量部 スルフアニル酸 −70重量部 アルキルスルホン酸ナトリウム（商品名、パ
イオニンＡ−32竹本油脂(株)） −10重量部 純水 −855重量部 得られた平版印刷版をガム引きせずにオフセツ
ト印刷機に装着して印刷したところ刷り出しから
数枚で美しい印刷物が得られ、そのまま続けて20
万枚の印刷物を得ることが出来た。 実施例 ５ シエラツク20重量部とｐ−ジアゾジフエニルア
ミンのｐ−トルエンスルホン酸塩をホルムアルデ
ヒドで縮合したジアゾ樹脂３重量部をジメチルホ
ルムアミド80重量部に溶解した溶液を調整した。
一方、砂目立てされたアルミニウム板を80℃のジ
ルコン弗化カリウム0.2％水溶液中で３分間浸漬
処理し、親水化処理を行つた後、水洗乾燥し、上
記の調整溶液を乾燥後の重量で2.0g／m²となるよ
うに塗布した。 このようにして得られたネガ型感光性平版印刷
版を透明陰画を通して3KWのメタルハライドラ
ンプで1mの距離から30秒間露光し、イソプロピ
ルアルコール20重量％の水溶液に約１分間浸漬し
た後、脱脂綿で表面を軽くこすると未露光部のみ
がきれいに剥離除去され、支持体表面が露呈し
た。 水洗後、実施例１で用いたバーニング前処理液
を塗布、乾燥させ、実施例１と同様の条件でバー
ニング処理を行つた後、オフセツト印刷機にとり
つけて印刷したところ、刷り出しから十数枚で美
しい印刷物が得られ、そのまま続けて印刷したと
ころ刷り出しとほとんど調子の変わらない印刷物
を15万枚得ることができた。 実施例 ６ パミス／水スラリーとナイロンブラシで砂目立
てし、陽極酸化処理（20％硫酸中で2A／dm²2分
間陽極酸化した。）し、その後70℃の珪酸ソー
ダ・2.5重量％水溶液で１分間処理した厚み0.3mm
のアルミニウム板を作成した。 このアルミニウム板に、次のような組成を有す
る感光液を乾燥後の重量にして2.0g／m²となるよ
うに塗布した。 ○ 感光液 ２−ヒドロキシエチルメタクリレート／アク
リロニトリル／エチルメタクリレート／メタ
クリル酸＝37／34／22／７（重量比）の共重
合体 5.0g ｐ−ジアゾジフエニルアミンのｐ−トルエン
スルホン酸塩をホルムアルデヒドで縮合した
ジアゾ樹脂 0.5g ビクトリアピユーアーブルーBOH（保土ケ谷
化学(株)社製） 0.1g メチルセロソルブ 95ml 水 ５ml このようにして得られたネガ型感光性平版印刷
版を透明陰画を通して3KWのメタルハライドラ
ンプで1mの距離から30秒間露光し、下記現像液
を用いて現像した。 ○ 現像液 ベンジルアルコール 30ml ジエタノールアミン 10g 亜硫酸ソーダ 5g イソプロピルナフタレンスルホン酸ソーダ
10g 水 1l 水洗後、実施例２で用いたバーニング前処理液
を塗布、乾燥させ、実施例２と同様の条件でバー
ニング処理を行つた後、オフセツト印刷機にとり
つけて印刷したところ、刷り出しから数枚で美し
い印刷物が得られ、そのまま続けて印刷したとこ
ろ刷り出しとほとんど調子の変わらない印刷物を
20万枚得ることができた。 実施例 ７ 実施例６と同様に砂目たて、陽極酸化処理、珪
酸ソーダ処理を行なつたプレートに下記の感光液
を乾燥重量3.0g／m²になるように塗布し、100℃、
２分間乾燥した。 ○ 感光液 メタクリル酸メチル／メタクリル酸（モル比
85／15、MEK溶液、30℃に於ける極限粘度
0.166） 56g トリメチロールプロパントリアクリレート
40g ３−メチル−２−ベンゾイルメチレンナフト
（１−２−ｄ）チアゾール 5g フタロシアニンブルー 3g エチレンジクロライド 500g ２−メトキシエチルアセテート 500g 乾燥後、ポリビニルアルコールの３重量％の水
溶液を上記感光層の表面に乾燥重量で1.5g／m²と
なるように塗布し、乾燥した。 このプレートを実施例６と同様に、露光、現像
した。水洗後、実施例４で用いたバーニング前処
理液を塗布し、同様の条件でバーニング処理を行
つた後、オフセツト印刷機にとりつけて印刷した
ところ、刷り出しから数枚で美しい印刷物が得ら
れた。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 感光性平版印刷版を画像露光及び現像したの
   ちバーニング処理する製版方法において、現像後
   バーニング処理する前にフイチン酸及び／又はそ
   の水溶性塩とアミノベンゼンスルホン酸及び／又
   はその水溶性塩とを含む水溶液を平版印刷版に施
   し該化合物の存在下でバーニング処理することを
   特徴とする製版方法。