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JPH05202707A - エンジンの動弁装置 - Google Patents

エンジンの動弁装置

Info

Publication number
JPH05202707A
JPH05202707A JP4038689A JP3868992A JPH05202707A JP H05202707 A JPH05202707 A JP H05202707A JP 4038689 A JP4038689 A JP 4038689A JP 3868992 A JP3868992 A JP 3868992A JP H05202707 A JPH05202707 A JP H05202707A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cylinder
valve
engine
oil
piston
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP4038689A
Other languages
English (en)
Inventor
Kouichirou Kurata
効市朗 倉田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Suzuki Motor Corp
Original Assignee
Suzuki Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Suzuki Motor Corp filed Critical Suzuki Motor Corp
Priority to JP4038689A priority Critical patent/JPH05202707A/ja
Publication of JPH05202707A publication Critical patent/JPH05202707A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01LCYCLICALLY OPERATING VALVES FOR MACHINES OR ENGINES
    • F01L9/00Valve-gear or valve arrangements actuated non-mechanically
    • F01L9/20Valve-gear or valve arrangements actuated non-mechanically by electric means
    • F01L9/24Piezoelectric actuators

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Valve Device For Special Equipments (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】エンジン振動がアクチュエータに与える影響を
殆どなくし、弁の動作の信頼性を向上させる。 【構成】エンジン外に設けられた第1のシリンダ2と、
エンジンのシリンダブロック60に設けられた第2のシ
リンダ3と、シリンダ2に摺動自在に装備された第1の
ピストン53と、シリンダ3の内部に一端を臨ませ他端
を外部に臨ませた状態で該シリンダ3の長手方向に沿っ
て往復移動可能に装備されるとともにその他端側に吸気
弁58が一体的に設けられたプランジャ57と、ピスト
ン53をその摺動方向に往復駆動する積層圧電素子56
とを備えている。そして、シリンダ2とシリンダ3とが
ホース4により連結されるとともに、当該ホース4及び
これに連通するシリンダ2,3の内部にオイル10が充
填されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エンジンの動弁装置に
係り、さらに詳しくは、吸気弁あるいは排気弁を遠隔操
作により開閉するようにしたエンジンの動弁装置に関す
る。
【0002】
【背景技術】従来、エンジンの吸気もしくは排気弁は、
エンジンによって駆動されるカム機構を用いて機械的に
開閉するのが一般的であったが、このようにカム機構に
よって機械的に弁の開閉をする場合には、エンジンの機
械抵抗が増大することから、エンジンの出力特性上得策
