JPH05311290A - 高耐食性銅基合金 - Google Patents
高耐食性銅基合金Info
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- JPH05311290A JPH05311290A JP4117596A JP11759692A JPH05311290A JP H05311290 A JPH05311290 A JP H05311290A JP 4117596 A JP4117596 A JP 4117596A JP 11759692 A JP11759692 A JP 11759692A JP H05311290 A JPH05311290 A JP H05311290A
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Abstract
1 及びJIS C7521 )と同程度に優れており、且つ、洋白
に比して強度が高く、原料コストが低い高耐食性銅基合
金を得ることを目的とする。 【構成】 本発明に係る高耐食性銅基合金は、 8乃至40
重量%のZn、 6乃至12重量%のNi、0.5 乃至2.5 重
量%のSn、0.1 乃至5.0 重量%のMn及び0.005 乃至
0.05重量%のPを含有し、残部が銅及び不可避的不純物
からなる。
Description
ー、コイン並びに各種の装飾及び建築等に使用される高
耐食性銅基合金に関する。
(JIS C2801 等)により形成され、Niめっき又はCr
めっきが施されていた。これらの黄銅製品には、使用中
にめっき層が剥離しやすく、黄銅素地が露出して外観が
損なわれるという欠点がある。また、人が直接触るもの
であるため、露出した部分の黄銅が容易に腐食されてし
まうという欠点もある。
は、洋白(JIS C7351 及びJIS C7521 等)により形成さ
れるようになった。洋白は、銀白色を呈する銅基合金で
あり、加工性及び耐食性が優れているため、キーの外
に、各種装飾及び建築等にも広く用いられている。
ン、装飾及び建築用銅基合金として、Cu含有量が55乃
至68重量%、Ni含有量が 7乃至16重量%、Mn含有量
が 2乃至10重量%、残部がZnからなる合金が開示され
ている。
351 及びJIS C7521 のようにNi含有量が高い洋白に
は、耐食性が優れる反面、コストが高いという欠点があ
る。また、これらの洋白は、強度が十分であるとはいえ
ない。更に、特公昭62-2619 号に開示された合金には、
強度及び耐食性が十分でないという欠点がある。
のであって、加工性及び耐食性がNiを高濃度で含有す
る洋白と同等か、又はそれ以上に優れており、強度が高
く、且つ原料コストが低い高耐食性銅基合金を提供する
ことを目的とする。
基合金は、 8乃至40重量%のZn、 6乃至12重量%のN
i、 0.5乃至2.5 重量%のSn、 0.1乃至5.0 重量%の
Mn及び 0.005乃至0.05重量%のPを含有し、残部がC
u及び不可避的不純物からなることを特徴とする。
コストが低い銅基合金を得るべく、種々実験研究を行な
った。その結果、Ni含有量を低減することによる機械
的性質、加工性及び耐食性の低下を、Zn、Sn、Mn
及びPを所定量添加することによって補うことが可能で
あるとの知見を得た。本発明は、このような実験結果に
基づいてなされたものである。
添加理由及びその組成限定理由について説明する。
及び被削性の向上にも寄与する。また、Zn添加量を変
えることによって銅基合金の色調をコントロールするこ
とができる。即ち、Zn含有量が 8〜20重量%の場合は
淡いピンク色、Zn含有量が20〜30重量%では淡い黄金
色、Zn含有量が30〜40重量%では淡い銀白色となる。
しかし、Zn含有量が 8重量%未満の場合は強度向上に
対する効果が十分でない。また、Zn含有量が40重量%
を超えると、耐食性が低下する。従って、Zn含有量は
8乃至40重量%とする。
上させるために不可欠の元素である。Ni含有量が 6重
量%未満の場合は、これらの効果を十分に得ることがで
きない。また、Ni含有量が12重量%を超えると、その
効果が飽和して無駄であると共に、原料コストが著しく
増加する。従って、Ni含有量は 6乃至12重量%とす
る。
作用がある。Sn含有量が 0.5重量%未満の場合は、こ
れらの効果を十分に得ることができない。また、Sn含
有量が 2.5重量%を超えると、熱間加工性が低下する。
従って、Sn含有量は 0.5乃至2.5 重量%とする。
効果があると共に、前述のNiと共に作用して、銅基合
金を高級感がある淡い色調にするという効果がある。し
かし、Mn含有量が 0.1重量%未満の場合は、機械的強
度及び耐食性向上に対する効果を十分に得ることができ
ない。また、Mn含有量が 5.0重量%を超えると、熱間
加工性及び冷間加工性が低下してしまう。このため、M
n含有量は 0.1乃至5.0 重量%とする。
食等の耐食性の抑制に大きな効果を発揮する元素であ
る。しかし、P含有量が 0.005重量%未満の場合は、そ
の効果を十分に得ることができない。また、P含有量が
0.05重量%を超えると、熱間加工時に低融点( 880℃)
のNi3 Pが形成されるため、加工性が劣化すると共
に、粒界腐食が発生しやすくなり、応力腐食割れ感受性
が増加する。従って、P含有量は、0.005 乃至0.05重量
%とする。
r、Cr、In、B、Ta、Mg、Al、Si、Co、
Pb及びミッシュメタル等がある。例えば、銅合金中に
は不可避的不純物として、Feが約0.03重量%、Pbが
約 0.005重量%、Si、Ti、Cr、Al及びMgがい
ずれも約 0.001重量%含まれており、その他の元素も
0.001重量%以下の含有量で含まれている。しかし、F
e、Ti、Zr、Cr、In、B、Ta、Mg、Al、
Si及びCoは、総量で 0.5重量%以下であれば、本発
明の銅基合金の特性に何ら影響を与えない。また、Pb
及びミッシュメタルは、総量で0.01重量%以下であれ
ば、本発明の銅基合金の特性に何ら影響を与えない。
求の範囲から外れる比較例と比較して説明する。
