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JPH05345339A - 射出成形機における型締装置 - Google Patents

射出成形機における型締装置

Info

Publication number
JPH05345339A
JPH05345339A JP18180692A JP18180692A JPH05345339A JP H05345339 A JPH05345339 A JP H05345339A JP 18180692 A JP18180692 A JP 18180692A JP 18180692 A JP18180692 A JP 18180692A JP H05345339 A JPH05345339 A JP H05345339A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
oil
nut member
mold clamping
mold
screw
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP18180692A
Other languages
English (en)
Inventor
Misao Fujikawa
操 藤川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sodick Co Ltd
Original Assignee
Sodick Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sodick Co Ltd filed Critical Sodick Co Ltd
Priority to JP18180692A priority Critical patent/JPH05345339A/ja
Publication of JPH05345339A publication Critical patent/JPH05345339A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/17Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
    • B29C45/83Lubricating means
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/17Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
    • B29C45/64Mould opening, closing or clamping devices
    • B29C45/68Mould opening, closing or clamping devices hydro-mechanical
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/17Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
    • B29C45/83Lubricating means
    • B29C2045/835Lubricating means for ball screws or ball nuts

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】イナーシャの小さい送りネジを用いて、装置の
小型化及び静的負荷容量を向上すると共に、離型時の作
動を確実にする。 【構成】型開時及び型閉時は、電動モータMを回転して
ナット部材13を回転し、可動盤3に固定された雄ネジ
9を矢印C又はD方向に移動する。この際、ナット部材
及び雄ネジは角ネジ等の送りネジからなり、かつオイル
溜り28により確実に潤滑され、また雄ネジ9に付着し
たオイルは、ネジシール31、ハネ板32により回収さ
れる。型締時、ナット部材13を停止した状態で、型締
用油圧室Bに圧油を供給し、型締ラム12をナット部材
13及び雄ネジ9と一体に矢印C方向に移動する。離型
時、離型用油圧室Aに圧油を供給し、型締ラム12をナ
ット部材及び雄ネジと共に矢印D方向に移動する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、射出成形機における型
