JPH04313488A - 高張力鋼用ティグ溶接ワイヤ - Google Patents
高張力鋼用ティグ溶接ワイヤInfo
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- JPH04313488A JPH04313488A JP7934891A JP7934891A JPH04313488A JP H04313488 A JPH04313488 A JP H04313488A JP 7934891 A JP7934891 A JP 7934891A JP 7934891 A JP7934891 A JP 7934891A JP H04313488 A JPH04313488 A JP H04313488A
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- Arc Welding In General (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は実質的にArガスをシー
ルドガスとして使用する高張力鋼用溶接ワイヤに関し、
詳しくは0.2%耐力が80kgf/mm2 級の高張
力鋼のティグ溶接に使用して、特に大溶着量において低
温靱性に優れた溶接金属を得るための高張力鋼用ティグ
溶接ワイヤに係わるものである。
ルドガスとして使用する高張力鋼用溶接ワイヤに関し、
詳しくは0.2%耐力が80kgf/mm2 級の高張
力鋼のティグ溶接に使用して、特に大溶着量において低
温靱性に優れた溶接金属を得るための高張力鋼用ティグ
溶接ワイヤに係わるものである。
【0002】
【従来の技術】近年、鋼構造物の大型化に伴って、軽量
化を意図して高張力鋼が広く使用されている。また鋼材
の技術進歩も著しく、高張力鋼の溶接性は改善され、特
に高張力鋼の溶接において問題とされていた低温割れ感
受性は著しく改善されている。そのため、60キロ級以
上の高張力鋼の需要はますます高まっている。これら6
0キロ級以上の高張力鋼を使用する構造物の製造にあた
っては、低酸素化が図れ、水素量が少なく、耐割れ性の
優れたティグ溶接が使用される。
化を意図して高張力鋼が広く使用されている。また鋼材
の技術進歩も著しく、高張力鋼の溶接性は改善され、特
に高張力鋼の溶接において問題とされていた低温割れ感
受性は著しく改善されている。そのため、60キロ級以
上の高張力鋼の需要はますます高まっている。これら6
0キロ級以上の高張力鋼を使用する構造物の製造にあた
っては、低酸素化が図れ、水素量が少なく、耐割れ性の
優れたティグ溶接が使用される。
【0003】従来から、このような用途にはNi,Cr
,Moなどを適量添加した高張力鋼用ワイヤ(以下ワイ
ヤ)が使用されていた。しかし、これらのワイヤは強度
・靱性を確保するため、比較的低入熱でしかも溶着量を
低く制限する方法を採っていたが、溶接能率が低下する
ばかりでなく、姿勢溶接などでは溶接欠陥が発生すると
いう問題点があった。この種のワイヤを溶着速度を高め
て使用すると、降伏点が低下したり、靱性が著しく劣化
する欠点が生ずるため、高溶着な条件でも降伏点・靱性
が確保できるワイヤが求められていた。
,Moなどを適量添加した高張力鋼用ワイヤ(以下ワイ
ヤ)が使用されていた。しかし、これらのワイヤは強度
・靱性を確保するため、比較的低入熱でしかも溶着量を
低く制限する方法を採っていたが、溶接能率が低下する
ばかりでなく、姿勢溶接などでは溶接欠陥が発生すると
いう問題点があった。この種のワイヤを溶着速度を高め
て使用すると、降伏点が低下したり、靱性が著しく劣化
する欠点が生ずるため、高溶着な条件でも降伏点・靱性
が確保できるワイヤが求められていた。
【0004】これらの従来ワイヤの欠点の一部を解決す
る技術としては、例えば特開昭57−159293号公
報に開示されている高張力鋼用TIGワイヤには、溶接
金属の靱性を高めるために、ワイヤ中の酸素量を0.0
150〜0.0320%に高めたワイヤが提案されてい
るが、高溶着条件での使用には靱性に関しては何等の改
善も図れていない。
る技術としては、例えば特開昭57−159293号公
報に開示されている高張力鋼用TIGワイヤには、溶接
金属の靱性を高めるために、ワイヤ中の酸素量を0.0
150〜0.0320%に高めたワイヤが提案されてい
るが、高溶着条件での使用には靱性に関しては何等の改
善も図れていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
点を解決するものであり、0.2%耐力が80キロ級の
高張力鋼のティグ溶接に使用し、特に高溶着速度の条件
においても、適正な強度と高い靱性を有する良好な溶接
金属が得られる高張力鋼用ティグ溶接ワイヤを提供する
ことを課題とするものである。
点を解決するものであり、0.2%耐力が80キロ級の
高張力鋼のティグ溶接に使用し、特に高溶着速度の条件
においても、適正な強度と高い靱性を有する良好な溶接
金属が得られる高張力鋼用ティグ溶接ワイヤを提供する
ことを課題とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨とするとこ
ろは、重量%で、 C:0.02〜0.08%,Si
:0.35%以下,Mn:0.70〜1.60%,P:
0.010%以下,S:0.010%以下,Ni:2.
