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JPH0516353A - インクジエツトヘツド - Google Patents

インクジエツトヘツド

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Publication number
JPH0516353A
JPH0516353A JP20126191A JP20126191A JPH0516353A JP H0516353 A JPH0516353 A JP H0516353A JP 20126191 A JP20126191 A JP 20126191A JP 20126191 A JP20126191 A JP 20126191A JP H0516353 A JPH0516353 A JP H0516353A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
substrate
flow path
ink
jet head
ink jet
Prior art date
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Granted
Application number
JP20126191A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2843176B2 (ja
Inventor
Ryusuke Morita
龍介 森田
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Alps Alpine Co Ltd
Original Assignee
Alps Electric Co Ltd
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Publication date
Application filed by Alps Electric Co Ltd filed Critical Alps Electric Co Ltd
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Publication of JPH0516353A publication Critical patent/JPH0516353A/ja
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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 インクジェットヘッドの製造工程の一部であ
る基板の溝加工を簡略かしながらも精密微細な流路を安
定して製造できるようにする。 【構成】 硼珪酸ガラスの基板1の上に、シリコン窒化
膜9a、シリコンカーバイド9b、アモルファスシリコ
ン9cの3層構造からなる耐蝕被膜9をプラズマCVD
を用いて被着させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はインクジェットヘッドに
関し、特にそのヘッドを構成する基板と振動板とを陽極
接合してなるインクジェットヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】図3に既に提案されているオンデマンド
型ヘッドの一例の構造断面図を示す。図示したように基
板1には、ノズル11、圧力室4、インク供給路7、イ
ンク溜まり6に相当する溝が形成されており、振動板2
を基板1に接合することによりそれぞれの機能を有する
流路となる。また、振動板2の圧力室4に該当する部分
には電気機械変換素子3が接合されている。インク溜ま
り6は、外部のインク供給系(図示せず)に連通されて
いる。次にオンデマンド型ヘッドを用いたインクジェッ
トヘッドの動作原理を簡単に説明すると電気機械変換素
子3に駆動信号を加えると電気機械変換素子3は横方向
に変形しようとするが、振動板2に拘束されているため
圧力室4に圧力を発生させる。この圧力によりインクは
ノズル11より押し出されインク滴8となって飛翔す
る。駆動信号の通電が終わると、電気機械変換素子3は
元の状態に復帰し圧力室4は一時的に負圧となって、イ
ンク溜まり6よりインク供給路7を介してインクが圧力
室4に流入し初期状態に戻る。この一連の動作を適宜行
なうことによりインク滴8を飛翔させ、紙に転移させる
ことによって印刷を行なう。
【0003】このようなインクジェットヘッドにおいて
