Nothing Special   »   [go: up one dir, main page]

JPH05311290A - 高耐食性銅基合金 - Google Patents

高耐食性銅基合金

Info

Publication number
JPH05311290A
JPH05311290A JP4117596A JP11759692A JPH05311290A JP H05311290 A JPH05311290 A JP H05311290A JP 4117596 A JP4117596 A JP 4117596A JP 11759692 A JP11759692 A JP 11759692A JP H05311290 A JPH05311290 A JP H05311290A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
weight
content
copper
corrosion resistance
base alloy
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4117596A
Other languages
English (en)
Inventor
Tetsuzo Ogura
哲造 小倉
Hiroshi Arai
浩史 荒井
Takeo Yuji
建夫 湯地
Riichi Tsuno
理一 津野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kobe Steel Ltd filed Critical Kobe Steel Ltd
Priority to JP4117596A priority Critical patent/JPH05311290A/ja
Publication of JPH05311290A publication Critical patent/JPH05311290A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Conductive Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 加工性及び耐食性が洋白(例えば、JIS C735
1 及びJIS C7521 )と同程度に優れており、且つ、洋白
に比して強度が高く、原料コストが低い高耐食性銅基合
金を得ることを目的とする。 【構成】 本発明に係る高耐食性銅基合金は、 8乃至40
重量%のZn、 6乃至12重量%のNi、0.5 乃至2.5 重
量%のSn、0.1 乃至5.0 重量%のMn及び0.005 乃至
0.05重量%のPを含有し、残部が銅及び不可避的不純物
からなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、家屋及び自動車のキ
ー、コイン並びに各種の装飾及び建築等に使用される高
耐食性銅基合金に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、家屋及び自動車等のキーは黄銅
(JIS C2801 等)により形成され、Niめっき又はCr
めっきが施されていた。これらの黄銅製品には、使用中
にめっき層が剥離しやすく、黄銅素地が露出して外観が
損なわれるという欠点がある。また、人が直接触るもの
であるため、露出した部分の黄銅が容易に腐食されてし
まうという欠点もある。
【0003】このため、近時、家屋及び自動車等のキー
は、洋白(JIS C7351 及びJIS C7521 等)により形成さ
れるようになった。洋白は、銀白色を呈する銅基合金で
あり、加工性及び耐食性が優れているため、キーの外
に、各種装飾及び建築等にも広く用いられている。
【0004】また、特公昭62-2619 号には、キー、コイ
ン、装飾及び建築用銅基合金として、Cu含有量が55乃
至68重量%、Ni含有量が 7乃至16重量%、Mn含有量
が 2乃至10重量%、残部がZnからなる合金が開示され
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、JIS C7
351 及びJIS C7521 のようにNi含有量が高い洋白に
は、耐食性が優れる反面、コストが高いという欠点があ
る。また、これらの洋白は、強度が十分であるとはいえ
ない。更に、特公昭62-2619 号に開示された合金には、
