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JPH05163480A - アクリル系粘着剤組成物 - Google Patents

アクリル系粘着剤組成物

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JPH05163480A
JPH05163480A JP3330331A JP33033191A JPH05163480A JP H05163480 A JPH05163480 A JP H05163480A JP 3330331 A JP3330331 A JP 3330331A JP 33033191 A JP33033191 A JP 33033191A JP H05163480 A JPH05163480 A JP H05163480A
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sensitive adhesive
pressure
acrylic
acrylic acid
weight
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Masateru Fukuoka
正輝 福岡
Norio Numata
憲男 沼田
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 軟質塩化ビニル樹脂中の安定剤の移行に起因
する粘着性能の低下を防止することができ、かつ短時間
のエージングにより十分な耐熱性を発現し得るアクリル
系粘着剤組成物を得る。 【構成】 炭素数2〜12のアルキル基を有するアクリ
ル酸アルキルエステル、窒素含有ビニル単量体及び下記
の式Iに示すカプロラクトン変成(メタ)アクリル酸エ
ステルを共重合してなり、重合性不飽和カルボン酸を実
質的に含有しないアクリル系共重合体樹脂と、架橋剤と
してのポリイソシアネート化合物とを含有するアクリル
系粘着剤組成物。 【化1】 但し、式Iにおいて、RはH又はCH3 を、nは1〜5
の整数を示す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばラベル、粘着テ
ープもしくはシート等に使用されるアクリル系粘着剤組
成物に関し、特に、安定剤を含有している軟質塩化ビニ
ル樹脂への貼付性に優れており、かつエージング時間を
短縮することができ、従って、ラベル、粘着テープもし
くはシート等の生産性を高め得るアクリル系粘着剤組成
物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、紙もしくは合成樹脂よりなる基材
の一面にアクリル系粘着剤組成物よりなる粘着剤層を形
成してなる粘着テープもしくはシートが幅広く用いられ
ている。ところが、上記粘着テープもしくはシートの
基材が、安定剤を含有する軟質塩化ビニル樹脂を主成分
とするフィルムで構成されている場合、被着体が軟質
塩化ビニル樹脂からなり、これに上記粘着テープもしく
はシートを貼付した場合、並びに両面粘着テープで軟
質塩化ビニル樹脂製品を接合する場合等においては、経
時により粘着性能が著しく低下するという問題があっ
た。これは、軟質塩化ビニル樹脂中の安定剤が、経時に
より粘着剤層中に移行し、粘着剤中の官能基、特にカル
ボキシル基と化学的に反応することにより、粘着剤にお
いて架橋が過度に進行し、粘着性能が低下するためであ
る。上記のような問題を解決するものとして、特開昭6
3−22884号公報には、アクリル系粘着剤に金属イ
オン封鎖剤を配合し、それによって軟質塩化ビニル樹脂
中の金属安定剤の粘着剤側への移行を防止した粘着剤が
開示されている。
【0003】他方、架橋起点としての水酸基を含有する
モノマーを用いたアクリル系共重合体において、架橋剤
としてポリイソシアネート化合物を配合した粘着剤組成
物が公知であり、有効な粘着物性が期待できる。しかし
ながら、この粘着剤組成物の粘着物性、特に耐熱性は、
粘着剤組成物を基材にキャストした後、室温で5〜7日
エージングしなければ、あるいは40〜80℃程度の温
度に加熱した状態で8〜24時間エージングしなけれ