でなく、このため、近年、ソレノイド等の電気的駆動手
段を用いて直接的に弁を開閉するいわゆる電気的動弁機
構を採用する傾向になってきた(例えば、特開昭58−
183805号公報参照)。しかし、この公知例の如く
ソレノイド等の電気的駆動手段によって直接的に弁を開
閉駆動する場合には、該電気的駆動手段には、その作動
特性上、変位量を大きくとればそれだけその作動応答性
が悪化し、作動騒音が高くなるという不都合があり、こ
のため、バルブリフト量を大きくとることができず、結
果的に、エンジンの吸排気特性が悪化するという不都合
があった。
【0003】かかる問題点を解決するため、最近になっ
て、エンジンの吸気もしくは排気弁と該弁を電気的に開
閉駆動する(圧電素子等から成る)電気的駆動手段との
間に、非圧縮性流体を用いた変位増幅機構を介設して電
気的駆動手段の変位を増幅して弁側に伝達するようにし
たエンジンの動弁装置が種々提案されている。
【0004】図には、出願人が先に出願したこの種の動
弁装置の一例が示されている。この図の動弁装置51
は、図示しない吸気ポートの開閉を行なうものである。
【0005】この動弁装置51では、エンジン停止中、
動弁装置51を構成するシリンダ52(このシリンダ5
2はシリンダブロック60上に固定されている。)の第
1室54内に装備された積層圧電素子56が変位を発生
していない場合は、第2室55内のオイルに圧力が作用
しないので吸気弁58(及びプランジャ57)は圧縮コ
イルばね63により原位置に保持され閉じた状態となっ
ている。エンジンが始動してエンジンコントロールユニ
ット(以下、「ECU」と略述する。)50により積層
圧電素子56に通電が行なわれると、当該積層圧電素子
56を構成する各圧電素子56Aが軸方向に伸び積層圧
電素子56が矢印B方向に変位を発生し、第1のピスト
ン53が矢印B方向に駆動される。この時、この第1の
ピストン53は、第2室55内のオイルに圧力を与え、
このオイルの圧力によりプランジャ57が矢印B方向に
移動せしめられ、プランジャ57を介して吸気弁58が
開放せしめられる。図4には、プランジャ57が移動し
て吸気弁58が全開となったバルブリフト最大の状態が
示されている。この場合において、積層圧電素子56の
変位は、第1のピストン53とプランジャ57の受厚面
積の比に応じて増幅されて吸気弁58に伝達されるよう
になっている。従って、例えば、積層圧電素子56を構
成する各圧電素子56Aの変位量がミクロンオーダーで
あっても、吸気弁58の移動量即ち、バルブリフト量は
ミリメーターオーダーとすることも可能である。
【0006】この一方、ECU50により通電が停止さ
れると、積層圧電素子56を構成する各圧電素子56A
は元の形状に戻る。このため、第1のピストン53が図
4の位置から矢印A方向に移動して原位置(図3の状
態)に戻る。このため、第2室55内の油圧が急激に負
圧となり、吸気弁58が原位置に戻る。このようにし
て、吸気弁58が矢印A,B方向に往復駆動されること
により、当該吸気弁58の開閉が行なわれる。
【0007】使用中にオイルシール91または92から
オイルが漏れ第2室55内のオイルの圧力が規定値より
低下した時、吸気弁58がリフトしていない図3の状態
において、図示しないオイル供給手段からオイル通路9
0に流入したオイルの圧力により逆止弁72が開かれ作
動流体補給専用通路70を構成する第2通路部70B,
下側リフトチェック溝66,第1通路部70Aを介して
オイルが補充される。(ここで、補充されるオイル量
は、オイルシールより漏れた小量のオイル分である。)
この一方、何等かの理由によって第2室55内に過剰な
オイルが供給され第2室55内の油圧が規定より幾分大
きくなった場合には、図4の位置にプランジャ57が下
がって来たときに、第2室55内のオイルがオイル排出
専用通路80を構成する第1通路部80A,上側リフト
チェック溝65,第2通路部80Bを通り、該オイルの
圧力によって逆止弁71が開かれ、過剰分のオイルが速
やかに排出されて第2室55内の油圧が規定値になる。
このようにして、第2室55内のオイル量が常にほぼ一
定に保たれるようになっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述した動弁装置51
によれば、積層圧電素子56の変位を第1のピストン5
3とプランジャ57の受圧面積の比に応じて増幅して吸
