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JPH0556974A - 超音波診断装置 - Google Patents

超音波診断装置

Info

Publication number
JPH0556974A
JPH0556974A JP22408591A JP22408591A JPH0556974A JP H0556974 A JPH0556974 A JP H0556974A JP 22408591 A JP22408591 A JP 22408591A JP 22408591 A JP22408591 A JP 22408591A JP H0556974 A JPH0556974 A JP H0556974A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
blood flow
blood vessel
cross
blood
ultrasonic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP22408591A
Other languages
English (en)
Inventor
Kinya Takamizawa
欣也 高見沢
Satoshi Tezuka
智 手塚
Ryoichi Kanda
良一 神田
Takanobu Uchibori
孝信 内堀
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Canon Medical Systems Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Toshiba Medical Systems Engineering Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp, Toshiba Medical Systems Engineering Co Ltd filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP22408591A priority Critical patent/JPH0556974A/ja
Publication of JPH0556974A publication Critical patent/JPH0556974A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Ultra Sonic Daignosis Equipment (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明の目的は、血流量を正確に、且つ定量的
に測定できる超音波診断装置を提供することである。 【構成】本発明に係る超音波診断装置は、血管内に挿入
する細管と、細管内の先端部に設けられ、細管の軸方向
と略平行な方向に超音波を送受波し第1のエコー信号を
得る第1のトランスデューサと、細管内であって第1の
トランスデューサに近接して設けられ細管の軸方向と略
垂直な方向に超音波を送受波し第2のエコー信号を得る
第2のトランスデューサと、前記第1のエコー信号を用
いて血流速度を算出する血流速度処理系10と、前記第
2のエコー信号を用いて前記血管の断面像を得るBモー
ド処理系20と、その断面像をともに該血管の断面積を
算出する断面積計測部29と、前記血流速度と前記断面
積とに基づいて血流量を得る血流量計測部30とを具備
することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、血管内に挿入できる超
音波送受波装置を備えた超音波診断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】超音波パルスを生体内に放射し、異なる
音響インピーダンスを有する各組織の境界面からの反射
波により生体情報を得る超音波診断法は、X線のような
照射障害がなく、しかも造影剤なしで軟部組織の画像を
得、診断ができる利点を持っている。
【0003】近年、超音波診断技術は電子回路の高周波
化と、トランスデューサの微細加工技術の進歩とに応じ
て、その微細なトランスデューサを生体内の食道や胃等
の体腔内に挿入することが可能となり、その結果、食道
壁や胃壁を介して心臓や消化管の断層像が得られるよう
になった。その断層像は生体表面から超音波を送受信し
