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JP7501558B2 - 投影システム、投影方法及びプログラム - Google Patents

投影システム、投影方法及びプログラム Download PDF

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JP7501558B2
JP7501558B2 JP2022041139A JP2022041139A JP7501558B2 JP 7501558 B2 JP7501558 B2 JP 7501558B2 JP 2022041139 A JP2022041139 A JP 2022041139A JP 2022041139 A JP2022041139 A JP 2022041139A JP 7501558 B2 JP7501558 B2 JP 7501558B2
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Description

本発明は、投影システム、投影方法及びプログラムに関する。
従来、建物の天井等にプロジェクタを取り付けて固定し、当該プロジェクタから壁又は床等の投影面に画像を投影することにより、投影面の周囲にいる人に対して種々の情報を提供する技術が知られている。例えば特許文献1には、エレベーターホールの天井に取り付けたプロジェクタから、エレベーターのドアや床に、エレベーターの運行状況等の案内情報を含む画像を投影する技術が開示されている。
特開平9-263368号公報
しかしながら、投影面の周囲が明るくなると、投影される画像の視認性が低下する問題がある。上記の従来技術では、画像の投影位置及び輝度等の投影態様が固定されているため、この問題が生じた場合に適切な対処を行うことができない。すなわち、上記の従来技術には、投影面の周囲の明るさによっては、視認しやすい態様で画像を投影することができなくなるという課題がある。
この発明の目的は、より視認しやすい態様で画像を投影することができる投影システム、投影方法及びプログラムを提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明に係る投影システムは、
光源を有し、投影面に画像を投影する投影部と、
処理部と、
を備え、
前記処理部は、
前記投影面の周囲の明るさに係る明るさ情報を取得し、
前記光源の全光束、前記画像の色域、及び前記画像の大きさのうち少なくとも1つの項目を選択し、
前記明るさ情報に基づいて、選択された前記項目を調整するように構成されており
前記処理部は、前記光源の全光束の調整による前記画像の輝度の第1の変動量の予測、及び/又は前記画像の色域の調整による前記画像の輝度の第2の変動量の予測、及び/又は前記画像の大きさの調整による前記画像の輝度の第3の変動量の予測に基づいて、前記画像の輝度が適正輝度以上となるような前記第1の変動量、前記第2の変動量、及び前記第3の変動量の組み合わせを特定し、特定した前記組み合わせに対応する項目を、調整する項目として選択する
ことを特徴とする。
また、上記課題を解決するため、本発明に係る投影方法は、
光源を有し、投影面に画像を投影する投影部を備えた投影システムのコンピュータが実行する投影方法であって、
前記投影面の周囲の明るさに係る明るさ情報を取得し、
前記光源の全光束、前記画像の色域、及び前記画像の大きさのうち少なくとも1つの項目を選択し、
前記明るさ情報に基づいて、選択された前記項目を調整し、
前記項目を選択する工程は、前記光源の全光束の調整による前記画像の輝度の第1の変動量の予測、及び/又は前記画像の色域の調整による前記画像の輝度の第2の変動量の予測、及び/又は前記画像の大きさの調整による前記画像の輝度の第3の変動量の予測に基づいて、前記画像の輝度が適正輝度以上となるような前記第1の変動量、前記第2の変動量、及び前記第3の変動量の組み合わせを特定し、特定した前記組み合わせに対応する項目を、調整する項目として選択する工程を含む
ことを特徴とする。
また、上記課題を解決するため、本発明に係るプログラムは、
光源を有し、投影面に画像を投影する投影部を備えた投影システムのコンピュータに、
前記投影面の周囲の明るさに係る明るさ情報を取得させ、
前記光源の全光束、前記画像の色域、及び前記画像の大きさのうち少なくとも1つの項目を選択させ、
前記明るさ情報に基づいて、選択された前記項目を調整させ、
前記項目を選択させる処理は、前記光源の全光束の調整による前記画像の輝度の第1の変動量の予測、及び/又は前記画像の色域の調整による前記画像の輝度の第2の変動量の予測、及び/又は前記画像の大きさの調整による前記画像の輝度の第3の変動量の予測に基づいて、前記画像の輝度が適正輝度以上となるような前記第1の変動量、前記第2の変動量、及び前記第3の変動量の組み合わせを特定し、特定した前記組み合わせに対応する項目を、調整する項目として選択させる処理を含む
ことを特徴とする。
本発明によれば、より視認しやすい態様で画像を投影することができる。
投影システムを示す図である。 プロジェクタ、ミラー装置及びモニタ装置の機能構成を示すブロック図である。 投影部の一実施形態を示す図である。 蛍光体ホイールの構成を示す図である。 色重視モードにおける投影部の動作を説明する図である。 輝度重視モードにおける投影部の動作を説明する図である。 輝度重視モードにおける投影部の動作の他の例を説明する図である。 人と画像との位置関係が適正条件を満たさない場合の例を示す図である。 画像の投影位置及び大きさを変更した状態の例を示す図である。 ズームレンズの焦点距離と画像の投影態様との関係を示す図である。 広角状態のズームレンズを介して投影された画像の例を示す図である。 望遠状態のズームレンズを介して投影された縮小画像の例を示す図である。 画像投影処理の制御手順を説明するフローチャートである。 投影調整処理の制御手順を示すフローチャートである。 変形例1に係る投影システムの動作を説明する図である。 変形例1に係る投影調整処理の制御手順を示すフローチャートである。 変形例2に係る投影システムの動作を説明する図である。 変形例2に係る投影システムの動作を説明する図である。 変形例2に係る投影調整処理の制御手順を示すフローチャートである。
以下、本発明に係る実施の形態を図面に基づいて説明する。
<投影システムの概要>
図1は、本実施形態の投影システム1を示す図である。
投影システム1は、プロジェクタ10、ミラー装置20及びモニタ装置30を備える。投影システム1は、例えば商業施設や公共施設などの建物の内部又は外部に設けられる。投影システム1は、行き先の案内や施設の運営状況などの情報を含む画像40を投影面2に投影することにより、投影面2の周囲にいる人P(施設の利用者等)に対して情報を提供する。本実施形態の投影システム1は、エレベーターホールに設けられており、エレベーターを待っている人Pに対して案内を行うための画像40を床の投影面2に投影するものとする。投影システム1の設置場所は、上述の施設等に限られず、例えば住宅内などに設けられてもよい。一例を挙げると、キッチンに設けた投影システム1によりレシピ等の情報を含む画像40を投影面2に投影してもよい。
プロジェクタ10は、画像データに応じた強度分布の光を高指向性で出射することにより画像40を投影する投影装置である。プロジェクタ10は、例えば天井や壁などに取り付けられている。プロジェクタ10の取り付け態様は、図1に示すように天井から吊り下げる態様に限られず、例えば天井や壁に本体が埋め込まれ、天井や壁に設けられた開口から光を室内に出射する態様などであってもよい。また、プロジェクタ10は、台などの上に載置されていてもよい。
ミラー装置20は、プロジェクタ10から出射された光を反射するミラー25を備える。プロジェクタ10から出射された光は、ミラー25により反射されて投影面2に導かれ、当該投影面2に画像40が投影される。ミラー25は、光の反射面の角度(以下、単にミラー25の角度と記す)を変更可能に設けられており、ミラー装置20においてミラー25の角度が調整されることにより、画像40の投影位置を調整することができる。ミラー装置20は、例えば天井や壁などに取り付けられている。投影面2は、本実施形態では床面であるが、これに限られず、壁面又は所定のスクリーンなどであってもよい。本明細書において、投影面2は、画像40を投影可能な面のうち、画像40が投影されている(又は投影される)部分を指すものとする。
モニタ装置30は、投影面2の周囲を撮影して撮影画像を生成し、また投影面2の周囲の明るさを検出する。モニタ装置30は、例えば天井や壁などに取り付けられている。モニタ装置30により生成された撮影画像、及びモニタ装置30による明るさの検出結果から、投影面2の周囲の環境に係る環境データ(環境情報)が取得される。投影システム1では、この環境データに基づいて、画像40の投影態様が調整される。調整される投影態様は、画像40の大きさ、画像40の色域、及び後述する投影部14の光源141(図3参照)の全光束のうち少なくとも1つを含む。調整される投影態様は、画像40の投影位置、及び画像40の内容の少なくとも一方をさらに含んでいてもよい。上記における画像40の色域は、プロジェクタ10により投影される画像40において表示可能な(表現可能な)色の範囲である。また、光源141の全光束は、光源141から発される光束の全体であり、単位時間当たりに光源141から発せられる全光量と言い換えることもできる。例えば、投影面2の周囲における明るさに応じて、画像40が視認されやすいように光源141の全光束を増減させることにより画像40の輝度が調整される。また、投影面2の周囲における人Pの位置に応じて、人Pと画像40とが重ならないように画像40の投影位置や大きさが調整される。画像40の表示態様の調整動作については、後に詳述する。
<投影システムの構成>
図2は、プロジェクタ10、ミラー装置20及びモニタ装置30の機能構成を示すブロック図である。
プロジェクタ10は、CPU11(Central Processing Unit)と、RAM(Random Access Memory)12と、記憶部13と、投影部14と、通信I/F15などを備え、これらの各部はバス16により接続されている。
CPU11は、記憶部13に記憶されているプログラム131を読み出して実行し、各種演算処理を行うことで、プロジェクタ10の各部、ミラー装置20、及びモニタ装置30の動作を制御するプロセッサである。CPU11は、プロジェクタ10の各部、ミラー装置20及びモニタ装置30を動作させて、投影部14による画像40の投影態様を制御する。詳しくは、CPU11は、モニタ装置30による撮影画像及び明るさの検出結果に基づいて、投影面2の周囲の環境に係る環境情報を取得し、取得した環境情報に基づいて、投影部14による画像40の投影態様としての投影位置、輝度、大きさ、及び内容のうち少なくとも1つを調整する。本実施形態では、CPU11が「処理部」に相当する。なお、処理部は、複数のプロセッサ(例えば複数のCPU)を有していてもよく、CPU11が実行する複数の処理を、当該複数のプロセッサが実行してもよい。この場合には、複数のプロセッサが「処理部」に相当する。この場合において、複数のプロセッサが共通の処理に関与してもよいし、あるいは、複数のプロセッサが独立に異なる処理を並列に実行してもよい。
RAM12は、CPU11に作業用のメモリ空間を提供し、一時データを記憶する。
記憶部13は、コンピュータとしてのCPU11により読み取り可能な非一時的な記録媒体であり、プログラム131及び各種データを記憶する。記憶部13は、例えばフラッシュメモリ等の不揮発性メモリを含む。プログラムは、コンピュータ読み取り可能なプログラムコードの形態で記憶部13に格納されている。記憶部13に記憶されるデータとしては、投影する画像40に係る画像データ132、及び投影面2の周囲の環境に係る環境データ133(環境情報)などがある。環境データ133は、後述する移動体データ1331及び明るさデータ1332を含む。
投影部14は、光源141、表示素子146、及び光学系駆動部148などを備える。投影部14は、光源141から出力された光の強度分布を、画像データ132に応じて表示素子146により調整し、投影レンズ群を通してプロジェクタ10の外部に出射することで画像40を投影する。
図3は、投影部14の一実施形態を示す図である。
