JPH05305307A - 熱交換器用高強度アルミニウム合金フィン材の製造方法 - Google Patents
熱交換器用高強度アルミニウム合金フィン材の製造方法Info
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- JPH05305307A JPH05305307A JP11291092A JP11291092A JPH05305307A JP H05305307 A JPH05305307 A JP H05305307A JP 11291092 A JP11291092 A JP 11291092A JP 11291092 A JP11291092 A JP 11291092A JP H05305307 A JPH05305307 A JP H05305307A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 耐高温座屈性とろう付後に高い強度を有する
Al合金フィン材を安価に製造する方法を提供するこ
と。 【構成】 特定のAl−Mn−Si系Al合金鋳塊を、
400〜560℃で均質化処理し、400〜560℃に
加熱して熱間圧延を開始し、300℃以下で熱間圧延を
終了した後、40%以上の圧下率で冷間圧延を施し、1
80℃以上240℃未満で焼鈍をした後、さらに、5〜
50%の圧下率で冷間仕上げ圧延を行うことを特徴とす
る熱交換器用高強度Al合金フィン材の製造方法。
Al合金フィン材を安価に製造する方法を提供するこ
と。 【構成】 特定のAl−Mn−Si系Al合金鋳塊を、
400〜560℃で均質化処理し、400〜560℃に
加熱して熱間圧延を開始し、300℃以下で熱間圧延を
終了した後、40%以上の圧下率で冷間圧延を施し、1
80℃以上240℃未満で焼鈍をした後、さらに、5〜
50%の圧下率で冷間仕上げ圧延を行うことを特徴とす
る熱交換器用高強度Al合金フィン材の製造方法。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アルミニウム合金製熱
交換器に用いられるフィン材の製造方法に関し、特に冷
却水や作動流体の通路材(管材または形材)にフィン材
をろう付けによって熱交換器を組み立てる場合に、ろう
付け時の加熱に対して優れた耐高温座屈性を示すと共
に、ろう付け後の強度が高いアルミニウム合金フィン材
の製造方法に関するものである。
交換器に用いられるフィン材の製造方法に関し、特に冷
却水や作動流体の通路材(管材または形材)にフィン材
をろう付けによって熱交換器を組み立てる場合に、ろう
付け時の加熱に対して優れた耐高温座屈性を示すと共
に、ろう付け後の強度が高いアルミニウム合金フィン材
の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車などのラジエータ、エアコン、イ
ンタークーラやオイルクーラなどの熱交換器において
は、Al−Cu系合金、Al−Mn系合金、Al−Mn
−Cu系合金などの作動流体通路構成材料と、アルミニ
ウム合金のフィン材とがろう付けにより組立られてい
る。そして、フィン材は、ろう付け時の高温加熱によっ
て、その強度が著しく低下して、変形したり、ろう材中
のSiがフィン材中に拡散して座屈したりするため、こ
の加熱によって変形しないように優れた耐高温座屈性が
要求される。したがって、アルミニウム合金フィン材に
は、従来からAl−Mn系の合金が用いられ、これにさ
らに上記特性を加味するために種々の元素が添加されて
いるものが提案されている。例えば、電気化学的に卑に
するためにZn、Snなどが添加されたものが提案され
ている。しかし、Sn、Znなどの元素を含有する場合
はろう付け性(高温座屈性)が不良になりやすいので、
例えば、Sn、ZnのほかにMg、Mn、Feを調整し
た合金鋳塊を、加熱、熱間圧延および70%以上の冷間
圧延を行い、軟化処理後15〜30%の冷間圧延仕上げ
する方法(特開昭58−31070号)、またSn、Z
nのほかにMg、Mn、Fe、Si、Zrを調整した合
金鋳塊を、加熱、熱間圧延および70%以上の冷間圧延
を行い、軟化処理後15〜30%の冷間圧延仕上げする
方法(特開昭60−215729号)等が提案されてい
る。これらにおいては焼鈍(軟化)は300〜450℃
で実施することがろう付性の観点から重要とされてい
る。
ンタークーラやオイルクーラなどの熱交換器において
は、Al−Cu系合金、Al−Mn系合金、Al−Mn
−Cu系合金などの作動流体通路構成材料と、アルミニ
ウム合金のフィン材とがろう付けにより組立られてい
る。そして、フィン材は、ろう付け時の高温加熱によっ
て、その強度が著しく低下して、変形したり、ろう材中
のSiがフィン材中に拡散して座屈したりするため、こ
の加熱によって変形しないように優れた耐高温座屈性が
要求される。したがって、アルミニウム合金フィン材に
は、従来からAl−Mn系の合金が用いられ、これにさ
らに上記特性を加味するために種々の元素が添加されて
いるものが提案されている。例えば、電気化学的に卑に
するためにZn、Snなどが添加されたものが提案され
ている。しかし、Sn、Znなどの元素を含有する場合
はろう付け性(高温座屈性)が不良になりやすいので、
例えば、Sn、ZnのほかにMg、Mn、Feを調整し
た合金鋳塊を、加熱、熱間圧延および70%以上の冷間
圧延を行い、軟化処理後15〜30%の冷間圧延仕上げ
する方法(特開昭58−31070号)、またSn、Z
nのほかにMg、Mn、Fe、Si、Zrを調整した合
金鋳塊を、加熱、熱間圧延および70%以上の冷間圧延
を行い、軟化処理後15〜30%の冷間圧延仕上げする
