JPH0432895B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は噴流吐出部から吐出される噴流の方向
を可変とした衛生洗浄装置に関する。

従来の技術 従来の人体局部洗浄用の衛生洗浄装置の洗浄ノ
ズルとしては、吐出口が単孔式、多孔式のものが
ある。

単孔式の洗浄ノズルは、集中的に洗浄する場合
に適し、多孔式の洗浄ノズルは単孔式と比較すれ
ば洗浄範囲が広く、使用感がソフトである。

発明が解決しようとする問題点 本発明で解決しようとする問題は、洗浄ノズル
により洗浄できる範囲の拡大を、洗浄能力を低下
させずに達成することにある。

この課題に対し、従来の単孔式による洗浄ノズ
ルでは、もともと洗浄範囲が狭く、これを補うた
めには、吐出流量が増大せざるを得ず、このため
ソフト感あるいは噴流の飛び散りといつた面で問
題があつた。

また多孔式のノズルにおいては、単孔式のノズ
ルと比較して洗浄範囲は拡大される。しかし、そ
の構成上、所要流量は大であり、また噴流が分散
されるため噴流による洗浄効果は低下する。

問題点を解決するための手段 上記課題を達成するために、便座に着座した使
用者の被洗浄部に洗浄水を噴出する噴流吐出部
と、この噴流吐出部に温水を供給する温水タンク
と、前記噴流吐出部に設け洗浄水を吐出する流体
素子と、さらに前記流体素子を前記流体素子によ
る洗浄水の吐出方向の偏向とは異なる方向にある
角度範囲で揺動を繰り返す手段を設けるものであ
る。

作 用 単一の噴流を偏向させて洗浄範囲を拡大してい
るため、噴流の当接面で強力な洗浄効果を発揮す
るとともに、洗浄範囲に対する融通性も高い。

実施例 以下本発明の実施例を第２図〜第３図にもとづ
いて説明する。

図中１は便器、２は便器の後方に連結される洗
浄水タンク、３は便器１に連設された洗浄便座ユ
ニツトであり、温水ユニツト、加圧部、洗浄部、
およびこれらを制御する制御部を内蔵し、便座４
便蓋５を回動自在に枢着している。６は洗浄水タ
ンク２より洗浄便座ユニツト３へ給水する給水パ
イプであり、ポンプ７に接続される。ポンプ７で
加圧された水は、吐出流路８により、温水タンク
９の下層と連通した入水管１０で温水タンク９の
下層に至る。温水タンク９中には、シーズヒータ
１１が温水タンク９の底面近くに固定されると共
に、温水タンク９中に設けた温度センサ１２で湯
温が検知され、シーズヒータ１１への入力が制御
される。出湯管１３は温水タンク９の上層と連通
するとともに、出湯流路１４′を経てノズル本体
１４の入口部と接続される。ノズル本体１４中に
は、伸縮ノズル１６が摺動自在に支持されてい
る。伸縮ノズル１６の先端には、単一の噴出口１
７を有する噴流噴出部１８があり、流体素子１９
により伸縮ノズル１６の出没方向に噴流が揺動す
る様に設定してある。２０は伸縮ノズル１６内に
設けた接続流路であり、ノズル本体１４の入口部
１５と噴流噴出部１８の流体素子１９とを連通し
ている。

また伸縮ノズル１６には、回転止めの溝２１が
設けてあり、この溝２１と合致するキー２２を有
する歯車Ａ２３が摺動自在に設けられている。歯
車Ａ２３は歯車Ｂ２４と噛み合され、さらに歯車
Ｂ２４と一体に設けたスラスト板２５とノズル本
体１４の先端部とで狭持されて回転する。

固定部材２６により、ノズル本体１４に固定さ
れた駆動モータ２７の回転軸２８は歯車Ｂ２４と
連結され、駆動モータ２７の回転は歯車Ｂ２４、
歯車Ａ２３、キー２２、溝２１を経て伸縮ノズル
１６へと伝えられる。２９は伸縮ノズル１６とノ
ズル本体１４の間に挿入された伸縮ノズル１６復
帰用のスプリングである。３０はＯリングであり
伸縮ノズル１６が伸長したときの、伸縮ノズル１
６とノズル本体１４間のシールを行う。３１は制
御部であり、温度センサ１２からの信号によりシ
ーズヒータ１１の入力を制御する湯温制御ポンプ
７の発停及びポンプ回転数の制御を行う噴出の流
量制御、駆動モータの回転量、回転方向の制御を
行うノズル揺動制御の機能を有する。

駆動モータ２７は、パルスモータを採用し、制
御部３１のマイコンにて制御を行い、揺動時の原
点の記憶、揺動角の変更を可能としている。

つぎに、洗浄時の動作につき述べれば、使用者
が洗浄スイツチ（図示せず）をONすると、ポン
プ７が回転し、温水タンク９内の湯を出湯流路１
４′を通じてノズル本体１４へと圧送する。ノズ
ル本体１４内に流入した湯は、伸縮ノズル１６を
Ｏリング３０のあるシール面まで押し出し、噴流
噴出部１８は定位置にセツトされる。

さらに湯は伸縮ノズル１６の接続流路２０を経
て噴流噴出部１８の流体素子１９に至り、流体素
子１９で自己発振した流れは、伸縮ノズル１６の
出没方向に偏向された流れとなる。また伸縮ノズ
ル１６は、駆動モータ２７の回転揺動が歯車Ａ２
３歯車Ｂ２４により伝えられて、ある角度範囲で
揺動を繰り返す。したがつて噴流吐出部１８の噴
出口１７より吐出される噴流は、流体素子１９に
より伸縮ノズル１６の出没方向に偏向する流れ
と、これに対して直角方向に偏向された流れの合
成された軌跡を動くことになる。

このようにして得られる噴流の軌跡は第４図に
示したようなものである。広範囲の洗浄範囲を短
時間でカバーするためには、偏向のスピードが必
要であるが流体素子を用いた偏向では、高速化が
容易である。

また、本実施例では、伸縮ノズル１６の揺動に
ステツピングモータを用いているため、洗浄密度
を変更することも可能で、第５図に示したような
洗浄パターンにより、重点洗浄方式をとることも
できる。

発明の効果 以上説明したように、本発明による衛生洗浄装
置によれば次の効果が得られる。

(1) 単一噴流を偏向させて、洗浄範囲を拡大して
いるため、多孔式のノズルと比較して、洗浄能
力が強力で、また洗浄範囲に対する融通性が高
い。

(2) 噴流の偏向手段として、流体素子の用いたた
め、偏向が高速で行なえ、使用感を損ねること
がない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る衛生洗浄装置のノズル部
の概略断面図、第２図は同装置のシステム構成図
第３図は同装置の斜視図、第４図、第５図は同装
置による噴流の軌跡を示す説明図である。 １……便座、１８……噴流吐出部、９……温水
タンク、１９……流体素子、２７……駆動モータ
（電気的駆動手段）。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 便座に着座した使用者の被洗浄部に洗浄水を
   噴出する噴流吐出部と、噴流吐出部に温水を供給
   する温水タンクと、前記噴流吐出部に設け、洗浄
   水を吐出する流体素子と、さらに前記流体素子を
   前記流体素子による洗浄水の吐出方向の偏向とは
   異なる方向に、ある角度範囲で揺動を繰り返す手
   段を有する衛生洗浄装置。 ２ 流体素子を揺動する手段は、噴流吐出部を前
   記流体素子による偏向とは異なる方向に、ある角
   度範囲で揺動を繰り返す電気的駆動手段とした特
   許請求の範囲第１項記載の衛生洗浄装置。