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JPH0532542A - コーテイング顆粒含有錠 - Google Patents

コーテイング顆粒含有錠

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Publication number
JPH0532542A
JPH0532542A JP18630491A JP18630491A JPH0532542A JP H0532542 A JPH0532542 A JP H0532542A JP 18630491 A JP18630491 A JP 18630491A JP 18630491 A JP18630491 A JP 18630491A JP H0532542 A JPH0532542 A JP H0532542A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
granules
cellulose
coating film
sample
tablet
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP18630491A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshihito Yaginuma
義仁 柳沼
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP18630491A priority Critical patent/JPH0532542A/ja
Publication of JPH0532542A publication Critical patent/JPH0532542A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 コーティング皮膜の損傷の少ないコーティン
グ顆粒を含有する錠剤を提供する。 【構成】 コーティング皮膜を有する顆粒と、直径0.
01μm以上の細孔の容積が0.3cm3 /g以上の多
孔構造を有し、かつ比表面積が20m2 /g以上である
結晶セルロースと必要であればその他の添加剤を混合
し、圧縮成形する。 【効果】 打錠前のコート顆粒とほぼ同等の薬物溶出パ
ターンが得られるため、製剤設計が容易となる。また、
錠剤化することで服用性が向上し、製剤コストが低減す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コーティング顆粒含有
錠に関する。さらに詳しくは、特定の多孔構造を有する
結晶セルロースを用いることによってコーティング顆粒
の皮膜が損傷することなく圧縮成形された、コーティン
グ顆粒を含有する錠剤に関する。
【0002】
【従来の技術】医薬品は薬効成分の安定性改善、味のマ
スキング、あるいは腸溶化を目的としてコーティングを
施されることが多い。このコーティングは、錠剤、顆粒
に施される場合がほとんどであるが、顆粒に施された場
合は、取り扱い性等から、カプセルに充填しカプセル剤
とすることがほとんどであった。コスト、服用性の面か
らはカプセルに充填するよりも賦形剤と混合して圧縮成
形し錠剤とするほうが好ましい。しかしながら、持効性
コーティング顆粒や腸溶性コーティング顆粒などのコー
ティング皮膜を有する顆粒を圧縮して錠剤にすると、圧
縮応力によってコーティング皮膜が損傷し、胃液等の媒
体中での薬物の溶出速度が増加してしまい、製剤設計が
困難となるという問題があった。この問題を解決するた
めには、賦形剤として、乳糖、通常の結晶セルロース、
澱粉を大量に用いれば良く、特に結晶セルロースが有効
である旨の記述が特開昭53−142520号公報にあ
る。また、特開昭61−221115号公報には、錠剤
に対して約10〜約50%の通常の結晶セルロースを用
いる方法が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】結晶セルロースを大量
に用いれば、圧縮時のコーティング皮膜の損傷を抑える
ことはできるが、従来用いられてきた通常の結晶セルロ
ースでは未だ充分ではなく、圧縮時にコーティング皮膜
の損傷が起こり、薬物の溶出速度が上昇するという問題