て得る断層像に比し非常に臨床的精度に優れており、そ
の断層像を用いた診断方法が臨床の場で広く普及するよ
うになった。
【0004】さらに現在では、食道や胃よりもさらに細
い体腔である血管内に微細なトランスデューサを直接挿
入し、生体表面から得た血管断層像や血流速度より精度
の良い血管断面像や血流速度を得ようとする試みがなさ
れている。
【0005】まず、超音波断面像を得るための装置につ
いて説明する。図13は、その装置の血管内挿入部(超
音波送受信部)の先端部の断面構造を示した図である。
図13に示したように、直径2mm程度の微小な単一振動
子(超音波トランスデューサ)43は細管42の先端部
に装着され、血管内に挿入される。細管42は、血管造
影法において血管内に造影剤を注入するために用いられ
ている細管(カテーテル)と同様のものである。細管4
2の軸方向と平行な方向で送受信され得られるエコー信
号は、細管42の内壁に埋め込まれている信号線45を
介して、図示しない送信系、受信系、Bモード処理系を
含む本体に出力される。
【0006】音響ミラー44はトランスデューサ43か
ら放射される超音波の方向を変更するものである。この
音響ミラー44は、細管42の先端内部であって、細管
42の軸方向に平行な回転軸Rの回りを回転自在に設け
られている。そして音響ミラー44は、回転用ケーブ
ル、いわゆるトルクケーブル46を介して、本体側の図
示しない回転機構部と接続されていて、回転機構部の回
転運動を受けて高速回転運動をおこなう。この音響ミラ
ー44の音響反射面は回転軸Rに対して約45度傾斜し
ている。そのため、トランスデューサ43の送受信面か
ら細管42の軸方向に放射された超音波は、図13にお
いて点線で示したように、細管42の軸方向に対して垂
直な方向に屈曲され、生体内に送波される。また、生体
内の特定の部分(血管壁)から反射した反射波の受信に
おいても同様であり、反射波の内、細管42の軸方向に
対して垂直な成分だけがトランスデューサ43の送受信
面に入射することになる。音響ミラー44が回転機構部
から回転駆動され360度回転することによって、細管
42の軸方向に対し垂直方向であって、音響ミラー44
の回転軸Rを中心とした360度方向の走査を実現する
ことができ、その結果狭窄が発生した血管部分の精度の
良い断面像を得ることができる。
【0007】このメカニカルな走査方式はその構造が比
較的シンプルであり、また20MHz〜40MHz 程度の高
周波化が容易であるために、実現性が高く、一部ではす
でに臨床的応用の段階に至っている。
【0008】この音響ミラー44を回転させる走査方式
の他に、トランスデューサ43自体を回転させる方式も
提案されている。この方式は、トランスデューサ43の
送受信面を細管42の内壁に対向させてかつ回転自在に
設け、トルクケーブル46をトランスデューサ43に接
続し、トルクケーブル46の回転に応じてトランスデュ
ーサ43を回転させて360度方向の走査を行う方式で
ある。
【0009】次に血流速度を得る装置について説明す
る。図14は血流速度を得るために、血管内に挿入し、
超音波を送受波する血管内超音波送受波装置の先端部の
断面構造を示した図である。本装置は図13に示した細
管42と同様の細管52と、細管52の軸方向と平行な
方向Bに超音波を送受信するように細管52の先端部に
装着された超音波トランスデューサ53と、図示してい
ないが送受信系、ドップラ周波数検出器等を有する本体
と、トランスデューサ53と本体とを電気的に接続する
信号線54とを備えている。トランスデューサ53の送
受信面から放射された超音波は移動体(血球)で反射
し、再度送受信面に入射する。そして得られたエコー信
号は信号線54を介して本体に送られ、プリアンプで増
幅され、ドップラ周波数検出器でドップラシフトした信
号成分のみが抽出され、さらに周波数カウンタでそのド
ップラ信号の周波数が計測される。このドップラ信号の
周波数から正確な血流速度を算出することができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】血管内に生じた狭窄、
特に心臓の栄養血管である冠状動脈の一部に生じた狭窄
は、虚血性心疾患を発生させる。これは、心臓への供給
血液量が狭窄によって減少するためである。上記の従来
装置は、確かに精度の良い血管断層像、あるいは血流速
度を得る事ができるが、心臓への供給血液量、すなわち
狭窄部の血流量を得ることはできない。そこで、狭窄部
の血流量は、次のような方法で求められている。
