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JPH04504111A - ヒトマクロファージ遊走阻止因子 - Google Patents

ヒトマクロファージ遊走阻止因子

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JPH04504111A
JPH04504111A JP2503914A JP50391490A JPH04504111A JP H04504111 A JPH04504111 A JP H04504111A JP 2503914 A JP2503914 A JP 2503914A JP 50391490 A JP50391490 A JP 50391490A JP H04504111 A JPH04504111 A JP H04504111A
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Japan
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mif
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protein
dna
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JP2503914A
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Inventor
クラーク、スティーブン・シー
ウェイサー、ウエィシュイ
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ジェネティックス・インスティテュート・インコーポレイテッド
ブライアム・アンド・ウーマンズ・ホスピタル
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ヒトマクロファージ遊走阻止因子 本発明は、概して、多様な炎症反応の制御に重要な新規蛋白質因子に関するもの である。さらに具体的には、本発明は、新規ヒトマクロファージ遊走阻止因子に 関するものである。また、本発明は、この因子を均一形態で得、それを組換え遺 伝子工学技術により生産する方法を提供する。
発明の背景 抗原性または細胞分裂促進性刺激に反応すると、リンパ球は、細胞免疫の免疫調 節、炎症およびエフェクター機構において重要な役割を演じるリンホカインと呼 ばれる蛋白質仲介物質を分泌する[S。
コーエン等、「バイオロジー・オブ・ザ・リンホカイン類」、ニューヨーク、ア カデミツク・プレス、511−576頁(19V9)およびA、害鳥等、rFA SEBジャーナル」、38:2462−2473(1988)]。最初に報告さ れたリンホカイン活性は、抗原で感作し、活性化したモルモット・リンパ球の培 養上清で観察された。
この活性は、インビトロで毛細管からのモルモット・マクロファージの遊走を阻 止し得ることから遊走阻止因子(MIF)と命名された[B、R,ブルーム等、 「サイエンス」、153:8O−82(1966)およびJ、R,デビット、「 プロシーディンゲス・オブ・ザ・ナショナル・アカデミ−・オブ・サイエンシー ズ・オブ・ザ・ユナイテッド・ステーブ・オブ・アメリカ」、153ニア2−7 7(1966)コ。
このMIF活性が最初に観察されて以来、多数の刊行物が推定的MIF分子の単 離および同定を報告している。例えば、p、 s、ババゲオルジョウ等、「ジャ ーナル・オブ・イムノロジー」、108:494−504(1972)、R,E 、ロックリン等、「セルラー・イムノロジー」、5:435(1972)、T、 吉日等、「ジャーナル・オブ・イムノロジー」、117:548−554(19 76)、H,G。
リモールド等、「ジャーナル・オブ・イムノロジーJ、118:2015−20 19(1977)、L、H,ブロック等、「ジャーナル・オブ・エクスペリメン タル・メディシンJ、147:541−553(1978)、G、ボッツァンツ ァ等、「サイエンス」、205+300−3001979)、P、N、ディン等 、「ジャーナル・オブ・インターフェロン・リサーチ」、1:23(1981) 、w、y、ワイザー等、「ジャーナル・オブ・イムノロジー」、126:195 8−1962(1981)、S、Z、サラツブイン等、「サイエンス」、223 ニア03−707(1984)、w、y、ワイザー等、「セルラー・イムノロジ ー」、88:109−122(1984)、W、Y、ワイザー等、「セルラー・ イムノロジー」、93:532−540(1985)、D、 T。
ラメラ等、「ジャーナル・オブ・イムノロジーJ、140:4211−4216 (1988)およびG、ツバドロ等、「クリニカル・アンド・エクスペリメンタ ル・イムノロジーJ、72:510−515(1988)参照。
しかしながら、MIF活性を呈する他のリンホカイン類、特に、例えばインター フェロン・ガンマおよびIL−4は、最近同定されたばかりである[G、B、ツ ルマン等、「ジャーナル・オブ・イムノロジー」、134:305−309(1 985)およびA、マッキンス等、「ジャーナル・オブ・エクスペリメンタル・ メディシン」、167:598−611(1988)コ。他の既知リンホカイン 類もrMIF」活性を有するというこれらの観察結果から、MIF活性を伴う別 個の新規物質が存在するのではないかという考慮すべき疑いが生じた。
MIF活性の検出は、遅延過敏症および細胞免疫[R,E、ロックリン等、「ニ ューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン」、282:1340−13 43(1970)およびJ、R,デビット等、Progr、 in Aller g、 Immunol、、16:300−449(1972)コ、異型移植拒絶 [S、アルーアスカリ等、「ネイチャー」、205:916−917(1965 )およびJ、T、バリントン、「セルラー・イムノロジー」、30:261−2 71(1977)コおよびリューマチ様多発関節炎滑液症(synoviali s) [オディンク等、「ネイチャー」、330:8O−82(1987)]を 含む様々な炎症反応と相関する。
当業界では、依然として宿主防御の刺激に有用な医薬組成物の製造に関してマク ロファージ機能に影響を与える生物活性蛋白質、例えばMIFが要望されている 。
発明の要旨 本発明は、−態様において、実質的に他のは乳類蛋白質の随伴がない新規ヒトマ クロファージ遊走阻止因子(MIF)を提供する。この蛋白質は、組換え遺伝子 工学技術により製造される。この発明の生物活性MIF蛋白質は、約115個の アミノ酸配列により構成される。そのアミノ酸配列は後に示す。
活性MIFは、MIFcDNA)ランスフエクシaンCO81細胞から誘導され た上清液のドデシル硫酸ナトリウム・ポリアクリルアミド・ゲル電気泳動(SD S−PAGE)を用いた測定によると約12kdの見かけ上の分子量を有する。
この発明のMIF蛋白質は様々な検定において生物活性を示しており、これは幾 つかの異なるマクロファージ機能の一般的活性化物質としてのその役割を示して いる。この発明のMIFは、ヒト末梢血細胞を用いた検定においてヒトマクロフ ァージの遊走を阻止する。
