JPH04343543A - Ｆａ用ローカルエリアネットワーク - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、ＦＡ（Ｆａｃｔｏｒ
ｙ　Ａｕｔｏｍａｔｉｏｎ）　用として求められるロー
カルエリアネットワーク（以下、ＬＡＮという）に関し
、より詳細には、ＣＩＭ（ＣｏｍｐｕｔｅｒＩｎｔｅｇ
ｒａｔｅｄ　Ｍａｎｕｆａｃｔｕｒｉｎｇ）モデルの階
層におけるレベル１（装置管理）とレベル２（ステーシ
ョン管理）のフィールドネット、セルネットに関するも
のである。

【０００２】

【従来の技術】伝送路形態がバス型のフィールドネット
やセルネットは、ネットワークに接続された全ての局に
共通な共有データ（サイクリックデータ）を有し、該共
有データの更新事象が発生したときに、その局がブロー
ドキャスト伝送により全ての局に対してデータを送信し
、該共有データを更新する機能（サクイクリック伝送機
能）と、ある局のアプリケーションからの交信要求があ
ったときに一時的に通信相手を指定してデータ伝送する
機能（トランジェント伝送機能）を持つネットワークが
一般的である。

【０００３】伝送路形態がリング型のネットワークでは
、共有データは定期的に更新されることからサイクリッ
クデータとも呼ばれる。共有データは工場のラインのス
イッチのＯＮ、ＯＦＦや機器のタイマ値やカウンタ値或
いは動作状態などの情報を示し、常に最新のデータが格
納されていなければならない。このため、サイクリック
伝送機能を実現するためにはリアルタイムな通信方法が
要求され、バス型のネットワークではブロードキャスト
伝送を利用して対応している。

【０００４】また、特にＦＡ用のＬＡＮには工場ライン
のシステム構築の面から見た場合、ライン設備や制御対
象の多様化、複雑化、モデルチェンジの短期化に伴い、
ネットワーク構築の迅速性やメンテナンスの容易性など
が要求される。

【０００５】図５は、従来の実施例におけるネットワー
ク構成図である。図中、１はバス型ＬＡＮの伝送媒体（
ケーブル）、２はブロードキャスト伝送やトランジェン
ト伝送を行うネットワークに接続された局、４はネット
ワークの共有データである。

【０００６】図７は、本実施例で使用したＩＥＥＥ８０
２．４（トークンバス）のパケット（フレーム）の構成
を示す説明図である。図中、１０は伝送されるパケット
、１１はパケットの開始を示す開始デリミタ（ＳＤ）、
１２はパケットコマンドや優先度を含む制御部（ＦＣ）
、１３はパケット伝送の宛先アドレス（ＤＡ）、１４は
パケット伝送の発信元アドレス（ＳＡ）、１５はパケッ
トのデータ部（ＤＡＴＡ）、１６はパケットの伝送誤り
をチェックする検査シーケンス部（ＦＣＳ）、１７はパ
ケットの終りを示す終了デリミタ（ＥＤ）である。

【０００７】次に動作を説明する。図５において、局Ａ
にある定期的なタイミングで共有データ４を更新する事
象が発生した場合、局Ａはパケットのデータ部（ＤＡＴ
Ａ）１５に共有データの更新情報をセットし、パケット
の宛先アドレス（ＤＡ）１３に全てのビットが１のブロ
ードキャストアドレス１３−ａを指定してパケットを送
信する。送信されたパケットは図中の矢印の如くネット
ワークの全ての局（局Ｂ、局Ｃ、局Ｄ、局Ｅ、局Ｆ）に
通知され、これを受信した局はパケットのデータ部（Ｄ
ＡＴＡ）１５を基に共有データ４を各々更新する。

【０００８】局Ａから局Ｂに対するトランジェント伝送
の事象が発生した場合、局Ａはパケットの宛先アドレス
（ＤＡ）１３に、先頭ビットが０で局Ｂのアドレスを示
す個別アドレス１３−ｃを指定してパケットを送信する
。送信されたパケットは全ての局に通知されるが、局Ｂ
以外の局は宛先アドレス（ＤＡ）１３が局Ｂの個別アド
レスを示していることから受信したパケットを放棄する
。局Ｂはパケットを受信し、パケットのデータ部（ＤＡ
ＴＡ）１５の内容によって、その内容を局Ａが送信した
方法と同じように今度は宛先アドレス（ＤＡ）１３に局
Ａの個別アドレスを指定して送信する。