があった。例えば、特開昭61−221115号公報の
第2図には、結晶セルロースを全錠剤重量に対して20
%配合して腸溶性顆粒を錠剤化する旨の記載がある。し
かし、溶出時間1時間で、薬物の20%程度の溶出がみ
られ、打錠によるコーティング皮膜の損傷が生じてお
り、通常の結晶セルロースでは皮膜の損傷を抑えること
は不充分であった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者はこうした現状
を鑑み、コーティング皮膜を有する顆粒、特に持効性、
あるいは腸溶性のコーティング顆粒のコーティング皮膜
が損傷することなしに錠剤化されたコーティング顆粒含
有錠を得ることを目的として鋭意検討した結果、本発明
に到達したものである。
【0005】即ち、本発明はコーティング皮膜を有する
顆粒に、賦形剤として、直径0.01μm以上の細孔の
容積が0.3cm3/g以上の多孔構造を有し、かつ比
表面積が20m2/g以上である特定の結晶セルロース
を配合した後、圧縮して得られるコーティング顆粒含有
錠に関する。本発明により、多孔構造を有する特定の結
晶セルロースを用いてコーティング皮膜を有する顆粒を
錠剤化することによって、従来と比較してコーティング
皮膜の損傷が極めて小さくなり、打錠による薬物溶出速
度の上昇を抑えることが可能となった。
【0006】以下、本発明について説明する。本発明で
いうコーティング皮膜を有する顆粒とは、一つまたは二
つ以上の薬物を含有する顆粒にフィルムコーティングを
施したもののことを意味する。コーティング皮膜として
は、持効性皮膜、腸溶性皮膜等がある。具体的には、セ
ルロース系コーティング剤(例えばエチルセルロース、
ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、カル
ボキシメチルエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメ
チルセルロースアセテートサクシネート、セルロースア
セテートサクシネート、セルロースアセテートフタレー
ト、セルロースアセテート等)、アクリルポリマー系コ
ーティング剤(例えばオイドラギットRS、オイドラギ
ットL、オイドラギットNE等)、あるいはシェラッ
ク、シリコン樹脂等があり、これらを単独で用いても、
二つ以上組み合わせて用いても良いが、これらに限定さ
れるものではない。また溶出速度調節のための水溶性物
質、可塑剤、安定化剤等を必要に応じて加えても良い。
これらのコーティング剤は、有機溶媒に溶解させた後顆
粒にコーティングしても良いし、水に懸濁させた後顆粒
にコーティングしても良い。
【0007】本発明で使用される特定の多孔構造を有す
る結晶セルロース(以下、多孔性セルロースという。)
は、直径0.01μm以上の細孔の容積が0.3cm3
/g以上の多孔構造を有し、かつ比表面積が20m2
g以上でなければならない。これらの微細細孔構造を規
定する3つの条件のいずれが欠けても本発明の目的を達
成することができない。一般に細孔の直径が大きな場
合、細孔容積は大となり易く、又、細孔容積が等しい場
合、細孔直径が小さいほど比表面積は大となるものであ
るが、このバランスがうまくとれて初めて通常の結晶セ
ルロースよりも圧縮成形性が高くなり、コーティング皮
膜を損傷しないような軟らかさと可塑性を有する。細孔
容積はその値が大なるほど比表面積が増加し、より好ま
しい効果を得ることができるが、粒子の強度上の制約か
らその上限はおのずと定まってしまう。そのおおよその
値は1.2cm3/g程度である。粒子の大きさは、本
発明の目的とする効果を得るにあたっては制約はない
が、実際に製剤を製するにあたってはその操作性(作業
性)の面から、平均粒径がおおよそ100μm以下であ
ることが望ましい。
【0008】本発明で用いられる多孔性セルロースは、
例えば以下のような方法により製造することができる
が、これらの方法に限定されるものではない。本発明で
用いられる多孔性セルロースはセルロース微粒子の有機
溶媒スラリーをスプレードライ法にて造粒、乾燥するこ
とにより得ることができる。有機溶媒を使用せず、水を
用いると直径0.01μm以上の細孔の容積が極めて低
いか、あるいは0となってしまい、本発明で用いる多孔
