JPH04236172A - 静電力または磁力を利用した空間保持装置 - Google Patents
静電力または磁力を利用した空間保持装置Info
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- JPH04236172A JPH04236172A JP446891A JP446891A JPH04236172A JP H04236172 A JPH04236172 A JP H04236172A JP 446891 A JP446891 A JP 446891A JP 446891 A JP446891 A JP 446891A JP H04236172 A JPH04236172 A JP H04236172A
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- BFKJFAAPBSQJPD-UHFFFAOYSA-N tetrafluoroethene Chemical group FC(F)=C(F)F BFKJFAAPBSQJPD-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
Landscapes
- Container, Conveyance, Adherence, Positioning, Of Wafer (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エレクトレットによる
静電力、または磁石による磁力を利用して一対の各部材
を、間隔をあけて保持するための装置に関する。
静電力、または磁石による磁力を利用して一対の各部材
を、間隔をあけて保持するための装置に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気記録媒体として用いられるたとえば
フロッピディスクは、低摩擦力で回転可能に保持される
必要があり、このようなフロッピディスクは、磁界によ
る悪影響を防ぐために、磁力を用いることなく、保持す
ることが望まれる。先行技術では、フロッピディスクを
、零またはごくわずかな摩擦力で、しかも磁気ヘッドな
どと一定のわずかな間隔をあけて空間に保持するための
構成は実現されていない。また他の用途では、磁界によ
って悪影響を受けない部材を、磁力によって、固定位置
に設けられた部材と一定の間隔を保って空間に保持する
ための構成の実現が望まれている。
フロッピディスクは、低摩擦力で回転可能に保持される
必要があり、このようなフロッピディスクは、磁界によ
る悪影響を防ぐために、磁力を用いることなく、保持す
ることが望まれる。先行技術では、フロッピディスクを
、零またはごくわずかな摩擦力で、しかも磁気ヘッドな
どと一定のわずかな間隔をあけて空間に保持するための
構成は実現されていない。また他の用途では、磁界によ
って悪影響を受けない部材を、磁力によって、固定位置
に設けられた部材と一定の間隔を保って空間に保持する
ための構成の実現が望まれている。
【0003】
【発明が解決すべき課題】本発明の目的は、一対の部材
の間隔を一定に保って保持することができるようにした
静電力または磁力を利用した空間保持装置を提供するこ
とである。
の間隔を一定に保って保持することができるようにした
静電力または磁力を利用した空間保持装置を提供するこ
とである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、一対の間隔を
あけて配置された各部材に、相互に対向して電極をそれ
ぞれ設け、これらの各電極には、相互に逆極性の電圧を
印加し、前記各部材には、相互に対向してエレクトレッ
トをそれぞれ設け、これらの各エレクトレットには、同
一極性の電荷を帯電させることを特徴とする静電力を利
用した空間保持装置である。
あけて配置された各部材に、相互に対向して電極をそれ
ぞれ設け、これらの各電極には、相互に逆極性の電圧を
印加し、前記各部材には、相互に対向してエレクトレッ
トをそれぞれ設け、これらの各エレクトレットには、同
一極性の電荷を帯電させることを特徴とする静電力を利
用した空間保持装置である。
【0005】また本発明は、各電極間の距離を、各エレ
クトレット間の距離を超える値に選ぶことを特徴とする
。
クトレット間の距離を超える値に選ぶことを特徴とする
。
【0006】また本発明は、各電極の相互に対向する面
積は、ほぼ同一であり、各エレクトレットの相互に対向
する面積は、異なっていることを特徴とする。
積は、ほぼ同一であり、各エレクトレットの相互に対向
する面積は、異なっていることを特徴とする。
【0007】本発明は、一対の間隔をあけて配置された
各部材に、相互に対向して電極をそれぞれ設け、これら
の各電極には、相互に逆極性の電圧を印加し、前記各部