【0011】すなわち、図14に示した装置を用いて測
定した狭窄部における血流速度を、生体表面から得た超
音波断層像から算出したその狭窄部の断面積とから、血
流量を算出する。しかし、生体表面から得た超音波断層
像の分解能は非常に低レベルであるために、この超音波
断層像からその狭窄部を抽出しその断面積を求めること
は非常に困難である。図13に示した装置で得られるそ
の狭窄部の断面像を用いて断面積を測定することも考え
られるが、図13および図14に示した2種類の細管を
別時に血管内に挿入する必要があり、非常な危険性を伴
う。また、図14に示した細管を狭窄部まで正確に到達
させることは、非常に困難であるために現実的ではな
い。
【0012】血管内へX線造影剤を注入しX線透過像を
得る方法、いわゆるX線造影法による血管像を用いて該
狭窄部の断面積を算出することも考えられる。しかし、
この血管像からはX線照射方向から見た該部の幅方向の
情報が得られるのみであり、該部の断面積はその幅情報
から推定するしかない。
【0013】さらに、狭窄部が直径1mm以下であり、ト
ランスデューサを到達させることができないような細い
血管、例えば冠状動脈の末端血管等に生じた場合、その
末端血管の狭窄部における血流量は、その末端血管に分
岐した比較的太い主幹血管(冠状動脈)の分岐部分の血
流量(末端血管への流入血流量)から推定して求めるこ
とが一般的に行われている。しかし、計測できる該分岐
部分の血流量は正確でないために、当然、その正確でな
い分岐部分の血流量に基づいて推定する狭窄部における
血流量は非常な誤差を含まざるを得ない。そこで本発明
の目的は、血流量を正確に、且つ定量的に測定できる超
音波診断装置を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明に係る超音波診断
装置は、血管内に挿入する細管と、前記細管内の先端部
に設けられ、前記細管の軸方向と略平行な方向に超音波
を送受波し、第1のエコー信号を得る第1の超音波送受
波手段と、
【0015】前記細管内であって前記第1の超音波送受
波手段に近接して設けられ、前記細管の軸方向と略垂直
な方向に超音波を送受波し、第2のエコー信号を得る第
2の超音波送受波手段と、前記第1のエコー信号を用い
て、血流速度を算出する手段と、前記第2のエコー信号
を用いて、前記血管の断面積を算出する手段と、前記血
流速度と前記断面積とに基づいて血流量を得る手段とを
具備することを特徴とする。
【0016】
【作用】本発明によれば、血管内の所望の位置に第1の
超音波送受波手段と第2の超音波送受波手段を挿入で
き、前記所望の位置の血流速度とその位置の血管の断面
積を得ることができ、それによって前記所望の位置の血
流量を正確に算出することができる。
【0017】
【実施例】以下、図面を参照しながら実施例を説明す
る。
【0018】図1は、本発明の第1の実施例に係る超音
波診断装置の概略的な構成を示すブロック図である。本
実施例装置は、超音波送受信部1と、送信コントローラ
15と、血流速度処理系10と、Bモード処理系20
と、断面積計測部29と、血流量計測部30と、フレー
ムメモリ31と、表示部32とを備えている。
【0019】まず、超音波送受信部1について図2を用
いて説明する。図2は図1に示した超音波送受信部1の
断面構造を示した図である。超音波送受信部1は、血管
造影法(カテーテル法)において血管内に造影剤を注入
するために用いられている細管に類似した細管2と、細
管2の内部に設けられた血流速度を得るための超音波を
送受信し第1のエコー信号を得る第1の超音波送受信系
と断層像を得るための超音波を送受信し第2のエコー信
号を得る第2の超音波送受信系を有している。
【0020】第1の超音波送受信系は、超音波を送受信
する単一の圧電振動子(トランスデューサ)3aと、血
流速度処理系10とトランスデューサ3aとを電気的に
接続し、駆動信号およびエコー信号を伝達する信号線6
aとからなる。トランスデューサ3aは、細管2の先端
部に装着されていて、細管2の軸方向と平行な方向、す
なわち細管2の挿入方向と平行な方向に超音波Baを放
射し、移動体(血球)からの第1のエコー信号を受信す
る。このエコー信号は、血流速度処理系10に送られ、
血流速度処理系10でこのエコー信号に含まれている血
球の移動速度に応じたドップラ成分が抽出され、血流速
度が算出される。
【0021】第2の超音波送受信系は、超音波を送受信