性セルロースの製造方法としては不適当である。
【0009】セルロース微粒子の有機溶媒スラリーは、
種々の方法で調製することができる。例えばセルロース
原料を化学処理(酸加水分解等)及び/もしくは機械的
処理(粉砕、摩砕等)することにより微粒子状のセルロ
ースとし、所定の有機溶媒に分散し、そして固形分濃度
を調節することでスプレードライに供するスラリーを調
製することができる。あるいは、有機溶媒スラリーを調
製してから摩砕処理を施すことによって目的を達成して
も良い。この場合、有機溶媒に分散しているセルロース
微粒子の大きさは10μm以下、好ましくは1μm以下
であることが本発明にて用いられる多孔性セルロースの
中間原料として適当である。セルロース原料としてはラ
ミー、コットン、精製木材パルプ、結晶セルロース、セ
ルロースパウダー、再生セルロース繊維(レーヨン、キ
ュプラ等)などが用いられ、また有機溶媒としてはアセ
トン、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコー
ル、n−ヘキサン、n−ペンタン、シクロヘキサン、ベ
ンゼン等の1種もしくは2種以上が使用される。スプレ
ードライはスラリーの分散媒が有機溶媒であるから防爆
を考慮したクローズドシステムの、例えば窒素循環型の
ものや、あるいはセミクローズドシステムのスプレード
ライヤーを使用する必要がある。
【0010】多孔性セルロースを賦形剤として用いてコ
ーティング皮膜を有する顆粒を錠剤化すると、通常の結
晶セルロースを賦形剤として用いる場合と比べて圧縮時
のコーティング皮膜の損傷が抑えられ、持効性製剤であ
れば持効性が、腸溶性顆粒であれば耐胃溶性が維持され
る。多孔性セルロースは圧縮成形性が高いので、必要な
錠剤硬度を得るためには比較的低い圧縮圧力でよいこ
と、および、多孔性セルロースは多孔性であるが故に可
塑性が高く軟らかいために、コーティング皮膜をほとん
ど損傷することなしに錠剤化することができるものと推
察される。また、多孔性セルロースは多孔構造を有する
ために、造粒されたものとなっているので、粉の流れが
良好であり、特に、前述のようなスプレードライ法で調
製した多孔性セルロースは、粒子の短径と長径の比がほ
ぼ1となり極めて流動性が高いことから、コーティング
顆粒含有錠を製する場合の作業性に優れており、かつ錠
剤の重量バラツキが低くなる。この多孔性セルロースの
配合量は、錠剤に対して2重量%以上、好ましくは5〜
50重量%である。
【0011】本発明のコーティング顆粒含有錠は、コー
ティング皮膜を有する顆粒に多孔性セルロースを配合
し、必要ならば他の添加剤及び薬剤を加えた後、混合、
圧縮し錠剤とする。またコーティング顆粒含有錠に防湿
等を目的としたフィルムコーティングを施すことも自由
である。
【0012】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳細に説明す
る。なお、実施例における粉体および錠剤物性の測定法
を下記に示す。 ・平均粒子径(μm) ロータップ式篩振盪機(平工製作所製シーブシェーカー
A型)によりJIS標準篩(Z8801−1987)を
用いて試料50gを30分間篩分し、累積50重量%の
粒度を平均粒子径とした。粒子径が小さくて篩分け法で
平均粒子径が求められない場合は顕微鏡法を用いて測定
した。顕微鏡法は試料粉末を水、エタノール、グリセリ
ンの等重量混合溶液に適当量分散させ、これを光学顕微
鏡にて写真撮影し、その写真に写っている個々の粒子に
ついて粒子径を測定し、その平均をもって平均粒子径と
するものである。粒子径の測定は任意な2平行線で挟ま
れた距離として求め、検体数は200個とした。
【0013】・細孔直径(μm)及び細孔容積(cm3
/g) 島津製作所(株)ポアサイザー9300を用い水銀ポロ
シメトリーにより細孔分布を求め、細孔容積は粒子内水
銀侵入体積をもって表した。 ・比表面積(m2/g) 島津製作所(株)フローソーブII(2300PC−2
A)を用い、BET1点法にて測定した。吸着物質には
窒素を使用した。
【0014】・錠剤硬度(kg) フロイント産業(株)シュロインガー硬度計で錠剤の径
方向に加重を加え、破壊したときの加重で表した。繰り
返し数は10で、その平均値をとった。 ・錠剤崩壊時間(分) 富山産業(株)製、NT−2HSを用い、試験液として