強度及び耐食性が十分でないという欠点がある。
【0006】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
のであって、加工性及び耐食性がNiを高濃度で含有す
る洋白と同等か、又はそれ以上に優れており、強度が高
く、且つ原料コストが低い高耐食性銅基合金を提供する
ことを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係る高耐食性銅
基合金は、 8乃至40重量%のZn、 6乃至12重量%のN
i、 0.5乃至2.5 重量%のSn、 0.1乃至5.0 重量%の
Mn及び 0.005乃至0.05重量%のPを含有し、残部がC
u及び不可避的不純物からなることを特徴とする。
【0008】
【作用】本願発明者等は、耐食性及び強度が高く、原料
コストが低い銅基合金を得るべく、種々実験研究を行な
った。その結果、Ni含有量を低減することによる機械
的性質、加工性及び耐食性の低下を、Zn、Sn、Mn
及びPを所定量添加することによって補うことが可能で
あるとの知見を得た。本発明は、このような実験結果に
基づいてなされたものである。
【0009】以下に、本発明に係る銅基合金の各成分の
添加理由及びその組成限定理由について説明する。
【0010】Zn(亜鉛) Znは機械的強度の向上に寄与すると共に、剪断加工性
及び被削性の向上にも寄与する。また、Zn添加量を変
えることによって銅基合金の色調をコントロールするこ
とができる。即ち、Zn含有量が 8〜20重量%の場合は
淡いピンク色、Zn含有量が20〜30重量%では淡い黄金
色、Zn含有量が30〜40重量%では淡い銀白色となる。
しかし、Zn含有量が 8重量%未満の場合は強度向上に
対する効果が十分でない。また、Zn含有量が40重量%
を超えると、耐食性が低下する。従って、Zn含有量は
8乃至40重量%とする。
【0011】Ni(ニッケル) Niは、銅基合金の機械的性質、加工性及び耐食性を向
上させるために不可欠の元素である。Ni含有量が 6重
量%未満の場合は、これらの効果を十分に得ることがで
きない。また、Ni含有量が12重量%を超えると、その
効果が飽和して無駄であると共に、原料コストが著しく
増加する。従って、Ni含有量は 6乃至12重量%とす
る。
【0012】Sn(スズ) Snは、銅基合金の機械的強度及び耐食性を向上させる
作用がある。Sn含有量が 0.5重量%未満の場合は、こ
れらの効果を十分に得ることができない。また、Sn含
有量が 2.5重量%を超えると、熱間加工性が低下する。
従って、Sn含有量は 0.5乃至2.5 重量%とする。
【0013】Mn(マンガン) Mnは、銅基合金の機械的強度及び耐食性を向上させる
効果があると共に、前述のNiと共に作用して、銅基合
金を高級感がある淡い色調にするという効果がある。し
かし、Mn含有量が 0.1重量%未満の場合は、機械的強
度及び耐食性向上に対する効果を十分に得ることができ
ない。また、Mn含有量が 5.0重量%を超えると、熱間
加工性及び冷間加工性が低下してしまう。このため、M
n含有量は 0.1乃至5.0 重量%とする。
【0014】P(リン) Pは、銅基合金中に微量添加することにより、脱亜鉛腐
食等の耐食性の抑制に大きな効果を発揮する元素であ
る。しかし、P含有量が 0.005重量%未満の場合は、そ
の効果を十分に得ることができない。また、P含有量が
0.05重量%を超えると、熱間加工時に低融点( 880℃)
のNi3 Pが形成されるため、加工性が劣化すると共
に、粒界腐食が発生しやすくなり、応力腐食割れ感受性
が増加する。従って、P含有量は、0.005 乃至0.05重量
%とする。
【0015】なお、不純物としては、Fe、Ti、Z
r、Cr、In、B、Ta、Mg、Al、Si、Co、
Pb及びミッシュメタル等がある。例えば、銅合金中に
は不可避的不純物として、Feが約0.03重量%、Pbが
約 0.005重量%、Si、Ti、Cr、Al及びMgがい
ずれも約 0.001重量%含まれており、その他の元素も
0.001重量%以下の含有量で含まれている。しかし、F
e、Ti、Zr、Cr、In、B、Ta、Mg、Al、
Si及びCoは、総量で 0.5重量%以下であれば、本発
明の銅基合金の特性に何ら影響を与えない。また、Pb
及びミッシュメタルは、総量で0.01重量%以下であれ