は、直径50μm〜100μmの非常に小さなインク滴
を飛翔させる必要があるため、ノズル11は幅50μm
〜100μm、深さ50μmの微細な溝とする必要があ
り、かつノズル11に連通する圧力室4やインク供給路
7、インク溜まり6も精密な加工が要求される。通常は
基板1は、ガラスまたはシリコンを用い、フォトエッチ
ングにより前記微細流路を形成するために、はみだしの
出る可能性のある接着剤などは使用することができず拡
散接合や陽極接合といった直接接合が用いられる。ここ
で、これらの流路形成方法について詳しく説明する。図
4は基板1に流路5を形成する従来方法の一連の工程を
示したものである。図4(a)のごとく流路溝が形成さ
れる基板1に耐蝕被膜9を被着させる。基板1の材料と
しては一般に硼珪酸ガラスが用いられている。耐蝕被膜
9としては一般に多結晶シリコンまたはアモルファスシ
リコンが用いられており、前者は低圧CVD、後者はプ
ラズマCVDを用いて被着される。尚、耐蝕被膜9の厚
さは一般に0.3μm〜1μmである。
【0004】この耐蝕被膜9に対してフォトレジスト法
を用い流路5に相当する部分以外をフォトレジストでマ
スキングしプラズマエッチングで流路相当部10の耐蝕
被膜9を除去する。次に図4(c)に示すように流路溝
5aを形成するべく基板1のエッチングを行なう。基板
1の材質は硼珪酸ガラスであるからエッチング液として
は沸化水素酸が適当である。沸化水素酸単独では多結晶
シリコンやアモルファスシリコンをほとんど侵さないた
め、耐蝕被膜9に覆われない流路相当部10のみがエッ
チングされて流路溝5aが形成される。最後に図4
(d)のごとく硼珪酸ガラスの振動板2を耐蝕被膜9が
被着されたまま基板1の上に重ねて450゜Cに加熱し
基板1を陽極、振動板2を陰極として600V〜100
0Vの直流電圧を加えると数分で陽極接合が完了する。
ここまで終了するとインクジェットヘッドの流路5はす
べて形成されたことになるのでこの状態で振動板2上の
圧力室4に当たる部分に電極を形成し、その上に電気変
換素子3を接着することによってインクジェットヘッド
が完成する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし陽極接合に最も
適した材料である多結晶シリコンやアモルファスシリコ
ン等の耐蝕被膜は、一般に基板との密着性に欠けるため
等方性エッチングの形状がばらつきやすく、一定形状の
流路溝を造るのが困難となっていた。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明のインクジェットヘッドは、基板に流路溝を
形成するためのエッチングマスクとして用いられ、かつ
振動板と陽極接合される薄膜部材を、基板との密着力を
高める耐蝕被膜を最下層に持つ多層構造にして、基板に
被着し、この薄膜部材の上に振動板を陽極接合したこと
を特徴とする。
【0007】
【作用】基板にガラス等のインクに対して濡れ性のいい
材料を用いた場合、基板に形成される流路も良好な濡れ
性を有することとなる。また、このように濡れ性のいい
材料は一般に無機の絶縁物であるが、このような材料を
流路形成のために数十ミクロンの深さまでエッチングし
ようとすると、有機物系のレジストマスクではエッチン
グ液に耐えられないため、基板のエッチング液に耐え得
る耐蝕被膜を基板に被着させ、流路に相当する部分の被
膜を蝕刻して取り去り、マスクを形成した上で基板のエ
ッチングを行なえば良い。そこで流路溝を形成するため
のエッチングマスクとして用いられ、かつ振動板と陽極
接合される薄膜部材を、基板との密着力を高める耐蝕被
膜を最下層に持つ多層構造にしておけば、簡単に振動板
との接合が可能となり、さらに薄膜部材と基板との密着
性が良くなり安定したエッチング形状を得ることが出き
る。
【0008】
【実施例】図1は本発明に係るインクジェットヘッドの
一実施例を示したものであり、図2はその製造工程説明
図である。これらの図において、図3に示す従来例と同
一の構成要素には同一の参照符号が付してある。はじめ
に図2を参照して製造方法を説明すると、図2(a)に
示すようにインクとの濡れ性が良好な材料で例えば硼珪
酸ガラスからなる基板1の上に、基板1との密着性に優
れたシリコン窒化膜9aと、シリコンカーバイド9b
と、アモルファスシリコン9cの3層構造からなる耐蝕
被膜9をプラズマCVDを用いて被着させる。尚この耐
蝕被膜9は、エッチングマスクとして機能する為に必要
な厚さを有するが膜が厚くなりすぎると、熱膨張の違い
により、後に振動板を接合する時の加熱で膜が割れたり