【０００９】次に、このネットワークの構成をさらに発
展させて、工場ラインの制御目的が異なるグループを多
数構築しようとする場合には、図６に示す如くネットワ
ークを各々グループ毎に伝送媒体１（ケーブル）を切り
放してグループ内で閉じた通信を行うようにしていた。

【００１０】

【発明が解決しようとする課題】以上のように従来は、
敷設した１つの伝送路上には１つのサイクリック伝送機
能しか存在できなかったため、複数の制御対象（グルー
プ）があった場合は、各々のサイクリック伝送機能が相
互に干渉しないようにグループ毎に伝送路を別々に施設
しなければならず、グループが多数存在する複雑、且つ
、大規模なラインではネットワークの構築とそのメンテ
ナンスに多大な費用と時間を必要とするという問題点が
あった。

【００１１】また、あるグループにおいて使用していた
通信機器を別のグループで一時的に使用するようなこと
があった場合でも、ケーブル接続の変更を必要とし状況
が悪ければ、機器を移動しなければならず、柔軟性に欠
け、操作性が悪いという問題点があった。

【００１２】更に、トランジェント伝送機能の応答速度
の面から見た場合、従来にあっては特に優先機能を付け
なかったため、サイクリック伝送が頻繁に発生した場合
には高トラフィックにより局の受信負荷が増大し、相手
局からのトランジェント伝送による要求に対する応答に
遅れが生じてしまうという問題点があった。

【００１３】この発明は上記のような問題を解決するた
めになされたもので、工場のネットワークのグループ構
成に変更があっても通信機器の配置換えや伝送路の複数
敷設なしに、グループ化したい局に対応するグループア
ドレスとアドレスマスクを与えることで論理的なグルー
プを構成し、ネットワークにおいて迅速で柔軟な対応を
可能とし、且つ、配線工事の削減を図るＦＡ用ローカル
エリアネットワークを得ることを第１の目的とする。

【００１４】また、トランジェント伝送機能のパケット
がサイクリック伝送機能のパケットよりも優先的に処理
し、サイクリック伝送機能によるブロードキャスト伝送
やマルチキャスト伝送が頻繁に発生して局の受信負荷が
増大したときでも、送信局からの要求に対する応答の遅
れを極めて少なくするＦＡ用ローカルエリアネットワー
クを得ることを第２の目的とする。

【００１５】更に、ネットワークのグループ構成の管理
を管理局により遠隔管理、集中管理できるＦＡ用ローカ
ルエリアネットワークを得ることを第３の目的とする。

【００１６】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、伝送路形態がバス型で、ネットワークに接続された
全ての局に共通な共有データを有し、ブロードキャスト
アドレスを用いたブロードキャスト伝送により前記共有
データを更新するＦＡ用ローカルエリアネットワークに
おいて、特定のグループにグループアドレスを用いて一
斉同報するマルチキャスト伝送手段と、グループアドレ
スマスクによる受信パケットのフィルタリング手段とを
各局が具備し、同一バス上の局を複数のグループにセグ
メント化して運用する。

【００１７】また、比較的頻繁に発生する前記ブロード
キャスト伝送とマルチキャスト伝送には低い優先度を、
個別アドレスを用いた一時的に発生するトランジェント
伝送には高い優先度を各々割り当てて運用する。

【００１８】更に、前記ネットワークに管理局を設け、
該管理局から各局に対して各々グループアドレス、グル
ープアドレスマスク、各局の個別アドレス及び伝送の優
先度を通知し、ネットワーク構成や伝送制御を遠隔集中
管理する。

【００１９】

【作用】この発明に係わるＬＡＮの各局は、共有データ
の更新情報を含む送信パケットの宛先アドレスにグルー
プアドレスを指定してマルチキャスト伝送し、該パケッ
トを受信した局はグループアドレスマスクにより受信パ
ケットをフィルタリングし、その局が所属するグループ
に対するパケットのみを取り込み共有データの内容を更
新する。

【００２０】また、比較的頻繁に発生する共有データの
更新のためのブロードキャスト伝送とマルチキャスト伝
送には低い優先度を割り当て、一時的に発生するトラン
ジェント伝送には高い優先度を割り当てて、トランジェ
ント伝送を優先的に処理する。

