JPH0534590Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は折れやすいパステル状の棒状製品を収
納することのできるパステル状化粧品等の収納容
器に関する。

「従来の技術」 従来、パステルやチヨーク等の粉状物をかため
たものは非常におれやすく、注意して使用しなけ
ればならなかつた。また、これらの商品を収納す
る収納ケースも考えられているが、これらはいず
れも単にパステルやチヨークを収納するものであ
つて、折れたパステルやチヨークでは使用できな
いという欠点があるとともに、パステルやチヨー
クを簡単な操作でスムーズに所定量突出させるこ
とがむずかしいという欠点があつた。

「本考案の目的」 本考案は以上のような従来の欠点に鑑み、パス
テルやチヨーク等の折れやすい棒状製品を折れな
いように収納して使用することができるととも
に、折れた状態でも十分に使用することができ、
かつ簡単な口紅収納容器のような回動操作でスム
ーズに棒状製品を所定量ずつ突出させて使用する
ことのできるパステル状化粧品等の収納容器を得
るにある。

「本考案の目的を達成するための手段」 本考案はハカマ部材と、このハカマ部材内に下
端部が挿入された回動可能な筒部材と、この筒部
材内に上・下移動可能に備えられ上方に移動した
場合には内部に収納されているパステル状化粧品
等のチヤツキングを解除し、下方に移動した場合
にはパステル状化粧品等をチヤツキングするチヤ
ツキング部材と、このチヤツキング部材内に収納
されたパステル状化粧品等を支持する前記ハカマ
部材内に突出された支持棒と、前記チヤツキング
部材の下部寄りの部位に取付けられた前記支持棒
を弾性的に支持する支持部材と、前記ハカマ部材
と前記筒部材とを回動させることにより前記チヤ
ツキング部材を押し上げてチヤツキングを解除し
た後、前記支持棒を所定量上昇させることのでき
る常時チヤツキング部材を下方に付勢するパステ
ル状化粧品等の押出し機構とからなることを特徴
としている。

「本考案の実施例」 以下、図面に示す実施例により、本考案を詳細
に説明する。

第１図ないし第６図の実施例において、１は円
筒状のハカマ部材で、このハカマ部材１の略中央
内壁面には係合凹部２が形成されている。

３は前記ハカマ部材１内に下端部が挿入された
回動可能な筒部材で、この筒部材３は前記ハカマ
部材１内に回動可能に取付けられた下部筒部材４
と、この下部筒部材４に螺合固定された上部筒部
材５とから構成されている。

前記下部筒部材４は内部が外角形状の円筒状の
下部筒部材本体６と、この下部筒部材本体６の略
中央外周壁に形成された前記ハカマ部材２の係合
凹部２と係合する係合片７と、この係合片７が形
成された部位近傍の前記下部筒部材本体６の内壁
面に形成された付勢スプリング支持片８と、前記
下部筒部材本体６の上部寄りの外周部に形成され
たフランジ部９と、前記下部筒部材本体６の上部
外周部に形成されたねじ部１０とから構成されて
いる。

前記上部筒部材５は円筒状の上部筒部材本体１
１と、この上部筒部材本体１１の下部内壁面に形
成された前記下部筒部材４のねじ部１０と螺合固
定されるねじ部１２と、前記上部筒部材本体１１
の中央部寄りの内壁面に形成されたストツパー片
１３とから構成されている。

１４は前記筒部材３内に上・下移動可能に備え
られたチヤツキング部材で、このチヤツキング部
材１４は前記筒部材３内に上・下移動可能に挿入
された筒状のチヤツキング部材本体１５と、この
チヤツキング部材本体１５の上端部と一体成形さ
れた内部に収納されたパステル状化粧品１６等を
挟着固定することのできる常時拡開方向の弾性力
が付与された複数個のチヤツキング片１７と、こ
れらのチヤツキング片１７の上部寄りの外周部に
それぞれ形成された山形形状の突片１８と、前記
チヤツキング部材本体１５の上部外周部に形成し
た前記筒部材３のストツパー片１３と当接するス
トツパー部１９と、前記チヤツキング部材本体１
５の下部内壁面に形成した保持リング収納凹部２
０と、前記チヤツキング部材本体１５の下部に一
体成形された前記筒部材３の下部筒部材４内へ挿
入される支持筒２１とから構成されている。

