JPH045417Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はシヨツピングカートの分野に関する
もので、特にスーパーマーケツトや食料品点にお
いて使用されるシヨツピングカートに関する。

一般に、食料品店においては、四隅のそれぞれ
に脚車のホイールの備えられた、下部の方形のシ
ヤシと、食品を保持するための上部のバスケツト
部とから基本的になる、大きな、ホイールの取り
付けられたシヨツピングカートが備えられてい
る。シヨツピングカートは、一般に硬質ゴムより
なるホイールを除いては、一般には全体的に金
属、通鋼により構成されている。これらシヨツピ
ングカートは多少やかましく、取り扱いが困難
で、しかも暗い駐車区域において発見しにくいも
のである。またワイヤーやワイヤー状のバスケツ
トを使用しているので、しばしば連続するギザギ
ザのエツヂが存在し、そのエツヂにより衣服を引
つ掛けやすく、また怪我をさせる可能性がある。

またこれらカートは、店内部において酷使され
る。それらは相互に、静止部分に、車のように動
く部分に対して何度も衝突させられるので、大き
な応力に耐えなければならない。温冷の温度の極
度さもまた応力要素に大きく加わる。カートの脚
車ホイールは、これらの酷使に耐え、重量を受け
る状態において高度の機動性と、容易な操縦性を
保持するものでなければならない。その上カート
の上塗り仕上げは、他の環境要素によつてひび割
れ、錆、剥がれが起されず、その他には美しい外
観を乱さないのと同様にごみや他の汚れを集める
性質を創出しないような品質でなければならな
い。シヨツピングカートにおいて本質的に他に望
まれる面として、安全性（車や人や衣服を傷付け
るギザギザのエツジが存在しない）、長い期間に
わたつて魅力の有る形態を維持できること、容易
にしかも安い費用で管理できること、強い洗浄剤
や蒸気や溶剤や他の清掃材料に耐えることが可能
であることがあげられる。

従来から使われている金属ワイヤ製のシヨツピ
ングカートは上記の標準の多くを満足しない。実
際従来のシヨツピングカートは、騒音があり、取
り扱いが困難で、衝突時にへこみや傷を受けやす
く、錆びやすく、高価で度重なるメインテナンス
を必要とし、しばしば裂いたり引つ掛かつたりす
る危険なエツジが存在し、そして過酷な振動によ
り前脚車のホイールがだんだん悪くなり、操縦が
困難となる。

よつて、この発明の目的は、公知のシヨツピン
グカートに関連する上記した不利な点を克服し、
転がりが容易で、静かで、しかも連続して滑らか
なエツジの存在するバスケツトを備える比較的安
価なカートを提供するものである。

従つて、この考案は、シヤシモジユール
（chassis module）と、そのシヤシモジユールに
固定され、そこに支持されるバスケツトモジユー
ル（basket module）と、上記シヤシモジユール
の下面に取り付けられる複数のホイールとからな
り、しかも上記両単位が成形熱硬化性プラスチツ
ク材料より形成されるシヨツピングカーである。

図面に示すように、それぞれが成形熱硬化性プ
ラスチツク材料より形成される一対のモジユール
を備え、Ｂとして示されるモジユールが、Ｃとし
て示されるシヤシモジユールに固定されるバスケ
ツトモジユールを構成する。

［シヤシモジユールＣ］ シヤシモジユールＣは、その下面に取り付けら
れる複数のホイール１を備え、そして一対の側部
材２を備える。その側部材２のそれぞれは、上方
かつ後方へ延びる腕３と、下方かつ後方へ延びる
上記ホイール１の取り付けに役立つ脚４を備え
る。上記腕３は横に延びるハンドル部材５によつ
て互いに連結されかつ間隔が保たれる。

それぞれの上記側部材２はまた、下部の前方向
への延出部６を備え、その一対の延出部６は、少
なくとも一つの中央に配置される第三のホイール
１のための取り付けに役立つ横に延びるクロス部
材７によつて互いに連結されかつ間隔が保たれる
（第４図）。クロス部材７はまた、荷重を受ける部
材として役立つ。

側部材２はまた一対の後ホイール１付近の横方
向に延びるクロス支柱８によつて一体に連結され
かつ間隔が保たれる。クロス支柱８は、カート使
用時に、例えばジヤガイモ袋や生産物の大きなボ
ール箱のような大きな物品を運ぶことが可能なト
レイ手段９によつてクロス部材７と一体に連結さ
れる。