【００２１】更に、ネットワーク上に管理局を一つ或い
は複数設置し、各局で運用されるグループアドレス、グ
ループアドレスマスク、各局の個別アドレス及びブロー
ドキャスト伝送、マルチキャスト伝送、トランジェント
伝送の優先度をネットワークに接続されている全ての局
に対して通知する。

【００２２】

【実施例】図１は、この発明の実施例におけるネットワ
ークの構成を示す説明図で、このネットワークには管理
局Ｍ３と共有データ４を有した９台Ａ〜Ｉの局が接続さ
れている。図３は、この発明の実施例における局の内部
ブロック図で、図中、４は共有データ、５は不揮発性Ｒ
ＡＭ、６は受信パケットをキューイングしておく受信キ
ュー、７は共有データの更新処理などを実行するデータ
処理部、８はパケットの送受信を行うパケット伝送部で
ある。図４は、受信キュー６の詳細図で、８つの優先度
に対応したバッファキューが示されている。図中、１０
はパケットである。なお、図７の１３−ｂはグループア
ドレスで、先頭ビットが１で後続の１５ビットが個別の
アドレスを示すものである。

【００２３】管理者は図２に示すグループ構成情報を管
理局Ｍ３に入力し、管理局Ｍ３からこのネットワークを
次のようにして３つのグループにセグメント化して行く
。システムの動作について説明する。まず、管理局Ｍ３
から局Ａ、局Ｂ、局Ｃに対してトランジェント伝送によ
り、データ部に１３−ｂの形式で表されるグループ１の
グループアドレス〔１１００〕とグループアドレスマス
ク〔１１ＦＦ〕と各々の個別アドレス〔１０３１〕、〔
１０３２〕、〔１０３３〕、及びマルチキャスト伝送の
優先度とトランジェント伝送の優先度を含んだパケット
１０を順次送信する。これを受信した各局は指示された
グループアドレス〔１１００〕とグループアドレスマス
ク〔１１ＦＦ〕と個別アドレス、及び伝送の優先度を内
部の不揮発性ＲＡＭ５に格納し記憶しておき、自局アド
レスを管理局Ｍ３から通知された個別アドレスを更新す
る。なお、管理局Ｍ３は各局の更新される以前の個別ア
ドレスを知っているものとする。

【００２４】管理局Ｍ３はこれと同様の方法で局Ｄ、局
Ｅ、局Ｆに対してグループ２のグループアドレス〔２１
００〕とグループアドレスマスク〔２１ＦＦ〕と個別ア
ドレス〔２０３１〕、〔３０３２〕、〔２０３３〕　　
を通知し、局Ｇ、局Ｈ、局Ｉに対してはグループ３のグ
ループアドレス〔３１００〕とグループアドレスマスク
〔３１ＦＦ〕と個別アドレス〔３０３１〕、〔３０３２
〕、〔３０３３〕を通知する。この結果、９台の局は３
つのグループにセグメント化される。

【００２５】グループ１についての動作を説明する。局
Ａに共有データを更新する事象が発生した場合、局Ａは
パケット１０のデータ部（ＤＡＴＡ）１５に共有データ
４の更新情報をセットし、パケット１０の宛先アドレス
（ＤＡ）１３にグループ１のグループアドレス〔１１０
０〕を指定し、更に、パケット１０の制御部（ＦＣ）１
２の優先度ＰＰＰに最低優先度（ＰＰＰ＝０００）を指
定してパケット１０を送信（マルチキャスト伝送）する
。送信されたパケット伝送媒体上の全ての局２に通知さ
れるが、各局のパケット伝送部８は次の条件式によって
受信したパケットのフィルタリングを行う。

【００２６】（宛先アドレス）ＡＮＤ（グループアドレ
スマスク）＝（宛先アドレス）

【００２７】上記条件式が成立しない場合受信したパケ
ット１０を放棄するが、成立した場合は受信したパケッ
ト１０を受信キュー６の最低優先度キューに一旦格納し
、その後データ処理部７がパケット１０を取り込み共有
データ４の更新処理を実行する。その結果、グループ１
のメンバーである局Ｂ、局Ｃだけが共有データ４を更新
する。グループ２、グループ３のマルチキャスト伝送も
これと同様な動作を行いグループ内で独立した通信を行
う。