締装置に係り、詳しくは油圧アクチュエータとネジ装置
を用いるハイブリットタイプの型締装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近時、ネジ装置と油圧アクチュエータを
用いたハイブリットタイプの型締装置として、例えば特
開平2−45111号公報、特開平2−121807号
公報及び特開平2−143812号公報にて示されるも
のが提案されている。
【0003】該ハイブリットタイプの型締装置は、電動
モータにて駆動されるボールネジ及びナットと、油圧に
より型締力を発生する型締ラムと、該型締ラムの当接に
より前記ボールナットの回転を停止する摩擦クラッチ部
と、を有している。
【0004】そして、型開及び型閉時は、電動モータに
基づきボールナットを回転し、これによりボールネジを
進退して該ネジ先端に連結されている可動盤を移動す
る。また、型締時は、油圧により型締ラムを移動し、該
ラムの摩擦クラッチ部がボールナットに当接することに
よりボールナットがボールネジのリードに沿って自転す
ることを阻止して、該型締ラムが、ナットと共にボール
ネジを移動して可動盤に大きな締付力を発生する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述型締装
置は、ボールネジ及びナットにより可動盤を移動する
が、該ボールネジ装置は、高価であると共に、作動時に
シャーという耳障りな音を発生し、更にナット部分にボ
ール循環路を設ける必要上、その径が大きくなり、その
分ナット回転時のイナーシャーが大きくなっている。ま
た、型締ラムによる型締時、摩擦クラッチ部でナットの
回転を停止しているが、型締保持時に該ナットの回転を
完全に止めることは困難であって、可動盤の反力により
ボールネジが極僅かにでも相対回転を生ずると、ボール
にフレッチングを生じて、静的荷重の保持に対して弱い
構造となっている。
【0006】このため、ボールネジ装置に容量の大きな
大型のものを用いる必要があり、これにより更にナット
回転時のイナーシャーが大きくなり、更にそのため大型
で容量の大きな電動モータを必要とし、これらが相俟っ
て、上述従来のハイブリットタイプの型締装置は、大型
で高価なものになってしまう。
【0007】また、上述型締装置にあっては、大きな力
を必要とする型締時には油圧を用い、大きな力を必要と
しない型開・型閉時には電動モータ及びボールネジ装置
を用いているが、型開開始時、即ち成形樹脂から金型を
離す離型時は、樹脂の接着力に抗して金型を移動するた
め比較的大きな力を要する。しかし、上述型締装置は、
該離型時においても電動モータにて可動盤を移動するの
で、更に大きな電動モータを必要とし、イナーシャの大
きなボールネジ装置の採用と相俟って、型締装置を大型
化するとともにコストアップの原因となっている。
【0008】そこで、本発明は、送りネジ装置を用いて
上述したボールネジ装置に起因する悪循環を断ち、かつ
離型時、油圧により可動盤を作動することにより、上述
課題を解決した射出成形機における型締装置を提供する
ことを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述事情に鑑
みなされたものであって、可動盤(3)に固定されかつ
角ネジ又は台形ネジ等の送りネジからなる雄ネジ(9)
と、回転モータ(M)に連動しかつ該雄ネジに螺合して
いるナット部材(13)と、前記雄ネジ(9)とナット
部材(13)のネジ摺接面にオイルを介在する潤滑装置
(L1 ,L2 ,L3 )と、前記ナット部材(13)を回
転自在に支持すると共にバック盤(5)に軸方向に所定
量移動自在に支持されている型締ラム(12)と、型締
時、油圧が供給されて前記型締ラム(12)を型閉方向
に移動する型締用油圧室(B)と、離型時、油圧が供給
されて前記型締ラム(12)を型開方向に移動する離型
用油圧室(A)と、を備えてなることを特徴とする。
【0010】一例として、前記潤滑装置(L1 ,L2
が、前記型締ラム(12)に固定され、前記ナット部材
(13)の外方側に突出する前記雄ネジ(9)を囲むケ
ース(29)及び前記型締ラム(12)とナット部材
(13)との間に介在する軸封手段(30)により構成
されるオイル溜り(28)と、前記ナット部材(13)
の内方側に臨んで配置され、前記雄ネジ(9)に付着し
たオイルを回収するオイル回収手段(R)と、前記オイ
ル溜りに適宜オイルを供給するオイル供給手段(39)
と、からなる。