MIFは、この検定において20%阻止を越える生物活性を示す。
また、MIFは、幾つかの異なる基準により測定された培養でのマクロファージ 活性の刺激に役立つ。MIF処理マクロファージは、正常より高いレベルのIL −1βHLA−DRmRNAを発現する。
またMIFは単独でマクロファージを刺激することにより、細胞内病原体、レイ シュマニア・ドノバー二を殺し、また、このシステムにおいてインターフェロン −ガンマの効果を高める。
本発明の別の態様は、ヒトMIF蛋白質の発現をコードするDNA配列である。
活性MIFをコードするDNA配列は、表1のヌクレオチド配列と同じかまたは 実質的に同じ配列またはそのフラグメントを含むことを特徴とする。本発明のM IFDNA配列は、同じMIF−cDNA トランスフェクションCO5−1細 胞から誘導された上清液の5DS−PAGEにより示された新規蛋白質帯の分子 量にほぼ相当する115アミノ酸のポリペプチドをコードする。
この蛋白質帯をゲルから取り出し、電気溶離すると、それは強いMIF活性を示 した。ConA刺激および非刺激ヒト末梢血リンパ球から抽出されたRNAの分 析結果は、このcDNAが、刺激リンパ球由来の単−mRNA類とはハイブリダ イゼーションするが、非刺激リンパ球とはしないことを示した。
また、本発明は、発現制御配列を機能し得る形で随伴したMIFをコードするD NA配列を含むベクターを提供する。本発明はまた、組換えMIFの製造で使用 するための前記ベクターにより形質転換された宿主細胞を提供する。
本発明のベクターおよび形質転換細胞は、別の態様、すなわち組換えヒトMIF 蛋白質またはそのペプチド・フラグメントの新規製造方法において使用される。
この方法では、蛋白質の発現を制御し得る適当な発現制御配列を機能し得る形で 随伴した、MIF蛋白質またはそのペプチド・フラグメントの発現をコードする DNA配列により形質転換されたセルラインを特徴する請求の範囲で請求されて いるこの方法は、蛋白質発現用宿主細胞として若干の既知細胞を使用し得る。現 時点でMIFの製造に好ましいセルラインは、は乳類セルラインおよび細菌細胞 である。
この発明の別の態様は、組換えMIFまたはその1つもしくはそれ以上のペプチ ド・フラグメントの治療有効量を含む医薬組成物を提供する。これらの医薬組成 物は、マクロファージの活性化が重要な役割を演じる疾患状態または創傷の処置 方法において使用され得る。例えば、MIF蛋白質またはその活性フラグメント は、癌治療、感染症の処置、創傷治癒の加速および免疫系の刺激において一般に 使用され得る。またMIFは、ある種の抗原、特にワクチンに対する免疫応答の 強化に使用され得る。
従って、本発明のさらに別の態様は、適当な医薬用担体と共にMIFまたはその ペプチド・フラグメントの治療有効量を患者に投与することによる、これらおよ び/または他の病的状態の処置方法である。これらの治療方法は、少な(とも1 種の他のサイトカイン、ヘマトポエチン、インターロイキン、成長因子または腫 よう特異抗体の有効量をMIFまたはそのペプチド・フラグメントと同時または 後続的に投与することを含み得る。
以下、本発明の他の態様および利点については、本発明の好ましい態様の詳細な 記載でさらに詳述されている。
発明の詳細な記載 本発明は、生物活性ヒトマクロファージ遊走阻止因子(MIF)を、実質的に他 のは乳類蛋白質の随伴がない形態で提供する。この蛋白質は、治療適用に有用な 純粋活性MIFの大量生産を可能にする組換え技術により製造され得る。
この発明の活性ヒトMIFは、下記表1に示された約115個のアミノ酸蛋白質 配列を特徴とする。MIFは、還元条件下での5DS−PAGEを用いた測定に よると約12kdの見かけ上の分子量をヒトMIFのDNA配列は、最初、例え ばG、 G、ウォング等、「サイエンス」、228:810−815(1985 )、Y、C,ヤング等、「セル」、47:3−10(1986)およびA、 E 、ナーメン等、「ネイチャー」、333:571−573(1988)で先に報 告された発現クローニング方法に従い、フィトヘマグルチニンおよびPMA−刺 激ヒトT細胞ハイブリドーマライン、T−CEMB[W、ワイザー、ブライハム およびウィミンズ・ホスピタルからの要求時に利用可能コから誘導されたmRN Aから製造されたcDNAライブラリーからクローン化された。このライブラリ ーは、は乳類細胞、例えばCO3−1細胞でのcDNA挿人体の発現を可能にす る発現ベクターにおいて構築された。ライブラリーのスクリーニングは、CDN AクローンのプールでCO3−1細胞をトランスフェクションすることにより行 なわれた。MIF活性について上清液を検定することにより、MIF活性を発現 するCDNAクローンが同定された。
幾つかの細胞供給源由来のmRNAを、選択されたMIFcDNAクローンとの ハイブリダイゼーション能力について試験した。ノーザン・プロット分析は、T 細胞ライン、CEMおよびT細胞)\イブリドーマライン、T−CEMB並びに レクチン刺激ヒト末梢血リンパ球(P B L)が、MIFクローンとハイブリ ダイゼーシヨンするmRNAを容易に検出可能なレベルで合成することを示した 。しかしながら、このメツセージは、長(暴露したにも拘わらず非刺激PBL由 来のRNA試料からは検出され得なかった。活性化ヒトPBLにおけるRNA転 写物の存在は、ヒトMIF遺伝子が活性化リンパ球の産物として発現されること を示唆している。
下記表1に示された、このクローンからのMIFcDNA配列は、115アミノ 酸配列(1文字コード)をコードする。
70 90 1:L。
1:30 150 170 QQLAQATGK’PPQYIAVHVVPDQLMAFGGSSEPCAL CSLH5工 GK 工 GGAQNR5YSKLLCGLLAERLRISP DRVY 工 NYYDMNA370 :190 410 表1のcDNA配列は、ヌクレオチド51−53のATGコドンから始まる、3 45ヌクレオチドを有する長い転写解読枠を含む。
ATGの後に114個のコドンおよびヌクレオチド396−398のTAA終結 トリプレットが続く。345個のヌクレオチドは、パルス標識実験により観察さ れたMIF特異蛋白質帯の質量と一致する12540の理論分子量を有する11 5個のアミノ酸ポリペプチドをコードする。
MIFは、分泌性蛋白質であると考えられてきたが、DNA配列は、N末端また は内部的に、慣用的分泌リーダー配列[D、ペールマン等、「ジャーナル・オブ ・モレキュラー・バイオロジー」、167:391−409(1983)]と類 似した疎水性アミノ酸伸張を含まない。また、蛋白質シグナル・ペプチドの特徴 である高疎水性配列の欠如は、MIF関連蛋白質からも観察されるEK、オデイ ンク等、前出コ。リーダー配列が見かけ上存在しないということは、MIF分泌 の機構が典型的分泌性蛋白質の場合とは異なることを示唆している。このMIF は活動的または効果的には分泌され得ない可脆性がある。別法として、細胞は、 IL−1の機構と類似した機構によりMIFを運び出す。
また、MIFのcDNA配列は、アミノ酸73−75(73−75(Asn−A rおよび110−112 (Asn−Asn −5et)において2つの潜在的 アスパラギン結合グリコジル化部位をコードする[例、R,J。