気弁(以下、この項の説明では「弁」と称す。)58に
伝達できるので、この積層圧電素子56に対する通電開
始・通電停止をECU50を用いて適宜制御することに
より、弁58の開閉をエンジンの運転状況に応じて所望
のタイミングで行なうことが可能となり、しかも弁58
の開,閉ともに油圧により行なわれるので、作動応答性
が向上し、エンジンの高回転時にあっても弁58の円滑
な動作を確保することができ、また、上側リフトチェッ
ク溝65及び下側リフトチェック溝66,作動流体補給
専用通路70,作動流体排出専用通路80の作用により
経時的にシリンダ52の第2室55内にオイルの不足,
あるいは何等かの原因による過剰が生じた場合に、速や
かにオイルの補充・排出が行なわれ、オイル量を常にほ
ぼ一定に保つことができ、これによりバルブリフト量を
一定に保つことができる等数々の利点がある。しかし、
その後の研究により、動弁装置51では、非圧縮性流体
を用いた変位増幅機構を採用する他のエンジンの動弁装
置(特開昭61−58909号等)と同様に、弁のを駆
動手段である積層圧電素子(以下、この項の説明では、
「アクチュエータ」と称す。)が吸気弁(又は排気弁)
の上部に設けられていることから、アクチュエータの重
量の分シリンダヘッドが重くなり、また、アクチュエー
タがエンジンに直接付いているのでエンジンの振動等の
影響により、経時的にその作動の信頼性が悪化するとい
う不都合が生じる可能性のあることが判明した。また、
4弁(4バルブ)のエンジンのように、吸気弁や排気弁
がそれぞれ複数ある場合、同じ動作をする弁が複数ある
にもかかわらず、弁の数だけアクチュエータを設ける必
要もあった。
【0009】
【発明の目的】本発明は、上述した事情の下になされた
ものであり、その目的は、とくに、エンジン振動がアク
チュエータに与える影響を殆どなくし、弁の動作の信頼
性を向上せしめることができると同時に、一つのアクチ
ュエータを用いて複数の弁を同時に開閉し得るエンジン
の動弁装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の動弁装置は、エンジン外に設けられた第1
のシリンダと、エンジンのシリンダブロック部に設けら
れた1又は2以上の第2のシリンダと、第1のシリンダ
に摺動自在に装備された第1のピストンと、第2のシリ
ンダの内部に一端を臨ませ他端を外部に臨ませた状態で
該第2のシリンダの長手方向に沿って往復移動可能に装
備されるとともにその他端側に吸気弁もしくは排気弁が
一体的に設けられた第2のピストンと、第1のピストン
をその摺動方向に往復駆動するアクチュエータとを備
え、第1のシリンダと第2のシリンダとを管状部材によ
り連結するとともに、当該管状部材及びこれに連通する
第1,第2のシリンダの内部に非圧縮性の作動流体を充
填したことを特徴として構成されている。
【0011】
【作用】エンジン停止中、アクチュエータが変位を発生
していない場合は、作動流体に圧力が作用しないので弁
は適宜な原位置保持手段により保持され閉じた状態とな
っている。エンジンが始動してアクチュエータが所定の
弁開方向に変位して第1のシリンダ内の第1のピストン
をその方向に駆動すると、当該第1のピストンが作動流
体に圧力を与え、この流体圧が管状部材を介して第2の
シリンダ内の第2のピストンの受圧面に作用して、第2
のピストンと一体的に弁が開く方向に移動する(リフト
する)。この場合において、アクチュエータの変位は、
第1のピストンと第2のピストンの面積の比に応じて増
幅されて弁に伝達されるようになっている。一方、アク
チュエータが前と反対の弁閉方向に変位して第1のピス
トンをその方向に駆動すると、第1,第2のシリンダ及
び管状部材内の作動流体の流体圧が急激に負圧となり、
弁が原位置に戻る。このようにして、エンジンから離れ
た所に設けられた第1のシリンダ内のアクチュエータの
変位が油圧を介してエンジンの吸気弁もしくは排気弁が
一体的に設けられた第2のピストンに伝達されるので、
アクチュエータの作動がエンジン振動により影響を受け
にくい。
【0012】
【実施例】以下、本発明の好ましい実施例を図1ないし
図2に基づいて説明する。ここで、前述した図の従来例
と同一もしくは同等の構成部分については同一の符号を
付すものとする。
【0013】図1には、図示しない吸気ポートの開閉を
行なう吸気弁の動弁装置1が示されている。この動弁装