方法(特開昭60−215729号)等が提案されてい
る。これらにおいては焼鈍(軟化)は300〜450℃
で実施することがろう付性の観点から重要とされてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来使用され、または
提案されてきた、上記Al−Mn系合金フィン材に対し
て、最近は軽量化のほかにコスト低減などの要求が強
く、これに対応するためには構成材料を薄肉化したり、
安価な材料が要求されるようになった。
提案されてきた、上記Al−Mn系合金フィン材に対し
て、最近は軽量化のほかにコスト低減などの要求が強
く、これに対応するためには構成材料を薄肉化したり、
安価な材料が要求されるようになった。
【0004】しかしながら、上記のようなフィン材を従
来の方法で製造すると、ろう付後の引張強さは100M
Pa程度になり、薄肉化すると強度不足のためフィン倒
れが生じやすいという問題があった。
来の方法で製造すると、ろう付後の引張強さは100M
Pa程度になり、薄肉化すると強度不足のためフィン倒
れが生じやすいという問題があった。
【0005】本発明者らは、ろう付後強度の高いフィン
材としてAl−Fe−Si−Mn−Mg系合金にIn、
Sn、Gaなどを添加した合金を提案している(特開平
2−248704号)。他にも同様な提案がある(特開
平3−20436)。これらによってある程度の薄肉化
は可能となったが、更に薄肉化を計るにはろう付後強度
を更に高めることが必要である。
材としてAl−Fe−Si−Mn−Mg系合金にIn、
Sn、Gaなどを添加した合金を提案している(特開平
2−248704号)。他にも同様な提案がある(特開
平3−20436)。これらによってある程度の薄肉化
は可能となったが、更に薄肉化を計るにはろう付後強度
を更に高めることが必要である。
【0006】本発明の目的は、優れた耐高温座屈性とろ
う付後に高い強度を有するアルミニウム合金フィン材を
安価に製造する方法を提供するものである。
う付後に高い強度を有するアルミニウム合金フィン材を
安価に製造する方法を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、Al−M
n系合金の強度、高温座屈性および成形加工性につい
て、組成および製造条件について種々研究を重ねた結
果、焼鈍前の加工度を所定量以上とするとともに最終冷
間圧延前の焼鈍温度を極く低い温度で行って加工組織上
に微細化合物を析出させることにより、ろう付後の強度
が高いフィン材にできることを知見した。また、鋳塊の
均質化処理条件、熱間圧延の加熱温度と終了温度、最終
冷間圧延の加工度を適正に保つことによりろう付後の強
度と耐高温座屈性を兼備させ得ることを見出し、本発明
を完成した。
n系合金の強度、高温座屈性および成形加工性につい
て、組成および製造条件について種々研究を重ねた結
果、焼鈍前の加工度を所定量以上とするとともに最終冷
間圧延前の焼鈍温度を極く低い温度で行って加工組織上
に微細化合物を析出させることにより、ろう付後の強度
が高いフィン材にできることを知見した。また、鋳塊の
均質化処理条件、熱間圧延の加熱温度と終了温度、最終
冷間圧延の加工度を適正に保つことによりろう付後の強
度と耐高温座屈性を兼備させ得ることを見出し、本発明
を完成した。
【0008】すなわち、本発明は、 (1)Mn:0.5〜2.2%(重量%、以下同様)、
Si:0.35%を越え1.2%以下を含有し、残部が
不可避的不純物及びAlからなる合金の鋳塊を、400
〜560℃で均質化処理し、400〜560℃に加熱し
て熱間圧延を開始し、300℃以下で熱間圧延を終了し
た後、40%以上の圧下率で冷間圧延を施し、180℃
以上240℃未満で焼鈍をした後、さらに、5〜50%
の圧下率で冷間仕上げ圧延を行う熱交換器用高強度アル
ミニウム合金フィン材の製造方法。
Si:0.35%を越え1.2%以下を含有し、残部が
不可避的不純物及びAlからなる合金の鋳塊を、400
〜560℃で均質化処理し、400〜560℃に加熱し
て熱間圧延を開始し、300℃以下で熱間圧延を終了し
た後、40%以上の圧下率で冷間圧延を施し、180℃
以上240℃未満で焼鈍をした後、さらに、5〜50%
の圧下率で冷間仕上げ圧延を行う熱交換器用高強度アル
ミニウム合金フィン材の製造方法。
【0009】(2)上記(1)の製造方法において合金
の組成をMn:0.5〜2.2%、Si:0.35%を
越え1.2%以下を含有し、さらに、Zn:0.5〜
3.0%、Sn:0.01〜0.1%、In:0.00
5〜0.1%、Ga:0.010.2%の群から選ばれ
た1種または2種以上を含有し、残部が不可避的不純物
及びAlからなる合金としたもの。
の組成をMn:0.5〜2.2%、Si:0.35%を
越え1.2%以下を含有し、さらに、Zn:0.5〜
3.0%、Sn:0.01〜0.1%、In:0.00
5〜0.1%、Ga:0.010.2%の群から選ばれ
た1種または2種以上を含有し、残部が不可避的不純物
及びAlからなる合金としたもの。
【0010】(3)上記(1)の製造方法において合金
の組成をMn:0.5〜2.2%、Si:0.35%を
越え1.2%以下を含有し、さらにZn:0.5〜3.
0%、Sn:0.01〜0.1%、In:0.005〜
0.1%、Ga:0.01〜0.2%の群から選ばれた
1種または2種以上、及びZr:0.25%以下、C
r:0.25%以下の群から選ばれた1種または2種を
含有し、残部が不可避的不純物及びAlからなる合金と
したもの。
の組成をMn:0.5〜2.2%、Si:0.35%を
越え1.2%以下を含有し、さらにZn:0.5〜3.
