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JPH05255488A - 固体状態における乳酸ポリマーの合成方法および得られた生成物 - Google Patents

固体状態における乳酸ポリマーの合成方法および得られた生成物

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Publication number
JPH05255488A
JPH05255488A JP4072519A JP7251992A JPH05255488A JP H05255488 A JPH05255488 A JP H05255488A JP 4072519 A JP4072519 A JP 4072519A JP 7251992 A JP7251992 A JP 7251992A JP H05255488 A JPH05255488 A JP H05255488A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
molecular weight
polymer
lactic acid
temperature
improvement
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4072519A
Other languages
English (en)
Inventor
Gabriele Perego
ガブリエレ、ペレゴ
Enrico Albizzati
エンリコ、アルビツァッティ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Himont Inc
Original Assignee
Himont Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Himont Inc filed Critical Himont Inc
Publication of JPH05255488A publication Critical patent/JPH05255488A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G63/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a carboxylic ester link in the main chain of the macromolecule
    • C08G63/02Polyesters derived from hydroxycarboxylic acids or from polycarboxylic acids and polyhydroxy compounds
    • C08G63/06Polyesters derived from hydroxycarboxylic acids or from polycarboxylic acids and polyhydroxy compounds derived from hydroxycarboxylic acids
    • C08G63/08Lactones or lactides

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Polyesters Or Polycarbonates (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 L(+)及び/又はD(−)乳酸ホモポリマ
ー又はコポリマーの合成方法であって、粉末又は粒子形
でありかつX線回折で調べた場合に10%より高いか又
はそれに等しい結晶化度を有する低分子量L(+)及び
/又はD(−)乳酸ホモポリマー又はコポリマーを不活
性雰囲気又は真空下においてポリマーのガラス転移温度
より高くかつポリマーの融解温度より低い温度で加熱す
ることにより改善することからなる方法。 【効果】 ポリマーは完全な生体分解能力を有し、生物
医学的適用分野に利用し得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、触媒の非存在下におけるL
(+)及び/又はD(−)乳酸ポリマー又はコポリマー
の固体状態での改善による製造法並びにこうして得られ
た生成物に関する。
【0002】現在、生分解性ポリマー物質に関する関心
は増大しており、それに関してその最も一般的な用途に
おける非生分解性熱可塑性ポリマーの代替物として、並
びにヒト及び動物体内への医薬の徐々の又は制御的な放