ウィンツラー、「ザ・ケミストリー・オブ・グリコプロテインズ・イン・ホーモ ナル・プロテインズ・アンド・ペブタイズ」、第1巻、C,H,り一編、アカデ ミツク・プレス、ニューヨーク、1頁(1973)参照コ。ベーターインターフ ェロンおよびIL−2と同様、MIFDNA配列は、アミノ酸56.59および 80位に位置する3つのシスティン残基をコードする。これらの3つのシスティ ン残基は、少なくとも一部分、貯蔵時におけるMIF生物活性の喪失の原因とな り得る。
本発明のこのMIFcDNAのヌクレオチド配列を、ジエンバンクで記録された ヌクレオチド配列と比較した。ヌクレオチド配列における顕著な類似性は全く見 出されなかった。注目すべきことに、ヒトMIFは、ガンマ・インターフェロン またはI L−4、MI F活性を有する他のサイトカインと配列類似性を一切 共有していない。
さらに、この発明のMIFcDNAおよび、上述のオディンク等により報告され た2種の蛋白質、MRP−8およびMRP−14をコードするcDNA間に配列 類似性は全(存在しない。すなわち、この発明のMIFは、これらの既知因子お よび蛋白質とは免疫学的に異なる。
本発明のcDNA配列は、は乳類細胞により製造された機能的ポリペプチドの検 出により生物活性ヒトMIFをコードする。プラスミドp7−1におけるークロ ーン化配列は、1989年3月17日付でメリーランド、ロックビル、パークロ ーン・ドライブ12301のアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクションに ナンバー40582で寄託された。この寄託物は、特許手続きを目的とする微生 物寄託に関するブダペスト条約およびその下の規定(ブダペスト条約)の必要条 件を満たす。
また、本発明は、他の霊長類蛋白質をコードするDNA配列の随伴が無(、MI Fポリペプチドに関する発現をコードするこれらの新規DNA配列を包含する。
これらのDNA配列は、上述のDNAおよびペプチド配列と同一または実質的に 同じ配列を含む配列並びに厳密な(ストリンジェント)ハイブリダイゼーション 条件[T、マニアチス等、「モレキュラー・クローニング(ア・ラボラトリ−・ マニュアル)」、コールド・スプリング・ハーバ−・ラボラトリ−(1982) 、387〜389頁コ下、上記で報告されたMIFのDNA配列とハイブリダイ ゼーションする配列を含む。上記の厳密なハイブリダイゼーション条件の一例は 、65℃、4×SSCでのハイブリダイゼーション、次いで65℃で1時間0. lX5SC中での洗浄である。別法として、典型的な厳密なハイブリダイゼーシ ョン条件は、42℃で50%ホルムアミド、4XSSCである。
緩和なハイブリダイゼーション条件下でMIFの配列またはその活性フラグメン トとハイブリダイゼーションし、MIF生物特性を有するMIFペプチドに関す る発現をコードするDNA配列はまた、新規MTFポリペプチドをコードする。
それらの非厳密ハイブリダイゼーション条件の例は、50℃で4XSSCまたは 42℃で30−40%ホルムアミドによるハイブリダイゼーションである。例え ば、MIFの配列と顕著な相同性を有する領域、例えばグリコジル化部位または ジスルフィド結合を共有し、1つまたはそれ以上のMIF生物特性を有する蛋白 質をコードするDNA配列は、かかるDNA配列がMIF配列と厳密にハイブリ ダイゼーションしない場合でも、明らかにMIFポリペプチドをコードする。
同様に、MIFの配列によりコードされるMIFポリペプチドをコードするが、 遺伝子コードの縮重故にコドン配列が異なるDNA配列もまたこの発明に包含さ れる。対立遺伝子変形(結果的にアミノ酸変化を生じ得る場合も生じ得ない場合 もある種集団における天然塩基改変)、MIF生物活性を証明するMIF蛋白質 配列およびそのペプチド・フラグメントをコードするDNA配列もまた、その類 縁体または誘導体と共に本発明に包含される。点突然変異またはそれによりコー ドされるポリペプチドの活性、半減期または生産性を高めるべく誘導された修飾 により誘発されるMIFのDNA配列における他の変形もまた、本発明に包含さ れる。
また、MIFポリペプチドは、公知の慣用的化学合成により製造され得る。合成 手段による本発明のポリペプチドの構築方法は、当業界の熟練者には公知である 。合成的に構築されたMIFポリペプチド配列は、1次、2次または3次構造的 および立体配座的特徴をMIFポリペプチドと共有していることにより、それら に共通したMIF生物特性を有し得る。すなわち、それらは、治療および免疫学 的プロセスにおいて天然の精製MIFポリペプチドに対する生物活性または免疫 学的代用物として使用され得る。
ペプチドまたはDNA配列に加えられる修飾は、公知方法を用いて当業界の一熟 練者により行なわれ得る。MIF配列における興味深い修飾には、暗号化配列に おける選択されたアミノ酸残基の置換、挿入または欠失が含まれ得る。前記の置 換、挿入または欠失に関する突然変異誘発技術は、当業界の熟練者にはよく知ら れている。[例、アメリカ合衆国特許4518584参照コ。
ここに記載されたMIFポリペプチドの配列の他の特異的突然変異は、1つまた はそれ以上のグリコジル化部位の修飾を伴い得る。
グリコジル化の非存在または部分的のみのグリコジル化は、アスパラギン結合グ リコジル化認識部位または〇−結合炭水化物の付加により修飾される分子の部位 におけるアミノ酸置換または欠失により生じる。アスパラギン結合グリコジル化 認識部位は、適当な細胞グリコジル化酵素により特異的に認識されるトリペプチ ド配列を含む。
これらのトリペプチド配列は、アスパラギン−X−トレオニンまたはアスパラギ ン−X−セリン(ただし、Xは普通任意のアミノ酸である)である。
グリコジル化認識部位の第1または第3アミノ酸位の一方または両方における様 々なアミノ酸置換または欠失(および/または第2位におけるアミノ酸欠失)の 結果、修飾トリペプチド配列は非グリコジル化状態となる。それらの改変された ヌクレオチド配列の発現により、その部位がグリコジル化されていない変異体が 生産される。
全体的または部分的にMIF活性を保持していることが予想されるMIF配列の 他の類縁体および誘導体もまた、当業界の一熟練者によりこの明細書で開示され た方法に従い容易に製造され得る。上記修飾の一つは、結合を可能にする慣用的 技術による、MIF配列における既存のりジン残基へのポリエチレングリコール の結合または配列へのりジン残基の挿入であり得る。上記修飾は、この発明に包 含されると考えられる。
また本発明は、MIFポリペプチドの製造方法を提供する。本発明の方法は、既 知調節配列の制御下、MIFポリペプチドまたはその活性フラグメントに関する 発現をコードするDNA配列により形質転換された、適当な細胞またはセルライ ンの培養を含む。適当な細胞またはセルラインは、は乳類細胞、例えばチャイニ ーズ・ハムスター卵巣細胞(CHO)または3T3細胞であり得る。適当なは乳 類宿主細胞並びに形質転換、培養、増幅、スクリーニングおよび生成物製造およ び精製方法の選択は当業界では公知である。例えば、ゲシングおよびサンプルツ ク、「ネイチャーJ、293:620−625(1981)、または別法として 、カウフマン等、Mo1. Ce1l。
B iol、、5(7):1750−1759(1985)またはハウリー等、 アメリカ合衆国特許4419446参照。他の適当なは乳類セルラインは、サル CO5−1セルラインおよびCV−1セルラインである。