示す組成の銅基合金を大気中で木炭被覆下で溶解した
後、鋳造し、厚さが50mm、幅が75mm、長さが 180mmの鋳
塊を得た。
後、800 ℃の温度で熱間圧延を施して、厚さが15mmの圧
延材を得た。
材の酸化スケールを除去した後、冷間圧延を施して、厚
さが 3.3mmの圧延材を得た。
間焼鈍した後、酸洗い及び研磨を行なった。その後、冷
間圧延を施して、板厚が2.8mm の板材を得た。
水噴霧試験及び応力腐食割れ試験を行なった。その結果
を下記表2に示す。但し、引張試験は、実施例及び比較
例の各板材から圧延方向にJIS 5号試験片を切り出し、
これらの試験片に対して実施した。また、硬さは、マイ
クロビッカース硬度計を使用し、荷重を5kgとして測
定した。更に、塩水噴霧試験は、JIS Z 2371に準じて実
施し、試験時間は72時間とした。更にまた、応力腐食
割れ試験は、トンプソン(D.H.Thompson)の方法により
実施し、その結果を50%応力緩和時間で示した。即ち、
幅が12.7mm、長さが150mm 、厚さが0.5mm の試験片の両
端に穴を穿設し、試験片をループ状に曲げ、前記穴に銅
線を通して両端部を接触させて固定した。その後、前記
銅線を解いて試験片の両端間の距離(L1 )を測定し
た。また、銅線で試験片の両端部を接触させたまま、試
験片を一定時間アンモニア蒸気に曝露した後、前記銅線
を解いて試験片の両端間の距離(L2 )を測定した。そ
して、下記数式1により、応力緩和率を求めた。
時間により、応力腐食割れ試験の結果を示した。
施例1乃至9は、いずれも機械的特性が優れていると共
に、塩水噴霧試験後の浸食深さが 4μm以下であり、耐
食性が優れている。一方、Zn含有量が少ない比較例1
は強度が低く、Zn含有量が多い比較例2、Snを含有
しない比較例3及びPを含有しない比較例5はいずれも
耐食性が十分でない。また、Sn含有量が多い比較例4
は熱間加工性が悪い。更に、P含有量が多い比較例6
は、粒界腐食が促進され、耐食性が十分でないことに加
えて、熱間加工性も良好とはいえない。更にまた、比較
例7(JIS C7521)は強度が十分でなく、比較例8(JIS
C2680 )は強度及び耐食性がいずれも十分でない。
性銅基合金は、所定量のZn、Ni、Sn、Mn及びP
を含有するから、加工性及び耐食性が優れていると共
に、洋白及び黄銅に比して強度が高く、原料コストが低
い。このため、本発明に係る銅基合金は、各種のキー、
コイン、装飾及び建築等の材料として好適である。
Claims (1)
- 【請求項1】 8乃至40重量%のZn、 6乃至12重量%
のNi、 0.5乃至2.5 重量%のSn、 0.1乃至5.0 重量
%のMn及び 0.005乃至0.05重量%のPを含有し、残部
がCu及び不可避的不純物からなることを特徴とする高
耐食性銅基合金。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4117596A JPH05311290A (ja) | 1992-05-11 | 1992-05-11 | 高耐食性銅基合金 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4117596A JPH05311290A (ja) | 1992-05-11 | 1992-05-11 | 高耐食性銅基合金 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05311290A true JPH05311290A (ja) | 1993-11-22 |
Family
ID=14715728
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4117596A Pending JPH05311290A (ja) | 1992-05-11 | 1992-05-11 | 高耐食性銅基合金 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05311290A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0872564A1 (en) * | 1997-04-14 | 1998-10-21 | Mitsubishi Shindoh Co., Ltd. | Corrosion-resistant high-strength copper based alloy having excellent blankability |
KR100473366B1 (ko) * | 2002-10-30 | 2005-03-08 | 주식회사 풍산 | 주화 제조용 구리 합금 조성물 |
JP2009509031A (ja) * | 2005-09-22 | 2009-03-05 | 三菱伸銅株式会社 | 鉛を超低量含む快削銅合金 |
JP2012041566A (ja) * | 2010-08-12 | 2012-03-01 | Mitsubishi Materials Corp | 銅合金及び鋳造品 |
CN108698197A (zh) * | 2017-01-31 | 2018-10-23 | 株式会社霍塔尼 | 用于刷辊的辊轴和刷辊 |
CN115522099A (zh) * | 2022-11-07 | 2022-12-27 | 广州番禺职业技术学院 | 一种铸造白铜饰品材料及其制备方法 |
US11572921B2 (en) * | 2018-01-29 | 2023-02-07 | Porite Corporation | Sintered bearing and method for manufacturing sintered bearing |
-
1992
- 1992-05-11 JP JP4117596A patent/JPH05311290A/ja active Pending
Cited By (8)
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