上記一対の側部材２はまた、１０で示される横
に延びる荷重を受けるはり部材によつて一体に連
結されかつ間隔が保たれる。はり部材１０の両端
部は、上記それぞれの側部材２の腕３とそれに連
携する脚４の結合部に実質的に近接する。

上記側部材２の内側には、内方に突出し実質的
に上下方向に延びるフランジ１１と、上方に突出
し実質的には水平に延びるフランジ１２が備えら
れている。

［バスケツトモジユールＢ］ バスケツトモジユールＢは、複数の一体に連結
された側壁２０と前壁２１と底２２とを備え、シ
ヤシモジユールＣに、上記底２２とその部分にお
いてボルトがナツトによつて保持される荷重を受
けるはり部材とを挿通するボルト（図示しない）
によつて着脱可能に固定される。また丸頭リベツ
ト（図示しない）が、バスケツトモジユールＢの
それぞれの側壁２０をシヤシモジユールＣの連携
する側部材２に保持する役目を果たす。

バスケツトモジユールＢのそれぞれの側壁２０
は、その最上エツヂの後端が隣接し、一方の側壁
２０から他方の側壁２０に延びるロツド２６の取
り付けに役立つ。そのロツド２６はバスケツトモ
ジユールＢの後壁２７の上部の軸止取り付けに役
立ち、その後壁２７は、上部エツヂが隣接し、子
供の足が受けることができるように少なくとも一
つの切除２８が備えられている。後壁２７はまた
バスケツトの内側へ回転動作をおこなうことが可
能とされている。

バスケツトモジユールＢはまた、３０で示す部
分で後壁２７に軸支されて取り付けられる少なく
とも一つの棚２９を備え、使用時にはその棚２９
は後壁２７から実質的に垂直に延びることができ
る。さらにまたシートパネル３１が備えられ、こ
れもまた後壁２７の３０で示す部分に軸支されて
設けられ、使用時には棚２９上を覆う。

バスケツトモジユールＢはまた、少なくとも一
枚の棚後板３４を備え、その棚後板３４は、下端
の近くで、軸支されたバスケツトの後壁２７の３
５に示す部分に軸支されて設けられている。バス
ケツトの後壁２７は、フランジ１１，１２の構成
によりシヨツピングカートの使用者側に向かう外
方向に回転することが妨げられる。すなわち、バ
スケツトの後壁２７は、ロツド２６によつて、側
壁２０，２０に軸支され、回転動作を可能にする
が、フランジ１１，１２に当接するので、結局バ
スケツトの外方向への回転が阻止される。かくし
て、後壁２７は、側壁２０，２０や底２２と一体
又は固着されることなく、側壁２０，２０への軸
支とフランジ１１，１２の形成だけで商品の収納
機能を確保できる。更に後壁２７は、バスケツト
の内方向への回転によつて後方から商品を挿入し
保持できる。この点はバスケツトが長大な商品を
保持できることを意味し、機能性の向上を図るこ
とができる。軸支部３０，３５はピアノヒンジに
形成され、その詳細は第８図に示すとおりであ
る。

第６図、第７図及び第９図に示すように、棚２
９は、棚後板３４の最外側に延びる口の底部３６
上に接触して位置するＵ型延長部３７が備えられ
ている。Ｕ型延長部３７は、棚２９の先端から少
し空間をおいて位置し、その空間は第９図に最も
明らかに示すように棚後板３４の厚みを収容する
ように働く。

延長部３７は棚２９の下面の軸支点３３に軸支
され、軸支点３３は棚２９の右左のそれぞれの側
に位置する。従つて、棚２９が起こされた時に
は、延長部３７はその上端に至るまで棚後板３４
の最外側の口内を上方に移動する。この状態にお
いて、口は棚２９ほど長くないので、棚２９は一
杯には起こされない。棚２９を一杯に起こすため
に、延長部３７は棚２９の軸支点３３から軸支が
外され、これにより棚２９が十分に直立位置に折
り畳まれる。さらに直立する棚後板３４には、ほ
ぼ棚２９の高さに若干の角度が設けられている
（下部分において）。この角度は、棚２９が直立し
棚後板３４が後壁２７側に十分に引き付けられた
際棚２９の納めスペースを創りだす。