0〜5.0%,Cr:0.30〜1.20%,Mo:0
.30〜1.50%,Ti:0.003〜0.050%
,Al:0.003〜0.050%,Nb:0.005
〜0.030%,V:0.005〜0.080%,N:
0.005%以下,O:0.005%以下、かつV+N
bがCの0.5〜2.0倍の範囲にあり、残部が実質的
にFeよりなることを特徴とする高張力鋼用ティグ溶接
ワイヤにある。
ろは、重量%で、 C:0.02〜0.08%,Si
:0.35%以下,Mn:0.70〜1.60%,P:
0.010%以下,S:0.010%以下,Ni:2.
0〜5.0%,Cr:0.30〜1.20%,Mo:0
.30〜1.50%,Ti:0.003〜0.050%
,Al:0.003〜0.050%,Nb:0.005
〜0.030%,V:0.005〜0.080%,N:
0.005%以下,O:0.005%以下、かつV+N
bがCの0.5〜2.0倍の範囲にあり、残部が実質的
にFeよりなることを特徴とする高張力鋼用ティグ溶接
ワイヤにある。
【0007】
【作用】本発明者らは前記問題点を解決するため、高溶
着量においても靱性に有効な元素について種々検討を行
った。その結果、従来靱性向上に有効とされているAl
,Ti量の調整だけでは高入熱・高溶着量条件では不十
分であり、C量を低く制限した上で、さらに微量のNb
,Vの添加及びV+NbをCに対して適正比とすること
が有効であることを見出した。
着量においても靱性に有効な元素について種々検討を行
った。その結果、従来靱性向上に有効とされているAl
,Ti量の調整だけでは高入熱・高溶着量条件では不十
分であり、C量を低く制限した上で、さらに微量のNb
,Vの添加及びV+NbをCに対して適正比とすること
が有効であることを見出した。
【0008】表1に示す成分系のワイヤを用いて、表2
および図1の溶接条件および開先形状により溶接した8
0キロ級高張力鋼溶接金属の強度と靱性を検討した結果
を表3に示す。
および図1の溶接条件および開先形状により溶接した8
0キロ級高張力鋼溶接金属の強度と靱性を検討した結果
を表3に示す。
【0009】
【表1】
【0010】
【表2】
【0011】
【表3】
【0012】このように、微量のNb,Vを添加し、さ
らにV+NbとCとの比を適当な範囲にすることによっ
て、強度・靱性共に改善された良好な溶接金属が得られ
ることを見出した。以下に、本発明の成分限定理由を作
用と共に詳述する。
らにV+NbとCとの比を適当な範囲にすることによっ
て、強度・靱性共に改善された良好な溶接金属が得られ
ることを見出した。以下に、本発明の成分限定理由を作
用と共に詳述する。
【0013】C:0.02〜0.08%Cは溶接金属の
強度確保の上で必須の成分である。しかし、0.02%
未満では80キロ級鋼の溶接金属としての強度を得るこ
とが困難である。また0.08%を超えると大溶着量条
件での靱性の低下が著しいため、0.02〜0.08%
とした。
強度確保の上で必須の成分である。しかし、0.02%
未満では80キロ級鋼の溶接金属としての強度を得るこ
とが困難である。また0.08%を超えると大溶着量条
件での靱性の低下が著しいため、0.02〜0.08%
とした。
【0014】Si:0.35%以下
Siは主な脱酸性元素であるが、ティグ溶接では0.3
5%を超えると溶接金属の衝撃靱性を著しく損なうため
0.35%を限度とした。しかし、過度に低減すると、
脱酸不足によるブローホールが発生する場合があるため
、好ましくは0.05〜0.35%の範囲である。
5%を超えると溶接金属の衝撃靱性を著しく損なうため
0.35%を限度とした。しかし、過度に低減すると、
脱酸不足によるブローホールが発生する場合があるため
、好ましくは0.05〜0.35%の範囲である。
【0015】Mn:0.70〜1.60%MnはSiと
共に主要な脱酸性元素であり、また溶接金属の衝撃靱性