２２は前記チヤツキング部材１４内に収納され
たパステル状化粧品１６等を支持する支持棒で、
この支持棒２２は前記ハカマ部材１の下部位置ま
で挿入された支持棒本体２３と、この支持棒本体
２３の上端部に一体成形されたパステル状化粧品
１６等を支持する支持台２４と、この支持台２４
の上部に突出させたパステル状化粧品１６の脱落
を防止する係止片２５とから構成されている。

２６は前記チヤツキング部材１４のチヤツキン
グ部材本体１５内に固定された前記支持棒２２を
弾性的に支持する支持部材で、この支持部材２６
はゴム材等の弾性材で、支持部２７が上方が拡開
状の円錐台の筒形状に形成されている。

２８は前記ハカマ部材１と前記筒部材３とを回
動させることにより、前記チヤツキング部材１４
を押し上げてチヤツキングを解除した後、前記支
持棒２２を所定量上昇させることのできる常時前
記チヤツキング部材１４を下方に付勢するパステ
ル状化粧品等の押出し機構で、この押出し機構２
８は前記ハカマ部材１の内底面に一体成形された
螺旋状の傾斜面２９が形成された押し上げ部材３
０と、この押し上げ部材３０の傾斜面２９と下端
部が当接する上・下移動のみ可能な筒状の押し上
げ筒３１と、この押し上げ筒３１の下部外周に形
成されたスプリング支持部３２と前記筒部材３の
付勢スプリング支持片８との間に介装された常時
前記押し上げ筒３１を下方に付勢する付勢スプリ
ング３３と、前記押し上げ筒３１に螺合固定され
た、常時は拡開方向の弾性力が付与された前記支
持棒２２をチヤツキングする支持棒チヤツキング
部材３４と、前記チヤツキング部材１４の保持リ
ング収納凹部２０内に摺動可能で前記支持棒チヤ
ツキング部材３４の傾斜面３５と当接するととも
に、前記支持部材２６と当接することのできる保
持リング３６と、一端が前記押し上げ筒３１の上
端部に支持され、他端部が前記チヤツキング部材
本体１５の下部内壁面に形成したスプリング支持
部３７に支持された付勢スプリング３８とから構
成されている。

上記構成のパステル状化粧品等の収納容器にあ
つては、不使用状態では第２図に示すような状態
になつている。

すなわち、押出し機構２８の付勢スプリング３
３の付勢力によつて、押し上げ筒３１が下方に押
し下げられる。このため、支持棒チヤツキング部
材３４が下降し、保持リング３６およびチヤツキ
ング部材１４を下方に押し下げる。これにより、
支持棒チヤツキング部材３４は保持リング３６に
よつて小径となるように押付けられ支持棒２２を
挟着固定する。

また、チヤツキング片１７の突片１８が筒部材
３の上端部によつて押付けられ、パステル状化粧
品１６は挟着固定した状態となつている。

次にパステル状化粧品１６等を上方に突出させ
る場合には、第４図に示すようにハカマ部材１と
筒部材３とを持つて回動させることにより、押し
上げ筒３１が付勢スプリング３３の付勢力に抗し
て、押し上げ部材３０の傾斜面２９に沿つて上部
筒部材５のストツパー片１３とチヤツキング部材
１４のストツパー部１９とが当接するまで上昇す
る。

この押し上げ筒３１の上昇によつて、支持棒チ
ヤツキング部材３４で支持棒２２を挟着した状態
でチヤツキング部材１４を上方へ押し上げる。こ
のチヤツキング部材１４が上方に押し上げられる
ことにより、チヤツキング片１７が拡開し、パス
テル状化粧品１６の挟着状態を解除した状態とな
る。

さらにハカマ部材１と筒部材３とを持つて同方
向に回動させることにより、チヤツキング部材１
４はストツパー片１３とストツパー部１９との当
接により、それ以上、上方へ移動することはない
が、押し上げ筒３１、保持リング３６で挟着状態
にされた支持棒チヤツキング部材３４は上方へ押
し上げられる。このため、支持棒２２およびパス
テル状化粧品１６は上方へ押し上げられる。