置1は、エンジン外に設けられた第1のシリンダ2と、
エンジンのシリンダブロック60に設けられた第2のシ
リンダ3と、第1のシリンダ2に摺動自在に装備された
第1のピストン53と、第2のシリンダ3の内部に一端
(図における上端)を臨ませ他端(図における下端)を
外部に臨ませた状態で該第2のシリンダ3の長手方向に
沿って往復移動可能に装備されるとともにその他端側に
吸気弁58が一体的に設けられた第2のピストンとして
のプランジャ57と、第1のピストン53をその摺動方
向に往復駆動するアクチュエータとしての積層圧電素子
56とを備えている。そして、第1のシリンダ2と第2
のシリンダ3とは管状部材としてのホース4により連結
されており、また、このホース4及びこれに連通する第
1,第2のシリンダ2,3の内部には非圧縮性の作動流
体としてのオイル10が充填されている。
【0014】これを更に詳述すると、第1のシリンダ2
は、図1における下端が全面的に開口し、上端が中心の
部分を除いて閉塞された有底円筒状部材から成り、下端
開口部が閉塞された状態で、エンジンから所定距離を隔
てた取り付け部材5上に固定されている。この第1のシ
リンダ2の上端面中心の開口部の周縁は外方に向かって
突設されており、この突設部2Aに接続部材6を介して
ホース4の一端が接続されている。第1のシリンダ2の
内部には、前述した如く第1のピストン53が摺動自在
に装備されており、この第1のピストン53と取り付け
部材5との間には、一端(図における上端)が第1のピ
ストン53の下面に固着され、他端(図における下端)
が取り付け部材5上面に固着された前述した積層圧電素
子56が介装されている。この積層圧電素子56には、
ECU50が接続されており、このECU50によっ
て、エンジンの運転状態に応じてその通電タイミング及
び通電時間が制御されるようになっている。
【0015】第2のシリンダ3は、多少厚肉の円筒状部
材から成り、エンジンのシリンダブロック60によりそ
の一端(図における下端)が閉塞された状態でシリンダ
ブロック60上に固定されている。この第2のシリンダ
3の他端(図における上端)には、中央部がホース4と
ほぼ同一径で開口した蓋部材を兼ねたホース取り付け部
材7により閉塞されている。そして、このホース取り付
け部材7の突出端部に接続部材8を介してホース4の他
端が接続されている。また、第2のシリンダ3には、プ
ランジャ57が前述の如くして装備されており、このプ
ランジャ57は、シリンダヘッド60を貫通した状態で
設けられたガイド部材9に沿って図中矢印A,B方向に
往復移動し得るようになっている。このプランジャ57
の他端側に設けられた吸気弁58は、実際には、図示し
ない吸気ポートのシリンダブロック60側の入口を開閉
し得る位置に設けられている。そして、プランジャ57
及び吸気弁58は、プランジャ57の図1における上端
の部分に固定されたばね押さえ12とガイド部材9との
間に介設された圧縮コイルばね63によって、図中矢印
A方向に付勢されている。ここで、図1の状態が、圧縮
コイルばね63が最大限伸びたバルブリフトゼロの状態
を示す。
【0016】更に、本実施例では、プランジャ57の外
周部に長手方向に沿って所定間隔を隔てて上側リフトチ
ェック溝65と下側リフトチェック溝66が形成され、
これらのリフトチェック溝65,66がプランジャ57
の移動とともにそれぞれバルブリフトのゼロの図1に示
す位置,バルブリフト最大の位置(図示せず)に来た場
合に第2のシリンダ3の内部を外部に連通せしめる作動
流体補給専用通路70と作動流体排出専用通路80とが
設けられている。作動流体排出専用通路80は、第2の
シリンダ3の内部から当該シリンダ3の周壁の一部を介
してガイド部材9の内周面に至るコ字状の第1通路部8
0Aと、プランジャ57を介して当該第1通路部80A
と反対側の対応する位置のガイド部材9及び第2のシリ
ンダ3の周壁に形成されたL字状の第2通路部80Bと
を含んで構成されている。そして、この第2通路部80
Bの図における左下端部には、当該通路部80B側から
外部方向へのオイルの流れのみを許容し、反対向きの流
れを阻止する第1の逆止弁71が設けられている。同様
に、作動流体補給専用通路70は、第2のシリンダ3の
内部から当該シリンダ3の周壁の一部を介してガイド部
材9の内周面に至るコ字状の第1通路部70Aと、プラ
ンジャ57を介して当該第1通路部70Aと反対側の対