ば、充分に発現しない。従って、粘着剤をキャストした
後に、基材をスリット、カッティング又は打ち抜き等の
二次加工に供するに先立ち、粘着剤組成物がキャストさ
れた基材を長時間、工場内に堆積しておかねばならなか
った。上記のように、従来、軟質塩化ビニル樹脂中の安
定剤の移行に基因する粘着性能の低下を防止することが
でき、かつ短時間のエージングにより十分な耐熱性を発
現し得る粘着剤組成物が渇望されているにも関わらず、
未だ存在しなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
要望を満たし、軟質塩化ビニル樹脂に対する貼付性に優
れており、かつ短時間のエージングによって十分な耐熱
性を発現し得る、生産性に優れたアクリル系粘着剤組成
物を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明のアクリル系粘着
剤組成物は、炭素数2〜12のアルキル基を有するアク
リル酸アルキルエステル、窒素含有ビニル単量体、及び
カプロラクトン変成(メタ)アクリル酸エステルを共重
合してなり、かつ重合性不飽和カルボン酸を実質的に含
有しないアクリル系共重合体樹脂に、架橋剤としてポリ
イソシアネート化合物を配合してなることを特徴とし、
それによって上記課題を解決するものである。
【0006】本発明において用い得る上記アクリル酸ア
ルキルエステルとしては、例えば、アクリル酸エチルエ
ステル、アクリル酸ブチルエステル、アクリル酸オクチ
ルエステル、アクリル酸2−エチルヘキシルエステル、
アクリル酸ノニルエステル、アクリル酸ラウリルエステ
ル等が挙げられる。また、上記窒素含有ビニル単量体と
しては、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラク
タム、アクリロイルモルホリン、ジメチルアミノエチル
メタクリレート等が挙げられる。
【0007】窒素含有ビニル単量体の上記アクリル系共
重合体樹脂中の共重合比率は、好ましくは、3〜30重
量%、より好ましくは、5〜20重量%である。3重量
%未満では、凝集力が小さく、製品としたときに、粘着
剤のはみ出し、及び保持力や耐クリープ性の低下をきた
してしまう。逆に、30重量%を越える場合には、粘着
剤が硬くなりすぎ、特に低温下での粘着力が低下し、粘
着剤として不適当となる。
【0008】さらに、上記カプロラクトン変成(メタ)
アクリル酸エステルは、下記の式(I)で示される化合
物である。この式(I)で示される化合物は、他の重合
性ビニル化合物と共重合させた場合には、官能基である
−OH基が、高分子主鎖よりもフレキシブルに運動可能
な−O−(COC5 10O)n −結合を介し、かつ離れ
た位置に存在するため反応性に富む。従って、上記、−
OH基が、架橋剤として用いるポリイソシアネート化合
物の−N=C=O基と速やかに反応するため、粘着物
性、特に耐熱性を発現させるために要するエージング時
間が大幅に短縮され得る。
【0009】
【化2】
【0010】但し、上記式(I)において、Rは、H又
はCH3 を示し、nは1〜5の整数である。上記式
(I)で示したカプロラクトン変成(メタ)アクリル酸
エステルは、上記アクリル系共重合体樹脂を構成する全
モノマー中、0.1重量%〜2重量%の範囲で含有する
ことが好ましい。0.1重量%未満では、粘着剤の架橋
度が上昇せず十分なクリープ特性が得られないからであ
り、2重量%を超えると、粘着剤溶液のゲル化を招き、
実用性が低下するからである。
【0011】(メタ)アクリル酸、イタコン酸、フマル
酸、又はマレイン酸等の重合性不飽和カルボン酸、特に
アクリル酸は、粘着剤の物性バランスをはかるうえで、
通常は必須の成分である。しかしながら、重合性不飽和
カルボン酸含有量が、アクリル系共重合体樹脂を構成す
るモノマー全体の0.5重量%を超えると、該アクリル
系共重合体樹脂を主成分とする粘着剤組成物を用いて作
成された粘着テープもしくはシートを軟質塩化ビニル樹
脂に貼付すると、軟質塩化ビニル樹脂から粘着剤層に経
時的に移行してきた軟質塩化ビニル樹脂中の安定剤と上
記重合性不飽和カルボン酸とが化学反応を起こす。その
結果、粘着剤層において架橋が極度に進行し、粘着物性
が著しく低下することになる。