するトランスデューサ3bと、超音波を反射する音響ミ
ラー4と、断面積処理系20とトランスデューサ3bと
を電気的に接続し、駆動信号およびエコー信号を伝達す
る信号線6bとからなる。トランスデューサ3bは、そ
の背面(超音波送受信面の裏面)がトランスデューサ3
aの背面と対向するように細管2の内部に装着されてい
て、トランスデューサ3aと反対の方向に超音波Bbを
放射する。音響ミラー4は、トランスデューサ3bの超
音波送受波方向に対して約45度傾斜している音響反射
面を有しいて、トランスデューサ3bから細管2の挿入
方向に平行に放射された超音波Bbを90度、すなわち
細管2の挿入方向に対して垂直な方向に変更する。また
音響ミラー4は、トランスデューサ3bの超音波送受波
方向と一致する回転軸Rを中心として矢印Aの方向に回
転自在に設けられて、さらに、その音響反射面の裏面側
には回転用ケーブル、いわゆるトルクケーブル5の一端
部が接続されている。トルクケーブル5は、その他端部
が断面積処理系20に含まれる後述する回転機構部26
に接続されていて、回転機構部26の高速回転運動を音
響ミラー4に伝達し、音響ミラー4を高速回転させる。
この音響ミラー4が高速回転することによって、細管2
の挿入方向に対して垂直な方向に、音響反射面の中心点
(音響反射面における回転軸Rの延長線上の点)CPを
中心として360度の方向で走査することができる。図
3は血管BVの挿入時の細管2を先端側から見た図であ
り、点線は音響ミラー4の回転に伴う走査線の方向を示
している。この360度走査によって得られた微小角度
毎の複数の走査線データは、Bモード処理系20に送ら
れBモード処理系20で血管BVの断面像を得ることが
できる。
【0022】血流速度処理系10は、送信回路11と、
プリアンプ12と、高速フーリエ変換(FFT)回路1
3とからなる。送信回路11は、送信コントローラ15
の制御の下、信号線6aを介して第1のトランスデュー
サ3aに駆動パルス信号を繰り返し(繰り返し周波数)
供給し、第1のトランスデューサ3aから超音波パルス
を繰り返し放射させる。送信回路11により第1のトラ
ンスデューサ3aが送信駆動されると、超音波パルスは
その放射方向上の所定の位置を移動している血球で反射
しエコー信号となり、再度第1のトランスデューサ3a
で受信される。ここで放射される超音波は、パルス超音
波を用いているが、バースト超音波、連続超音波のいず
れを用いてもよく、次に示した各超音波の特性に応じて
選択すればよい。すなわち、バースト超音波は計測点
(サンプル点)の位置を正確に設定することができ、一
方、連続超音波は計測点の血流速度が非常に高速な場合
にその速度を正確に測定することができる。
【0023】プリアンプ12は、第1のトランスデュー
サ3aが受信したサンプル点における血球からのエコー
信号を信号線6aを介して入力し、増幅する。高速フー
リエ変換回路13は、プリアンプ12の出力をフーリエ
分析しその血球の移動速度に応じたドップラ成分(ドッ
プラ偏移周波数)を得る。このドップラ偏移周波数か
ら、血流速度が得られる。ここで、超音波パルスの放射
毎に得られた血流速度は、心臓の拍動の影響を受け刻々
と変化する。この超音波パルスの放射毎に得られた血流
速度は、その血流速度に対応する送信コントローラ15
から供給される出力タイミングとともに血流量計測部3
0内のメモリに記憶される。
【0024】送信コントローラ15について説明する。
送信コントローラ15は、送信回路11、21の駆動パ
ルス信号の出力を制御するとともに、血流量計測部30
に駆動パルス信号の出力タイミングを供給する。
【0025】断面像処理系20は、送信回路21と、B
モード処理系と、回転走査系と、画像メモリ28とから
なる。送信回路21は、送信コントローラ15の制御の
下、第2のトランスデューサ3bに信号線6bを介して
駆動パルス信号を所定の間隔で繰り返し供給し、第2の
トランスデューサ3bから超音波パルスを放射させると
ともに、回転走査系へ駆動パルス信号の発生のタイミン
グに同期して位置検出信号を出力する。第2のトランス
デューサ3bから放射された超音波パルスは、音響イン
ピーダンスの境界面で反射しエコー信号となり、再度第
2のトランスデューサ3bで受信される。
【0026】回転走査系は、回転機構部26と、位置検
出器27とを備えている。回転機構部26は、トルクケ
ーブル5を介して音響ミラー4を回転させる。音響ミラ
ー4が1回転する間に1枚の断面像が得られる。ただ