【0011】また、他の例として、前記潤滑装置(L
3 )が、前記ナット部材(13)に形成され、かつ該ナ
ット部材のネジ溝に開口部(b)を有する油路と、該油
路にオイルを供給するポンプ(393 )と、前記油路の
開口部から前記ネジ摺接面に強制的に供給されたオイル
を回収するオイル回収手段(R)と、からなる。
【0012】
【作用】以上構成に基づき、型閉時、回転モータ(M)
を正方向に回転してナット部材(13)を回転する。す
ると、該ナット部材(13)に螺合している雄ネジ
(9)は矢印C方向に移動して型閉位置に至る。
【0013】型締時、ナット部材(13)の回転を係止
した状態で、型締用油圧室(B)に油圧を供給する。す
ると、型締ラム(12)は、ナット部材(13)を矢印
C方向に移動し、油圧に基づく大きな力にて雄ネジ
(9)及び可動盤(3)を移動する。そして、射出成形
工程にあっては、該大きな締付力にて、可動盤(3)を
該型締位置に保持する。
【0014】離型時、ナット部材(13)の回転を係止
したままで、型締用油圧室(B)の油圧をドレーンする
と共に、離型用油圧室(A)に油圧を供給する。する
と、型締ラム(12)はナット部材(13)と共に矢印
D方向に移動し、これにより油圧による比較的大きな力
にて、可動盤(3)を離型位置に移動する。
【0015】型開時、回転モータ(M)を逆転方向に回
転し、ナット部材(13)を回転する。これにより、雄
ネジ(9)は矢印D方向に移動して、可動盤(3)は型
開位置となる。
【0016】そして、上記型開時及び型閉時は、送りネ
ジからなるナット部材(13)及び雄ネジ(9)の相対
回転を生ずるが、該相対回転するネジ摺動面には潤滑装
置(L1 ,L2 ,L3 )により油膜が形成されて、滑ら
かにかつ騒音を発することなく相対回転され、更に送り
ネジに起因してナット部材(13)の径も小さくて足
り、ナット部材(13)に作用するイナーシャーも小さ
い。
【0017】また、型締時、強い型締力が作用して、ネ
ジ摺動面の油膜が切れる場合があっても、該型締時にあ
ってはナット部材(13)は停止状態にあるため、可動
盤(3)の移動に支障となることはなく、そして面接合
によるネジ摺動面にて、上記強い型締力を担持する。
【0018】なお、上述カッコ内の符号は、図面と対照
するためのものではあるが、何等本発明の構成を限定す
るものではない。
【0019】
【実施例】以下、図面に沿って本発明の実施例について
説明する。
【0020】射出成形機の型締装置1は、図1に示すよ
うに、固定盤2、可動盤3及びバック盤5を有してお
り、固定盤2とバック盤5との間に複数のタイバー6が
延びており、該タイバー6に前記可動盤3が往復動自在
に案内されている。そして、固定盤2及び可動盤3には
それぞれ金型7a,7bが装着されており、これら金型
は協働して、固定盤2方向から射出される樹脂を充填す
るキャビィティを構成する。また、可動盤3の背面には
雄ネジ9が固定されており、該雄ネジ9はバック盤5を
貫通して延び、該バック盤5に装備されたナット部材及
び油圧室等と相俟って、電気・油圧ハイブリットタイプ
の型締駆動装置10を構成している。更に、バック盤5
にはリニアスケール11が固定されており、該スケール
11は可動盤3に固定されているバー部材11aを検知
して、可動盤3の位置を電気的に検知し得る。また、バ
ック盤5には1個のACモータ等の電気モータMが設置
されている。
【0021】そして、ハイブリットタイプの型締駆動装
置10は、図2に示すように、雄ネジ9、型締ラム12
及びナット部材13を備えており、型締ラム12はバッ
ク盤5の中央部分に成形された段付き孔5aに軸方向所
定量移動自在に嵌合されている。該型締ラム12は内側
部に環状切欠き12aが形成されており、かつ該切欠き
12aに嵌合するリング板15が前記バック盤5に固定
されている。そして、該切欠き12aを囲むように複数
のOリングが装着されて油密状に構成され、これにより
離型用油圧室Aを構成している。
【0022】一方、型締ラム12の外側部は段付き状に
構成されており、該段付き部は前記バック盤5の段付き
孔部と相俟って型締用油圧室Bを構成している。該型締
用油圧室BはOリングにより油密状に構成され、かつ前
記離型用油圧室Aに比して大きな受圧面積を有してい
る。更に、該型締ラム12の小径環状部12bには外方
に突出したピン16が植設されており、該ピン16は、
バック盤5から延びているブラケット17に形成された