応する位置のガイド部材9及びシリンダ3の周壁に形成
されたL字状の第2通路部70Bとを含んで構成されて
いる。そして、この第2通路部70Bの図における左下
端部には、外部から当該通路部70B側へのオイルの流
れのみを許容し、反対向きの流れを阻止する第2の逆止
弁72が設けられている。これらの逆止弁71,72外
部のシリンダブロック60部分には、図示しないオイル
供給手段(エンジン油圧)に接続されたオイル通路90
が設けられている。
【0017】図1において、符号91及び符号92はオ
イルシールを示す。
【0018】このように構成された本実施例の動弁装置
1では、エンジン停止中、積層圧電素子56が変位を発
生していない場合は、第1,第2のシリンダ2,3及び
ホース4内部のオイル10に圧力が作用しないので吸気
弁58(及びプランジャ57)は圧縮コイルばね63に
より原位置に保持され閉じた状態となっている。エンジ
ンが始動してECU50により積層圧電素子56に通電
がなされると、当該積層圧電素子56を構成する各圧電
素子56Aが軸方向に伸び該積層圧電素子56が矢印A
方向に変位を発生し、第1のピストン53が矢印A方向
に駆動される。この時、この第1のピストン53は、オ
イル10に圧力を与え、このオイル10の圧力によりプ
ランジャ57が矢印B方向に移動せしめられ、プランジ
ャ57を介して吸気弁8が開放せしめられる。この場合
において、積層圧電素子56の変位は、前述した動弁装
置51と同様に、第1のピストン53とプランジャ57
の受圧面積の比に応じて増幅されて吸気弁58に伝達さ
れるようになっており、同様に、例えば、積層圧電素子
56を構成する各圧電素子56Aの変位量がミクロンオ
ーダーであっても、吸気弁58の移動量即ち、バルブリ
フト量はミリメーターオーダーとすることも可能であ
る。
【0019】この一方、ECU50により通電が停止さ
れると、積層圧電素子56を構成する各圧電素子56A
は元の形状に戻る。このため、第1のピストン53が矢
印B方向に移動して原位置(図1の状態)に戻る。この
ため、第1,第2のシリンダ2,3及びホース4内部の
オイル10の油圧が急激に負圧となり、吸気弁58が原
位置に戻る。このようにして、吸気弁58が矢印A,B
方向に往復駆動されることにより、当該吸気弁58の開
閉が行なわれる。
【0020】使用中にオイルシール91または92から
オイル10が漏れ内部のオイル10の圧力が規定値より
低下した時、吸気弁58がリフトしていない図1の状態
において、図示しないオイル供給手段からのオイルの圧
力により逆止弁72が開かれ作動流体補給専用通路70
を構成する第2通路部70B,下側リフトチェック溝6
6,第1通路部70Aを介してオイルが補充される。
(ここで、補充されるオイル量は、オイルシールより漏
れた小量のオイル分である。)この一方、何等かの理由
によって過剰なオイルが供給され油圧が規定より幾分大
きくなった場合には、バルブリフト最大位置にプランジ
ャ7が下がって来たときに、オイル10がオイル排出専
用通路80を構成する第1通路部80A,上側リフトチ
ェック溝65,第2通路部80Bを通り、該オイル10
の圧力によって逆止弁71が開かれ、過剰分のオイルが
速やかに排出されて油圧が規定値になる。このようにし
て、本実施例では、前述した動弁装置51と同様に、第
1,第2のシリンダ2,3及びホース4内部のオイル1
0の量が常にほぼ一定に保たれるようになっている。
【0021】以上説明したように、本実施例によると、
アクチュエータとしての積層圧電素子56が、エンジン
から離れた場所にホース4を介して設けられているの
で、エンジンの振動が積層圧電素子に影響を与えること
が殆どなく、積層圧電素子56による吸気弁58の開閉
制御の信頼性が向上し、積層圧電素子56がシリンダヘ
ッド部に設けられていないので、その分シリンダヘッド
の軽量化を図ることができる。
【0022】また、吸気弁が二つある4弁のエンジンの
場合、図2に示す応用例の如く、これら二つの吸気弁5
8,58を第2のシリンダ3,3にそれぞれ装備し、こ
れらの第2のシリンダ3,3にそれぞれホース4A,4
Bの一端を接続し、当該ホース4A,4Bの他端をその
一端にホース4Cの一端が接続された図示のような二股
状接続部材11の他端側にそれぞれ接続し、更にここで
は図示していないがホース4Cの他端側を第1のシリン
ダ2に接続すれば、一つの積層圧電素子56により、吸