しかる後、第５図に示すように保持リング３６
が支持部材２６の下端部と当接し、支持棒チヤツ
キング部材３４の支持棒２２の挟着保持状態を解
除する。

しかる後、ハカマ部材１と筒部材３とを持つて
逆方向に回動させるか、あるいは筒部材３より手
をはなすと、付勢スプリング３３の付勢力によつ
て第６図に示すようにチヤツキング部材１４の上
端部よりパステル状化粧品１６が所定量突出した
状態でチヤツキング部材１４に挟着保持された状
態となる。

「本考案の異なる実施例」 次に第７図ないし第１０図に示す本考案の異な
る実施例につき説明する。なお、これらの実施例
の説明に当つて、前記本考案の実施例と同一構成
部分には同一符号を付して重複する説明を省略す
る。

第７図の実施例において、前記本考案の実施例
と主に異なる点は、押し上げ筒３１と支持棒チヤ
ツキング部材３４とを一体成形した点で、このよ
うに構成した部品を用いてパステル状化粧品等の
収納容器を構成しても良い。

第８図の実施例において、前記本考案の実施例
と主に異なる点は筒部材３Ａで、この筒部材３Ａ
は下部筒部材４と上部筒部材５とを一体成形した
点と、筒部材３Ａにピン状のストツパー片１３Ａ
を固定させた点で、このように形成した部品を用
いてパステル状化粧品等の収納容器を構成しても
良い。

第９図および第１０図の実施例において、前記
本考案の実施例と主に異なる点は、押し上げ筒３
１Ａの外周部を多角形状に形成するとともに、筒
部材３に形成した付勢スプリング支持片８Ａを前
記押し上げ筒３１Ａが回動不能に上・下移動でき
る多角孔形状に形成した点で、このようなパステ
ル状化粧品等の収納容器にしても良い。

なお、前記本考案の実施例の説明ではパステル
を収納する収納容器について説明したが、本考案
はこれに限らず、通常の口紅等の棒状化粧品を収
納する収納容器としても同様に使用することがで
きる。

「本考案の効果」 以上の説明から明らかなように、本考案にあつ
ては次に列挙する効果がある。

(1) ハカマ部材と、このハカマ部材内に下端部が
挿入された回動可能な筒部材と、この筒部材内
に上・下移動可能に備えられ上方に移動した場
合には内部に収納されているパステル状化粧品
等のチヤツキングを解除し、下方に移動した場
合にはパステル状化粧品等をチヤツキングする
チヤツキング部材と、このチヤツキング部材内
に収納されたパステル状化粧品等を支持する前
記ハカマ部材内に突出された支持棒と、前記チ
ヤツキング部材の下部寄りの部位に取付けられ
た前記支持棒を弾性的に支持する支持部材と、
前記ハカマ部材と前記筒部材とを回動させるこ
とにより前記チヤツキング部材を押し上げてチ
ヤツキングを解除した後、前記支持棒を所定量
上昇させることのできる常時チヤツキング部材
を下方に付勢するパステル状化粧品等の押出し
機構とで構成しているので、ハカマ部材と筒部
材とを回動させることにより、パステル状化粧
品等のチヤツキング部材のチヤツキング状態を
解除した後、所定量パステル状化粧品等を上方
へ突出させることができる。したがつて、パス
テル状化粧品等の突出作業が容易で、その作業
中に折れやすいパステル状化粧品等の折つたり
することなく確実に突出させることができる。

２ 前記(1)によつて、パステル状化粧品等を突出
させる場合にはチヤツキング部材のチヤツキン
グを解除して行なうので、スムーズな突出操作
で突出させることができる。