向上に有効である。しかし、0.70%未満では脱酸不
足となり、1.60%を超えると降伏強度を高める効果
が期待できないので0.70〜1.60%の範囲とした
。
共に主要な脱酸性元素であり、また溶接金属の衝撃靱性
向上に有効である。しかし、0.70%未満では脱酸不
足となり、1.60%を超えると降伏強度を高める効果
が期待できないので0.70〜1.60%の範囲とした
。
【0016】P,S:0.010%以下P,Sは共に、
低融点の化合物を粒界に生成して、靱性を著しく損なう
。特に合金元素を比較的多量に含有する高張力鋼ではこ
の傾向が強いため、0.010%以下とすることが必要
である。
低融点の化合物を粒界に生成して、靱性を著しく損なう
。特に合金元素を比較的多量に含有する高張力鋼ではこ
の傾向が強いため、0.010%以下とすることが必要
である。
【0017】Ni:2.0〜5.0%
Niは低温靱性および強度を得るために添加するが、8
0キロ級鋼の場合は2.0%未満では効果がなく、5.
0%を超えると耐割れ性が低下することから、範囲を2
.0〜5.0%とした。
0キロ級鋼の場合は2.0%未満では効果がなく、5.
0%を超えると耐割れ性が低下することから、範囲を2
.0〜5.0%とした。
【0018】Cr:0.30〜1.20%Crは溶接金
属の強度を確保するために添加するが、0.30%未満
では効果が得られず、1.20%超では過度の強度とな
る。
属の強度を確保するために添加するが、0.30%未満
では効果が得られず、1.20%超では過度の強度とな
る。
【0019】Mo:0.30〜1.50%Moは大入熱
溶接における溶接金属の軟化抵抗を増加して強度低下を
軽減する目的で添加する。0.30%未満ではこの効果
は得られず、1.50%を超えるとMoの炭化物が生成
して,溶接金属の著しい硬化と靱性劣化を生ずるために
上限を1.50%とした。
溶接における溶接金属の軟化抵抗を増加して強度低下を
軽減する目的で添加する。0.30%未満ではこの効果
は得られず、1.50%を超えるとMoの炭化物が生成
して,溶接金属の著しい硬化と靱性劣化を生ずるために
上限を1.50%とした。
【0020】Al:0.003〜0.050%Alは強
脱酸性元素として溶接金属の酸素量を低減すると共に、
ミクロ組織を微細化して衝撃靱性向上に効果がある。し
かし、0.003%未満ではこの効果がなく、0.05
0%超ではAl酸化物が生成して、むしろ靱性を損なう
作用があるため、0.050%を上限と定めた。
脱酸性元素として溶接金属の酸素量を低減すると共に、
ミクロ組織を微細化して衝撃靱性向上に効果がある。し
かし、0.003%未満ではこの効果がなく、0.05
0%超ではAl酸化物が生成して、むしろ靱性を損なう
作用があるため、0.050%を上限と定めた。
【0021】Ti:0.003〜0.050%TiもA
lと同様に強脱酸性元素であり、溶接金属のミクロ組織
の微細化により靱性を向上させる作用があり、Alとの
共存によって、この効果は高まる。しかし、0.003
%未満では靱性改善効果が期待できず、0.050%を
超えると炭化物を生成して著しく靱性を損なうため、0
.050%を上限とした。
lと同様に強脱酸性元素であり、溶接金属のミクロ組織
の微細化により靱性を向上させる作用があり、Alとの
共存によって、この効果は高まる。しかし、0.003
%未満では靱性改善効果が期待できず、0.050%を
超えると炭化物を生成して著しく靱性を損なうため、0
.050%を上限とした。
【0022】Nb:0.005〜0.030%Nbは微
細な炭化物を生成して溶接金属のミクロ組織を微細化し
、これにより衝撃靱性を顕著に高めると共に大入熱溶接
における降伏強度の低下を防止する作用がある。この炭
化物の生成力はTiより強く、適量の添加は前述のTi
の炭化物の形成を抑制して、Tiのミクロ組織微細化効