ば、本発明の銅基合金の特性に何ら影響を与えない。
【0016】
【実施例】次に、本発明の実施例について、その特許請
求の範囲から外れる比較例と比較して説明する。
【0017】先ず、クリプトル炉を用いて、下記表1に
示す組成の銅基合金を大気中で木炭被覆下で溶解した
後、鋳造し、厚さが50mm、幅が75mm、長さが 180mmの鋳
塊を得た。
【0018】
【表1】
【0019】次に、この鋳塊の表面及び裏面を切削した
後、800 ℃の温度で熱間圧延を施して、厚さが15mmの圧
延材を得た。
【0020】次に、グラインダーを使用して、この圧延
材の酸化スケールを除去した後、冷間圧延を施して、厚
さが 3.3mmの圧延材を得た。
【0021】次いで、この圧延材を 615℃の温度で2時
間焼鈍した後、酸洗い及び研磨を行なった。その後、冷
間圧延を施して、板厚が2.8mm の板材を得た。
【0022】この板材を用いて引張試験、硬さ試験、塩
水噴霧試験及び応力腐食割れ試験を行なった。その結果
を下記表2に示す。但し、引張試験は、実施例及び比較
例の各板材から圧延方向にJIS 5号試験片を切り出し、
これらの試験片に対して実施した。また、硬さは、マイ
クロビッカース硬度計を使用し、荷重を5kgとして測
定した。更に、塩水噴霧試験は、JIS Z 2371に準じて実
施し、試験時間は72時間とした。更にまた、応力腐食
割れ試験は、トンプソン(D.H.Thompson)の方法により
実施し、その結果を50%応力緩和時間で示した。即ち、
幅が12.7mm、長さが150mm 、厚さが0.5mm の試験片の両
端に穴を穿設し、試験片をループ状に曲げ、前記穴に銅
線を通して両端部を接触させて固定した。その後、前記
銅線を解いて試験片の両端間の距離(L1 )を測定し
た。また、銅線で試験片の両端部を接触させたまま、試
験片を一定時間アンモニア蒸気に曝露した後、前記銅線
を解いて試験片の両端間の距離(L2 )を測定した。そ
して、下記数式1により、応力緩和率を求めた。
【0023】
【数1】 応力緩和率(%)={(L1 −L2 )/L1 }×100
【0024】この応力緩和率が50%となる50%応力緩和
時間により、応力腐食割れ試験の結果を示した。
【0025】
【表2】
【0026】この表2から明らかなように、本発明の実
施例1乃至9は、いずれも機械的特性が優れていると共
に、塩水噴霧試験後の浸食深さが 4μm以下であり、耐
食性が優れている。一方、Zn含有量が少ない比較例1
は強度が低く、Zn含有量が多い比較例2、Snを含有
しない比較例3及びPを含有しない比較例5はいずれも
耐食性が十分でない。また、Sn含有量が多い比較例4
は熱間加工性が悪い。更に、P含有量が多い比較例6
は、粒界腐食が促進され、耐食性が十分でないことに加
えて、熱間加工性も良好とはいえない。更にまた、比較
例7(JIS C7521)は強度が十分でなく、比較例8(JIS
C2680 )は強度及び耐食性がいずれも十分でない。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る高耐食
性銅基合金は、所定量のZn、Ni、Sn、Mn及びP
を含有するから、加工性及び耐食性が優れていると共
に、洋白及び黄銅に比して強度が高く、原料コストが低
い。このため、本発明に係る銅基合金は、各種のキー、
コイン、装飾及び建築等の材料として好適である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 津野 理一 山口県下関市長府港町14番1号 株式会社 神戸製鋼所長府製造所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 8乃至40重量%のZn、 6乃至12重量%
    のNi、 0.5乃至2.5 重量%のSn、 0.1乃至5.0 重量
    %のMn及び 0.005乃至0.05重量%のPを含有し、残部
    がCu及び不可避的不純物からなることを特徴とする高
    耐食性銅基合金。
JP4117596A 1992-05-11 1992-05-11 高耐食性銅基合金 Pending JPH05311290A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4117596A JPH05311290A (ja) 1992-05-11 1992-05-11 高耐食性銅基合金