0%、Sn:0.01〜0.1%、In:0.005〜
0.1%、Ga:0.01〜0.2%の群から選ばれた
1種または2種以上、及びZr:0.25%以下、C
r:0.25%以下の群から選ばれた1種または2種を
含有し、残部が不可避的不純物及びAlからなる合金と
したもの。
【0011】(4)上記(1)の製造方法において合金
の組成をMn:0.5〜2.2%、Si:0.35%を
越え1.2%以下を含有し、さらにZn:0.5〜3.
0%、Sn:0.01〜0.1%、In:0.005〜
0.1%、Ga:0.01〜0.2%の群から選ばれた
1種または2種以上と、Zr:0.25%以下、Cr:
0.25%以下の群から選ばれた1種及び2種、及びM
g:0.05〜1.0%、Cu:0.3%以下、Fe:
0.1〜0.6%の群から選ばれた1種または2種以上
を含有し、残部が不可避的不純物及びAlからなる合金
としたもの。
の組成をMn:0.5〜2.2%、Si:0.35%を
越え1.2%以下を含有し、さらにZn:0.5〜3.
0%、Sn:0.01〜0.1%、In:0.005〜
0.1%、Ga:0.01〜0.2%の群から選ばれた
1種または2種以上と、Zr:0.25%以下、Cr:
0.25%以下の群から選ばれた1種及び2種、及びM
g:0.05〜1.0%、Cu:0.3%以下、Fe:
0.1〜0.6%の群から選ばれた1種または2種以上
を含有し、残部が不可避的不純物及びAlからなる合金
としたもの。
【0012】(5)上記(1)の製造方法において合金
の組成をMn:0.5〜2.2%、Si:0.35%を
越え1.2%以下を含有し、さらにZn:0.5〜3.
0%、Sn:0.01〜0.1%、In:0.005〜
0.1%、Ga:0.01〜0.2%の群から選ばれた
1種または2種以上及びMg:0.05〜1.0%、C
u:0.3%以下、Fe:0.1〜0.6%の群から選
ばれた1種または2種以上を含有し、残部が不可避的不
純物及びAlからなる合金としたもの。
の組成をMn:0.5〜2.2%、Si:0.35%を
越え1.2%以下を含有し、さらにZn:0.5〜3.
0%、Sn:0.01〜0.1%、In:0.005〜
0.1%、Ga:0.01〜0.2%の群から選ばれた
1種または2種以上及びMg:0.05〜1.0%、C
u:0.3%以下、Fe:0.1〜0.6%の群から選
ばれた1種または2種以上を含有し、残部が不可避的不
純物及びAlからなる合金としたもの。
【0013】(6)上記(1)の製造方法において芯材
の組成をMn:0.5〜2.2%、Si:0.35%を
越え1.2%以下を含有し、さらにZr:0.25%以
下、Cr:0.25%以下の群から選ばれた1種又は2
種を含有し、残部が不可避的不純物及びAlからなる合
金としたもの。
の組成をMn:0.5〜2.2%、Si:0.35%を
越え1.2%以下を含有し、さらにZr:0.25%以
下、Cr:0.25%以下の群から選ばれた1種又は2
種を含有し、残部が不可避的不純物及びAlからなる合
金としたもの。
【0014】(7)上記(1)の製造方法において合金
の組成をMn:0.5〜2.2%、Si:0.35%を
越え1.2%以下を含有し、さらにZr:0.25%以
下、Cr:0.25%以下の群から選ばれた1種及び2
種、及びMg:0.05〜1.0%、Cu:0.3%以
下、Fe:0.1〜0.6%の群から選ばれた1種また
は2種以上を含有し、残部が不可避的不純物及びAlか
らなる合金としたもの。
の組成をMn:0.5〜2.2%、Si:0.35%を
越え1.2%以下を含有し、さらにZr:0.25%以
下、Cr:0.25%以下の群から選ばれた1種及び2
種、及びMg:0.05〜1.0%、Cu:0.3%以
下、Fe:0.1〜0.6%の群から選ばれた1種また
は2種以上を含有し、残部が不可避的不純物及びAlか
らなる合金としたもの。
【0015】(8)上記(1)の製造方法において合金
の組成をMn:0.5〜2.2%、Si:0.35%を
越え1.2%以下を含有し、さらに、Mg:0.05〜
1.0%、Cu:0.3%以下、Fe:0.1〜0.6
%の群から選ばれた1種または2種以上を含有し、残部
が不可避的不純物及びAlからなる合金としたもの。を
その要旨とするものである。
の組成をMn:0.5〜2.2%、Si:0.35%を
越え1.2%以下を含有し、さらに、Mg:0.05〜
1.0%、Cu:0.3%以下、Fe:0.1〜0.6
%の群から選ばれた1種または2種以上を含有し、残部
が不可避的不純物及びAlからなる合金としたもの。を
その要旨とするものである。
【0016】[作用]次に本発明が上記の通り、その合
金の成分組成範囲および製造条件を限定した理由につい
て説明する。
金の成分組成範囲および製造条件を限定した理由につい
て説明する。
【0017】本発明における各成分の限定理由は次のと
おりである。
おりである。
【0018】Mn:MnはAl−Mn−Si系の化合物
を生成してろう付け前およびろう付け後の強度を向上さ