同じく本発明に適した宿主細胞として有用なのは細菌細胞である。
例えば、エシェリヒア・コリの様々な株(例、HBIOI、MCl061および 後記実施例で使用されている株)は、バイオテクノロジー分野において宿主細胞 としてよく知られている。また、バチラス・サチリス、シュードモナス、他の細 菌などの様々な株もこの方法で使用され得る。
また、当業界の熟練者に知られている酵母細胞の多くの株も、本発明のポリペプ チドの発現における宿主細胞として利用可能である。
さらに、所望ならば、昆虫細胞も本発明方法における宿主細胞として利用され得 る。例えば、ミラー等、「ジエネテイック・エンジニアリング」、8:277− 298(プレナム・プレス1986)およびそこに引用された参考文献参照。
また本発明は、新規MIFポリペプチドの発現方法で使用されるベクターを提供 する。これらのベクターは、本発明のMIFポリペプチドをコードする新規MI FDNA配列を含む。別法として、上記修飾配列が組み込まれたベクターもまた 、本発明の実施態様であり、MIFポリペプチドの製造に有用である。また、こ の方法で使用されるベクターは、本発明のDNA暗号化配列を機能し得る形で随 伴し、選択された宿主細胞においてその複製および発現を指令し得る選択された 調節配列を含む。
すなわち、組換え技術または合成方法により製造されたMIFは、マクロファー ジ活性化に関与し得る疾患を処置するための医薬製剤で使用され得る。また、上 記医薬製剤においてMIFの活性ペプチド・フラグメントを使用することも可能 である。MIFまたはそのフラグメントを含む医薬組成物に関する一治療用途は 、癌治療である。例えば、活性化されたマクロファージは、単独または特異的抗 腫ようモノクローナル抗体と組み合わされると、重要な殺腫よう能力を示す。M IFのマクロファージ活性化能力は、癌患者処置用の強力な抗腫よう剤としての その単独用途または他の治療剤と組み合わせた形での用途を示している。
同様に、MIFがマクロファージ介在によるある種の病原体を殺す作用を高める 能力は、例えばレイシュマニア・ドノバニを含む若干の病原体による様々な感染 症の処置におけるこの分子の用途を示している。
さらに、MIFがマクロファージの遊走を阻止し得る能力は、創傷処置用の治療 剤で利用され得る。創傷部位にMIF蛋白質を局所適用すると、創傷内で濃縮さ れた活性化マクロファージの数が増加することにより、創傷治癒速度も高められ 得る。
さらに、MIFは、一般的免疫刺激物質として使用され得、特に特定ワクチンに 対して発生する免疫を高めるのに使用され得る。MIFがマクロファージIL− 1βおよびHLA−DR発現を高め得るということは、この分子が、マクロファ ージが有するT細胞への抗原提示能力を高めることを示している。従って、MI Fは、種々の抗原に対する免疫応答の強化に有用である。MIFのこの特性は、 一般的免疫刺激物質としてのその有用性を示している。さらに詳しくは、MIF は特定ワクチンに対する免疫応答の強化に有用である。
これは、ワクチン開発が特に疑問視されている例えばヒト免疫不全ウィルスの場 合に非常に重要である。
また、この発明のMIF蛋白質またはそのフラグメントは、単独または他のサイ トカイニン類、ヘマトポエチン、インターロイキン、成長因子、インターフェロ ンまたは抗体と組み合わせて使用されることにより、上記の様々な感染症、癌お よび恐らくは組織損傷を処置し得る。特に、MIFをIFNガンマ、M−C8F またはGM−CSFと共に投与すると、上記状態に対する治療上の利益を高める ことが期待される。
これらの新規ポリペプチドに関する他の用途は、診断または治療用途に関する標 準的方法により生成されるモノクローナルおよびポリクローナル抗体の開発に存 する。
従って、本発明のさらに別の態様は、上述の状態を処置するための方法および治 療組成物である。上記組成物は、治療有効量の本発明によるMIF蛋白質または その治療有効フラグメントを医薬的に許容し得る担体と混合した形で含む。この 組成物は、非経口的に全身投与され得る。別法として、組成物は静脈内投与され 得る。所望ならば、組成物は皮下投与され得る。損傷治癒用途の場合、この発明 のMIFは、局部または局所投与に適した医薬製剤に製剤化される。
全身投与の場合、この発明で使用される治療組成物は、発熱物質不含有で非経口 的に許容し得る水溶液形態をとる。pH1等張性、安定性などを熟慮した、上述 の医薬的に許容し得る蛋白質溶液の製造は、当業界の技術範囲内に含まれる。
上記状態の処置方法に伴う服用体制は、薬剤の作用を修飾する様々な因子、例え ば患者の状態、体重、性別および食餌療法、損傷または感染の重症度、投与時間 および他の臨床因子を考慮した上で担当医により決定される。一般に、−日用量 は、体重1キログラム当たり1−1000マイクログラムのMIF蛋白質または 50〜5000単位(すなわち、l+1当たりの1単位は、MIF検定において 半最大阻止を導(蛋白質濃度である)の蛋白質の範囲とすべきである。
また、本発明の治療方法および組成物は、他のヒト因子との共投与を含み得る。
上記用途における典型的サイトカイニンまたはへマトポエチンには、既知因子I L−1、IL−2、IL−3、IL−4、IL−6、G−C3F、C3F−1、 GM−CSF、M−C8F1インターロイキンまたはエリトロポエチンがある。
さらに特定すれば、MIFをIFNガンマまたはM−CSFもしくはGM−CS Fと組み合わせると、上記状態の処置に関する治療活性が高められると予想され る。上述の用量は、治療組成物中の上記追加成分について補正すべく調節される 。処置された患者の経過は、慣用的方法によりモニターされ得る。
以下、実施例により、ヒトMIFのクローニング、発現および製造並びに本発明 の他の方法および生成物について詳述する。これらの実施例は説明を目的として いるのであって、本発明の範囲を限定するものではない。
実施例1 mRNAの単離およびcDNAライブラリーの構築。
顕著なMIF活性ではあるがほとんど検出できない量のIFN−ガンマ・メツセ ージを合成することが見出された、ヒトT細胞ハイブリドーマライン、T−CE MBを、RNA抽出の供給源として選択した。このセルラインは、W、Y、ワイ ザー等、「セルラー・イムノロジー」、90:167−178(1985)に従 い、HAT−感受性Tリンパ芽球様ラインCEMWH4をConA−刺激ヒト末 梢血T細胞と融合することにより生成された。細胞は、RPM11640.10 %加熱不活化胎児牛血清(Fe2)、2ミリモルのし一グルタミンおよび50μ g/ilのゲンタマイシンから成る培地で維持される。
総RNAは、18時間PHA(1%)およびPMA(10ng/ml)により刺 激されたT−CEMB細胞からチャーブウィン等、「バイオケミストリー」、1 8:5294−5299(1979)の方法に従い抽出された。
mRNAは、オリゴ(dT)−セルロース・クロマトグラフィー[H。