材にはまた、相互に対向して磁石をそれぞれ設け、これ
らの各磁石は、同一極性の磁極が対向するように磁化さ
れていることを特徴とする磁力を利用した空間保持装置
である。
各部材に、相互に対向して電極をそれぞれ設け、これら
の各電極には、相互に逆極性の電圧を印加し、前記各部
材にはまた、相互に対向して磁石をそれぞれ設け、これ
らの各磁石は、同一極性の磁極が対向するように磁化さ
れていることを特徴とする磁力を利用した空間保持装置
である。
【0008】
【作用】本発明に従えば、一対の間隔をあけて配置され
た各部材のうち、一方の部材は固定位置に設けられ、他
方の部材は空間に配置され、これらの各部材には、地球
の電位に関して逆極性の電圧が印加された電極がそれぞ
れ設けられ、これによって相互の反発力が発生し、各部
材にはまた、同一極性の電荷が帯電されたエレクトレッ
トがそれぞれ設けられ、または同一極性の磁極が対向す
るように磁化された永久磁石片などのような磁石が設け
られ、これによって反発力が発生される。
た各部材のうち、一方の部材は固定位置に設けられ、他
方の部材は空間に配置され、これらの各部材には、地球
の電位に関して逆極性の電圧が印加された電極がそれぞ
れ設けられ、これによって相互の反発力が発生し、各部
材にはまた、同一極性の電荷が帯電されたエレクトレッ
トがそれぞれ設けられ、または同一極性の磁極が対向す
るように磁化された永久磁石片などのような磁石が設け
られ、これによって反発力が発生される。
【0009】こうして電極による吸引力とエレクトレッ
トまたは磁石による反発力とが平衡するようにして、各
部材の間隔が一定に保たれる。磁界による悪影響を防ぐ
必要がある用途、たとえば前述のフロッピディスクなど
を保持するための用途では、エレクトレットが用いられ
、また磁界による悪影響が生じない用途では、前記磁石
が用いられ得る。
トまたは磁石による反発力とが平衡するようにして、各
部材の間隔が一定に保たれる。磁界による悪影響を防ぐ
必要がある用途、たとえば前述のフロッピディスクなど
を保持するための用途では、エレクトレットが用いられ
、また磁界による悪影響が生じない用途では、前記磁石
が用いられ得る。
【0010】また本発明に従えば、各部材を間隔をあけ
てたとえば上下に配置した状態で、各電極間の距離を、
各エレクトレット間の距離を超える値に選び、これによ
ってエレクトレット間の距離を小さくしてそれらのエレ
クトレットによる反発力を大きくすることができる。し
たがって各部材間の間隔が、平衡状態に比べて小さくな
ったときには、反発力の方が大きくなり、またその間隔
が大きくなったときには吸引力が大きくなるようにする
ことができる。
てたとえば上下に配置した状態で、各電極間の距離を、
各エレクトレット間の距離を超える値に選び、これによ
ってエレクトレット間の距離を小さくしてそれらのエレ
クトレットによる反発力を大きくすることができる。し
たがって各部材間の間隔が、平衡状態に比べて小さくな
ったときには、反発力の方が大きくなり、またその間隔
が大きくなったときには吸引力が大きくなるようにする
ことができる。
【0011】さらに本発明に従えば、吸引力を得るため
の各電極の相互に対向する面積はほぼ同一とし、これに
対して、反発力を得るためのエレクトレットの相互に対
向する面積は異なっており、換言すると一方のエレクト
レットの対向する面積は、他方のエレクトレットの対向
する面積を超える値に選ばれており、したがって各部材
が、相互に平衡している位置から平行にずれたとき、エ
レクトレットに帯電されている面状の電荷の静電力によ
って、平衡位置に戻る力が働く。
の各電極の相互に対向する面積はほぼ同一とし、これに
対して、反発力を得るためのエレクトレットの相互に対
向する面積は異なっており、換言すると一方のエレクト
レットの対向する面積は、他方のエレクトレットの対向
する面積を超える値に選ばれており、したがって各部材
が、相互に平衡している位置から平行にずれたとき、エ
レクトレットに帯電されている面状の電荷の静電力によ
って、平衡位置に戻る力が働く。
【0012】さらに本発明に従えば、エレクトレットに
代えて永久磁石片などの磁石を用いても、各部材の間隔
を一定に保つことができる。またこの磁石を用いた構成
において、各磁極の相互に対向する面積を相互に異なら
せて、各部材が平行にずれたときに、元の平衡する位置
に戻る力を発生して、平衡位置に保つことが可能となる
。
代えて永久磁石片などの磁石を用いても、各部材の間隔
を一定に保つことができる。またこの磁石を用いた構成
において、各磁極の相互に対向する面積を相互に異なら
せて、各部材が平行にずれたときに、元の平衡する位置
に戻る力を発生して、平衡位置に保つことが可能となる
。
【0013】
【実施例】図1は本発明の一実施例の簡略化した斜視図