投影部14は、第1発光素子としてのレーザーダイオード(LD1411)と、第2発光素子としての発光ダイオード(LED1412)とを有するハイブリッドタイプの光源141を備え、LD1411及びLED1412を光源としてRGBの光を出射する。LD1411は、青色の波長帯域の光(以下、「青色光」と記す)を発する。ここでは、例えば、TO-CAN型のLD1411が4個並んでおり、平行に光を出射する。LED1412は、赤色の波長帯域の光(以下、「赤色光」と記す)を発する。緑色波長帯域の光(以下、「緑色光」と記す)は、青色光を蛍光体ホイール144の蛍光体層に照射することにより得られる。図3において、青色光の光経路を実線で示し、緑色光の光経路を一点鎖線で示し、赤色光の光経路を破線で示す。光源141の全光束は、LD1411及びLED1412に供給される駆動電流を増減させることにより調整することができる。光源141の全光束の調整は、CPU11の制御により行われる。
光経路上には、各種の光学デバイスが位置している。ここでは、光学デバイスには、反射ミラー群1421と、集光レンズ1422、1423、1428、1429と、集光レンズ群1425と、ダイクロイックフィルタ1424、1430と、異形レンズ1426と、反射ミラー1427などが含まれる。また、青色光の光経路上には、モーター1441により回転する蛍光体ホイール144が位置している。
蛍光体ホイール144に入射した青色光の一部は、蛍光体ホイール144を透過する。また、青色光の他の一部は、蛍光体ホイール144の蛍光体層に照射され、当該照射に応じて励起された緑色光が、青色光の進行方向とは逆向きの成分を有する方向に進行する。
蛍光体ホイール144を透過した青色光は、異形レンズ1426に入射され、さらに、反射ミラー1427、集光レンズ1428、ダイクロイックフィルタ1430を経て合流導光部145へ導かれる。
蛍光体ホイール144の蛍光体層から出射された緑色光は、集光レンズ群1425へ戻り、ダイクロイックフィルタ1424で反射されて集光レンズ1429を透過した後、ダイクロイックフィルタ1430で反射されて合流導光部145へ導かれる。
LED1412から出射された赤色光は、集光レンズ1423で拡散が絞られてダイクロイックフィルタ1424を通過し、次いでダイクロイックフィルタ1430で反射されて、合流導光部145へ導かれる。
ダイクロイックフィルタ1430で3色の光が合波された(合流した)後には、この光は、合流導光部145と、表示素子146と、ズームレンズ147と、を経て出射される。合流導光部145は、合波された各色の平行光を反射させて適宜な向きで表示素子146へ導く。
表示素子146は、空間的光変調素子(SOM:Spatial Optical Modulator)であり、例えば、デジタルマイクロミラー素子(DMD)である。DMDは、アレイ状に配列された複数の微小ミラーの各傾斜角度を、画像データ132の画素値に応じて個々に高速で切り替えて、各画素単位各画像フレーム単位でズームレンズ147への光反射の有無を定めることで、その反射光により、光像を形成する。なお、必ずしも光源141の全光束が表示素子146に入射しなくてもよい。光源141の全光束のうち表示素子146に入射した光束により画像40が投影される。
ズームレンズ147は、表示素子146から出射された光像を所定の出力方向に導いて出射する。ズームレンズ147は、複数のレンズを有し、当該複数のレンズの位置関係を変更することなどにより、焦点距離及び出力画像の拡大率(ズーム倍率)などを調整することが可能となっている。
光学系駆動部148(図2)は、CPU11から送信される制御信号に応じて、ズームレンズ147を構成する複数のレンズを移動させて、ズームレンズ147の焦点距離及びズーム倍率を調整する。光学系駆動部148は、複数のレンズの各々を光軸方向に移動させるアクチュエータを備える。光学系駆動部148は、CPU11から送信される制御信号に応じてアクチュエータを動作させることで、複数のレンズの光軸方向についての位置関係を変更し、ズームレンズ147の焦点距離及びズーム倍率を調整する。
ここで、蛍光体ホイール144の構成について説明する。
図4は、蛍光体ホイール144の構成を示す図である。
蛍光体ホイール144は、円盤状の金属板であるホイール板1442と、ホイール板1442に積層された蛍光体層1444とを有する。ホイール板1442には、蛍光体ホイール144の円周方向について約1/3の範囲にわたって、光を透過させる開口部1443が設けられている。開口部1443には、透過光を拡散させる光透過性の部材が設けられていてもよい。また、ホイール板1442には、蛍光体ホイール144の円周方向について、開口部1443の形成範囲を除いた約2/3の範囲にわたって、蛍光体層1444が設けられている。なお、開口部1443の形成範囲は必ずしも円周方向について1/3でなくてもよく、例えば1/4程度であってもよい。この場合には、残りの約3/4の範囲に蛍光体層1444が設けられてもよい。
蛍光体ホイール144は、モーター1441により駆動されて、中心Cを通りホイール板1442に垂直な回転軸を中心に回転する。蛍光体ホイール144の回転周期のうち、青色光の光経路上に開口部1443が位置する期間では、青色光は開口部1443を透過する。また、回転周期のうち、青色光の光経路上に蛍光体層1444が位置する期間では、青色光に基づいて緑色光が励起されて、青色光の進行方向とは逆向きの成分を有する方向に緑色光が進行する。なお、図4の構成では、蛍光体ホイール144の回転周期の2/3の期間において緑色光が励起されるが、励起された緑色光を表示素子146に導く期間を調整することが可能となっている。当該調整の方法は、特には限られないが、例えば青色光の光経路上に蛍光体層1444が位置する期間のうち一部の期間においてLD1411の発光をオフ(停止)する方法であってもよい。
緑色光が励起される期間(回転周期の2/3の期間)のうち半分の期間において緑色光を表示素子146に入射させ(すなわち、蛍光体ホイール144の1/3を使用して生成された緑色光を表示素子146に入射させ)、残りの半分の期間(蛍光体ホイール144の回転周期の1/3の期間)において赤色光を表示素子146に入射させることで、赤色光、緑色光及び青色光をそれぞれ回転周期の1/3の期間ずつ、順番に表示素子146に入射させることができる。このように、本実施形態のプロジェクタ10は、赤色光、緑色光及び青色光を時分割で表示素子146に照射するフィールドシーケンシャル方式で画像を投影する。
ここで、投影部14の動作モードについて説明する。投影部14は、投影する画像40の色域の広さ(色再現性)を優先する色重視モード(第1モード)、及び画像40の輝度の最大値を色重視モードよりも高くした輝度重視モード(第2モード)の間で動作モードを切り替え可能となっている。色重視モードでは、画像40を投影中の任意の時点において赤色光、緑色光及び青色光(3色の光)のうち1色の光が用いられる。輝度重視モードでは、画像40を投影中の少なくとも一部の期間において赤色光、緑色光及び青色光のうち2色の光が同時に用いられることで、画像40の輝度の最大値が色重視モードよりも高められる。一方、輝度重視モードでは、色重視モードよりも表示可能な色域が狭くなる。投影部14の動作モードの切り替えは、CPU11が行う。
図5は、色重視モードにおける投影部14の動作を説明する図である。
図5の表における3つの列は、それぞれフィールドシーケンシャル方式の表示動作における特定の色の表示期間を表している。色重視モードでは、赤色光のみが表示に用いられるR期間、緑色光のみが表示に用いられるG期間、及び青色光のみが表示に用いられるB期間が繰り返されて画像40が形成される。R期間では、赤色光が表示に用いられ(ON)、緑色光及び青色光は用いられない(OFF)。G期間では、緑色光が表示に用いられ(ON)、赤色光及び青色光は用いられない(OFF)。B期間では、青色光が表示に用いられ(ON)、赤色光及び緑色光は用いられない(OFF)。色重視モードでは、上述のように、蛍光体ホイール144の1/3(蛍光体層1444の1/2)を使用して緑色光を生成して表示素子146に入射させる。
図6は、輝度重視モードにおける投影部14の動作を説明する図である。
図6に示す輝度重視モードでは、赤色光及び緑色光を重ね合わせたイエロー光が表示に用いられるY期間、及び赤色光及び青色光を重ね合わせたマゼンタ光が表示に用いられるM期間が繰り返されて画像40が形成される。Y期間では、赤色光及び緑色光が表示に用いられ(ON)、青色光は用いられない(OFF)。M期間では、赤色光及び青色光が表示に用いられ(ON)、緑色光は用いられない(OFF)。輝度重視モードでは、より高い輝度が得られるよう、蛍光体ホイール144の2/3(蛍光体層1444の全体)を使用して緑色光を生成して表示素子146に入射させる。すなわち、Y期間のDuty比(画像40の投影期間のうちY期間が占める割合)は2/3であり、M期間のDuty比は1/3である。
図6の輝度重視モードでは、全期間で赤色光が用いられるため、赤色光の光量は、色重視モードの3倍となる。
また、図6の輝度重視モードでは、緑色光が使用されるY期間のDuty比(2/3)が、色重視モードにおける緑色光の使用期間のDuty比(1/3)の2倍となる。このため、図6の輝度重視モードにおける緑色光の光量は、色重視モードの2倍となる。
また、図6の輝度重視モードでは、青色光が使用されるM期間のDuty比(1/3)が、色重視モードにおける青色光の使用期間のDuty比(1/3)と同一であるため、青色光の光量は、色重視モードと同一となる。
このように、図6の輝度重視モードでは、表示可能な色がイエロー及びマゼンタの重ね合わせによる色に限られることで表示可能な色域が色重視モードよりも狭くなる反面、赤色光及び緑色光の光量が増大するため、色重視モードよりも輝度の最大値を高めることができる。すなわち、本実施形態の投影システム1において、表示可能な色域の広さと、画像40の輝度との間には、負の相関がある。
なお、輝度重視モードは、画像40を投影中の少なくとも一部の期間において赤色光、緑色光及び青色光のうち2色の光が同時に用いられるものであればよく、図6に示した動作に限られない。
図7は、輝度重視モードにおける投影部14の動作の他の例を説明する図である。
図7に示す輝度重視モードでは、赤色光のみが表示に用いられるR期間、赤色光及び緑色光を組み合わせたイエロー光が表示に用いられるY期間、及び赤色光及び青色光を組み合わせたマゼンタ光が表示に用いられるM期間が繰り返されて画像40が形成される。図7の輝度重視モードでは、蛍光体ホイール144の1/3(蛍光体層1444の半分)を使用して緑色光を生成して表示素子146に入射させる。
図7の輝度重視モードでは、全期間で赤色光が用いられるため、赤色光の光量は、色重視モードの3倍となる。
また、図7の輝度重視モードでは、緑色光が使用されるY期間のDuty比(1/3)が、色重視モードにおける緑色光の使用期間のDuty比(1/3)と同一であるため、緑色光の光量は、色重視モードと同一となる。
また、図7の輝度重視モードでは、青色光が使用されるM期間のDuty比(1/3)が、色重視モードにおける青色光の使用期間のDuty比(1/3)と同一であるため、青色光の光量は、色重視モードと同一となる。
図7の輝度重視モードでは、赤、イエロー及びマゼンタの重ね合わせによる色を表示可能であるため、画像40の色域は、色重視モードより狭く、図6の輝度重視モードより広い。また、赤色光の光量が増大するため、輝度の最大値は、図6の輝度重視モードと比較すると低いものの、色重視モードよりも高くなる。
このように、投影部14の動作モードを色重視モードと輝度重視モードとの間で切り替えることで、表示可能な色域が変更され、これに伴って画像40の輝度を調整することができる。
図2に戻り、通信I/F15(通信インターフェース)は、ミラー装置20及びモニタ装置30との間でデータの送受信を行う手段であり、例えば各種シリアルインターフェース、各種パラレルインターフェースのいずれか又はこれらの組み合わせで構成される。また、プロジェクタ10は、ミラー装置20及びモニタ装置30以外の外部機器とデータ通信を行う通信部を有していてもよい。
ミラー装置20は、CPU21、RAM22、記憶部23、ミラー駆動部24、ミラー25及び通信I/F26などを備え、これらの各部はバス27により接続されている。
CPU21は、プロジェクタ10のCPU11から送信される制御信号に基づいて、記憶部23に記憶されているプログラムを読み出して実行し、各種演算処理を行うことで、ミラー装置20の各部の動作を制御するプロセッサである。
RAM22は、CPU21に作業用のメモリ空間を提供し、一時データを記憶する。
記憶部23は、コンピュータとしてのCPU21により読み取り可能な非一時的な記録媒体であり、プログラム及び各種データを記憶する。