せる。また、耐高温座屈性および成形加工性を改良す
る。0.5%未満では効果が充分でなく、2.2%を越
えると鋳造時に粗大な晶出物が生成し、板材の製造が困
難になり、また熱伝導度が低下する。
を生成してろう付け前およびろう付け後の強度を向上さ
せる。また、耐高温座屈性および成形加工性を改良す
る。0.5%未満では効果が充分でなく、2.2%を越
えると鋳造時に粗大な晶出物が生成し、板材の製造が困
難になり、また熱伝導度が低下する。
【0019】上記範囲内ではMn量が高いほど、ろう付
後の強度が向上する。この観点では1.5%を越えるこ
とがさらに望ましい。
後の強度が向上する。この観点では1.5%を越えるこ
とがさらに望ましい。
【0020】Si:SiはAl−Mn−Si系の化合物
を生成して強度を向上させ、また、Mnの固溶量を減少
させて熱伝導度を向上させる。その含有量が0.35%
以下では効果が十分でなく、1.2%を越えるとろう付
時にフィン材の溶融が生じる。
を生成して強度を向上させ、また、Mnの固溶量を減少
させて熱伝導度を向上させる。その含有量が0.35%
以下では効果が十分でなく、1.2%を越えるとろう付
時にフィン材の溶融が生じる。
【0021】Zn、In、Sn、Ga:フィン材の電位
を卑にし、犠牲陽極効果を付与する。下限未満では効果
が十分でなく、上限を越えると効果が飽和するばかりで
なく、自己耐食性、圧延加工性が劣化する。
を卑にし、犠牲陽極効果を付与する。下限未満では効果
が十分でなく、上限を越えると効果が飽和するばかりで
なく、自己耐食性、圧延加工性が劣化する。
【0022】Zr、Cr:いずれも耐高温座屈性を向上
させる。上限を越えると粗大な金属間化合物が生成し、
フィン材の製造が困難になる。
させる。上限を越えると粗大な金属間化合物が生成し、
フィン材の製造が困難になる。
【0023】Mg:Mgはフィンの強度を向上させる。
特にSiと共存することにより時効硬化を生じ、熱伝導
度をほとんど下げることなく、強度を向上させる。0.
05%未満では効果が十分でない。1.0%を越えると
ろう付性を害する。すなわちフッ化物フラックスろう付
の場合はMgとフラックスが反応してろう付不良を生
じ、また真空ろう付の場合はMgの蒸発量が多くなっ
て、ろう付炉の清掃回数が多くなる。
特にSiと共存することにより時効硬化を生じ、熱伝導
度をほとんど下げることなく、強度を向上させる。0.
05%未満では効果が十分でない。1.0%を越えると
ろう付性を害する。すなわちフッ化物フラックスろう付
の場合はMgとフラックスが反応してろう付不良を生
じ、また真空ろう付の場合はMgの蒸発量が多くなっ
て、ろう付炉の清掃回数が多くなる。
【0024】Cu:Cuはフィン材の強度を向上させ
る。ただし、含有量が多くなるとフィン材の電位を貴に
し、犠牲陽極効果を損ねるので、0.3%以下にする必
要がある。
る。ただし、含有量が多くなるとフィン材の電位を貴に
し、犠牲陽極効果を損ねるので、0.3%以下にする必
要がある。
【0025】Fe:Feは、Mnと共存することにより
耐高温座屈性、成形加工性を高める。また、Mnの固溶
量を減少させて熱伝導度を高める。0.1%未満では効
果が十分でなく、0.6%を越えるとろう付け時の再結
晶粒が微細になり、耐高温座屈性が劣化する。特に、本
発明のように強度を高くするために焼鈍温度を低くして
完全再結晶させない場合には、ろう付時の再結晶粒が微
細になりやすい傾向を有するので、Feが0.6%を越
えることは避けなければならない。
耐高温座屈性、成形加工性を高める。また、Mnの固溶
量を減少させて熱伝導度を高める。0.1%未満では効
果が十分でなく、0.6%を越えるとろう付け時の再結
晶粒が微細になり、耐高温座屈性が劣化する。特に、本
発明のように強度を高くするために焼鈍温度を低くして
完全再結晶させない場合には、ろう付時の再結晶粒が微
細になりやすい傾向を有するので、Feが0.6%を越
えることは避けなければならない。
【0026】次に製造条件を限定した理由について説明
する。
する。
【0027】上記のような組成の合金は、溶解→鋳造→
均質化処理→熱間圧延→冷間圧延→中間焼鈍→最終冷間
圧延の工程により調質H1nのフィン材が製造される。
均質化処理→熱間圧延→冷間圧延→中間焼鈍→最終冷間
圧延の工程により調質H1nのフィン材が製造される。
【0028】なお、フィン材の調質はH1nに限らずH
2nでもよく、その場合は最終冷間圧延を実施しないこ
とになる。これらいずれの場合とも均質化処理と熱間圧
延前の加熱は兼ねてもよい。
2nでもよく、その場合は最終冷間圧延を実施しないこ
とになる。これらいずれの場合とも均質化処理と熱間圧
延前の加熱は兼ねてもよい。
【0029】これらの工程に於いて均質化処理、熱間圧
延、冷間圧延、焼鈍および最終冷間圧延は、次の条件で
行わなければならない。
延、冷間圧延、焼鈍および最終冷間圧延は、次の条件で
行わなければならない。