であり、図2はその図1における切断面線II−IIか
ら見た断面図である。この空間保持装置は、固定位置に
設けられた平板状の電気絶縁性材料、たとえばガラスな
どから成る部材1と、矢符2の方向に変位可能に設けら
れる平板状の電気絶縁性材料、たとえばガラスなどから
成るもう1つの部材3とを有する。これらの一対の各部
材1,3には、相互に対向して電極4,5が形成される
。これらの電極4,5には、直流電源6が接続され、こ
うして電極4,5には地球の電位に関して相互に逆極性
の電圧が印加される。電源6は、交流電源であってもよ
い。
であり、図2はその図1における切断面線II−IIか
ら見た断面図である。この空間保持装置は、固定位置に
設けられた平板状の電気絶縁性材料、たとえばガラスな
どから成る部材1と、矢符2の方向に変位可能に設けら
れる平板状の電気絶縁性材料、たとえばガラスなどから
成るもう1つの部材3とを有する。これらの一対の各部
材1,3には、相互に対向して電極4,5が形成される
。これらの電極4,5には、直流電源6が接続され、こ
うして電極4,5には地球の電位に関して相互に逆極性
の電圧が印加される。電源6は、交流電源であってもよ
い。
【0014】部材1,3にはまた、電極4,5上で、エ
レクトレット7,8がそれぞれ形成される。エレクトレ
ット7,8は、相互に対向して配置されており、これら
の各エレクトレットには、同一極性の電荷が帯電される
。エレクトレット7,8は、高分子材料、たとえばフッ
素樹脂、さらに好ましくは、FEP(Fluorina
tedEthylene Propylene、4フッ
化エチレン6フッ化プロピレン共重合体樹脂)、および
PTFE(Poly Tetra Fluoro Et
hylene、4フッ化エチレン樹脂)などがあり、こ
れらの高分子材料をエレクトレット化するために(a)
高温にした材料に電界をかけ、そのまま常温まで冷却す
るサーモ法、(b)常温で材料に電界をかけコロナ放電
をさせるコロナ法、および(c)真空中で材料に電子線
を照射する電子ビーム法などがある。
レクトレット7,8がそれぞれ形成される。エレクトレ
ット7,8は、相互に対向して配置されており、これら
の各エレクトレットには、同一極性の電荷が帯電される
。エレクトレット7,8は、高分子材料、たとえばフッ
素樹脂、さらに好ましくは、FEP(Fluorina
tedEthylene Propylene、4フッ
化エチレン6フッ化プロピレン共重合体樹脂)、および
PTFE(Poly Tetra Fluoro Et
hylene、4フッ化エチレン樹脂)などがあり、こ
れらの高分子材料をエレクトレット化するために(a)
高温にした材料に電界をかけ、そのまま常温まで冷却す
るサーモ法、(b)常温で材料に電界をかけコロナ放電
をさせるコロナ法、および(c)真空中で材料に電子線
を照射する電子ビーム法などがある。
【0015】エレクトレット7,8間の間隔Dsはたと
えば5μmであり、エレクトレット7,8の厚みはそれ
ぞれ5μmであり、電極4,5の厚みはたとえば1μm
である。
えば5μmであり、エレクトレット7,8の厚みはそれ
ぞれ5μmであり、電極4,5の厚みはたとえば1μm
である。
【0016】図3は、図1および図2に示される実施例
の動作の原理を説明するための簡略化した図である。こ
の図3を参照して、各部材1,3の上下の間隔Dsが平
衡する原理について述べる。電極4,5に上述のように
逆極性の電圧が印加されることによって、吸引力Fiが
作用し、このとき電極4,5間の距離をDiとする。図
3では理解の便宜のために、エレクトレット7,8は2
つにそれぞれ分けて描かれており、これらのエレクトレ
ット7,8の間隔を図3のようにDsとし、これらのエ
レクトレット7,8には前述のように同一極性の電荷が
帯電され、これによって全体として静電反発力Fsが作
用する。ここで
の動作の原理を説明するための簡略化した図である。こ
の図3を参照して、各部材1,3の上下の間隔Dsが平
衡する原理について述べる。電極4,5に上述のように
逆極性の電圧が印加されることによって、吸引力Fiが
作用し、このとき電極4,5間の距離をDiとする。図
3では理解の便宜のために、エレクトレット7,8は2
つにそれぞれ分けて描かれており、これらのエレクトレ
ット7,8の間隔を図3のようにDsとし、これらのエ
レクトレット7,8には前述のように同一極性の電荷が
帯電され、これによって全体として静電反発力Fsが作
用する。ここで
【0017】
【数1】a = Di/Ds>1
【0018】
【数2】Di = a・Dsとし、Ki,Ksを定数と
するとき、
するとき、
【0019】
【数3】
【0020】
【数4】
【0021】平衡状態では、
【0022】
【数5】Fi = Fs
【0023】
【数6】