ミラー駆動部24は、図示略のミラー駆動モーターを有し、CPU21から送信される制御信号に基づいてミラー駆動モーターを動作させることで、ミラー25の角度を変更する。ミラー駆動モーターの例として、サーボモーターやステッピングモーターなどの位置を制御できるモーターが挙げられる。ミラー駆動部24及びミラー25は、例えばガルバノミラーであってもよい。
通信I/F26は、プロジェクタ10との間でデータの送受信を行う手段であり、例えば各種シリアルインターフェース、各種パラレルインターフェースのいずれか又はこれらの組み合わせで構成される。
モニタ装置30は、CPU31、RAM32、記憶部33、撮像部34、明るさ検出部35及び通信I/F36などを備え、これらの各部はバス37により接続されている。
CPU31は、プロジェクタ10のCPU11から送信される制御信号に基づいて、記憶部33に記憶されているプログラムを読み出して実行し、各種演算処理を行うことで、モニタ装置30の各部の動作を制御するプロセッサである。
RAM32は、CPU31に作業用のメモリ空間を提供し、一時データを記憶する。
記憶部33は、コンピュータとしてのCPU31により読み取り可能な非一時的な記録媒体であり、プログラム及び各種データを記憶する。
撮像部34は、入射光をその強度に応じた電気信号に変換する複数の撮像素子と、当該撮像素子に入射光を導く光学系などを有するカメラである。撮像部34は、静止画に加えて、又は静止画に代えて、動画を撮影可能であってもよい。撮像部34は、CPU31による制御下で、撮像素子及び光学系により定まる撮影範囲を撮影して撮影画像データを生成し、記憶部33に記憶させる。
明るさ検出部35は、投影面2の周囲の明るさを検出し、検出結果をCPU31に出力する。明るさ検出部35は、入射光の強度に応じた電気信号を出力する光学素子、例えばフォトダイード又はフォトトランジスタ等を備える。なお、撮像部34による撮影画像から投影面2の周囲における明るさの情報を所望の精度で取得可能である場合には、明るさ検出部35を省略してもよい。
通信I/F36は、プロジェクタ10との間でデータの送受信を行う手段であり、例えば各種シリアルインターフェース、各種パラレルインターフェースのいずれか又はこれらの組み合わせで構成される。
<投影システムの動作>
次に、投影システム1の動作について説明する。
投影システム1では、プロジェクタ10による画像40の投影と並行して、定期的に、又はリアルタイムで、モニタ装置30による撮影と明るさの検出が行われる。このうちモニタ装置30による撮影画像からは、投影面2の周囲における人Pの位置(画像40と人Pとの位置関係)、人Pの顔の向き、及び人Pの数などに係る情報(以下、「移動体情報」と記す)を取得することができる。人Pは、「移動体」の一態様である。取得された移動体情報は、プロジェクタ10の記憶部13に移動体データ1331として記憶される。また、モニタ装置30による明るさの検出結果からは、投影面2の周囲における明るさに係る情報(以下、「明るさ情報」と記す)を取得することができる。取得された明るさ情報は、プロジェクタ10の記憶部13に明るさデータ1332として記憶される。移動体情報及び明るさ情報は、投影面2の周囲の環境に係る「環境情報」の一態様である。ここで、「投影面2の周囲」の範囲は、適宜定めることができるが、例えば、画像40を視認可能な範囲としてもよいし、画像40から所定の距離範囲内としてもよい。あるいは、モニタ装置30の撮像部34により、画像40が中心となるように投影面2を撮影したときの撮影可能範囲内(画角の範囲内)としてもよい。
投影システム1では、移動体データ1331及び明るさデータ1332に基づいて、画像40の投影態様(画像40の投影位置、輝度、大きさ、及び内容等)が調整される。以下では、画像40の投影態様の調整動作について説明する。
(移動体情報に基づく画像の投影態様の調整)
移動体情報が取得されて移動体データ1331が生成されると、当該移動体データ1331に基づいて、画像40と人Pとの位置関係が所定の適正条件を満たしているか否かが判別される。本実施形態では、画像40と人Pとが重なっているか、又は画像40と人Pとの距離が所定の基準距離未満である場合に、適正条件が満たされていないと判別される。ただし、これは例示であり、適正条件は、画像40の使用目的などに応じて適宜定めることができる。
図8は、人Pと画像40との位置関係が適正条件を満たさない場合の例を示す図である。図8の状態では、人Pが画像40と重なっているため、適正条件が満たされていないと判別される。図8に示すように画像40と人Pとが重なっている場合には、画像40の一部が視認できなくなってしまう。また、画像40と人Pとが重なっていない場合であっても、画像40と人Pとの距離が基準距離未満である場合には、人Pが移動することによって、画像40と人Pとが重なる状態となりやすい。このため、人Pと画像40との位置関係に係る適正条件が満たされていないと判別された場合には、適正条件を満たす状態となるように、画像40の位置及び大きさの少なくとも一方が調整される。画像40の位置及び大きさの調整手順は、調整後に適正条件が満たされる状態となるものであれば、特には限定されないが、画像40の位置及び大きさの調整手順の例を以下に示す。
例えば、画像40の位置調整によって適正条件を充足可能である場合には、ミラー装置20のミラー25の角度を変更することにより、画像40の投影位置が調整される。すなわち、画像40と、投影面2の周囲における人Pとの最短距離が増大するように(最短距離が基準距離以上となるように)、ミラー25の角度が変更され、画像40の投影位置が調整される。投影位置の調整と併せて、公知の方法により画像40の台形補正が行われてもよい。
また、画像40の位置調整のみでは適正条件を充足できない場合には、画像40の投影位置の調整とともに、画像40の大きさを縮小して、適正条件を充足させてもよい。すなわち、画像40と、投影面2の周囲における人Pとの最短距離が増大するように(最短距離が基準距離以上となるように)、画像40の大きさを調整(縮小)してもよい。図9は、画像40の投影位置及び大きさを変更した状態の例を示す図である。詳しくは、図9は、図8の状態から画像40の投影位置を調整し、画像40の幅W2を、縮小前の幅W1よりも小さくした状態を示す。以下では、縮小後の画像40を、縮小画像40aとも記す。
画像40の縮小は、プロジェクタ10の光学系駆動部148により、ズームレンズ147によるズーム倍率を増大させることにより(ズームレンズ147の焦点距離を増大する制御により)行われる。
図10は、ズームレンズ147の焦点距離と画像40の投影態様との関係を示す図である。
図10では、ズームレンズ147の焦点距離を16mmとした「広角状態」、及び焦点距離を31mmとした「望遠状態」における、ズームレンズ147の「Fno.」、「画像40の大きさ」、及び画像40の「輝度(単位面積当たりの明るさ)」が示されている。このうち「Fno.」は、ズームレンズ147の焦点距離を入射瞳径で除した値であり、小さいほど明るいレンズであることを示す。また、輝度については、広角状態における輝度を「1」としたときの相対値で、望遠状態における画像40の輝度が表されている。
図10における「画像の大きさ」の行に示すように、「広角状態」から「望遠状態」に変更することで、画像40の画角が小さくなるため、画像40の大きさは、画角の変化に応じて小さくなる。
また、図10の最下段に示すように、望遠状態における画像40の輝度は、広角状態における画像40の輝度の2.07倍に増大する。この輝度の増大率は、画像の大きさが縮小することによる寄与(3.75倍)と、ズームレンズ147のFno.の増大による寄与(0.55倍)とを掛け合わせた値である。このうち、画像の大きさが縮小することによる寄与は、焦点距離の変化率の2乗(=(31/16))から導出される。また、ズームレンズ147のFno.の増大による寄与は、Fno.の変化率の逆数の2乗(=(2.3/3.1))から導出される。
このように、ズームレンズ147の焦点距離(ズーム倍率)を増大させて画像40を縮小することで、画像40の大きさを縮小させ、かつ、画像40の輝度を増大させることができる。なお、画像40の投影位置の調整を行わずに、画像40の大きさを縮小することで適正条件を充足させてもよい。
また、画像40を縮小させると、画像40に含まれる情報が視認しにくくなるため、画像40の縮小に応じて、画像40に含まれる情報の量が低減するように画像40の内容を変更してもよい。ここで、画像40に含まれる情報の量は、例えば、画像40に含まれる文字の数が少ないほど少なくなり、画像40の色数(又は、画像の各画素の階調数)が少ないほど少なくなり、画像40に含まれる写真の数(又はデータ量)が少ないほど少なくなる。
図11は、広角状態のズームレンズ147を介して投影された画像40の例を示す図である。
図12は、望遠状態のズームレンズ147を介して投影された縮小画像40aの例を示す図である。
図11に示す広角状態における画像40は、エレベーターホールでエレベーターを待っている人Pへの案内を行うためのものであり、5階-20階行きの上りのエレベーターが来る旨の表示と、6階において実施されている「ABC展」の案内表示と、が含まれている。
一方、図12に示す縮小画像40aは、図11に示す画像40の大きさを縮小する調整を行った後の画像である。図12に示す縮小画像40aでは、「ABC展」の案内表示が省略され、5階-20階行きの上りのエレベーターが来る旨の表示のみが含まれている。このように画像40の縮小に応じて画像40に含まれる情報の量を低減することで、画像40の大きさが縮小されても、情報を読み取りやすくすることができる。
なお、図11及び図12に示す画像40は例示であり、画像40の内容はこれらに限られない。例えば、拡大前の画像40において、カラー写真又はカラーイラストなどが含まれていてもよい。この画像40を縮小して縮小画像40aを表示させる際に、カラー写真及びカラーイラストを削除してもよい。拡大前の画像40においてカラー写真又はカラーイラストなどが含まれる場合には、当該画像40を色重視モードで投影することが好ましい。また、縮小画像40aにおいてカラー写真及びカラーイラストを削除する場合には、縮小画像40aの表示の際に、投影部14の動作モードを色重視モードから輝度重視モードに切り替えてもよい。これにより、画像40及び縮小画像40aの表示色に違和感を生じさせずに縮小画像40aの輝度を高めることができる。また、縮小画像40aは、文字情報及びモノクロ画像(モノクロアイコン等)のみを含んでいてもよい。また、画像40の内容に基づいて色重視モード及び輝度重視モードを選択してもよい。例えば、画像データに予め投影部14の動作モードを指定する情報を紐付けておき、CPU11が画像データに紐付けられた動作モードに係る情報に基づいて動作モードを選択してもよい。具体的には、エレベーターの行先等の簡単な情報を通知するための画像40には、輝度重視モードを指定する情報を紐付けておき、当該画像40の投影開始時から輝度重視モードで投影してもよい。
上記では、人Pの位置(人Pと画像40との位置関係)に基づいて画像40の投影態様を調整したが、これに限られず、移動体情報のうち人Pの数に係る情報に基づいて画像40の投影態様を調整してもよい。例えば、投影面2の周囲における人Pの数が多いほど、人Pと画像40との位置関係に係る適正条件が満たされなくなる可能性が高くなるため、人Pの数に応じて、画像40の大きさ及び位置の少なくとも一方を調整してもよい。例えば、画像40の投影位置の調整のみによって適正条件を充足可能である場合であっても、人Pの数が所定の基準数以上である場合には、併せて予め画像40の大きさを人Pの数に応じた所定の基準サイズ以下となるまで縮小することとしてもよい。上記基準サイズは、予め設定されて記憶部13に記憶されている。基準サイズは、人Pの数を変数とする関数により毎回導出してもよいし、人Pの数ごとに予め対応付けられて記憶されていてもよい。
また、移動体データ1331に人Pの顔の向きに係る情報が含まれる場合には、当該情報に基づいて画像40の投影態様を調整してもよい。顔の向きは、モニタ装置30による撮影画像に対して、顔を認識する公知の画像解析処理を行うことなどにより特定することができる。例えば、図1に示すように、投影面2の周囲において、画像40の方を向いている人Pが検出されている場合において、画像40を構成する光の進行方向と、人Pの顔に向かう方向と、がなす最小の角度aが増大するように、画像40の投影位置及び大きさの少なくとも一方を調整してもよい。ここで、画像40を構成する光の進行方向は、図1に示すように、ミラー25により反射された光により画像40が構成される場合には、ミラー25における当該光の反射位置と、画像40とを結ぶ線の方向である。また、人Pの顔に向かう方向は、図1に示すようにミラー25により反射された光により画像40が構成される場合には、ミラー25における当該光の反射位置と、人Pの顔とを結ぶ線の方向である。画像40を構成する光の進行方向と、人Pの顔に向かう方向と、がなす最小の角度aを増大させることで、人Pが感じる眩しさを低減することができる。
(明るさ情報に基づく画像の投影態様の調整)
次に、明るさ情報に基づく画像の投影態様の調整動作について説明する。
投影されている画像40の輝度が一定である状態で投影面2の周囲の明るさが増大すると、相対的に画像40の視認性が低下する。このため、モニタ装置30の検出結果に基づいて明るさ情報が取得され、明るさデータ1332が生成されると、当該明るさデータ1332に基づいて、画像40の輝度が、投影面2の周囲の明るさに応じた適正輝度以上であるか否かが判別され、画像40の輝度が適正輝度未満であると判別されると、画像40の輝度を増大させる調整が行われる。すなわち、明るさ情報から特定される投影面2の周囲の明るさが増大するに従って画像40の輝度が高くなるように、画像の輝度が調整される。
投影面2の周囲の明るさに応じた適正輝度は、予め設定されて記憶部13に記憶されている。適正輝度は、周囲の明るさを変数とする関数により毎回導出してもよいし、周囲の明るさを表す明るさレベルごとに予め対応付けられて記憶されていてもよい。
画像40の明るさを増大させる方法としては、例えば以下の3つの方法が挙げられる。
第1の方法は、光源141に供給する電力(LD1411及びLED1412に流す駆動電流)を増大させて、光源141の全光束を増大させる方法である。光源141の全光束を増大させることにより、表示素子146に入射する光束が増大する。これにより、表示素子146からの反射光により形成される光像の輝度が増大し、投影される画像40の輝度が増大する。
第2の方法は、ズームレンズ147の焦点距離を増大させて画像40を縮小する方法である。図10を用いて説明したとおり、画像40を縮小することで画像40の輝度が増大する。
第3の方法は、投影部14の動作モードを、色重視モードから輝度重視モードに切り替える方法である。上述のとおり、投影部14の表示モードを切り替えると表示可能な色域が変動し、色域の増大に応じて輝度が低減するように画像40の輝度が変動する。
なお、第1~第3の方法のうち2つ以上を組み合わせてもよい。
また、画像40の明るさを低減させる場合には、上記とは逆の制御を行えばよい。
(画像投影処理)
次に、画像40の投影態様の調整処理を含む画像投影処理の制御手順について説明する。
図13は、画像投影処理の制御手順を説明するフローチャートである。
画像投影処理は、投影システム1による画像40の投影を開始する場合に実行される。
画像投影処理が開始されると、プロジェクタ10のCPU11は、モニタ装置30に制御信号を送信して、明るさ検出部35により明るさの検出を行わせる。そして、CPU11は、明るさ検出部35による検出結果を取得し、投影面2の周囲における明るさに係る明るさ情報を取得する(ステップS101)。また、CPU11は、当該明るさ情報を含む明るさデータ1332を記憶部13に記憶させる。
CPU11は、モニタ装置30に制御信号を送信して撮像部34により撮影を行わせ、撮影画像をモニタ装置30から取得する(ステップS102)。詳しくは、CPU11は、ステップS101で生成した明るさデータ1332に基づいて撮像部34の感度を調整し、画像40が投影される予定位置の周囲を撮影させる。
CPU11は、取得した撮影画像に対して画像解析を行って、撮影画像において移動体としての人Pが検出されたか否かを判別し(ステップS103)、人Pが検出されていないと判別された場合には(ステップS103で“NO”)、処理をステップS101に戻す。
一方、人Pが検出されたと判別された場合には(ステップS103で“YES”)、CPU11は、投影する画像40を選択し、選択した画像40の画像データ132に基づいて投影部14を動作させ、所定の初期輝度で当該画像40の投影を開始させる(ステップS104)。初期輝度は予め定められており、画像40と人Pとが重なったときに人Pが眩しさを感じない程度に十分に低い輝度である。ステップS102で取得された撮影画像は、画像40の投影開始前のものであるため、この撮影画像から、画像40の投影が開始されたときの画像40と人Pとの位置関係を正確に推定することができない。よって、ステップS104で投影を開始する画像40と人Pとが重なる可能性があるため、眩しさを感じにくいように予め輝度を抑えることが望ましい。また、ステップS104では、CPU11は、色重視モードで投影部14を動作させて画像40を投影させる。ただし、上述したように、一実施形態では、画像データ等に基づいて投影開始時から輝度重視モードで画像40を投影してもよい。また、投影面2の周囲の環境の状況等によっては、最初から情報量を低減させた縮小画像40aを投影してもよい。
CPU11は、モニタ装置30に制御信号を送信して撮像部34により撮影を行わせ、撮影画像をモニタ装置30から取得する。そして、CPU11は、取得した撮影画像に対して画像解析を行って、投影面2の周囲における人Pに係る情報を含む移動体情報を取得する(ステップS105)。また、CPU11は、取得した移動体情報を含む移動体データ1331を生成して記憶部13に記憶させる。
CPU11は、取得した撮影画像及び移動体データ1331に基づいて、画像40(投影面2)の周囲に移動体としての人Pが検出されたか否かを判別し(ステップS106)、人Pが検出されていないと判別された場合には(ステップS106で“NO”)、処理をステップS101に戻す。このとき、画像40を視認する人Pが投影面2の周囲にいないので、画像40の投影を一旦中止してもよい。
一方、画像40(投影面2)の周囲に人Pが検出されたと判別された場合には(ステップS106で“YES”)、CPU11は、投影調整処理を実行する(ステップS107)。
図14は、投影調整処理の制御手順を示すフローチャートである。
投影調整処理が呼び出されると、CPU11は、移動体データ1331に基づいて、画像40と、移動体としての人Pとの位置関係が上述の適正条件を満たすか否かを判別する(ステップS201)。適正条件を満たさないと判別された場合には(ステップS201で“NO”)、CPU11は、移動体データ1331に基づいて、画像40の投影位置、画像40の大きさ、及び画像40の内容のうち、適正条件を充足させるために調整する項目を選択する(ステップS202)。ここでは、調整対象の項目として1つの項目が選択されてもよいし、2以上の項目が選択されてもよい。ただし、3つの項目のうち画像の内容は、画像40の大きさを変更する場合に、付随的に選択され得る。調整対象の項目は、画像40と人Pとの位置関係に基づいて、選択した項目の総合的な調整結果により適正条件が充足されるように選択される。例えば、画像40と人Pとの位置関係の変化について、画像40の投影位置の調整による第1の変化と、画像40の大きさの調整による第2の変化とを予測し、画像40と人Pとの位置関係が適正条件を満たすような第1の変化及び第2の変化の組み合わせ(第1の変化及び第2の変化の少なくとも一方)を特定し、特定した組み合わせに対応する項目を、調整する項目として選択する。また、項目の選択には、さらに人Pの数が所定数未満であるか否かが考慮されてもよい。
CPU11は、調整する項目として画像40の投影位置を選択したか否かを判別する(ステップS203)。調整する項目として画像40の投影位置を選択したと判別された場合には(ステップS203で“YES”)、CPU11は、ミラー装置20に制御信号を送信してミラー駆動部24を動作させ、ミラー25の角度を変更する(ステップS204)。CPU11は、このミラー25の角度の変更により、画像40と、移動体としての人Pとの最短距離が増大するように画像40の投影位置を調整する。また、CPU11は、投影部14の光学系を調整して画像40のフォーカスを合わせる。
ステップS204が終了した場合、又は、ステップS203において、調整する項目として画像40の投影位置を選択していないと判別された場合には(ステップS203で“NO”)、CPU11は、調整する項目として画像40の大きさを選択したか否かを判別する(ステップS205)。調整する項目として画像40の大きさを選択したと判別された場合には(ステップS205で“YES”)、CPU11は、ズームレンズ147の焦点距離を変更して画像40の大きさを調整する(ステップS206)。また、CPU11は、投影部14の光学系を調整して画像40のフォーカスを合わせる。ステップS206では、通常、画像40と、移動体としての人Pとの最短距離が増大するように画像40を縮小させるが、例えば、投影調整処理の開始時点で縮小した画像40(縮小画像40a)が表示されている場合に画像40を拡大させてもよいし、ステップS204における投影位置の調整を行っている場合において、調整後の投影位置と人Pとの位置関係によっては、画像40と人Pとの位置関係が上記適正条件を充足する限りにおいて、画像40を拡大する調整を行ってもよい。
ステップS206が終了した場合には、CPU11は、調整する項目として画像40の内容を選択したか否かを判別する(ステップS207)。調整する項目として画像40の内容を選択したと判別された場合には(ステップS207で“YES”)、CPU11は、投影部14に供給する画像データを差し替えて、投影する画像40の内容を変更する(ステップS208)。ステップS208では、ステップS206において画像40が縮小されている場合に、当該縮小に応じて画像40の情報の量が低減するように画像40の内容が変更される。ただし、ステップS206において画像40が拡大されている場合には、当該拡大に応じて画像40の情報の量が増大するように画像40の内容が変更されてもよい。
ステップS208が終了した場合、ステップS205において調整する項目として画像40の大きさを選択していないと判別された場合(ステップS205で“NO”)、ステップS207において調整する項目として画像40の内容を選択していないと判別された場合(ステップS207で“NO”)、又は、ステップS201において適正条件を満たすと判別された場合には(ステップS201で“YES”)、CPU11は、画像40の輝度が、投影面2の周囲の明るさに応じた適正輝度未満であるか否かを判別する(ステップS209)。ここで、投影面2の周囲の明るさは、ステップS101で生成した明るさデータ1332から特定される。あるいは、ステップS209の実行時に明るさ情報を再取得して(明るさデータ1332を更新して)周囲の明るさを特定してもよい。また、画像40の輝度は、ステップS105で取得した撮影画像から特定することができる。あるいは、ステップS209の実行時に撮影画像を再取得して画像40の輝度を特定してもよい。特に、ステップS206において画像40の大きさが調整され、これに伴って画像40の輝度が変化している場合には、ステップS209の実行時に撮影画像を再取得して画像40の輝度を特定することが好ましい。画像40の輝度は、例えば、撮影画像の画素値(階調値)を輝度に換算する方法で特定することができる。輝度の換算に用いる画素値は、例えば、撮影画像のうち画像40に対応する領域内の画素値の最大値を用いてもよい。画素値から輝度への換算は、画像40の輝度の実測値に基づいて特定された輝度と画素値との対応関係が記録されているテーブルデータを参照する方法で行ってもよいし、上記の輝度と画素値との対応関係などに基づいて予め生成された換算式に従って算出する方法で行ってもよい。上記のテーブルデータ及び換算式は、モニタ装置30の撮像部34の感度ごとに定められていてもよく、あるいは撮像部34の感度の変更に応じて都度調整されてもよい。
画像40の輝度が、投影面2の周囲の明るさに応じた適正輝度未満であると判別された場合には(ステップS209で“YES”)、CPU11は、明るさデータ1332(明るさデータ1332から特定される周囲の明るさ)及び画像40の輝度に基づいて、光源141の全光束、投影部14の動作モード、画像40の大きさ、及び画像40の内容のうち、画像40の輝度を適正輝度以上とするために調整する項目を選択する(ステップS210)。ここでは、調整対象の項目として1つの項目が選択されてもよいし、2以上の項目が選択されてもよい。ただし、4つの項目のうち画像の内容は、画像40の大きさを変更する場合に、付随的に選択され得る。調整対象の項目は、画像40の輝度、及び周囲の明るさに応じた適正輝度に基づいて、選択した項目の総合的な調整結果により画像40の輝度が適正輝度以上となるように選択される。例えば、光源141の全光束の調整による画像40の輝度の第1の変動量の予測と、投影部14の動作モードの変更による画像40の輝度の第2の変動量の予測と、画像40の大きさの調整による画像40の輝度の第3の変動量の予測と、に基づいて、画像40の輝度が適正輝度以上となるような第1~第3の変動量の組み合わせを特定し、特定した組み合わせに対応する項目を、調整する項目として選択する。さらに一実施形態では、画像40の内容に応じて輝度に関する調整項目を選択してもよい。例えば、画像に含まれる情報量の多さに係る所定の情報量条件が満たされているか否かに応じて調整項目を選択してもよい。ここで、情報量条件は、画像に含まれる文字の数が第1閾値以上である場合に満たされることとしてもよい。また、情報量条件は、画像の色数(又は、画像の階調数)が第2閾値以上である場合に満たされることとしてもよい。また、情報量条件は、画像に写真が含まれる場合に満たされることとしてもよい。また、情報量条件は、画像に含まれる文字の数が第1閾値以上であること、画像の色数が第2閾値以上であること、及び画像に写真が含まれること、のうちの2つ以上が成り立つ場合に満たされることとしてもよい。情報量条件が満たされている場合には、全光束の調整を優先的に選択し、情報量条件が満たされてない場合には、投影部14の動作モードまたは、画像40の大きさを選択してもよい。画像40の内容に基づいて調整項目を選択する場合など、明るさデータ1332に基づかずに調整項目を選択する場合には、調整項目の選択後に、明るさデータ1332に基づいて、画像40の輝度が適正輝度以上となるように調整項目の調整内容が決定される。また、明るさデータ1332に基づいて、画像40の輝度が適正輝度以上となるように調整項目の調整内容を決定した後、さらに、画像40の内容(情報量条件)に基づいて輝度に関する調整項目を選択してもよい。
CPU11は、調整する項目として光源141の全光束を選択したか否かを判別する(ステップS211)。調整する項目として光源141の全光束を選択したと判別された場合には(ステップS211で“YES”)、CPU11は、光源141への供給電力(LD1411及びLED1412に流す駆動電流)を変更して光源141の全光束を調整する(ステップS212)。ここでは、通常、供給電力を増大させて光源141の全光束を増大させるが、例えばステップS214及び/又はステップS216における調整により画像40の輝度が過剰に高くなる場合等において、供給電力を減少させて光源141の全光束を減少させる調整を行ってもよい。
ステップS212が終了した場合、又は、ステップS211において、調整する項目として光源141の全光束を選択していないと判別された場合には(ステップS211で“NO”)、CPU11は、調整する項目として投影部14の動作モードを選択したか否かを判別する(ステップS213)。調整する項目として投影部14の動作モードを選択したと判別された場合には(ステップS213で“YES”)、CPU11は、投影部14の動作モードを、色重視モードと輝度重視モードとの間で切り替える(ステップS214)。ここでは、通常、色重視モードから輝度重視モードへの切り替えが行われるが、例えば、投影調整処理の開始時点で輝度重視モードとなっており、かつ、ステップS212及び/又はステップS216における調整により画像40の輝度が過剰に高くなる場合等において、輝度重視モードから色重視モードへの切り替えが行われてもよい。
なお、ステップS213では、CPU11は、ステップS212における光源141の全光束の調整によって適正輝度を満たすことができているか否かを判別し、全光束の調整のみでは適正輝度を満たすことができない場合(光源141の駆動電流値が上限に達しても適正輝度を満たすことができない場合)に“YES”に分岐させてステップS214を実行してもよい。この場合に実行されるステップS214では、画像40の輝度が増大するように、投影部14の動作モードが色重視モードから輝度重視モードに切り替えられる。ステップS213では、全光束の調整によって適正輝度を満たすことができているか否かの判別のために、撮像部34により画像40を撮影させて、撮影画像から画像40の輝度を特定してもよい。
ステップS214が終了した場合、又は、ステップS213において、調整する項目として投影部14の動作モードを選択していないと判別された場合には(ステップS213で“NO”)、CPU11は、調整する項目として画像40の大きさを選択したか否かを判別する(ステップS215)。調整する項目として画像40の大きさを選択したと判別された場合には(ステップS215で“YES”)、CPU11は、ズームレンズ147の焦点距離を変更して画像40の大きさを調整する(ステップS216)。また、CPU11は、投影部14の光学系を調整して画像40のフォーカスを合わせる。ステップS216では、通常、画像40の輝度が増大するように画像40を縮小させるが、例えばステップS212及び/又はステップS214における調整により画像40の輝度が過剰に高くなる場合等において、画像40の輝度が減少するように画像40を拡大させてもよい。
なお、ステップS215では、CPU11は、以下の第1の場合~第3の場合のいずれかに該当するか否かを判別し、第1の場合~第3の場合のいずれかに該当すると判別された場合に“YES”に分岐させてステップS216を実行してもよい。第1の場合は、ステップS210において調整する項目として光源141の全光束が選択され、かつ投影部14の動作モードが選択されていない場合において、ステップS212における光源141の全光束の調整のみでは適正輝度を満たすことができていない場合である。第2の場合は、ステップS210において調整する項目として光源141の全光束が選択されておらず、かつ投影部14の動作モードが選択されている場合において、ステップS214における投影部14の動作モードの変更のみでは適正輝度を満たすことができていない場合である。第3の場合は、ステップS210において調整する項目として光源141の全光束及び投影部14の動作モードが選択されている場合において、ステップS212における光源141の全光束の調整、及びステップS214における投影部14の動作モードの変更では適正輝度を満たすことができていない場合である。これらの場合に実行されるステップS216では、画像40の輝度が増大するように、画像40が縮小される。ステップS215では、適正輝度を満たすことができているか否かの判別のために、撮像部34により画像40を撮影させて、撮影画像から画像40の輝度を特定してもよい。
ステップS216が終了した場合には、CPU11は、調整する項目として画像40の内容を選択したか否かを判別する(ステップS217)。調整する項目として画像40の内容を選択したと判別された場合には(ステップS217で“YES”)、CPU11は、投影部14に供給する画像データを差し替えて、投影する画像40の内容を変更する(ステップS218)。ステップS218では、ステップS216において画像40が縮小されている場合に、当該縮小に応じて画像40の情報の量が低減するように画像40の内容が変更される。ただし、ステップS216において画像40が拡大されている場合には、当該拡大に応じて画像40の情報の量が増大するように画像40の内容が変更されてもよい。
ステップS218が終了した場合、ステップS215において調整する項目として画像40の大きさを選択していないと判別された場合(ステップS215で“NO”)、ステップS217において調整する項目として画像40の内容を選択していないと判別された場合(ステップS217で“NO”)、又は、ステップS209において画像40の輝度が適正輝度以上であると判別された場合には(ステップS209で“NO”)、CPU11は、投影調整処理を終了させて、処理を画像投影処理に戻す。投影調整処理が終了した段階では、画像40と人Pとの位置関係が適正条件を満たし、画像40の輝度が適正輝度以上となっている。
なお、ステップS203~S208における画像40の投影位置、画像40の大きさ、及び画像40の内容の調整順序は、図14に示した順序に限られず、適宜入れ替えてもよいし、2以上の項目の調整を並行して行ってもよい。
また、ステップS211~S218における光源141の全光束、投影部14の動作モード、画像40の大きさ、及び画像40の内容の調整順序は、図14に示した順序に限られず、適宜入れ替えてもよいし、2以上の項目の調整を並行して行ってもよい。
上記の投影調整処理によれば、例えば、画像40の投影位置を変更せずに画像40の大きさを変更する制御が行われ得る。また、画像40の大きさを調整することで画像40の輝度を調整する制御が行われ得る。
図13に戻り、投影調整処理(ステップS107)が終了すると、CPU11は、画像40の投影を終了するか否かを判別する(ステップS108)。ここでは、CPU11は、例えば投影システム1の操作者から画像40の投影を終了する指示がなされている場合などにおいて、画像40の投影を終了すると判別する。CPU11は、画像40の投影を終了しないと判別した場合には(ステップS108で“NO”)、処理をステップS104に戻し、画像40の投影を終了すると判別した場合には(ステップS108で“YES”)、画像投影処理を終了させる。
なお、図14に示した投影調整処理は、一例であり、上記で説明した画像40の投影態様の種々の調整方法に応じて適宜変更可能である。例えば、投影調整処理において、画像40を構成する光の進行方向と、人Pの顔に向かう方向と、がなす最小の角度aが増大するように、画像40の投影位置及び大きさの少なくとも一方を調整するステップを設けてもよい。一実施形態では、投影調整処理において、移動体情報に基づく画像の投影態様の調整(ステップS201~ステップS208)のみを実施してもよく、明るさ情報(及び/又は画像40の内容)に基づく画像の投影態様の調整(ステップS209~S218)のみを実施してもよい。さらに一実施形態では、明るさ情報(及び/又は画像40の内容)に基づく画像の投影態様の調整を、移動体情報に基づく画像の投影態様の調整の前に実行してもよい。
(変形例1)
次に、上記実施形態の変形例1について説明する。本変形例は、移動体としての人Pの移動方向を推定して画像の投影位置を調整する点で上記実施形態と異なる。以下では、上記実施形態との相違点について説明し、上記実施形態と共通する点については説明を省略する。
図15は、変形例1に係る投影システム1の動作を説明する図である。
本変形例では、異なる2以上の時点においてモニタ装置30による撮影が行われ、撮影が行われた時点ごとに、撮影画像に基づいて、投影面2の周囲における移動体としての人Pの位置、人Pの顔の向きを含む移動体情報が取得されて移動体データ1331に記憶される。そして、各時点における人Pの位置の変化に基づいて、人Pの移動方向が推定され、推定された移動方向に基づいて画像の投影位置が調整される。人Pの移動方向の推定には、互いに異なる位置に設けられた複数のモニタ装置30による撮影画像が用いられてもよい。
図15に示す例では、時点t1における撮影画像に基づいて4人の人P1~P4の位置及び顔の向きが特定され、時点t1よりも後の時点t2における撮影画像に基づいて人P1~P4の位置及び顔の向きが特定されて、それぞれの特定結果が移動体データ1331に記憶される。また、人P1~P4の各々について、時点t1と時点t2との間での位置の変化に基づいて推定の移動方向を表す個別予測線(不図示)が導出される。個別予測線は、例えば、ある人Pの時点t1における第1位置と、時点t2における第2位置とを通り、第1位置から第2位置に向かう方向に延長した線とすることができる。4人の個別予測線が導出されると、当該4人の個別予測線を代表する1つの予測線Lが導出される。予測線Lは、例えば、各個別予測線(本実施形態では、4つの個別予測線)の位置を平均することで導出してもよい。あるいは、時点t1における複数の人P(本実施形態では、人P1~P4)の位置を代表する位置と、時点t2における複数の人P(本実施形態では、人P1~P4)の位置を代表する位置と、を結ぶ線を予測線Lとしてもよい。そして、導出された予測線L上の位置に画像50が投影されるように、画像50の投影位置が調整される。ここで、予測線L上の位置とは、鉛直方向(床面の鉛直方向)から見て予測線Lと重なる位置を指す。また、予測線L上の位置に画像50が投影される、とは、鉛直方向から見て、予測線Lと、画像50の投影範囲とが交差することをいう。なお、図15に示す例では、2つの時点t1、t2の間の位置の変化を用いたが、3つ以上の時点における人Pの位置の変化に基づいて移動方向(個別予測線及び予測線L)を推定してもよい。この場合における個別予測線及び予測線Lは、曲線であってもよい。また、いずれか1人の個別予測線上の位置に画像50が投影されるように画像50の投影位置を調整してもよい。
また、撮影画像から特定された人Pの顔の向きに基づいて、画像50が視認しやすくなるように、画像50の投影位置が調整されてもよい。例えば、最新の撮影画像(図15に示す例では、時点t2における撮影画像)に基づいて、人Pの集団における先頭の人Pの顔の向き(先頭が複数人である場合には、当該複数人の平均の顔の向き)に基づいて画像50の投影位置を調整してもよい。図15に示す例では、集団の先頭に位置する人P1及び人P3の顔の向きが、予測線Lに対して若干左方を向いていることに基づいて、画像50の中心が、予測線Lよりも左方に位置するように画像50の投影位置が調整されている。なお、人Pの推定の移動方向に基づかずに、人Pの顔の向きのみに基づいて画像50の投影位置を調整してもよい。
なお、最新の撮影画像から特定される人Pの顔の向きに代えて、異なる複数の時点での複数の撮影画像から特定される人Pの平均の顔の向きを用いてもよい。また、人Pの顔の向きに代えて、人Pの体の向き(例えば、両肩を結ぶ直線の法線方向)に基づいて画像50の投影位置を調整してもよい。
また、人Pを所定の誘導方向に誘導するために画像50を投影する場合には、人Pの顔の向きに基づいて調整された画像の投影位置を、さらに誘導方向にずらしてもよい。これにより、人Pに対し、直感的に分かりやすく誘導方向を認識させることができる。
図16は、変形例1に係る投影調整処理の制御手順を示すフローチャートである。
変形例1に係る投影調整処理が開始されると、CPU11は、モニタ装置30に、異なる2以上の時点で投影面2の周囲の撮影画像を撮影させる。そして、得られた複数の撮影画像から、各時点における移動体としての人Pの位置及び顔の向きを特定し、特定結果を移動体データ1331に記憶させる(ステップS301)。なお、投影調整処理の開始前から定期的にモニタ装置30による撮影を実行させておき、ステップS301の開始時点において既に撮影されている複数の撮影画像に基づいて人Pの位置及び顔の向きを特定してもよい。
CPU11は、移動体データ1331を参照し、異なる2以上の時点の各々における移動体としての人Pの位置から特定される人Pの位置の変化に基づいて、投影面2の周囲にいる人Pの移動方向を推定する(ステップS302)。ここでは、CPU11は、人Pの移動方向を表す個別予測線を導出し、人Pが集団を形成している場合には、当該集団に含まれる複数の人Pの個別予測線に基づいて集団の予測線Lを導出する。
CPU11は、移動体データ1331から、移動方向を推定した人Pの顔の向きを取得する(ステップS303)。また、複数の人Pが集団を形成している場合には、CPU11は、上述の方法で、その複数の人Pの代表の顔の向きを導出する。
CPU11は、ステップS302で導出した予測線L上の位置に画像50が投影されるように、画像50の投影位置を調整する(ステップS304)。また、CPU11は、ステップS303で取得した人Pの顔の向きに基づいて画像50の投影位置を調整する(ステップS305)。ステップS304、S305では、CPU11は、図14に示す投影調整処理のステップS204と同様に、ミラー装置20に制御信号を送信してミラー駆動部24を動作させ、ミラー25の角度を変更することで、画像50の投影位置を調整する。また、CPU11は、投影部14の光学系を調整して画像50のフォーカスを合わせる。なお、ステップS304、S305の調整は必ずしも別個に行う必要はなく、予測線L及び顔の向きに基づいて、ステップS304、S305の調整を一括して行ってもよい。
なお、ステップS304、S305では、画像50の投影位置の調整に加えて、画像50の向きを調整してもよい。また、図14に示す投影調整処理のステップS206と同様に、ズームレンズ147の焦点距離を変更して画像50の大きさを調整してもよい。また、図14に示す投影調整処理のステップS208と同様に、投影部14に供給する画像データを差し替えて、投影する画像50の内容を変更してもよい。
ステップS305の調整が終了すると、CPU11は、図14に示す投影調整処理のステップS209~S218を実行する(ステップS306)。すなわち、CPU11は、画像50の輝度と周囲の明るさとの関係(及び/又は画像40の内容)に応じて、光源141の全光束の調整(ステップS212)、投影部14の動作モードの切り替え(ステップS214)、ズームレンズ147の焦点距離を変更することによる画像50の大きさの調整(ステップS216)、及び画像50の内容の変更(ステップS218)を行う。
ステップS306が終了すると、CPU11は、投影調整処理を終了させる。
(変形例2)
次に、上記実施形態の変形例2について説明する。本変形例は、移動体としての人Pの位置及び向き、並びに画像を投影する時刻に基づいて画像の内容、投影位置、及び向きのうちの少なくとも1つを調整する点で上記実施形態と異なる。以下では、上記実施形態との相違点について説明し、上記実施形態と共通する点については説明を省略する。変形例2は、変形例1と組み合わせてもよい。
図17及び図18は、変形例2に係る投影システム1の動作を説明する図である。
本変形例では、モニタ装置30による撮影画像に基づいて、投影面2の周囲における移動体としての人Pの位置、及び向きを含む移動体情報が取得されて移動体データ1331に記憶される。そして、取得された人Pの位置及び向きと、画像60を投影する時刻と、に基づいて、その時刻における適切な内容の画像60が、人Pの位置及び向きに応じた位置に投影される。時刻は、各種公知の方法により取得することができる。例えば、プロジェクタ10に、クロック信号を分周した所定周波数の信号を計数して現在日時を計数、保持する計時回路を設け、CPU11が、この計時回路から時刻を取得できるようにしてもよい。
例えば、図17は、あるイベントが開始される前の時刻T1において、当該イベントに参加するためにイベントの会場に向かう複数の人Pが通路71を移動している状況を表している。イベントの会場は、通路71の突き当りを左折して通路72を進んだ先にあるものとする。このような状況において、CPU11は、複数の人Pの位置及び向きに基づいて、複数の人Pの前方の床面(投影面2)に画像60を投影させる。また、CPU11は、画像60を投影する時刻T1が、イベントの開始前の時刻であることに基づいて、複数の人Pをイベントの会場に誘導する内容の画像60(ここでは、通路72の方に左折することを促す画像)を投影させる。
一方、図18は、上記のイベントが終了した後の時刻T2において、当該イベントの会場から退出して施設の出口に向かう複数の人Pが通路72を移動している状況を表している。施設の出口は、通路72を右折して通路71に入り、通路71を進んだ先にあるものとする。このような状況において、CPU11は、複数の人Pの位置及び向きに基づいて、複数の人Pの前方に画像60を投影させる。すなわち、CPU11は、画像60の投影位置を、図17に示す通路71の前方の床面から、図18に示す通路72の前方の床面に変更し、画像60の向きを、図17に示す向きから時計回りに90度回転させる。また、CPU11は、画像60を投影する時刻T2が、イベントが終了した後の時刻であることに基づいて、複数の人Pを出口に誘導する内容の画像60(ここでは、通路71の方に右折することを促す画像)を投影させる。
図19は、変形例2に係る投影調整処理の制御手順を示すフローチャートである。
変形例2に係る投影調整処理が開始されると、CPU11は、移動体データ1331から、投影面2の周囲にいる移動体としての人Pの位置及び向きを取得する(ステップS401)。人Pが集団を形成している場合には、当該集団に含まれる複数の人Pの平均の位置及び向きを導出してもよい。また、CPU11は、現在時刻を取得する(ステップS402)。
CPU11は、取得された移動体としての人Pの位置、向き、及び時刻に基づいて、画像60の投影位置、向き及び内容のうち少なくとも1つを調整する(ステップS403)。画像60の投影位置を調整する場合には、CPU11は、図14に示す投影調整処理のステップS204と同様に、ミラー装置20に制御信号を送信してミラー駆動部24を動作させ、ミラー25の角度を変更することで、画像60の投影位置を調整する。また、画像60の向きは、例えば、画像60の画像データを、画像60の向きの変更量(例えば、90°)に応じて回転変換する画像処理を実行することで調整してもよい。あるいは、プロジェクタ10及びミラー25を、取付対象(本実施形態では、天井)に対して回転可能な構成とし、画像60の向きの変更量に応じた角度だけプロジェクタ10及びミラー25を回転させることで画像60の向きを調整してもよい。また、CPU11は、投影部14の光学系を調整して画像60のフォーカスを合わせる。また、画像60の内容を変更する場合には、CPU11は、図14に示す投影調整処理のステップS208と同様に、投影部14に供給する画像データを差し替えて、投影する画像60の内容を変更する。
ステップS403の調整が終了すると、CPU11は、図14に示す投影調整処理のステップS209~S218を実行する(ステップS404)。すなわち、CPU11は、画像60の輝度と周囲の明るさとの関係(及び/又は画像40の内容)に応じて、光源141の全光束の調整(ステップS212)、投影部14の動作モードの切り替え(ステップS214)、ズームレンズ147の焦点距離を変更することによる画像60の大きさの調整(ステップS216)、及び画像60の内容の変更(ステップS218)を行う。
ステップS404が終了すると、CPU11は、投影調整処理を終了させる。
なお、図16及び図19に示した投影調整処理は、一例である。
例えば、図16において、明るさ情報(及び/または画像40の内容)に基づく画像の投影態様の調整(ステップS306)を、ステップS301~S305の前に実行してもよく、テップS301~S305のみを実行してもよい。また、図16の投影調整処理において、図14のステップS201~S208のうち少なくとも一部の処理を併せて実行してもよい。一例を挙げると、画像40と人Pとの位置関係(人Pの現在の位置に基づく位置関係、又は推定した移動方向における人Pの予測の位置に基づく位置関係)が適正条件を満たさないと判別された場合に(ステップS201で“NO”)、ミラー25の角度の変更により、画像40と人Pとの最短距離(現在の位置に基づく最短距離、又は上記の予測の位置に基づく最短距離)が増大するように画像40の投影位置を調整する処理(ステップS204)、及び、画像40と人Pとの最短距離(現在の位置に基づく最短距離、又は上記の予測の位置に基づく最短距離)が増大するように画像40の大きさを調整する処理(ステップS206)の少なくとも一方を行ってもよい。
また、図19において、明るさ情報(及び/または画像40の内容)に基づく画像の投影態様の調整(ステップS404)を、ステップS401~S403の前に実行してもよく、テップS401~S403のみを実行してもよい。また、図19の投影調整処理において、図14のステップS201~S208のうち少なくとも一部の処理を併せて実行してもよい。一例を挙げると、画像40と人Pとの位置関係が適正条件を満たさないと判別された場合に(ステップS201で“NO”)、ミラー25の角度の変更により、画像40と人Pとの最短距離が増大するように画像40の投影位置を調整する処理(ステップS204)、及び、画像40と人Pとの最短距離が増大するように画像40の大きさを調整する処理(ステップS206)の少なくとも一方を行ってもよい。
<効果>
以上のように、本実施形態に係る投影システム1は、光源141を有し、投影面2に画像40を投影する投影部14と、処理部としてのCPU11と、を備え、CPU11は、投影面2の周囲の明るさに係る明るさデータ1332(明るさ情報)を取得し、光源141の全光束、画像40の色域、及び画像40の大きさのうち少なくとも1つの項目を選択し、明るさデータ1332に基づいて、選択された項目を調整する。これにより、投影面2の周囲の明るさに応じて画像40の投影態様を柔軟に調整することができる。よって、より視認しやすい態様で画像40を投影することができ、画像40の投影によってより分かりやすく情報を伝えることができる。
また、CPU11は、明るさデータ1332から特定される投影面2の周囲の明るさが増大するに従って画像40の輝度が高くなるように、光源141の全光束、画像40の色域、及び画像40の大きさのうち少なくとも1つの項目を選択し、選択された項目を調整する。これにより、投影面2の周囲が明るくなることによって画像40を視認性が低下する問題を生じにくくすることができる。
また、投影部14は、光源141が出力する互いに異なる3色の光の組み合わせを用いて画像40を投影し、CPU11は、画像40を投影中の任意の時点において3色の光のうち1色の光が用いられる色重視モード(第1モード)、及び、画像40を投影中の少なくとも一部の期間において3色の光のうち2色の光が同時に用いられ、画像40の輝度の最大値が色重視モードよりも高い輝度重視モード(第2モード)で投影部14を動作させることが可能であり、選択された項目が画像40の色域である場合に、投影部14の動作モードを色重視モードと輝度重視モードとの間で切り替える制御により画像40の色域を調整する。これにより、表示モードを切り替える簡易な制御で画像40の色域を調整することができる。この色域の変動に応じて、色域の増大に応じて輝度が低減するように画像40の輝度を調整することができる。よって、光源141の全光束(光源141への供給電力)を増大させずに画像40の輝度を高めることができる。
また、3色の光は、赤色光、緑色光及び青色光であり、輝度重視モードで投影部14が動作している期間は、赤色光及び緑色光が同時に用いられる期間と、赤色光及び青色光が同時に用いられる期間と、を含む。これにより、青色のLD1411、及び赤色のLED1412を有するハイブリッドの光源141を備えたプロジェクタ10において、輝度重視モードを実現することができる。
また、CPU11は、投影面2の周囲の移動体としての人Pに係る移動体データ1331(移動体情報)をさらに取得し、取得した移動体データ1331に基づいて、画像40と、投影面2の周囲における人Pとの最短距離が増大するように画像40の投影位置及び画像40の大きさの少なくとも一方を調整する。これにより、画像40と人Pとが重なって画像40が視認しにくくなる問題を生じにくくすることができる。
また、変形例1において、CPU11は、投影面2の周囲の移動体としての人Pに係る移動体データ1331(移動体情報)をさらに取得し、移動体データ1331は、投影面2の周囲にいる人の、異なる2以上の時点における位置に係る情報を含み、CPU11は、取得した移動体データ1331から特定される、投影面2の周囲にいる人Pの位置の変化に基づいて、投影面2の周囲にいる人Pの移動方向を推定し、推定した移動方向に基づいて画像50の投影位置を調整する。これにより、人Pの移動状況に応じた適切な位置に画像50を投影することができる。よって、人Pに、画像50の内容を認識させやすくすることができる。
また、変形例1において、CPU11は、投影面2の周囲の移動体としての人Pに係る移動体データ1331(移動体情報)をさらに取得し、移動体データ1331は、投影面2の周囲における人Pの位置及び人Pの顔の向きに係る情報を含み、CPU11は、取得した移動体データ1331から特定される人Pの顔の向きに基づいて画像50の投影位置を調整する。これによれば、人Pにとってより視認しやすい位置に画像50を投影することができる。
また、変形例2において、CPU11は、投影面2の周囲の移動体としての人Pに係る移動体データ1331(移動体情報)をさらに取得し、移動体データ1331は、投影面2の周囲における人Pの位置及び向きに係る情報を含み、CPU11は、取得した移動体データ1331から特定される人Pの位置及び向きと、画像60を投影する時刻と、に基づいて、画像60の投影位置、向き及び内容のうちの少なくとも1つを調整する。これにより、その時刻における適切な内容の画像60を、人Pの位置及び向きに応じた適切な位置に投影することができる。
また、投影システム1は、投影部14から出射された、画像40を構成する光を反射させて投影面2に導くミラー25を備え、ミラー25は、光の反射面の角度を変更可能に設けられており、CPU11は、ミラー25の反射面の角度を変更する制御により画像40の投影位置を調整する。これにより、ミラー25の角度を変更する簡易な制御、及び小さな可動範囲の動作により、画像40の投影位置を調整することができる。
また、投影部14は、画像40を構成する光を所定方向に導く、焦点距離を調整可能なズームレンズ147を有し、CPU11は、選択された項目が画像40の大きさである場合に、ズームレンズ147の焦点距離を変更する制御により画像40の大きさを調整する。これにより、ズームレンズ147の焦点距離を変更する簡易な制御で画像40の大きさを調整することができる。また、この画像40の大きさの変動に応じて、画像40が小さいほど輝度が増大するように画像40の輝度を調整することができる。よって、ズームレンズ147の焦点距離を増大させることで、画像40の大きさを縮小して画像40と人Pとの距離を大きく確保しつつ、画像40の輝度を増大させて視認性を向上させることができる。
また、CPU11は、選択された項目が画像40の大きさであり、画像40の大きさを変更する場合に、画像40の大きさの減少に応じて当該画像40に含まれる情報の量が低減するように画像40の内容を変更する。これにより、画像40が縮小された場合においても、画像40の投影によってより分かりやすく情報を伝えることができる。
また、CPU11は、画像40の内容に応じて画像40の色域を変更する。これにより、例えば色に係る情報が重要でない単純な画像40を投影する場合に、色域が小さく輝度の高い輝度優先モードで投影することで画像40の輝度を確保するといった動作が可能となる。よって、より視認しやすい態様で画像40を投影することができ、画像40の投影によってより分かりやすく情報を伝えることができる。
また、CPU11は、画像40に含まれる情報量の多さに係る情報量条件が満たされているか否かを判別し、情報量条件が満たされていると判別された場合には、光源141の全光束を調整し、情報量条件が満たされていないと判別された場合には、画像40の色域、及び画像40の大きさのうち少なくとも一方を調整する。これにより、画像40に含まれる情報量が多い場合には、光源141の全光束を調整することで、情報の把握しやすさを維持しつつ、画像40を適切な明るさに調整することができる。また、画像40に含まれる情報量が多い場合には、画像40の色域、及び画像40の大きさのうち少なくとも一方を調整することで、より柔軟に画像40の明るさを調整することができる。
また、本実施形態に係る投影方法は、投影システム1のコンピュータとしてのCPU11が実行する投影方法であって、投影面2の周囲の明るさに係る明るさデータ1332(明るさ情報)を取得し、光源141の全光束、画像40の色域、及び画像40の大きさのうち少なくとも1つの項目を選択し、明るさデータ1332に基づいて、選択された項目を調整する。これにより、投影面2の周囲の明るさに応じて画像40の投影態様を柔軟に調整することができる。よって、より視認しやすい態様で画像40を投影することができ、画像40の投影によってより分かりやすく情報を伝えることができる。
また、本実施形態に係るプログラム131は、投影システム1のコンピュータとしてのCPU11に、投影面2の周囲の明るさに係る明るさデータ1332(明るさ情報)を取得させ、光源141の全光束、画像40の色域、及び画像40の大きさのうち少なくとも1つの項目を選択させ、明るさデータ1332に基づいて、選択された項目を調整させる。これにより、投影面2の周囲の明るさに応じて画像40の投影態様を柔軟に調整することができる。よって、より視認しやすい態様で画像40を投影することができ、画像40の投影によってより分かりやすく情報を伝えることができる。
<その他>
なお、上記実施形態における記述は、本発明に係る情報処理装置、プログラム及び情報処理方法の一例であり、これに限定されるものではない。
例えば、処理部として、プロジェクタ10のCPU11を例示し、当該CPU11によりミラー装置20及びモニタ装置30の動作が制御される例を用いて説明したが、これに限られない。例えば、プロジェクタ10とは別個の情報処理装置(例えば、パーソナルコンピュータ)に処理部を設けて、当該処理部がプロジェクタ10、ミラー装置20及びモニタ装置30を制御してもよい。また、処理部は、ミラー装置20又はモニタ装置30に設けられてもよい。さらに一実施形態では、プロジェクタ10とは別個の情報処理装置に複数のプロセッサのうちの少なくとも1つが設けられていてもよい。この場合、処理部は、プロジェクタ10に設けられた少なくとも1つのプロセッサと、情報処理装置に設けられた少なくとも1つのプロセッサとを含む。また、投影部14は、上述した実施形態に限定されない。例えば、少なくとも一種類の光源と、回転するカラーホイールと、蛍光体などによってRGBの光を出射するように構成されていてもよく、光源と液晶パネルを用いてRGBの光を出射する液晶型のプロジェクタの一部であってもよい。
また、プロジェクタ10の内部に、画像40の投影位置を調整可能な光学系が設けられている場合や、CPU11の制御に従ってプロジェクタ10の向きを調整する調整機構が設けられており、この調整機構によってプロジェクタ10の向きを調整することで画像40の投影位置を調整可能である場合等においては、ミラー装置20を省略し、プロジェクタ10から直接投影面2に画像40を投影してもよい。
また、モニタ装置30の構成をプロジェクタ10に含めて、モニタ装置30を省略してもよい。
また、画像40の投影態様の調整として、画像40の投影位置、輝度、大きさ及び内容の調整を例示したが、これに限定する趣旨ではなく、環境情報に応じて、画像40の向き、解像度、及びフレームレート等の任意の投影態様を調整してもよい。
また、環境情報として、移動体情報及び明るさ情報を例示したが、これに限定する趣旨ではなく、環境情報は、天候、気温、湿度等の、投影面2の周囲の環境に係る任意の情報を含んでいてもよい。
また、上記実施形態では、移動体として人Pを例示したが、これに限られない。例えば、移動体は、ロボットや車などであってもよい。
また、以上の説明では、本発明に係るプログラムのコンピュータ読み取り可能な媒体として記憶部13を使用した例を開示したが、この例に限定されない。その他のコンピュータ読み取り可能な媒体として、HDD、SSD、フラッシュメモリ、CD-ROM等の情報記録媒体を適用することが可能である。また、本発明に係るプログラムのデータを通信回線を介して提供する媒体として、キャリアウエーブ(搬送波)も本発明に適用される。
また、上記実施形態におけるプロジェクタ10、ミラー装置20及びモニタ装置30の構成要素の細部構成及び細部動作に関しては、本発明の趣旨を逸脱することのない範囲で適宜変更可能であることは勿論である。
本発明の実施の形態を説明したが、本発明の範囲は、上述の実施の形態に限定するものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲とその均等の範囲を含む。
以下に、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲に記載した発明を付記する。付記に記載した請求項の項番は、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲の通りである。
〔付記〕
<請求項1>
光源を有し、投影面に画像を投影する投影部と、
処理部と、
を備え、
前記処理部は、
前記投影面の周囲の明るさに係る明るさ情報を取得し、
前記光源の全光束、前記画像の色域、及び前記画像の大きさのうち少なくとも1つの項目を選択し、
前記明るさ情報に基づいて、選択された前記項目を調整する、
ことを特徴とする投影システム。
<請求項2>
前記処理部は、前記明るさ情報から特定される前記投影面の周囲の明るさが増大するに従って前記画像の輝度が高くなるように、前記光源の全光束、前記画像の色域、及び前記画像の大きさのうち少なくとも1つの前記項目を選択し、選択された前記項目を調整することを特徴とする請求項1に記載の投影システム。
<請求項3>
前記投影部は、前記光源が出力する互いに異なる3色の光の組み合わせを用いて前記画像を投影し、
前記処理部は、
前記画像を投影中の任意の時点において前記3色の光のうち1色の光が用いられる第1モード、及び、前記画像を投影中の少なくとも一部の期間において前記3色の光のうち2色の光が同時に用いられ、前記画像の輝度の最大値が前記第1モードよりも高い第2モードで前記投影部を動作させることが可能であり、
選択された前記項目が前記画像の色域である場合に、前記投影部の動作モードを前記第1モードと前記第2モードとの間で切り替える制御により前記画像の色域を調整することを特徴とする請求項1又は2に記載の投影システム。
<請求項4>
前記3色の光は、赤色光、緑色光及び青色光であり、
前記第2モードで前記投影部が動作している期間は、前記赤色光及び前記緑色光が同時に用いられる期間と、前記赤色光及び前記青色光が同時に用いられる期間と、を含むことを特徴とする請求項3に記載の投影システム。
<請求項5>
前記処理部は、
前記投影面の周囲の移動体に係る移動体情報をさらに取得し、
前記取得した移動体情報に基づいて、前記画像と、前記投影面の周囲における移動体との最短距離が増大するように前記画像の投影位置及び前記画像の大きさの少なくとも一方を調整することを特徴とする、請求項1~4のいずれか一項に記載の投影システム。
<請求項6>
前記処理部は、前記投影面の周囲の移動体に係る移動体情報をさらに取得し、
前記移動体情報は、前記投影面の周囲の移動体の、異なる2以上の時点における位置に係る情報を含み、
前記処理部は、
前記取得した移動体情報から特定される、前記投影面の周囲にいる移動体の位置の変化に基づいて、前記投影面の周囲にいる移動体の移動方向を推定し、
前記推定した移動方向に基づいて前記画像の投影位置を調整することを特徴とする、請求項1~5のいずれか一項に記載の投影システム。
<請求項7>
前記処理部は、前記投影面の周囲の移動体に係る移動体情報をさらに取得し、
前記移動体は、人であり、
前記移動体情報は、前記投影面の周囲における人の位置及び人の顔の向きに係る情報を含み、
前記処理部は、前記取得した移動体情報から特定される前記人の顔の向きに基づいて前記画像の投影位置を調整することを特徴とする、請求項1~6のいずれか一項に記載の投影システム。
<請求項8>
前記処理部は、前記投影面の周囲の移動体に係る移動体情報をさらに取得し、
前記移動体情報は、前記投影面の周囲の移動体の位置及び移動体の向きに係る情報を含み、
前記処理部は、前記取得した移動体情報から特定される前記移動体の位置及び向きと、前記画像を投影する時刻と、に基づいて、前記画像の投影位置、向き及び内容のうちの少なくとも1つを調整することを特徴とする、請求項1~7のいずれか一項に記載の投影システム。
<請求項9>
前記投影部から出射された、前記画像を構成する光を反射させて前記投影面に導くミラーを備え、
前記ミラーは、光の反射面の角度を変更可能に設けられており、
前記処理部は、前記ミラーの前記反射面の角度を変更する制御により前記画像の投影位置を調整することを特徴とする、請求項5~8のいずれか一項に記載の投影システム。
<請求項10>
前記投影部は、前記画像を構成する光を所定方向に導く、焦点距離を調整可能なズームレンズを有し、
前記処理部は、選択された前記項目が前記画像の大きさである場合に、前記ズームレンズの焦点距離を変更する制御により前記画像の大きさを調整することを特徴とする請求項1~9のいずれか一項に記載の投影システム。
<請求項11>
前記処理部は、選択された前記項目が前記画像の大きさであり、前記画像の大きさを変更する場合に、前記画像の大きさの減少に応じて当該画像に含まれる情報の量が低減するように前記画像の内容を変更することを特徴とする請求項1~10のいずれか一項に記載の投影システム。
<請求項12>
前記処理部は、前記画像の内容に応じて前記画像の色域を変更することを特徴とする請求項1~11のいずれか一項に記載の投影システム。
<請求項13>
前記処理部は、
前記画像に含まれる情報量の多さに係る情報量条件が満たされているか否かを判別し、
前記情報量条件が満たされていると判別された場合には、前記光源の全光束を調整し、
前記情報量条件が満たされていないと判別された場合には、前記画像の色域、及び前記画像の大きさのうち少なくとも一方を調整することを特徴とする請求項1~12のいずれか一項に記載の投影システム。
<請求項14>
光源を有し、投影面に画像を投影する投影部を備えた投影システムのコンピュータが実行する投影方法であって、
前記投影面の周囲の明るさに係る明るさ情報を取得し、
前記光源の全光束、前記画像の色域、及び前記画像の大きさのうち少なくとも1つの項目を選択し、
前記明るさ情報に基づいて、選択された前記項目を調整する、
ことを特徴とする投影方法。
<請求項15>
光源を有し、投影面に画像を投影する投影部を備えた投影システムのコンピュータに、
前記投影面の周囲の明るさに係る明るさ情報を取得させ、
前記光源の全光束、前記画像の色域、及び前記画像の大きさのうち少なくとも1つの項目を選択させ、
前記明るさ情報に基づいて、選択された前記項目を調整させる、
ことを特徴とするプログラム。
1 投影システム
2 投影面
10 プロジェクタ
11 CPU(処理部)
12 RAM
13 記憶部
131 プログラム
132 画像データ
133 環境データ(環境情報)
1331 移動体データ(移動体情報、環境情報)
1332 明るさデータ(明るさ情報、環境情報)
14 投影部
141 光源
144 蛍光体ホイール
1441 モーター
1442 ホイール板
1443 開口部
1444 蛍光体層
146 表示素子
147 ズームレンズ
148 光学系駆動部
15 通信I/F
16 バス
20 ミラー装置
21 CPU
24 ミラー駆動部
25 ミラー
30 モニタ装置
31 CPU
34 撮像部
35 明るさ検出部
40、50、60 画像
40a 縮小画像
71、72 通路
L 予測線
P、P1~P4 人(移動体)

Claims (13)

  1. 光源を有し、投影面に画像を投影する投影部と、
    処理部と、
    を備え、
    前記処理部は、
    前記投影面の周囲の明るさに係る明るさ情報を取得し、
    前記光源の全光束、前記画像の色域、及び前記画像の大きさのうち少なくとも1つの項目を選択し、
    前記明るさ情報に基づいて、選択された前記項目を調整するように構成されており
    前記処理部は、前記光源の全光束の調整による前記画像の輝度の第1の変動量の予測、及び/又は前記画像の色域の調整による前記画像の輝度の第2の変動量の予測、及び/又は前記画像の大きさの調整による前記画像の輝度の第3の変動量の予測に基づいて、前記画像の輝度が適正輝度以上となるような前記第1の変動量、前記第2の変動量、及び前記第3の変動量の組み合わせを特定し、特定した前記組み合わせに対応する項目を、調整する項目として選択する
    ことを特徴とする投影システム。
  2. 前記投影部は、前記光源が出力する互いに異なる3色の光の組み合わせを用いて前記画像を投影し、
    前記処理部は、
    前記画像を投影中の任意の時点において前記3色の光のうち1色の光が用いられる第1モード、及び、前記画像を投影中の少なくとも一部の期間において前記3色の光のうち2色の光が同時に用いられ、前記画像の輝度の最大値が前記第1モードよりも高い第2モードで前記投影部を動作させることが可能であり、
    選択された前記項目が前記画像の色域である場合に、前記投影部の動作モードを前記第1モードと前記第2モードとの間で切り替える制御により前記画像の色域を調整することを特徴とする請求項1に記載の投影システム。
  3. 前記3色の光は、赤色光、緑色光及び青色光であり、
    前記第2モードで前記投影部が動作している期間は、前記赤色光及び前記緑色光が同時に用いられる期間と、前記赤色光及び前記青色光が同時に用いられる期間と、を含むことを特徴とする請求項に記載の投影システム。
  4. 前記処理部は、
    前記投影面の周囲の移動体に係る移動体情報をさらに取得し、
    前記取得した移動体情報に基づいて、前記画像と、前記投影面の周囲における移動体との最短距離が増大するように前記画像の投影位置及び前記画像の大きさの少なくとも一方を調整することを特徴とする、請求項1~のいずれか一項に記載の投影システム。
  5. 前記処理部は、前記投影面の周囲の移動体に係る移動体情報をさらに取得し、
    前記移動体情報は、前記投影面の周囲の移動体の、異なる2以上の時点における位置に係る情報を含み、
    前記処理部は、
    前記取得した移動体情報から特定される、前記投影面の周囲にいる移動体の位置の変化に基づいて、前記投影面の周囲にいる移動体の移動方向を推定し、
    前記推定した移動方向に基づいて前記画像の投影位置を調整することを特徴とする、請求項1~のいずれか一項に記載の投影システム。
  6. 前記処理部は、前記投影面の周囲の移動体に係る移動体情報をさらに取得し、
    前記移動体は、人であり、
    前記移動体情報は、前記投影面の周囲における人の位置及び人の顔の向きに係る情報を含み、
    前記処理部は、前記取得した移動体情報から特定される前記人の顔の向きに基づいて前記画像の投影位置を調整することを特徴とする、請求項1~のいずれか一項に記載の投影システム。
  7. 前記処理部は、前記投影面の周囲の移動体に係る移動体情報をさらに取得し、
    前記移動体情報は、前記投影面の周囲の移動体の位置及び移動体の向きに係る情報を含み、
    前記処理部は、前記取得した移動体情報から特定される前記移動体の位置及び向きと、前記画像を投影する時刻と、に基づいて、前記画像の投影位置、向き及び内容のうちの少なくとも1つを調整することを特徴とする、請求項1~のいずれか一項に記載の投影システム。
  8. 前記投影部から出射された、前記画像を構成する光を反射させて前記投影面に導くミラーを備え、
    前記ミラーは、光の反射面の角度を変更可能に設けられており、
    前記処理部は、前記ミラーの前記反射面の角度を変更する制御により前記画像の投影位置を調整することを特徴とする、請求項4~7のいずれか一項に記載の投影システム。
  9. 前記投影部は、前記画像を構成する光を所定方向に導く、焦点距離を調整可能なズームレンズを有し、
    前記処理部は、選択された前記項目が前記画像の大きさである場合に、前記ズームレンズの焦点距離を変更する制御により前記画像の大きさを調整することを特徴とする請求項1~のいずれか一項に記載の投影システム。
  10. 前記処理部は、選択された前記項目が前記画像の大きさであり、前記画像の大きさを変更する場合に、前記画像の大きさの減少に応じて当該画像に含まれる情報の量が低減するように前記画像の内容を変更することを特徴とする請求項1~のいずれか一項に記載の投影システム。
  11. 前記処理部は、前記画像の内容に応じて前記画像の色域を変更することを特徴とする請求項1~10のいずれか一項に記載の投影システム。
  12. 光源を有し、投影面に画像を投影する投影部を備えた投影システムのコンピュータが実行する投影方法であって、
    前記投影面の周囲の明るさに係る明るさ情報を取得し、
    前記光源の全光束、前記画像の色域、及び前記画像の大きさのうち少なくとも1つの項目を選択し、
    前記明るさ情報に基づいて、選択された前記項目を調整し、
    前記項目を選択する工程は、前記光源の全光束の調整による前記画像の輝度の第1の変動量の予測、及び/又は前記画像の色域の調整による前記画像の輝度の第2の変動量の予測、及び/又は前記画像の大きさの調整による前記画像の輝度の第3の変動量の予測に基づいて、前記画像の輝度が適正輝度以上となるような前記第1の変動量、前記第2の変動量、及び前記第3の変動量の組み合わせを特定し、特定した前記組み合わせに対応する項目を、調整する項目として選択する工程を含む
    ことを特徴とする投影方法。
  13. 光源を有し、投影面に画像を投影する投影部を備えた投影システムのコンピュータに、
    前記投影面の周囲の明るさに係る明るさ情報を取得させ、
    前記光源の全光束、前記画像の色域、及び前記画像の大きさのうち少なくとも1つの項目を選択させ、
    前記明るさ情報に基づいて、選択された前記項目を調整させ、
    前記項目を選択させる処理は、前記光源の全光束の調整による前記画像の輝度の第1の変動量の予測、及び/又は前記画像の色域の調整による前記画像の輝度の第2の変動量の予測、及び/又は前記画像の大きさの調整による前記画像の輝度の第3の変動量の予測に基づいて、前記画像の輝度が適正輝度以上となるような前記第1の変動量、前記第2の変動量、及び前記第3の変動量の組み合わせを特定し、特定した前記組み合わせに対応する項目を、調整する項目として選択させる処理を含む
    ことを特徴とするプログラム。
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