(3) 前記(1)によつて、パステル状化粧品等を筒状
のチヤツキング部材で挟着保持するもので、パ
ステル状化粧品等が途中で折れていても使用す
ることができ、経済的である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す正面図、第２
図は第１図の縦断面図、第３図は第２図の３−３
線に沿う断面図、第４図ないし第６図は本考案の
動作状態の説明図、第７図、第８図、第９図およ
び第１０図はそれぞれ本考案の異なる実施例を示
す説明図である。 １……ハカマ部材、２……係合凹部、３，３Ａ
……筒部材、４……下部筒部材、５……上部筒部
材、６……下部筒部材本体、７……係合片、８，
８Ａ……付勢スプリング支持片、９……フランジ
部、１０……ねじ部、１１……上部筒部材本体、
１２……ねじ部、１３，１３Ａ……ストツパー
片、１４……チヤツキング部材、１５……チヤツ
キング部材本体、１６……パステル状化粧品、１
７……チヤツキング片、１８……突片、１９……
ストツパー部、２０……保持リング収納凹部、２
１……支持筒、２２……支持棒、２３……支持棒
本体、２４……支持台、２５……係止片、２６…
…支持部材、２７……支持部、２８……押出し機
構、２９……傾斜面、３０……押し上げ部材、３
１，３１Ａ……押し上げ筒、３２……スプリング
支持部、３３……付勢スプリング、３４……支持
棒チヤツキング部材、３５……傾斜面、２６……
保持リング、３７……スプリング支持部、３８…
…付勢スプリング。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ ハカマ部材と、このハカマ部材内に下端部が
   挿入された回動可能な筒部材と、この筒部材内
   に上・下移動可能に備えられ上方に移動した場
   合には内部に収納されているパステル状化粧品
   等のチヤツキングを解除し、下方に移動した場
   合にはパステル状化粧品等をチヤツキングする
   チヤツキング部材と、このチヤツキング部材内
   に収納されたパステル状化粧品等を支持する前
   記ハカマ部材内に突出された支持棒と、前記チ
   ヤツキング部材の下部寄りの部位に取付けられ
   た前記支持棒を弾性的に支持する支持部材と、
   前記ハカマ部材と前記筒部材とを回動させるこ
   とにより前記チヤツキング部材を押し上げてチ
   ヤツキングを解除した後、前記支持棒を所定量
   上昇させることのできる常時チヤツキング部材
   を下方に付勢するパステル状化粧品等の押出し
   機構とからなることを特徴とするパステル状化
   粧品等の収納容器。 ２ 筒部材はハカマ部材内に回動可能で抜け脱し
   ないように取付けられた下部筒部材と、この下
   部筒部材と螺合固定された略中央内壁面にチヤ
   ツキング部材の移動量を規制するストツパー片
   が形成された上部筒部材とから構成されている
   ことを特徴とする実用新案登録請求の範囲第１
   項記載のパステル状化粧品等の収納容器。 ３ チヤツキング部材は筒状のチヤツキング部材
   本体と、このチヤツキング部材本体と一体成形
   された複数個に分割され常時外方に拡開するよ
   うに弾性力が付与されたチヤツキング片と、こ
   のチヤツキング片の上部外周部にそれぞれ形成
   された山形状の突片と、前記チヤツキング部材
   本体の外周部に形成された筒部材のストツパー
   片と当接するストツパー部とから構成されてい
   ることを特徴とする実用新案登録請求の範囲第
   １項または第２項記載のパステル状化粧品等の
   収納容器。 ４ 支持棒は支持棒本体と、この支持棒本体の上
   端部に一体成形されたパステル状化粧品等を支
   持する支持台とから構成されていることを特徴
   とする実用新案登録請求の範囲第１項ないし第
   ３項いずれかに記載のパステル状化粧品等の収
   納容器。 ５ 押出し機構はハカマ部材の内底面に固定され
   た螺旋状の傾斜面が形成された押し上げ部材
   と、この押し上げ部材の傾斜面と下端部が当接
   する上・下移動のみ可能な押し上げ筒と、この
   押し上げ筒を常時前記押し上げ部材に当接する
   ように付勢する付勢スプリングと、前記押し上
   げ筒に固定された常時は拡開方向の弾性力が付
   与された支持棒をチヤツキングする支持棒チヤ
   ツキング部材と、この支持棒チヤツキング部材
   をチヤツキング状態に保持し、支持棒を所定量
   上昇させた所で解除される摺動可能な保持リン
   グと、前記押し上げ部材とチヤツキング部材と
   の間に介装された付勢スプリングとから構成さ
   れていることを特徴とする実用新案登録請求の
   範囲第１項ないし第４項いずれかに記載のパス
   テル状化粧品等の収納容器。