【0024】
【数7】∴Ki = a2・Ks今、間隔Ds、したが
ってDiがδだけ変化したとき、電極4,5による吸引
力をFi1とし、エレクトレット7,8による反発力を
Fs1とすると、
ってDiがδだけ変化したとき、電極4,5による吸引
力をFi1とし、エレクトレット7,8による反発力を
Fs1とすると、
【0025】
【数8】
【0026】ただし
【0027】
【数9】
【0028】ここで、図4に示されるように、δ1の値
に応じて、数8の分子および分母の値が変化し、したが
って図5に示されるようにFi1/Fs1が、値δ1に
応じて変化する。図5から、
に応じて、数8の分子および分母の値が変化し、したが
って図5に示されるようにFi1/Fs1が、値δ1に
応じて変化する。図5から、
【0029】
【数10】δ > 0であるとき、すなわちδ1が正で
あるときには、
あるときには、
【0030】
【数11】|Fi1| > |Fs1|すなわち吸引力
が反発力を超える値となる。
が反発力を超える値となる。
【0031】また
【0032】
【数12】δ < 0のとき、すなわちδ1が負である
ときには、
ときには、
【0033】
【数13】|Fi1| < |Fs1|したがって電極
4,5間の距離Diを、エレクトレット7,8間の距離
Dsを超える値に選ぶことによって、図1および図2の
上下方向の安定が実現されることが判る。
4,5間の距離Diを、エレクトレット7,8間の距離
Dsを超える値に選ぶことによって、図1および図2の
上下方向の安定が実現されることが判る。
【0034】次に部材1,3が図1の左右方向に平衡位
置にある状態から、水平方向にずれたとき、元に戻る力
が作用する動作について説明する。電極4,5では、そ
れらの相互に対向する面積はほぼ同一であり、換言する
と、図1の左右方向の幅W1,W2は等しい。
置にある状態から、水平方向にずれたとき、元に戻る力
が作用する動作について説明する。電極4,5では、そ
れらの相互に対向する面積はほぼ同一であり、換言する
と、図1の左右方向の幅W1,W2は等しい。
【0035】エレクトレット7,8は、相互に対向する
面積が異なっており、一方のエレクトレット7の幅をW
3とするとき、他方のエレクトレット8の幅はW2であ
り、W3>W2である。図6(1)を参照して電極4,
5がその幅方向にずれたとき、その電極5の電極4から
図6(1)の左方にずれた領域を参照符5aで示し、そ
の分、参照符5bで示す部分がなくなったものと考える
ことができる。図6(2)で示されるように、電極5の
部分5aと電極4とは相互に吸引力が作用する。
面積が異なっており、一方のエレクトレット7の幅をW
3とするとき、他方のエレクトレット8の幅はW2であ
り、W3>W2である。図6(1)を参照して電極4,
5がその幅方向にずれたとき、その電極5の電極4から
図6(1)の左方にずれた領域を参照符5aで示し、そ
の分、参照符5bで示す部分がなくなったものと考える
ことができる。図6(2)で示されるように、電極5の
部分5aと電極4とは相互に吸引力が作用する。
【0036】またエレクトレット7,8に関しては、図
7(1)で示されるようにそのエレクトレット8の部分
8aが幅方向に、水平方向の平衡位置からがれたものと
し、その分、エレクトレット8の部分8bがなくなった
ものと考えることができ、この部分8aとエレクトレッ
ト7とは図7(2)で示されるように反発力が作用する
と考えることができる。
7(1)で示されるようにそのエレクトレット8の部分
8aが幅方向に、水平方向の平衡位置からがれたものと
し、その分、エレクトレット8の部分8bがなくなった
ものと考えることができ、この部分8aとエレクトレッ
ト7とは図7(2)で示されるように反発力が作用する
と考えることができる。
【0037】そこで図6(2)の状態を、図8に示す。
相対位置のずれた電極4と、電極5の部分5aとの間に
働く吸引力について述べる。部分5aは微小であり、そ
の幅は充分小さく、電荷を均一に分布しているものとす
る。この図8において、電極4の端部からの距離をu1
とし、微小な幅をdu1とし、電極部分5aの端部の距
離をv1とし、微小な幅をdv1とし、これらの電極4
と電極部分5aの水平方向の距離をm1とし、微小な幅
du1,dv1間の距離をLとするとき、
働く吸引力について述べる。部分5aは微小であり、そ
の幅は充分小さく、電荷を均一に分布しているものとす
る。この図8において、電極4の端部からの距離をu1
とし、微小な幅をdu1とし、電極部分5aの端部の距
離をv1とし、微小な幅をdv1とし、これらの電極4
と電極部分5aの水平方向の距離をm1とし、微小な幅
du1,dv1間の距離をLとするとき、
【0038】
【数14】
【0039】
【数15】
【0040】
【数16】
【0041】