望ましくは、カートの２個の後ホイール１は互
いに異なつて位置する軸に設けられ、バスケツト
が前方に向く時に二つのホイールが同軸とならな
いように構成されればよい。この配置において、
カートはスーパーマーケツトの非常に狭い通路を
向きを変えられて通過されるので、より大きな安
定性と容易な方向変換性が発揮される。

すなわち、一方では４個の脚車ホイールを使用
するものより、３個の脚車ホイールを使用するも
のがより経済的であるであることは容易に知られ
かつ理解されるが、従来より３個の脚車ホイール
を使用するものは、バスケツトの前コーナーの一
つに積み上げられる重たい物品が、従来から使用
されている３個のホイールにおいては、とくに方
向変換の際に容易にカートのバランスを崩し、ひ
つくりかえらせるので、好ましくないとされてい
る。しかしながら一方のホイールが他のものに対
して前方に異なる軸に配置されれば、（二つの後
脚車ホイールの）バスケツトの前部分に対するよ
り大きな支持が、シヤシの中央部分にかかる荷重
に前方に効果的に移動することによつてなされ
る。また４個の脚車ホイール回転に伴う操縦振動
も除去される。

さらにまた望ましくは、この考案のカートは、
カートの前コーナーの下面により大きな支持を与
えるために、カートの前脚車ホイールの近くに２
個の小さな補助ホイール３８（第４図と第１０
図）を使用してより改良されてもよい。しかしな
がらこれらの小さな補助ホイール３８の使用は、
それらがカートにおける大きな重量を支持しない
ので操縦振動を起こさず、方向変換時の支持をよ
り良くするための主として補助ホイールとして使
用される。上記構成においては、補助ホイールの
使用によつて、後ホイールを異なる軸に設けたこ
とによる支持が補われるので、異ならない軸のホ
イールが使用されても良い結果が得られる。

シヤシの製造における熱硬化性のプラスチツク
材料はまた、ホイールと買い物客の脚の両方を保
護するために、ホイールに配置されるホイールガ
ードの形成に使用されてもよい。

モジユールＢ，Ｃの成形に用いられる熱硬化性
プラスチツク材料は、反動射出成型装置において
用いられように特に処方されたポリウレタンのグ
ループから選ばれればよい。