果を高めるのに作用する。しかし、0.005%未満で
はこのような効果が得られず、また0.030%を超え
ると炭化物が大型化して、むしろ靱性を劣化させること
から、上限値を0.030%に定めた。
細な炭化物を生成して溶接金属のミクロ組織を微細化し
、これにより衝撃靱性を顕著に高めると共に大入熱溶接
における降伏強度の低下を防止する作用がある。この炭
化物の生成力はTiより強く、適量の添加は前述のTi
の炭化物の形成を抑制して、Tiのミクロ組織微細化効
果を高めるのに作用する。しかし、0.005%未満で
はこのような効果が得られず、また0.030%を超え
ると炭化物が大型化して、むしろ靱性を劣化させること
から、上限値を0.030%に定めた。
【0023】V:0.005%〜0.080%Vも炭化
物生成元素であり、Nbと同様な効果がある。 しかし検討の結果、Nbと共存した場合には靱性改善効
果がさらに高まることが認められた。Nb量を前記の範
囲にしたとき、Vは0.005%未満では効果が得られ
ず、また0.080%を超えた場合にも靱性改善効果は
認められない。
物生成元素であり、Nbと同様な効果がある。 しかし検討の結果、Nbと共存した場合には靱性改善効
果がさらに高まることが認められた。Nb量を前記の範
囲にしたとき、Vは0.005%未満では効果が得られ
ず、また0.080%を超えた場合にも靱性改善効果は
認められない。
【0024】さらに、V及びNb量が各々の限定範囲に
あっても、C量に対して0.5倍未満では良好な靱性が
得られず、また2.0倍を超えても同様に靱性が劣化す
るために、適正の範囲を0.8から2.0とした。
あっても、C量に対して0.5倍未満では良好な靱性が
得られず、また2.0倍を超えても同様に靱性が劣化す
るために、適正の範囲を0.8から2.0とした。
【0025】N:0.005%以下
Nの添加は低温靱性を顕著に劣化させるため、できる限
り低いレベルが好ましい。しかし、実用的には0.00
5%以下であれば、靱性低下の影響は軽減される。
り低いレベルが好ましい。しかし、実用的には0.00
5%以下であれば、靱性低下の影響は軽減される。
【0026】O:0.005%以下
OはCおよび脱酸性元素を酸化消耗させて、溶接金属の
強度を低下させる。また、Oは溶接金属のミクロ組織を
粗大化して靱性を損なう。従って、低いほど好ましい元
素であるが、実用的には0.005%以下であればこの
ような影響は防止できる。
強度を低下させる。また、Oは溶接金属のミクロ組織を
粗大化して靱性を損なう。従って、低いほど好ましい元
素であるが、実用的には0.005%以下であればこの
ような影響は防止できる。
【0027】以下に実施例により、本発明を具体的に説
明する。
明する。
【0028】
【実施例】表4に示す化学成分の降伏強さ80キロ級高
張力鋼に図1に示す開先を施し、表5に示すワイヤを用
いて表6に示す条件で溶接を行い、溶接継手を作製した
。この継手からJISAl号の引張試験片および2mm
Vノッチシャルピー衝撃試験片を採取して機械的試験に
より評価した結果を表7に示す。
張力鋼に図1に示す開先を施し、表5に示すワイヤを用
いて表6に示す条件で溶接を行い、溶接継手を作製した
。この継手からJISAl号の引張試験片および2mm
Vノッチシャルピー衝撃試験片を採取して機械的試験に
より評価した結果を表7に示す。
【0029】衝撃靱性については−50℃の吸収エネル
ギーが10.0kgf・m以上を良好と判定し、伸びに
ついては20%以上を良好と判定する目安とした。
ギーが10.0kgf・m以上を良好と判定し、伸びに
ついては20%以上を良好と判定する目安とした。
【0030】ワイヤNo.6はC,Ni,Al,Ti,
Vの各元素がいずれも本発明の限定範囲を超えているた
め、0.2%耐力,引張強度が高過ぎ、また衝撃靱性も
低下している。ワイヤNo.7はMnが高く、さらにN