アビブ等、「プロシーディンゲス・オブ・ザ・ナショナル・アカデミ−・オブ・ サイエンシーズ・オブ・ザ・ユナイテッド・ステーブ・オブ・アメリカ」、69 :1408−1412(1972)]により製造された。5マイクログラムのm RNAを用いて、第2鎖反応においてDNAポリメラーゼIにより、前出のウォ ング等により報告された2本鎖cDNAを合成し、S!ヌクレアーゼ消化により ヘアピン・ループを除去した[T、マニアチス等、前出〕。2本鎖DNAをプラ ント化し、5倍過剰の合成セミ−Xhoアダプター[ヤング等、「セル」、47 :3−10(1986)]にライゲーションした。セミーxhO適合cDNAを アガロース・ゲル電気泳動によりサイズ分画した。
500塩基対より大きいcDNAを含むゲルの領域を取り出した。
これらのセミーXho適合cDNAフラグメントを、ガラス粉末への付着[B、  フォーゲルスタイン等、「プロシーディンゲス・オブ・ザ・ナショナル・アカ デミ−・オブ・サイエンシーズ・オブ・ザ・ユナイテッド・ステーブ・オブ・ア メリカ」、76:615−619(1979)]および後続の低塩緩衝液[5ミ リモルのトリス、0.5ミリモルのエチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)] を用いた溶離により分離した。
CO5−1細胞発現ベクターpXM[Y、C,ヤング等、前出〕を特有のXho I部位で線形化し、等モル量のセミーXho適合cDNAにライゲーションした 。ライゲーション反応を用いて、適格エシェリヒア・コリ株HB101[Y、C ,ヤング等、前出コを形質転換し、約60000のアンピシリン耐性コロニーの ライブラリーを作成した。
実施例2 DNA製造およびC08−1細胞トランスフエクシヨン。
前出のG、 G、ウォング等により先に報告された発現クローニング・システム を用いて、下記の要領でMIF活性をコードするcDNAを分離した。
上記cDNAライブラリーからの細菌コロニーを、ニトロセルロース・フィルタ ー上へ複製した。各フィルターからのコロニーをL−ブロスへかき集め、プラス ミドDNAを前記方法により分離した[J、A、メイヤーズ等、「ジャーナル・ オブ・バクテリオロジー」、127:1529−1536(1976)]。各1 次DNA試料を200−500コロニーのプールから製造した。
5マイクログラムの各プラスミドDNAを用いて、0.1ミリモルのクロロキン 処理を加え、DEAE−デキストラン−介在DNAトランスフエクシゴンにより C08−1細胞をトランスフェクションした[L、M、ソンパイラック等、「プ ロシーディンゲス・オブ・ザ・ナショナル・アカデミ−・オブ・サイエンシーズ ・オブ・ザ・ユナイテッド・ステーブ・オブ・アメリカ」、78ニア575−7 578(1981)およびH,ルスマン等、「ヌクレイツク・アシッズ・リサー チ」、11:1295−1308(1983)]。トランスフェクションされた CO3−1細胞からの培養土清液をトランスフェクションの72時間後に採取し 、後記実施例7記載の検定法に従いMIF活性について検定した。
陽性プールからのプラスミドDNAを、CO3−1細胞へ再トランスフェクショ ンし、トランスフェクションされた上清をMIF活性について再スクリーニング した。偽陽性の機会を最少限にするため、異なる血液ドナーからの細胞を用いて 各試料を少な(とも5回試験した。次いで、個々のクローンが単離されるまで、 さらに僅かのクローンしか含まなくなるように各試料を再分した。1次プールの 初回C08−1細胞トランスフエクシヨンにおける100の上清のうち、2つの 試料は最善の全体的MIF活性を示した。
最高のMIF活性を有するプールを選抜し、さらに少ない数のクローンを含むよ うに再分し、それらのDNAを製造し、トランスフェクションし、MIF活性を 発現する単一クローンが得られるまでトランスフェクションされた上清をMIF 活性について調べた。
最善のMIF活性を一貫して示す1クローンを、実施例7のMIF検定で再試験 した。また、このクローンの生物活性を、モルモットおよびマウスの腹膜マクロ ファージにより試験した。トランスフェクションされたC08−1細胞の粗上清 の5倍希釈物からは、各々38%および31%の阻止が見出された。また、この クローンからのMIF活性を、他のサイトカインQ(IL−2、TNF−α、T NF−β、IL−3およびIFN−ガンマ)と比較した。MIF上清は、生物検 定においてこれらのサイトカイン全部よりも大きなMIF活性を示した。しかし ながら、かなり強いMIF活性は、TNF−αおよびTNF−ガンマにより示さ れた。
実施例3 蛋白質分析。
p7−1のcDNAによりコードされるポリペプチドを、パルス標識実験を用い て同定した。p7−IDNAによりトランスフェクションされたC08−1細胞 により分泌された蛋白質の5DS−PAGEは、模擬トランスフェクション対照 には存在しない12kdポリペプチドの存在を示した。この新しい帯をポリアク リルアミド・ゲルから取り出し、50ミリモルのNH4HCOsおよび200  ng/mlのヒト血清アルブミンを含む溶離緩衝液中2時間6ワツトで電気溶離 した。後者を加えることにより、非特異的付着を阻止した。対照として、同じく 模擬トランスフェクション上清からの同じ分子量を有するゲルを取り出し、電気 溶離にかけた。溶離液を培地により再構成し、MIF活性について試験した。
強いMIF活性が溶離液から見出された。しかしながら、同じ分子量領域から取 り出された模擬ゲルからは、活性は全く検出されなかった。活性MIFポリペプ チドを含む同ゲルから30kdを有する帯を除去し、電気溶離にかけると、30 kd帯からの溶離液は遊走を高めた。この30kd蛋白質は、粗上清においてM IF活性ときっ抗および/またはこれを低減化するMIFの阻害剤であり得る。
クロロキン処理の48時間後、MIF陽性クローンの組換えDNAによりトラン スフェクションしたCO5−1細胞からの粗上清を除去し、細胞を、37℃で4 時間0゜5mlのDMEM中0.5mC1[35S]メチオニンによりパルス標 識した。放射性標識した上清を集め、15%5DS−PAGEにかけた[U、に 、レムリ等、「ネイチャー」、227:680−685(1970)]。電気泳 動後、ゲルをフルオログラフィー促進性溶液(エンハンス、二ニーイングランド ・ヌクリアー、ボストン、メリーランド)に浸し、乾燥し、X線フィルムに暴露 した。
実施例4 RNA分析。
PHA/PMA−刺激または非刺激T−CEMB細胞、ConA−刺激または非 刺激ヒトPBLまたはCEM細胞からの全細胞RNA20マイクログラムを、2 .2モルのホルムアルデヒドを含む1.2%アガロース・ゲルにより電気泳動さ せた[H,レーラッハ等、「バイオケミストリー」、16:4743(1977 )]。E、M、サザーン、「ジャーナル・オブ・モレキュラー・バイオロジーJ 、98:503−517(1975)の記載に従い、ホルムアルデヒド−変性R NAをナイロン・フィルター(ゼータバインド、クーノ、メリダン、コネティカ ット)へ移した。
XhoI制限酵素によりベクターからcDNADNA挿間体することによりcD NAプローブを作成し、DNAポリメラーゼIの大きなフラグメントの存在下プ ライマーとしてランダムなオリゴヌクレオチドを用いて31pにより挿入体を標 識した[A、P、ファインバー、グ等、「アナリティカル・バイオケミストリー J、132:6−13(1983)]。ナイロン・フィルターを43℃で4時間 プレハイブリダイゼーションし、43℃で16時間5xSSC,0,5%SDS 。
5×デンハーツ溶液および100μg/ml変性サケ精液DNAから成るハイブ リダイゼーション溶液中azp−標識cDNAプローブとハイブリダイゼーショ ンした。