【0030】均質化処理温度 本発明のように、焼鈍温度が低く再結晶を完全にさせな
い場合には、ろう付け時の再結晶粒が微細になって耐高
温座屈性が不良になりやすいので、鋳塊均質化処理の温
度は特に厳密に守らなければならない。そして、微細な
Mn系化合物を十分析出させ、ろう付後の高い強度と耐
高温座屈性を得るために、400〜560℃の温度範囲
で行うことが必要である。その温度が400℃未満では
Mn系化合物(Al−Mn、Al−Mn−Fe、Al−
Mn−Si、Al−Mn−Fe−Siなどの化合物)の
析出が十分でないためろう付け時のフィン材の再結晶粒
が微細になり、耐高温座屈性が劣化する。また、560
℃を越えるとMn系化合物が粗大になり、ろう付後の強
度が低下するとともにろう付け時の再結晶粒が微細にな
り、耐高温座屈性が劣化する。
い場合には、ろう付け時の再結晶粒が微細になって耐高
温座屈性が不良になりやすいので、鋳塊均質化処理の温
度は特に厳密に守らなければならない。そして、微細な
Mn系化合物を十分析出させ、ろう付後の高い強度と耐
高温座屈性を得るために、400〜560℃の温度範囲
で行うことが必要である。その温度が400℃未満では
Mn系化合物(Al−Mn、Al−Mn−Fe、Al−
Mn−Si、Al−Mn−Fe−Siなどの化合物)の
析出が十分でないためろう付け時のフィン材の再結晶粒
が微細になり、耐高温座屈性が劣化する。また、560
℃を越えるとMn系化合物が粗大になり、ろう付後の強
度が低下するとともにろう付け時の再結晶粒が微細にな
り、耐高温座屈性が劣化する。
【0031】熱間圧延前の加熱温度 熱間圧延前の加熱温度は、圧延加工性および十分な耐高
温座屈性を得るために、400〜560℃の範囲が好ま
しい。この温度が400℃未満では圧延時耳割れが激し
く、加工性が悪くなる。また、560℃を越えるとろう
付後の強度が低下するとともにろう付け時の再結晶粒が
微細になり、耐高温座屈性が劣化する。 熱間圧延終了時の温度 熱間圧延終了時の温度は300℃以下にすることが必要
である。熱間圧延の終了時の温度を300℃以下にする
ことにより、冷却中に析出するMn系化合物の析出を抑
制し、その後に行なわれる焼鈍時に析出する微細な化合
物を十分析出させることができ、ろう付け後の強度が向
上する。その温度が300℃を越えると、熱間圧延終了
後の冷却中にMn系化合物が析出して大きく成長するた
め、焼鈍時に微細な化合物の析出が不足となり、ろう付
後の強度が低くなる。
温座屈性を得るために、400〜560℃の範囲が好ま
しい。この温度が400℃未満では圧延時耳割れが激し
く、加工性が悪くなる。また、560℃を越えるとろう
付後の強度が低下するとともにろう付け時の再結晶粒が
微細になり、耐高温座屈性が劣化する。 熱間圧延終了時の温度 熱間圧延終了時の温度は300℃以下にすることが必要
である。熱間圧延の終了時の温度を300℃以下にする
ことにより、冷却中に析出するMn系化合物の析出を抑
制し、その後に行なわれる焼鈍時に析出する微細な化合
物を十分析出させることができ、ろう付け後の強度が向
上する。その温度が300℃を越えると、熱間圧延終了
後の冷却中にMn系化合物が析出して大きく成長するた
め、焼鈍時に微細な化合物の析出が不足となり、ろう付
後の強度が低くなる。
【0032】焼鈍前の冷間圧延 熱間圧延終了後、焼鈍する前に行う冷間圧延では、圧延
加工によって導入される転位を均一に分布させて、その
後の焼鈍でAl−Mn−Si系の微細な化合物をその転
位の上に均一に析出させてろう付後の強度を高めようと
するものであり、40%以上の圧下率が必要である。そ
の値が40%未満では微細な化合物の析出が不均一とな
り、ろう付後の強度が低くなる。
加工によって導入される転位を均一に分布させて、その
後の焼鈍でAl−Mn−Si系の微細な化合物をその転
位の上に均一に析出させてろう付後の強度を高めようと
するものであり、40%以上の圧下率が必要である。そ
の値が40%未満では微細な化合物の析出が不均一とな
り、ろう付後の強度が低くなる。
【0033】焼鈍温度 焼鈍温度を通常より低くして行うことにより、圧延で導
入された転位の上にAl−Mn−Si系の微細な化合物
(円相当径0.1μm以下)を析出させ、ろう付後に高
い強度を得るために180℃以上240℃未満で行う必
要がある。この温度が180℃未満では微細な化合物の
析出が不足となり、また240℃以上では析出物が大き
くなるために、ろう付後の強度が低くなる。
入された転位の上にAl−Mn−Si系の微細な化合物
(円相当径0.1μm以下)を析出させ、ろう付後に高
い強度を得るために180℃以上240℃未満で行う必
要がある。この温度が180℃未満では微細な化合物の
析出が不足となり、また240℃以上では析出物が大き
くなるために、ろう付後の強度が低くなる。
【0034】最終冷間圧延 本発明は最終の冷間圧延を適切な圧下率で行うことによ
ってH1n材としての強度を上げるとともに、ろう付け
時の温度でフィン材が再結晶を起こし、ろう材をフィン