剥離したりするため必要以上に厚くできない。そのため
耐蝕被膜9の厚さはシリコン窒化膜9aが0.5μm、
シリコンカーバイド9bが0.3μm〜3μm、アモル
ファスシリコン9cが0.1μm〜1μmが適当であ
る。次に図2(b)のように耐蝕被膜9に対してフォト
レジストでマスキングし、プラズマエッチングで流路相
当部10の耐蝕被膜9を除去する。次に図2(c)に示
すように流路5を形成すべく基板1のエッチングを行な
う。基板1の材質は硼珪酸ガラスであるからエッチング
液としては沸化水素酸が適当である。沸化水素酸単独で
はアモルファスシリコンやシリコンカーバイドをほとん
ど侵さないため耐蝕被膜9に覆われない流路相当部10
のみがエッチングされて流路溝5aが形成される。その
後、図2(d)に示すように硼珪酸ガラスの振動板2を
耐蝕被膜9が被着されたままの基板1の上に重ねて30
0℃〜450℃に加熱し基板1を陽極、振動板2を陰極
として600V〜1000Vの直流電圧を加えると数分
で陽極接合が完了する。ここまで終了するとインクジェ
ットヘッドの流路5はすべて形成されたことになるの
で、図2(d)に示すように振動板2上の圧力室4に当
たる部分に電極を形成し、その上に電気機械変換素子3
を接着することによってインクジェットヘッドが完成す
る。このような方法で製造したインクジェットヘッド
は、基板1の流路溝5aの内面がすべて親水性のガラス
面で構成されているのでインクの流動性が良く、流路内
に気泡を抱き込むことが少なく、流路5の精度が極めて
良く保たれるので、良好な噴射特性が得られる。
【0009】なお本実施例では基板1に硼珪酸ガラスを
使用し、耐蝕被膜9をシリコン窒化膜9a、シリコンカ
ーバイド9b、アモルファスシリコン9cの3層構造と
したが場合によっては2層構造、4層構造等の多層構造
としても良い。本発明に利用できる材質は種々あり、基
板1及び振動板2の材質としては接合時の加熱による熱
膨張を考慮し耐蝕被膜9との熱膨張を合わせることによ
って、ナトリウムガラス等の使用も可能である。また耐
蝕被膜9の下層部にはエッチング液に侵されず耐蝕皮膜
9の上層部より基板1との密着力の高い陽極接合部材で
あれば使用可能であり、例えば五酸化タンタル、サイア
ロン等を用いることができる。また上層部にはクロム、
ゲルマニウム等の使用が可能である。
【0010】
【発明の効果】以上説明してきたように本発明では、基
板上に流路溝を形成するためのエッチングマスクとして
用いられ、かつ振動板と陽極接合可能な薄膜部材を、基
板との密着力を高める耐蝕皮膜を最下層に持つ多層構造
にして基板に被着し、この薄膜部材上に振動板を陽極接
合するのでインクジェットヘッドの製造工程の一部であ
る基板の溝加工と接合工程を簡略化しながらも精密微細
な流路を構成すると共に、インクの流動を妨げないヘッ
ド構造を実現し、信頼性の高いヘッドを提供することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すインクジェットヘッド
の構成断面図である。
【図2】本発明のインクジェットヘッドの流路製造工程
を示した断面図である。
【図3】オンデマンド型インクジェットヘッドの概略を
示した構成断面図である。
【図4】従来のインクジェットヘッドの流路製造工程を
示した断面図である。
【符号の説明】
1 基板 2 振動板 3 電気機械変換素子 4 圧力室 5 流路 5a 流路溝 6 インク溜まり 7 インク供給路 8 インク滴 9 耐蝕被膜 9a シリコン窒化膜 9b シリコンカーバイド 9c アモルファスシリコン 10 流路相当部 11 ノズル

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 流路溝を有する基板と、該基板に被さっ
    て前記流路溝をノズルとインク供給路と圧力室とに形成
    する振動板とを備えたインクジェットヘッドにおいて、
    前記流路溝を形成するためのエッチングマスクとして用
    いられ、かつ前記振動板と陽極接合させる薄膜部材を、
    前記基板との密着力を高める耐蝕被膜を最下層に持つ多
    層構造にして、前記基板に被着し前記薄膜部材上に前記
    振動板を陽極接合したことを特徴とするインクジェット
    ヘッド。
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Cited By (3)

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Effective date: 19981013