ハイブリダイゼーション後、フィルターを、室温で30分間後洗浄溶液■(10 ミリモル燐酸ナトリウム、0.1%SDS、1ミリモルのEDTAおよび1xS SC)により2回および68℃で15分間後洗浄溶液II(10ミリモル燐酸ナ トリウム、0.1%SDS、1ミリモルEDTAおよび0.2 X S S C )により2回洗浄し、乾燥し、X線フィルムに適用した。
このノーザン・プロット分析は、Tセルライン、OEMおよびT細胞ハイブリド ーマライン、T−CEMBおよびレクチン刺激ヒトPBLが、MIFクローンと ハイブリダイゼーションする検出可能レベルのmRNAを容易に合成することを 示した。しかしながら、メツセンジャーは、フィルムに長く暴露したにも拘わら ず非刺激PBLから得られたRNA試料からは検出され得なかった。活性化ヒト PBLにおけるRNA転写物の存在は、ヒトMIF遺伝子が発現されること、お よびMIFが活性化リンパ球の産物であることを示唆している。
実施例5 DNA配列分析。
p7−1のcDNAクローンのヌクレオチド配列は、G、 G、ウォングおよび y、 c、ヤング等(前出)の記載に従い、Ba131ヌクレアーゼ消化により 部分的重複フラグメントの規則正しいセットを生成し、M13ベクターへサブク ローニングすることにより決定された[M、ポンツ等、「プロシーディンゲス・ オブ・ザ・ナショナル・アカデミ−・オブ・サイエンシーズ・オブ・ザ・ユナイ テッド・ステーブ・オブ・アメリカ」、79:4298−4302(1982) 、およびJ、メッシング等、「ジーン」、19:269−276(1982)〕 。1本鎮DNAを製造し、ジデオキシヌクレオチド鎖終結方法[F、サンガー等 、「プロシーディンゲス・オブ・ザ・ナショナル・アカデミ−・オブ・サイエン シーズ・オブ・ザ・ユナイテッド・ステーブ・オブ・アメリカ」、74:546 3−5467(1977)1によりヌクレオチド配列を決定した。
実施例6 突然変異cDNAフラグメントの生成。
暗号化領域に明確なシグナル・ペプチドが欠如しているにも拘わらず、p7−1 トランスフエクシヨンCoS細胞からMIF活性を有する12kd蛋白質が比較 的有効に分泌されることから、分子クローン化蛋白質はMIFではないが、CO 8細胞による内在性MIF発現の誘導物質であるという可能性が生じた。この可 能性を試験するため、p7−1cDNAの暗号化領域の2つの挿入性突然変異体 を次の要領で構築した。
MIFcDNAクローン、p7−1は単−P stI部位を含むが、挿入体に近 接するアダプターにおけるPstI部位によって、この部位はMIFcDNAの 突然変異分析に不適当なものとなった。T4DNAポリメラーゼによりPstI を伴うプラスミドの部分消化後に単離されるp7−1挿入体を処理し、次に生成 したフラッシュ末端へEcoRIアダプターをライゲーションすることにより、 2つの近接するPst1部位を除去した。この適合したフラグメントを、Pst 1部位をもたないpXMT4と命名されたpXMの誘導体の唯一のEcoRI部 位へサブクローニングした。正確な配向でcDNAを伴うクローン、p7−1− 24を、突然変異分析用に選択した。
MIFの2つの挿入性突然変異体を構築した。p7−1−24の唯一のPst1 部位に14塩基オリゴデオキシヌクレオチド、5’ TGTAATTACATG CA 3’を挿入することにより、第1突然変異体(p7−1−24B2)を生 成した。この配列は、MIF暗号化領域が、挿入配向とは関係無く終止コドン( TAA)により中断されるように設計された。
99塩基オリゴデオキシヌクレオチドをp7−1−24のPstI部位へ挿入す ることにより、第2挿入性突然変異体(p7−1−24232)を構築した。こ の配列は、p7−1−24のPstI部位へいずれかの方向で挿入されたときに 、33個のアミノ酸をMIF暗号化領域へ加えるように設計された。
14塩基オリゴヌクレオチドまたは99塩基オリゴヌクレオチドを含むクローン は、プローブとして$2p−標識14塩基オリゴマーまたは99塩基オリゴマー を用いたハイブリダイゼーションにより同定された。これらのプラスミドの各々 を、最初のp7−1プラスミドにより観察された12kd蛋白質の分泌およびC O8細胞へトランスフェクションしたときのMIF活性の誘導能力について試験 した。
MIFの切頭形態(p7−1−24B2)によりトランスフェクションされたC O8細胞から得られた上清からは、12kd蛋白質もMIF活性も検出されなか った。また、伸長した暗号化領域を有する突然変異体(p7−1−24232) によりCOS細胞をトランスフェクションしても、検出可能レベルのMIF活性 または12kd蛋白質は得られなかった。しかしながら、CO8細胞上清は、挿 入性突然変異体p7−1−24232の伸長した暗号化領域の予想されたサイズ と一致する、約15500の見かけ上の分子量を有する新しい種類を含むことが 見出された。
これらの実験は、p7−1−トランスフェクションCO8細胞から誘導された1 2kd蛋白質群がp7−1プラスミドのcDNA挿入体により直接コードされる こと、およびこの蛋白質がMIF活性を有することを示した。
実施例7 MIF生物活性。
A、MIF検定 先に記載した方法[W、Y、 ワイザー等、前出、およびJ、T、バリントン等 、「ジャーナル・オブ・イムノロジーJ、110ニア52(1973)]に従い 、アガロース飛沫検定システムにおけるインジケーター細胞としてヒト末梢血単 核白血球を用いてMIF検定を遂行した。
フィコルーハイバーク遠心分離により得られたヒト末梢血単核白血球を、緩衝塩 溶液(HBSS)で2回洗浄し、最少必須培地(MEM)中0.2%アガロース と混合した。アガロース混合物中1マイクロリツトルの細胞を、50μm反復デ ィスペンサー(ハミルトン・カンパニー、レノ、ネバダ)を用いてマイクロタイ ター・ウェルの中心へ分配した。試験すべき試料を1ウエル当たり100μmの 割合でウェルに加えた。各アガロース飛沫のサイズを測定した。37℃で一夜イ ンキュベーション後、もとのアガロース飛沫を含む全遊走領域を再び測定した。
遊走=(全領域の直径/アガロース飛沫の直径)2−1という式により遊走領域 を計算した。各試料の阻止のパーセンテージ(1%)を次の要領で誘導した。I %=100−(試験試料の平均遊走/対照試料の平均遊走)X 100゜20% またはそれより大きい阻止は、有意であると考えられた[W、Y、ワイザー等、 前出コ。
B、マクロファージIL−1βおよびHLA−DR遺伝子発現のMIF促進性。
単離された単核白血球の7日培養により得られた単核白血球誘導マクロファージ を、6または24時間本発明の組紐換えMIFまたは模擬トランスフェクション 細胞からの上清とインキュベーションした。これらの細胞から得られた全RNA を、チャーブウィン等、「バイオケミストリー」、18:5294(1974) の方法に従い抽出し、2.2モルのホルムアルデヒドを含む1.2%アガロース ・ゲルによる電気泳動によりサイズ分画した。RNAをナイロン・フィルターへ 移した。IL−1−ベータおよびHLA−DRのcDNA挿入体をそれらの各ベ クターから開裂し、単離し、ランダム・ブライミング[ファインバーブ等、「ア ナリティカル・バイオケミストリー」、132:6(1983)コにより3!P で放射性標識し、フィルターとハイブリダイゼーションさせた。