【0012】従って、本発明の粘着剤組成物では、上記
のような重合性不飽和カルボン酸は含有させないことが
好ましく、例え上記重合性不飽和カルボン酸を共重合さ
せるにしても、上記重合性不飽和カルボン酸の含有量
は、アクリル系共重合体樹脂を構成するモノマー全体の
0.5重量%以下、すなわち実質的に含有しない程度と
することが必要である。
【0013】本発明の粘着剤組成物に用いられる上記ア
クリル系共重合体樹脂は、溶液重合、塊状重合等の任意
の重合方法により得られるが、通常、上記アクリル酸ア
ルキルエステル、窒素含有ビニル単量体及びカプロラク
トン変成(メタ)アクリル酸エステルを、例えば、酢酸
エチル等の適当な溶剤に溶解させ、重合開始剤を用いた
溶液重合法により容易に得ることができる。また、上記
アクリル酸アルキルエステル、窒素含有ビニル単量体、
カプロラクトン変成(メタ)アクリル酸エステル、光重
合開始剤及び光活性架橋剤よりなる無溶媒液状混合物を
支持体に塗布し、窒素等の不活性気体中において紫外線
照射することにより重合させ、粘着テープを得ることも
可能である。
【0014】本発明の粘着剤組成物では、上記アクリル
系共重合体樹脂に架橋剤としてポリイソシアネート化合
物が配合される。使用し得るポリイソシアネート化合物
としては、トリレンジイソシアネートもしくはその水素
化物またはトリレンジイソシアネートのトリメチロール
プロパンとの付加物、トリフェニルメタントリイソシア
ネート、メチレンビス−ジ−フェニルイソシアネートも
しくはその水素化物、ヘキサメチレンジイソシアネー
ト、キシリレンジイソシアネート、4,4´−ジシクロ
ヘキシルメタンジイソシアネート、あるいはこれらの重
合物のように、分子内に2個以上のイソシアネート基を
有するものが挙げられる。
【0015】ポリイソシアネート化合物は、上記アクリ
ル系共重合体樹脂の粘着力、凝集力及びタッキネス等の
粘着物性のバランスを保つのに効果がある。上記ポリイ
ソシアネート化合物の配合量は、アクリル系共重合体樹
脂100重量部に対し、0.1〜2重量部程度の範囲と
するのが適当である。0.1重量部未満では、ポリイソ
シアネート化合物配合による効果、すなわち粘着物性の
バランス改善効果が十分ではなく、2重量部を超えて配
合した場合には、粘着剤の架橋度が高くなりすぎるため
に充分な粘着力が得られないからである。なお、本発明
のアクリル粘着剤組成物には、本発明の目的を阻害しな
い範囲で、上記アクリル系共重合体樹脂及びポリイソシ
アネート化合物の他に、例えば、石油樹脂、テルペン樹
脂、ロジン樹脂、クマロンインデン樹脂もしくはフェノ
ール樹脂等の粘着付与樹脂、または各種安定剤もしくは
充填剤等の適宜の添加剤を配合してもよい。
【0016】
【作用】本発明のアクリル系粘着剤組成物では、主成分
である上記アクリル系共重合体樹脂にカプロラクトン変
成(メタ)アクリル酸エステルが含有されており、該カ
プロラクトン変成(メタ)アクリル酸エステルの−OH
基が架橋剤としてのポリイソシアネート化合物の−N=
C=O基と速やかに反応するため、粘着物性、特に耐熱
性を発現させるのに必要なエージング時間が大幅に短縮
される。また、本発明の粘着剤組成物は、アクリル酸の
ような重合性不飽和カルボン酸を実質的に含有していな
い。従って、軟質塩化ビニル樹脂と接触された場合に、
該軟質塩化ビニル樹脂中から移行してきた安定剤と上記
重合性不飽和カルボン酸との化学反応に起因する過度の
架橋が生じない。よって、軟質塩化ビニル樹脂からなる
基材や被着体に本発明の粘着剤組成物を接触させても、
粘着物性が経時により低下する恐れがない。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例及び比較例を挙げるこ
とにより、本発明を明らかにする。実施例1 冷却管、攪拌器及び温度計を備えたセパラブルフラスコ
に、アクリル酸ブチルエステル94.8重量部、N−ビ
ニルピロリドン5重量部及びカプロラクトン変成(メ
タ)アクリル酸エステル(ダイセル化学社、商品名:プ
ラクセルFM−2D)0.2重量部を、上記モノマー合
計量が酢酸エチルに対して重量比で55/45となるよ
うに酢酸エチルに溶解し、さらに得られた溶液に重合開