出、生体吸収性人工器官の製造又は農業分野における殺
虫剤の制御的放出のような特に専門化された適用におい
て、要求が増加している。
【0003】すべてのこれらの適用ではポリマーの完全
な生体分解能力を要する。更に、ポリマーの分解で無毒
性化合物を生じなければならず、これは生物医学的適用
分野において特に重要な面である。
【0004】生物医学的分野及び上記他の分野で用いら
れる生分解性ポリマーの製造に特に適したモノマーはL
(+)及びD(−)体双方の乳酸である。その製造は嫌
気性条件下で小麦デンプン、グルコース及び炭水化物を
適正に醗酵させることにより微生物学的に実施される。
醗酵に用いられる細菌ベースに応じて、L(+)又はD
(−)乳酸のいずれかを得ることができる。
【0005】モノマーの環化二量化(ラクチドの形成)
及びその後のラクチド環を適切な触媒で開環することに
よる重合により乳酸ポリマーを製造することは既に知ら
れている。 ラクチドは面倒かつ高価な操作で得られる
が、これは通常重縮合による乳酸オリゴマーの産生、し
かる後通常触媒(例えばZnO)の存在下高温かつ真空
下で操作する解重合により産生されたラクチドの蒸留か
らなる。上記蒸留では通常解重合の過程において粘稠な
塊状物によるラクチドの徐々の放出のために遅延化が増
大してしまう。ラクチドは連続再結晶化により高レベル
の純度にならなければならず、しかも真空下で完全に乾
燥されなければならないが、これは残留乳酸又は湿気が
後の重合を阻害するからである。通常この目的のため、
様々な再結晶化操作が酢酸エチル、メチルイソブチルケ
トン及びトルエンのような溶媒中で行われ、しかる後乾
燥が行われる。
【0006】前記のように、適切な触媒での開環による
重合を介して、こうして製造かつ精製されたラクチドか
ら最終ポリマーを得る。このような触媒の例はオクタン
酸Sn、ステアリン酸Zn、オクタン酸Sb、MgO、
SnO、Sb、CFSOH、ClSOH、
Ti(O‐nBu)、(nBu)Sn(OM
e)、AlCl、FSOH、BFEtO及び
FeClであるが、ここでnBuはn‐ブチル、Me
はメチルである。
【0007】ラクチドの合成、精製及び重合操作は、例
えば米国特許第4,057,537号明細書;公開欧州
特許出願第261,572号明細書;Polymer Bulleti
n,14,491-495(1985);及びMakromol.Chem.,187,1611-162
5(1986)のような化学文献で様々に記載されている。
【0008】ラクチドの合成によるポリ(乳酸)の製造
に関する前記プロセスの多大な複雑さ及び高コストがこ
の物質のさほどでない工業的発展に関する主な理由であ
る。事実、特に大きな欠点は(オリゴマーの解重合の動
力学に依存する)ラクチドの蒸留速度の遅さ、必要な再
結晶化及び関連溶媒の回収に関係したコスト、開環によ
る触媒重合に必要な高度の純度及び無水性並びに更に粉
砕を要する得られた高粘稠なポリマー塊である。
【0009】更に、制御された医薬の放出及び生体吸収
性人工器官の製造の双方における生物医学的分野に関す
る適用においては、ポリマー中に存在する触媒残渣の量
を減少させることが非常に重要である。実際に上記残渣
は毒性問題を生じることがあり、その結果それらは精製
プロセスで除去されることを通常要する。
【0010】公開独特許出願第3641692号明細書
は触媒残渣として乳酸ポリマー中に存在するスズの水抽
出に基づく精製プロセスについて開示している。このプ
ロセスではポリマー中のスズ含有量を2ppm 以下に減少
させることができる。しかしながら、水抽出では(加水
分解により)処理されたポリマーの分解を伴うが、これ
は触媒残渣濃度が減少するに従い増加する。いずれにし
ても、溶媒による抽出方法では完全な精製を行えない
が、これは抽出される物質の交換平衡が抽出する相と抽
出をうける相との間で生じるからである。
【0011】本発明は粉末又は粒子形であり(即ち、数
ミリメートル以内の径を有する顆粒)かつX線回折で調
べた場合に10%に等しいか又はそれより高い結晶化度
を有するL(+)及び/又はD(−)乳酸の低分子量ホ
モポリマー又はコポリマーを不活性雰囲気又は真空下で
加熱することにより改善することからなるL(+)及び
/又はD(−)乳酸のホモポリマー又はコポリマーの合
成方法を提供するが、上記改善はポリマーのガラス転移
温度より高くかつその融解温度より低い温度で行われ
る。以下の記載から明らかなように、「改善」という用
語は分子量が前記条件下で操作することにより増加する
ことを示すためにここでは用いられる。
【0012】上記方法はその格別の単純性及び経済性の