模擬上清ではな(rMIF上清は、IL−1−ベーターRNA発現を誘導した。
この発明のrMIFはHLA−DRmRNAの迅速で持続性の高い増加を誘導し たが、模擬上清とインキュベーションされたマクロファージはHLA−DR■R NAのレベル上昇を全く示さなかった。
C0過酸化水素放出に対するヒトマクロファージの活性化。
過酸化水素放出能力は、反応性酸素中間体がそれらの抗菌機能において深く関与 しているため、マクロファージ活性化の密接な生化学的相関現象である[例、ネ ーサン、Trans、 R,Soc、 Trop、 Med、 Hyg、、77 :620(1983)参照コ。過酸化水素に関するrMIFのマクロファージ活 性化能力を次の要領で測定した。
ヒト単核白血球誘導マクロファージを、この発明の2〜1000倍希釈rMIF 上清または模擬上清を含む培地中で約48時間インキュベーションした。PMA により誘発された、これらの細胞からの過酸化水素放出を、西洋わさびペルオキ シダーゼの存在下スコポレチンの酸化により測定した。
模擬上清ではな(,2,20および50倍希釈rMIF上清とインキュベーショ ンされたマクロファージは、過酸化水素の2〜3゜6倍高い放出を示した。
D、マクロファージによるレイシュマニア・ドノバー二致死のMIF活性化。
この発明のrMIFが、酸素依存性致死機構に対して感受性を示すことが知られ ている[ムレイ等、「ジャーナル・オブ・クリニカル・インベスティゲーション 」、72:32(1983)]細胞内寄生物レイシュマニア・ドノバー二の致死 を誘導し得るか否かを測定するため、下記検定を行った。
単核白血球誘導マクロファージを、約48時間rMIF上清とインキュベーショ ンした。10:1の寄生物対細胞比でレイシュマニア・ドノバー二のプロマステ ィボート(promastigote)をインキュベーションした細胞へ加えた 。感染の2.24.48および72時間後における細胞内寄生物の数/100マ クロファージを、カバーグラスの染色したプレパラートで数えた。
この発明のrMIFにより処理した細胞の抗レイシュマニア能力における約22 %を越える増加が観察された。rMIFをインターフェロン・ガンマと合わせた 平行実験は、この寄生物の致死力を高めることが予想される。
実施例8 組換えヒトMIFの発現。
MIFを製造するため、それをコードするcDNAを適当な発現ベクターへ導入 した。それらの多様なタイプは、標準分子生物技術によるは乳類、昆虫、酵母、 真菌および細菌発現に関して当業界では周知である。は乳類細胞の場合の上記の 一ベクターはpXM[Y。
C,ヤング等、「セル」、47:3−10(1983)]である。このベクター は、は乳類細胞において所望のcDNAの高レベルの発現を指令するのに適した 関係で、SV40複製開始点およびエンハンサ−、アデノウィルス主後期プロモ ーター、アデノウィルス・トリパータイト(tripartite)リーダー配 列のcDNAコピー、小ハイブリッド介在配列、SV40ポリアデニル化シグナ ルおよびアデノウィルスVA I遺伝子を含む[例、カウフマン、「プロシーデ ィンゲス・オブ・ザ・ナショナル・アカデミ−・オブ・サイエンシーズ・オブ・ ザ・ユナイテッド・ステーブ・オブ・アメリカ」、82:689−693(19 85)参照]。pXMベクターをエンドヌクレアーゼ酵素XhoIにより線形化 し、続いて、Xhol相補的末端を生成する合成オリゴヌクレオチド[コラボレ イティブ・リサーチ、レキシンシン、メリーラントコの付加により予め修飾され たMIFをコードするcDNAへ等モル量で別々にライゲーションすることによ り、発現用の構築物を生成する。これらの構築物は、適当なベクターにより様々 な宿主で発現され得る。
a、は乳類細胞による発現。
下記検定で使用されるMIF蛋白質の発現を達成するため、MIFに関するcD NAを含むpXM構築物を、実施例5の記載に従い、CoS細胞へトランスフェ クションする。トランスフェクションされたCO8細胞からの条件培地は、MI F検定で測定された通りMIF生物活性を含む。
ここに記載されているは乳類細胞発現ベクターは、この業界の熟練者によく知ら れた技術により合成され得る。ベクターの成分、例えばレプリコン、選択遺伝子 、エンハンサ−、プロモーターなどは、公知技術により天然供給源または合成的 に得られる。カウフマン等、「ジャーナル・オブ・モレキュラー・バイオロジー J、159:511−521(1982)、およびカウフマン、「プロシーディ ンゲス・オブ・ザ・ナショナル・アカデミ−・オブ・サイエンシーズ・オブ・ザ ・ユナイテッド・ステーブ・オブ・アメリカJ、82:689−693(198 5)参照。典型的なは乳類宿主細胞には、形質転換セルラインを含め、特に霊長 類セルラインおよびネズミ・セルラインがある。正常ディプロイド細胞、−次組 縁のインビトロ培養から誘導された細胞株および一部エクスプラントもまた適当 である。選択遺伝子が顕著に作用している場合、候補細胞は選択遺伝子において 遺伝子型的に不完全である必要はない。ともに常法によって、ベクターDNAを 安定した状態で組み込み、続いて組み込まれたベクターDNAを増幅させるため 、CHO細胞が使用され得る。別法として、ベクターDNAは、ウシ・パピロー マウィルス・ゲノム[ラスキー等、「セル」、36:391−401(1984 )コの全部または一部を含み、安定したエピソーム要素としてセルライン、例え ばC127マウス細胞に担われ得る。他の適当なは乳類セルラインには、ヒーラ 、CO3−1サル細胞、マウスL−929細胞、スイスBa1b−cまたはNI Hマウスから誘導された3T3ライン、BHKまたはHaKハムスター・セルラ インがあるが、これらに限定されるわけではない。
次に、安定した形質転換体を、標準的な免疫学的、生物学的または酵素的検定法 により生成物の発現についてスクリーニングする。
MIFポリペプチドをコードするDNAおよびmRNAの存在は、標準的方法、 例えばサザーン・プロッティングおよびRNAブロッティングにより検出され得 る。適当な宿主細胞、例えばCO3−1サル細胞へ発現ベクターDNAを導入し た後、数日間中におけるポリペプチドをコードするDNAの一時的発現を、培養 培地における蛋白質の活性または免疫検定法による選択を行わずに測定する。
また、当業界の熟練者であれば、例えば適当な酵素によりプラスミドからMIF のDNA配列を挿入し、よ(知られた組換え遺伝子工学技術および他の公知ベク ター、例えばpJL3およびpJL4[ガフ等、rEMB○ジャーナル」、4: 645−653(1985)コおよびpMT2(pMT2−VWFI:より出発 、ATCC$67122、PCT出願PCT/US87100033参照)を使 用することにより、pXMベクターに匹敵する他のは乳類発現ベクターを構築す ることができる。MIFを伴うベクターにより適当な宿主細胞を形質転換すると 、MIFポリペプチドが発現され得る。