孔17aに嵌挿して、型締ラム12が回転することを阻
止している。
【0023】また、型締ラム12の中心部にも段付き孔
19が形成されている。そして、該段付き孔19の大径
部19aにはボールベアリング20が装着されており、
該ベアリング20にてナット部材13が回転自在に支持
されている。該ナット部材13は前述した可動盤3に固
定されている雄ネジ9に螺合しており、かつ該雄ネジ9
及びナット部材13は角ネジ又は台形ネジ等の送りネジ
からなる。また、ナット部材13にはタイミングプーリ
21が固定されており、また前記電動モータMの出力軸
22にもプーリ23がスプライン係合されており、これ
ら両プーリ21,23にタイミングベルト25が巻き掛
けられている。また、電動モータMの出力軸22にはパ
ルスエンコーダ26が連結されており、モータMの回転
数、従ってナット部材13の回転数から可動盤3の位置
を検出し得る。更に、プーリ23に臨んで油圧ブレーキ
27が配設されており、該ブレーキ27はプーリ23を
挟んで、プーリ23及びナット部材13の回転を停止し
得る。なお、ブレーキは油圧キャリパブレーキに限ら
ず、モータMに一体に組み込まれた電磁ブレーキ27´
又は他の油圧ブレーキでもよいことは勿論である。
【0024】一方、送りネジからなる雄ネジ9及びナッ
ト部材13のネジ摺接面を潤滑する潤滑装置L1 が設け
られており、該潤滑装置L1 は、雄ネジ9及びナット部
材13の一部をオイルに浸すオイル溜り方式からなる。
即ち、前記段付き孔19の小径部19bには前記雄ネジ
9を覆うように円筒状のケース29が固定されており、
また大径部19aの開放部にはオイルシール又はOリン
グ等の軸封部材30が装着されており、該ケース29及
び軸封部材30にてオイル溜り28が形成されている。
更に、ナット部材13の内端側にはネジシール31が装
着されており、また該ナット部材13の内端側面に環状
のオイルハネ板32(またシール)が固定されている。
更に、型締ラム12からブラケット33を介してオイル
受け35が設けられており、該オイル受け35はオイル
ハネ板32を囲むように、かつ雄ネジ9に臨んで配置さ
れている。従って、ネジシール31、オイルハネ板32
及びオイル受け35により、内方に突出する雄ネジ9に
付着したオイルを回収するオイル回収手段R1 を構成し
ている。そして、該オイル受け35の底部から油路36
がフィルタ37及びポンプ391 に向けて延びており、
更に該ポンプ391から前記オイル溜り28に延びてい
る。これにより、オイル受け35からオイルを回収し、
該オイルをオイル溜りに供給するオイル供給手段を構成
している。なお、図中29aはオイル溜り28のエアー
通路である。
【0025】そして、前記段付き孔19の段部19cに
は焼入ワッシャ40が固定されており、またナット部材
13は黄銅等の潤滑性能の高い材料からなり、かつ該ナ
ット部材の外方側面13aには環状のオイル溝aが形成
されており、更に該オイル溝a部分を含む焼入ワッシャ
40及びナット部材側面13の一部は前記オイル溜り2
8のオイル内に浸っている。また、ナット部材13に型
開閉に伴う通常の軸方向力が作用している状態にあって
は、ボールベアリング20は焼入ワッシャ40とナット
部材側面13aとが軽く接触するように設定されてお
り、従って該ワッシャ40と側面13aはその間にオイ
ル溜り28のオイルを油膜として介在した滑り当接面S
を構成している。
【0026】ついで、上述実施例の作用を、図3に沿っ
て説明する。
【0027】型開位置において、成形品のエジェクトが
終了する等によりスタート信号が入力すると(S1)、
まず電動モータMが正転する(S2)。すると、プーリ
23、タイミングベルト25及びプーリ21を介してナ
ット部材13が図2右方からみて反時計方向に回転して
雄ネジ9及び可動盤3を矢印C方向に移動する。この
際、雄ネジ9の矢印C方向の移動に基づきナット部材1
3に矢印D方向の反力が作用するが、該型閉作動時にあ
っては該反力は小さく、該反力は、ボールベアリング2
0にて受けられると共に、ワッシャ40とナット部材側
面13aとの間に油膜を介在した滑り当接面Sにて受け
られる。これにより、ナット部材13は、自由な回転を
保証されつつ、上記反力によるスラスト力が締付ラム1
2にて担持され、更に該締付ラム12が矢印D方向の移
動端にあることに基づきバック盤5にて担持される。
【0028】なおこの際、オイル溜り28のオイル内に
その一部が浸っているナット部材13の回転に基づき、