材に拡散させないようにして、耐高温座屈性を高めよう
とするものであり、5〜50%の圧下率が必要である。
その値が5%未満ではH1n材としての強度が低くな
る。また、50%を越えると、ろう付け時の再結晶粒が
微細になり、耐高温座屈性が劣化する。
ってH1n材としての強度を上げるとともに、ろう付け
時の温度でフィン材が再結晶を起こし、ろう材をフィン
材に拡散させないようにして、耐高温座屈性を高めよう
とするものであり、5〜50%の圧下率が必要である。
その値が5%未満ではH1n材としての強度が低くな
る。また、50%を越えると、ろう付け時の再結晶粒が
微細になり、耐高温座屈性が劣化する。
【0035】その他の工程、すなわち、溶解、鋳造等は
常法に従って行う。なお、鋳塊均質化処理と熱間圧延の
加熱は、かねて1回で行ってもよい。また、焼鈍は1回
に限らず2回以上行ってもよい。その場合は、最終冷間
圧延の直前の焼鈍において、上記温度範囲を守ればよ
い。
常法に従って行う。なお、鋳塊均質化処理と熱間圧延の
加熱は、かねて1回で行ってもよい。また、焼鈍は1回
に限らず2回以上行ってもよい。その場合は、最終冷間
圧延の直前の焼鈍において、上記温度範囲を守ればよ
い。
【0036】
【実施例】表1に示す組成の合金を溶解・鋳造した。そ
して、No.1〜No.8の合金について、鋳塊均質化処
理、熱間圧延を行い、厚さ2mmとした後、冷間圧延、
焼鈍および最終冷間圧延により厚さ0.07mmの裸フ
ィン材を得た。
して、No.1〜No.8の合金について、鋳塊均質化処
理、熱間圧延を行い、厚さ2mmとした後、冷間圧延、
焼鈍および最終冷間圧延により厚さ0.07mmの裸フ
ィン材を得た。
【0037】製造条件は表2の通りである。
【0038】得られたフィン材につき、フッ化物フラッ
クスを塗布した後、ろう付時と同様に窒素ガス中で60
0℃×3分間の加熱処理を行った後、引張試験を行っ
た。また、犠牲陽極効果を評価するため、pH3に調整
した3%NaCl水溶液中に1時間浸漬後、自然電極電
位を測定した。
クスを塗布した後、ろう付時と同様に窒素ガス中で60
0℃×3分間の加熱処理を行った後、引張試験を行っ
た。また、犠牲陽極効果を評価するため、pH3に調整
した3%NaCl水溶液中に1時間浸漬後、自然電極電
位を測定した。
【0039】また、フィン材にコルゲート加工を施し、
3003合金を芯材とし4045合金を皮材(ろう材)
とするプレート材(厚さ0.6mm)の上に乗せて、フ
ッ化物フラックスろう付けを行い、ろう付け状況を調べ
た。
3003合金を芯材とし4045合金を皮材(ろう材)
とするプレート材(厚さ0.6mm)の上に乗せて、フ
ッ化物フラックスろう付けを行い、ろう付け状況を調べ
た。
【0040】以上の結果をまとめて表2に示す。
【0041】
【表1】
【0042】
【表2】
【0043】
【表3】
【0044】本発明例のNo.1A、2A、3A、4A、
5A、6A、7A、8A、8B、8C、8D、8E、8
F、はろう付後の強度が130MPa以上と高く、自然
電位が−740から−840mVと電気化学的に卑であ
り、ろう付状況も良好である。
5A、6A、7A、8A、8B、8C、8D、8E、8
F、はろう付後の強度が130MPa以上と高く、自然
電位が−740から−840mVと電気化学的に卑であ
り、ろう付状況も良好である。
【0045】これに対し、比較例のNo.1B、3B、5
B、7B、8Gは鋳塊の均質化処理温度が600℃と高
いため、またNo.2B、4B、6B、8Hは熱間圧延前
の加熱温度が580℃と高いため、ろう付後の強度が低
く、また、ろう付時の再結晶粒が微細になり、ろう付時
にフィンの座屈が発生した。No.1C、2C、3C、4
C、5C、6C、7C、8Kは、いずれも焼鈍温度が4
00℃と高く、析出物が大きく成長するため、ろう付後
の強度が低い。No.8Iは、熱間圧延終了時の温度が4
60℃と高く、析出物が大きく成長するため、ろう付後
の強度が低い。No.8Jは、焼鈍前の冷間圧延の圧下率
が30%と低く、また、最終冷間圧延の圧下率が95%
と高いため、ろう付後の強度が低く、また、ろう付時の
再結晶粒が微細になり、ろう付時にフィンの座屈が生じ
た。No.8Lは、焼鈍温度が150℃と低く、微細な化
合物の析出が少ないため、ろう付後の強度が低い。
B、7B、8Gは鋳塊の均質化処理温度が600℃と高
いため、またNo.2B、4B、6B、8Hは熱間圧延前
の加熱温度が580℃と高いため、ろう付後の強度が低
く、また、ろう付時の再結晶粒が微細になり、ろう付時
にフィンの座屈が発生した。No.1C、2C、3C、4
C、5C、6C、7C、8Kは、いずれも焼鈍温度が4
00℃と高く、析出物が大きく成長するため、ろう付後
の強度が低い。No.8Iは、熱間圧延終了時の温度が4
60℃と高く、析出物が大きく成長するため、ろう付後
の強度が低い。No.8Jは、焼鈍前の冷間圧延の圧下率
が30%と低く、また、最終冷間圧延の圧下率が95%