気弁58,58を同時に開閉させることができる。この
ため、各弁毎に積層圧電素子56等のアクチュエータを
設ける必要がないので、軽量化及びコストの低減を図る
ことができる。
【0023】更に、上記実施例は、大部分の構造が前述
した動弁装置51と同様であるので、同様の利点をも兼
ね備えている。即ち、吸気弁58等の開閉のタイミング
をエンジンの運転状況に応じて且つ所望のタイミングで
ECU50により制御することができ、吸気弁58の開
閉のタイミングをECUのソフトウェアのプログラム変
更により容易に変更設定することができ、また、積層圧
電素子56の変位を増幅して吸気弁58を駆動し、しか
も吸気弁58の開,閉ともに油圧により行なうようにし
たので、作動応答性が向上し、エンジンの高回転時にあ
っても吸気弁58の円滑な動作を確保することができ、
さらに、プランジャ57に設けられた上側リフトチェッ
ク溝65,下側リフトチェック溝66及び流体補給専用
通路70,流体排出専用通路80の作用により、内部の
オイル量が常にほぼ一定に保たれるので、経時的にオイ
ルがオイルシール部分から漏洩した場合や何等かの理由
で一時的に過剰にオイルが供給された場合であっても、
バルブリフト量を一定に保つことができ、初期と同様の
良好な弁の動作状態を相当長期間にわたって維持し続け
ることができ、経時的に弁の動作不良に起因して吸気性
能が低下するのを効果的に抑制することができる。
【0024】なお、上記実施例では、吸気弁を開閉する
動弁装置について説明したが、本発明は排気弁の開閉に
ついても同様に適用することができることは勿論であ
り、また、上記実施例ではアクチュエータとして積層圧
電素子を使用する場合を例示したが本発明はこれに限定
されるものではなく、アクチュエータとしてソレノイド
や従来のカムシャフトを使用する構成であっても良い。
【0025】
【発明の効果】本発明は、以上のように構成され機能す
るので、これによれば、エンジンから離れた所に設けら
れた第1のシリンダ内のアクチュエータの変位が油圧を
介してエンジンの吸気弁もしくは排気弁が一体的に設け
られた第2のピストンに伝達されるので、アクチュエー
タの作動がエンジン振動により影響を受けにくくなって
いることから、アクチュエータによる吸気弁もしくは排
気弁の開閉制御の信頼性が向上し、アクチュエータがシ
リンダヘッド部に設けられていないので、その分シリン
ダヘッドの軽量化を図ることができ、更には、上記図2
の応用例でも説明したように、一つのアクチュエータに
より複数の弁を同時に開閉駆動することができるので、
各弁毎にアクチュエータを設ける必要がなく、一層の軽
量化及びコストの低減を図ることができるいう従来にな
い優れたエンジンの動弁装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の構成を示す説明図である。
【図2】図1の実施例の応用例を示す説明図である。
【図3ないし図4】先に出願した動弁装置を説明するた
めの図である。
【符号の説明】
1 動弁装置 2 第1のシリンダ 3 第2のシリンダ 4 管状部材としてのホース 10 非圧縮性の作動流体としてのオイル 53 第1のピストン 56 アクチュエータとしての積層圧電素子 57 第2のピストンとしてのプランジャ 58 吸気弁

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジン外に設けられた第1のシリンダ
    と、前記エンジンのシリンダブロック部に設けられた1
    又は2以上の第2のシリンダと、前記第1のシリンダに
    摺動自在に装備された第1のピストンと、前記第2のシ
    リンダの内部に一端を臨ませ他端を外部に臨ませた状態
    で該第2のシリンダの長手方向に沿って往復移動可能に
    装備されるとともにその他端側に吸気弁もしくは排気弁
    が一体的に設けられた第2のピストンと、前記第1のピ
    ストンをその摺動方向に往復駆動するアクチュエータと
    を備え、前記第1のシリンダと第2のシリンダとを管状
    部材により連結するとともに、当該管状部材及びこれに
    連通する前記第1,第2のシリンダの内部に非圧縮性の
    作動流体を充填したことを特徴とするエンジンの動弁装
    置。
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