オイルは、ナット部材13と雄ネジ9とのネジ摺接面の
全面に亘り供給され、該摺接面に満遍無く油膜が形成さ
れて、滑らかにかつ騒音を発することなく雄ネジ9を移
動する。また、雄ネジ9及びナット部材13は送りネジ
からなるので、ナット部材13の外径は小さくて足り、
ナット部材13の回転に伴うイナーシャーは小さい。
【0029】そして、リニアスケール11又はパルスエ
ンコーダ26により、可動盤3が所定型閉位置になった
ことを検知すると(S3)、モータMを停止すると共に
(S4)、ブレーキ27(27´)を作動して(S
5)、ナット部材13の回転を停止状態に保持する。こ
の状態で、図示しない切換えバルブを操作して、型締用
油圧室Bに圧油を供給する(S6)。すると、型締ラム
13は油圧による大きな型締力にて矢印C方向に移動
し、また金型7a,7bから雄ネジ9に大きな反力が作
用する。この際、ボールベアリング20は、すきま及び
静負荷容量内の弾性変形に基づき、ナット部材13が僅
かに軸方向に移動することを許容し、これにより型締ラ
ム12からの大きな力がベアリング20を経由すること
なく、ワッシャ40及び側面13aの滑り当接面Sを介
して直接ナット部材13に伝達される。従って、型締ラ
ム12の矢印C方向の移動はナット部材13そして停止
保持状態にある雄ネジ9を介して可動盤3に伝達され、
該可動盤は型締位置となる(S7)。
【0030】なおこの際、油圧による大きな型締力がナ
ット部材13及び雄ネジ9のネジ摺接面の左側面(雄ネ
ジ基準)に作用し、このため該左側面部分の油膜が切れ
ることもあるが、該型締時にあっては、ナット部材13
及び雄ネジ9に相対回転を生じていないので、雄ネジ9
の移動に支障を生ずることはない。また、該大きな型締
力は、上記ネジ摺接面の左側面を介してナット部材13
から雄ネジ9に伝えられ、従って該面接触にて大きな静
的荷重を担持して、可動盤3及び金型を型締状態に保持
する。
【0031】この状態で、図示しない射出装置により金
型7a,7bのキャビィティ内に樹脂が射出されて成形
され(S8)、また該射出成形工程が終了するまで、型
締用油圧室Bには圧油が保持され(S9)、可動盤3及
び金型は型締状態に保持される。そして、射出工程が終
了すると、切換えバルブが切換えられて、型締用油圧室
Bの油圧がドレーンされ(S11)、かつ離型用油圧室
Aに圧油が供給される(S12)。これにより、型締ラ
ム12は矢印D方向に移動し、更にボールベアリング2
0を介してナット部材13も同方向に移動し、そしてブ
レーキ27(27´)にて停止状態にある雄ネジ9を介
して可動盤3を矢印D方向に移動する。この際、金型の
形状によっては離型時に比較的大きな力を必要とするが
(型締時の約20%)、該離型作動時は、ナット部材1
3の回転を阻止して油圧により行うので、上記大きな力
に対応する軸方向力を得ることができる。
【0032】なお、型締時及び離型時にあっては、型締
ラム12の移動に基づきナット部材13は軸方向に移動
し、これによりナット部材13に設けられたプーリ21
も移動して、モータ側のプーリ23との間での整列状態
がくずれるが、型締(離型)ストロークは僅かであっ
て、かつこの際ナット部材13に回転が伝達されていな
いことが相俟って、一般にはタイミングベルト25によ
り吸収される。また、型締ストロークが大きい場合、入
力軸22のスプライン又はナット部材側プーリ21をス
プライン係合して吸収し得る。
【0033】そして、型締ラム12が矢印D方向の移動
端まで移動した離型位置(図2参照)になると(S1
3)、離型用油圧室Aは油圧が保持された保持状態とな
り(S14)、そしてブレーキ27(27´)が解放さ
れる(S15)。なお、該離型位置は前記型閉位置と同
じであって、型締ラム12が矢印D方向に移動してバッ
ク盤5に当接した位置である。この状態で、電動モータ
Mは逆方向に回転し、タイミングベルト25を介してナ
ット部材13を図2の右方向からみて時計方向に回転し
て(S16)、雄ネジ9を矢印D方向に移動する。この
際、ナット部材13には矢印C方向の反力が生じ、該反
力はベアリング20を介して型締ラム12に伝わるが、
該ラムは離型用油圧室Aの保持圧が作用して図2の位置
に保持されているので、該ナット部材13の反力は型締
ラム12に更にバック盤5にて担持される。
【0034】そして、型開位置になると(S17)、離
型用油圧室Aの保持圧がドレーンされ、かつ電動モータ