と高いため、ろう付後の強度が低く、また、ろう付時の
再結晶粒が微細になり、ろう付時にフィンの座屈が生じ
た。No.8Lは、焼鈍温度が150℃と低く、微細な化
合物の析出が少ないため、ろう付後の強度が低い。
【0046】
【発明の効果】本発明によれば、ろう付後の強度が高
く、さらに耐高温座屈性及び犠牲陽極作用を有するフィ
ン材を提供することができる。熱交換器のフィンを薄肉
化することが可能となり、熱交換器の軽量化、コスト低
減に寄与することができる。
く、さらに耐高温座屈性及び犠牲陽極作用を有するフィ
ン材を提供することができる。熱交換器のフィンを薄肉
化することが可能となり、熱交換器の軽量化、コスト低
減に寄与することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加藤 健志 東京都港区新橋5丁目11番3号 住友軽金 属工業株式会社内 (72)発明者 蘇 建堂 東京都港区新橋5丁目11番3号 住友軽金 属工業株式会社内
Claims (8)
- 【請求項1】 Mn:0.5〜2.2%(重量%、以下
同様)、Si:0.35%を越え1.2%以下を含有
し、残部が不可避的不純物及びAlからなる合金の鋳塊
を、400〜560℃で均質化処理し、400〜560
℃に加熱して熱間圧延を開始し、300℃以下で熱間圧
延を終了した後、40%以上の圧下率で冷間圧延を施
し、180℃以上240℃未満で焼鈍をした後、さら
に、5〜50%の圧下率で冷間仕上げ圧延を行うことを
特徴とする熱交換器用高強度アルミニウム合金フィン材
の製造方法。 - 【請求項2】 Mn:0.5〜2.2%、Si:0.3
5%を越え1.2%以下を含有し、さらに、Zn:0.
5〜3.0%、Sn:0.01〜0.1%、In:0.
005〜0.1%、Ga:0.01〜0.2%の群から
選ばれた1種または2種以上を含有し、残部が不可避的
不純物及びAlからなる合金の鋳塊を、400〜560
℃で均質化処理し、400〜560℃に加熱して熱間圧
延を開始し、300℃以下で熱間圧延を終了した後、4
0%以上の圧下率で冷間圧延を施し、180℃以上24
0℃未満で焼鈍をした後、さらに、5〜50%の圧下率
で冷間仕上げ圧延を行うことを特徴とする熱交換器用高
強度アルミニウム合金フィン材の製造方法。 - 【請求項3】 Mn:0.5〜2.2%、Si:0.3
5%を越え1.2%以下を含有し、さらに、Zn:0.
5〜3.0%、Sn:0.01〜0.1%、In:0.
005〜0.1%、Ga:0.01〜0.2%の群から
選ばれた1種または2種以上、及びZr:0.25%以
下、Cr:0.25%以下の群から選ばれた1種又は2
種を含有し、残部が不可避的不純物及びAlからなる合
金の鋳塊を、400〜560℃で均質化処理し、400
〜560℃に加熱して熱間圧延を開始し、300℃以下
で熱間圧延を終了した後、40%以上の圧下率で冷間圧
延を施し、180℃以上240℃未満で焼鈍をした後、
さらに、5〜50%の圧下率で冷間仕上げ圧延を行うこ
とを特徴とする熱交換器用高強度アルミニウム合金フィ
ン材の製造方法。 - 【請求項4】 Mn:0.5〜2.2%、Si:0.3
5%を越え1.2%以下を含有し、さらに、Zn:0.
5〜3.0%、Sn:0.01〜0.1%、In:0.
005〜0.1%、Ga:0.01〜0.2%の群から
選ばれた1種または2種以上と、Zr:0.25%以
下、Cr:0.25%以下の群から選ばれた1種又は2
種、及びMg:0.05〜1.0%、Cu:0.3%以
下、Fe:0.1〜0.6%の群から選ばれた1種また
は2種以上を含有し、残部が不可避的不純物及びAlか
らなる合金の鋳塊を、400〜560℃で均質化処理
し、400〜560℃に加熱して熱間圧延を開始し、3
00℃以下で熱間圧延を終了した後、40%以上の圧下
率で冷間圧延を施し、180℃以上240℃未満で焼鈍
をした後、さらに、5〜50%の圧下率で冷間仕上げ圧
延を行うことを特徴とする熱交換器用高強度アルミニウ
ム合金フィン材の製造方法。 - 【請求項5】 Mn:0.5〜2.2%、Si:0.3
5%を越え1.2%以下を含有し、さらに、Zn:0.
5〜3.0%、Sn:0.01〜0.1%、In:0.
005〜0.1%、Ga:0.01〜0.2%の群から
選ばれた1種または2種以上及びMg:0.05〜1.
0%、Cu:0.3%以下、Fe:0.1〜0.6%の
群から選ばれた1種または2種以上を含有し、残部が不
可避的不純物及びAlからなる合金の鋳塊を、400〜
560℃で均質化処理し、400〜560℃に加熱して
熱間圧延を開始し、300℃以下で熱間圧延を終了した
後、40%以上の圧下率で冷間圧延を施し、180℃以
上240℃未満で焼鈍をした後、さらに、5〜50%の
圧下率で冷間仕上げ圧延を行うことを特徴とする熱交換
器用高強度アルミニウム合金フィン材の製造方法。 - 【請求項6】 Mn:0.5〜2.2%、Si:0.3
5%を越え1.2%以下を含有し、さらに、Zr:0.