日本薬局方人工胃液(以下、日局一液という)を使用し
た。繰り返し数は6で、その平均値をとった。
【0015】・薬物溶出率(%) 日本分光工業(株)製、自動溶出試験機DT−600を
もちい、パドル法(100rpm)を採用した。試験液
は日局一液で2時間行い、持効性顆粒についてはさらに
その後日本薬局方人工腸液(以下、日局二液という)で
行った。繰り返し数は3で、その平均値をとった。
【0016】なお、実施例、比較例で使用した多孔性セ
ルロース試料及び結晶セルロース試料は、以下の方法で
調製したものである。 試料A;市販DPパルプを2.4規定塩酸水溶液中で、
浴比100倍、98℃、30分間加水分解し、得られた
酸不溶解残渣を中和、濾過・脱水した湿ケーク(水分含
量50%)3.0kgを10リットルニーダーで約1時
間混練、摩砕した。この摩砕湿ケークをエタノールに分
散し、固形分濃度9%に調整した。このときセルロース
微粒子はそのほとんどが1μm以下に摩砕された状態で
あった。このスラリーを窒素循環型のスプレードライヤ
ーにて噴霧乾燥し、得られた粉体の45μm以上の粗粒
分をJIS標準篩(JIS Z8801 45μm)に
てカットし、その篩下留分を試料Aとした。試料Aの基
礎物性を表1に示す。
【0017】試料B;試料Aと同様にして得られた湿ケ
ーク3.0kgを10リットルニーダーで約20分間混
練、摩砕した。この摩砕湿ケークをイソプロピルアルコ
ールに分散し、固形分濃度を12%に調整した。これを
試料Aと同様にして噴霧乾燥し、得られた粉体の180
μm以上の粗粒分をJIS標準篩(JISZ8801
180μm)にてカットし、その篩下留分を試料Bとし
た。試料Bの基礎物性を表1に示す。
【0018】試料C;試料Aと同様にして得られた湿ケ
ーク1kgをアセトン2リットルに分散し、濾過・脱水
した。このアセトン置換した湿ケークを五橋製作所製高
速攪拌混合造粒機NSK250型に入れ、攪拌羽根の回
転速度で500rpmで1分間解砕・造粒した。この7
10μm以上の粗粒分をJIS標準篩(JIS Z88
01 710μm)にてカットし、その篩下留分を試料
Cとした。試料Cの基礎物性を表1に示す。
【0019】試料D;試料Aと同様にして得られた湿ケ
ーク1kgをイソプロピルアルコール2リットルに分散
し、濾過・脱水した。このイソプロピルアルコール置換
した湿ケークを40℃で16時間乾燥した後、細川鉄工
所(株)製バンタムミル・AP−B型(使用スクリーン
孔径2mm)で粉砕した。これを試料Dとした。試料D
の基礎物性を表1に示す。
【0020】試料E;市販結晶セルロース、アビセル<
登録商標>PH−101(旭化成工業(株)製)を試料
Eとした。試料Eの基礎物性を表1に示す。
【0021】
【実施例1】テオフィリン300g(和光純薬製、試薬
1級)結晶セルロース350g(旭化成工業(株)製、
商品名:アビセル<登録商標>PH−101)、乳糖3
50g(DMV社製、200メッシュ)に純水700g
を加え、プラネタリーミキサー(品川製作所製)で練合
し、口径0.8mmのスクリーンを装着したエックペレ
ッター(不二パウダル製)で押し出し、マルメライザー
(不二パウダル製)で球形化した後、乾燥分級し、50
0〜840μmの素顆粒900gを得た。
【0022】この素顆粒に、CFコーティング機(フロ
イント産業(株)製、CF−360)を用いて、エチル
セルロース(ハーキュレス社製、10cps)、ヒドロ
キシプロピルメチルセルロース(信越化学工業(株)
製、TC−5,6cps)及びトリアセチン(和光純薬
製、試薬特級)(重量比8/1/1)を10重量%含ん
だエタノール/塩化メチレン(1/1)溶液を、素顆粒
に対して15重量%コーティングして、持効性タイプの
コーティング皮膜を有する顆粒(以下、コート顆粒1と
いう)を得た。溶出4時間後の溶出率を表2に示す。
【0023】次にコート顆粒1を70%、試料A、Bを
28.5%、崩壊剤(旭化成工業(株)製、商品名:A
c−Di−Sol)1.0%、ステアリン酸マグネシウ
ム(太平化学製)0.5%の割合で混合した後、ロータ
リー打錠機((株)菊水製作所製、CLEANPRES
S CORRECT 12HUK)を用いて、打錠圧3
00kg/cm2で圧縮し、12mmφ、600mg/