Mが停止され(S19)、一行程が終了する(S2
0)。そして、この状態で、成形品が金型からエジェク
トされ、再び型閉信号が入ると、型閉作動が開始される
(S1)。
【0035】なお、前記型閉時において、雄ネジ9が矢
印C方向に移動する際、雄ネジに付着しているオイルは
ネジシール31により大部分が拭き取られるが、一部は
雄ネジ9に付いたままナット部材13から突出する。そ
して、前記型開時において雄ネジ9が矢印D方向に移動
すると、該ナット部材から突出した部分に付着している
オイルは、ネジシール31に入る際に該シールにより掻
取られ、ナット部材13と一体に回転するオイルハネ板
32の回転により、該掻取られた付着オイルは、オイル
受け35に回収される。そして、該オイル受け35のオ
イルは、油路36、フィルタ37及びポンプ391 によ
りオイル溜り28に戻され、これによりオイル溜り28
には常に一定量のオイルが確保される。
【0036】なお、上述実施例は、AC電動モータを用
いているが、これはパルスモータ、サーボモータ等の他
の電動モータでもよく、また電動に限らず、油圧モータ
等の他の回転モータ等でもよい。
【0037】ついで、上記実施例を一部変更した実施例
について説明する。
【0038】上記実施例にあっては、送りネジからなる
雄ネジ9及びナット部材13のリード角を、雄ネジ9の
軸方向力によりナット部材13が自転するように設定し
ているが、本実施例にあっては、リード角を小さく設定
し、例えば所定摩擦係数において、雄ネジ9の軸方向力
によってはナット部材が自転しない自己係止角以下又は
その近傍に設定する。そして、上記実施例におけるブレ
ーキ27(27´)を省略する。
【0039】本実施例にあっては、図3のステップS6
及びS15において、型締用油圧室B及び離型用油圧室
Aへの圧油の供給により型締ラム12を移動して可動盤
5を移動する際、電動モータMの停止のみによって、自
動的にナット部材13の自転を阻止し、ナット部材13
は型締ラム12と一体に雄ネジ9を移動する。この際、
送りネジのリード角は、自己係止角よりいくらか大きく
設定しても、電動モータMの停止による停止保持力に基
づき、ナット部材13の自転は阻止される。
【0040】従って、本実施例にあっては、ナット部材
13の回転を阻止する回転防止手段として、電動モータ
Mの停止保持力及び送りネジの小さいリード角に起因す
る摩擦力、又はそのいずれか一方を利用することとな
る。また、図3に示すステップS5,S15のような特
別なブレーキ操作を必要とせず制御が更に簡単となる。
更に、図4に沿って、一部変更した実施例について説明
する。本実施例は、先の実施例に比して、潤滑装置及び
型締時における型締ラムとナット部材との当接面部分が
相違している。
【0041】本実施例にあっては、潤滑装置の潤滑オイ
ルと油圧室用の作動オイルとを同じタンク45のものを
用いる。タンク45から、供給油路43がフィルタ37
及び容量の大きいポンプ392 を介して切換えバルブ4
6に連通している。また、該切換えバルブ46はドレー
ン油路47を介してオイルタンク45に連通していると
共に、それぞれ連通路49,50を介して離型用油圧室
A及び型締用油圧室Bに連通している。そして、該型締
用油圧室Bに連通する油路50には固定絞り付逆止弁5
1が介在しており、また該逆止弁51の油圧室B側の油
路50から分岐して、油路52が逆止弁53を介してオ
イル溜り28に連通している。これにより、油圧室Bか
らのドレーン時、該ドレーンオイルの一部がオイル溜り
28に供給される1ショット供給装置54を構成してい
る。
【0042】一方、型締ラム12の段付き孔の段付き部
19cには先の実施例と同様な焼入ワッシャからなる当
接板40が固定されており、またナット部材の外方側面
13aにも同様な当接板55が固定されている。更に、
型締ラム12とナット部材13との間に介在するボール
ベアリング20はそのアウタケージ20aと型締ラム1
2の装着溝56の外方側面との間に間隙Fを有して装着
されており、かつ該間隙Fには板スプリング57が縮設
されている。該板スプリング57は、型閉時の可動盤3
の移動抵抗力に対しては押し勝ち、かつ型締時の型締力
によっては撓むような強さに設定されており、従って型
閉時、型開及び離型時にあっては、図示するように、両
当接板40,55の間に隙間Gを生じ、型締時はこれら
両当接板が当接する。
【0043】本実施例は以上のような構成からなるの
で、型閉及び型閉時にあっては、ナット部材13は、両