b、細菌発現システム 同様に、当業界の熟練者であれば、暗号化配列に近接するは乳類調節配列を排除 し、細菌調節配列を挿入することにより、MIFをコードする配列を操作して、 細菌細胞による本発明のMrFの細胞内または細胞外発現用細菌性ベクターを作 成することができる。さらに、MIFをコードするDNAは、当業界で知られて いる通り、細菌発現を最適化する異なるコドンを含むように修飾され得る。好ま しくは、成熟MIFをコードする配列は、同じく当業界で周知の方法により、成 熟MIFポリペプチドの細菌発現、分泌およびプロセシングを可能にする分泌誘 導性ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列へ機能し得るように枠内結合さ れる。上記分泌システムを用いたエシェリヒア・コリにおけるMIFの発現の結 果、活性ポリペプチドの分泌が予想される。
次いで、細菌宿主細胞においていずれかの経路で発現された化合物は、全て既知 方法により、採取、精製および/または物理化学的、生化学的および/または臨 床的パラメーターに関して特性検定され得る。
C0昆虫または酵母細胞による発現 同様の操作を行うことにより、昆虫細胞におけるMIFポリペプチド発現用の昆 虫ベクターが構築され得る[例、公開されたヨーロッパ特許出願155476で 報告された方法参照]。MIFcDNAは昆虫細胞において発現される。
酵母調節配列を用いて同様の酵母ベクターを構築することにより、酵母細胞にお いてMIFをコードするcDNAが発現され、細胞外活性MIFが分泌される。
[例えば、公開されたPCT出願WO3610O639およびヨーロッパ特許出 願EP123289に記載された方法参照]。
実施例9 高レベルのMIFを発現するCHOセルラインの構築。
は乳類細胞から高レベルの本発明MIF蛋白質を製造する一方法では、MIFを コードするcDNAの多数のコピーを含む細胞を構築する。
カウフマンおよびシャープ、「ジャーナル・オブ・モレキュラー・バイオロジー J(1982)(前出)の方法に従い、cDNAを、増幅可能なマーカー、例え ば増加濃度のメトトレキセート(MTX)を含む細胞に対するDHFR遺伝子と コ(同時)トランスフェクションする。
この方法は、若干の異なる細胞タイプにより使用され得る。
例えば、発現を可能にする他のプラスミド配列を機能し得る形で随伴したMIF 遺伝子を含むpXMベクターを、燐酸カルシウム同時沈澱およびトランスフェク ションによりDHFR発現プラスミド、例えばpAdD26SVpA3[カウフ マン、「プロシーディンゲス・オブ・ザ・ナショナル・アカデミ−・オブ・サイ エンシーズ」、82:689−693(1985)コトー緒ニ、DHFR欠失C HO細胞、DUKX−BI 1へ導入する。DHFRHF性形質転換体は、透析 した胎児ウシ血清を含むアルファ培地での成長に関して選択される。
生物検定法、免疫検定法またはRNAプロッティングにより、形質転換体をMI Fの発現についてチェックし、続いて、カウフマン等、Mo1. Ce1l B iol、、5:1750(1983)の記載に従い、増加濃度のMTX(0,0 2,0,2,1,0および5マイクロモルのMTXにおける連続段階)における 成長による増幅について陽性プールを選択する。増幅されたラインをクローン化 し、MIF蛋白質発現をMIF検定法によりモニターする。MIF発現は、MT X耐性のレベル増加に伴い増加すると予想される。
上記発現システムのいずれかにおいて、生成されたセルラインは、適当な薬剤選 択によりさらに増幅され、生成されたセルラインを再クローン化し、この明細書 に記載されたMIF検定法を用いて発現レベルが評価され得る。
本発明の多様な修飾および変形も本願明細書に包含され、当業界の一熟練者にと って明白であることが予想される。本発明の組成物および方法に対する上記修飾 および変更は、後記請求の範囲に包含されるものと考えられる。
国際調査報告 一一向−^−””””” PCT/lls 90101355S^ 35384

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 (1)実質的に他の蛋白質様物質の随伴がないヒトマクロファージ遊走阻止因子 蛋白質。 (2)下記アミノ酸配列: 【配列があります】 またはそのフラグメントと同一または実質的に同一のアミノ酸配列の全部または 一部分を含む、請求項1記載の蛋白質。 (3)下記DNA配列: 【配列があります】 と同一または実質的に同一のDNA、そのフラグメントまたはそこにハイブリダ イゼーションし得るDNAの全部または一部分によりコードされる、請求項1記 載の蛋白質。 (4)下記特徴: (1)SDS−PAGEにおける還元条件下での見かけ上の分子量が約12kd 、 (2)20%より高い阻止率を示すMIF生物検定法における生物活性、 (3)マクロファージにおけるIL−1ベータおよびHLA−DR遺伝子発現の 増強における生物活性、 (4)レイシュマニア・ドノバーニのマクロファージ致死作用の活性化における 生物活性 の一つまたはそれ以上を有する、請求項1記載の蛋白質。 (5)発現制御配列を機能し得る形で随伴したMIFの発現をコードするDNA 配列により形質転換されたセルラインを培養することにより製造される、請求項 1記載の蛋白質。 (6)発現制御配列を機能し得る形で随伴したMIFの発現をコードするDNA 配列またはそのフラグメントにより形質転換されたセルラインを培養することを 含む、MIFまたはそのフラグメントの製造方法。 (7)下記配列: 【配列があります】 と同一または実質的に同一のヌクレオチド塩基の配列、そのフラグメントまたは そこにハイブリダイゼーションし得るDNA配列を含む、MIFをコードするD NA配列。 (8)発現制御配列を機能し得る形で随伴した請求項7記載のDNA配列により 形質転換された細胞。 (9)ほ乳類または細菌細胞を含む、請求項8記載の細胞。 (10)20%を越える阻止率のMIF検定法での生物活性を有する均質MIF 。 (11)医薬的に有効な賦形剤中にMIFまたはその生物活性フラグメントの治 療有効量を含む医薬組成物。 (12)さらに、追加的なサイトカイン、ヘマトポエチン、成長因子または腫よ う活性化抗体の治療有効量を含む、請求項11記載の組成物。 (13)サイトカインが、IL−1、IL−2、IL−3、IL−4、IL−6 、GM−CSF、G−CSF、M−CSF、インターフェロン、エリトロポエチ ンから成る群から選択される、請求項12記載の組成物。 (14)追加的サイトカインがIFN−ガンマ、M−CSFまたはGM−CSF である、請求項13記載の組成物。 (15)請求項7記載のDNA配列を含むプラスミド・ベクター。 (16)患者に有効量のMIFまたはそのフラグメントを投与することを含む、 癌の処置方法。 (17)患者に有効量のMIFまたはそのフラグメントを投与することを含む、 感染症の処置方法。 (18)患者に有効量のMIFまたはそのフラグメントを投与することを含む、 創傷治癒の促進方法。 (19)患者に有効量のMIFまたはそのフラグメントを投与することを含む、 免疫系の刺激方法。 (20)ワクチンをMIFを含む治療用組成物の後または同時に投与することを 含む、ワクチンの有効性を高める方法。 (21)さらに、少なくとも1種のヘマトポエチン、サイトカイン、成長因子ま たは抗体の有効量をMIFと同時または後続的に投与することを含む、請求項1 9記載の方法。 (22)サイトカインがM−CSF、GM−CSFまたはIFN−ガンマである 、請求項21記載の方法。
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