b,V量およびV+NbとCとの比のいずれもが本発明
の限定範囲を超えているため、強度が高いばかりでなく
、特に靱性、伸び率の劣化が著しい。またワイヤNo.
11も同様に、Al,V,Nb量と(V+Nb)/C値
が範囲を外れており、ワイヤNo.7と同じ程度の性能
しか得られない。
Vの各元素がいずれも本発明の限定範囲を超えているた
め、0.2%耐力,引張強度が高過ぎ、また衝撃靱性も
低下している。ワイヤNo.7はMnが高く、さらにN
b,V量およびV+NbとCとの比のいずれもが本発明
の限定範囲を超えているため、強度が高いばかりでなく
、特に靱性、伸び率の劣化が著しい。またワイヤNo.
11も同様に、Al,V,Nb量と(V+Nb)/C値
が範囲を外れており、ワイヤNo.7と同じ程度の性能
しか得られない。
【0031】ワイヤNo.8は全ての元素量は限定範囲
にあるもののV+NbとC量との比が範囲未満にあるた
め、衝撃靱性が低くなっている。また、ワイヤNo.9
は、(V+Nb)/Cが低いだけでなく、C,Cr量も
多すぎるために靱性に加え、強度、伸び共に良好な成績
が得られない。ワイヤNo.10はC,Al,Vの各元
素量が本発明範囲未満であり、靱性の低下がある。ワイ
ヤNo.12はNi量が低く、Ti,Nb量および(V
+Nb)/C値が高いことから強度は低く、靱性も満足
しない。ワイヤNo.13はP,S,Mo,Nb,V量
および(V+Nb)/C値共に高すぎ、強度、伸び、靱
性の全ての成績が悪い。
にあるもののV+NbとC量との比が範囲未満にあるた
め、衝撃靱性が低くなっている。また、ワイヤNo.9
は、(V+Nb)/Cが低いだけでなく、C,Cr量も
多すぎるために靱性に加え、強度、伸び共に良好な成績
が得られない。ワイヤNo.10はC,Al,Vの各元
素量が本発明範囲未満であり、靱性の低下がある。ワイ
ヤNo.12はNi量が低く、Ti,Nb量および(V
+Nb)/C値が高いことから強度は低く、靱性も満足
しない。ワイヤNo.13はP,S,Mo,Nb,V量
および(V+Nb)/C値共に高すぎ、強度、伸び、靱
性の全ての成績が悪い。
【0032】これらの比較ワイヤに比べて、本発明範囲
のワイヤNo.1からNo.5の各ワイヤはいずれも全
ての項目で良好な値が得られることが明らかである。
のワイヤNo.1からNo.5の各ワイヤはいずれも全
ての項目で良好な値が得られることが明らかである。
【0033】
【表4】
【0034】
【表5】
【0035】
【表6】
【0036】
【表7】
【0037】
【発明の効果】以上のように、本発明のワイヤにおいて
は合金添加量および(V+Nb/Cの比を特定する構成
により、大溶着量のティグ溶接金属の耐力,強度を確保
し、かつ高い衝撃靱性を得ることが可能となった。
は合金添加量および(V+Nb/Cの比を特定する構成
により、大溶着量のティグ溶接金属の耐力,強度を確保
し、かつ高い衝撃靱性を得ることが可能となった。
【図1】試験板の開先形状を示す図である。
Claims (1)
- 【請求項1】 重量%で、 C:0.02〜0.08%、 Si:0.35%以下、 Mn:0.70〜1.60%、 P:0.010%以下、 S:0.010%以下、 Ni:2.0〜5.0%、 Cr:0.30〜1.20%、 Mo:0.30〜1.50%、 Ti:0.003〜0.050%、 Al:0.003〜0.050%、 Nb:0.005〜0.030%、 V:0.005〜0.080%、 N:0.005%以下、 O:0.005%以下、 かつV+NbがCの0.5〜2.0倍の範囲にあり、残
部が実質的にFeよりなることを特徴とする高張力鋼用