【数17】
【0042】
【数18】L2 = Di2+(m1+u1+v1)2
電荷q1,q2をそれぞれ有する各du1,dv1との
間に働く力d2 Fは、
電荷q1,q2をそれぞれ有する各du1,dv1との
間に働く力d2 Fは、
【0043】
【数19】
【0044】したがって
【0045】
【数20】
【0046】図9(1)に関して、具体的に述べると、
電極4,5に作用する吸引力に関して、m=0、v1=
0、Di=20μm=0.02mmとし、幅W1=20
mmとするとき、微小領域dvが電極4から受ける力d
F1は、
電極4,5に作用する吸引力に関して、m=0、v1=
0、Di=20μm=0.02mmとし、幅W1=20
mmとするとき、微小領域dvが電極4から受ける力d
F1は、
【0047】
【数21】
【0048】また図9(2)で示されるようにエレクト
レット7,8の反発力に関して、数20と同様に考える
ことができ、それらの間隔Dsを10μm=0.01m
mとし、広い方のエレクトレット7の幅W3を40mm
とし、m1=10mm、v=0とするとき、エレクトレ
ット8がエレクトレット7が受ける力dF2は、
レット7,8の反発力に関して、数20と同様に考える
ことができ、それらの間隔Dsを10μm=0.01m
mとし、広い方のエレクトレット7の幅W3を40mm
とし、m1=10mm、v=0とするとき、エレクトレ
ット8がエレクトレット7が受ける力dF2は、
【00
49】
49】
【数22】
【0050】したがって反発力dF2よりも吸引力dF
1が充分に大きく、したがって電極5、エレクトレット
8および部材3は、電極4、エレクトレット7および部
材1の幅方向の中央位置で安定することが判る。
1が充分に大きく、したがって電極5、エレクトレット
8および部材3は、電極4、エレクトレット7および部
材1の幅方向の中央位置で安定することが判る。
【0051】図10を参照して、前述の数20における
v=0としたときに得られる値d2Fについては、範囲
Aにおいて電極4,5によって斜線で示す吸引復元力d
F1が得られる。またエレクトレット7,8によって得
られる反発力dF2は、図10の範囲Bの面積である。 このことからもまた、電極4,5による吸引復元力dF
1がエレクトレット7,8による反発力dF2よりも充
分に大きく、したがって水平方向の復元力が充分に得ら
れることが判る。
v=0としたときに得られる値d2Fについては、範囲
Aにおいて電極4,5によって斜線で示す吸引復元力d
F1が得られる。またエレクトレット7,8によって得
られる反発力dF2は、図10の範囲Bの面積である。 このことからもまた、電極4,5による吸引復元力dF
1がエレクトレット7,8による反発力dF2よりも充
分に大きく、したがって水平方向の復元力が充分に得ら
れることが判る。
【0052】図11は、本発明の他の実施例の断面図で
ある。円盤状の部材11,13には、鉛直軸線19を中
心とする円環状の同一形状の電極14,15が形成され
、さらにその上に、エレクトレット17,18が形成さ
れる。エレクトレット17,18もまた軸線19を中心
とする円環状となっており、一方のエレクトレット17
の半径方向の幅は、他方のエレクトレット18の半径方
向の幅を超える値に選ばれている。電極14,15には
、地球の電位に関して、相互に逆極性の直流電圧が印加
され、エレクトレット17,18には同一極性の電荷が
帯電される。これによって部材11,13は軸線19を
共通の軸線として、相互に上下の間隔をあけて安定した
状態が保たれる。
ある。円盤状の部材11,13には、鉛直軸線19を中
心とする円環状の同一形状の電極14,15が形成され
、さらにその上に、エレクトレット17,18が形成さ
れる。エレクトレット17,18もまた軸線19を中心
とする円環状となっており、一方のエレクトレット17
の半径方向の幅は、他方のエレクトレット18の半径方
向の幅を超える値に選ばれている。電極14,15には
、地球の電位に関して、相互に逆極性の直流電圧が印加
され、エレクトレット17,18には同一極性の電荷が
帯電される。これによって部材11,13は軸線19を
共通の軸線として、相互に上下の間隔をあけて安定した
状態が保たれる。
【0053】図12は、本発明のさらに他の実施例の一
部断面図である。この実施例は前述の図11に示される
実施例に類似し、対応する部分には同一の参照符を付す
。注目すべきはこの実施例では同一の円板状の形状を有
する電極21,22は、部材11,13の中央位置に配
置される。その他の構成は前述の実施例と同様である。
部断面図である。この実施例は前述の図11に示される
実施例に類似し、対応する部分には同一の参照符を付す
。注目すべきはこの実施例では同一の円板状の形状を有
する電極21,22は、部材11,13の中央位置に配
置される。その他の構成は前述の実施例と同様である。
【0054】電極14,15;21,22はエレクトレ
ット17,18の半径方向外方に円環状に形成されてい
てもよい。
ット17,18の半径方向外方に円環状に形成されてい
てもよい。
【0055】エレクトレット7,8;17,18に代え
て、永久磁石片などの磁石であってもよく、対向する各
磁石は相互に同一磁極となるように磁化される。
て、永久磁石片などの磁石であってもよく、対向する各
磁石は相互に同一磁極となるように磁化される。
【0056】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、一対の間
隔をあけて配置された各部材に、相互に逆極性の電圧が
印加された電極を相互に対向してそれぞれ設けるととも
に、各部材にはまた、同一極性の電荷が帯電されたエレ
クトレットが相互に対向してそれぞれ設けられ、これに
よって電極による吸引力とエレクトレットによる反発力
とが平衡する位置で、前記間隔を一定に保つことが可能
となる。このようなエレクトレットを用いる構成では、
磁界が生じることがないので、たとえばフロッピディス
クなどを用いる用途では、好ましい。また吸引力を発生
するための各電極間の距離は、反発力を発生するエレク
トレット間の距離を超える値に選び、これによって間隔
を一定に保つことができる。さらにまた電極の相互に対
向する面積をほぼ同一とし、これに対して、各エレクト
レットの相互に対向する面積は相互に異ならせて、各部
材が平行にずれたときに、元の平衡する位置に戻す力を
発生させることができる。さらにまた、エレクトレット
に代えて永久磁石片などのような磁石を用いて反発力を
発生して、各部材の間隔を一定に保ち、また各部材の平
行なずれを矯正することもまた可能である。
隔をあけて配置された各部材に、相互に逆極性の電圧が
印加された電極を相互に対向してそれぞれ設けるととも
に、各部材にはまた、同一極性の電荷が帯電されたエレ
クトレットが相互に対向してそれぞれ設けられ、これに
よって電極による吸引力とエレクトレットによる反発力
とが平衡する位置で、前記間隔を一定に保つことが可能
となる。このようなエレクトレットを用いる構成では、
磁界が生じることがないので、たとえばフロッピディス
クなどを用いる用途では、好ましい。また吸引力を発生
するための各電極間の距離は、反発力を発生するエレク
トレット間の距離を超える値に選び、これによって間隔
を一定に保つことができる。さらにまた電極の相互に対
向する面積をほぼ同一とし、これに対して、各エレクト
レットの相互に対向する面積は相互に異ならせて、各部
材が平行にずれたときに、元の平衡する位置に戻す力を
発生させることができる。さらにまた、エレクトレット
に代えて永久磁石片などのような磁石を用いて反発力を
発生して、各部材の間隔を一定に保ち、また各部材の平
行なずれを矯正することもまた可能である。
【図1】本発明の一実施例の斜視図である。
【図2】図1の切断面線II−IIから見た断面図であ
る。
る。
【図3】電極4,5およびエレクトレット7,8による
上下方向に平衡する動作を説明するための簡略化した図
である。
上下方向に平衡する動作を説明するための簡略化した図
である。
【図4】数8を説明するための図である。
【図5】部材1,3が上下方向に平衡位置からずれたと
きの動作を説明するためのグラフである。
きの動作を説明するためのグラフである。
【図6】電極4,5の水平方向にずれたときの状態を示
す図である。
す図である。
【図7】エレクトレット7,8が水平方向にずれたとき
の状態を示す図である。
の状態を示す図である。
【図8】電極4,5が水平方向にずれたときに作用する
復元のための吸引力を説明するための図である。
復元のための吸引力を説明するための図である。
【図9】電極4,5およびエレクトレット7,8の具体
的な寸法を示す図である。
的な寸法を示す図である。
【図10】部材1,3が水平方向にずれたときの復元の
ための吸引力と反発力を説明するためのグラフである。
ための吸引力と反発力を説明するためのグラフである。
【図11】本発明の他の実施例の断面図である。
【図12】本発明の他の実施例の断面図である。
1,3,11,13 部材
Claims (4)
- 【請求項1】 一対の間隔をあけて配置された各部材
に、相互に対向して電極をそれぞれ設け、これらの各電
極には、相互に逆極性の電圧を印加し、前記各部材には
、相互に対向してエレクトレットをそれぞれ設け、これ
らの各エレクトレットには、同一極性の電荷を帯電させ
ることを特徴とする静電力を利用した空間保持装置。 - 【請求項2】 各電極間の距離を、各エレクトレット
間の距離を超える値に選ぶことを特徴とする特許請求の