当接板40,55の間に所定間隙Gを有した状態でボー
ルベアリング20に支持されて回転し、雄ネジ9を矢印
C方向及びD方向に移動する。
【0044】そして、型締時、ナット部材13の回転を
阻止した状態で、切換えバルブ46を切換えると、ポン
プ392 からの圧油は、絞り付逆止弁51の逆止弁及び
連通路50を介して型締用油圧室Bに供給され、型締ラ
ム12を矢印C方向に移動する。この際、可動盤3には
大きな負荷抵抗が作用するので、板スプリング57が撓
んで両当接面40,55が当接する。これにより、型締
ラム12はナット部材13を一体に移動し、かつ型締位
置に可動盤3を保持する。
【0045】そして、射出工程が終了すると、切換えバ
ルブ46は、連通路50がドレーン通路47に、連通路
49が供給油路43にそれぞれ連通するように切換わ
り、型締用油圧室Bを解放すると共に離型用油圧室Aに
圧油が供給される。これにより、型締ラム12が矢印D
方向に移動して、板スプリング57により両当接板4
0,55が離れ、そしてナット部材13が雄ネジ9と共
に移動する。
【0046】この際、前記型締用油圧室Bから排出され
るオイルは、絞り付逆止弁51の絞りにより所定圧力状
態となって、その一部が逆止弁53を通過し、油路52
を介してオイル溜り28に供給される。これにより、オ
イル溜り28には型締装置の一行程作動毎に所定量のオ
イルが供給される。なお、1ショット供給装置54は、
型締用油圧室B側に限らず、離型用油圧室Aに連通する
連通路49に設けてもよい。
【0047】ついで、図5に沿って他の実施例について
説明する。本実施例は、先の第1の実施例に比して潤滑
装置のみが相違する。
【0048】本実施例の潤滑装置L3 は、オイル溜り方
式に加えて、ネジ摺接面に直接所定油圧(1〜2kg・
f/cm2 程度)を作用して、静圧軸受け様に支持す
る。
【0049】ナット部材13には潤滑オイル供給路60
が形成されており、該供給路60は、ナット部材の各ネ
ジ溝底面に開口部bを有すると共に、滑り当接面S部分
にも開口部dを有しており、かつナット部材13の外径
部に導入口eを有している。一方、型締ラム12にも潤
滑オイル連通路61が形成されており、該連通路61は
外方側面に供給口fを有すると共に、前記導入口eに臨
む位置に導出口gが形成されている。そして、相対回転
する型締ラム12とナット部材13との間には、前記導
入口e及び導出口gを囲むように2本のOリング62が
配設されている。また、潤滑オイルタンク45′から、
供給油路63がフィルタ37及び潤滑用ポンプ393
介して前記供給口fに連通している。
【0050】一方、オイル溜り28を構成するケース2
9には、所定オイルレベルになる位置にドレーン口29
cが設けられており、該ドレーン口はドレーン通路65
を介してタンク45′に連通しており、従って該オイル
溜り28が、ナット部材内方側の回収手段R1 と相俟っ
て、静圧供給油の回収手段Rを構成している。
【0051】本実施例は、以上のような構成からなるの
で、ポンプ393 からの所定油圧は、供給油路63を介
して連通路61に供給される。更に、該連通路61の導
出口gから排出されたオイルは、両Oリング62の間に
より形成される環状空間hを通って供給路60に導か
れ、そして各開口部bから、雄ネジ9とナット部材13
のネジ摺接面に所定油圧で供給されると共に、開口部d
から滑り当接面5に供給される。
【0052】これにより、ネジ摺接面には所定静圧が作
用して、ナット部材13のネジ溝から雄ネジ9を浮かし
た状態で支持し、ナット部材及び雄ネジの滑らかな相対
回転を保証する。また同様に、滑り当接面Sにも、所定
静圧が作用し、ナット部材13の滑らかな回転を保証す
る。そして、該開口部b,dから排出されたオイルは、
オイル溜り28に溜められ、オーバフローした分がドレ
ーン口29cから通路65を通ってタンク45′に回収
される。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によると、
型閉時及び型開時に相対回転して可動盤を移動する手段
として、角ネジ又は台形ネジ等の送りネジからなる雄ネ
ジ及びナット部材を用いたので、安価であると共に、小
型でイナーシャーの小さい構造とすることができ、更に
型締時に作用する大きな静的荷重も、ネジ摺接面による
大きな接触面にて確実に担持することができ、これによ
りボールネジの採用に起因する静的負荷容量とイナーシ