おかげで触媒による重合と比較して明らかな利点を示
す。更に、改善に付される低分子量コポリマーは触媒の
非存在下でモノマーの重縮合により製造されうるため、
本発明の方法では触媒残渣、特に一般的に用いられる触
媒から派生する重金属を全く含まないポリマーを得るこ
とができる。これらの触媒残渣の非存在は、例えば医薬
の制御的放出及び生体吸収性人工器官の製造に関する薬
学及び生物医学的分野において特に重要である。これら
のケースにおいて、重金属又は触媒残渣の非存在は通常
重要な無毒性を物質に与え、ひいてはそれらの用途拡大
を可能にする。
【0013】前記のように、本発明の方法で改善しうる
低分子量ポリマーはX線回折で調べた場合に少なくとも
10%の結晶化度を有した粉末又は粒子の形である。好
ましくは、結晶化度は10〜90%である。
【0014】上記低分子量ポリマーは、例えば溶液中に
おける又は溶媒の非存在下融解状態におけるような公知
の方法を用いて触媒の非存在下で重縮合により製造する
ことができる。溶液中における重縮合はモノマー及び/
又は形成されるポリマーを溶解することができる溶媒を
用いて行われる。例えばベンゼン、トルエン、o‐キシ
レン、m‐キシレン、p‐キシレン又はそれらの混合物
のような溶媒を用いることができ、特にキシレン異性体
の市販混合液が有用である。溶液は沸点まで高められ、
重縮合を完了させる上で必要な時間にわたり沸騰され続
ける。通常溶媒は例えば共沸蒸留により水を反応系から
除去して反応平衡を高分子量側にするためのビヒクルと
しても同時に用いられる。一般に制御された量の溶媒を
用いる。例えばキシレンのケースにおいて、調製される
溶液は約50重量%の濃度で含む。
【0015】しばしば水は開始時から存在するが、これ
は通常約90重量%の乳酸の水溶液を用い、しかも重縮
合反応に際して更に産生されるからである。反応の最後
に、即ち重縮合から水がもはや生じなくなったとき、ポ
リマーは例えばメタノール又はエタノールのような適切
な溶媒での沈澱により回収することができる。この場合
に得られるポリマーは微細粉末の形であり、したがって
次の改善操作に直接使用できる。しかしながら、最初に
環境圧しかる後減圧下で蒸留により溶媒を除去してポリ
マーを回収することもできる。この場合には、更に粉砕
を要するコンパクトなポリマー塊を得ることになる。そ
れにもかかわらず、後者の場合はその物質のかなりの脆
性のためにいかなる技術的困難性又は特別な操作上の失
費も伴わない。溶液中における重縮合の利点は存在する
水の容易な除去及び高いモノマー転化率である。
【0016】融解状態における重縮合は通常100〜2
50℃、好ましくは120〜200℃の温度でモノマー
を加熱し、同時に環境圧下で蒸留により水を除去するこ
とにより行われる。その結果、ポリマーは減圧蒸留によ
り未反応物質及び反応副産物(ラクチド)から単離する
ことができる。
【0017】上記方法では固体塊の形で生成物を生じる
が、これは改善操作を実施するため粉末又は粒子に縮小
されねばならない。既に記載されたように、その操作は
ポリマーを粉砕する一般的装置を用いて粉砕し粉末を篩
にかけるか又は適切な非溶媒を用いて溶液からポリマー
を沈澱させることで行うことができる。
【0018】上記重縮合方法で、L(+)又はD(−)
乳酸ホモポリマー及びラクトンの形でも導入されうる他
のヒドロキシ酸とのポリマーを製造することができる。
エステルを加水分解させる重縮合の化学的環境は環状ラ
クトン形とヒドロキシ酸の開環形との平衡の確立にとり
都合が良く、ラクトンをコモノマーとして用いることを
可能にする。コポリマーの合成上使用可能なラクトンの
例はβ‐プロピオラクトン、δ‐バレロラクトン、ε‐
カプロラクトン、グリコリド、D,L‐ラクチド及びδ
‐ブチロラクトンである。
【0019】重縮合にL(+)又はD(−)乳酸及び
D,L‐ラクチドからなるモノマーの混合物を用いる場
合、得られたポリマーは両方の乳酸鏡像体を含む。改善
に付される低分子量コポリマー中に存在するコモノマー
の量は、そのコポリマーがX線回折で調べた場合に10
%より高いか又はそれに等しい結晶化度を示すような量
でなければならない。上記の量は主にコモノマーのタイ
プに依存しているが、通常30モル%以下又はそれに等
しい。
【0020】上記重縮合方法で得ることができるポリマ
ー及びコポリマーの分子量は通常約500〜10,00
0である。しかしながら、本発明の方法に従い改善を行
うためには、上記結晶化度を有しているかぎり10,0
00以上の分子量であってもあらゆる乳酸ポリマーを用
いることができ、そしてそのポリマーは末端官能基を未
