以下、商品に課せられる税の税率が消費の形態によって変化する場合でも簡単な操作で対処できる商品販売データ処理装置の実施形態について、図面を用いて説明する。
なお、この実施形態では、一般の商品に課せられる通常税率を10%とし、一部の商品に課せられる軽減税率を8%とする。そして、軽減税率の対象となる商品を、外食を除く飲料品又は食料品と定義する。したがって、飲料品又は食料品に課せられる税の税率は、持ち帰りの場合には軽減税率8%となるが、店内飲食の場合には通常税率10%となる。このような条件下において、店内飲食が可能なイートインスペースを備えた小売店舗の会計場所に設置されるPOS端末を、一実施形態の商品販売データ処理装置として例示する。
図1は、本実施形態に係るPOS端末10の要部回路構成を示すブロック図である。POS端末10は、プロセッサ101、メインメモリ102、補助記憶デバイス103、時計104、釣銭機インターフェース105、通信インターフェース106、キーボード107、スキャナ108、第1ディスプレイ109、第2ディスプレイ110、プリンタ111及びシステム伝送路112を備える。システム伝送路112は、アドレスバス、データバス、制御信号線等を含む。システム伝送路112は、プロセッサ101と、メインメモリ102、補助記憶デバイス103、時計104、釣銭機インターフェース105、通信インターフェース106、キーボード107、スキャナ108、第1ディスプレイ109、第2ディスプレイ110及びプリンタ111とを相互に接続する。プロセッサ101、メインメモリ102及び補助記憶デバイス103がシステム伝送路112で接続されることにより、POS端末10のコンピュータが構成される。
プロセッサ101は、上記コンピュータの中枢部分に相当する。プロセッサ101は、オペレーティングシステム又はアプリケーションプログラムに従って、POS端末10としての各種の機能を実現するべく各部を制御する。プロセッサ101は、例えばCPU(Central Processing Unit)である。
メインメモリ102は、上記コンピュータの主記憶部分に相当する。メインメモリ102は、不揮発性のメモリ領域と揮発性のメモリ領域とを含む。メインメモリ102は、不揮発性のメモリ領域ではオペレーティングシステム又はアプリケーションプログラムを記憶する。メインメモリ102は、プロセッサ101が各部を制御するための処理を実行する上で必要なデータを不揮発性又は揮発性のメモリ領域で記憶する場合もある。メインメモリ102は、揮発性のメモリ領域を、プロセッサ101によってデータが適宜書き換えられるワークエリアとして使用する。不揮発性のメモリ領域は、例えばROM(Read Only Memory)である。揮発性のメモリ領域は、例えばRAM(Random Access Memory)である。
補助記憶デバイス103は、上記コンピュータの補助記憶部分に相当する。例えばEEPROM(Electric Erasable Programmable Read-Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、あるいはSSD(Solid State Drive)等が補助記憶デバイス103となり得る。補助記憶デバイス103は、プロセッサ101が各種の処理を行う上で使用するデータ、プロセッサ101での処理によって作成されたデータ等を保存する。補助記憶デバイス103は、上記のアプリケーションプログラムを記憶する場合もある。
メインメモリ102又は補助記憶デバイス103に記憶されるアプリケーションプログラムには、POS端末10で実行される情報処理に関して記述した制御プログラムが含まれる。制御プログラムをメインメモリ102又は補助記憶デバイス103にインストールする方法は特に限定されるものではない。リムーバブルな記録媒体に制御プログラムを記録して、あるいはネットワークを介した通信により制御プログラムを配信して、メインメモリ102又は補助記憶デバイス103にインストールすることができる。記録媒体は、CD-ROM,メモリカード等のようにプログラムを記憶でき、かつ装置が読み取り可能であれば、その形態は問わない。
時計104は、POS端末10の時刻情報源として機能する。プロセッサ101は、時計104によって計時される時刻情報を基に、現在の日付及び時間を計時する。
釣銭機インターフェース105は、自動釣銭機との間でデータ通信を行う。釣銭機インターフェース105は、自動釣銭機から投入金額のデータ、貨幣収納枚数のデータ等を受信する。釣銭機インターフェース105は、釣銭データを自動釣銭機へと送信する。
通信インターフェース106は、有線LAN(Local Area Network)又は無線LAN等のネットワークを介して接続されるストアサーバ20との間でデータ通信を行う。ストアサーバ20は、商品マスタファイル21及び取引ファイル22を備える。商品マスタファイル21及び取引ファイル22は、ストアサーバ20が内蔵する記憶装置に形成されていてもよいし、ストアサーバ20の外部に接続された記憶装置に形成されていてもよい。
商品マスタファイル21は、商品レコード21R(図2を参照)を保存する。商品レコード21Rは、商品毎に作成される。商品レコード21Rの主要なデータ構造を図2の模式図で表す。図2に示すように、商品レコード21Rは、商品コード、商品名、単価、税率、税種、属性等のデータ項目を含む。
商品コードは、各商品を識別するために商品毎に設定された固有のコードである。通常、各商品には、商品コードをバーコード化したバーコードシンボル、若しくは二次元データコード化した2次元データコードシンボルが付されている。あるいは、商品コードを記憶したRFID(Radio Frequency Identification)タグが付されていてもよい。POS端末10は、上記のバーコードシンボル、2次元データコードシンボル又はRFIDタグのデータを読取装置で読み取ることで、商品の販売データを登録処理することができる。
商品名及び単価は、商品コードで識別される商品の名称及び1点当たりの価格である。以下、商品コードで識別される商品を当該商品と表す。税率は、当該商品の消費に課せられる税の税率である。当該商品が軽減税率制度の対象となる商品、いわゆる軽減税率の商品でない場合、税率は通常税率10%である。当該商品が軽減税率の商品の場合、税率は軽減税率8%である。このように本実施形態では、軽減税率の商品である飲料品又は食料品については持帰りを前提として商品レコード21Rが作成されている。
税種は、税額が価格に含まれている内税なのか、価格に含まれていない外税なのか、あるいは税が課せられない非課税なのかを識別する情報である。本実施形態では、内税の税種を“3”とし、外税の税種を“2”とし、非課税の税種を“1”とする。税種が外税又は非課税の商品の場合、単価は本体価格である。税種が内税の商品の場合、単価は本体価格に税率分の税額を加算した税込み価格である。つまり、税種が内税で且つ税率が通常税率の商品の単価は、10%の税込み価格となる。税種が内税で且つ税率が軽減税率の商品の単価は8%の税込み価格となる。
属性は、軽減税率制度の対象となる商品なのか否かを識別する情報である。本実施形態の場合、外食を除く飲料品又は食料品が軽減税率制度の対象となる。このため、飲料品又は食料品の属性は、軽減税率制度の対象となる商品であることを示す情報となる。その他の商品の属性は、軽減税率制度の対象とならない商品であることを示す情報となる。
取引ファイル22は、一取引の取引データを、その取引を識別する取引番号と関連付けて保存するための記憶領域である。取引データの構成については、後述する。
キーボード107及びスキャナ108は、POS端末10の入力デバイスとして機能する。キーボード107は、図3に示すように、テンキーK1と、クリアキーK2、乗算キーK3、小計キーK4、預/現計キーK5、外税用イートインキーK6、外税用持帰りキーK7、内税用イートインキーK8、内税用持帰りキーK9、訂正キーK10等の複数のファンクションキーと、を配置したPOS端末10専用のキーボードである。各キーの機能については、後述の動作説明の中で明らかにする。
スキャナ108は、バーコード、二次元データコード等のコードシンボルを読み取る読取装置の一例である。スキャナ108は、レーザ光の走査によりコードシンボルを読み取るタイプであってもよいし、撮像デバイスで撮像した画像からコードシンボルを読み取るタイプであってもよい。
第1ディスプレイ109及び第2ディスプレイ110は、POS端末10の表示デバイスとして機能する。第1ディスプレイ109は、POS端末10のオペレータである店員に対して情報の表示を行う。第2ディスプレイ110は、POS端末10において購入する商品の登録が行われている客に対して情報の表示を行う。この種の表示デバイスとしては、例えば液晶ディスプレイ、有機EL(Electroluminescence)ディスプレイ等を利用できる。第1ディスプレイ109又は第2ディスプレイ110としてタッチパネルを用いてもよい。
プリンタ111は、レシート用紙に対して各種の文字列又は画像等を印刷することにより、レシートを発行する。この種のプリンタ111としては、例えばサーマルプリンタ又はドットインパクトプリンタ等を利用できる。
かかる構成のPOS端末10は、図4に示すデータ構造の税率テーブル31を備えている。税率テーブル31は、補助記憶デバイス103に記憶されている。税率テーブル31は、メインメモリ102の不揮発性領域に記憶されていてもよい。税率テーブル31は、通常税率と軽減税率とを記憶する。本実施形態では、通常税率として10%を記憶し、軽減税率として8%を記憶している。
またPOS端末10は、図5に示すように、メインメモリ102の揮発性領域に、ワークエリアとして、トランザクションエリア41、外税額エリア42、内税額エリア43、第1合計器44、第2合計器45、第3合計器46、第4合計器47及び第5合計器48を形成している。
トランザクションエリア41は、1取引として売り上げる商品毎に生成される商品販売データ60(図6を参照)を記憶するためのエリアである。図6は、商品販売データ60の主要なデータ構造を示す模式図である。商品販売データ60は、商品コード、商品名、単価、税率、税種、属性、数量、価格、税表示ステータス、変更フラグ等のデータ項目を含む。商品コード、商品名、単価、税率、税種及び属性は、商品レコード21Rのデータである。数量は、販売点数である。価格は、単価と数量とから算出された金額である。税表示ステータス及び変更フラグについては、後述する。
外税額エリア42は、1取引として売り上げる商品の消費に課せられる税の税額のうち、価格に含まれていない税額、いわゆる外税額を記憶するためのエリアである。内税額エリア43は、1取引として売り上げる商品の消費に課せられる税の税額のうち、価格に含まれている税額、いわゆる内税額を記憶するためのエリアである。
第1合計器44は、1取引として売り上げる商品の価格を合計するためのエリアである。第2合計器45は、1取引として売り上げる商品のなかで、税種が外税で且つ税率が通常税率の商品の価格を合計するためのエリアである。第3合計器46は、1取引として売り上げる商品のなかで、税種が外税で且つ税率が軽減税率の商品の価格を合計するためのエリアである。第4合計器47は、1取引として売り上げる商品のなかで、税種が内税で且つ税率が通常税率の商品の価格を合計するためのエリアである。第5合計器48は、1取引として売り上げる商品のなかで、税種が内税で且つ税率が軽減税率の商品の価格を合計するためのエリアである。
次に、POS端末1の動作について説明する。なお、動作を説明するにあたり、以下のA~Eの5品目、計15点を購入する客との取引を処理する場合について例示する。
・A:商品名「商品A」、単価「100円」、税種「非課税」、税率「通常税率」、買上点数「1」。
・B:商品名「商品B」、単価「100円」、税種「外税」、属性「通常税率」、買上点数「2」。
・C:商品名「商品C」、単価「100円」、税種「内税」、属性「通常税率」、買上点数「3」。
・D:商品名「商品D」、単価「100円」、税種「外税」、属性「軽減税率」、買上点数「4」。
・E:商品名「商品E」、単価「100円」、税種「内税」、属性「軽減税率」、買上点数「5」。
このような取引に対し、POS端末10のオペレータである店員は、通常、以下のとおりPOS端末10を操作する。
・操作1.商品Aのコードシンボルをスキャナ108でスキャニングする。
・操作2.テンキーK1で買上点数「2」を置数し、乗算キーK3を入力した後、商品Bのコードシンボルをスキャナ108でスキャニングする。
・操作3.テンキーK1で買上点数「3」を置数し、乗算キーK3を入力した後、商品Cのコードシンボルをスキャナ108でスキャニングする。
・操作4.テンキーK1で買上点数「4」を置数し、乗算キーK3を入力した後、商品Dのコードシンボルをスキャナ108でスキャニングする。
・操作5.テンキーK1で買上点数「5」を置数し、乗算キーK3を入力した後、商品Eのコードシンボルをスキャナ108でスキャニングする。
・操作6.小計キーK4を入力する。
なお、操作1~操作5の順序は、特に限定されない。また、操作1~操作5に関しては、POS端末10の機種によっては乗算キーK3の入力を省略する場合もある。あるいは、先にコードシンボルをスキャニングし、後から買上点数を入力する場合もある。
客が、軽減税率の商品D及び商品Eを含めて全て持帰りとする場合、店員の操作は、上述した操作1~操作6でよい。これに対し、客が、商品Dを全て店内飲食とすることを申し出た場合には、店員は、以下のとおりPOS端末10を操作する。
・操作4a.操作4の後にテンキーK1で店内飲食点数「4」を置数し、乗算キーK3を入力した後、外税用イートインキーK6を入力する。その後、操作5を行う。
また、客が商品Eも全て店内飲食とすることを申し出た場合には、店員は、以下のとおりPOS端末10を操作する。
・操作5a.操作5の後にテンキーK1で店内飲食点数「5」を置数し、乗算キーK3を入力した後、内税用イートインキーK8を入力する。その後、操作6を行う。
ところで、操作6を行った後、客が商品Dと商品Eをそれぞれ2点ずつ持ち帰りに変更したい旨を申し出た場合には、店員は、以下のとおりPOS端末10を操作する。
・操作7.訂正キーK10を入力する。
・操作8.商品Dを選択する。
・操作9.テンキーK1で持帰り点数「2」を置数し、乗算キーK3を入力した後、外税用持帰りキーK7を入力する。
・操作10.商品Eを選択する。
・操作11.テンキーK1で持帰り点数「2」を置数し、乗算キーK3を入力した後、内税用持帰りキーK9を入力する。
・操作12.クリアキーK2を入力する。
・操作13.小計キーK4を入力する。
なお、先に操作10及び操作11を実行し、後から操作8及び操作9を実行してもよい。また、機種によっては乗算キーK3の入力を省略することもある。
操作13において小計キーK4を入力した後、客から商品の代金を預かったならば、店員は、以下のとおりPOS端末10を操作する。
・操作14.預り金額をテンキーK1で置数し、預/現計キーK5を入力する。
なお、本実施形態では、商品の代金を現金で支払う場合について例示するが、支払い方法は特に限定されない。クレジットカード、プリペイドカード、電子マネー、ポイント等で、商品の代金が支払われてもよい。
図7乃至図17は、プロセッサ101が実行する主要な情報処理の手順を示す流れ図である。図18乃至図28は、第1ディスプレイ109に表示される画面の遷移例である。図29は、プリンタ111により印刷されて発行されるレシート70の一例である。プロセッサ101は、メインメモリ102または補助記憶デバイス103で記憶されている制御プログラムに従い、図7乃至図17の流れ図で示す手順の情報処理を実行する。なお、手順はこれに限定されるものではない。同様な結果を得ることが可能であれば、手順は種々変形して実施することができる。以下、前述した操作例に従い、POS端末1の動作について各図を用いて説明する。
図7は、操作1乃至操作5に関わるスキャニング処理の手順を示す流れ図である。プロセッサ101は、スキャナ108でコードシンボルがスキャニングされると、スキャニング処理を開始する。先ず、プロセッサ101は、ACT1としてコードシンボルのデータに商品コードが含まれているか否かを確認する。商品コードが含まれていない場合、プロセッサ101は、ACT1においてNOと判定し、他の処理を実行する。例えば、割引券に印刷されているコードシンボルがスキャニングされた場合、プロセッサ101は、割引処理を実行する。
操作1乃至操作5においては、コードシンボルのデータに商品コードが含まれている。プロセッサ101は、ACT1においてYESと判定し、ACT2へと進む。プロセッサ101は、ACT2として軽減ステータスが“0”であるか否かを確認する。軽減ステータスは、2ビットのデータである。すなわち軽減ステータスは、“0”から“3”までの値をとることができる。軽減ステータスは、メインメモリ102の揮発性領域に記憶されている。
軽減ステータスが“0”でない場合、プロセッサ101は、ACT2においてNOと判定し、ACT3へと進む。プロセッサ101は、ACT3として軽減ステータスを“0”に設定する。その後、プロセッサ101は、ACT4へと進む。軽減ステータスが“0”の場合には、プロセッサ101は、ACT2においてYESと判定し、ACT3の処理をスキップする。その後、プロセッサ101は、ACT4へと進む。このように、スキャニング処理を開始する前に軽減ステータスが“0”以外の値となっていた場合、プロセッサ101は、軽減ステータスを“0”に戻して、スキャニング処理を続ける。
プロセッサ101は、ACT4として商品コードで識別される商品の商品データを取得する。具体的には、プロセッサ101は、ストアサーバ20に対して商品データの問合せを行うように通信インターフェース106を制御する。この制御により、通信インターフェース106からストアサーバ20に対して商品データの問合せコマンドが発信される。問合せコマンドには、コードシンボルのデータから得られた商品コードが含まれる。
問合せコマンドは、ネットワークを介してストアサーバ20へと送信される。問合せコマンドを受信したストアサーバ20は、商品マスタファイル21を検索して、当該コマンドに含まれる商品コードが記述された商品レコード21Rを読み出す。そしてストアサーバ20は、この商品レコード21Rのデータを含む応答コマンドを、問合せコマンド送信元のPOS端末10に宛てて送信する。応答コマンドは、ネットワークを介してPOS端末10の通信インターフェース106で受信される。かくしてプロセッサ101は、商品コードで識別される商品の商品データ、すなわち商品名、単価、税率、税種、属性等を取得する。
商品データを取得したプロセッサ101は、ACT5としてその商品データの単価に数量を乗算して価格を算出する。そしてプロセッサ101は、ACT6としてその価格を第1合計器44に加算する。因みに、ACT5の処理において、スキャニングの前にテンキーK1と乗算キーK3とにより乗数が入力されていた場合にはその乗数が数量となる。乗数が入力されていない場合には“1”が数量となる。すなわち操作1では、数量は“1”となる。操作2では、数量は“2”となる。操作3、操作4、操作5では、数量はそれぞれ“3”、“4”、“5”となる。
プロセッサ101は、ACT7として商品データの税種が“1”であるか否かを確認する。ここで、税種が“1”、つまり非課税商品の商品データであった場合には、プロセッサ101は、ACT7においてYESと判定し、ACT8へと進む。プロセッサ101は、ACT8として税表示ステータスを“1”に設定する。税表示ステータスは、3ビットのデータである。すなわち税表示ステータスは、“0”から“7”までの値をとることができる。税表示ステータスは、メインメモリ102の揮発性領域に記憶されている。
税種が“1”以外であった場合には、プロセッサ101は、ACT7においてNOと判定し、ACT9へと進む。すなわち、価格に税額が含まれていない外税商品又は価格に税額が含まれている内税商品の商品データであった場合には、プロセッサ101は、ACT9として商品データの税種が“2”であるか否かを確認する。税種が“2”、つまり外税商品の商品データであった場合には、プロセッサ101は、ACT9においてYESと判定し、ACT10へと進む。プロセッサ101は、ACT10として外税処理を実行する。
税種が“3”、つまり内税商品の商品データであった場合には、プロセッサ101は、ACT9においてNOと判定し、ACT11へと進む。プロセッサ101は、ACT11として内税処理を実行する。
図8は、外税処理の主要な手順を示す流れ図である。操作2又は操作4の場合、外税処理が実行される。外税処理に入ると、プロセッサ101は、ACT21として商品データの属性を基に、スキャニングされた商品コードで特定される商品が軽減税率の商品であるか否かを確認する。
操作2の場合、商品は軽減税率の商品ではない。プロセッサ101は、ACT21においてNOと判定し、ACT22へと進む。プロセッサ101は、ACT22として第2合計器45に価格を加算する。価格は、ACT5の処理で算出されている。プロセッサ101は、ACT23として税表示ステータスを“2”に設定する。
操作4の場合、商品は軽減税率の商品である。プロセッサ101は、ACT21においてYESと判定し、ACT24へと進む。プロセッサ101は、ACT24として軽減ステータスを“1”に設定する。プロセッサ101は、ACT25として第3合計器46に価格を加算する。プロセッサ101は、ACT26として税表示ステータスを“3”に設定する。
プロセッサ101は、ACT23又はACT26の処理により税表示ステータスを“2”または“3”に設定すると、ACT27へと進む。プロセッサ101は、ACT27として次の(1)式により第2合計器45の金額P1と通常税率10%(=0.1)とから通常外税額Q1を算出する。
Q1=P1*0.1 …(1)
またプロセッサ101は、ACT28として次の(2)式により第3合計器46の金額P2と軽減税率8%(=0.08)とから軽減外税額Q2を算出する。
Q2=P2*0.08 …(2)
そしてプロセッサ101は、ACT29として外税額エリア42の外税額Q3を、通常外税額Q1と軽減外税額Q2とを合計した金額に更新する。以上で、プロセッサ101は、外税処理を終了する。
図9は、内税処理の主要な手順を示す流れ図である。操作3又は操作5の場合、内税処理が実行される。内税処理に入ると、プロセッサ101は、ACT31として商品データの属性を基に、スキャニングされた商品コードで特定される商品が軽減税率の商品であるか否かを確認する。
操作3の場合、商品は軽減税率の商品ではない。プロセッサ101は、ACT31においてNOと判定し、ACT32へと進む。プロセッサ101は、ACT32として第4合計器47に価格を加算する。プロセッサ101は、ACT33として税表示ステータスを“4”に設定する。
操作5の場合、商品は軽減税率の商品である。プロセッサ101は、ACT31においてYESと判定し、ACT34へと進む。プロセッサ101は、ACT34として軽減ステータスを“2”に設定する。プロセッサ101は、ACT35として第5合計器48に価格を加算する。プロセッサ101は、ACT36として税表示ステータスを“5”に設定する。
プロセッサ101は、ACT33又はACT36の処理により税表示ステータスを“4”または“5”に設定すると、ACT37へと進む。プロセッサ101は、ACT37として次の(3)式により第4合計器47の金額P3と通常税率10%(=0.1)とから通常内税額Q4を算出する。
Q4=P3-[P3/(1+0.1)] …(3)
またプロセッサ101は、ACT38として次の(4)式により第5合計器48の金額P4と軽減税率(=0.08)とから軽減内税額Q5を算出する。
Q5=P4-[P4/(1+0.08)] …(4)
そしてプロセッサ101は、ACT39として内税額エリア43の内税額Q6を、通常内税額Q4と軽減内税額Q5とを合計した金額に更新する。以上で、プロセッサ101は、内税処理を終了する。
図7の説明に戻る。
プロセッサ101は、ACT8において税表示ステータスを“1”に設定するか、ACT10の外税処理又はACT11の内税処理を終えると、ACT12へと進む。プロセッサ101は、ACT12として商品販売データ60を生成する。すなわちプロセッサ101は、ACT4の処理で得られた商品データの商品コード、商品名、単価、税率、税種及び属性と、ACT5の処理で得られた数量及び価格と、ACT8、ACT23、ACT26、ACT33又はACT36の処理で得られた税表示ステータスと、デフォルト値である“0”の変更フラグとから、商品販売データ60を生成する。
かくして税表示ステータスは、非課税商品の商品販売データ60では“1”に設定される。税表示ステータスは、税種が外税で且つ税率が通常税率の商品の商品販売データ60では“2”に設定される。税表示ステータスは、税種が外税で且つ税率が軽減税率の商品の商品販売データ60では“3”に設定される。税表示ステータスは、税種が内税で且つ税率が通常税率の商品の商品販売データ60では“4”に設定される。税表示ステータスは、税種が内税で且つ税率が軽減税率の商品の商品販売データ60では“5”に設定される。変更フラグは、現時点では“0”である。
プロセッサ101は、商品販売データ60を生成し終えると、ACT13としてその商品販売データ60をトランザクションエリア41に登録する。またプロセッサ101は、ACT14としてトランザクションエリア41に登録されている全ての商品販売データ60を基に、第1ディスプレイ109及び第2ディスプレイ110に登録画面を表示する。
以上で、プロセッサ101は、スキャニング処理を終了する。そして、次の操作に伴いコードシンボルがスキャニングされると、プロセッサ101は、スキャニング処理を再び開始する。
図18は、操作4を終えた時点で第1ディスプレイ109に表示される登録画面SC1の一例である。登録画面SC1は、明細エリア51と最新エリア52とに区分されている。
明細エリア51には、操作1、操作2及び操作3でそれぞれ登録された商品販売データ60の商品名、数量、単価、価格(金額)、税マーク53等が登録順に表示されている。税マーク53は、税表示ステータス“1”~“5”に対してそれぞれ一意に設定されたマークである。本実施形態では、非課税の商品に対応した税表示ステータス“1”に対しては、税マーク53として「非」が設定されている。税種が外税で且つ税率が通常税率の商品に対応した税表示ステータス“2”に対しては、税マーク53として「外10」が設定されている。税種が外税で且つ税率が軽減税率の商品に対応した税表示ステータス“3”に対しては、税マーク53として「外8」が設定されている。税種が内税で且つ税率が通常税率の商品に対応した税表示ステータス“4”に対しては、税マーク53として「内10」が設定されている。税種が内税で且つ税率が軽減税率の商品に対応した税表示ステータス“5”に対しては、税マーク53として「内8」が設定されている。
最新エリア52には、操作4で登録された商品販売データ60の商品名「商品D」、数量「4点」、単価「100円」及び税区分54と、合計点数「10点」及び合計金額「1,052円」とが表示されている。税区分54は、商品販売データ60の税種と税率とから決定される。例えば税種が非課税の場合、税区分54は税率に関わらず「非課税」となる。税種が外税の場合、税区分54は、税率が10%であれば「外税(通常倍率)」となり、税率が8%であれば「外税(軽減倍率)」となる。税種が内税の場合、税区分54は、税率が10%であれば「内税(通常倍率)」となり、税率が8%であれば「内税(軽減倍率)」となる。
合計点数は、トランザクションエリア41に登録されたすべての商品販売データ60の数量を合計した値である。合計金額は、第1合計器44の金額に外税額エリア42の金額を加算した金額である。図18の時点では、第1合計器44の金額は1,000円である。外税額エリア42の金額は、商品Bの価格200円の通常税率10%である20円と、商品Dの価格400円の軽減税率8%である32円との合算額52円である。したがって、合計金額は1,052円となっている。
図19は、操作5を終えた時点で第1ディスプレイ109に表示される登録画面SC2の一例である。明細エリア51には、操作4で登録された商品販売データ60の商品名「商品D」、数量「4」、単価「100」、価格「400」、税マーク53等が、図18の登録画面SC1に追加されている。税マーク53は、税種が外税で且つ税率が軽減税率の商品を示すマーク「外08」となっている。また、属性として、軽減税率制度の対象となる商品にはダイヤマーク「◇」が付加されている。最新エリア52には、操作5で登録された商品販売データ60の商品名「商品E」、数量「5点」、単価「100円」及び税区分54と、合計点数「15点」及び合計金額「1,552円」とが表示される。商品Eは、税種が内税で且つ税率が軽減税率の商品である。したがって税区分54は「内税(軽減税率)」となっている。また、第1合計器44の金額は、500円が加算されて1,500円となる。外税額エリア42の金額は52円で変わらない。したがって、合計点数は15点となり、合計金額は1,552円となる。
なお、第2ディスプレイ110には第1ディスプレイ109と同様の登録画面SC1.SC2が表示される。あるいは、登録画面SC1.SC2の最新エリア52に表示されている情報だけが第2ディスプレイ110に表示される。
ここに、プロセッサ101を主体とするPOS端末10のコンピュータは、図7のACT1乃至ACT13の処理を実行することにより、一取引として売り上げる商品の販売データを処理する処理手段を構成する。また、同コンピュータは、ACT10及びACT11の処理を実行することにより、商品に課せられる税の税額を算出する演算手段を構成する。また、同コンピュータは、ACT14の処理を実行することにより、処理手段により販売データが処理された商品のリストを出力する出力手段を構成する。
このように、POS端末10においては、客が軽減税率の商品D及び商品Eを含めて全て持帰りとする場合には、店員は、操作1乃至操作5の操作を実行すればよい。
次に、操作4の後に操作4aを実行する場合のPOS端末10の動作について説明する。
図10及び図11は、操作4aに関わる外税商品イートイン処理の手順を示す流れ図である。プロセッサ101は、外税用イートインキーK6が入力されたことを検知すると、外税商品イートイン処理を開始する。
先ず、プロセッサ101は、ACT41として訂正モードが設定されているか否かを確認する。操作4aの前に訂正キーK10が入力された場合、訂正モードフラグが“1”にセットされる。訂正モードフラグは、メインメモリ102の揮発性領域に記憶されている。プロセッサ101は、訂正モードフラグが“1”にセットされているか否かを確認する。
訂正モードフラグがセットされていない場合、プロセッサ101は、訂正モードでないと判定する。訂正モードフラグがセットされていた場合、プロセッサ101は、訂正モードであると判定する。訂正モードであると判定した場合、プロセッサ101は、ACT41においてYESと判定し、図11のACT71の処理へと進む。ACT71以降の処理については、後述する。
操作4aの時点では、訂正モードフラグがセットされていない。プロセッサ101は、ACT41においてNOと判定し、ACT42へと進む。プロセッサ101は、ACT42として軽減ステータスが“1”であるか否かを確認する。すなわち、外税用イートインキーK6が入力される直前に登録された商品の税種が外税で且つ税率が軽減税率であるか否かを確認する。税種が外税で且つ税率が軽減税率の商品でない場合、すなわち軽減ステータスが“1”でない場合には、プロセッサ101は、ACT42においてNOと判定する。プロセッサ101は、外税商品イートイン処理をエラーとして終了する。
操作4aの場合、操作4で登録された商品は税種が外税で且つ税率が軽減税率の商品である。したがって、軽減ステータスは“1”となっている。プロセッサ101は、ACT42においてYESと判定し、ACT43へと進む。プロセッサ101は、ACT43としてトランザクションエリア41から直前に登録された商品販売データ60を取得する。すなわちプロセッサ101は、操作4で登録された商品Dの商品販売データ60を取得する。以後、ACT43において取得した商品Dの商品販売データを商品販売データ60aと表す。
プロセッサ101は、ACT44として商品販売データ60aの数量が“1”よりも大きいか否かを確認する。商品販売データ60aの数量が“1”の場合、プロセッサ101は、ACT44においてNOと判定し、ACT47へと進む。ACT47以降の処理については後述する。
操作4aの場合、商品販売データ60aの数量は“4”であり、“1”よりも大きい。プロセッサ101は、ACT44においてYESと判定し、ACT45へと進む。プロセッサ101は、ACT45として外税用イートインキーK6の入力直前にテンキーK1と乗算キーK3とによって数量以下の乗数nが入力されているか否かを確認する。
操作4aの場合、数量以下の乗数nが入力されている。プロセッサ101は、ACT45においてYESと判定し、ACT46へと進む。プロセッサ101は、ACT46として乗数nが数量と等しいか否かを確認する。操作4aの場合、乗数nは数量と等しい。プロセッサ101は、ACT46においてYESと判定し、ACT47へと進む。
プロセッサ101は、ACT47として第3合計器46から商品販売データ60aの価格を減算する。またプロセッサ101は、ACT48として第2合計器45に商品販売データ60aの価格を加算する。
次いで、プロセッサ101は、ACT49として税率テーブル31から通常税率10%を取得する。そしてプロセッサ101は、ACT50として商品販売データ60aの税率を通常税率10%に変更する。またプロセッサ101は、ACT51として商品販売データ60aの税表示ステータスを“2”に変更する。さらにプロセッサ101は、ACT52として商品販売データ60aの変更フラグを“1”にセットする。
その後、プロセッサ101は、ACT53乃至ACT55として、前述したACT27乃至ACT29の処理と同様の処理を実行する。すなわちプロセッサ101は、ACT53として、(1)式により通常外税額Q1を算出する。またプロセッサ101は、ACT54として、(2)式により軽減外税額Q2を算出する。そしてプロセッサ101は、ACT55として外税額エリア42の外税額Q3を、通常外税額Q1と軽減外税額Q2とを合算した金額に更新する。
ACT53乃至ACT55の処理を終えると、プロセッサ101は、ACT56としてトランザクションエリア41に登録された全ての商品販売データ60を基に、第1ディスプレイ109及び第2ディスプレイ110に登録画面を表示する。以上でプロセッサ101は、外税商品イートイン処理を終了する。
なお、外税用イートインキーK6の入力直前に乗数nが入力されていない場合には、プロセッサ101は、ACT45においてNOと判定し、乗数nを“1”と設定して、ACT57へと進む。また、乗数nが数量よりも小さい場合には、プロセッサ101は、ACT46においてNOと判定し、ACT57へと進む。
プロセッサ101は、ACT57として数量から乗数nを減じた差mを算出する。またプロセッサ101は、ACT58として商品販売データ60aをトランザクションエリア41に複写する。以後、ACT58において商品販売データ60aを複写して得られた商品販売データを商品販売データ60bと表す。
プロセッサ101は、ACT59として複写前の商品販売データ60aの数量を差mに変更し、複写後の商品販売データ60bの数量を乗数nに変更する。プロセッサ101は、ACT60として複写前の商品販売データ60aの価格を、単価に差mを乗じた金額に変更し、複写後の商品販売データ60bの価格を、単価に乗数nを乗じた金額に変更する。
その後、プロセッサ101は、ACT61としてトランザクションエリア41から複写後の商品販売データ60bを取得する。そしてプロセッサ101は、この複写後の商品販売データ60bを基に、前述したACT47乃至ACT56の処理を実行する。
図20は、操作4aを終えた時点で第1ディスプレイ109に表示される登録画面SC3の一例である。上述した外税商品イートイン処理により、商品Dの商品販売データ60aは、税率が8%から10%に変更され、税表示ステータスが“3”から“2”に変更され、変更フラグが“1”にセットされる。したがって、税区分54は、外税で且つ通常税率の税区分「外税(通常倍率)」となる。また、第3合計器46の金額が0円となり、第2合計器45の金額が600円となる。したがって、外税額エリア42の外税額は60円となり、合計金額は1,060円となる。
ここに、プロセッサ101を主体とするPOS端末10のコンピュータは、外税用イートインキーK6の入力を受け付けて、図10のACT41乃至ACT46及びACT57乃至ACT61の処理を実行することにより、直近の処理手段により販売データが処理された商品に対して税の税率変更を受け付ける受付手段を構成する。また、同コンピュータは、図10のACT47乃至ACT55の処理を実行することにより、処理手段により販売データが処理された商品に対して前記受付手段により税率変更を受け付けると、当該商品に課せられる税の税額を変更後の税率で算出し直す再演算手段を構成する。
このように、税種が外税で且つ税率が軽減税率の商品Dを全て店内飲食とすることを客が申し出た場合には、店員は、商品Dのコードシンボルをスキャニングした後に、操作4aの操作をすればよい。すなわち店員は、テンキーK1と乗算キーK3とを用いて店内飲食点数を入力した後、外税用イートインキーK6を入力すればよい。
なお、商品Dの数量が1点であった場合には、店内飲食点数の入力を省略することができる。また、客が商品Dの一部を店内飲食とすることを申し出た場合にも、店員は、商品Dのコードシンボルをスキャニングした後に、店内飲食点数を入力し、外税用イートインキーK6を入力すればよい。
図21は、操作4aの後に操作5を行った時点で第1ディスプレイ109に表示される登録画面SC4の一例である。明細エリア51には、操作4aで税率が軽減税率8%から通常税率10%に変更された商品販売データ60の商品名「商品D」、数量「4」、単価「100」、価格「400」、税マーク53等が追加される。税マーク53は、当該商品Cの税率が通常税率10%に変更されたので、「外10」となっている。また、属性として税率が軽減税率の商品を示すダイヤマーク「◇」とともに、税率変更を示す星マーク「☆」が付加される。最新エリア52には、操作5で登録された商品販売データ60の商品名「商品E」、数量「5」、単価「100」及び税区分54と、合計点数「15」及び合計金額「1,560」とが表示されている。図21の時点では、第1合計器44の金額は1,500円である。外税額エリア42の金額は60円である。したがって、合計金額は1,560円となっている。
ここに、プロセッサ101を主体とするPOS端末10のコンピュータは、税額を算出し直した商品と算出し直していない商品とを識別可能なリストを出力する出力手段を構成する。
次に、操作5の後に操作5aを実行した場合のPOS端末10の動作について説明する。
図14及び図15は、操作5aに関わる内税商品イートイン処理の手順を示す流れ図である。プロセッサ101は、内税用イートインキーK8が入力されたことを検知すると、内税商品イートイン処理を開始する。
先ず、プロセッサ101は、ACT111として訂正モードが設定されているか否かを確認する。操作5aの前に訂正キーK10が入力された場合、訂正モードフラグが“1”にセットされる。プロセッサ101は、ACT111においては、訂正モードフラグが“1”にセットされているか否かを確認する。訂正モードフラグがセットされていない場合、プロセッサ101は、訂正モードでないと判定する。訂正モードフラグがセットされていた場合、プロセッサ101は、訂正モードであると判定する。訂正モードであると判定した場合、プロセッサ101は、ACT111においてYESと判定し、図15のACT141の処理へと進む。ACT141以降の処理については、後述する。
操作5aの時点では、訂正モードフラグがセットされていない。プロセッサ101は、ACT111においてNOと判定し、ACT112へと進む。プロセッサ101は、ACT112として軽減ステータスが“2”であるか否かを確認する。すなわち、内税用イートインキーK8が入力される直前に登録された商品の税種が内税で且つ税率が軽減税率であるか否かを確認する。税種が内税で且つ税率が軽減税率の商品でない場合、すなわち軽減ステータスが“2”でない場合には、プロセッサ101は、ACT112においてNOと判定する。プロセッサ101は、内税商品イートイン処理をエラーとして終了する。
操作5aの場合、操作5で登録された商品は税種が内税で且つ税率が軽減税率の商品である。したがって、軽減ステータスは“2”となっている。プロセッサ101は、ACT112においてYESと判定し、ACT113へと進む。プロセッサ101は、ACT113としてトランザクションエリア41から直前に登録された商品販売データ60を取得する。すなわちプロセッサ101は、操作5で登録された商品Eの商品販売データ60を取得する。以後、ACT113において取得した商品Eの商品販売データを商品販売データ60cと表す。
プロセッサ101は、ACT114として商品販売データ60cの数量が“1”よりも大きいか否かを確認する。商品販売データ60cの数量が“1”の場合、プロセッサ101は、ACT114においてNOと判定し、ACT117へと進む。ACT117以降の処理については後述する。
操作5aの場合、商品販売データ60cの数量は“5”であり、“1”よりも大きい。プロセッサ101は、ACT114においてYESと判定し、ACT115へと進む。プロセッサ101は、ACT115として内税用イートインキーK8の入力直前にテンキーK1と乗算キーK3とによって数量以下の乗数nが入力されているか否かを確認する。
操作5aの場合、数量以下の乗数nが入力されている。プロセッサ101は、ACT115においてYESと判定し、ACT116へと進む。プロセッサ101は、ACT116として乗数nが数量と等しいか否かを確認する。操作5aの場合、乗数nは数量と等しい。プロセッサ101は、ACT116においてYESと判定し、ACT117へと進む。
プロセッサ101は、ACT117として第1合計器44及び第5合計器48から商品販売データ60cの価格を減算する。またプロセッサ101は、ACT118として税率テーブル31から軽減税率8%を取得する。そしてプロセッサ101は、ACT119として次の(5)式により商品販売データ60cの単価Rから内税額を除いた本体価格Sを算出する。
S=R/(1+0.08) …(5)
プロセッサ101は、ACT120として税率テーブル31から通常税率10%を取得する。そしてプロセッサ101は、ACT121として次の(6)式により通常税率10%の税込み価格Tを算出する。
T=S+S*0.1 …(6)
プロセッサ101は、ACT122として第1合計器44及び第4合計器47にそれぞれ税込み価格Tを加算する。
プロセッサ101は、ACT123として商品販売データ60cの価格を税込み価格Tに変更し、税率を通常税率10%に変更する。またプロセッサ101は、ACT124として商品販売データ60cの税表示ステータスを“4”に変更する。さらにプロセッサ101は、ACT125として商品販売データ60cの変更フラグを“1”にセットする。
その後、プロセッサ101は、ACT126乃至ACT128として、前述したACT37乃至ACT39の処理と同様の処理を実行する。すなわちプロセッサ101は、ACT126として、(3)式により通常内税額Q4を算出する。またプロセッサ101は、ACT127として、(4)式により軽減内税額Q5を算出する。そしてプロセッサ101は、ACT128として内税額エリア43の内税額Q6を通常内税額Q4と軽減内税額Q5とを合算した金額に更新する。
ACT126乃至ACT128の処理を終えると、プロセッサ101は、ACT129としてトランザクションエリア41に登録された全ての商品販売データ60を基に、第1ディスプレイ109及び第2ディスプレイ110に登録画面を表示する。以上でプロセッサ101は、内税商品イートイン処理を終了する。
なお、内税用イートインキーK8の入力直前に乗数nが入力されていない場合には、プロセッサ101は、ACT115においてNOと判定し、乗数nを“1”と設定して、ACT130へと進む。また、乗数nが数量よりも小さい場合には、プロセッサ101は、ACT116においてNOと判定し、ACT130へと進む。
プロセッサ101は、ACT130として数量から乗数nを減じた差mを算出する。またプロセッサ101は、ACT131として商品販売データ60cをトランザクションエリア41に複写する。以後、商品販売データ60cを複写して得られた商品販売データを商品販売データ60dと表す。
プロセッサ101は、ACT132として複写前の商品販売データ60cの数量を差mに変更し、複写後の商品販売データ60dの数量を乗数nに変更する。プロセッサ101は、ACT133として複写前の商品販売データ60cの価格を単価に差mを乗じた金額に変更し、複写後の商品販売データ60dの価格を単価に乗数nを乗じた金額に変更する。
その後、プロセッサ101は、ACT134としてトランザクションエリア41から複写後の商品販売データ60dを取得する。そしてプロセッサ101は、この複写後の商品販売データ60dを基に、前述したACT117乃至ACT129の処理を実行する。
図22は、操作5aを終えた時点で第1ディスプレイ109に表示される登録画面SC5の一例である。上述した内税商品イートイン処理により、商品Eの商品販売データ60cは、税率が8%から10%に変更され、税込み価格である単価が102円となる。また、税表示ステータスが“5”から“4”に変更され、変更フラグが“1”にセットされる。したがって、税区分54は、「内税(通常税率)」となる。また、第1合計器44の金額が1,510円となり、第4合計器47の金額が810円となり、第5合計器48の金額が0円となる。その結果、内税額エリア43の内税額は74円となり、外税額エリア42の金額は60円のままなので、合計金額は1,570円となる。
ここに、プロセッサ101を主体とするPOS端末10のコンピュータは、内税用イートインキーK8の入力を受け付けて、図14のACT111乃至ACT116及びACT130乃至ACT134の処理を実行することにより、直近の処理手段により販売データが処理された商品に対して税の税率変更を受け付ける受付手段を構成する。また、同コンピュータは、図14のACT117乃至ACT128の処理を実行することにより、処理手段により販売データが処理された商品に対して前記受付手段により税率変更を受け付けると、当該商品に課せられる税の税額を変更後の税率で算出し直す再演算手段を構成する。
このように、税種が内税で且つ税率が軽減税率の商品Eを全て店内飲食とすることを客が申し出た場合には、店員は、商品Eのコードシンボルをスキャニングした後に、操作5aの操作をすればよい。すなわち店員は、テンキーK1と乗算キーK3とを用いて店内飲食点数を入力した後、内税用イートインキーK8を入力すればよい。
なお、商品Eの数量が1点であった場合には、店内飲食点数の入力を省略することができる。また、客が商品Eの一部を店内飲食とすることを申し出た場合にも、店員は、商品Eのコードシンボルをスキャニングした後に、店内飲食点数を入力し、内税用イートインキーK8を入力すればよい。
次に、操作7乃至操作9に対するPOS端末10の動作について説明する。
操作7として訂正キーK10が入力されると、前述したように訂正モードフラグがセットされる。
図23は、訂正キーK10が入力されたことに応じて第1ディスプレイ109に表示される登録画面SC6の一例である。明細エリア51には、操作1、操作2、操作3、操作4、操作4a、操作5及び操作5aによりトランザクションエリア41に登録された全ての商品販売データ60を基に、商品名、数量、単価、価格、税区分等のリストが表示されている。そして、税率変更があった軽減税率の商品D及び商品Eの表示行には、ダイヤマーク「◇」と星マーク「☆」とが表示されている。
最新エリア52には、合計点数「15点」及び合計金額「1,570円」とともに、訂正モードを示す情報としてテキスト「訂正」が表示されている。訂正モードを示す情報はテキスト「訂正」に限定されるものではない。要は、店員が訂正モードであることを理解できるテキスト、記号、図形等であればよい。
登録画面SC6を確認した店員は、操作8及び操作9を実行する。操作8としては、例えば店員は、商品Dの情報が表示されている明細エリア51の行番号“4”をテンキーK1で置数し、預/現計キーK5を入力する。本実施形態では、このような操作により、持帰りが指定された商品Dを選択することができる。商品Dを選択する操作は、これに限定されるものではない。例えば第1ディスプレイ109がタッチパネルであるならば、商品Dの情報が表示されている明細エリア51の行をタッチすることで、商品Dを選択するようにしてもよい。
図24は、商品Dを選択したときに第1ディスプレイ109に表示される確認画面SC7の一例である。確認画面SC7には、商品Dの商品販売データ60aに含まれている数量「4点」及び税抜きの単価「100円」と、4点分の商品Dに課せられる税の税額を含めた税込み価格「440円」とが表示されている。店員は、この確認画面SC7を確認することによって、正しい商品を選択したことを確認できる。なお、確認画面SC7は、第2ディスプレイ110に表示させてもよい。そうすることにより、客が指定した商品を店員が正しく選択したことを、客自身で確認することができる。
図12及び図13は、操作9に関わる外税商品持帰り処理の手順を示す流れ図である。プロセッサ101は、外税用持帰りキーK7が入力されたことを検知すると、外税商品持帰り処理を開始する。先ず、プロセッサ101は、図12のACT81として訂正モードが設定されているか否かを確認する。訂正モードフラグがセットされていない場合、すなわち訂正モードが設定されていない場合には、プロセッサ101は、ACT81においてNOと判定し、外税商品持帰り処理をエラーとして終了する。
操作9の場合、その前の操作7で訂正モードフラグはセットされている。すなわち訂正モードが設定されている。プロセッサ101は、ACT81においてYESと判定し、ACT82へと進む。プロセッサ101は、ACT82として訂正を行う商品が選択されたか否かを確認する。商品が選択されていない場合、プロセッサ101は、ACT82においてNOと判定し、ACT83へと進む。プロセッサ101は、ACT83としてクリアキーK2が入力されたか否かを確認する。クリアキーK2が入力されていない場合、プロセッサ101は、ACT83においてNOと判定し、ACT82へと戻る。ここにプロセッサ101は、ACT82及びACT83において、商品が選択されるかクリアキーK2が入力されるのを待ち受ける。
操作9の場合、その前の操作8で商品Dが選択されている。プロセッサ101は、ACT82においてYESと判定し、ACT84へと進む。プロセッサ101は、ACT84としてトランザクションエリア41から商品Dの商品販売データ60aを取得する。
プロセッサ101は、ACT85として商品販売データ60aの税種から商品Dが外税商品であるか否かを確認する。商品Dは外税商品であるので、プロセッサ101は、ACT85においてYESと判定し、図13のACT91へと進む。
なお、選択された商品が外税商品でなかった場合には、プロセッサ101は、ACT85においてNOと判定し、ACT86へと進む。プロセッサ101は、ACT86として選択した商品の商品販売データ60を破棄する。その後、プロセッサ101は、ACT82及びACT83の待ち受け状態に戻る。この待ち受け状態において、操作8と同様な操作により新たな商品が選択されると、プロセッサ101は、ACT84及びACT85の処理を再度実行する。商品が選択されることなくクリアキーK2が入力された場合には、プロセッサ101は、ACT83においてYESと判定し、ACT87へと進む。プロセッサ101は、ACT87として訂正モードフラグを“0”にリセットして訂正モードを解除する。以上で、プロセッサ101は、外税商品持帰り処理を終了する。
図13の説明に進む。
プロセッサ101は、ACT91として商品販売データ60aの数量が“1”よりも大きいか否かを確認する。商品販売データ60aの数量が“1”の場合、プロセッサ101は、ACT91においてNOと判定し、ACT99へと進む。ACT99以降の処理については後述する。
操作9の場合、商品販売データ60aの数量は“4”であり、“1”よりも大きい。プロセッサ101は、ACT91においてYESと判定し、ACT92へと進む。プロセッサ101は、ACT92として外税用持帰りキーK7の入力直前にテンキーK1と乗算キーK3とによって数量以下の乗数nが入力されているか否かを確認する。
操作9の場合、数量以下の乗数nが入力されている。プロセッサ101は、ACT92においてYESと判定し、ACT93へと進む。プロセッサ101は、ACT93として乗数nが数量と等しいか否かを確認する。操作9の場合、乗数nは数量よりも小さい。プロセッサ101は、ACT93においてNOと判定し、ACT94へと進む。
なお、乗数nが数量と等しい場合には、プロセッサ101は、ACT93においてYESと判定し、ACT99へと進む。また、乗数nが入力されていない場合には、プロセッサ101は、ACT92においてNOと判定し、乗数nを“1”と設定して、ACT94へと進む。
プロセッサ101は、ACT94として数量から乗数nを減じた差mを算出する。またプロセッサ101は、ACT95として商品販売データ60aをトランザクションエリア41に複写する。以後、ACT95において商品販売データ60aを複写して得られた商品販売データを商品販売データ60eと表す。
プロセッサ101は、ACT96として複写前の商品販売データ60aの数量を差mに変更し、複写後の商品販売データ60eの数量を乗数nに変更する。プロセッサ101は、ACT97として複写前の商品販売データ60aの価格を、単価に差mを乗じた金額に変更し、複写後の商品販売データ60eの価格を、単価に乗数nを乗じた金額に変更する。
その後、プロセッサ101は、ACT98としてトランザクションエリア41から複写後の商品販売データ60eを取得する。そしてプロセッサ101は、ACT99へと進む。
プロセッサ101は、ACT99として第2合計器45から商品販売データ60eの価格を減算する。またプロセッサ101は、ACT100として第3合計器46に商品販売データ60eの価格を加算する。
次いで、プロセッサ101は、ACT101として税率テーブル31から軽減税率8%を取得する。そしてプロセッサ101は、ACT102として商品販売データ60eの税率を軽減税率8%に変更する。またプロセッサ101は、ACT103として商品販売データ60eの税表示ステータスを“3”に変更する。さらにプロセッサ101は、ACT104として商品販売データ60eの変更フラグを“0”にリセットする。
その後、プロセッサ101は、ACT105乃至ACT107として、前述したACT27乃至ACT29の処理と同様の処理を実行する。すなわちプロセッサ101は、ACT105として、(1)式により通常外税額Q1を算出する。またプロセッサ101は、ACT106として、(2)式により軽減外税額Q2を算出する。そしてプロセッサ101は、ACT107として外税額エリア42の外税額Q3を通常外税額Q1と軽減外税額Q2とを合計した金額に更新する。
ACT105乃至ACT107の処理を終えると、プロセッサ101は、ACT108としてトランザクションエリア41に登録された全ての商品販売データ60を基に、第1ディスプレイ109及び第2ディスプレイ110に登録画面を表示する。以上でプロセッサ101は、外税商品持帰り処理を終了する。
図25は、操作9を終えた時点で第1ディスプレイ109に表示される登録画面SC8の一例である。最新エリア52には、商品販売データ60eの商品名「商品D」、数量「2点」、単価「100円」及び税区分54と、合計点数「15点」及び合計金額「1,566円」とが表示されている。商品販売データ60eの税種は外税であり、税率は8%である。したがって、税区分54は「外税(軽減税率)」となっている。また、第1合計器44の金額は1,510円であり、第2合計器45の金額は400円であり、第3合計器46の金額は200円である。したがって、外税額エリア42の金額は56円となるので、合計金額は1,566円となっている。
ここに、プロセッサ101を主体とするPOS端末10のコンピュータは、外税商品持帰りキーK7の入力を受け付けて、図12のACT81乃至ACT85及び図13のACT91乃至ACT98の処理を実行することにより、リストから選択された商品に対して税の税率変更を受け付ける受付手段を構成する。また、同コンピュータは、図13のACT99乃至ACT107の処理を実行することにより、処理手段により販売データが処理された商品に対して前記受付手段により税率変更を受け付けると、当該商品に課せられる税の税額を変更後の税率で算出し直す再演算手段を構成する。また、同コンピュータは、図13のACT108の処理を実行することにより、税額を算出し直した商品と算出し直していない商品とを識別可能なリストを出力する出力手段を構成する。
このように、税種が外税で且つ税率が軽減税率の商品Dを店内で飲食するとの申し出から税率を通常税率に変更した後で、客から一部を持ち帰るとの申し出を受けた場合には、店員は、操作7乃至操作9の操作をすればよい。すなわち店員は、訂正キーK10を入力し、商品Dを選択した後、テンキーK1と乗算キーK3とを用いて持帰り点数を入力し、外税用持帰りキーK7を入力すればよい。なお、持帰り点数が1点であった場合には、持帰り点数の入力を省略することができる。
次に、操作10以降の操作に対するPOS端末10の動作について説明する。
店員が、操作10として、操作8と同様に商品Eの情報が表示されている明細エリア51の行番号“5”をテンキーK1で置数し、預/現計キーK5を入力すると、図26で示される確認画面SC9が第1ディスプレイ109に表示される。確認画面SC9には、商品Eの商品販売データ60cに含まれている数量「5点」及び税込みの単価「102円」と、5点分の商品Eに課せられる税の税額を含めた税込み価格「510円」とが表示されている。
図16及び図17は、操作11に関わる内税商品持帰り処理の手順を示す流れ図である。プロセッサ101は、内税用持帰りキーK9が入力されたことを検知すると、内税商品持帰り処理を開始する。先ず、プロセッサ101は、図16のACT151として訂正モードが設定されているか否かを確認する。訂正モードフラグがセットされていない場合、すなわち訂正モードが設定されていない場合には、プロセッサ101は、ACT151においてNOと判定し、内税商品持帰り処理をエラーとして終了する。
操作11の場合、その前の操作7で訂正モードフラグはセットされている。すなわち訂正モードが設定されている。プロセッサ101は、ACT151においてYESと判定し、ACT152へと進む。プロセッサ101は、ACT152として訂正を行う商品が選択されたか否かを確認する。商品が選択されていない場合、プロセッサ101は、ACT152においてNOと判定し、ACT153へと進む。プロセッサ101は、ACT153としてクリアキーK2が入力されたか否かを確認する。クリアキーK2が入力されていない場合、プロセッサ101は、ACT153においてNOと判定し、ACT152へと戻る。ここにプロセッサ101は、ACT152及びACT153において、商品が選択されるかクリアキーK2が入力されるのを待ち受ける。
操作11の場合、その前の操作10で商品Eが選択されている。プロセッサ101は、ACT152においてYESと判定し、ACT154へと進む。プロセッサ101は、ACT154としてトランザクションエリア41から商品Eの商品販売データ60cを取得する。
プロセッサ101は、ACT155として商品販売データ60cの税種から商品Eが内税商品であるか否かを確認する。商品Eは内税商品であるので、プロセッサ101は、ACT155においてYESと判定し、図17のACT161へと進む。
なお、選択された商品が内税商品でなかった場合には、プロセッサ101は、ACT155においてNOと判定し、ACT156へと進む。プロセッサ101は、ACT156として選択した商品の商品販売データ60を破棄する。その後、プロセッサ101は、ACT152及びACT153の待ち受け状態に戻る。この待ち受け状態において、操作10と同様な操作により新たな商品が選択されると、プロセッサ101は、ACT154及びACT155の処理を再度実行する。商品が選択されることなくクリアキーK2が入力された場合には、プロセッサ101は、ACT153においてYESと判定し、ACT157へと進む。プロセッサ101は、ACT157として訂正モードフラグを“0”にリセットして訂正モードを解除する。以上で、プロセッサ101は、内税商品持帰り処理を終了する。
図17の説明に進む。
プロセッサ101は、ACT161として商品販売データ60cの数量が“1”よりも大きいか否かを確認する。商品販売データ60cの数量が“1”の場合、プロセッサ101は、ACT161においてNOと判定し、ACT169へと進む。ACT169以降の処理については後述する。
操作11の場合、商品販売データ60cの数量は“5”であり、“1”よりも大きい。プロセッサ101は、ACT161においてYESと判定し、ACT162へと進む。プロセッサ101は、ACT162として内税用持帰りキーK9の入力直前にテンキーK1と乗算キーK3とによって数量以下の乗数nが入力されているか否かを確認する。
操作11の場合、数量以下の乗数nが入力されている。プロセッサ101は、ACT162においてYESと判定し、ACT163へと進む。プロセッサ101は、ACT163として乗数nが数量と等しいか否かを確認する。操作11の場合、乗数nは数量よりも小さい。プロセッサ101は、ACT163においてNOと判定し、ACT164へと進む。
なお、乗数nが数量と等しい場合には、プロセッサ101は、ACT163においてYESと判定し、ACT169へと進む。また、乗数nが入力されていない場合には、プロセッサ101は、ACT162においてNOと判定し、乗数nを“1”と設定して、ACT164へと進む。
プロセッサ101は、ACT164として数量から乗数nを減じた差mを算出する。またプロセッサ101は、ACT165として商品販売データ60cをトランザクションエリア41に複写する。以後、ACT165において商品販売データ60cを複写して得られた商品販売データを商品販売データ60fと表す。
プロセッサ101は、ACT166として複写前の商品販売データ60cの数量を差mに変更し、複写後の商品販売データ60fの数量を乗数nに変更する。プロセッサ101は、ACT167として複写前の商品販売データ60cの価格を単価に差mを乗じた金額に変更し、複写後の商品販売データ60fの価格を単価に乗数nを乗じた金額に変更する。
その後、プロセッサ101は、ACT168としてトランザクションエリア41から複写後の商品販売データ60fを取得する。そしてプロセッサ101は、ACT169へと進む。
プロセッサ101は、ACT169として第1合計器44及び第4合計器47から商品販売データ60fの価格を減算する。またプロセッサ101は、ACT170として税率テーブル31から通常税率10%を取得する。そしてプロセッサ101は、ACT171として、前述した(5)式により商品販売データ60fの単価Rから内税額を除いた本体価格Sを算出する。
プロセッサ101は、ACT172として税率テーブル31から軽減税率8%を取得する。そしてプロセッサ101は、ACT173として次の(7)式により軽減税率8%の税込み価格Uを算出する。
U=S+S*0.08 …(7)
プロセッサ101は、ACT174として第1合計器44及び第5合計器48にそれぞれ税込み価格Uを加算する。
プロセッサ101は、ACT175として商品販売データ60fの価格を税込み価格Uに変更し、税率を軽減税率8%に変更する。またプロセッサ101は、ACT176として商品販売データ60fの税表示ステータスを“5”に変更する。さらにプロセッサ101は、ACT177として商品販売データ60fの変更フラグを“0”にリセットする。
その後、プロセッサ101は、ACT178乃至ACT180として、前述したACT37乃至ACT39の処理と同様の処理を実行する。すなわちプロセッサ101は、ACT178として、(3)式により通常内税額Q4を算出する。またプロセッサ101は、ACT179として、(4)式により軽減内税額Q5を算出する。そしてプロセッサ101は、ACT180として内税額エリア43の内税額Q6を通常内税額Q4と軽減内税額Q5とを合算した金額に更新する。
ACT178乃至ACT180の処理を終えると、プロセッサ101は、ACT181としてトランザクションエリア41に登録された全ての商品販売データ60を基に、第1ディスプレイ109及び第2ディスプレイ110に登録画面を表示する。以上でプロセッサ101は、内税商品持帰り処理を終了する。
図27は、操作11を終えた時点で第1ディスプレイ109に表示される登録画面SC10の一例である。明細エリア51には、操作9で登録された商品販売データ60eの商品名「商品D」、数量「2」、単価「100」、価格「200」、税マーク53等が、図25の登録画面SC8から追加されている。税マーク53は、外税で且つ軽減税率の商品を示すマーク「外8」となっている。また、属性として、軽減税率の商品であることを示すダイヤマーク「◇」が付加されている。最新エリア52には、商品販売データ60fの商品名「商品E」、数量「2点」、単価「102円」及び税区分54と、合計点数「15点」及び合計金額「1,562円」とが表示されている。商品販売データ60fの税種は内税であり、税率は8%である。したがって、税区分54は「内税(軽減税率)」となる。また、第1合計器44の金額は1,510円から204円が減算され、その金額に200円が加算されるので1,506円となる。外税額は56円のままであるので、合計金額は1,562円となっている。
ここに、プロセッサ101を主体とするPOS端末10のコンピュータは、内税商品持帰りキーK9の入力を受け付けて、図16のACT151乃至ACT155及び図17のACT161乃至ACT168の処理を実行することにより、リストから選択された商品に対して税の税率変更を受け付ける受付手段を構成する。また、同コンピュータは、図17のACT169乃至ACT180の処理を実行することにより、処理手段により販売データが処理された商品に対して前記受付手段により税率変更を受け付けると、当該商品に課せられる税の税額を変更後の税率で算出し直す再演算手段を構成する。また、同コンピュータは、図17のACT181の処理を実行することにより、税額を算出し直した商品と算出し直していない商品とを識別可能なリストを出力する出力手段を構成する。
このように、税種が内税で且つ税率が軽減税率の商品Eを店内で飲食するとの申し出から税率を通常税率に変更した後で、客から一部を持ち帰るとの申し出を受けた場合には、店員は、操作7と操作10及び操作11の操作をすればよい。すなわち店員は、訂正モードにおいて商品Eを選択した後、テンキーK1と乗算キーK3とを用いて持帰り点数を入力し、内税用持帰りキーK8を入力すればよい。なお、持帰り点数が1点であった場合には、持帰り点数の入力を省略することができる。
操作11の後、店員が操作12としてクリアキーK2を入力すると、プロセッサ101は、訂正モードフラグを“0”にリセットして訂正モードを解除する。因みに、操作9の後、店員がクリアキーK2を入力した場合も、プロセッサ101は、訂正モードを解除する。
店員が操作13として小計キーK4を入力すると、第1ディスプレイ109に小計画面SC11が表示される。図28は、小計画面SC11の一例である。小計画面SC11は、明細エリア55と小計エリア56とに区分されている。
明細エリア55には、操作1乃至操作11の各操作によりトランザクションエリア41に登録された商品販売データ60の商品名、数量、単価、価格(金額)、税マーク53等が表示されている。小計エリア56には、合計点数「15点」と、外税額「56円」と、合計金額1,562円とが表示されている。
続いて、店員が操作14の操作を行うと、プロセッサ101は、取引の締め処理を実行する。締め処理は、周知の処理であるので詳細な説明は省略する。この締め処理により、プリンタ111が動作して、レシート70が印刷され発行される。また、取引データがストアサーバ20へと送信される。
取引データには、トランザクションエリア41に登録された商品販売データと、外税額エリア42、内税額エリア43、第1合計器44、第2合計器45、第3合計器46、第4合計器47及び第5合計器48にそれぞれ記憶された金額データとが含まれる。ストアサーバ20は、POS端末10から受信した取引データを、一意の取引番号と関連付けて、取引ファイル22で保存する。
図29は、操作14の操作に伴う締め処理によって発行されたレシート70の一例を示す。レシート70には、1取引として登録された商品の税種、商品名、単価、数量及び価格とともに、小計金額、通常税率の外税対象額、軽減税率の外税対象額、外税額、合計金額、その合計金額に含まれる内税額等が表記されている。小計金額は、第1合計器44の金額である。通常税率の外税対象額は、第2合計器45の金額である。軽減税率の外税対象額は、第3合計器46の金額である。外税額は、外税額エリア42の金額である。合計金額は、第1合計器44の金額と外税額エリア42の金額とを合算した金額である。内税額は、内税額エリア43の金額である。
また、レシート70においては、軽減税率の商品に対して星マーク「☆」が表記されている。軽減税率から通常税率に変更された商品に対しては、ダイヤマーク「◇」が表記されている。
ここに、プロセッサ101を主体とするコンピュータは、プリンタ111と協働して上記の締め処理を実行することにより、税額を算出し直した商品と算出し直していない商品とを識別可能なレシートを発行する発行手段を構成する。
客は、レシート70を受け取ることにより、軽減税率の商品と通常税率の商品とを容易に識別することができる。また、軽減税率の商品であっても、店内で飲食したために通常税率となった商品を容易に特定することができる。
ところで、操作4aは、操作5を操作する前に軽減税率の商品Dを全て持帰りとすることを知り得た場合である。操作5を操作してから、軽減税率の商品Dを全て持帰りとすることを知り得た場合には、操作4aでは対応できない、この場合、店員は、以下の操作を行う。
・操作4b.訂正キーK10を入力する。
・操作4c.商品Dを選択する。
・操作4d.テンキーK1で店内飲食点数「4」を置数し、乗算キーK3を入力した後、外税用イートインキーK6を入力する。
操作4dにより外税用イートインキーK6が入力されると、プロセッサ101は、図10及び図11に示す外税商品イートイン処理を開始する。この場合、操作4bの操作により訂正モードが設定されているので、図10のACT41においてYESと判定し、図11のACT71の処理へと進む。
プロセッサ101は、ACT71として訂正を行う商品が選択されたか否かを確認する。商品が選択されていない場合、プロセッサ101は、ACT71においてNOと判定し、ACT72へと進む。プロセッサ101は、ACT72としてクリアキーK2が入力されたか否かを確認する。クリアキーK2が入力されていない場合、プロセッサ101は、ACT72においてNOと判定し、ACT71へと戻る。ここにプロセッサ101は、ACT71及びACT72において、商品が選択されるかクリアキーK2が入力されるのを待ち受ける。
上記操作例では、操作4cとして商品Dが選択されている。プロセッサ101は、ACT71においてYESと判定し、ACT73へと進む。プロセッサ101は、ACT73としてトランザクションエリア41から商品Dの商品販売データ60aを取得する。
プロセッサ101は、ACT74として商品販売データ60aの税種から商品Dが外税商品であるか否かを確認する。商品Dは外税商品である。プロセッサ101は、ACT74においてYESと判定し、ACT75へと進む。プロセッサ101は、ACT75として商品Dが軽減税率の商品であるか否かを確認する。商品Dは軽減税率の商品である。プロセッサ101は、ACT75においてYESと判定し、ACT76へと進む。プロセッサ101は、ACT76として、図10のACT44乃至ACT61の処理を実行する。その後、プロセッサ101は、ACT71及びACT72の待ち受け状態に戻る。
このように、プロセッサ101がACT44乃至ACT61の処理を実行することにより、商品Dが通常税率の商品であるとして処理される。したがって、操作5を操作してから軽減税率の商品Dを全て持帰りとすることを知り得た場合においても、店員は、操作4a、操作4b及び操作4cの操作を行えばよい。
なお、選択された商品が外税商品でない場合、あるいは軽減税率の商品でない場合には、プロセッサ101は、ACT74又はACT75においてNOと判定し、ACT77へと進む。プロセッサ101は、ACT77として選択された商品の商品販売データ60を破棄する。その後、プロセッサ101は、ACT71及びACT72の待ち受け状態に戻る。
この待ち受け状態において、新たな商品が選択されると、プロセッサ101は、ACT73以降の処理を再度実行する。商品が選択されることなくクリアキーK2が入力された場合には、プロセッサ101は、ACT72においてYESと判定し、ACT78へと進む。プロセッサ101は、ACT78として訂正モードフラグを“0”にリセットして訂正モードを解除する。以上で、プロセッサ101は、外税商品イートイン処理を終了する。
操作4aの場合と同様に、操作6を操作してから軽減税率の商品Eを全て持帰りとすることを知り得た場合には、操作5aでは対応できない、この場合、店員は、以下の操作を行う。
・操作5b.訂正キーK10を入力する。
・操作5c.商品Eを選択する。
・操作5d.テンキーK1で店内飲食点数「5」を置数し、乗算キーK3を入力した後、内税用イートインキーK8を入力する。
操作5dにより内税用イートインキーK8が入力されると、プロセッサ101は、図14及び図15に示す内税商品イートイン処理を開始する。この場合、操作5bの操作により訂正モードが設定されているので、図14のACT111においてYESと判定し、図15のACT141の処理へと進む。
プロセッサ101は、ACT141として訂正を行う商品が選択されたか否かを確認する。商品が選択されていない場合、プロセッサ101は、ACT141においてNOと判定し、ACT142へと進む。プロセッサ101は、ACT142としてクリアキーK2が入力されたか否かを確認する。クリアキーK2が入力されていない場合、プロセッサ101は、ACT142においてNOと判定し、ACT141へと戻る。ここにプロセッサ101は、ACT141及びACT142において、商品が選択されるかクリアキーK2が入力されるのを待ち受ける。
上記操作例では、操作5cとして商品Eが選択されている。プロセッサ101は、ACT141においてYESと判定し、ACT143へと進む。プロセッサ101は、ACT143としてトランザクションエリア41から商品Eの商品販売データ60cを取得する。
プロセッサ101は、ACT144として商品販売データ60cの税種から商品Eが内税商品であるか否かを確認する。商品Eは内税商品である。プロセッサ101は、ACT144においてYESと判定し、ACT145へと進む。プロセッサ101は、ACT145として商品Eが軽減税率の商品であるか否かを確認する。商品Eが軽減税率の商品である。プロセッサ101は、ACT146として、図14のACT114乃至ACT134の処理を実行する。その後、プロセッサ101は、ACT141及びACT142の待ち受け状態に戻る。
このように、プロセッサ101がACT114乃至ACT134の処理を実行することにより、商品Eが通常税率の商品であるとして処理される。したがって、操作6を操作してから軽減税率の商品Eを全て持帰りとすることを知り得た場合においても、店員は、操作5a、操作5b及び操作5cの操作を行えばよい。
なお、選択商品が内税商品でない場合、あるいは軽減税率の商品でない場合には、プロセッサ101は、ACT144又はACT145においてNOと判定し、ACT147へと進む。プロセッサ101は、ACT147として選択した商品の商品販売データ60を破棄する。その後、プロセッサ101は、ACT141及びACT142の待ち受け状態に戻る。この待ち受け状態において、新たな商品が選択されると、プロセッサ101は、ACT143以降の処理を再度実行する。商品が選択されることなくクリアキーK2が入力された場合には、プロセッサ101は、ACT142においてYESと判定し、ACT148へと進む。プロセッサ101は、ACT148として訂正モードフラグを“0”にリセットして訂正モードを解除する。以上で、プロセッサ101は、内税商品イートイン処理を終了する。
以上詳述したように、本実施形態のPOS端末10によれば、商品に課せられる税の税率が消費の形態によって変化する場合でも、簡単な操作で対処することができる。
以上、商品に課せられる税の税率が消費の形態によって変化する場合でも簡単な操作で対処できる商品販売データ処理装置の実施形態について説明したが、かかる実施形態はこれに限定されるものではない。
例えば、POS端末10は通常、レシート70に印刷された取引番号を入力することで、その取引番号と関連付けて取引ファイル22に保存されている取引データを取得し、その取引データの一部を訂正する機能、いわゆる遡り訂正機能を有している。図10乃至図17で説明した訂正モード設定時の各処理は、取引ファイル22から読み出した取引データについても適用することができる。すなわち、締め処理を終えた取引であっても、例えば軽減税率の商品として登録された商品を通常税率の商品として訂正することが可能である。
前記実施形態では、軽減税率の対象となる商品の税種が外税の商品と内税の商品と混在している場合を例示した。例えば軽減税率の対象となる商品の税種が外税に限定される場合には、キーボード107から内税用イートインキーK8及び内税用持帰りキーK9を省略できる。同様に、軽減税率の対象となる商品の税種が内税に限定される場合には、キーボード107から外税用イートインキーK6及び外税用持帰りキーK7を省略できる。 前記実施形態では、キーボード107に外税用イートインキーK6、外税用持帰りキーK7、内税用イートインキーK8及び内税用持帰りキーK9を設けて、店員が税率変更の指示入力を行うようにした。この点に関しては、例えば客面側の第2ディスプレイ110をタッチパネルとし、その画面に外税用イートインキーK6、外税用持帰りキーK7、内税用イートインキーK8及び内税用持帰りキーK9と同等のキー画像を表示させて、客自身が税率変更の指示入力を行うようにしてもよい。
前記実施形態では、キーボード107に、外税用イートインキーK6、外税用持帰りキーK7、内税用イートインキーK8及び内税用持帰りキーK9をそれぞれ配置した。この点に関しては、テンキーK1により入力される数値と単一のファンクションキーとの組み合わせ入力により、外税用イートインキーK6、外税用持帰りキーK7、内税用イートインキーK8及び内税用持帰りキーK9と同等の機能を発揮させるようにしてもよい。例えばテンキーK1により数値“1”を入力した後で上記ファンクションキーが入力された場合、プロセッサ101は、外税用イートインキーK6が入力された場合と同様の処理を実行する。例えばテンキーK1により数値“2”を入力した後で上記ファンクションキーが入力された場合、プロセッサ101は、外税用持帰りキーK7が入力された場合と同様の処理を実行する。こうすることにより、キーボード107のキーの総数を減らすことができる。
前記実施形態では、軽減税率の商品である飲料品又は食料品については持帰りを前提として商品レコード21Rを作成するようにした。この点に関しては、軽減税率の商品である飲料品又は食料品については店内飲食(イートイン)を前提として商品レコード21Rを作成してもよい。
この他、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態及びその変形は、発明の範囲に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1]一取引として売り上げる商品の販売データを処理する処理手段と、前記商品に課せられる税の税額を算出する演算手段と、前記税の税率変更を受け付ける受付手段と、前記処理手段により販売データが処理された商品に対して前記受付手段により税率変更を受け付けると、当該商品に課せられる税の税額を変更後の税率で算出し直す再演算手段と、を具備する商品販売データ処理装置。
[2]前記受付手段は、直近の前記処理手段により販売データが処理された商品に対して前記税の税率変更を受け付ける、付記[1]記載の商品販売データ処理装置。
[3]前記処理手段により販売データが処理された商品のリストを出力する出力手段、をさらに具備し、前記受付手段は、前記リストから選択された商品に対して税の税率変更を受け付ける、付記[1]記載の商品販売データ処理装置。
[4]前記出力手段は、前記税額を算出し直した商品と算出し直していない商品とを識別可能なリストを出力する、付記[3]記載の商品販売データ処理装置。
[5]前記税額を算出し直した商品と算出し直していない商品とを識別可能なレシートを発行する発行手段、をさらに具備する付記[1]乃至[4]のうちいずれか1項記載の商品販売データ処理装置。
[6]商品販売データ処理装置のコンピュータを、一取引として売り上げる商品の販売データを処理する処理手段、前記商品に課せられる税の税額を算出する演算手段、前記税の税率変更を受け付ける受付手段、及び、前記処理手段により販売データが処理された商品に対して前記受付手段により税率変更を受け付けると、当該商品に課せられる税の税額を変更後の税率で算出し直す再演算手段、として機能させるための制御プログラム。