始剤としてベンゾイルパーオキサイド0.062重量部
を添加した。上記混合溶液を窒素還流下で80℃で8時
間攪拌して重合反応を行い、粘着剤溶液、すなわちアク
リル系共重合体樹脂溶液を得た。
【0018】上記アクリル系共重合体樹脂溶液に、架橋
剤として、日本ポリウレタン工業社製、商品名:コロネ
ートL(トリレンジイソシアネートとトリメチロールプ
ロパンとの付加物の55重量%溶液)0.2重量部を配
合し、実施例1の粘着剤組成物を調製した。上記のよう
にして得た粘着剤組成物を、厚さ38μmのポリエステ
ルフィルムの一面に乾燥後の厚みが25μmとなるよう
に塗工し、しかる後110℃の温度で5分間乾燥し、粘
着テープを得た。
【0019】実施例2 架橋剤としてのコロネートLの配合量を1.5重量部と
したこと以外は、実施例1と同様にして粘着テープを得
た。実施例3 カプロラクトン変成(メタ)アクリル酸エステルとして
のダイセル化学社製、商品名:プラクセルFM−2Dの
使用量を1.5重量部としたこと以外は、実施例1と同
様にして粘着テープを得た。実施例4 架橋剤としてのコロネートLの配合量を1.5重量部と
したこと以外は、実施例3と同様にして、粘着テープを
得た。
【0020】比較例1 カプロラクトン変成(メタ)アクリル酸エステルの代わ
りにメタクリル酸2−ヒドロキシエチルエステルを用い
たことを除いては、実施例4と同様にして粘着テープを
得た。比較例2 カプロラクトン変成(メタ)アクリル酸エステルとして
のダイセル化学社製、商品名:プラクセルFM−2Dの
使用量を0.05重量部としたことを除いては、実施例
4と同様にして粘着テープを得た。
【0021】比較例3 カプロラクトン変成(メタ)アクリル酸エステルとして
のダイセル化学社製、商品名:プラクセルFM−2Dの
使用量を10重量部としたこと以外は、実施例4と同様
にして粘着テープを得た。比較例4 アクリル酸ブチルエステル93.8重量部、N−ビニル
ピロリドン5重量部、アクリル酸1重量部及びカプロラ
クトン変成(メタ)アクリル酸エステル(ダイセル化学
社製、商品名:プラクセルFM−2D)0.2重量部を
用いてアクリル系共重合体樹脂溶液を得たことを除いて
は、実施例4と同様にして粘着テープを得た。
【0022】比較例5 カプロラクトン変成(メタ)アクリル酸エステルとして
のダイセル化学社製、商品名:プラクセルFM−2Dの
使用量を1.5重量部としたことを除いては、比較例4
と同様にして粘着テープを得た。上記実施例1〜4及び
比較例1〜5の各粘着剤組成物の組成を表1に示す。
【0023】
【表1】
【0024】なお、表1中、BAはアクリル酸ブチルエ
ステルを、VpはN−ビニルピロリドンを、AAcはア
クリル酸を示す。
【0025】評 価 実施例1〜4及び比較例1〜5で得た各粘着テープにつ
いて、下記のSP粘着力、保持力、対軟質塩化ビニル
(経時)剥離力、及び対軟質塩化ビニル(経時)保持力
を下記の要領で測定し、評価した。結果を表2に示す。 SP粘着力…JIS Z0237に準じて、SUS
−304からなるステンレス板に粘着テープを15mm
幅で貼り合わせ、23℃の温度で20分間経過した後の
180°剥離強度を引っ張り速度300mm/分の条件
で測定した。 保持力…JIS Z0237に準じ、SUS−30
4からなるステンレス板に20mm×20mmの粘着テ
ープを貼り合わせ、粘着テープを下側として80℃の恒
温槽に入れ、1kgの懸垂荷重をかけ、1時間後のテー
プのずれあるいは落下時間を測定した。
【0026】 対軟質塩化ビニル(経時)剥離力…重
合度1100のポリ塩化ビニル100重量部に対し可塑
剤としてジオクチルフタレート50重量部並びに各種安
定剤及び充填剤としての炭酸カルシウム15重量部が混
合されてなる組成を有する厚さ5mmの軟質塩化ビニル
板に、粘着テープを15mm幅で貼り合わせ、180°
剥離強度を引っ張り速度300mm/分で測定した。 対軟質塩化ビニル(経時)保持力…で用いた軟質
塩化ビニル板に20×20mmの粘着テープを貼り合わ
せ、500gの荷重を加えて40℃における剪断保持力
を測定した。 なお、上記SP粘着力、保持力、対軟質塩化ビニル剥離
力及び対軟質塩化ビニル保持力については、粘着テープ
を作成し、常温で24時間放置した後に測定し、さらに