25%以下、Cr:0.25%以下の群から選ばれた1
種又は2種を含有し、残部が不可避的不純物及びAlか
らなる合金の鋳塊を、400〜560℃で均質化処理
し、400〜560℃に加熱して熱間圧延を開始し、3
00℃以下で熱間圧延を終了した後、40%以上の圧下
率で冷間圧延を施し、180℃以上240℃未満で焼鈍
をした後、さらに、5〜50%の圧下率で冷間仕上げ圧
延を行うことを特徴とする熱交換器用高強度アルミニウ
ム合金フィン材の製造方法。 - 【請求項7】 Mn:0.5〜2.2%、Si:0.3
5%を越え1.2%以下を含有し、さらに、Zr:0.
25%以下、Cr:0.25%以下の群から選ばれた1
種又は2種、及びMg:0.05〜1.0%、Cu:
0.3%以下、Fe:0.1〜0.6%の群から選ばれ
た1種または2種以上を含有し、残部が不可避的不純物
及びAlからなる合金の鋳塊を、400〜560℃で均
質化処理し、400〜560℃に加熱して熱間圧延を開
始し、300℃以下で熱間圧延を終了した後、40%以
上の圧下率で冷間圧延を施し、180℃以上240℃未
満で焼鈍をした後、さらに、5〜50%の圧下率で冷間
仕上げ圧延を行うことを特徴とする熱交換器用高強度ア
ルミニウム合金フィン材の製造方法。 - 【請求項8】 Mn:0.5〜2.2%、Si:0.3
5%を越え1.2%以下を含有し、さらに、Mg:0.
05〜1.0%、Cu:0.3%以下、Fe:0.1〜
0.6%の群から選ばれた1種または2種以上を含有
し、残部が不可避的不純物及びAlからなる合金の鋳塊
を、400〜560℃で均質化処理し、400〜560
℃に加熱して熱間圧延を開始し、300℃以下で熱間圧
延を終了した後、40%以上の圧下率で冷間圧延を施
し、180℃以上240℃未満で焼鈍をした後、さら
に、5〜50%の圧下率で冷間仕上げ圧延を行うことを
特徴とする熱交換器用高強度アルミニウム合金フィン材
の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11291092A JPH05305307A (ja) | 1992-05-01 | 1992-05-01 | 熱交換器用高強度アルミニウム合金フィン材の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11291092A JPH05305307A (ja) | 1992-05-01 | 1992-05-01 | 熱交換器用高強度アルミニウム合金フィン材の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05305307A true JPH05305307A (ja) | 1993-11-19 |
Family
ID=14598556
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11291092A Pending JPH05305307A (ja) | 1992-05-01 | 1992-05-01 | 熱交換器用高強度アルミニウム合金フィン材の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05305307A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010095758A (ja) * | 2008-10-16 | 2010-04-30 | Mitsubishi Alum Co Ltd | ろう付造管用自動車熱交換器用ブレージングシート |
JP2011099154A (ja) * | 2009-11-09 | 2011-05-19 | Mitsubishi Alum Co Ltd | 熱交換器用アルミニウム合金ブレージングフィン材および該フィン材を用いた熱交換器 |
JP2013216935A (ja) * | 2012-04-06 | 2013-10-24 | Sumitomo Light Metal Ind Ltd | 熱交換器用アルミニウム合金フィン材、その製造方法及び熱交換器の製造方法 |
JP2014125642A (ja) * | 2012-12-25 | 2014-07-07 | Mitsubishi Alum Co Ltd | プレス成形性に優れたアルミニウム合金板およびその製造方法 |
WO2016129175A1 (ja) * | 2015-02-10 | 2016-08-18 | 三菱アルミニウム株式会社 | アルミニウム合金フィン材 |
CN111809082A (zh) * | 2020-05-28 | 2020-10-23 | 大力神铝业股份有限公司 | 一种用于中空玻璃隔条的铝合金材料加工工艺 |
-
1992
- 1992-05-01 JP JP11291092A patent/JPH05305307A/ja active Pending
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010095758A (ja) * | 2008-10-16 | 2010-04-30 | Mitsubishi Alum Co Ltd | ろう付造管用自動車熱交換器用ブレージングシート |
JP2011099154A (ja) * | 2009-11-09 | 2011-05-19 | Mitsubishi Alum Co Ltd | 熱交換器用アルミニウム合金ブレージングフィン材および該フィン材を用いた熱交換器 |
JP2013216935A (ja) * | 2012-04-06 | 2013-10-24 | Sumitomo Light Metal Ind Ltd | 熱交換器用アルミニウム合金フィン材、その製造方法及び熱交換器の製造方法 |
JP2014125642A (ja) * | 2012-12-25 | 2014-07-07 | Mitsubishi Alum Co Ltd | プレス成形性に優れたアルミニウム合金板およびその製造方法 |
WO2016129175A1 (ja) * | 2015-02-10 | 2016-08-18 | 三菱アルミニウム株式会社 | アルミニウム合金フィン材 |
JP2016148071A (ja) * | 2015-02-10 | 2016-08-18 | 三菱アルミニウム株式会社 | アルミニウム合金フィン材 |
US10378088B2 (en) | 2015-02-10 | 2019-08-13 | Mitsubishi Aluminum Co., Ltd. | Aluminum alloy fin material and heat exchanger |
CN111809082A (zh) * | 2020-05-28 | 2020-10-23 | 大力神铝业股份有限公司 | 一种用于中空玻璃隔条的铝合金材料加工工艺 |
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