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4117596A JPH05311290A (ja) 1992-05-11 1992-05-11 高耐食性銅基合金

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05311290A true JPH05311290A (ja) 1993-11-22

Family

ID=14715728

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4117596A Pending JPH05311290A (ja) 1992-05-11 1992-05-11 高耐食性銅基合金

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05311290A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0872564A1 (en) * 1997-04-14 1998-10-21 Mitsubishi Shindoh Co., Ltd. Corrosion-resistant high-strength copper based alloy having excellent blankability
KR100473366B1 (ko) * 2002-10-30 2005-03-08 주식회사 풍산 주화 제조용 구리 합금 조성물
JP2009509031A (ja) * 2005-09-22 2009-03-05 三菱伸銅株式会社 鉛を超低量含む快削銅合金
JP2012041566A (ja) * 2010-08-12 2012-03-01 Mitsubishi Materials Corp 銅合金及び鋳造品
CN108698197A (zh) * 2017-01-31 2018-10-23 株式会社霍塔尼 用于刷辊的辊轴和刷辊
CN115522099A (zh) * 2022-11-07 2022-12-27 广州番禺职业技术学院 一种铸造白铜饰品材料及其制备方法
US11572921B2 (en) * 2018-01-29 2023-02-07 Porite Corporation Sintered bearing and method for manufacturing sintered bearing

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0872564A1 (en) * 1997-04-14 1998-10-21 Mitsubishi Shindoh Co., Ltd. Corrosion-resistant high-strength copper based alloy having excellent blankability
KR100473366B1 (ko) * 2002-10-30 2005-03-08 주식회사 풍산 주화 제조용 구리 합금 조성물
JP2009509031A (ja) * 2005-09-22 2009-03-05 三菱伸銅株式会社 鉛を超低量含む快削銅合金
JP2012041566A (ja) * 2010-08-12 2012-03-01 Mitsubishi Materials Corp 銅合金及び鋳造品
CN108698197A (zh) * 2017-01-31 2018-10-23 株式会社霍塔尼 用于刷辊的辊轴和刷辊
CN108698197B (zh) * 2017-01-31 2021-07-30 株式会社霍塔尼 用于刷辊的辊轴和刷辊
US11572921B2 (en) * 2018-01-29 2023-02-07 Porite Corporation Sintered bearing and method for manufacturing sintered bearing
CN115522099A (zh) * 2022-11-07 2022-12-27 广州番禺职业技术学院 一种铸造白铜饰品材料及其制备方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN107151750B (zh) 一种锌白铜合金及其制备方法和应用
US5037708A (en) Silver palladium alloy
US7396424B2 (en) Method of manufacturing a hard precious metal alloy member
US5885376A (en) Corrosion-resistant high-strength copper based alloy having excellent blankability
US4446102A (en) Yellow gold jewelry alloy
JPH07166279A (ja) 耐食性、打抜き加工性及び切削性が優れた銅基合金及びその製造方法
JP2001003125A (ja) ニッケルフリー白色銅合金材
JPH01177327A (ja) 銀白色を呈する快削性銅基合金
JPH05311290A (ja) 高耐食性銅基合金
JPH02145737A (ja) 高強度高導電性銅基合金
JPS59143032A (ja) 装飾用表面硬化Pt合金部材
US4396578A (en) White gold jewelry alloy
JPS6314830A (ja) 耐硫化性硬質銀合金
JPH0649564A (ja) 切削性及び耐食性が優れた銅基合金
JPH06264166A (ja) 耐食性、切削性及び加工性が優れた銅基合金
JPS6231060B2 (ja)
JP2890945B2 (ja) 耐食性のすぐれた高強度Cu合金製鍵材
KR940004899B1 (ko) 내식·내후성 구리 합금
JP2000273562A (ja) 耐応力緩和特性に優れた高強度、高導電性銅合金
JPH0382726A (ja) キー材料用銅合金
JPS622017B2 (ja)
JPS60177148A (ja) 装飾用黄金色系銅合金
JP4526108B2 (ja) アルミニウム青銅
JPS624847A (ja) 高強度および高硬度を有する析出強化型耐食Ni基合金
JPH0525567A (ja) 耐食性にすぐれた高強度Cu合金鍵材

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050726

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050802

A521 Written amendment

Effective date: 20050930

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20051129

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20051222

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees