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JP7512116B2 - 磁気メモリ - Google Patents

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JP7512116B2
JP7512116B2 JP2020128920A JP2020128920A JP7512116B2 JP 7512116 B2 JP7512116 B2 JP 7512116B2 JP 2020128920 A JP2020128920 A JP 2020128920A JP 2020128920 A JP2020128920 A JP 2020128920A JP 7512116 B2 JP7512116 B2 JP 7512116B2
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Description

本発明は、磁気メモリに関する。
微細化に限界が見えてきたフラッシュメモリ等に代わる次世代の不揮発性メモリに注目が集まっている。例えば、MRAM(Magnetoresistive Random Access Memory)、ReRAM(Resistance Randome Access Memory)、PCRAM(Phase Change Random Access Memory)等が次世代の不揮発性メモリとして知られている。
MRAMは、磁気抵抗効果素子を用いたメモリデバイスである。磁気抵抗効果素子の抵抗値は、二つの磁性膜の磁化の向きの相対角の違いによって変化する。MRAMは、磁気抵抗効果素子の抵抗値をデータとして記憶する。
メモリデバイスは、データの信頼性を高めるために、リファレンス素子を有する場合がある(例えば、特許文献1)。リファレンス素子と記憶素子との抵抗を対比することで、誤書き込み、誤読み出し等を防ぐことができる。
特許第6510758号公報
リファレンス素子は、データの参照用である。リファレンス素子の抵抗が変化すると、データの基準が変化し、データの信頼性が低下する。
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、データの信頼性が高い磁気メモリを提供することを目的とする。
(1)第1の態様に係る磁気メモリは、記憶素子を含むアレイ領域と、リファレンス素子を含むリファレンス領域と、前記アレイ領域と前記リファレンス領域とに接続され、前記アレイ領域からの信号と前記リファレンス領域からの信号とを比較する読出し回路と、を備え、前記記憶素子と前記リファレンス素子とはそれぞれ、強磁性体を含む記憶層と、強磁性体を含む参照層と、前記記憶層と前記参照層との間にあるスペーサ層と、を備え、前記参照層は、前記記憶層に近い側から順に、第1層と非磁性層と第2層とを有し、前記リファレンス素子と前記記憶素子とは、前記第2層における磁性層の厚みの合計と前記第1層における磁性層の厚みの合計との比が異なる。
(2)上記態様に係る磁気メモリにおいて、前記第2層の磁性層の厚みを前記第1層の磁性層の厚みで割った値は、前記記憶素子よりも前記リファレンス素子の方が大きくてもよい。
(3)上記態様に係る磁気メモリは、前記記憶素子と前記リファレンス素子とはそれぞれ、前記記憶層の前記スペーサ層と反対側に、配線層を有し、前記リファレンス素子における前記配線層の幅は、前記記憶素子における前記配線層の幅より広くてもよい。
(4)上記態様に係る磁気メモリにおいて、前記リファレンス素子の前記参照層からの漏れ磁場が、前記リファレンス素子の前記記憶層の保磁力よりも大きくてもよい。
(5)上記態様に係る磁気メモリを積層方向から見た平面視において、前記リファレンス素子の記憶層の最大幅は、前記記憶素子の最大幅より広くてもよい。
(6)上記態様に係る磁気メモリを積層方向から見た平面視において、前記リファレンス素子の記憶層の最大幅は、20nmより大きくてもよい。
(7)上記態様に係る磁気メモリを積層方向から見た平面視において、前記記憶素子の最大幅は、20nm以下であってもよい。
(8)上記態様に係る磁気メモリにおいて、前記リファレンス領域は、複数のリファレンス素子を有し、前記リファレンス領域は、複数のリファレンス素子が直列に配列された複数の第1素子群を有し、前記複数の第1素子群は、それぞれ並列に配列されていてもよい。
(9)上記態様に係る磁気メモリにおいて、前記リファレンス領域は、複数のリファレンス素子を有し、前記リファレンス領域は、複数のリファレンス素子が並列に配列された複数の第2素子群を有し、前記複数の第2素子群は、それぞれ直列に配列されていてもよい。
(10)上記態様に係る磁気メモリにおいて、前記アレイ領域と前記リファレンス領域とはそれぞれ電源に接続され、前記リファレンス領域に印加される読み出し電圧は、前記アレイ領域に印加される読み出し電圧より高くてもよい。
(11)上記態様に係る磁気メモリにおいて、前記記憶層及び前記参照層の磁化容易軸が積層方向であり、前記第2層の磁性層の厚みを前記第1層の磁性層の厚みで割った値は、前記記憶素子よりも前記リファレンス素子の方が大きく、データの読出す際に、前記リファレンス素子は、読出し電流が前記参照層から前記記憶層に向かって流れてもよい。
(12)上記態様に係る磁気メモリにおいて、前記記憶層及び前記参照層の磁化容易軸が積層方向であり、前記第2層の磁性層の厚みを前記第1層の磁性層の厚みで割った値は、前記リファレンス素子よりも前記記憶素子の方が大きく、データの読出す際に、前記リファレンス素子は、読出し電流が前記記憶層から前記参照層に向かって流れてもよい。
(13)上記態様に係る磁気メモリにおいて、前記記憶層及び前記参照層の磁化容易軸が積層方向と交差する面内方向であり、前記第2層の磁性層の厚みを前記第1層の磁性層の厚みで割った値は、前記記憶素子よりも前記リファレンス素子の方が大きく、データの読出す際に、前記リファレンス素子は、読出し電流が前記記憶層から前記参照層に向かって流れてもよい。
(14)上記態様に係る磁気メモリにおいて、前記記憶層及び前記参照層の磁化容易軸が積層方向と交差する面内方向であり、前記第2層の磁性層の厚みを前記第1層の磁性層の厚みで割った値は、前記リファレンス素子よりも前記記憶素子の方が大きく、データの読出す際に、前記リファレンス素子は、読出し電流が前記参照層から前記記憶層に向かって流れてもよい。
上記態様にかかる磁気メモリは、データの信頼性が高い。
第1実施形態にかかる磁気メモリのブロック図である。 第1実施形態にかかるアレイ領域及びリファレンス領域の回路図である。 第1実施形態にかかるアレイ領域及びリファレンス領域の断面図である。 第1実施形態にかかるアレイ領域の記憶素子の断面図である。 第1実施形態にかかる記憶素子の参照層の断面図である。 第1実施形態にかかるアレイ領域の記憶素子の平面図である。 第1実施形態にかかるリファレンス領域のリファレンス素子の断面図である。 第1実施形態にかかるリファレンス領域のリファレンス素子の平面図である。 第1実施形態にかかるアレイ領域及びリファレンス領域の別の例の回路図である。 リファレンス素子の直列接続の第1例の断面図である。 リファレンス素子の直列接続の第2例の断面図である。 リファレンス素子の直列接続の第3例の断面図である。 リファレンス素子の直列接続の第4例の断面図である。 リファレンス素子の並列接続の第1例の断面図である。 リファレンス素子の並列接続の第2例の断面図である。 リファレンス素子の並列接続の第3例の断面図である。 リファレンス素子の並列接続の第4例の断面図である。 リファレンス素子の並列接続の第5例の断面図である。 第1変形例にかかるリファレンス領域のリファレンス素子の断面図である。 第2変形例にかかるリファレンス領域のリファレンス素子の断面図である。 第3変形例にかかるリファレンス領域のリファレンス素子の断面図である。
以下、本実施形態について、図を適宜参照しながら詳細に説明する。以下の説明で用いる図面は、特徴をわかりやすくするために便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などは実際とは異なっていることがある。以下の説明において例示される材料、寸法等は一例であって、本発明はそれらに限定されるものではなく、本発明の効果を奏する範囲で適宜変更して実施することが可能である。
まず方向について定義する。後述する基板Sub(図3参照)の一面の一方向をx方向、x方向と直交する方向をy方向とする。x方向は、例えば、後述する磁気メモリにおいて磁気抵抗効果素子が配列する行方向であり、磁気抵抗効果素子の配線層が延びる方向である。y方向は、例えば、後述する磁気メモリにおいて磁気抵抗効果素子が配列する列方向である。z方向は、x方向及びy方向と直交する方向である。z方向は、積層方向の一例である。以下、+z方向を「上」、-z方向を「下」と表現する場合がある。上下は、必ずしも重力が加わる方向とは一致しない。
また本明細書において「第1方向に延びる」とは、第1方向の長さが他の方向の長さより長いことを意味する。また本明細書において「接続」とは、直接的な接続に限られず、間に層を介する接続を含む。
「第1実施形態」
図1は、第1実施形態にかかる磁気メモリ200のブロック図である。磁気メモリ200は、アレイ領域MAとリファレンス領域RAと周辺回路領域PCとを有する。アレイ領域MA及びリファレンス領域RAには、磁気抵抗効果素子が集積されている。
周辺回路領域PCは、アレイ領域MA及びリファレンス領域RAの動作を制御する制御回路を有する。周辺回路領域PCは、例えば、アレイ領域MA及びリファレンス領域RAのx方向又はy方向の側方にある。周辺回路領域PCは、例えば、書き込み回路WCと読出し回路RCとを有する。
書き込み回路WCは、アレイ領域MA内の磁気抵抗効果素子への情報の書き込み動作を制御する。書き込み回路WCは、例えば、電源、CPU(Central Processing Unit)、コントローラー、データラッチ等を含む。データラッチは、信号を演算しページごとに一時的に保持する。
読出し回路RCは、アレイ領域MA又はリファレンス領域RA内の磁気抵抗効果素子からの情報の読出し動作を制御する。読出し回路WCは、例えば、電源P、CPU(Central Processing Unit)、コントローラー、データラッチ、センスアンプSA等を含む。センスアンプSAは、アレイ領域MAからの信号とリファレンス領域RAからの信号とを比較する。信号は、例えば、リファレンス領域RAに属する磁気抵抗効果素子の合成抵抗、リファレンス領域RAの電位等である。センスアンプSAは、アレイ領域MAとリファレンス領域RAとに接続される。
図2は、第1実施形態にかかるアレイ領域MA及びリファレンス領域RAの回路図である。アレイ領域MA及びリファレンス領域RAは、例えば、行列状に配列した磁気抵抗効果素子を有する。以下、アレイ領域MAに属する磁気抵抗効果素子を記憶素子100、リファレンス領域RAに属する磁気抵抗効果素子をリファレンス素子101と称する。
図2に示すアレイ領域MAは、例えば、複数の記憶素子100と複数の読出しトランジスタRTrと複数の共通トランジスタCTrとを有する。複数の記憶素子100は、例えば、行列状に配列している。読出しトランジスタRTrと共通トランジスタCTrとはそれぞれ、例えば、記憶素子100のそれぞれに接続されている。
図2に示すリファレンス領域RAは、例えば、複数のリファレンス素子101と複数の読出しトランジスタRTrと複数の共通トランジスタCTrとを有する。リファレンス領域RAは、例えば、複数のリファレンス素子101が直列に接続された複数の第1素子群EG1を有し、複数の第1素子群EG1は、それぞれ並列に配列されている。複数のリファレンス素子101は、例えば、行列状に配列している。読出しトランジスタRTrと共通トランジスタCTrとはそれぞれ、例えば、リファレンス素子101のそれぞれに接続されている。
記憶素子100とリファレンス素子101のそれぞれは、書き込みトランジスタWTrと読出しトランジスタRTrと共通トランジスタCTrとに接続されている。
書き込みトランジスタWTrは、書き込み配線WLに接続されている。書き込み配線WLは、記憶素子100へのデータの書き込み時に電流が流れる配線である。書き込み配線WLは、例えば、同じ列または行に属する記憶素子100のそれぞれに亘って接続されている。書き込み配線WLは、同じ列または行に属するリファレンス素子101のそれぞれに接続されていてもよい。書き込みトランジスタWTrは、共通トランジスタCTrと共に、配線層20、40に沿って流れる書き込み電流を制御する。図2に示す書き込みトランジスタWTrは、周辺回路領域PCに属する。書き込みトランジスタWTrは、書き込み配線WLと配線層20との間にそれぞれ配置され、アレイ領域MA又はリファレンス領域RAに属してもよい。
読み出しトランジスタRTrは、読み出し配線RLに接続されている。読み出し配線RLは、記憶素子100の積層体10又はリファレンス素子101の積層体30と電気的に接続されている。読み出し配線RLは、同じ列または行に属する記憶素子100又はリファレンス素子101のそれぞれに亘って接続されている。読み出しトランジスタRTrは、共通トランジスタCTrと共に、積層体10、30の積層方向に流れる電流を制御する。読み出しトランジスタRTrは、読み出し配線RLと積層体10、30との間にそれぞれ配置されている。読み出しトランジスタRTrは、読み出し配線RLの一端に配置され、周辺回路領域PCに属してもよい。
共通トランジスタCTrは、共通配線CLに接続されている。共通トランジスタCTrは、データの書き込み時に配線層20、40に沿って流れる書き込み電流を制御し、データの読出し時に積層体10、30の積層方向に流れる電流を制御する。共通配線CLは、同じ列または行に属する記憶素子100又はリファレンス素子101のそれぞれに亘って接続されている。共通トランジスタCTrは、共通配線CLと配線層20、40との間にそれぞれ配置されている。共通トランジスタCTrは、共通配線CLの一端に配置され、周辺回路領域PCに属してもよい。
書き込みトランジスタWTr、読み出しトランジスタRTr及び共通トランジスタCTrは、例えば、電界効果型のトランジスタである。書き込みトランジスタWTr、読み出しトランジスタRTr及び共通トランジスタCTrのゲート電極は、例えば、書き込み回路WC又は読出し回路RCに接続されている。書き込みトランジスタWTr、読み出しトランジスタRTr及び共通トランジスタCTrは、別のスイッチング素子に置き換えてもよい。スイッチング素子は、例えば、オボニック閾値スイッチ(OTS:Ovonic Threshold Switch)のように結晶層の相変化を利用した素子、金属絶縁体転移(MIT)スイッチのようにバンド構造の変化を利用した素子、ツェナーダイオード及びアバランシェダイオードのように降伏電圧を利用した素子、原子位置の変化に伴い伝導性が変化する素子である。
図3は、第1実施形態にかかるアレイ領域MA及びリファレンス領域RAの断面図である。図3は、記憶素子100及びリファレンス素子101のy方向の中心を通るxz断面である。図3では、説明のためにy方向の異なる位置にある書き込み配線WL及び共通配線CLを点線で図示している。書き込みトランジスタWTr、読み出しトランジスタRTrは、y方向の異なる位置にある。
書き込みトランジスタWTr、読み出しトランジスタRTr、共通トランジスタCTrは、基板Sub上にある。記憶素子100及びリファレンス素子101は、基板Sub上において、これらのトランジスタと異なるレイヤにある。記憶素子100及びリファレンス素子101とこれらのトランジスタとは、z方向の異なる位置にある。記憶素子100及びリファレンス素子101とこれらのトランジスタとは、ビア配線Vで接続されている。記憶素子100及びリファレンス素子101とビア配線Vとの間には、導電層51、52を有してもよい。導電層51、52は、例えば、Ag、Cu、Co、Al、Auからなる群から選択されるいずれか一つを含む。
記憶素子100及びリファレンス素子101、これらのトランジスタ及びビア配線Vの周囲は、絶縁層Inで覆われている。絶縁層Inは、多層配線の配線間や素子間を絶縁する絶縁層である。絶縁層Inは、例えば、酸化シリコン(SiO)、窒化シリコン(SiN)、炭化シリコン(SiC)、窒化クロム、炭窒化シリコン(SiCN)、酸窒化シリコン(SiON)、酸化アルミニウム(Al)、酸化ジルコニウム(ZrO)等である。
これらのトランジスタは、例えば電界効果型のトランジスタである。トランジスタは、例えば、ゲート電極Gとゲート絶縁膜GIとソース領域Sとドレイン領域Dとを有する。ソース領域Sとドレイン領域Dとは、電流の流れ方向によって規定された名称であり、電流の流れ方向に応じて、位置が変わる。ソース領域S及びドレイン領域Dは、基板Subに形成されている。基板Subは、例えば、半導体基板である。ゲート電極Gは、z方向から見て、ソース領域Sとドレイン領域Dとに挟まれる。ゲート電極Gは、ソース領域Sとドレイン領域Dとの間の電荷の流れを制御する。ゲート電極Gは、例えば、書き込み回路WC又は読出し回路RCに接続されている。
図4は、第1実施形態に係る記憶素子100の断面図である。図4は、配線層20のy方向の幅の中心を通るxz平面で記憶素子100を切断した断面である。
記憶素子100は、例えば、積層体10と配線層20とを有する。積層体10のz方向の抵抗値は、配線層20から積層体10にスピンが注入されることで変化する。記憶素子100は、スピン軌道トルク(SOT)を利用したスピン素子であり、スピン軌道トルク型磁気抵抗効果素子、スピン注入型磁気抵抗効果素子、スピン流磁気抵抗効果素子と言われる場合がある。また配線層20は、スピン軌道トルク配線と言われる場合がある。
積層体10は、配線層20上に積層されている。積層体10と配線層20との間には、他の層を有してもよい。
積層体10は、記憶層11と参照層12とスペーサ層13とを有する。スペーサ層13は、記憶層11と参照層12とに挟まれる。記憶層11は、参照層12より配線層20の近くにある。
記憶層11は、強磁性体を含む。記憶層11は、磁化M11の方向が変化することで、データ記憶のトリガーとなる層である。記憶層11は、磁化自由層と言われる場合がある。記憶層11には配線層20からスピンが注入される。記憶層11の磁化M11は、配線層20から注入されたスピンによりスピン軌道トルク(SOT)を受ける。記憶層11の磁化M11は、十分なスピン軌道トルクを受けると、配向方向が変化する。
記憶層11の磁化容易軸は、z方向でも、xy面内のいずれかの方向でもよい。記憶層11の磁化容易軸がz方向の場合、記憶層11は垂直磁化膜といわれる。記憶層11の磁化容易軸がxy方向のいずれかの方向の場合、記憶層11は面内磁化膜といわれる。図4は、記憶層11が垂直磁化膜の場合の例である。
記憶層11は、例えば、Cr、Mn、Co、Fe及びNiからなる群から選択される金属を含む。記憶層11は、例えば、これらの金属を1種以上含む合金、これらの金属とB、C、及びNの少なくとも1種以上の元素とが含まれる合金である。強磁性体は、例えば、Co-Fe、Co-Fe-B、Ni-Fe、Co-Ho、Sm-Fe、Fe-Pt、Co-Pt、Co-Cr-Ptである。Co-Feは、例えば、CoとFeの超格子構造の合金である。超格子構造のCo-Fe合金は、Co層とFe層とが交互に積層されている。
記憶層11は、ホイスラー合金を含んでもよい。ホイスラー合金は、XYZまたはXYZの化学組成をもつ金属間化合物を含む。Xは周期表上でCo、Fe、Ni、あるいはCu族の遷移金属元素または貴金属元素であり、YはMn、V、CrあるいはTi族の遷移金属又はXの元素種であり、ZはIII族からV族の典型元素である。ホイスラー合金は、例えば、CoFeSi、CoFeGe、CoFeGa、CoMnSi、CoMn1-aFeAlSi1-b、CoFeGe1-cGa等である。ホイスラー合金は高いスピン分極率を有する。
参照層12は、強磁性体を含む。参照層12は、記憶層11の磁化M11の方向の基準となる磁化M121を有する層である。参照層12の磁化M121、M122は、所定の外力が印加された際に記憶層11の磁化M11よりも配向方向が変化しにくい。参照層12は磁化固定層と言われることがある。積層体10は、記憶層11と参照層12との磁化の相対角の違いに応じて抵抗値が変化する。
参照層12は、第1層121と第2層122と非磁性層123とを有する。非磁性層123は、第1層121と第2層122とに挟まれる。参照層12は、記憶層11に近い側から順に、第1層121と非磁性層123と第2層122とを有する。
第1層121と第2層122とは、強磁性体を含む。第1層121の磁化M121と第2層122の磁化M122とは、RKKY相互作用により反強磁性結合している。第1層121の磁化M121と第2層122の磁化M122とが反強磁性結合することで、参照層12の保磁力が高まる。参照層12は、第1層121と第2層122とが反強磁性結合したシンセティック反強磁性構造である。第1層121及び第2層122は、例えば、記憶層11と同様の材料を用いることができる。第1層121及び第2層122の磁化容易軸は、z方向でも、xy面内のいずれかの方向でもよい。図4は、第1層121及び第2層122が垂直磁化膜の場合の例である。
第1層121の膜厚t1と第2層122の膜厚t2とは、同じでも異なっていてもよい。例えば、第1層121と第2層122とが同じ材料からなる場合、第1層121の膜厚t1と第2層122の膜厚t2とは略同一であることが好ましい。他方、例えば、第1層121と第2層122とが異なる材料からなる場合、第1層121の膜厚t1と第2層122の膜厚t2とは異なることが好ましい。略同一とは、第1層121の膜厚t1と第2層122の膜厚t2との差が、第1層121の膜厚t1の10%以内であることを意味する。また第1層121の膜厚t1及び第2層122の膜厚t2は、それぞれの層に含まれる磁性層の厚みの合計を意味する。
また第1層121の膜厚t1と飽和磁化との積は、第2層122の膜厚t2と飽和磁化との積と略同一であることが好ましい。第1層121から生じる磁場と第2層122から生じる磁場とが打ち消し合い、参照層12全体から生じる漏れ磁場が小さくなる。
図5は、第1実施形態にかかる記憶素子100の参照層12の断面図の一例である。図5に示す第1層121及び第2層122は、磁性層FMと非磁性層NMとが交互に積層されている。例えば、第1層121及び第2層122がCo-Ptの場合、第1層121及び第2層122はCo層とPt層とが交互に積層された積層膜となり、図5の例に該当する。隣接する磁性層FM同士は、強磁性結合している。磁性層FMは、Coに限られず、Fe、Ni等でもよい。非磁性層NMは、Ptに限られず、B等でもよい。この場合、第1層121の膜厚t1は、第1層121に含まれる磁性層FMの膜厚の合計であり、第2層122の膜厚t2は、第2層122に含まれる磁性層FMの膜厚の合計である。
これに対し、第1層121及び第2層122が強磁性体のみからなる場合は、第1層121の膜厚t1は、第1層121に含まれる磁性層の膜厚の合計と一致し、第2層122の膜厚t2は、第2層122に含まれる磁性層FMの膜厚の合計と一致する。例えば、第1層121及び第2層122がCo-Fe、Ni-Feの場合がこの場合に該当する。
非磁性層123は、例えば、Ru、Ir、Rhからなる群から選択される少なくとも一つを含む。非磁性層123の膜厚は、磁化M121と磁化M122とが反強磁性結合する膜厚である。磁化M121と磁化M122とは、非磁性層123の膜厚によって強磁性結合する場合と反強磁性結合する場合がある。例えば、非磁性層123がRuの場合は、非磁性層123の膜厚が7Å以上10Å以下、または4Å以上5Å以下の場合に、非磁性層123を挟む2つの強磁性層が反強磁性結合する。例えば、非磁性層123がIrの場合は、非磁性層123の膜厚が3.5Å以上5.5Å以下の場合、非磁性層123を挟む2つの強磁性層が反強磁性結合する。
積層体10は、記憶層11、参照層12及びスペーサ層13以外の層を有してもよい。例えば、配線層20と積層体10との間に下地層を有してもよい。また例えば、積層体10と電極E1との間にキャップ層を有してもよい。下地層及びキャップ層は、積層体10を構成する各層の結晶性を高める。
図6は、第1実施形態にかかるアレイ領域MAの記憶素子100の平面図である。積層体10は、柱状体である。積層体10は、z方向からみて、例えば形状異方性を有する。形状異方性を有するとは、積層体10を包含する外接楕円が長軸と短軸とを有することを意味する。積層体10は、例えば、z方向から見て、図6に示すような楕円である。楕円の長軸は、xy面内のいずれの方向を向いていてもよい。積層体10をz方向から見た際の形状は、この場合に限られず、円形、四角形、不定形でもよい。積層体10をz方向から見た際の最大幅L10aは、例えば、20nm以下である。積層体10の記憶層11及び参照層12が単磁区化すると、記憶素子100のMR比が向上する。
スペーサ層13は、非磁性の絶縁体、半導体又は金属からなる。非磁性の絶縁体は、例えば、Al、SiO、MgO、MgAl、およびこれらのAl、Si、Mgの一部がZn、Be等に置換された材料である。スペーサ層13が非磁性の絶縁体からなる場合、スペーサ層13はトンネルバリア層である。MgOやMgAlは、記憶層11と参照層12との間にコヒーレントトンネルを実現しやすい。非磁性の金属は、例えば、Cu、Au、Ag、Al、Cr等である。さらに、非磁性の半導体は、例えば、Si、Ge、CuInSe、CuGaSe、Cu(In,Ga)Se等である。
スペーサ層13の膜厚は、スペーサ層13が絶縁体の場合は8Å以上40Å以下であり、スペーサ層13が導体の場合は、10Å以上100Å以下である。スペーサ層13は、記憶層11と参照層12との磁気的な結合を阻害する。
配線層20は、例えば、積層体10の一面に接する。配線層20は、記憶層11のスペーサ層13と反対側にある。配線層20は、記憶素子100にデータを書き込むための書き込み配線である。配線層20は、x方向に延びる。配線層20の少なくとも一部は、z方向において、スペーサ層13と共に記憶層11を挟む。
配線層20は、電流Iが流れる際のスピンホール効果によってスピン流を発生させ、記憶層11にスピンを注入する。配線層20は、例えば、記憶層11の磁化を反転できるだけのスピン軌道トルク(SOT)を記憶層11の磁化M11に加える。スピンホール効果は、電流を流した場合にスピン軌道相互作用に基づき、電流の流れる方向と直交する方向にスピン流が誘起される現象である。スピンホール効果は、運動(移動)する電荷(電子)が運動(移動)方向を曲げられる点で、通常のホール効果と共通する。通常のホール効果は、磁場中で運動する荷電粒子の運動方向がローレンツ力によって曲げられる。これに対し、スピンホール効果は磁場が存在しなくても、電子が移動するだけ(電流が流れるだけ)でスピンの移動方向が曲げられる。
例えば、配線層20に電流が流れると、一方向に配向した第1スピンと、第1スピンと反対方向に配向した第2スピンとが、それぞれ電流Iの流れる方向と直交する方向にスピンホール効果によって曲げられる。例えば、-y方向に配向した第1スピンが+z方向に曲げられ、+y方向に配向した第2スピンが-z方向に曲げられる。
非磁性体(強磁性体ではない材料)は、スピンホール効果により生じる第1スピンの電子数と第2スピンの電子数とが等しい。すなわち、+z方向に向かう第1スピンの電子数と-z方向に向かう第2スピンの電子数とは等しい。第1スピンと第2スピンは、スピンの偏在を解消する方向に流れる。第1スピン及び第2スピンのz方向への移動において、電荷の流れは互いに相殺されるため、電流量はゼロとなる。電流を伴わないスピン流は特に純スピン流と呼ばれる。
第1スピンの電子の流れをJ、第2スピンの電子の流れをJ、スピン流をJと表すと、J=J-Jで定義される。スピン流Jは、z方向に生じる。第1スピンは、配線層20から記憶層11に注入される。
配線層20は、電流Iが流れる際のスピンホール効果によってスピン流を発生させる機能を有する金属、合金、金属間化合物、金属硼化物、金属炭化物、金属珪化物、金属燐化物のいずれかを含む。
配線層20は、例えば、主元素として非磁性の重金属を含む。主元素とは、配線層20を構成する元素のうち最も割合の高い元素である。配線層20は、例えば、イットリウム(Y)以上の比重を有する重金属を含む。非磁性の重金属は、原子番号39以上の原子番号が大きく、最外殻にd電子又はf電子を有するため、スピン軌道相互作用が強く生じる。スピンホール効果はスピン軌道相互作用により生じ、配線層20内にスピンが偏在しやすく、スピン流Jが発生しやすくなる。配線層20は、例えば、Au、Hf、Mo、Pt、W、Taからなる群から選択されるいずれかを含む。
配線層20は、磁性金属を含んでもよい。磁性金属は、強磁性金属又は反強磁性金属である。非磁性体に含まれる微量な磁性金属は、スピンの散乱因子となる。微量とは、例えば、配線層20を構成する元素の総モル比の3%以下である。スピンが磁性金属により散乱するとスピン軌道相互作用が増強され、電流に対するスピン流の生成効率が高くなる。
配線層20は、トポロジカル絶縁体を含んでもよい。トポロジカル絶縁体は、物質内部が絶縁体又は高抵抗体であるが、その表面にスピン偏極した金属状態が生じている物質である。トポロジカル絶縁体は、スピン軌道相互作用により内部磁場が生じる。トポロジカル絶縁体は、外部磁場が無くてもスピン軌道相互作用の効果で新たなトポロジカル相が発現する。トポロジカル絶縁体は、強いスピン軌道相互作用とエッジにおける反転対称性の破れにより純スピン流を高効率に生成できる。
トポロジカル絶縁体は、例えば、SnTe、Bi1.5Sb0.5Te1.7Se1.3、TlBiSe、BiTe、Bi1-xSb、(Bi1-xSbTeなどである。トポロジカル絶縁体は、高効率にスピン流を生成することが可能である。
図7は、第1実施形態に係るリファレンス素子101の断面図である。図7は、配線層40のy方向の幅の中心を通るxz平面でリファレンス素子101を切断した断面である。
リファレンス素子101は、データを初期状態に戻すリフレッシュ処理等を除いて、原則、特定の状態を維持する。特定の状態とは、後述の記憶層31の磁化M31と参照層32の磁化の相対角の関係をいう。リファレンス素子101は、新たにデータの書き換えを行わず、所定のデータを記憶素子100に対するリファレンスとして維持する。
リファレンス素子101は、例えば、積層体30と配線層40とを有する。積層体30と配線層40との間には、他の層を有してもよい。リファレンス素子101の構成は、記憶素子100と同様である。リファレンス素子101と記憶素子100の異なる点について後述し、同様の点については説明を省く場合がある。
積層体30は、記憶層31と参照層32とスペーサ層33とを有する。スペーサ層33は、記憶層31と参照層32とに挟まれる。記憶層31は、参照層32より配線層40の近くにある。記憶層31の構成、材料は、記憶層11と同様である。
記憶層31の磁化M31は、原則、所定の状態を維持する。すなわち、磁化M31の配向方向は、原則、変化しない。記憶層31の磁化容易軸は、z方向でも、xy面内のいずれかの方向でもよい。記憶層31の磁化容易軸は、記憶層11の磁化容易軸と略一致していることが好ましい。図7に示す記憶層31は、垂直磁化膜であり、z方向に磁化容易軸を有する。
参照層32も、原則、所定の状態を維持する。磁化M32の配向方向も、原則、変化しない。積層体30の積層方向の抵抗値は、一定の値を維持する。
参照層32は、第1層321と第2層322と非磁性層323とを有する。非磁性層323は、第1層321と第2層322とに挟まれる。参照層32は、記憶層31に近い側から順に、第1層321と非磁性層323と第2層322とを有する。
第1層321と第2層322とは、強磁性体を含む。第1層321の磁化M321と第2層322の磁化M322とは、RKKY相互作用により反強磁性結合している。第1層321及び第2層322のそれぞれは、例えば、第1層121及び第2層122のそれぞれと同様の材料が用いられる。第1層321及び第2層322の磁化容易軸は、z方向でも、xy面内のいずれかの方向でもよい。第1層321及び第2層322の磁化容易軸は、第1層121及び第2層122の磁化容易軸と略一致していることが好ましい。図7に示す第1層321及び第2層322は、垂直磁化膜であり、z方向に磁化容易軸を有する。
第1層321の膜厚t3と第2層322の膜厚t4とは、同じでも異なっていてもよい。例えば、第1層321と第2層322とが同じ材料からなる場合、第1層321の膜厚t3と第2層322の膜厚t4とは異なることが好ましい。他方、例えば、第1層321と第2層322とが異なる材料からなる場合、第1層321の膜厚t3と第2層322の膜厚t4とは同じでもよい。第1層321の膜厚t3及び第2層322の膜厚t4は、それぞれの層に含まれる磁性層の厚みの合計を意味する。図7に示すリファレンス素子101は、第2層322の膜厚t4が第1層321の膜厚t3より厚い。
また第1層321の膜厚t3と飽和磁化との積は、第2層322の膜厚t4と飽和磁化との積と異なる。第1層121から生じる磁場と第2層122から生じる磁場とのうち相殺されなかった磁場が参照層12全体から漏れ磁場として生じる。
例えば、参照層32は、第1層321と第2層322との膜厚差に応じた漏れ磁場HL1を生じる。記憶層31に印加される漏れ磁場HL1の方向と、記憶層31の磁化M31の方向とは、略一致する。磁化M31は、記憶層31に漏れ磁場HL1が印加されることで、反転しにくくなる。漏れ磁場HL1は、例えば、記憶層31の保磁力よりも大きくてもよい。漏れ磁場HL1が記憶層31の保磁力より大きいと、予期せずに記憶層31の磁化M31が反転してしまった場合でも、自発的に元の状態に戻る。
リファレンス素子101における第2層322の膜厚t4と第1層321の膜厚t3との比は、例えば、記憶素子100における第2層122の膜厚t2と第1層121の膜厚t1との比と異なる。例えば、リファレンス素子101における第2層322の膜厚t4を第1層321の膜厚t3で割った値は、例えば、記憶素子100における第2層122の膜厚t2を第1層121の膜厚t1で割った値より大きい。リファレンス素子101は、漏れ磁場HL1を積層体30の磁化状態を維持するのに利用している。これに対して、記憶素子100に漏れ磁場が生じると、2つの状態を取りうる記憶層31の磁化M31が一方の状態になりにくくなる。したがって、漏れ磁場は記憶素子100では生じないことが好ましい。
上記関係を満たすと、リファレンス素子101の磁化状態が所定の状態で維持され、リファレンス値の変動を抑制できる。また記憶素子100の記憶層11に余計な外力が印加されることを防止でき、記憶素子100のデータの書き換えが容易になる。
非磁性層323は、非磁性層123と同様である。積層体30は、記憶層31、参照層32及びスペーサ層33以外の層を有してもよい。スペーサ層33は、スペーサ層13と同様である。
図8は、第1実施形態にかかるアレイ領域MAのリファレンス素子101の平面図である。積層体30は、z方向からみて、例えば形状異方性を有する。積層体30の形状は特に問わない。積層体30をz方向から見た際の最大幅L30aは、積層体10をz方向から見た際の最大幅L10aより大きい。記憶層31の体積が大きくなると記憶層31の保磁力が小さくなり、漏れ磁場HL1で磁化M31の方向を固定しやすくなる。積層体30をz方向から見た際の最大幅L30aは、例えば、20nm以上である。
配線層40は、例えば、積層体30の一面に接する。配線層40は、記憶層31のスペーサ層33と反対側にある。配線層40は、配線層20と同様の構成からなる。リファレンス素子101は、データを書き換えないため、配線層40を有さなくてもよい。
配線層40の幅W40は、例えば、配線層20の幅W20より広い。配線層20は、書き込み電流密度を高めるために幅W20が狭いこと好ましいが、配線層40はデータの書き込みを目的としていないため、幅W40に制限がない。
次いで、磁気メモリ200のアレイ領域MA及びリファレンス領域RAの製造方法について説明する。アレイ領域MA及びリファレンス領域RAは、各層の積層工程と、各層の一部を所定の形状に加工する加工工程により形成される。各層の積層は、スパッタリング法、化学気相成長(CVD)法、電子ビーム蒸着法(EB蒸着法)、原子レーザデポジッション法等を用いることができる。各層の加工は、フォトリソグラフィー等を用いて行うことができる。
まず基板Subの所定の位置に、不純物をドープし、ソース領域S、ドレイン領域Dを形成する。次いで、基板Sub上のソース領域Sとドレイン領域Dとの間となる位置にゲート絶縁膜GI及びゲート電極Gを順に積層する。次いで、これらを覆うように絶縁層を形成する。
次いで、例えば、異方性エッチングにより絶縁層に開口を形成する。開口は、z方向からの平面視で、ソース領域Sとドレイン領域Dとの間となる位置に形成される。開口は、基板Subの表面まで至る。開口は、導体で充填され、ビア配線Vとなる。
次いで、ビア配線Vを覆う絶縁層を積層した後、ビア配線Vと重なる位置に導電層51、52を形成する。導電層51、52は、例えば、ビア配線Vより硬い材料を用いる。絶縁層と導電層51、52との表面を化学機械研磨(CMP)する。導電層51、52に硬い材料を用いることで、表面の平坦性が高まる。次いで、絶縁層、導電層51、52の上に、導電層を積層する。
次いで、導電層を所定の形状に加工し、配線層20、40を形成する。次いで、配線層20、40の周囲を絶縁層で埋める。次いで、絶縁層及び配線層20、40の上に、磁性層、非磁性層、磁性層、非磁性層、磁性層を順に積層した積層膜を形成する。次いで、積層膜を所定の形状に加工することで、積層体10、30が得られる。最後に、積層体10、30の周囲を絶縁体で被覆し、電極E1を接続して、磁気メモリ200が得られる。
次いで、第1実施形態に係る磁気メモリ200の動作について説明する。まず磁気メモリ200への書き込み動作について説明する。磁気メモリ200への書き込み動作は、アレイ領域MAの記憶素子100に対して行われる。
まず書き込み回路WCに書き込みデータがインプットされる。書き込みデータは、例えば、ページ毎にアレイ領域MAに送られる。アレイ領域MAでは、書き込みデータに対応した記憶素子100にデータが書き込まれる。
書き込み回路WCは、データに対応する記憶素子100に繋がる書き込みトランジスタWTr及び共通トランジスタCTrをONにする。書き込みトランジスタWTr及び共通トランジスタCTrがONになると、配線層20に沿って書き込み電流が流れる。
書き込み電流は、スピンホール効果を生じ、スピンが記憶層11に注入される。記憶層11に注入されたスピンは、記憶層11の磁化M11にスピン軌道トルク(SOT)を加え、記憶層11の磁化M11の配向方向を変える。磁化M11の配向方向は、書き込み電流の流れ方向によって自由に制御できる。
積層体10の積層方向の抵抗値は、記憶層11の磁化M11と参照層12の磁化M12とが平行の場合に小さく、記憶層11の磁化M11と参照層12の磁化M12とが反平行の場合に大きくなる。記憶素子100は、データを積層体10の積層方向の抵抗値として記憶する。
次いで磁気メモリ200からのデータの読み出し動作について説明する。磁気メモリ200からのデータの読出し動作は、読出し回路RCにおいて、アレイ領域MAからの信号とリファレンス領域RAからの信号とを比較することで行われる。
まず読出し回路RC中の電源Pからアレイ領域MAとリファレンス領域RAのそれぞれに読み出し電圧が印加される。リファレンス領域RAに印加される読み出し電圧は、例えば、アレイ領域MAに印加される読み出し電圧より高い。アレイ領域MAに印加される読み出し電圧を小さくすることで、読出し時の誤書き込みを抑制できる。
読み出し電圧は、アレイ領域MA内のデータを読み出す記憶素子100、及び、リファレンス領域RAのリファレンス値を規定するリファレンス素子101に印加される。読出し回路RCは、これらの記憶素子100及びリファレンス素子101に接続された読出しトランジスタRTr及び共通トランジスタCTrをONにする。
記憶素子100の積層体10の積層方向には、読出し電流が流れる。リファレンス素子101の積層体30の積層方向にも読出し電流IR1が流れる(図7参照)。図7の場合、リファレンス素子101には、読出し電流IR1を参照層32から記憶層31に向かって流す。この向きに読出し電流IR1を印加すると、記憶層31に注入されるスピンの向きが記憶層31の磁化M31の配向方向と一致し、記憶層31の磁化M31の磁化反転を抑制できる。
積層体10の積層方向の抵抗値によって、記憶素子100から出力される電流量又は電圧は異なる。例えば、読み出し電流を定電流とすると、積層体10の積層方向の抵抗値によって、積層体10の積層方向の電位差が変化し、例えば読み出し配線RLの電位が変化する。例えば、この電位は、読出し回路RCのセンスアンプSAへ送られる。また同様にリファレンス素子101に読出し電流が印加されると、リファレンス領域RAからも電位がセンスアンプSAに送られる。リファレンス領域RAの電位は、例えば、複数のリファレンス素子101の電位の合成値である。
センスアンプSAは、この電位をリファレンス領域RAの電位と比較し、データを読み出す。リファレンス領域RAの電位は、記憶層11の磁化M11と参照層12の磁化M12とが平行な場合の値(最小値)と、記憶層11の磁化M11と参照層12の磁化M12とが反平行な場合の値(最大値)と、の間の値に設定されている。
リファレンス領域RAの電位は、例えば、リファレンス素子101を直列及び並列に接続することで自由に設計できる。例えば、リファレンス領域RAは、図2に示すように、複数のリファレンス素子101が直列に配列された複数の第1素子群EG1を有し、第1素子群EG1がそれぞれ並列に配列されていてもよい。また例えば、図9に示すように、複数のリファレンス素子101が並列に配列された複数の第2素子群EG2を有し、第2素子群EG2がそれぞれ直列に配列されていてもよい。
読出し回路RCは、例えば、記憶素子100の電位がリファレンス領域RAの電位より高い場合を「1」とし、記憶素子100の電位がリファレンス領域RAの電位より低い場合を「0」とする。磁気メモリ200は、リファレンスに対する比較によりデータを読み出すことで、記憶素子100のそれぞれの具体的な値を読み出す必要がなく、高速でデータを読み出すことができる。
第1実施形態にかかる磁気メモリ200は、漏れ磁場HL1を利用し、リファレンス素子101の記憶層31の磁化M31を安定化している。そのため、リファレンス素子101の磁化M31が予期せぬ磁化反転することを抑制でき、リファレンスが変動することを抑制できる。すなわち、第1実施形態にかかる磁気メモリ200は、リファレンスが安定であり、データの信頼性が高い。
ここまで第1実施形態の一例を例示したが、本発明はこの例に限定されるものではない。
例えば、図10から図13は、リファレンス素子の直列接続の具体的な構成例である。図10は、直列接続の第1例であり、第1リファレンス素子の積層体30と第2リファレンス素子の配線層40とが配線によって接続されている。図11は、直列接続の第2例であり、配線層40の一方の端面と積層体30の側面とが連続している点が、第1例と異なる。第2例は、第1例より集積性に優れる。図12は、直列接続の第3例であり、第1リファレンス素子と第2リファレンス素子とで配線層40を共有している。図13は、直列接続の第4例であり、配線層40の端面と積層体30の側面とが連続している点が、第3例と異なる。第4例は、第3例より集積性に優れる。
また例えば、図14から図18は、リファレンス素子の並列接続の具体的な構成例である。図14は、並列接続の第1例であり、第1リファレンス素子と第2リファレンス素子の積層体30同士及び配線層40同士が配線によって接続されている。図15は、並列接続の第2例であり、配線層40の一方の端面と積層体30の側面とが連続している点が、第1例と異なる。図16は、並列接続の第3例であり、第1リファレンス素子と第2リファレンス素子とで配線層40を共有している点が、第1例と異なる。図17は、並列接続の第4例であり、一つの配線層40の幅方向に二つの積層体30が並んでいる。第4例は、配線層40の端部から二つの積層体30までの距離が等しく、寄生抵抗が等しいため、ノイズが少ない。図18は、並列接続の第5例であり、一つの配線層40の幅方向及び長さ方向に積層体30が行列状に配列している。
また図19は、第1変形例にかかるリファレンス素子101Aの断面図である。リファレンス素子101Aは、参照層34の構成がリファレンス素子101と異なる。その他の構成は、リファレンス素子101と同様であり、説明を省く。
積層体30Aは、記憶層31と参照層34とスペーサ層33とを有する。参照層34は、第1層341と第2層342と非磁性層343とを有する。図19に示すリファレンス素子101Aは、第1層341の膜厚t3が、第2層342の膜厚t4より厚い。リファレンス素子101Aの第2層342の磁性層の厚みを第1層341の磁性層の厚みで割った値は、記憶素子100(図4参照)の第2層122の磁性層の厚みを第1層121の磁性層の厚みで割った値より小さい。
漏れ磁場HL2の方向が、図7に示す漏れ磁場HL1と反対である。記憶層31に印加される漏れ磁場HL2の方向と、記憶層31の磁化M31の方向とは、略一致するため、記憶層31の磁化M31の方向も図7の場合と反転している。リファレンス素子101Aは、漏れ磁場HL2により磁化M31の配向方向が安定化しているため、リファレンスが変動しにくい。
第1変形例に係るリファレンス素子101Aは、読出し電流IR2を記憶層31から参照層34に向かって流すことが好ましい。この向きに読出し電流IR2を印加すると、記憶層31に注入されるスピンの向きが記憶層31の磁化M31の配向方向と一致し、記憶層31の磁化M31の磁化反転を抑制できる。
また図20は、第2変形例にかかるリファレンス素子101Bの断面図である。リファレンス素子101Bは、磁性層が面内磁化膜である点が、リファレンス素子101と異なる。その他の構成は、リファレンス素子101と同様であり、説明を省く。
積層体30Bは、記憶層35と参照層36とスペーサ層33とを有する。記憶層35及び参照層36は、面内磁化しやすい材料が用いられている。参照層36は、第1層361と第2層362と非磁性層363とを有する。図20に示すリファレンス素子101Bは、第2層362の膜厚t4が第1層361の膜厚t3より厚い。リファレンス素子101Bの第2層362の磁性層の厚みを第1層361の磁性層の厚みで割った値は、記憶素子100(図4参照)の第2層122の磁性層の厚みを第1層121の磁性層の厚みで割った値より大きい。
漏れ磁場HL3は、第1層361と第2層362との間をループするように生じる。記憶層35に印加される漏れ磁場HL3の方向と、記憶層35の磁化M35の方向とは、略一致する。記憶層35の磁化M35は、例えば、-x方向に配向する。リファレンス素子101Bは、漏れ磁場HL3により磁化M35の配向方向が安定化しているため、リファレンスが変動しにくい。
第2変形例に係るリファレンス素子101Bは、読出し電流IR3を記憶層35から参照層36に向かって流すことが好ましい。この向きに読出し電流IR3を印加すると、記憶層35に注入されるスピンの向きが記憶層35の磁化M35の配向方向と一致し、記憶層35の磁化M35の磁化反転を抑制できる。
また図21は、第3変形例にかかるリファレンス素子101Cの断面図である。リファレンス素子101Cは、磁性層が面内磁化膜であり、参照層37の構成が、リファレンス素子101と異なる。その他の構成は、リファレンス素子101と同様であり、説明を省く。
積層体30Cは、記憶層35と参照層37とスペーサ層33とを有する。記憶層35及び参照層37は、面内磁化しやすい材料が用いられている。参照層37は、第1層371と第2層372と非磁性層373とを有する。図21に示すリファレンス素子101Cは、第1層371の膜厚t3が第2層372の膜厚t4より厚い。リファレンス素子101Cの第2層372の磁性層の厚みを第1層371の磁性層の厚みで割った値は、記憶素子100(図4参照)の第2層122の磁性層の厚みを第1層121の磁性層の厚みで割った値より小さい。
漏れ磁場HL4は、第1層371と第2層372との間をループするように生じる。記憶層35に印加される漏れ磁場HL4の方向と、記憶層35の磁化M35の方向とは、略一致する。記憶層35の磁化M35の方向は、図20の場合と反転しており、例えば、+x方向である。リファレンス素子101Cは、漏れ磁場HL4により磁化M35の配向方向が安定化しているため、リファレンスが変動しにくい。
第3変形例に係るリファレンス素子101Cは、読出し電流IR4を参照層37から記憶層35に向かって流すことが好ましい。この向きに読出し電流IR4を印加すると、記憶層35に注入されるスピンの向きが記憶層35の磁化M35の配向方向と一致し、記憶層35の磁化M35の磁化反転を抑制できる。
10、30、30A、30B、30C 積層体
11、31、35 記憶層
12、32、36、37 参照層
13、33 スペーサ層
20、40 配線層
51、52 導電層
100 記憶素子
101、101A、101B、101C リファレンス素子
200 磁気メモリ
321、341、361、371 第1層
322、342、362、372 第2層
323、343、363、373 非磁性層
CL 共通配線
CTr 共通トランジスタ
EG1 第1素子群
EG2 第2素子群
FM 磁性層
L1、HL2、HL3、HL4 漏れ磁場
R1、IR2、IR3、IR4 読出し電流
L10a、L30a 最大幅
MA アレイ領域
P 電源
PC 周辺回路領域
RA リファレンス領域
RC 読出し回路
RL 読出し配線
RTr 読出し路トランジスタ
SA センスアンプ
WC 書き込み回路
WL 書き込み配線
WTr 書き込みトランジスタ

Claims (15)

  1. 記憶素子を含むアレイ領域と、
    リファレンス素子を含むリファレンス領域と、
    前記アレイ領域と前記リファレンス領域とに接続され、前記アレイ領域からの信号と前記リファレンス領域からの信号とを比較する読出し回路と、を備え、
    前記記憶素子と前記リファレンス素子とはそれぞれ、強磁性体を含む記憶層と、強磁性体を含む参照層と、前記記憶層と前記参照層との間にあるスペーサ層と、を備え、
    前記参照層は、前記記憶層に近い側から順に、第1層と非磁性層と第2層とを有し、
    前記リファレンス素子と前記記憶素子とは、前記第2層における磁性層の厚みの合計と前記第1層における磁性層の厚みの合計との比が異なり、
    前記記憶層及び前記参照層の磁化容易軸が積層方向と交差する面内方向であり、
    前記第2層の磁性層の厚みを前記第1層の磁性層の厚みで割った値は、前記記憶素子よりも前記リファレンス素子の方が大きく、
    データの読出す際に、前記リファレンス素子は、読出し電流が前記記憶層から前記参照層に向かって流れる、磁気メモリ。
  2. 記憶素子を含むアレイ領域と、
    リファレンス素子を含むリファレンス領域と、
    前記アレイ領域と前記リファレンス領域とに接続され、前記アレイ領域からの信号と前記リファレンス領域からの信号とを比較する読出し回路と、を備え、
    前記記憶素子と前記リファレンス素子とはそれぞれ、強磁性体を含む記憶層と、強磁性体を含む参照層と、前記記憶層と前記参照層との間にあるスペーサ層と、を備え、
    前記参照層は、前記記憶層に近い側から順に、第1層と非磁性層と第2層とを有し、
    前記リファレンス素子と前記記憶素子とは、前記第2層における磁性層の厚みの合計と前記第1層における磁性層の厚みの合計との比が異なり、
    前記記憶層及び前記参照層の磁化容易軸が積層方向と交差する面内方向であり、
    前記第2層の磁性層の厚みを前記第1層の磁性層の厚みで割った値は、前記リファレンス素子よりも前記記憶素子の方が大きく、
    データの読出す際に、前記リファレンス素子は、読出し電流が前記参照層から前記記憶層に向かって流れる、磁気メモリ。
  3. 記憶素子を含むアレイ領域と、
    リファレンス素子を含むリファレンス領域と、
    前記アレイ領域と前記リファレンス領域とに接続され、前記アレイ領域からの信号と前記リファレンス領域からの信号とを比較する読出し回路と、を備え、
    前記記憶素子と前記リファレンス素子とはそれぞれ、強磁性体を含む記憶層と、強磁性体を含む参照層と、前記記憶層と前記参照層との間にあるスペーサ層と、を備え、
    前記参照層は、前記記憶層に近い側から順に、第1層と非磁性層と第2層とを有し、
    前記リファレンス素子と前記記憶素子とは、前記第2層における磁性層の厚みの合計と前記第1層における磁性層の厚みの合計との比が異なり、
    前記アレイ領域と前記リファレンス領域とはそれぞれ電源に接続され、
    前記リファレンス領域に印加される読み出し電圧は、前記アレイ領域に印加される読み出し電圧より高い、磁気メモリ。
  4. 記憶素子を含むアレイ領域と、
    リファレンス素子を含むリファレンス領域と、
    前記アレイ領域と前記リファレンス領域とに接続され、前記アレイ領域からの信号と前記リファレンス領域からの信号とを比較する読出し回路と、を備え、
    前記記憶素子と前記リファレンス素子とはそれぞれ、配線層と、積層体と、を備え、
    前記積層体は、前記配線層の上に積層されており、
    前記積層体は、強磁性体を含む記憶層と、強磁性体を含む参照層と、前記記憶層と前記参照層との間にあるスペーサ層と、を備え、
    前記記憶層は、前記参照層より前記配線層の近くにあり、
    前記積層体の積層方向の抵抗値は、前記配線層から前記積層体にスピンが注入されることで変化し、
    前記リファレンス素子の配線層には、複数の前記積層体が積層されており、
    前記参照層は、前記記憶層に近い側から順に、第1層と非磁性層と第2層とを有し、
    前記リファレンス素子と前記記憶素子とは、前記第2層における磁性層の厚みの合計と前記第1層における磁性層の厚みの合計との比が異なる、磁気メモリ。
  5. 前記第2層の磁性層の厚みを前記第1層の磁性層の厚みで割った値は、前記記憶素子よりも前記リファレンス素子の方が大きい、請求項3または4に記載の磁気メモリ。
  6. 前記アレイ領域と前記リファレンス領域とはそれぞれ電源に接続され、
    前記リファレンス領域に印加される読み出し電圧は、前記アレイ領域に印加される読み出し電圧より高い、請求項1、2、4のいずれか一項に記載の磁気メモリ。
  7. 前記記憶層及び前記参照層の磁化容易軸が積層方向であり、
    前記第2層の磁性層の厚みを前記第1層の磁性層の厚みで割った値は、前記記憶素子よりも前記リファレンス素子の方が大きく、
    データの読出す際に、前記リファレンス素子は、読出し電流が前記参照層から前記記憶層に向かって流れる、請求項3または4に記載の磁気メモリ。
  8. 前記記憶層及び前記参照層の磁化容易軸が積層方向であり、
    前記第2層の磁性層の厚みを前記第1層の磁性層の厚みで割った値は、前記リファレンス素子よりも前記記憶素子の方が大きく、
    データの読出す際に、前記リファレンス素子は、読出し電流が前記記憶層から前記参照層に向かって流れる、請求項3または4に記載の磁気メモリ。
  9. 前記記憶素子と前記リファレンス素子とはそれぞれ、前記記憶層の前記スペーサ層と反対側に、配線層を有し、
    前記リファレンス素子における前記配線層の幅は、前記記憶素子における前記配線層の幅より広い、請求項1~8のいずれか一項に記載の磁気メモリ。
  10. 前記リファレンス素子の前記参照層からの漏れ磁場が、前記リファレンス素子の前記記憶層の保磁力よりも大きい、請求項1~のいずれか一項に記載の磁気メモリ。
  11. 積層方向から見た平面視において、前記リファレンス素子の記憶層の最大幅は、前記記憶素子の記憶層の最大幅より広い、請求項1~10のいずれか一項に記載の磁気メモリ。
  12. 積層方向から見た平面視において、前記リファレンス素子の記憶層の最大幅は、20nmより大きい、請求項1~11のいずれか一項に記載の磁気メモリ。
  13. 積層方向から見た平面視において、前記記憶素子の記憶層の最大幅は、20nm以下である、請求項1~12のいずれか一項に記載の磁気メモリ。
  14. 前記リファレンス領域は、複数のリファレンス素子を有し、
    前記リファレンス領域は、複数のリファレンス素子が直列に配列された複数の第1素子群を有し、
    前記複数の第1素子群は、それぞれ並列に配列されている、請求項1~13のいずれか一項に記載の磁気メモリ。
  15. 前記リファレンス領域は、複数のリファレンス素子を有し、
    前記リファレンス領域は、複数のリファレンス素子が並列に配列された複数の第2素子群を有し、
    前記複数の第2素子群は、それぞれ直列に配列されている、請求項1~14のいずれか一項に記載の磁気メモリ。
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