好ましくは、熱硬化性プラスチツク材料は、交
通の光を容易に反射するように、高い反射性を有
するものがよく、そうすれば駐車区域においてカ
ートに向かつてくる運転者と、カートを押して駐
車区域を通過する人の両方にある程度の安全性が
提供される。さらに、一体成型のバスケツトモジ
ユールの使用により、バスケツト部分のすべての
露呈するエツヂが丸く、このことにより衣服の引
つ掛かりや他の怪我をする原因となるいかなる危
険なエツヂも無くしている。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案のシヨツピングカート実施例
の前面斜視図、第１ａ図は第１図に示すものの異
なる形態を示す実施例前面斜視図、第２図は第１
図に示すカートの背面斜視図、第３図は第１図に
示すカートの平面図、第４図は第１図に示すカー
トの背面図、第５図、第６図はそれぞれカート後
部の部分断面図で、第５図は第６図の−部分
の断面図、第６図は第５図の−部分の断面
図、第７図は第６図の−部分の断面図、第８
図はこの考案のカートに使用されるヒンジを形成
する二部分の詳細実施例斜視図、第９図は要部部
分平面図、第１０図は第１図に示すカートの側面
図である。 Ｂ……バスケツトモジユール、Ｃ……シヤシモ
ジユール、１……ホイール。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ シヤシモジユールと、そのシヤシモジユール
   に固定され、そこに支持されるバスケツトモジ
   ユールと、シヤシモジユールの下面に取り付け
   られる複数のホイールとからなり、 上記両モジユールが成形熱硬化性プラスチツ
   ク材料によつて形成され、 上記シヤシモジユールが一対の側部材を備
   え、その側部材のそれぞれが上方かつ後方に延
   びる腕と下方かつ後方に延びるホイールの取り
   付けに役立つ脚を備え、その腕が横に延びるハ
   ンドルによつて互いに連結されかつ間隔が保た
   れ、側部材のそれぞれが前方への延出部を備
   え、その延出部は少なくとも一つの追加ホイー
   ルの取り付けに役立つ横に延びるクロス部材に
   よつて互いに連結されかつ間隔が保たれ、上記
   クロス部材は荷重を受ける部材として役立ち、
   上記側部材はまた上記それぞれの腕とそれに連
   携する脚の結合部に実質的に近接して位置す
   る、荷重を受ける横に延びるはりによつて互い
   に連結されかつ間隔が保たれ、 上記バスケツトモジユールが、互いに連結さ
   れた複数の側壁と前壁と底と、上端付近で上記
   両側側壁間に軸支されて取り付けられ、上記バ
   スケツトモジユールの内側に向かつてのみ軸回
   転動作が可能である後壁とを備えるシヨツピン
   グカート。 ２ 側部材が、その内側に、内方へ突出し実質的
   に上下方向に延びるフランジと、上方に突出し
   実質的に水平に延びるフランジとを備え、これ
   らのフランジが、両側壁間に軸支された後壁に
   当接してバスケツトモジユールの外側への軸回
   転動作を阻止する実用新案登録請求の範囲第１
   項記載のシヨツピングカート。 ３ 上記バスケツトモジユールが、後壁に軸支さ
   れて取り付けられ使用時に後壁から実質的に垂
   直に延びる少なくとも一枚の棚を備える実用新
   案登録請求の範囲第１項又は第２項記載のシヨ
   ツピングカート。 ４ 上記後壁に軸支されて取り付けられ、使用時
   に棚を覆うシートパネルを備える実用新案登録
   請求の範囲第３項記載のシヨツピングカート。 ５ 上記シートパネルが作用しない位置の時実質
   的に上記後壁と平行に位置し、上記後壁に形成
   される少なくとも一つの切除を閉じる実用新案
   登録請求の範囲第４項記載のシヨツピングカー
   ト。 ６ 上記棚が、作用しない位置の時、最下端のエ
   ツジ付近で後壁に軸支されて連結されその側エ
   ツジの付近に一対の縦方向の細長い開口を有す
   る棚後板に支持され、それぞれの細長い開口の
   下側エツジは実質的に上記棚と同高さになり、
   棚はその下面に離れて位置する一対の軸支点に
   軸支されるＵ型の延長部を備え、上記Ｕ型延長
   部は上記軸支点に軸支されて連結される一方の
   端部をそれぞれが有する一対の腕を持ち、他の
   端部は上記細長い開口を通り横方向の部材によ
   つて互いに連結され、上記棚後板は上記延長部
   に係留（captive in）され、上記延長部は上記
   の細長い開口を上下に移動可能で、作用しない
   位置に棚が起こされた時上記棚の下面に向かつ
   て折り畳まれる実用新案登録請求の範囲第３、
   ４または５項記載のシヨツピングカート。 ７ 上記熱硬化性プラスチツク材料が、反動射出
   成型装置においてもちいられるために処方され
   たポリウレタンである実用新案登録請求の範囲
   第１項記載のシヨツピングカート。 ８ 上記シヤシモジユールが少なくとも３個のホ
   イールによつて支持される実用新案登録請求の
   範囲第１項記載のシヨツピングカート。 ９ 上記ホイールが、１個のホイールがシヤシモ
   ジユールの前部に、２個のホイールがシヤシモ
   ジユールの後部に、上記２個の後部のホイール
   の１個は他のものより前方となるように配置さ
   れる実用新案登録請求の範囲第８項記載のシヨ
   ツピングカート。 10 上記シヤシモジユールが、上記ホイールの周
   面に成形ホイール縁（skirt）を備える実用新
   案登録請求の範囲第９項記載のシヨツピングカ
   ート。 11 ２個の補助ホイールを備え、そのそれぞれが
   上記３個のホイールの最も前のホイールの側付
   近に位置する実用新案登録請求の範囲第８、９
   または10項記載のシヨツピングカート。 12 ３個のホイールが、正三角形に配置される実
   用新案登録請求の範囲第９または10項記載のシ
   ヨツピングカート。 13 上記ホイールが、脚車に取り付けられる実用
   新案登録請求の範囲第８または９項記載のシヨ
   ツピングカート。 14 成形バスケツトモジユールを形成する上記熱
   硬化性のプラスチツク材料が、反射性を有する
   実用新案登録請求の範囲第１項記載のシヨツピ
   ングカート。