し、このときの回転数は被検体の1心拍期間に応じて、
通常、1心拍期間当り数十回転程度に設定することが望
ましい。これは、血管は心臓の拍動によって収縮し断面
積が変化するため、1断面積の収縮による誤差を軽減さ
せるためである。位置検出器27は、送信回路21から
位置検出信号を入力したとき、すなわち超音波パルスを
放射したときのトルクケーブル5の回転角度(音響ミラ
ー4の回転角度)、すなわち繰り返し超音波パルスによ
る各走査線の方向(以下「位置情報」と称する)を検出
し、画像メモリ28に出力する。
【0027】Bモード処理系は、プリアンプ22と、対
数増幅器23と、検波回路24と、アナログ/ディジタ
ル(A/D)変換器24とからなる。プリアンプ22
は、第2のトランスデューサ3bが受信したエコー信号
を信号線6bを介して入力し、増幅する。対数増幅器2
3は、プリアンプ22の出力を対数変換し、検波回路2
4は、対数増幅器23の出力を包絡線検波する。A/D
変換器24は検波回路24の出力(アナログ信号)をデ
ィジタル信号に変換し、画像メモリ28に出力する。
【0028】画像メモリ28は、各走査線毎に得られる
Bモード処理系の出力を、位置検出器27から供給され
る該走査線の位置情報に応じて配列し断面像データを得
る。画像メモリ28のメモリ領域は、複数の区画に分割
されており、音響ミラー4の1回転毎に異なる拍動タイ
ミングで得られた複数の断面像データを各区画に記憶す
る。
【0029】次にフレームメモリ31について説明す
る。フレームメモリ31は、画像メモリ28に記憶され
ている複数の断面像データの中から操作者が指定した断
面像データを入力し、表示部32の表示走査方式に応じ
て断面像を出力する。表示部32は断層像データをディ
ジタル/アナログ変換し、断面像を表示する。
【0030】断面積計測部29は、画像メモリ28から
フレームメモリ31を介して供給され表示部32に表示
されている血管の断面像を用いてその血管の断面積を計
測し、その断面積を血流量計測部30に出力する。ここ
で、血管の断面積を計測するためには、その血管の内腔
領域(計測領域)を規定する必要があり、この計測領域
を規定する方法には、ライトペンによりモニタ画面上で
血管壁をトレースする方法、断層像を血管壁のグレイレ
ベルに着目して2値化しその2値化像から血管の輪郭線
を抽出する方法等、様々な方法があるがいずれを用いて
もよい。
【0031】血流量計測部30は、血流速度処理系10
から供給された血流速度と、断面積計測部29から供給
された断面積とを用いて血流量を計測する。血流量計測
部30はメモリを備えていて、血流速度処理系10から
供給される拍動タイミングの異なる血流速度を送信コン
トローラ15から入力する出力タイミングとともに記憶
する。そして断面積計測部29で断面積を計測する際に
表示している操作者が指定した断面像の拍動タイミング
に対応した血流速度を内部メモリから読出し、その血流
速度を断面積の範囲で加算(積分)することにより算出
する。しかし、血管内の血流速度は血管壁における摩擦
抵抗等の理由により、たとえ同一血管内の血流であって
もその血流速度は均一ではない。通常、図4に示したよ
うに血管断面における血流速度の拡がり分布(以下「血
流速分布」と称する)はその血流が層流である場合には
放物線形状、すなわち血管壁に近い部分から血管中心部
分へ放物線状に血流速度が増加する。そこで、より正確
な血流量を得るためには、血管断面上の多数点の血流速
度を得ることが望ましいが、本実施例装置で得られる血
流速度は、血管断面の中心部分に関する血流速度(以下
「中心流速」と称する)のみである。これはトランスデ
ューサが単一であるためにその走査方向がトランスデュ
ーサの送受波面に対し固定であること、血管内に挿入さ
れた細管2の中心はその血流運動によってその血管の中
心付近に移動することによる。そこで、図4に示したよ
うに、一般的に知られている血流速分布を用いて、血流
断面上の多数点の血流速度を算出する。血流速分布は本
実施例装置で得られる中心流速と、血管の径から特定す
る。この特定された血流速分布から多数点の血流速度を
得、より正確な血流量を計測することができる。この血
流量はフレームメモリ31を介して表示部32に表示さ
れる。以上のように、血管内の所望部分における血流量
を正確に、且つ定量的に計測することができる。
【0032】次に、第2の実施例について説明する。図
5は、本実施例装置の構成を示すブロック図である。図
5において、第1の実施例装置と同一の部分は同一の符