対軟質塩化ビニル経時剥離力及び対軟質塩化ビニル経時
保持力については80℃の恒温槽内に1週間各粘着テー
プを放置した後において測定した。
【0027】
【表2】
【0028】表2から明らかなように、比較例1,2の
粘着テープでは、常温で24時間放置した後において、
ステンレス板に貼付した場合及び軟質塩化ビニル板に貼
付した場合のいずれにおいても凝集破壊が生じ、十分な
粘着物性を実現し得ないことがわかる。また、比較例3
では、カプロラクトン変成(メタ)アクリル酸エステル
としてのダイセル化学社製、商品名:プラクセルFM−
2Dのアクリル系共重合体樹脂中の配合割合が10重量
部と本発明の範囲外であるため、重合時にゲル化し、上
記各測定に供し得るのに十分な粘着テープを得ることが
できなかった。
【0029】さらに、比較例4及び5の粘着テープで
は、重合性不飽和単量体としてアクリル酸が1重量部配
合されていたため、軟質塩化ビニル板に貼付した場合、
80℃で1週間放置した後において、剥離力及び保持力
が著しく低下することがわかる。これに対して、実施例
1〜4では、塗工直後から十分な接着力及び凝集力を示
し、かつ軟質塩化ビニル板に貼付し、高温で長期間放置
した後であっても、剥離力及び保持力が十分な値に維持
され得ることがわかる。
【0030】
【発明の効果】以上のように、本発明のアクリル系粘着
剤組成物では、炭素数2〜12のアルキル基を有するア
クリル酸アルキルエステル、窒素含有ビニル単量体及び
カプロラクトン変成(メタ)アクリル酸エステルを共重
合してなり、重合性不飽和カルボン酸を実質的に含有し
ていないアクリル系共重合体樹脂に、ポリイソシアネー
ト化合物を上記特定の割合で配合してなるため、軟質塩
化ビニル樹脂からなる基材に塗工されたり、軟質塩化ビ
ニル樹脂からなる被着体に貼付されたりした場合におい
ても、経時による粘着性能の低下が生じ難く、かつ使用
直後から十分な粘着物性を示し、かつ短時間エージング
によっても十分な耐熱性を発現し得る粘着剤を提供する
ことが可能となる。よって、本発明によれば、軟質塩化
ビニル樹脂からなる基材を用いたラベル、粘着テープも
しくはシートや、塩化ビニル樹脂を被着体とする接着用
途に最適な粘着剤組成物を高い生産性でもって供給する
ことが可能となる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭素数2〜12のアルキル基を有するア
    クリル酸アルキルエステルと、窒素含有ビニル単量体
    と、下記の式(I)で示す(但し、式(I)において、
    RはH又はCH3 、nは1〜5の整数を示す。)カプロ
    ラクトン変成(メタ)アクリル酸エステルとを共重合し
    てなり、かつ重合性不飽和カルボン酸を実質的に含有し
    ていないアクリル系共重合体樹脂と、 架橋剤としてのポリイソシアネート化合物とを含むこと
    を特徴とする、アクリル系粘着剤組成物。 【化1】
  2. 【請求項2】 前記アクリル系共重合体樹脂中における
    前記カプロラクトン変成(メタ)アクリル酸エステルの
    共重合比率が0.1〜2重量%である請求項1に記載の
    アクリル系粘着剤組成物。
  3. 【請求項3】 前記窒素含有ビニル単量体が、N−ビニ
    ルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、アクリロイ
    ルモルホリン及びジメチルアミノエチルメタクリレート
    の内少なくとも1種であり、かつ前記アクリル系共重合
    体樹脂中における窒素含有ビニル単量体の共重合比率が
    3〜30重量%である、請求項1又は2に記載のアクリ
    ル系粘着剤組成物。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001012129A1 (en) * 1999-08-13 2001-02-22 Jeneric/Pentron Incorporated Dental compositions comprising degradable polymers
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