ャーの悪循環を断つことができる。
【0054】更に、潤滑装置により雄ネジとナット部材
のネジ摺接面にオイルを介在しているので、送りネジか
らなる雄ネジ及びナット部材を採用したものでありなが
ら、これらの滑らかで確実な相対回転を保証し、充分な
寿命と信頼性を得ることができると共に、雄ネジ及びナ
ット部材の相対回転時に騒音が発生することを防止し
て、静粛性を向上することができる。
【0055】また、型締時には、型締用油圧室に圧油を
供給して大きな型締力を作用し、かつ離型時には、離型
用油圧室に圧油を供給して油圧により離型するので、大
きな型締力により確実に型締作動及びその保持を行うこ
とができると共に、比較的大きな力を必要する離型作動
を確実に行うことができる。
【0056】更に、該離型時に回転モータによる駆動を
必要としないので、回転モータは、大きな力を必要とし
ない型閉時及び型開時のみに対応する小型のものを用い
ることができる。
【0057】そして、上述した送りネジの採用によるナ
ット部材の小型化及び回転モータの小型化が相俟って、
型締装置全体の大幅なコンパクト化を図ることができ
る。
【0058】また、潤滑装置として、オイル溜り、オイ
ル回収手段及びオイル供給手段からなるものを用いる
と、簡単な構成でありながら、型閉時及び型開時のネジ
伝動により可動盤を移動する際、ナット部材の回転によ
りネジ摺接面の全面に亘り確実に油膜を形成し、滑らか
にナット部材及び雄ネジを相対回転することができると
共に、大きな力が作用する型締時にあっては、ネジ摺接
面により該型締力を確実に担持することができる。
【0059】更に、潤滑装置として、ネジ摺接面に油圧
を供給して静圧支持するものを用いると、雄ネジをナッ
ト部材のネジ溝から浮かして、正確で滑らかな相対回転
を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る射出成形機における型締装置を示
す全体正面図。
【図2】その要部を示す縦断面図。
【図3】該型締装置の作用を示すフロー図。
【図4】他の実施例による型締装置要部を示す縦断面
図。
【図5】更に他の実施例による型締装置要部を示す縦断
面図。
【符号の説明】
1 型締装置 2 固定盤 3 可動盤 5 バック盤 7a,7b 金型 9 雄ネジ 10 型締駆動装置 12 型締ラム 13 ナット部材 20 回転支持部材(ボールベアリング) 28 オイル溜り 29 ケース 30 軸封手段 35 オイル受け 39 オイル供給手段 393 ポンプ 60 (潤滑オイル供給)油路 b 開口部 A 離型用油圧室 B 型締用油圧室 L1 ,L2 ,L3 潤滑装置 M 回転(電動)モータ R,R1 回収手段

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可動盤に固定されかつ角ネジ又は台形ネ
    ジ等の送りネジからなる雄ネジと、 回転モータに連動しかつ該雄ネジに螺合しているナット
    部材と、 前記雄ネジとナット部材のネジ摺接面に、オイルを介在
    する潤滑装置と、 前記ナット部材を回転自在に支持すると共にバック盤に
    軸方向に所定量移動自在に支持されている型締ラムと、 型締時、油圧が供給されて前記型締ラムを型閉方向に移
    動する型締用油圧室と、 離型時、油圧が供給されて前記型締ラムを型開方向に移
    動する離型用油圧室と、 を備えてなることを特徴とする射出成形機における型締
    装置。
  2. 【請求項2】 前記潤滑装置が、 前記型締ラムに固定され、前記ナット部材の外方側に突
    出する前記雄ネジを囲むケースと、前記型締ラムとナッ
    ト部材との間に介在する軸封手段とにより構成されるオ
    イル溜りと、 前記ナット部材の内方側に臨んで配置され、前記雄ネジ
    に付着したオイルを回収するオイル回収手段と、 前記オイル溜りに適宜オイルを供給するオイル供給手段
    と、 からなる請求項1記載の射出成形機における型締装置。
  3. 【請求項3】 前記潤滑装置が、 前記ナット部材に形成され、かつ該ナット部材のネジ溝
    に開口部を有する油路と、 該油路にオイルを供給するポンプと、 前記油路の開口部から前記ネジ摺接面に強制的に供給さ
    れたオイルを回収するオイル回収手段と、 からなる請求項1記載の射出成形機における型締装置。
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