号を付するとともに、詳細な説明は省略する。
【0033】ところで、上述の第1の実施例装置には、
次のような欠点がある。すなわち、断面像の位置と血流
速度の計測点の位置には若干のずれがあり、その位置の
ずれにより得られる血流量に若干の誤差がある。そこ
で、できるだけ断面形状の変化の少ない血管部分で断面
像および血流速度を計測することが必要である。そのた
め、本実施例装置は、走査位置の異なる複数の断面像を
得、その複数の断面像を用いて血管内壁の様子(血管断
面形状の変化の様子)をより詳細に観察し、できるだけ
断面形状の変化の少ない血管部分を探索しようとするも
のである。
【0034】本実施例装置は、第1の実施例装置の構成
部分の他に、軸方向移動機構部33と、位置検出器34
と、3次元画像処理部35とを備えている。軸方向移動
機構部33は、移動トルクケーブル36の一端部と係合
していて、移動トルクケーブル36を矢印Bの方向に往
復移動させる。移動トルクケーブル36の他端部は、ト
ルクケーブル5の回転機構部26側の所定の位置にその
回転運動を阻害しないように回転自在に設けられてい
て、軸方向移動機構部33による矢印Bの方向の往復移
動をトルクケーブル5に伝達し、トルクケーブル5を矢
印Bの方向の往復移動させる。トルクケーブル5は、回
転機構部26の回転運動と軸方向移動機構部33の往復
移動とを音響ミラー4に伝達し、音響ミラー4を図2に
示した矢印Aの方向に回転させるとともに、矢印Bの方
向に往復移動させる。音響ミラー4が、細管2の内部で
微小距離d移動する毎に、回転走査することによって走
査面の位置が微小距離dづつ異なる複数の断面像を得る
ことができる。図6に、その複数の断面像の各走査面を
点線で示している。ここでは走査面をS1 からS5 まで
の5面とし、各走査面毎に得られる断面像をF1 からF
5 までの5枚とする。もちろんこの走査面の面数および
断面像の枚数はこの5面および5枚に限定されない。断
面像F1 〜F5 は一旦画像メモリ28に記憶される。
【0035】位置検出器34は、走査面S1 〜S5 の各
位置P1〜P5 を検出し、画像メモリ28に出力する。
3次元画像処理部35は、画像メモリ28に記憶されて
いる断面像F1 〜F5 および位置P1 〜P5 を入力し、
3次元画像処理を行い、得られた3次元画像をフレーム
メモリ31に供給する。フレームメモリ31はその3次
元画像を出力し表示部32に表示させる。
【0036】ここで、3次元画像処理部35における3
次元画像処理について説明する。図7〜図12は3次元
画像処理を説明する図である。図7に示した断面像F1
に、図8に示すように、断面像F1 より表示倍率と明る
さレベルを少し下げた断面像F2 (点線)を重ね合わせ
る。さらにこの断面像F1 と断面像F2 との重ね合わせ
像に、図9に示したように、断面像F2 よりさらに表示
倍率と明るさレベルを少し下げた断面像F3 (点線)を
重ね合わせる。同様に図10、図11に示したように、
図9の像に断面像F4 、断面像F5 を表示倍率と明るさ
レベルを少しづつ減少させながら、重ね合わせ、図12
に示した3次元画像を得ることができ、この3次元画像
によって血管内壁の広い範囲の様子を観察することがで
きる。ここで、複数の断面像を合成する代わりに、各断
面像の血管の輪郭だけを2値化して得た複数の2値化像
を合成してもよい。
【0037】また、断面像F1 〜F5 を微小時間間隔で
切替えながら連続的に表示する(アニメーション表示)
ようにしてもよく、この場合も、血管内壁の広い範囲の
様子を、ある程度観察することができる。そして、断面
形状の変化の少ない血管部分における血流量を第1の実
施例と同様に計測する。以上のように、本実施例装置に
よれば、断面形状の変化の少ない血管部分における血流
量を正確に、且つ定量的に計測することができる。
【0038】本発明は上述した実施例に限定されること
なく種々変形して実施可能である。例えば上記実施例装
置において血管の断面像を得るための360度方向の走
査は音響ミラーを回転させることによって達成している
が、トランスデューサ自体を回転させるようにしてもよ
い。この場合は、音響ミラーを削除し、トランスデュー
サの送受信面を細管の内壁に対向させてかつ回転自在に
設け、トルクケーブルをトランスデューサに接続すれば
よい。
【0039】また、上記実施例装置の超音波送受信系
は、送受信方向が必ずしも細管の軸方向に平行あるいは
垂直でなくとも、血流量を正確に計測できる程度に略平