ティグ溶接ワイヤ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7934891A JPH04313488A (ja) | 1991-04-11 | 1991-04-11 | 高張力鋼用ティグ溶接ワイヤ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7934891A JPH04313488A (ja) | 1991-04-11 | 1991-04-11 | 高張力鋼用ティグ溶接ワイヤ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04313488A true JPH04313488A (ja) | 1992-11-05 |
Family
ID=13687399
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7934891A Withdrawn JPH04313488A (ja) | 1991-04-11 | 1991-04-11 | 高張力鋼用ティグ溶接ワイヤ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH04313488A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH07276080A (ja) * | 1994-03-31 | 1995-10-24 | Kobe Steel Ltd | 高張力鋼用溶接ワイヤ |
WO2011093244A1 (ja) | 2010-01-27 | 2011-08-04 | 株式会社神戸製鋼所 | 低温靭性および落重特性に優れた溶接金属 |
CN107614189A (zh) * | 2015-06-05 | 2018-01-19 | 株式会社神户制钢所 | 焊接金属和焊接结构体 |
CN107900555A (zh) * | 2017-12-18 | 2018-04-13 | 武汉钢铁有限公司 | 一种用于630MPa级高Nb钢双道埋弧焊的焊丝 |
-
1991
- 1991-04-11 JP JP7934891A patent/JPH04313488A/ja not_active Withdrawn
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH07276080A (ja) * | 1994-03-31 | 1995-10-24 | Kobe Steel Ltd | 高張力鋼用溶接ワイヤ |
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JP2011152567A (ja) * | 2010-01-27 | 2011-08-11 | Kobe Steel Ltd | 低温靭性および落重特性に優れた溶接金属 |
US8932415B2 (en) | 2010-01-27 | 2015-01-13 | Kobe Steel, Ltd. | Welding metal having excellent low-temperature toughness and drop-weight characteristics |
CN107614189A (zh) * | 2015-06-05 | 2018-01-19 | 株式会社神户制钢所 | 焊接金属和焊接结构体 |
CN107900555A (zh) * | 2017-12-18 | 2018-04-13 | 武汉钢铁有限公司 | 一种用于630MPa级高Nb钢双道埋弧焊的焊丝 |
CN107900555B (zh) * | 2017-12-18 | 2020-04-21 | 武汉钢铁有限公司 | 一种用于630MPa级高Nb钢双道埋弧焊的焊丝 |
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---|---|---|---|
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