【００２８】次に、局Ａから局Ｂに対するトランジェン
ト伝送の事象が発生した場合、局Ａはパケット１０の宛
先アドレス（ＤＡ）１３に局Ｂの個別アドレスを指定し
、パケット１０の制御部（ＦＣ）１２の優先度ＰＰＰに
最高優先度（ＰＰＰ＝１１１）を指定して送信する。 送信されたパケット１０は全ての局に通知されるが、局
Ｂ以外の局はパケット１０を放棄する。局Ｂのパケット
伝送部８は受信したパケット１０を受信キュー６の最高
優先度キューに一旦格納し、その後データ処理部７がパ
ケット１０を取り込みトランジェント処理を行う。この
とき、図４に示すように最低優先度キューにマルチキャ
スト伝送によるパケット１０が処理されず複数個溜って
いたとしても、データ処理部８は最高優先度キューから
パケット１０を取り込み処理する。

【００２９】また、トランジェント伝送の場合グループ
を越えた通信も可能である。例えば、グループ１の局Ａ
からグループ２の局Ｅに対するトランジェント伝送は、
上記局Ａから局Ｂに対するそれと同じである。

【００３０】

【発明の効果】以上のように、この発明によれば、全て
の局が共有データを有するバス型のネットワークを複数
のグループに分けて構築しようとする場合、ネットワー
クを物理的に切り放さなくても同一バス上に論理的に独
立したネットワークを構築できるため、ネットワークの
グループ構成変更毎の配線工事や局の配置換えを行う必
要がなくなる。またグループ間の通信も従来のトランジ
ェント伝送により簡単に実現できるので様々な応用にも
対応できる。更に、物理的なネットワークはグループが
複数でも一つあれば良いためネットワークスペースの効
率化も図れる。

【００３１】また、ブロードキャスト伝送やマルチキャ
スト伝送が頻繁に発生して局の受信処理が高負荷状態の
場合でも、トランジェント伝送の処理が優先的に行われ
るため、送信局からの要求に対する応答の遅れを極めて
少なくできる。

【００３２】更に、ネットワークのグループ構成や伝送
の優先度の管理を管理局により遠隔管理、集中管理でき
るため、ネットワークのメンテナンスが容易で、グルー
プ構成に変更をきたしたときでも速やかに対応すること
ができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の一実施例におけるＬＡＮの概略構成
を示す説明図である。

【図２】この発明の一実施例におけるグループ構成情報
を示す図表である。

【図３】この発明の一実施例における局の内部構成を示
すブロック図である。

【図４】この発明の一実施例における局の受信キューの
構造を示す説明図である。

【図５】従来例におけるＬＡＮの概略構成を示す説明図
である。

【図６】従来例におけるＬＡＮをグループ化したときの
ネットワーク構成を示す説明図である。

【図７】ＩＥＥＥ８０２．４規格のパケット形式を示す
説明図である。

【符号の説明】

１　　伝送媒体（ケーブル） ２　　局 ３　　管理局 ４　　共有データ ５　　不揮発性ＲＡＭ ６　　パケット受信キュー ７　　データ伝送部 ８　　パケット伝送部 １０　　パケット

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　伝送路形態がバス型で、ネットワーク
   に接続された全ての局に共通な共有データを有し、ブロ
   ードキャストアドレスを用いたブロードキャスト伝送に
   より前記共有データを更新するＦＡ用ローカルエリアネ
   ットワークにおいて、特定のグループにグループアドレ
   スを用いて一斉同報するマルチキャスト伝送手段と、グ
   ループアドレスマスクによる受信パケットのフィルタリ
   ング手段とを各局が具備し、同一バス上の局を複数のグ
   ループにセグメント化して運用することを特徴とするＦ
   Ａ用ローカルエリアネットワーク。
2. 【請求項２】　　比較的頻繁に発生する前記ブロードキ
   ャスト伝送とマルチキャスト伝送には低い優先度を、個
   別アドレスを用いた一時的に発生するトランジェント伝
   送には高い優先度を割り当てて運用することを特徴とす
   る前記請求項１記載のＦＡ用ローカルエリアネットワー
   ク。
3. 【請求項３】　　前記ネットワークに管理局を設け、該
   管理局から各局に対して各々グループアドレス、グルー
   プアドレスマスク、各局の個別アドレス及び伝送の優先
   度を通知し、ネットワーク構成や伝送制御を遠隔集中管
   理することを特徴とする前記請求項１、２記載のＦＡ用
   ローカルエリアネットワーク。