行あるいは略垂直方向であればよい。
【0040】前述したように、血流速分布が放物線形状
となるのは血流が層流である場合であり、血流速度を求
める計測点の血流が層流である場合により精度の高い血
流量を求めることができる。そこで、計測点を血管軸上
に複数設定し、その複数の計測点の中から最も層流に近
似した血流内の計測点を選択し、その計測点の血流速度
および血流速分布を用いて血流量を計測することによ
り、精度の高い血流量を得るようにしてもよい。ここで
前記計測点の選択方法としては、エコー信号の周波数ス
ペクトラムの分散値(標準遍差)は該エコー信号を得た
計測点付近の血流が層流に近似すればするほど小さくな
ることを利用して、前記複数の計測点それぞれの分散値
を算出し、それらの分散値を比較し、最小分散値を有す
る計測点を選択する。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、血
管内の所望の位置に第1の超音波送受波手段と第2の超
音波送受波手段を挿入し、前記所望の位置の血流速度と
その位置の血管の断面積を得ることができ、それによっ
て前記所望の位置の血流量を正確に、且つ定量的に測定
できる超音波診断装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係る超音波診断装置の
構成を示すブロック図。
【図2】図1に示した超音波送受波部の先端構造を示す
断面図。
【図3】超音波送受波部の血管断面像を得るための回転
走査を示す図。
【図4】血流断面上の多数点の血流速度の分布を示す
図。
【図5】本発明の第2の実施例に係る超音波診断装置の
構成を示すブロック図。
【図6】図5に示した第2の実施例装置により得られる
複数の走査面の位置関係を示す図。
【図7】第2の実施例における1枚目の血管断面像を示
す図。
【図8】第2の実施例における1枚目と2枚目の血管断
面像の重ね合わせを説明する図。
【図9】第2の実施例における1枚目と2枚目の血管断
面像の重ね合わせ像と3枚目の血管断面像との重ね合わ
せを説明する図。
【図10】第2の実施例における1枚目〜3枚目の血管
断面像の重ね合わせ像と4枚目の血管断面像との重ね合
わせを説明する図。
【図11】第2の実施例における1枚目〜4枚目の血管
断面像の重ね合わせ像と5枚目の血管断面像との重ね合
わせを説明する図。
【図12】第2の実施例における1枚目〜5枚目の血管
断面像の重ね合わせ像を示す図。
【図13】従来の血管断面像を得る超音波診断装置の超
音波送受波部の先端構造を示す断面図。
【図14】従来の血流速度を得る超音波診断装置の超音
波送受波部の先端構造を示す断面図。
【符号の説明】
1…超音波送受波部、5…トルクケーブル、6…信号
線、10…血流速度処理系、11…送信回路、12…プ
リアンプ、13…高速フーリエ変換(FFT)回路、1
5…送信コントローラ、20…Bモード処理系、21…
送信回路、22…プリアンプ、23…対数増幅器、24
…検波回路、25…A/D変換器、26…回転機構部、
27…位置検出器、28…画像メモリ、29…断面積計
測部、30…血流量計測部、31…フレームメモリ、3
2…表示部。
フロントページの続き (72)発明者 神田 良一 栃木県大田原市下石上1385番の1 株式会 社東芝那須工場内 (72)発明者 内堀 孝信 栃木県大田原市下石上1385番の1 東芝メ デイカルエンジニアリング株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 血管内に挿入する細管と、 前記細管内の先端部に設けられ、前記細管の軸方向と略
    平行な方向に超音波を送受波し、第1のエコー信号を得
    る第1の超音波送受波手段と、 前記細管内であって前記第1の超音波送受波手段に近接
    して設けられ、前記細管の軸方向と略垂直な方向に超音
    波を送受波し、第2のエコー信号を得る第2の超音波送
    受波手段と、 前記第1のエコー信号を用いて、血流速度を算出する手
    段と、 前記第2のエコー信号を用いて、前記血管の断面積を算
    出する手段と、 前記血流速度と前記断面積とに基づいて血流量を得る手
    段とを具備することを特徴とする超音波診断装置。
JP22408591A 1991-09-04 1991-09-04 超音波診断装置 Pending JPH0556974A (ja)

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