変化のまま残すか又は上記官能基を復元するステップを
後に続ける合成プロセスにより得られたものである。
【0021】分子量は改善により更に増加される。改善
に付される低分子量ポリマーの粉末又は粒子の粒度は特
に重要でなく、例えば5μm 〜5mmの個別的粒径を有す
る粉末又は粒子を用いることができる。
【0022】改善はポリマーのガラス転移温度(Tg)
より高くかつその融解温度より低い温度で低分子量ポリ
マー又はコポリマーの粉末又は粒子を加熱することによ
り行われる。操作は真空下又は不活性雰囲気下で行われ
る。Tgと融解温度間の間隔に応じ、Tgより少なくと
も1〜20℃高く、融解温度より1〜40℃低い温度に
維持することが好ましい。
【0023】更に、前記のように改善に付されるポリマ
ーは比較的低い結晶化度を有していてもよいため、ポリ
マー粉末又は粒子のケーキング温度よりも好ましくは1
〜40℃、更に好ましくは1〜20℃低い温度に維持す
る。高結晶ポリマーの場合にはケーキング温度は融解温
度に近く、事実それは実際上同一と考えてもよく、一方
有意な量の非晶質ポリマーが存在する場合にはケーキン
グ温度は軟化温度とほぼ一致する。改善が進行するに従
い、ケーキング温度は特に低結晶ポリマーの場合に高く
なる傾向があり、その結果用いられる温度もその工程間
に連続的又は不連続的に漸次高められ、これによりケー
キング及び改善温度間で数度の差異を維持するようにす
ることもできる。
【0024】改善は静的もしくは動的真空下又は無水不
活性ガス流下で行える。適用される真空は0.001〜
50Torr、好ましくは0.001〜10Torrである。技
術的操作の経済面を除けば適用される真空に下限はない
が、これは反応器の圧力が低下するに従い改善は良くな
るからである。改善が無水不活性ガス流下で行われる場
合、用いられるガスは窒素、アルゴン、ヘリウム、ネオ
ン、クリプトン、キセノン及び二酸化炭素から選択でき
る。上記ガスの混合物も使用可能であるが、但しそれら
の使用に関する一般的条件はそれらが無水でなければな
らないことである。用いられる不活性ガス流は既定の温
度での全体ポリマーサンプルの維持を容易にするため前
加熱してもよい。しかもガスの前加熱は改善が相当量の
物質につき行われるときはいつも全体ポリマー塊に必要
な熱を供給する。
【0025】改善工程の長さは用いられるポリマーの初
期分子量、その特定の物理的形状、特に粒度、用いられ
る操作条件及び装置に依存する。反応の最良の長さの決
定に関する別の方法は、時々行われて分子量及びその増
加に関する物理的又は化学的測定に付される何回かのポ
リマーサンプリングである。この特定目的のために行え
る測定は、例えば粘度計又はG.P.C.による分子
量、メルトフローインデックス、融解温度及び滴定によ
る末端カルボキシル基の測定である。いずれの場合で
も、測定されるパラメーターが実際上一定になる時点に
到達する。この時点において改善プロセスは終了したと
考えられる。例えば、500〜10,000の分子量を
有するポリマーから始める改善時間は100〜200時
間程度である。
【0026】本発明の方法による改善で得られるポリマ
ーの分子量は特に開始ポリマーの分子量に依存してい
る。例えば分子量500〜10,000のポリマーを改
善に付した場合には、分子量50,000迄の最終ポリ
マーを容易に得ることができる。下記例は説明のために
示されており、本発明を制限するものではない。
【0027】例1溶液中におけるL(+)乳酸の重縮合 500ml二首フラスコ内にL(+)乳酸の90重量%水
溶液100g及びキシレン100mlを入れる。そのフラ
スコに温度計及び共沸蒸留装置を装備させ、混合液を激
しく56時間攪拌したところ、その後に水はもはや反応
系で生じなくなる。反応混合液の最終温度は、水が除去
されるに従い次第に高まり、146℃である。これらの
条件下において、系は均一かつ透明である。冷却後、ポ
リ(L(+)乳酸)(I)を不透明白色物質として分離
する。次いで液相を静置し、メタノールを加えたがもは
や沈澱は生じない。固体部分をメタノール300mlに分
散させ、4時間にわたり冷攪拌する。次いでそれを濾過
し、メタノールで洗浄し、メカニカルポンプで乾燥させ
る。次いでこうして製造された低分子量ポリ(L(+)
乳酸)を窒素下に保つ。0.17dl/gの固有粘度及び5
5%の結晶化度(X線回折で測定)を有するポリマー4
0gを得る。そのポリマーの物理的な面は約17μm の
平均粒径を有する均一粉末である。平均径の寸法は沈降
粘度測定から得られる。生成物の性質は表1に示され
る。
【0028】改善 上記のように得られたポリ(L(+)乳酸)(I)1.