錠の錠剤を得た。錠剤の硬度、崩壊時間、溶出4時間後
の溶出率を表2に示す。
【0024】
【比較例1】実施例1のコート顆粒1を用いて、試料
C、D、Eについて各々、実施例1の方法に準じて錠剤
を調製した。その錠剤の硬度、崩壊時間、溶出4時間後
の溶出率を表2に示す。表2から、比較例1に比べ実施
例1は溶出4時間後の溶出率がかなり抑えられており、
打錠前のコート顆粒1と比べても、打錠による溶出率の
上昇はごくわずかであることがわかる。比較例1の試料
Cの場合、直径0.01μm以上の細孔の容積は0.3
0cm3/g以上であるが比表面積が20m2/g未満で
あるために、かなり溶出率が上昇している。同様に、比
較例1の試料Dの場合、比表面積は20m2/gである
が直径0.01μm以上の細孔の容積が0.30cm3
/g未満であるために、かなり溶出率が上昇している。
両方の条件を満たしていない通常の結晶セルロースの場
合、即ち、比較例1の試料Eの場合は大きく溶出率が上
昇している。実施例1を見てわかるように、比表面積が
大なるほど、つまり細孔構造が発達しているほど圧縮成
形性が高く、錠剤硬度が高くなる。したがって、同程度
の硬度の錠剤を得るためには、比表面積の大なる試料
A,Bを用いた場合の方が、試料Eを用いた場合より
も、低い圧力で圧縮成形すれば足りる。
【0025】
【実施例2】実施例1で作成した素顆粒に、流動層コー
ティング機(大川原製作所製、UNI GLATT)を
用いて、アクリルポリマー系コーテイング剤オイドラギ
ットL30D−55(樋口商会製、水分散液、耐胃液コ
ーティング剤)39.6部、クエン酸トリエチル(和光
純薬製、試薬特級)1.2部、純水59.2部を混合し
た液を素顆粒に対して10%コーティングして、腸溶性
タイプのコーティング皮膜を有する顆粒(以下、コート
顆粒2という)を得た。日局一液における溶出2時間後
の溶出率を表3に示す。
【0026】次にコート顆粒2を70%、試料A28.
5%、クロスカルメロースナトリウム1.0%、ステア
リン酸マグネシウム0.5%の割合で混合し、実施例1
に準じて打錠した。錠剤の硬度、崩壊時間、溶出2時間
後の溶出率を表3に示す。
【0027】
【比較例2】実施例2のコート顆粒2を用いて、試料E
について、実施例1の方法に準じて錠剤を調製した。そ
の錠剤の硬度、崩壊時間、溶出2時間後の溶出率を表3
に示す。表3から、比較例2の通常の結晶セルロースと
比べ、実施例2は、溶出2時間後の溶出率の上昇がかな
り抑えられており、打錠によるコーティング皮膜の損傷
の少ないことが明らかである。
【0028】
【表1】
【0029】
【表2】
【0030】
【表3】
【0031】
【発明の効果】本発明のコーティング顆粒含有錠は、従
来の結晶セルロースを含む顆粒含有錠に比較して、特定
の結晶セルロースを含有することにより、打錠時のコー
ティング皮膜の損傷を抑え、打錠による薬物溶出率の上
昇を1/10ないし1/5程度に抑えることができる。
これにより、従来カプセルに充填されていたコーティン
グ皮膜を有する顆粒を容易に錠剤化することができ、服
用性向上、製剤コスト低減、製剤設計容易等のメリット
が得られる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 コーティング皮膜を有する顆粒と、直
    径0.01μm以上の細孔の容積が0.3cm3/g以
    上の多孔構造を有し、かつ比表面積が20m2/g以上
    である結晶セルロースを含有することを特徴とするコー
    ティング顆粒含有錠。
JP18630491A 1991-07-25 1991-07-25 コーテイング顆粒含有錠 Withdrawn JPH0532542A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1296387C (zh) * 2000-07-05 2007-01-24 旭化成株式会社 纤维素粉末
CN110101678A (zh) * 2019-04-26 2019-08-09 安阳天助药业有限责任公司 改良的含硬脂酸镁的包衣预混剂及制作方法

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Effective date: 19981008