範囲第1項記載の静電力を利用した空間保持装置。 - 【請求項3】各電極の相互に対向する面積は、ほぼ同一
であり、各エレクトレットの相互に対向する面積は、異
なっていることを特徴とする特許請求の範囲第1項また
は第2項記載の静電力を利用した空間保持装置。 - 【請求項4】一対の間隔をあけて配置された各部材に、
相互に対向して電極をそれぞれ設け、これらの各電極に
は、相互に逆極性の電圧を印加し、前記各部材にはまた
、相互に対向して磁石をそれぞれ設け、これらの各磁石
は、同一極性の磁極が対向するように磁化されているこ
とを特徴とする磁力を利用した空間保持装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP446891A JPH04236172A (ja) | 1991-01-18 | 1991-01-18 | 静電力または磁力を利用した空間保持装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP446891A JPH04236172A (ja) | 1991-01-18 | 1991-01-18 | 静電力または磁力を利用した空間保持装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04236172A true JPH04236172A (ja) | 1992-08-25 |
Family
ID=11584960
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP446891A Pending JPH04236172A (ja) | 1991-01-18 | 1991-01-18 | 静電力または磁力を利用した空間保持装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH04236172A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6841917B2 (en) * | 2001-06-11 | 2005-01-11 | Rochester Institute Of Technology | Electrostatic levitation and attraction systems and methods |
WO2006059505A1 (ja) * | 2004-11-30 | 2006-06-08 | Kyushu Institute Of Technology | 磁気吸引型非接触搬送装置 |
JP2007312551A (ja) * | 2006-05-19 | 2007-11-29 | Univ Of Tokyo | 静電誘導型変換素子 |
JP2012152010A (ja) * | 2011-01-19 | 2012-08-09 | Seiko Epson Corp | 発電装置 |
US8564170B2 (en) | 2011-06-01 | 2013-10-22 | Panasonic Corporation | Vibration power generator, vibration power generation apparatus, and electric device and communication device with vibration power generation apparatus mounted thereon |
-
1991
- 1991-01-18 JP JP446891A patent/JPH04236172A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JP4802332B2 (ja) * | 2004-11-30 | 2011-10-26 | 国立大学法人九州工業大学 | 磁気吸引型非接触搬送装置 |
JP2007312551A (ja) * | 2006-05-19 | 2007-11-29 | Univ Of Tokyo | 静電誘導型変換素子 |
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US8564170B2 (en) | 2011-06-01 | 2013-10-22 | Panasonic Corporation | Vibration power generator, vibration power generation apparatus, and electric device and communication device with vibration power generation apparatus mounted thereon |
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