0gを10ml試験管内に入れる。上記試験管を電気素子
で加熱されるアルミニウムオーブンに入れるが、その温
度は熱電対でコントロールされる。次いで真空を無水窒
素雰囲気と交互に3回適用し(0.1Torr)、しかる後
0.1Torrの一定な静的真空を適用すると同時に温度を
130〜170℃に徐々に高める。温度上昇は融解温度
の徐々の上昇に応じ行われ得る。反応はポリマーを規則
的にサンプリングしてその融解温度を測定することによ
りコントロールする。反応は融解温度が時間によらず一
定であるときに完了したと考えられ、この特定ケースで
は240時間後である。こうして0.89dl/gの固有粘
度を有するポリ(L(+)乳酸)(II)が得られる。こ
の実施例及び次の実施例における粘度はクロロホルム中
25℃で測定される。主な化学物理的測定値は表1に示
される。
【0029】例2 下端にガス流用の開口部を備えた10ml垂直ガラス反応
器内に例1で記載されたように得られたポリ(L(+)
乳酸)(I)1.0gを入れる。次いで45ml/minの無
水窒素流を底から導入し、全反応器を温度調節油浴に浸
漬する。不活性ガス流はそれを同油浴に浸漬された蛇紋
石に通すことで前加熱し、その流れをライン上に位置し
かつ予めバブル流量計で較正された流量計により調節す
る。既定温度はポリマーサンプルに挿入された熱電対で
コントロールする。反応はポリマーを規則的にサンプリ
ングして融解温度を測定することによりコントロールす
る。温度は130℃から168℃まで次第に高めていく
が、これは物質の融解温度の徐々の増加に応じて行う。
反応は物質の融解温度が時間によらず一定であるときに
完了したと考えられ、この特定ケースでは240時間後
である。こうして0.62dl/gの固有粘度を有するポリ
(L(+)乳酸)(III)が得られる。主な化学物理的測
定値は表1に示される。 表1 サンプル I II III 改善 ‐ 真空 窒素 固有粘度dl/g 0.17 0.89 0.62 粘度計による平均分子量 2600 25000 15400 融解温度℃ 140 180 176 Tg℃ 45 57 58 改善時間 ‐ 240 240 注意: 粘度計による平均分子量(Mv)は下記式に従い計算さ
れる: ηinh =5.45×10-4Mv0.73 上記においてηinh =固有粘度; 融解温度及びTgはDSCにより計算される。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】L(+)及び/又はD(−)乳酸ホモポリ
    マー又はコポリマーの合成方法であって、 粉末又は粒子形でありかつX線回折で調べた場合に10
    %より高いか又はそれに等しい結晶化度を有する低分子
    量L(+)及び/又はD(−)乳酸ホモポリマー又はコ
    ポリマーを不活性雰囲気又は真空下においてポリマーの
    ガラス転移温度より高くかつポリマーの融解温度より低
    い温度で加熱することにより改善することからなる方
    法。
  2. 【請求項2】L(+)及び/又はD(−)乳酸コポリマ
    ーを得るため、L(+)及び/又はD(−)乳酸とβ‐
    プロピオラクトン、δ‐バレロラクトン、ε‐カプロラ
    クトン、グリコリド、D,L‐ラクチド及びδ‐ブチロ
    ラクトンからなる群より選択される1種以上の化合物と
    から得られた低分子量コポリマーを改善に付す、請求項
    1に記載の方法。
  3. 【請求項3】L(+)及び/又はD(−)乳酸の低分子
    量ホモポリマー又はコポリマーが触媒の非存在下におけ
    る重縮合で得られる、請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】L(+)及び/又はD(−)乳酸の低分子
    量ホモポリマー及びコポリマーが500〜10,000
    の分子量を有する、請求項1に記載の方法。
  5. 【請求項5】改善温度がポリマー融解温度よりも1〜4
    0℃低い温度に維持される、請求項1に記載の方法。
  6. 【請求項6】改善温度がポリマー粉末又は粒子のケーキ
    ング温度よりも1〜20℃低い温度に維持される、請求
    項1に記載の方法。
  7. 【請求項7】全く触媒残渣を含まずかつ10,000以
    上の分子量を有するL(+)及び/又はD(−)乳酸ホ
    モポリマー。
  8. 【請求項8】全く触媒残渣を含まずかつ10,000以
    上の分子量を有し、コモノマーがβ‐プロピオラクト
    ン、δ‐バレロラクトン、ε‐カプロラクトン、グリコ
    リド、D,L‐ラクチド及びδ‐ブチロラクトンからな
    る群より選択される1種以上の化合物に由来するL
    (+)及び/又はD(−)乳酸コポリマー。
  9. 【請求項9】50,000以内の分子量を有する、請求
    項7に記載のホモポリマー。
  10. 【請求項10】50,000以内の分子量を有する、請
    求項8に記載のコポリマー。
JP4072519A 1991-02-21 1992-02-21 固体状態における乳酸ポリマーの合成方法および得られた生成物 Pending JPH05255488A (ja)

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US (1) US5359027A (ja)
EP (1) EP0500098B1 (ja)
JP (1) JPH05255488A (ja)
CA (1) CA2061608A1 (ja)
DE (1) DE69216652T2 (ja)
DK (1) DK0500098T3 (ja)
ES (1) ES2097225T3 (ja)
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